JP2517922B2 - 輝度信号形成回路 - Google Patents

輝度信号形成回路

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JP2517922B2 JP61229073A JP22907386A JP2517922B2 JP 2517922 B2 JP2517922 B2 JP 2517922B2 JP 61229073 A JP61229073 A JP 61229073A JP 22907386 A JP22907386 A JP 22907386A JP 2517922 B2 JP2517922 B2 JP 2517922B2
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Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A産業上の利用分野 B発明の概要 C従来の技術 D発明が解決しようとする問題点(第4図及び第5図) E問題点を解決するための手段(第1図及び第3図) F作用(第1図〜第3図) G実施例 (G1)第1実施例(第1図、第2図、第4図及び第5
図) (G2)第2実施例(第3図及び第4図) (G3)他の実施例 H発明の効果 A産業上の利用分野 本発明は輝度信号形成回路に関し、特に補色フイルタ
を用いたカラーカメラにおける輝度信号処理回路に適用
して好適なものである。
B発明の概要 本発明は、補色カラーテレビジヨンカメラにおいて、
複数の補色色信号についてレベルバランスをとつた後合
成してその高域周波数成分を輝度信号の高域周波数成分
として用いるようにすることにより、折返しひずみがな
くしかも輝度再現性が良い輝度信号を形成することがで
きる。
C従来の技術 補色フイルタを用いたカラーカメラは、原色光すなわ
ち赤色(Rで表す)、緑色(Gで表す)及び青色(Bで
表す)のうちの1色の色成分を通過させないようにした
フイルタでなり、黄色(YEで表す)フイルタはR及びG
成分を通過させ、シアン(CYで表す)フイルタはG及び
B成分を通過させ、マゼンタ(MGで表す)フイルタはR
及びB成分を通過させ、ホワイトフイルタ(Wで表す)
はR、G、B原色色成分の全部を通過させる。
これらの補色フイルタを用いれば、1枚のフイルタに
よつて2種類以上の原色色成分(すなわちR及びG、又
はG及びB、又はR及びB色成分、又はR及びG及びB
色成分)を通過させることができることにより、撮像
管、固体撮像素子などの撮像デバイスに入射する原色信
号の光量が大きくなる(すなわち2色分の色成分を通過
させるので)ので、暗い被写体を撮像する場合にも大き
い映像信号出力を得ることができる。
従来のこの種の補色カラーカメラにおいては、撮像デ
バイスから得られる映像出力信号を単にローパスフイル
タを通じてそのまま輝度信号として送出する方式(分離
輝度方式と呼ばれている)を用いることにより、補色フ
イルタが明るい利点を損なわないようにすると共に、で
きるだけ輝度信号にノイズを混入させないような処理方
法が用いられている。
D発明が解決しようとする問題点 ところが従来の場合のように単純にローパスフイルタ
を通して輝度信号を発生させるようにした場合には、輝
度信号の特性上以下に述べる条件を同時に満足した特性
をもつた輝度信号を出力することが困難である。
先ず第1に、一般にカラーカメラの輝度信号Yに含ま
れる原色信号すなわちR、G、B信号の比率は、各標準
テレビジヨン方式において決められており、例えばNTSC
方式の場合には Y=0.3R+0.59G+0.11B ……(1) のように、R、G、B原色信号の比率は0.3:0.59:0.11
にすべきことが決められている。実際上補色フイルタに
おいては、この比率に近い比率の輝度信号を発生させる
ようになされ、(1)式の比率に近ければ近いほど輝度
再現性が良いと判定される。
第2に補色カラーカメラの場合には、撮像デバイスか
ら得られる複数の補色色信号に基づいてこれを演算処理
することにより、R、G、B原色信号を求めるようにな
されているが、各補色色信号についての撮像デバイスの
感度にばらつきがあれば、輝度信号に折返しひずみが混
入するおそれがある。
例えばYE及びCY補色フイルタと、R、G、B原色色成
分を通過させる白色フイルタとを有する補色カラーカメ
ラにおいて、撮像デバイスから得たW、YE、CY補色色信
号に基づいて次式 W−YE=(R+G+B)−(R+G) =B ……(2) W−CY=(R+G+B)−(B+G) =R ……(3) YE+CY−W =(R+G)+(B+G)−(R+G+B) =G ……(4) によつて表されるような演算を実行することにより、
B、R、G原色信号を求めるようにすれば、撮像デバイ
スから第4図(A)に示すように1画素周期1Tの間に
W、YE、CY補色色信号をサンプリングするような構成が
用いられる。
このようにすると、W、YE、CY補色色信号を順次サン
プリングするために用いられるサンプリング周波数に対
して、各補色色信号すなわちW又はYE又はCY補色色信号
の周期は3倍になることにより、撮像デバイスの映像出
力信号の信号成分は、第5図に示すように空間周波数軸
f上のサンプリング周波数fSの位置にW、YE、CY補色色
信号成分が生ずるのみならず、fS/3及び2fS/3の位置
に、互いに120゜ずつ位相を異にするW、YE、CY補色色
信号成分が生じ、これを中心にしてそれぞれ上及び下側
波変調信号成分LB1、UB1及びLB2、UB2が生ずる。
そのうち周波数がfS/3のW、YE、CY補色色信号の下側
波信号成分は、ベースバンドの輝度信号成分Yにまで折
り返されて輝度信号成分Yの比較的高い周波数領域に混
入するおそれがある。
かかる折返しが生ずると、いわゆる折返しひずみに基
づいて再生画面に縞模様を生じさせるような画質劣化の
原因になる。
さらに第3に従来のカラーカメラにおいては、W、
YE、CY補色色信号に基づいて、(2)式〜(4)式につ
いて上述した変換演算を実行することによりR、G、B
原色信号を形成すると共に、(1)式について上述した
比率で合成することにより輝度信号Yを形成するように
信号処理を行う。
ところがかかる2回の演算処理を実行する際に、ノイ
ズが混入することを避け得ず、特に当該ノイズが輝度信
号Y全体に混入する問題がある。
このように従来の補色カラーカメラにおいては、撮像
デバイスから得られる補色色信号をその周波数に無関係
に一括処理するようになされているために、補色色信号
のレベルバランスや、輝度信号Yの輝度再現性が撮像デ
バイスを構成する素子の分光感度や、補色色信号を原色
信号に変換する際に実行される色コーデイング処理など
によつて決定されるために、輝度信号の特性を目的に応
じて変更しようとしても、変更するパラメータに自由度
がないために実用上十分な特性をもつた輝度信号を形成
し得ない問題がある。
因に特に従来の補色カラーカメラにおいては、輝度再
現性を良好に維持しながら補色色信号のレベルバランス
をとつて折返し信号を抑制することは、実用上極めて困
難であつた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、輝度再
現性を良好に保ちながら補色色信号のレベルバランスを
確実にとることができるようにすると共に、輝度信号に
混入するノイズを有効に抑制し得るようにした輝度信号
形成回路を提案しようとするものである。
E問題点を解決するための手段 かかる問題点を解決するため本発明においては、補色
フイルタを有するテレビジヨンカメラ2の出力から分離
された複数の補色色信号W1、YE1、CY1のレベルをほぼ同
一レベルに合わせてレベルバランスをとつた後合成し、
当該合成信号のうち高域周波数成分を抽出して第1の輝
度信号成分YH2を得るレベルバランス処理手段(7、1
1、12)と、複数の補色色信号W1、YE1、CY1に基づいて
複数の原色信号R1、G1、B1を得て当該複数の原色信号
R1、G1、B1についてホワイトバランスをとつた後標準テ
レビジヨン方式によつて決められた比率で合成し、当該
合成信号のうち低域周波数成分を抽出して第2の輝度信
号成分YL2を得るホワイトバランス処理手段(15、17、1
9、20)と、第1及び第2の輝度信号成分YH2、YL2を合
成して輝度信号YL+Hを送出する出力合成手段25とを設け
るようにする。
F作用 レベルバランス処理手段(7、11、12)によつて、補
色色信号W1、YE1、CY1のレベルバランスをとるようにし
たことにより、輝度信号YL+Hに折返し信号成分が混入す
ることを有効に防止し得、かくして輝度再現性の良い低
域周波数成分と共に、良好な高域周波数成分を有する輝
度信号を形成することができる。
G実施例 以下図面について本発明の一実施例を詳述する。
(G1)第1実施例 第1図において、1は映像信号形成回路を示し、テレ
ビジヨンカメラ2の撮像デバイス(例えばCCD素子でな
る)3の出力は、撮像信号出力回路4において波形整形
されると共に所定の信号レベルにAGC補正された後、色
成分分離回路5に送出される。
色成分分離回路5は、撮像信号から3つの補色色信号
すなわちW1、YE1、CY1を分離して感度補正回路6に与え
る。
感度補正回路6は、撮像デバイス3の感度のバラツキ
を補正するもので、利得調整回路7を構成する可変利得
増幅回路7W、7YE、7CYに補色色信号W1、YE1、CY1を受
け、色温度補正回路8の補正信号CW、CYE、CCYによつて
補色色信号W1、YE1、CY1の振幅をそれぞれ調整し得るよ
うになされている。
色温度補正回路8は、テレビジヨンカメラ2に設けら
れている色温度検出器9において得られる色温度検出信
号CTEに応じて補正信号発生回路8W、8YE、8CYを自動的
に調整し、かくして、色成分分離回路5から送出される
出力色信号W1、YE1、CY1の信号レベル(第4図(A))
を所定の一定レベルCR0(第4図(B))に調整し、か
くしてレベルバランスがとれた補色色信号W2、YE2、CY2
をスイツチ加算回路11に与える。
スイツチ加算回路11は、第4図(A)について上述し
たように、W、YE、CY補色色信号が得られるタイミング
で順次補色色信号W2、YE2、CY2を選択するように切換動
作し、かくしてレベルバランスがとれた補色色信号W2
YE2、CY2を順次繰り返し出力してなる第1の輝度信号Y
H1をハイパスフイルタ12に送出する。
かかる構成に加えて色成分分離回路5の出力端に得ら
れる補色色信号W1、YE1、CY1は、原色信号変換回路15に
与えられる。原色信号変換回路15はマトリクス回路で構
成され、(2)式〜(4)式について上述した演算と等
価な原色変換信号R1、G1、B1をホワイトバランス回路16
に送出する。
ホワイトバランス回路16は、原色信号R1、G1、B1を受
ける可変利得増幅回路17R、17G、17Bで構成された利得
調整回路17を有し、補正信号発生回路18R、18G、18Bか
ら与えられる補正信号CR、CG、CBによつて原色信号R1
B1、G1の振幅を調整する。
色温度補正回路18は、テレビジヨンカメラ2の色温度
検出器9から送出される色温度検出信号CTEを受けて自
動的に補正信号CR、CG、CBの信号レベルを、色温度検出
信号CTEの変化に応じて変化させる補正信号発生回路18
R、18G、18Bを有し、かくして利得調整回路17の可変利
得増幅回路17R、17G、17Bによつて原色信号R1、G1、B1
の相対的な振幅値を自動的に色温度に応じて調整するこ
とにより、色温度が変化したときこれに応じてホワイト
バランスがとれた原色信号R2、G2、B2を合成回路19に送
出する。
合成回路19は、ホワイトバランスがとれた原色信号
R2、G2、B2に基づいて、これを(1)式について上述し
た比率で合成することにより、第2の輝度信号YL1を発
生し、これをローパスフイルタ20に送出する。
かくしてスイツチ加算回路11において得られる第1の
輝度信号YH1は、次式 YH1=W2+YE2+CY2 ……(5) で表されるように、レベルバランスがとれた補正色信号
W2、YE2、CY2を加算した内容をもち、そのうちハイパス
フイルタ12のカツトオフ周波数で決められる比較的高い
周波数範囲の信号成分(例えば500〔kHz〕)以上の信号
成分)がハイパスフイルタ12によつて抽出されて加算回
路25に送出される。
因に(5)式の演算結果は、(2)式〜(4)式につ
いて一般式として表した場合には次式 Y=W+YE+CY =(R+G+B)+(R+G)+(B+G) =2R+3G+2B ……(6) のように原色信号R、G、Bを2:3:2の比率で加算した
と等価な内容をもつ。
ところで(6)式の輝度信号Yを(1)式の輝度信号
と比較してみれば、実用上ほぼ同じような傾向の比率で
R、G、B原色信号を含んでいることが分かる。
かくして、ハイパスフイルタ12の出力端に得られる第
1の輝度信号YH2は、輝度信号Yのうち500〔kHz〕より
高い周波数領域の信号成分について、レベルバランスが
とれた補色色信号W2、YE2、CY2を合成した内容を有す
る。
ところで、かかる内容の輝度信号YH2は、第5図につ
いて上述したように、サンプリング周波数fSに対して1/
3の周波数fS/3を有する空間周波数について、当該空間
周波数を有するW、YE、CY補色色信号の信号レベルが互
いに同一であり、しかもこれらのW、YE、CY補色色信号
が互いに120゜の位相差をもつていることにより、互い
に打ち消し合い、かくして下側波信号成分LB1及び上側
波信号成分UB1(第5図)が抑圧されたと同様の結果を
得ることができる。
かくして輝度信号Yのうち、ハイパスフイルタ12のカ
ツトオプ周波数fCUT(=500〔kHz〕)より高い周波数成
分について、サンプリング周波数fSに対してその1/3の
空間周波数を有する補色色信号に基づいて従来発生して
いた折返し信号を有効に除去してなる輝度信号Yを得る
ことができ、かくして再生画面上に縞模様を発生するよ
うな折返しひずみが生ずるおそれを有効に回避し得ると
共に、ノイズの小さい輝度信号Yを得ることができる。
これに対して合成回路19から得られる第2の輝度信号
YL1は、次式 YL1=0.3R2+0.59G2+0.11B2 ……(7) のように、(1)式について上述したと全く同様にして
NTSC標準テレビジヨン信号においてR、G、B原色信号
について決められている比率0.3:0.59:0.11の比率で、
ホワイトバランスがとれた原色信号R2、G2、B2を加算合
成してなり、その比較的低い周波数領域の信号成分がロ
ーパスフイルタ20によつて抽出されて第2の輝度信号Y
L2として送出される。
ここでローパスフイルタ20のカツトオフ周波数f
CUTは、ハイパスフイルタ12と同じ周波数fCUT=500〔kH
z〕に選定されており、かくして第2図に示すように、
ローパスフイルタ20のカツトオフ周波数fCUTより低い周
波数領域の信号成分について、輝度信号再現性が良好な
輝度信号YL2を得ることができる。
このことは、再生画面において、比較的大きい面積を
もつ画像について、輝度の再現性が良好な輝度信号を得
ることができることを意味している。
加算回路25は、第1及び第2の輝度信号YH2及びYL2
加算し、その加算出力を合成輝度信号YL+Hとして映像信
号出力回路31に送出する。
映像信号出力回路31には、ホワイトバランスがとれた
原色信号R2、G2、B2に基づいて色差信号変換回路32にお
いて変換された色差信号R−Y、B−Yが与えられ、所
定の同期信号を加えて出力映像信号VDOUTを映像信号形
成回路1の出力として送出する。
第1図の構成によれば、W、YE、CY補色色信号に基づ
いて形成される輝度信号のうち、折返し信号成分が混入
するおそれがある高い周波数信号領域の信号成分YH2
おいてはW、YE、CY補色色信号のレベルバランスをとる
ように制御することにより、折返し信号による再生画像
の劣化を有効に回避し得る。
かくするにつき、輝度信号YL+Hのうち比較的低い周波
数領域の信号成分YL2については、標準テレビジヨン方
式において決められている成分比率でR、G、B原色信
号を合成することにより、輝度再現性の良い輝度信号を
形成することができる。
かくして全体として従来の場合と比較して一段と特性
が良い輝度信号を補色色信号に基づいて形成することが
できる。
(G2)第2実施例 第3図は本発明の他の実施例を示すもので、第1図と
の対応部分に同一符号を付して示すように、ホワイトバ
ランス回路16の利得調整回路17と、感度補正回路6の利
得調整回路7に対する補正信号CR、CG、CB及びCW、C
YE、CCYをできるだけ簡易な構成によつて得ることがで
きるように構成したものである。
すなわち第3図の場合には、感度補正回路6及びホワ
イトバランス回路16に対して共通の色温度補正回路35が
設けられ、その補正信号発生回路35A、35B、35Cにおい
て得られる補正信号CR、CG、CBをホワイトバランス回路
16の利得調整回路17に対する補正信号として用いる。
これに加えて同じ補正信号CR、CG、CBを補正信号演算
回路36に与えて所定の変換演算を実行することにより感
度補正回路6の利得調整回路7に対する補正信号CW、CY
E、CCYを形成する。
ここで補正信号演算回路36は、利得調整回路17におい
て補正信号CR、CG、CBによつて次式 |R2|=|G2|=|B2|≡K ……(8) で表されるようにホワイトバランスがとれたR2、G2、B2
が得られた状態において、利得調整回路7において色成
分分離回路5から送出される補色色信号W1、YE1、CY1
基づいて次式 |W2|=|YE2|=|CY2|≡CR0……(9) で表されるように、同じレベルをもつレベルバランスが
とれた補色色信号W2、YE2、CY2(第4図(B))を得る
ために必要な補正信号CW、CYE、CCYを得るように以下に
述べるような関係に基づいて構成されている。
先ず色成分分離回路5から得られる補色色信号W1、Y
E1、CY1から、ホワイトバランスがとれた原色信号R2、G
2、B2を得るために、原色信号変換回路15及びホワイト
バランス回路16の利得調整回路17は次式 のように構成されている。ここで、GR、GG、GBは利得調
整回路17においてR、G、B原色信号に対して与えられ
るホワイトバランス調整ゲインである。またマトリクス
[MAT]は、原色信号変換回路15において補色色信号
W1、YE1、CY1を原色信号R1、G1、B1に分解する演算式を
表す行列である。
(10)式を補色色信号W1、YE1、CY1を表す式に変換す
ると次式 のように表し得る。
(11)式においてホワイトバランスがとれた状態にお
いては上述の(8)式が成り立つから、これを(11)式
に代入して展開すれば、補色色信号W1、YE1、CY1をそれ
ぞれ次のように表すことができる。
ここでaij(i=1、2、3、j=1、2、3)は逆
マトリクス[MAT]-1の要素である。
(12)式〜(14)式において補色色信号W1、YE1、CY1
に基づいてこれを同じレベルCR0にすることにより
(9)式が成り立つようなゲインを各補色色信号につい
て求めると、 のように表し得る。
(15)式〜(17)式は、ホワイトバランスをとるため
に必要なゲインと、レベルバランスをとるために必要な
ゲインとの関係を表しているので、この関係を利用し
て、上述の(8)式が成り立つようにホワイトバランス
をとるために与えられた補正信号CR、CG、CBに基づいて
ホワイトバランスのゲインKを求め、これを(15)式〜
(17)式に代入して所定のレベルバランスのレベルCR0
に一致するような補色色信号W2、YE2、CY2を補正信号演
算回路36において演算により求めれば、レベルバランス
がとれた状態における補色色信号W2、YE2、CY2を得るた
めに必要な補正信号CW、CYE、CCYの電圧値を求めること
ができる。
このようにして求めた補正信号CR、CG、CBによつて利
得調整回路17を制御すれば、ホワイトバランスがとれた
原色信号R2、G2、B2を得ることができる。また補正信号
CW、CYE、CCYによつて利得調整回路7を調整すれば、レ
ベルバランスがとれた補色色信号W2、YE2、CY2を得るこ
とができる。
第3図のように構成すれば、R、G、B原色信号のホ
ワイトバランスをとるために用いられる補正信号CR、C
G、CBに基づいて、W、YE、CY補色色信号についてレベ
ルバランスをとるための補正信号CW、CYE、CCYを共通の
色温度補正回路35を用いて実現し得ることにより、全体
として補正信号を形成するための構成を一段と簡易化し
得る。
(G3)他の実施例 (1) 上述の実施例においては、W、YE、CY補色色信
号について利得調整回路7においてレベルバランスをと
つた後、スイツチ加算回路11においてスイツチ加算する
ように構成したが、これに代え、加算演算回路を用いて
加算演算により合成するようにしても良い。
(2) 上述の実施例においては、テレビジヨンカメラ
2としてW、YE、CY補色フイルタを用いた実施例につい
て述べたが、補色フイルタとしてはこれに限らず種々の
構成のものを用い得る。
(3) 第3図の実施例においては、補正信号CR、CG、
CBに基づいて補正信号CW、CYE、CCYを演算するようにし
たが、これとは逆に、色温度補正回路35において発生し
た補正信号CW、CYE、CCYに基づいて補正信号CR、CG、CB
を演算するようにしても、上述の場合と同様の効果を得
ることができる。
H発明の効果 上述のように本発明によれば、輝度信号を比較的高い
周波数成分及び低い周波数成分に分離し、高い周波数成
分について補色色信号のレベルバランスをとるようにし
たことにより、サンプリング周波数の整数分の1の周波
数成分の発生を抑制することができることにより、折返
しひずみを有効に抑制してなる高画質の輝度信号を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による輝度信号形成回路の一実施例を示
すブロツク図、第2図はその輝度信号の説明に供する特
性曲線図、第3図は本発明の第2の実施例を示すブロツ
ク図、第4図は補色カラーカメラの問題点の説明に供す
る信号波形図、第5図は従来の輝度信号処理回路におけ
る問題点の説明に供する特性曲線図である。 1……映像信号形成回路、2……テレビジヨンカメラ、
3……撮像デバイス、4……撮像信号出力回路、5……
色成分分離回路、6……感度補正回路、7、17……利得
調整回路、8、18、35……色温度補正回路、11……スイ
ツチ加算回路、12……ハイパスフイルタ、15……原色信
号変換回路、16……ホワイトバランス回路、19……合成
回路、20……ローパスフイルタ、36……補正信号演算回
路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補色フイルタを有するテレビジヨンカメラ
    の出力から分離された複数の補色色信号のレベルをほぼ
    同一レベルに合わせてレベルバランスをとつた後合成
    し、当該合成信号のうち高域周波数成分を抽出して第1
    の輝度信号成分を得るレベルバランス処理手段と、 上記複数の補色色信号に基づいて複数の原色信号を得て
    当該複数の原色信号についてホワイトバランスをとつた
    後標準テレビジヨン方式によつて決められた比率で合成
    し、当該合成信号のうち低域周波数成分を抽出して第2
    の輝度信号成分を得るホワイトバランス処理手段と、 上記第1及び第2の輝度信号成分を合成して輝度信号と
    して送出する出力合成手段と を具えることを特徴とする輝度信号形成回路。
  2. 【請求項2】色温度補正回路から得られる第1の補正信
    号と、この第1の補正信号を演算処理して第2の補正信
    号を形成し、上記第1及び第2の補正信号を用いて、そ
    れぞれ上記ホワイトバランス処理及び上記レベルバラン
    ス処理(又は上記レベルバランス処理及び上記ホワイト
    バランス処理)を実行させる色温度補正手段 を具えてなる特許請求の範囲第1項に記載の輝度信号形
    成回路。
JP61229073A 1986-09-27 1986-09-27 輝度信号形成回路 Expired - Lifetime JP2517922B2 (ja)

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