JP2517873B2 - 熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置 - Google Patents
熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置Info
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- JP2517873B2 JP2517873B2 JP5240737A JP24073793A JP2517873B2 JP 2517873 B2 JP2517873 B2 JP 2517873B2 JP 5240737 A JP5240737 A JP 5240737A JP 24073793 A JP24073793 A JP 24073793A JP 2517873 B2 JP2517873 B2 JP 2517873B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、交流電圧及び交流電
流等の精密測定を行う際に用いられる熱電型交直流変換
器の出力電圧測定装置に関するものである。
流等の精密測定を行う際に用いられる熱電型交直流変換
器の出力電圧測定装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】低周波交流電圧（電流）を精密に測定す
るには、低周波交流電圧（電流）を直流電圧（電流）と
比較する必要がある。
るには、低周波交流電圧（電流）を直流電圧（電流）と
比較する必要がある。
【０００３】従来、この比較のために、抵抗線（ヒー
タ）に電流を流し、その温度上昇を熱電対で検出する、
所謂熱電型交直流変換器が用いられている。この熱電型
交直流変換器は使用する熱電対の数によって単一熱電式
熱電型交直流変換器と多数熱電対式熱電型交直流変換器
に分類されるが、何れも変換器に交流電圧（電流）を印
加し、その出力である熱起電力が同じとなる直流電圧
（電流）と比較することによって、交流電圧（電流）の
実効値を得るものである。
タ）に電流を流し、その温度上昇を熱電対で検出する、
所謂熱電型交直流変換器が用いられている。この熱電型
交直流変換器は使用する熱電対の数によって単一熱電式
熱電型交直流変換器と多数熱電対式熱電型交直流変換器
に分類されるが、何れも変換器に交流電圧（電流）を印
加し、その出力である熱起電力が同じとなる直流電圧
（電流）と比較することによって、交流電圧（電流）の
実効値を得るものである。
【０００４】この比較時に、交流電圧と直流電圧に少し
の違いが生ずるが、これを変換器の交直差と称されてい
るが、この交直差が小さいほど精密な測定ができる。
の違いが生ずるが、これを変換器の交直差と称されてい
るが、この交直差が小さいほど精密な測定ができる。
【０００５】この交直差を計測することにより、低周波
交流電圧（電流）を測定するが、この場合の低周波交流
電圧測定には熱電型交直流変換器と直列抵抗器を組み合
わせたもの、低周波交流電流測定には熱電型交直流変換
器のみが使用され、これらは低周波交流電圧乃至電流測
定用の標準器といわれている。
交流電圧（電流）を測定するが、この場合の低周波交流
電圧測定には熱電型交直流変換器と直列抵抗器を組み合
わせたもの、低周波交流電流測定には熱電型交直流変換
器のみが使用され、これらは低周波交流電圧乃至電流測
定用の標準器といわれている。
【０００６】標準器の交直差は出来るだけ小さな値のも
のを選択することが低周波交流電圧（電流）の精密測定
の精度向上に必要であるが、標準器の交直差は測定雰囲
気等により微妙に異なり、一定の値が得られず、したが
って低周波交流電圧（電流）の精密測定に際しては複数
個（Ｎ個）の標準器を並列に接続した測定回路からなる
比較測定装置を用い、この装置の中から任意の２組の標
準器を選び出し、これを精密電源を接続してこの２組の
標準器の交直差の差を測定し、この操作を全ての標準器
について行うことにより、交流電圧（電流）の標準を維
持している。
のを選択することが低周波交流電圧（電流）の精密測定
の精度向上に必要であるが、標準器の交直差は測定雰囲
気等により微妙に異なり、一定の値が得られず、したが
って低周波交流電圧（電流）の精密測定に際しては複数
個（Ｎ個）の標準器を並列に接続した測定回路からなる
比較測定装置を用い、この装置の中から任意の２組の標
準器を選び出し、これを精密電源を接続してこの２組の
標準器の交直差の差を測定し、この操作を全ての標準器
について行うことにより、交流電圧（電流）の標準を維
持している。
【０００７】図２に従来の低周波交流電圧の精密測定用
交直差比較測定装置を示す。熱電型交直流変換器と直列
抵抗器を接続した標準器をTVC1とTVC2で表す。標準器TV
C1とTVC2を直列接続した測定回路には精密交流電源（Ｖ
a ）、精密直流電源（Ｖd ）より、Ｖa 、Ｖd +、Ｖd -、
Ｖa と切り替えスイッチで印加され、また両標準器の熱
起電力を精密デジタル電圧計DVM1、DVM2 で測定する。こ
のときの電源切替並びにデータの取り組み、交直差の差
の計算処理はコントローラで行う。
交直差比較測定装置を示す。熱電型交直流変換器と直列
抵抗器を接続した標準器をTVC1とTVC2で表す。標準器TV
C1とTVC2を直列接続した測定回路には精密交流電源（Ｖ
a ）、精密直流電源（Ｖd ）より、Ｖa 、Ｖd +、Ｖd -、
Ｖa と切り替えスイッチで印加され、また両標準器の熱
起電力を精密デジタル電圧計DVM1、DVM2 で測定する。こ
のときの電源切替並びにデータの取り組み、交直差の差
の計算処理はコントローラで行う。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の比
較測定装置において標準器TVC1とTVC2の熱起電力は高価
で、精密なデジタル電圧計DVM1、DVM2 で測定して、交直
差の差を計測していた。
較測定装置において標準器TVC1とTVC2の熱起電力は高価
で、精密なデジタル電圧計DVM1、DVM2 で測定して、交直
差の差を計測していた。
【０００９】しかし、測定に際しては標準器TVC1で発生
する熱起電力が等しくなるように、交流電流と直流電流
を交互に流すが、精密交流電源（Ｖa ）の短期安定度は
10分間で0.007%程度であるので、この操作は極めて困難
である。
する熱起電力が等しくなるように、交流電流と直流電流
を交互に流すが、精密交流電源（Ｖa ）の短期安定度は
10分間で0.007%程度であるので、この操作は極めて困難
である。
【００１０】また、標準器の熱時定数は数秒であり、標
準器に電流（電圧）を流して熱起電力が安定するまでの
30秒以上経過した後、熱起電力を測定するが、交直差の
差の安定はppm(parts per million)程度で行われるか
ら、それと同程度に熱起電力を一致させることは極めて
困難である。
準器に電流（電圧）を流して熱起電力が安定するまでの
30秒以上経過した後、熱起電力を測定するが、交直差の
差の安定はppm(parts per million)程度で行われるか
ら、それと同程度に熱起電力を一致させることは極めて
困難である。
【００１１】更に、実際にはデジタル電圧計DVM1、DVM2
にも揺らぎがあり、このような理由から高価で、精密な
デジタル電圧計DVM1、DVM2 を使用しても、測定精度に限
界がる。
にも揺らぎがあり、このような理由から高価で、精密な
デジタル電圧計DVM1、DVM2 を使用しても、測定精度に限
界がる。
【００１２】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、この発明では２個の熱電型交直流変換器の交直差の
比較回路に接続された熱電型交直流変換器の出力電圧測
定装置において、該熱電型交直流変換器を熱ＥＭＦゆら
ぎ除去器、電圧分圧器を介してジョセフソン接合発振器
に接続し、該発振器からの周波数を検出し、これより上
記熱電型交直流変換器の出力電圧を測定するようにした
熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置を提案するもの
である。
め、この発明では２個の熱電型交直流変換器の交直差の
比較回路に接続された熱電型交直流変換器の出力電圧測
定装置において、該熱電型交直流変換器を熱ＥＭＦゆら
ぎ除去器、電圧分圧器を介してジョセフソン接合発振器
に接続し、該発振器からの周波数を検出し、これより上
記熱電型交直流変換器の出力電圧を測定するようにした
熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置を提案するもの
である。
【００１３】
【作用】即ち、図２に示すように、従来は交直差の比較
測定回路に接続された熱電型交直流変換器の出力電圧は
精密なデジタル電圧計で測定されていたが、この発明で
はデジタル電圧計で測定するのでなく、熱電型交直流変
換器の出力電圧を分圧してジョセフソン接合発振器に印
加してこの発振周波数より印加電圧を測定するため、サ
ブppm オーダーで精密な交直差の差を計測することがで
きる。
測定回路に接続された熱電型交直流変換器の出力電圧は
精密なデジタル電圧計で測定されていたが、この発明で
はデジタル電圧計で測定するのでなく、熱電型交直流変
換器の出力電圧を分圧してジョセフソン接合発振器に印
加してこの発振周波数より印加電圧を測定するため、サ
ブppm オーダーで精密な交直差の差を計測することがで
きる。
【００１４】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例に基づいて説
明すると、１は図２に示すような交直差の比較測定回路
に接続された一対の熱電型交直流変換器、２は熱ＥＭＦ
ゆらぎ除去器、３は電圧分圧器、４はジョセフソン接合
発振器、５は周波数検出器、６はデスプレーである。
明すると、１は図２に示すような交直差の比較測定回路
に接続された一対の熱電型交直流変換器、２は熱ＥＭＦ
ゆらぎ除去器、３は電圧分圧器、４はジョセフソン接合
発振器、５は周波数検出器、６はデスプレーである。
【００１５】ここで、熱電型交直流変換器１としては単
一熱電対式熱電型交直流変換器乃至多数熱電対式熱電型
交直流変換器の何れでも使用することができる。
一熱電対式熱電型交直流変換器乃至多数熱電対式熱電型
交直流変換器の何れでも使用することができる。
【００１６】なお、ジョセフソン接合発振器４は適正な
発振動作を行わせるために、液体ヘリウムなどを用いて
超低温下に置かれていることから、このジョセフソン接
合発振器４と室温下に置かれる熱電型交直流変換器１を
結ぶリード線内には熱起電力（熱ＥＭＦ）のゆらぎが発
生するが、この発明ではリード線内での熱ＥＭＦのゆら
ぎを除去するために熱電型交直流変換器１と電圧分圧器
３との間に例えば真空系等で構成される熱ＥＭＦゆらぎ
除去器２を設けるものである
発振動作を行わせるために、液体ヘリウムなどを用いて
超低温下に置かれていることから、このジョセフソン接
合発振器４と室温下に置かれる熱電型交直流変換器１を
結ぶリード線内には熱起電力（熱ＥＭＦ）のゆらぎが発
生するが、この発明ではリード線内での熱ＥＭＦのゆら
ぎを除去するために熱電型交直流変換器１と電圧分圧器
３との間に例えば真空系等で構成される熱ＥＭＦゆらぎ
除去器２を設けるものである
【００１７】熱電型交直流変換器１の出力電圧はジョセ
フソン接合発振器４を適正な発振動作させるために、電
圧分圧器３で分圧してジョセフソン接合発振器４に印加
される。
フソン接合発振器４を適正な発振動作させるために、電
圧分圧器３で分圧してジョセフソン接合発振器４に印加
される。
【００１８】なお、分圧には種々の方法があるが、この
発明では精密な方法による分圧方法が採用され、電圧分
圧器３としては例えば精度のよいヘイモン(Hamon）分圧
器、或は分圧比の校正が可能な直列抵抗分圧器などその
利点に応じて使用することができる。
発明では精密な方法による分圧方法が採用され、電圧分
圧器３としては例えば精度のよいヘイモン(Hamon）分圧
器、或は分圧比の校正が可能な直列抵抗分圧器などその
利点に応じて使用することができる。
【００１９】また、ジョセフソン接合発振器４としては
ポイントコンタクト型、ブリッジ型、ストリップライン
型、アレイ型などがあるが、印加電圧に対応した周波数
で発振するものであれば、何れの型のものも使用するこ
とができる。
ポイントコンタクト型、ブリッジ型、ストリップライン
型、アレイ型などがあるが、印加電圧に対応した周波数
で発振するものであれば、何れの型のものも使用するこ
とができる。
【００２０】ジョセフソン接合発振器による発振周波数
は周波数検出器５により検出されるが、この検出器５は
インピーダンスマッチングしたＩＣ回路で構成してもよ
く、周波数カウントができるＳＱＵＩＤ(Superconducti
ng Quantum Interference Device: 超伝導量子干渉デバ
イス）で構成してもよい。
は周波数検出器５により検出されるが、この検出器５は
インピーダンスマッチングしたＩＣ回路で構成してもよ
く、周波数カウントができるＳＱＵＩＤ(Superconducti
ng Quantum Interference Device: 超伝導量子干渉デバ
イス）で構成してもよい。
【００２１】最後に、検出された周波数をデスプレー６
に表示させてジョセフソン接合発振器に印加された電圧
を知ることができる。
に表示させてジョセフソン接合発振器に印加された電圧
を知ることができる。
【００２２】交直差の比較測定回路に接続された他の熱
電型交直流変換器についても同様な方法でジョセフソン
接合発振器に印加される電圧を測定することができ、こ
れにより交直差の比較測定回路に接続された２個の熱電
型交直流変換器の交直差の差は２系の計算処理装置を通
して測定することができる。
電型交直流変換器についても同様な方法でジョセフソン
接合発振器に印加される電圧を測定することができ、こ
れにより交直差の比較測定回路に接続された２個の熱電
型交直流変換器の交直差の差は２系の計算処理装置を通
して測定することができる。
【００２３】なお、ジョセフソン接合発振器４はその線
巾が0.1ppmの周波数の高周波を得ることができるので、
この発明に用いる熱ＥＭＦゆらぎ除去器２、電圧分圧器
３をそれ以上の精度のものを使用することによって、２
個の熱電型交直流変換器の交直差の差を0.1ppmの精度以
上の精度で測定が可能である。
巾が0.1ppmの周波数の高周波を得ることができるので、
この発明に用いる熱ＥＭＦゆらぎ除去器２、電圧分圧器
３をそれ以上の精度のものを使用することによって、２
個の熱電型交直流変換器の交直差の差を0.1ppmの精度以
上の精度で測定が可能である。
【００２４】
【発明の効果】以上要するに、この発明によれば従来は
交直差の比較測定回路に接続された熱電型交直流変換器
の出力電圧を精密なデジタル電圧計で測定するのでな
く、分圧してジョセフソン接合発振器に印加してこの発
振周波数より測定するため、ppmオーダーで精密な測定
ができる。
交直差の比較測定回路に接続された熱電型交直流変換器
の出力電圧を精密なデジタル電圧計で測定するのでな
く、分圧してジョセフソン接合発振器に印加してこの発
振周波数より測定するため、ppmオーダーで精密な測定
ができる。
【図１】この発明の一実施例を示すブロック図
【図２】従来の熱電型交直流変換器の交直差比較回路図
TVC1、TVC2 標準器（熱電型交直流変換器） Ｖa 精密交流電源 Ｖd 精密直流電源 DVM1、DVM2 精密デジタル電圧計 １ 熱電型交直流変換器 ２ 熱ＥＭＦゆらぎ除去器 ３ 電圧分圧器 ４ ジョセフソン接合発振器 ５ 周波数検出器 ６ デスプレー
Claims (1)
- 【請求項１】 ２個の熱電型交直流変換器の交直差の比
較測定回路に接続された熱電型交直流変換器の出力電圧
測定装置において、該熱電型交直流変換器をヘイモン分
圧器、或は直列抵抗分圧器から選ばれた電圧分圧器に接
続して該電圧分圧器により精密に分圧し、更に熱ＥＭＦ
ゆらぎ除去器を介してジョセフソン接合発振器に印加
し、該発振器からの周波数を検出し、これより上記熱電
型交直流変換器の出力電圧を測定するようにしたことを
特徴とする熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5240737A JP2517873B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5240737A JP2517873B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0772184A JPH0772184A (ja) | 1995-03-17 |
| JP2517873B2 true JP2517873B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=17063956
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5240737A Expired - Lifetime JP2517873B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 熱電型交直流変換器の出力電圧測定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2517873B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100724095B1 (ko) * | 2005-10-21 | 2007-06-04 | 한국표준과학연구원 | 정밀 전류, 전압 및 전력 측정장치 |
| KR100745158B1 (ko) * | 2006-03-03 | 2007-08-01 | 한국표준과학연구원 | 열전형 전류 변환기의 교류-직류 전류 변환 차이의 자동측정 장치 및 방법 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0736028B2 (ja) * | 1990-11-20 | 1995-04-19 | 工業技術院長 | 熱電型交直流変換器の精密比較方法 |
| JPH0750134B2 (ja) * | 1991-11-26 | 1995-05-31 | 工業技術院長 | 熱電型交直流変換器の交直差比較装置 |
-
1993
- 1993-09-01 JP JP5240737A patent/JP2517873B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0772184A (ja) | 1995-03-17 |
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