JP2517325Y2 - トングレールの引き残り防止器 - Google Patents

トングレールの引き残り防止器

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JP2517325Y2
JP2517325Y2 JP1993033666U JP3366693U JP2517325Y2 JP 2517325 Y2 JP2517325 Y2 JP 2517325Y2 JP 1993033666 U JP1993033666 U JP 1993033666U JP 3366693 U JP3366693 U JP 3366693U JP 2517325 Y2 JP2517325 Y2 JP 2517325Y2
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理 坂森
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鉄道機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は鉄道分岐器のポイント
の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】ポイント転換により一方のトングレール
5の頭部26は図9の仮想線で示すように基本レール2
7の頭部28へ密着する必要があるが、同図の実線で示
すように隙間dを生ずる場合つまりトングレールの引き
残り現象を生ずる場合がある。
【0003】この原因は転てつ棒により引かれたトング
レール5が床板35上を摺動するときに床板35との接
触摩擦が大きいからである。このため普通鋼である一般
構造用圧延鋼材で形成した床板の摺動部表面へ潤滑油や
固体潤滑剤を塗布したり、前記床板の摺動面へ係合凹溝
を形成し、この係合凹溝へ黒鉛分散鋳造合金よりなる摺
動板を係合固着したり、前記床板の摺動部へセラミック
ス溶射層を形成するなどして接触摩擦を軽減しようとし
ている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】接触摩擦を軽減すると
はいっても前記例ではいずれもトングレール底部全面を
床板の摺動部の全面若しくはほぼ全面へ接触させるため
摩擦力はかなり大きく、しかも車輪とレールとの摩擦に
よって生ずる鉄粉等の塵埃が摺動部表面に付着して摩擦
力が増大し、トングレールの引き残りを防止することが
できない。
【0005】また弾性ポイントにあっては、図1で示す
ようにトングレール5の後端部29を固定し、ポイント
転換の際、トングレール5をたわませるが、トングレー
ル5が長いことから曲げ点b付近において前記隙間dす
なわち引き残り現象を生ずることが多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案は前記不都合を
解消するもので、すなわち上部ばね受と下部ばね受とへ
押圧用のばねを介在させて押圧具を形成し、トングレー
ルへ固定する取付体と前記トングレールより下方位置に
設置する不動体との間へ前記押圧具を起立および傾斜自
在に介装することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】ポイント転換によりトングレールは床板上を摺
動する。ここにこれまで基本レールから離間していた一
方のトングレールは基本レール方向へ移動し、トングレ
ールと一体の取付体も同方向へ移動する。この取付体の
移動により押圧具は傾斜し、ばねの横方向の分力がトン
グレールに加わり、トングレールの頭部は基本レールの
頭部に密着し、トングレールの引き残りが起きない。
【0008】
【実施例】図1〜図5はこの考案の実施例を示すもの
で、押圧具4、取付体6および不動体7よりなる。具体
的には有蓋無底の筒体により上部ばね受1を形成し、蓋
板8へ上向突片9を突設し、また上部ばね受1へ挿入さ
れる有底無蓋の筒体により下部ばね受2を形成し、底板
10へ下向突片11を突設し、上部ばね受1および下部
ばね受2内へ圧縮コイルばねよりなる押圧用のばね3を
入れて押圧具4を形成する。
【0009】まくらぎ12の上面へ固定するための第1
横片13をL字状に形成し、この第1横片13へ固定用
のくぎ30、30を挿通するための透孔31、31を形
成し、第1横片13の前方側縁へ第1縦片14を固着し
て垂設し、この第1縦片14の下方から横方向へ水平片
よりなる第2横片16を突設して不動体7を形成し、第
2横片16の下面を斜材32で補強支持するとともに上
面へ上向ブラケット15を突設する。
【0010】トングレール5の腹部17へ固定するため
の第2縦片18の下端縁をほぼ直角に折り曲げて第2横
片16の上方へ位置する第3横片20を延出し、前記第
2縦片18と第3横片20よりなるL字片をもって取付
体6を形成し、第2縦片18へ固定用のボルト33を挿
通するための透孔34を形成し、第3横片20の下面へ
下向ブラケット19を突設する。
【0011】図1中、符号35、35・・・はまくらぎ
12、12・・・へそれぞれ固定された床板であり、こ
の床板35は普通鋼である一般構造用圧延鋼材であって
も前記圧延鋼材へ前述の従来技術で述べたいずれかの摩
擦軽減手段を施したものでもよい。符号27、27は前
記の各床板35へ公知の締結装置43により固定された
基本レールである。トングレール5、5はその後端部2
9、29を公知の締結装置で固定され、しかも各トング
レール5の後端部以外は各床板35上へ摺動自在に置か
れ、その前方に転てつ棒36が取り付けられている。
【0012】なお、この実施例は弾性ポイントで使用さ
れる例であり、トングレール5、5は転てつ棒36によ
り転換され、たわむものである。
【0013】この実施例は前記曲げ点b付近へ一対、設
置するもので、図1では上方の実施例が押圧具4の傾斜
状態、下方の実施例が押圧具4の起立状態を示してお
り、具体的には各曲げ点b付近のまくらぎ12の上面へ
第1横片13、13を載置するとともに透孔31、31
を介して公知の固定用のくぎ30、30例えば犬くぎ、
レール用ねじくぎ等で固定し、図5で示すように各第2
横片16をまくらぎ12の脇へ掘った溝37へ設置す
る。つまり不動体7はトングレール5の下方位置に設置
されていればよく、その固定手段は前記実施例のように
まくらぎ12に固定されずに地面へ固定されるものであ
ってもよい。なお前記実施例のように形成した方が不動
体7を一定の位置へ容易かつ確実に固定することができ
る。
【0014】 各トングレール5の曲げ点b付近の腹部
17へ図3〜5で示すように第2縦片18を当接し、透
孔44、34を介してボルト、ナット締めして取付体6
を固定する。そして押圧具4の上向突片9と下向ブラケ
ット19とを回動自在に軸着し、下向突片11と上向ブ
ラケット15とを回動自在に軸着して押圧具4を取付体
6と不動体7との間へ起立および傾斜自在に介装する。
【0015】なお前記説明では実施例を弾性ポイントに
おけるトングレールの曲げ点付近に設置するが、それは
引き残り現象が多く発生するからであり、他の種類のポ
イントにおいて使用してもよく、引き残り現象の生ずる
場所へ設置すればよい。
【0016】ここに転てつ棒36を介してトングレール
5、5を転換すれば、トングレール5、5は床板35上
を摺動し、これまで基本レール27に密着していたトン
グレール5は図1の下方で示すように基本レール27か
ら離れ、また基本レール27から離れて車輪が通るフラ
ンジウェーを形成していたトングレール5は同図の上方
で示すように基本レール27に当接する。このとき傾斜
していた押圧具4はトングレール5に引っぱられ、軸3
8を中心に回動して鉛直方向に起立し(図3から図
4)、逆に鉛直方向に起立していた押圧具4は軸38を
中心に回動して傾斜する(図4から図3)。なお押圧具
4は起立すると、ばね3がやや収縮し、傾斜するとばね
3がやや伸長する。
【0017】図6は押圧具4が傾斜したときの合力Fと
縦方向の分力Fx、横方向の分力Fyを示すもので、図
示のように傾斜時のばね3の横方向の分力FyはFSi
nαとなり、この押圧力がトングレール5に加わり、基
本レール27の頭部28とトングレール5の頭部26と
の間に図9のdのような隙間が生ずることがなく、図3
で示すように引き残り現象を生ずることなく、頭部2
6、28は確実に密着する。
【0018】図7および図8はこの考案の他の実施例を
示すもので、原理的には先の実施例と同じであり、同一
構成部分については同一符号を付し、その詳細な説明を
省略し、差異点について説明する。
【0019】この実施例の上部ばね受1は有蓋無底の短
円筒で、下部ばね受2は有底無蓋の短円筒で形成され、
これらの短円筒は同一口径であり、また蓋板8へ上向ピ
ン21を、底板10に下向ピン22をそれぞれ突設し、
各ピン21、22の先端を半球状に形成し、上部ばね受
1と下部ばね受2の間へばね3を介在させる。また取付
体6はトングレール5の底部25へ嵌合するようにコ字
状片により形成するもので、前記コ字状片の上片39へ
ねじ孔41を螺設し、ねじ孔41へ締付けボルト40を
螺入して取付体6を底部25へ固定する。そしてまくら
ぎ12の上面へ固定する第1横片13から垂設された第
1縦片14の下方より第2横片16を横方向へ突設して
不動体7を形成し、第2横片16および前記コ字状片の
下片42へそれぞれ半球状の第1溝23、第2溝24を
形成し、第1溝23、第2溝24へそれぞれ下向ピン2
2、上向ピン21を起立および傾斜自在に係止する。
【0020】ここに一方のトングレール5が基本レール
27側へ摺動するときには、押圧具4は実線状態から仮
想線状態へ傾斜し、前述の分力FSinαが生じ、トン
グレール5の頭部26が基本レール27の頭部28に密
着する。
【0021】
【考案の効果】請求項1の防止器によれば、ポイント転
換により一方のトングレールへ横方向へのばね圧がかか
り、トングレールと基本レールの各頭部に隙間が生じて
引き残り現象が生ずるようなことがなく、確実に密着す
る。
【0022】請求項2の防止器によれば、確実な押圧具
を容易に得ることができる。
【0023】請求項3の防止器によれば、組み立ておよ
び取り付けを確実にすることができる。
【0024】請求項4の防止器によれば組み立ておよび
取り付けを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を設置した鉄道分岐器のポイ
ント部を示す平面図である。
【図2】同上の実施例において押圧具が傾斜した状態の
拡大平面図である。
【図3】A−A断面図である。
【図4】同上の実施例において押圧具が起立した状態の
一部切欠き側面図である。
【図5】B−B断面図である。
【図6】この考案の作用説明図である。
【図7】この考案の他の実施例を示す縦断面図である。
【図8】C−C断面図である。
【図9】トングレールの引き残り現象の説明図である。
【符号の説明】
1 上部ばね受 2 下部ばね受 3 ばね 4 押圧具 5 トングレール 6 取付体 7 不動体 8 蓋板 9 上向突片 10 底板 11 下向突片 12 まくらぎ 13 第1横片 I4 第1縦片 15 上向ブラケット 16 第2横片 17 腹部 18 第2縦片 19 下向ブラケット 20 第3横片 21 上向ピン 22 下向ピン 23 第1溝 24 第2溝 25 底部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部ばね受と下部ばね受とへ押圧用のば
    ねを介在させて押圧具を形成し、トングレールへ固定す
    る取付体と前記トングレールより下方位置に設置する不
    動体との間へ前記押圧具を起立および傾斜自在に介装す
    ることを特徴とするトングレールの引き残り防止器。
  2. 【請求項2】 押圧用のばねが圧縮コイルばねである請
    求頂1記載のトングレールの引き残り防止器。
  3. 【請求項3】 上部ばね受が蓋板に上向突片を突設した
    有蓋無底の筒体であり、下部ばね受が底板に下向突片を
    突設し、しかも前記有蓋無底の筒体へ挿入される有底無
    蓋の筒体であり、また不動体がまくらぎの上面へ固定す
    る第1横片から垂設された第1縦片の下方より上向ブラ
    ケットを有する第2横片を横方向へ突設してなり、さら
    に取付体がトングレールの腹部へ固定する第2縦片と、
    下向ブラケットを有するとともに前記第2横片の上方へ
    位置する第3横片とからなるL字片であり、前記上向突
    片と前記下向ブラケットとを回動自在に軸着し、前記下
    向突片と前記上向ブラケットとを回動自在に軸着する請
    求項1または2記載のトングレールの引き残り防止器。
  4. 【請求項4】 上部ばね受が蓋板に上向ピンを突設した
    有蓋無底の短円筒であり、下部ばね受が底板に下向ピン
    を突設した有底無蓋の短円筒であり、また不動体がまく
    らぎの上面へ固定する第1横片から垂設された第1縦片
    の下方より半球状の第1溝を有する第2横片を横方向へ
    突設してなり、さらに取付体が下面へ半球状の第2溝を
    有し、しかもトングレールの底部へ嵌合して固定すると
    ともに前記第2横片の上方へ位置するコ字状片であり、
    前記下向ピンを前記第1溝へ起立および傾斜自在に係止
    し、前記上向ピンを前記第2溝へ起立および傾斜自在に
    係止する請求項1または2記載のトングレールの引き残
    り防止器。
JP1993033666U 1993-05-18 1993-05-18 トングレールの引き残り防止器 Expired - Lifetime JP2517325Y2 (ja)

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JPH0683541U JPH0683541U (ja) 1994-11-29
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4827801A (ja) * 1971-08-06 1973-04-12
JPH0742681B2 (ja) * 1985-06-14 1995-05-10 財団法人鉄道総合技術研究所 軌条分岐器における護輪軌条の弾性結合装置

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