JP2517098Y2 - マスキングテープ - Google Patents

マスキングテープ

Info

Publication number
JP2517098Y2
JP2517098Y2 JP1086491U JP1086491U JP2517098Y2 JP 2517098 Y2 JP2517098 Y2 JP 2517098Y2 JP 1086491 U JP1086491 U JP 1086491U JP 1086491 U JP1086491 U JP 1086491U JP 2517098 Y2 JP2517098 Y2 JP 2517098Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
masking tape
coating
solvent
coated
bumper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1086491U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04102669U (ja
Inventor
一彦 戸軽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP1086491U priority Critical patent/JP2517098Y2/ja
Publication of JPH04102669U publication Critical patent/JPH04102669U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2517098Y2 publication Critical patent/JP2517098Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は,被塗装物の塗装見切り
部において,塗装不良を生じない,マスキングテープに
関する。
【0002】
【従来技術】バンパ,スポイラー等の自動車外装部品
は,その意匠性向上の方策として,例えば白と黒とのツ
ートン塗装,メタリック調のツートンカラー塗装が行わ
れている。上記ツートンカラー塗装においては,例えば
図3に示すごとく,まず射出成形された被塗装物として
の,合成樹脂製のバンパ8の表面に対して,脱脂処理が
行われる。かかる脱脂処理は,トリクロルエタン等の溶
剤を用いた蒸気洗浄が行われている。そして,この洗浄
溶剤7の一部は,バンパ8の微細孔より浸透してバンパ
8内に残留する。次いで,バンパ8の表面の洗浄溶剤7
は,乾燥により除去される。
【0003】次に,図4に示すごとく,マスキングテー
プ6が上記バンパ8の表面に貼着され,ツートンカラー
塗装のための塗装見切り部91が形成される。そして,
図5に示すごとく,例えば黒色の被塗装物であるバンパ
8の表面に,白色の塗料9を用いた上塗り塗装が行われ
る。このように,ツートンカラー塗装においては,上記
塗装見切り部91を境界として,異なった上塗り塗装が
行われる。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
には,次の問題点がある。即ち,図6に示すごとく,上
記上塗り塗装の後には,焼き付けのための加熱乾燥が行
われる。このとき,バンパ8内に残留していた洗浄溶剤
7が蒸発し,上記マスキングテープ6の下方に洗浄溶剤
の気泡が滞留してふくれ61を生ずる。その結果,図7
及び図8に示すごとく,上記マスキングテープ6を剥離
する際に,塗装見切り部91において塗膜の一部が破壊
する,塗装不良92を生ずる。また,ふくれ61が生じ
た部分には,ふくれ跡を生ずる場合がある。
【0005】一方,上記ふくれ61の発生を防止するた
め,バンパ8の塗装後において,長時間放置が行われる
ことがある。その結果を,図9に示す。即ち,図9は,
上記バンパ8内の残留溶剤含有量(%)と,各温度下に
おける放置時間(分)との関係を示すグラフである。そ
して,他の実験によれば,実用上許容できる残留溶剤の
含有量は約1%以下である。これらのことから,この目
標値を達成できるのは,60℃,90℃,120℃の温
度下における放置であることが知られる。
【0006】しかしながら,図10に示すごとく,乾燥
温度が高すぎると,上記バンパ8の素材成分の蒸発によ
るブリードを生じ,その後に塗装をした場合,かかる塗
膜に剥離を生ずることになる。即ち,図10は,60〜
140℃の各乾燥温度と,塗膜剥離の有無の関係を示す
グラフである。このグラフにおいて,○印は塗膜剥離な
し,×印は塗膜剥離ありを示し,乾燥温度90℃を境と
して剥離の有無が生ずる。このことより,90℃よりも
低い温度下で放置する必要があることが知られる。以上
より,上記バンパ8の塗装後の乾燥放置温度は,60〜
90℃であることが好ましいことが分かる。
【0007】しかし,一方,これらの乾燥温度下では,
前記図9に示すごとく,上記残留溶剤の含有量を1%以
下にするためには,約15〜30分の長時間を必要とす
る。そのため,かかる放置乾燥法は,実用上採用するこ
とができない。また,乾燥放置用の設備を別途必要と
し,コスト高となる。本考案は,かかる従来の問題点に
鑑みてなされたもので,被塗装物の塗装見切り部におい
て塗装不良を生じない,マスキングテープを提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題の解決手段】本考案は,被塗装物の塗装見切り部
に貼着するためのマスキングテープであって,該マスキ
ングテープは溶剤揮散用の微細孔を多数有することを特
徴とするマスキングテープにある。本考案において,上
記被塗装物としては,例えば射出成形されたポリプロピ
レンのバンパ,スポイラー,ピラー等の自動車部品があ
る。また,上記塗装見切り部とは,ツートンカラー塗装
において,塗装部分と塗装をしない部分との境界部分を
いう。
【0009】また,上記溶剤揮散用の微細孔は,平均孔
径が10〜100μmであることが好ましい。孔径が1
0μm未満では溶剤の揮散が不充分であり,100μm
を越えると上記微細孔より上塗り塗料が浸入してしまう
ことがある。また,該微細孔は,50〜100個/cm
2 の状態で,均一に分布したものであることが好まし
い。また,該微細孔は,マスキングテープの上方の孔径
よりも下方の孔径(図1のS,T参照)の方が大きいこ
とが好ましい。これに より,上記被塗装物内に残留す
る洗浄溶剤は,比較的広い面積において,揮発できるこ
とになる。また,上記微細孔の形成は,例えば多数の針
を有するミクロパンチングにより行う。また,上記マス
キングテープとしては,塩化ビニル樹脂,ポリエステル
樹脂等のプラスチックテープがある。そして,高粘着性
の接着剤が上記テープの裏面に被覆されている。
【0010】
【作用及び効果】本考案のマスキングテープの貼着に当
たっては,従来と同様に,まず被塗装物の表面につい
て,脱脂処理としての蒸気洗浄を行う。このとき,洗浄
溶剤の一部が被塗装物内に浸透して残留することにな
る。次いで,該被塗装物の塗装見切り部に,上記マスキ
ングテープを貼着する(図2)。その後,塗装を施し,
次いで焼き付けるための加熱乾燥を行う。この焼き付け
時において,被塗装物内に残留する洗浄溶剤は,上記加
熱乾燥により,蒸発し揮散する。ここで蒸発する洗浄溶
剤のうち,マスキングテープ下に残留する洗浄溶剤は,
マスキングテープにおける多数の溶剤揮散用の微細孔を
通じて,マスキングテープの表面へと揮散する。それ
故,マスキングテープと被塗装物との間に溶剤蒸気によ
るふくれを生ずることがない。
【0011】また,上記マスキングテープが貼着されて
いない部分の塗膜下の洗浄溶剤は,該塗膜を通じて,該
塗膜中の溶剤と共に上方へ揮散する。焼付け後は上記マ
スキングテープのみを剥離する。このとき,塗膜はマス
キングテープを剥離しても塗装見切り部において塗膜破
損等の塗装不良を生ずることがない(図7参照)。した
がって,本例によれば,被塗装物の塗装見切り部におい
て,塗装不良を生ずることがない,マスキングテープを
提供することができる。
【0012】
【実施例】本考案にかかるマスキングテープにつき,図
1及び図2を用いて説明する。本例のマスキングテープ
1は,図2に示すごとく,被塗装物であるバンパ8の塗
装見切り部91に貼着し,ツートンカラー塗装に際して
使用するものである。そして,該マスキングテープ1
は,図1に示すごとく,溶剤揮散用の微細孔11を多数
有する。また,該マスキングテープ1は,ポリエステル
樹脂テープよりなり,下方(裏面側)にポリエステル系
の接着剤2を有する。
【0013】上記微細孔11は,平均孔径が60μmで
ある。また,該微細孔11は,上方の孔径Sが約30μ
m,下方の孔径Tが約80μmである。また,上記接着
剤2は,該下方の孔径Tと連通した微細孔21を有す
る。そして,上記微細孔11は,マスキングテープ1c
2 当たり約80個が均一に分布した状態にある。ま
た,上記マスキングテープ1の微細孔11,接着剤の微
細孔21は,針つきローラを有するミクロパンチングを
用いて形成したものである。
【0014】次に,上記マスキングテープ1を貼着する
に際しては,まずバンパ8の表面を洗浄溶剤としての沸
点74.1℃の1ー1ー1トリクロルエタンを用いて,
脱脂処理としての蒸気洗浄を行う。次に,ツートンカラ
ー塗装をするため,図2に示すごとく,バンパ8の塗装
見切り部91の近傍に,上記マスキングテープ1を貼着
する。その後,図2に示すごとく,ツートンカラー塗装
用の塗料9を塗装する。該塗料9は,沸点が約150℃
の溶剤を含有している。次いで,塗膜を焼き付けるため
に,約120〜130℃において加熱乾燥を行う。
【0015】この焼付け時において,バンパ8内に残留
する洗浄溶剤7は,その殆どが矢印方向に蒸発する。そ
して,洗浄溶剤7のうち,マスキングテープ1下の洗浄
溶剤7は,該マスキングテープ1における多数の溶剤揮
散用微細孔11を通じて上方に揮散する。それ故,上記
マスキングテープ1の下面には,洗浄溶剤気泡に起因す
るふくれを生じることがない。また,上記マスキングテ
ープ1のない部分の洗浄溶剤7,即ち上記塗料9の塗膜
下の洗浄溶剤7は,塗膜を通じて該塗膜中の溶剤と共に
蒸発して揮散する。そのため,該塗膜にはふくれを生じ
ない。
【0016】即ち,上記洗浄溶剤7としてのトリクロル
エタン(沸点74.1℃)は,該塗料9の溶剤(沸点1
50℃)と共に揮散する。焼付け冷却後は,上記マスキ
ングテープ1のみを剥離する(図7参照)。以上のごと
く,本例によれば,ツートンカラー塗装に際し被塗装物
であるバンパ8の塗装見切り部91において,塗装不良
を生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかるマスキングテープの一部切欠斜
視図。
【図2】実施例におけるマスキングテープの使用状態を
示す断面図。
【図3】従来例におけるバンパの蒸気洗浄の説明図。
【図4】従来例におけるマスキングテープの貼着状態を
示す断面図。
【図5】従来例における塗装状態を示す断面図。
【図6】従来例におけるマスキングテープのふくれ状態
を示す断面図。
【図7】従来例における塗装不良の状態を示す断面図。
【図8】従来例における被塗装物の塗装見切り部近傍の
平面図。
【図9】従来例における残留溶剤含有量と放置時間の関
係を示すグラフ。
【図10】従来例における乾燥時間と塗膜剥離の有無の
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1...マスキングテープ,11...微細孔,
2...接着剤,21...微細孔,7...洗浄溶
剤,8...バンパ,9...塗料,

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗装物の塗装見切り部に貼着するため
    のマスキングテープであって,該マスキングテープは溶
    剤揮散用の微細孔を多数有することを特徴とするマスキ
    ングテープ。
JP1086491U 1991-02-05 1991-02-05 マスキングテープ Expired - Lifetime JP2517098Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1086491U JP2517098Y2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 マスキングテープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1086491U JP2517098Y2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 マスキングテープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04102669U JPH04102669U (ja) 1992-09-04
JP2517098Y2 true JP2517098Y2 (ja) 1996-11-13

Family

ID=31744139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1086491U Expired - Lifetime JP2517098Y2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 マスキングテープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2517098Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04102669U (ja) 1992-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930005803Y1 (ko) 팽창수축 재료
KR0123191B1 (ko) 마스킹(masking)재
KR930000973Y1 (ko) 마스킹(Masking)재
JP2517098Y2 (ja) マスキングテープ
JP4681634B2 (ja) 接着シート
JPS60248249A (ja) 塗装用マスキング
JP2010513000A (ja) 被覆すべき表面を水で前処理した後に液状膜を適用する方法
JP2010538828A (ja) 複合構成材料上への触媒活性成分の部分被覆方法
JPH07102585B2 (ja) 絵柄付き射出成形体の製造方法
US4137842A (en) Method and apparatus for applying decorative imprints to the surfaces of plastic workpieces
US3471360A (en) Transfer elements and process for preparing the same
JPS60110380A (ja) 合成樹脂製品の部分塗装方法
US2840487A (en) Method of preparing a metal sheet with a canvas textured surface
JPH051340Y2 (ja)
JP3129006B2 (ja) 塗装方法
JPS58160187A (ja) 転写箔
JPH01310772A (ja) 樹脂成形体の塗装方法
JPS61227872A (ja) 塗布膜形成方法
JPS6033027Y2 (ja) 柄抜き用転写紙
JPS6033028Y2 (ja) 柄抜き用転写紙
JPH04277054A (ja) 二色塗装用マスキングシート及びその使用方法
JP2000070800A (ja) マスキング材およびマスキング方法
JPH043653Y2 (ja)
JPS6033029Y2 (ja) 転写紙
JPH0448862Y2 (ja)