JP2516665Y2 - ボタン - Google Patents

ボタン

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JP2516665Y2
JP2516665Y2 JP11305491U JP11305491U JP2516665Y2 JP 2516665 Y2 JP2516665 Y2 JP 2516665Y2 JP 11305491 U JP11305491 U JP 11305491U JP 11305491 U JP11305491 U JP 11305491U JP 2516665 Y2 JP2516665 Y2 JP 2516665Y2
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JP
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button
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JP11305491U
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誠也 向井
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KIYOHARA & CO., LTD.
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KIYOHARA & CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、例えば衣服等に取付
け使用されるボタンに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のボタンを示す断面図であ
る。このボタンは、ポリエステル樹脂製のボタン本体1
と、このボタン本体1の面内に設けられた凹部1cと、
この凹部1cに配備された模様部2と、この模様部2の
外表面にコーティングされた透明樹脂被覆部4とから成
る。通常、ボタンはポリエステル樹脂材に着色顔料を混
入させて、色模様を持った例えば棒生地を形成し、この
棒生地を適当寸法にスライス切断して所望大きさのボタ
ン本体1を得る。そして、このボタン本体1に適当な模
様部(各種模様金属板)2を嵌着し、ポリエステル透明
樹脂で被覆部4を形成している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】通常、ボタンは特定の
模様を持った棒生地について、例えば4乃至5種類の色
合いのものが形成され、これらを特定模様のボタン見本
とする。ボタン成形が完了したボタン見本の中から、業
者は希望の模様を有し、且つ希望の色に近いボタンを購
入する。しかしながら、希望する模様ボタンについて、
希望する色のボタンが見本帳の中にない場合は、分散染
料(界面活性剤を混入した強アルカリ性染料)で希望の
色に後染めする方式が採られている。ポリエステル樹脂
は、分子構造が粗であり、且つスチレン(スチロール)
を約40%含み、アルカリ性に弱いため、熱硬化後にお
いても分散染料により後染めが可能である。従って、例
えば乳白色のボタンを購入し、これを後染めにより所望
の赤色、或いは緑色等、任意の色に染色させることが行
われている。ところが、図9で示すように、ボタン本体
1の面内に地色とは異なる彩色模様部2をもつボタンで
は、模様部2の外表面に透明のポリエステル樹脂膜4を
コーティングしている。従って、このボタンを後染め処
理すると、透明樹脂被膜4もボタン本体1と同様の色に
染まる。このため、ボタンの意匠要部である模様部2が
後染めされた樹脂被膜4を介して外観されるため、デザ
イン上、最も重要な模様部2の鮮やかな彩色が減殺され
る不利があった。
【0004】この考案は、以上のような課題を解消さ
せ、後染めした場合であっても、模様部の彩色が全く変
化せず、そのまま外観し得る意匠バラエティに富むボタ
ンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
させるために、この考案のボタンでは、次のような構成
としている。ボタンは、後染め可能な樹脂製ボタン本体
と、このボタン本体の適所に配備された模様部と、この
模様部の外表面に配備された後染め不可能な透明樹脂被
覆部とから成ることを特徴としている。
【0006】このような構成を有するボタンでは、模様
部の外表面に後染め不可能な透明樹脂をコーティングし
ている。従って、ボタン本体の地色を例えば白色とし、
例えば黒色の金属板の面内に赤、青、黄色等の打ち上げ
花火模様が施された模様部の外表面に後染め不可能な透
明樹脂被被覆部を形成したボタンを、後染めにより紫色
に染めたとすると、ボタン本体の地色(白色)のみが紫
色に染まり、透明樹脂被覆部は全く染まらず透明のまま
である。従って、模様部の鮮やかな彩色は透明樹脂被覆
部を介してそのまま外観される。これにより、ボタンの
意匠要部である模様部の彩色が減殺されることなく、バ
ラエティに富んだ意匠ボタンを得ることができる。
【0007】
【実施例】図1は、この考案に係るボタンの具体的な一
実施例を示す斜視図である。
【0008】ボタンは、後染め可能な樹脂製ボタン本体
1と、このボタン本体1の適所に配備された模様部2
と、この模様部2の外表面に配備された後染め不可能な
透明樹脂被覆部3とから構成される。図2乃至図8は、
実施例ボタンの各製造工程を示す説明図である。まず、
後染め可能なポリエステル樹脂に顔料を混入して、所定
の模様をもった棒生地(棒管方式によるボタン生地)1
aが形成される(図2参照)。この棒生地1aは、一定
厚みの複数の円板状ボタン素材1bにスライス切断され
る(図3参照)。この後、ボタン素材1bは、面内に一
定径、一定深さの凹部1cが穴あけ加工され(図4)、
この凹部1c内へ模様部(模様部材)2が嵌着される。
模様部2は、例えば表面に各種色模様を備えた平板金属
板、或いは色鮮やかな折紙、または小さな花びら、テン
トウムシ等の天然素材等、各種各様のデザイン模様のも
のが嵌め込まれる(図5参照)。この後、図6で示すよ
うに透明樹脂が模様部2の表面にモールドされ、透明樹
脂被覆部3が形成される。つまり、後染め不可能な透明
樹脂で注形される。この後染め不可能な透明樹脂は、ビ
ニルエステル樹脂である。実施例では、ビニルエステル
にアクリルモノマーを配して重合したビニル樹脂(大日
本インキ株式会社製の商品名・スリムライト・TR10
0)が使用される。このビニル樹脂は、分子構造が密で
ある反面、透明性がなく速硬化性を有するため、樹脂注
形が困難でありボタン原料樹脂として不適当とされてい
たものである。実施例では、このビニル樹脂を後染め不
可能なボタン用透明樹脂とする処理をしている。つま
り、このビニル樹脂100%に対し公知の漂白剤(例え
ばCIBA GEIGY社製・品名ユビテックスOB)
を0.5%(重量)いれて脱色し透明性を持たせる。そ
して、樹脂硬化用の促進剤(ナフテンサンコバルト)を
0.5重量%いれて攪拌した後、硬化速度を遅らせる遅
速硬化剤(日本油脂株式会社製の商品名・パーキュアV
E)を2%混入して、注形作業を容易にする。この透明
樹脂を模様部2の表面に注形し、透明樹脂被覆部3の表
面に対し50℃前後の熱風をあて、透明樹脂被覆部3内
の気泡を取る。その後、熱処理乾燥室にて60℃前後で
約1時間程度、熱風乾燥し、樹脂のゲル化・硬化を促進
させる。更に、約一日程度、常温のもとで自然硬化させ
る。これは、急激な熱処理による樹脂のクラック発生を
防止するためである。その後、容器内の水にエチレング
リコールを投入して沸騰点を上げた沸騰水(約120
℃)の中で、ボタンを煮沸する。これは、熱風乾燥室で
のボタンの硬化ムラをなくすと共に、後染めのための染
色温度(90℃)よりも遙に高い温度で、約1時間程度
煮沸することで、透明樹脂被覆部3の表面を極度に硬化
させ、高い表面平滑性を得ることで染色処理時に表面が
影響を受けないようにしている。また、ビニルエステル
樹脂は分子構造が密であり、且つアクリルモノマーが分
散染料(強アルカリ性)に対し強いため、一層、後染め
不可能となる。上記、各熱処理にて透明樹脂被覆部3
は、日本染色協会のボタン染色基準とされているケンロ
ード4乃至5級の染色処理によっても全く染色されなく
なる。この後、図7で示すように、所望のボタン形状に
切削及び研磨処理する。これにより、ボタン見本の形成
が終了する。この後、必要に応じてボタン見本の4乃至
5種類の色合いにはない、例えば中間色にボタン本体1
を変色させる場合には、このボタン(ボタン本体1)を
ケンロード4級(5級)の染色処理により所望色に後染
めする(図8参照)。
【0009】このような構成を有するボタンでは、模様
部2の外表面に後染め不可能な透明樹脂をコーティング
し透明樹脂被膜部3を設けている。従って、ボタン本体
1の地色を例えば白色とし、例えば黒色の金属板の面内
に赤、青、黄色等の打ち上げ花火模様が施された模様部
2の外表面に、後染め不可能な透明樹脂被被覆部3を形
成したボタンを後染めにより紫色に染めたとすると、ポ
リエステル樹脂製ボタン本体1の地色(白色)のみが紫
色に染まり、透明樹脂被覆部3は全く染まらず透明のま
まである。従って、模様部2の鮮やかな彩色は透明樹脂
被覆部3を介してそのまま外観される。これにより、ボ
タンの意匠要部である模様部2の彩色が減殺されること
なく、バラエティに富んだ意匠ボタンを得ることができ
る。
【0010】尚、実施例では洋服等に取付けられる装飾
ボタンを例示したが、この考案のボタンはこれに限ら
ず、例えばカフスボタン或いは履物等に取付け使用され
る装飾用ボタン等にも適用し得ることは勿論である。
【0011】
【考案の効果】この考案では、以上のように、後染め可
能な樹脂製ボタン本体の適所に配備された模様部の外表
面に、後染め不可能な透明樹脂被覆部を形成することと
したから、後染めの際、ボタン本体のみが着色され、模
様部上面の透明樹脂被覆部は透明のままで着色されな
い。従って、模様部の彩色はそのまま外観し得る。これ
により、ボタンの意匠要部である模様部の彩色が減殺さ
れることなく、バラエティに富んだ意匠ボタンが得られ
る等、考案目的を達成した優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例ボタンを示す斜視図である。
【図2】実施例ボタンの製造工程で、ボタンの棒生地を
示す説明図である。
【図3】実施例ボタンの製造工程で、ボタン素材を示す
説明図である。
【図4】実施例ボタンの製造工程で、嵌着用凹部を開設
した状態を示す説明図である。
【図5】実施例ボタンの製造工程で、模様部を嵌着した
状態を示す説明図である。
【図6】実施例ボタンの製造工程で、透明樹脂被覆部を
注形した説明図である。
【図7】ボタン素材の形状を切削研磨し、形状を整えた
状態を示す説明図である。
【図8】実施例ボタンを後染めした状態を示す説明図で
ある。
【図9】従来のボタンを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ボタン本体 2 模様部 3 透明樹脂被覆部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後染め可能な樹脂製ボタン本体と、この
    ボタン本体の適所に配備された模様部と、この模様部の
    外表面に配備された後染め不可能な透明樹脂被覆部とか
    ら成ることを特徴とするボタン。
JP11305491U 1991-12-27 1991-12-27 ボタン Expired - Lifetime JP2516665Y2 (ja)

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JP4051405B2 (ja) * 2002-03-05 2008-02-27 ヒカリ株式会社 後染用合成樹脂被覆金属線材

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