JP2516445B2 - カラ―舗装用アスファルト合材 - Google Patents

カラ―舗装用アスファルト合材

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JP2516445B2
JP2516445B2 JP2030437A JP3043790A JP2516445B2 JP 2516445 B2 JP2516445 B2 JP 2516445B2 JP 2030437 A JP2030437 A JP 2030437A JP 3043790 A JP3043790 A JP 3043790A JP 2516445 B2 JP2516445 B2 JP 2516445B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラー舗装用アスファルト合材に関するも
のであり、詳しくは、酸化鉄顔料粉体をアスファルトを
バインダーとして造粒した取扱いが容易な顆粒状物の着
色材を用いて着色したカラー舗装用アスファルト合材に
関するものである。
〔従来の技術〕
我が国における産業、経済の発展に伴い、産業構造の
高度化、国民生活の向上により、道路におけるニーズは
多様化、高度化してきており、道路環境においても、自
然環境との整合性、美観などが求められている。
これに対応して、黒一色のアスファルト舗装から周囲
の環境に適合した色彩をもつカラー舗装が要求されてい
る。
従来、カラー舗装は、日本道路舗装規格(日本道路公
団規定)に示されているように、砕石、砂、石粉、アス
ファルト等の混合材に着色材(着色顔料粉体)を5重量
%以下混合することにより製造したカラー舗装用アスフ
ァルト合材によって舗装施工されており、自然環境との
整合性、美観上の目的から主として公園、商店街、グラ
ンド、テニスコート等のスポーツ施設或いは歩道、団地
等に広く施工されている。
一般に、カラー舗装用アスファルト合材の製造方法と
しては、砕石、砂、石粉及びアスファルト等を予め混練
して得たアスファルト混合材が入っているミキサー内に
直接着色顔料粉体を投入して混練し、アスファルト混合
材を着色するという方法が採用されている。
上記の製造方法において使用されている着色顔料粉体
は、微粒子状のものであり、この為、着色顔料粉体入り
のクラフト紙製袋の解袋時、或いはミキサーへの投入時
において顔料飛散が激しく、また着色顔料粉自体は流動
性が悪く付着性に富んでいるので、バケット(エレベー
ター、ベルトコンベヤー)等で着色顔料粉体をミキサー
に投入する際、そのバケットや他設備機器の内部に付着
し易く、これら取扱いの不便さがカラー舗装用アスファ
ルト合材の製造上多くのトラブル発生原因となってい
る。
しかも、着色顔料粉体を一度にミキサーへ投入した場
合、着色顔料粉体が“ママコ”状態になったり、アスフ
ァルト混合材表面上に“浮遊”したりすることによりア
スファルト混合材への分散性が悪くなり、必然性に混練
時間を長くすることを余儀なくされるという問題点もあ
る。
また、上記の製造方法において着色顔料粉体をミキサ
ー内に投入するに際しては、通常、5Kg〜25Kg入りのク
ラフト紙製袋を解袋して着色顔料粉体を人力によって投
入するか、或いはビニール製袋に充填された着色顔料粉
体を袋ごと人力でミキサーへ投入するという所謂バッチ
方式が採られている。
尚、着色顔料の飛散防止、他設備機器への付着防止等
の問題点を解消する先行技術として、本発明とは異なる
技術分野の技術ではあるが、溶着型道路表示材料分野に
於いては、着色顔料と天然もしくは合成樹脂とを均一に
溶融混合し、次いで急冷固化してなる顆粒状顔料を使用
するという技術が提案されており(例えば、特開昭54−
37136号公報、特開昭54−161644号公報)、また、副生
フェライトと合成樹脂、アスファルト、ゴム、セメント
等のコーティング材料を混合機で混合してその表面をコ
ーティングして得られた前処理フェライトと結合材料と
の混合物を骨材として、振動吸収材、防音材、磁気標識
体等の用途に使用するという技術が提案されている(特
開昭62−3023号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した通り、カラー舗装用アスファルト合材を製造
するに際して、着色顔料粉体は、砕石、砂、石粉及びア
スファルト等と比較してその取扱いに特別の注意が必要
であり、着色顔料粉体の取扱いを容易にすることがカラ
ー舗装用アスファルト合材業界に於ける最大の技術的課
題であった。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明者らは、カラー舗装用アスファルト合材を製造
するに際して用いられる着色顔料粉体を、流動性に優
れ、且つ取扱いが容易なものとして前記技術的課題を解
決すべく種々検討を重ねた結果本発明を完成するに至っ
たのである。
即ち、本発明は、酸化鉄顔料粉体をアスファルトをバ
インダーとして造粒した顆粒状物であって、且つ酸化鉄
顔料体/アスファルトが重量比で95/5〜60/40の範囲で
ある着色材を用いて着色したことを特徴とするカラー舗
装用アスファルト合材である。
〔作用〕
本発明において最も重要な点は、着色材で着色して得
られるカラー舗装用アスファルト合材において、酸化鉄
顔料粉体をアスファルトをバインダーとして造粒した顆
粒状物であって、且つ酸化鉄顔料体/アスファルトが重
量比で95/5〜60/40の範囲である着色材を用いる場合に
は、酸化鉄顔料粉体の飛散による作業環境の悪化や他設
備機器への付着等のトラブルを発生させることなく、し
かも、アスファルト混合材への迅速溶解及び均一分散性
に優れ、粉末状態での使用時と同様に着色されたカラー
舗装用アスファルト合材が得られるという事実である。
また、顆粒状物は流動性に優れ、且つ取扱いが容易で
あるので、カラー舗装用アスファルト合材の製造工程を
連続化・自動化が実現できるという事実である。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明における酸化鉄顔料粉体としては、α−Fe
2O3、γ−Fe2O3、Fe3O4及び黄色酸化鉄(α−FeOOH)等
の酸化鉄顔料が使用できる。
バインダーとするアスファルトとしては、ストレート
アスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンア
スファルト、脱色アスファルト、カットバックアスファ
ルト等の1種または2種以上を混合したアスファルト、
またはこれ等を乳化したアスファルト乳剤が使用でき
る。
酸化鉄顔料体をバインダーとするアスファルトとの混
合比率は、酸化鉄顔料粉体・アスファルトが重量比で95
/5〜60/40が好ましい。95/5を越えると顆粒化が困難と
なり、酸化鉄顔料の飛散の問題が生じ、60/40未満で
は。顆粒を製造する操作上、ブロッキングを起こしたり
して好ましくない。
尚、酸化鉄顔料粉体への分散性を向上させるためにバ
インダーとするアスファルトに界面活性剤を添加するこ
ともある。
界面活性剤としては、陽イオン性、陰イオン性、非イ
オン性又は両性の界面活性剤が使用できる。例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、
ポリオキシエイレンアルキルフェノールエーテル酸エス
テル塩、金属石鹸、脂肪酸石鹸、ロジン石鹸、ナフテン
酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩、ラウリ
ル硫酸ソーダー及びステアリルジメチルベタイン等があ
る。その添加量は、バインダーとするアスファルトの重
量に対して0.1〜2.0重量%の範囲が好ましい。
造粒に当たっては、酸化鉄顔料粉体とバインダーとし
て使用するアスファルトとを当該アスファルトの軟化点
以上の温度で混合効率の高いミキサーを用いて混合す
る。この場合、混合効率の高いミキサーとしては、例え
ば双腕型加圧ニーダー、ヘンシェルミキサー等が使用で
きる。
混合した後、冷却固化して得られる顆粒状物の大きさ
は平均粒径0.3〜1.0mm程度が好ましい。また顆粒状物の
形態は任意の形状、寸法に加工することができる。例え
ば、球状、フレーク状、円柱状等である。
〔実施例〕
次に、実施例及び比較例により本発明を説明する。
実施例1 先ず、酸化鉄顔料粉体(Fe2O3:平均粒径0.3μm)12
00gとストレートアスファルト(60/80)212gとを混合温
度110℃の条件下、高速ミキサー(スーパミキサー:商
品名:深江工業製)を用いて10分間混合した後、常温ま
で冷却固化させて平均粒径0.5mm程度の略球状の粒子か
らなる顆粒状物を得た。
得られた顆粒状物(酸化鉄顔料:21g)24.7gをアスフ
ァルト混合材(砕石46重量%、粗砂30重量%、細砂15重
量%、石粉3重量%、アスファルト6重量%)500g中に
添加し、混練温度160℃で混練操作を行って赤褐色のカ
ラー舗装用アスファルト合材を得た。この場合アスファ
ルト混合材に顆粒状物が溶解し、酸化鉄粉末の均一分散
が完了した所要時間を測定した結果54秒であった。
尚、酸化鉄顔料粉体の飛散、他設備機器への付着は生
じなかった。
実施例2〜7 酸化鉄顔料粉体とバインダーとするアスファルトとの
混合比率、アスファルトの種類、界面活性剤の添加の有
無を種々変更した他の実施例1と全く同様にして平均粒
径0.5mm程度の略球状の粒子からなる顆粒状物を得た。
次いで、得られた顆粒状物の量、アスファルトの種類
を種々変更した他は実施例1と全く同様にいて赤褐色の
カラー舗装用アスファルト合材を得た。この場合のアス
ファルト混合材に顆粒状物が溶解し、酸化鉄粉末の均一
分散が完了した所要時間結果を実施例2〜7として表1
に示した。尚、これ等の場合も酸化鉄顔料粉体の飛散、
他設備への付着は生じなかった。
比較例1 実施例1の顆粒状物の代わりに酸化鉄顔料粉体(Fe2O
3:0.3μm)を用い、実施例1で示したカラー舗装用ア
スファルト合材の製造方法に準じて赤褐色のカラー舗装
用アスファルト合材を得た。この場合のアスファルト混
合材への酸化鉄粉末の均一分散が完了した所要時間を測
定した結果を表1に示した。
比較例2 実施例7の顆粒状物の代わりに酸化鉄顔料粉体(Fe2O
3:0.3μm)を用い、実施例7で示したカラー舗装用ア
スファルト合材の製造方法に準じて赤褐色のカラー舗装
用アスファルト合材を得た。この場合のアスファルト混
合材への酸化鉄粉末の均一分散が完了した所要時間を測
定した結果を表1に示した。
尚、比較例1、2によるカラー舗装用アスファルト合
材の製造に際しては、酸化鉄顔料を粉体状態で使用した
ため、酸化鉄顔料粉体の飛散及び他施設機器への付着が
生じた。
比較例3 酸化鉄顔料粉体とバインダーとするアスファルトとの
混合比率を、酸化鉄顔料粉体/アスファルトが重量比で
97/3とした他は実施例1と同様にして顆粒状物を得よう
と試行した結果、酸化鉄顔料粉体とアスファルトとの混
合粉体からなる着色材を得た。
得られた着色材を用い、実施例1で示したカラー舗装
用アスファルト合材の製造方法に準じて赤褐色のからー
舗装用アスファルト合材を得た。この場合アスファルト
混合材への酸化鉄粉末の均一分散が完了した所要時間を
測定した結果を表1に示した。
尚、比較例3によるカラー舗装用アスファルト合材の
製造に際しては、酸化鉄顔料粉体とアスファルトとの混
合粉体を使用したため、酸化鉄顔料粉体の飛散及び他施
設機器への付着が生じた。
〔発明の効果〕 本発明に係るカラー舗装用アスファルト合材は、酸化
鉄顔料粉体をアスファルトをバインダーとして造粒した
顆粒状物であって、且つ酸化鉄顔料粉体/アスファルト
が重量比で95/5〜60/40の範囲である着色材を用いて着
色していることに起因して、前出実施例、比較例に示し
た通り、酸化鉄顔料粉体を微細な粉末状態で使用した場
合における粉塵発生の原因による作業環境の悪化、他設
備への付着、機器の閉塞等の諸問題が解決できる。しか
も、本発明における着色材は、アスファルト混合材へ迅
速且つ均一に分散し、着色状態は粉末状態での使用時と
変わらない。また、本発明における着色材は顆粒状を呈
していることに起因して流動性に優れ、且つ取扱いが容
易であるのでカラー舗装用アスファルト合材の製造の工
程の連続化・自動化が期待できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化鉄顔料粉体をアスファルトをバインダ
    ーとして造粒した顆粒状物であって、且つ酸化鉄顔料体
    /アスファルトが重量比で95/5〜60/40の範囲である着
    色材を用いて着色したことを特徴とするカラー舗装用ア
    スファルト合材。
  2. 【請求項2】酸化鉄顔料粉体と混合するアスファルト中
    に該アスファルトに対して0.1〜2.0重量%の界面活性剤
    が添加されている請求項1記載のカラー舗装用アスファ
    ルト合材。
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WO2004076554A1 (ja) 2003-02-25 2004-09-10 Toda Kogyo Corporation 舗装用樹脂組成物、舗装用アスファルト組成物及び舗装用アスファルト組成物の製造方法

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