JP2516274B2 - 燃料電池発電プラント - Google Patents

燃料電池発電プラント

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JP2516274B2 JP2200764A JP20076490A JP2516274B2 JP 2516274 B2 JP2516274 B2 JP 2516274B2 JP 2200764 A JP2200764 A JP 2200764A JP 20076490 A JP20076490 A JP 20076490A JP 2516274 B2 JP2516274 B2 JP 2516274B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電力用燃料電池発電プラント、とくに溶融
炭酸塩型燃料電池発電プラントに係り、実用化に必要と
される電池電圧を長期間安定化(4万時間、0.8V以上)
させる運転制御部を備えた燃料電池発電プラントに関す
る。
〔従来の技術〕
従来の燃料電池発電プラントにおいては、第10図に示
すように、燃料電池は、天然ガス等の燃料ガス(水素)
を空気(酸素)と反応させて水を生成する電気化学反応
により系外部で電力(電池電圧と電流の積)を取り出す
発電装置、つまり、化学エネルギーを電気エネルギーに
直接変換できる発電装置である。そのため、原理及び構
造が簡単であり、発電効率が高い(45%以上)ことが最
大の特徴といえる。
その本体は、電解液(電解質)を保持する電解質板2
とその両側に位置するアノード3及びカソード4の2つ
の電極よりなっている。これら3つの構成要素はどれも
内部に多くの細孔を有する多孔質であり、電解質板は、
その細孔内に電解液(電解質)を保持してイオン伝導層
の役割を果たす。アノード及びカソードはその細孔を通
じてそれぞれ、燃料ガスと酸化剤ガスが通気され、アノ
ードでは酸化反応、カソードでは還元反応が生じる。そ
の時アノード及びカソードともに電子の移動が伴うた
め、このアノード及びカソードは電気化学反応の場であ
る。
発電装置として高出力を長時間維持するため、これら
電気化学反応の場の3相(気、液、固)界面をいかに最
適状態に保持させるかが問題となる。
燃料電池(特に溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC))を発
電システムプラントとして実用化するため、高反応ガス
利用率(60%以上)、高負荷電流密度(150mA/cm2)で
高性能(0.85V以上)を長時間(15000h以上、40000h程
度)保持できなければならない。そのため、燃料電池内
の電解液(MCFCでは電解質:溶融炭酸塩の分布)をいか
に制御するかが、基本的かつ最重要な課題である。特に
溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)において、この課題を達
成するため、次の3点がキーポイントとなる。
(1) アノードの電解質による細孔占有状態(漏れ状
態)を適正範囲(30vol%以上、70vol%以下)に保つ。
(2) カソードの電解質による細孔占有状態(漏れ状
態)を適正範囲(10vol%以上、35vol%以下)に保つ。
(3) 電解質板中の電解質量は、電解質基板(マトリ
ックス)の全細孔容積のほぼ95vol%以上であるように
保持する(90%以下となると内部抵抗の増大、反応ガス
のクロスオーバの発生が起こり、電池性能は著しく低下
する)。前記項目(3)を達成するため、電解質基板の
製造方法を改善することにより細孔分布を改良し、特願
平1−034093号公報に記載のように、電解質保持力を増
すほか、適正な電解質含浸及び補給方法を実施しなけれ
ばならない。また、前記項目(1)(2)を物理平衡的
に達成するため、特願昭1−270327号公報に記載のよう
に、アノード及びカソード両電極の細孔分布を制御し、
その相関性を考慮して組合せを選択することが有効であ
る。しかし、燃料電池内の電解質移動の原因として、電
極での電気化学反応も考慮せねばならない。例えば、第
11図に示すように、電極での電気化学反応により、燃料
電池内の電解質が偏在化すると前記項目(1)(2)
(3)は達成されない。
すなわち、通電前の初期状態においては、燃料電池内
の電解質は適正な状態に分布しているが、通電によりア
ノード及びカソードそれぞれの反応が進行するため、電
解質基板内のイオンの移動が(気孔率不足等の理由によ
り)困難な場合は、電極と電解質板界面での局部移動の
確立が大となり燃料電池内の電解質の偏在化が進む。そ
の結果、電極の電解質による細孔占有率が適正範囲外と
なり電池電圧の低下となる。
なお、本発明に関係する公知例は、特開昭61−6422号
公報、特開昭63−170866号公報、特開昭63−170865号公
報、特開平1−003968号公報及び特開平2−24970号公
報などが挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の燃料電池発電プラントにあっては、その燃料電
池の発電運転時における出力(性能)低下原因は第12図
に例挙したように様々な事象が挙げられる。また、判断
根拠データも第12図に挙げたものを総合的に判断してそ
の原因を推定する。そしてその原因となった事象を解消
する改善操作も各原因に対して異なり、適切なものを適
宜選択せねばならない。つまり、1つの入力データに対
して改善操作が選択的に決定できるものではなく、人間
が思考するような総合的判断が必要とされる。
また、これまでの試験結果から、6000時間以上連続発
電すると燃料電池の電圧は、電解液(電解質)の蒸発、
飛散、腐食等による消耗により、徐々に低下してしま
う。この電圧低下を防止するためには、電解液(電解
質)の貯蔵又は補給が必要である。
本発明の第1の目的は、燃料電池の発電運転を自動制
御で実施できる燃料電池発電プラントを提供することに
ある。
そして本発明の第2の目的は、燃料電池の内部に適量
の電解液(電解質)を補給できる手段を備えることにあ
り、また第3の目的は、燃料電池の内部状態を判断でき
る情報を増やし、内部状態の診断を的確に行う自動制御
システムを構築することにあり、さらに第4の目的は、
燃料電池の性能低下の原因に適応した電池性能の回復操
作を出力できる運転制御部を備えた燃料電池発電プラン
トを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するため、本発明に係る燃料電池発
電プラントは、電解液を保持する電解質板を介してその
一方側と他方側とに配設されかつ電気化学反応の場とな
るアノード及びカソードを有する燃料電池と、前記アノ
ードに供給する燃料ガスを改質する燃料改質設備と、電
流を変換する直交流変換装置とを備え、前記燃料電池を
制御しかつ中枢にニューラルネットを形成した運転制御
部を設け、該ニューラルネットに、少なくとも電池電
圧、回路電圧、内部抵抗、反応ガス組成、流量及び圧力
よりなる測定データを入力する入力手段と、測定データ
を燃料電池が正常に作動している際に測定した基準値と
比較して燃料電池の性能低下を診断しかつその性能を基
準値に回復させる回復操作を学習する学習手段とを付設
した燃料電池発電プラントにおいて、燃料電池に、ニュ
ーラルネットの出力に応じて操作される電解液補給シス
テムと参照極付セルとを具備し、入力手段は、参照極付
セルにより分離されたアノード分極及びカソード分極を
測定データとともに入力するものである構成とする。
そして電解液補給システムは、電解液補給量の制御
を、電解液密閉容器内のガス圧力をコントロールするこ
とにより行うものである構成でもよい。
また運転制御部は、電池電圧を回復する手段として、
一時的に燃料ガスの水素ガスを無補給状態に保つ操作を
行うものである構成でもよい。
さらに運転制御部は、電池電圧を回復する手段とし
て、一時的に酸化ガスの空気又は酸素以外のガス成分を
無補給状態に保つ操作を行うものである構成でもよい。
そして運転制御部は、電池電圧を回復する手段とし
て、定期的に無負荷状態とする運用を行うものである構
成でもよい。
またニューラルネットは、燃料電池のウエットシール
部に設けた外部と電気的に絶縁された参照極により計測
されるカソード分極及びアノード分極を、電池運転制御
の操作の判断根拠の一つとするものである構成でもよ
い。
さらにニューラルネットは、燃料電池のカソード側セ
パレータのウエットシール部に設けられたカソード入口
ガス組成でかつ外部と電気的に絶縁された参照極により
計測されたカソード分極及びアノード分極を、電池運転
制御の操作の判断根拠の一つとするものである構成でも
よい。
そしてニューラルネットは、燃料電池のアノード側セ
パレータのウエットシール部に設けられたアノード入口
ガス組成でかつ外部と電気的に絶縁された参照極により
計測されたカソード分極及びアノード分極を、電池運転
制御の操作の判断根拠の一つとするものである構成でも
よい。
〔作用〕
本発明の燃料電池発電プラントによれば、燃料電池の
連続発電におけるシステム制御として、測定データか
ら、燃料電池の内部状態を診断し、電池性能の変化原因
を判断する。そしてその判断結果に基づき最適な回復操
作を選択し実施する。上記制御を予め学習させることに
より、ニューラルネットモデルの作用によるシステム自
動制御がなされる。また、自動制御運転実施後も、オペ
レータの監視下(学習データの取捨選択)での実施経験
は学習データの蓄積となり、制御機能の能力を向上させ
る。
〔実施例〕
本発明のそれぞれの実施例の図面を参照しながら説明
する。
実施例1 第1図〜第3図に示されるように、電解液(電解質
(炭酸塩)を保持する電解質板2(LiAlO2粒子)を介し
てその一方側と他方側とに配設されかつ電気化学反応の
場となるアノード3(Ni粒子)及びカソード2(NiO粒
子)を有する燃料電池1と、アノード3に供給する燃料
ガスを改質する燃料改質設備(リフォーマ)30と、電流
を変換する直交流変換装置(コンバータ)40とを備えた
燃料電池発電プラントにおいて、燃料電池1の運転制御
部20の中枢にニューラルネット(神経回路)21を設け、
このニューラルネット21に、電池電圧、回路電圧、内部
抵抗、反応ガス組成、流量、圧力、アノード分極及びカ
ソード分極などの測定データの全て、又はこれから選択
した測定データを入力するデータ記憶機構22とデータ変
換機構23とよりなる入力手段と、燃料電池1の内部状態
(稼動状況)を判断しかつその回復操作を学習させる学
習管理機構24及び学習用サンプル記憶機構25よりなる学
習手段とを付設した構成である。
そしてニューラルネット21は、入力したそれぞれの測
定データの経時変化に応じてその回復操作を出力する診
断結果提示機構26及びCRT27よりなる診断結果提示手段
を具備している。
次に本実施例の動作を第2図及び第3図を参照しなが
ら説明する。
燃料電池1からの測定データはデータ記憶機構22に一
旦記憶された後、入力データパターンに変換されてニュ
ーラルネット(神経回路)21に入力される。ニューラル
ネット(神経回路)により想起(診断)された電池特性
経時変化の原因及び/又は処理操作は想起(診断)結果
提示機構26によりオペレータに伝達され、想起(診断)
根拠をチェックすることができる。また、診断結果に応
じた信号が電解質補給、反応ガス圧力、組成、流量等の
各システムに送られ、変化原因に応じた処理操作が実施
される。さらに、想起(診断)結果及び処理操作の結果
は学習用サンプルとして学習用サンプル記憶機構25に記
憶管理していくことができる。
第3図はニューラルネット(神経回路)の構造を示し
ており、本発明においては、燃料電池からの測定データ
を入力データパターン(入力信号)に変換してから入力
層に送られ、電池特性経時変化の原因及び/又は処理操
作が出力層から出力される。
第4図に燃料電池の性能が低下した場合に、その原因
となる主な現象(電池部材の劣化等は外部からの制御で
は性能回復につながらないのでここでは省いた)を列挙
した。また、このような原因を判断するための根拠とな
る測定項目(測定データ)及びその測定値の基準値を第
5図に整理した。基準値は電池が正常に作動している場
合の測定値とした。実測定で得られるデータは、基準値
を設けたことにより、測定項目間での相対的比較が可能
となる。
本実施例では、 100×測定値/基準値=表示数字 …(1) としたが、測定値の代わりに(測定値−基準値)を
(1)式に用いたり、蓄積したデータの統計的処理を行
い、平均値を基準値と考え、実測定で得られたデータの
偏差値をニューラルネット(神経回路)モデルへの入力
データ(表示数字)としても良い。
第5図中のcase No.は、第4図に列挙した性能低下原
因のNo.と一致させたものである。つまり、性能低下原
因の違いにより、入力データマトリックスのパターンが
変化する。ニューラルネットを使用すれば、このパター
ン認識により、性能低下原因が自動的に判明する。
実施例2 実施例1において判断された経時変化原因(性能低下
原因:第4図)に対応する回復操作を第6図にリストア
ップした。以下、各原因に対応して、有効な操作を述べ
る。
原因No.(1)(2)(3)及び(6)では回復操作
(a)の電解質補給が必要である。但し、測定値の大き
さにより補給する電解質量を調整する必要がある。原因
No.(3)(1)(2)(6)の順に増やすことが有効
であり、実施例3の方式では貯蔵容器内圧力を高める
か、補給時間を長くすれば良い。その際、内部抵抗又は
アノード分極値を監視データとして補給操作を実施する
ことが安全である。また、実施回数が増えることにより
学習効果が高められ、補給する電解質量も自動的に決定
できる。原因No.(3)の場合は、内部抵抗値が100以下
であれば、回復操作(f)(g)又は(d)を行う方が
有効である。また、原因No.(2)(6)の場合は、回
復操作(c)(d)及び/又は(m)も併用した方が効
果的である。原因No.(4)(5)の場合は、回復操作
(b)(h)(i)が有効である。また、この場合にア
ノード分極値も増大していれば回復操作(e)も実施し
た方が良い。原因No.(7)の場合は、回復操作(j)
(m)が有効である。また、原因No.(8)の場合は、
回復操作(k)(l)(m)が有効である。
ところで、性能回復のための回復操作(f)又は
(g)並びに(h)又は(i)は、電解質による電極細
孔占有率が適正範囲外になった場合に有効な手段であ
る。これらの操作は電池スタックの運転状況により選択
できる。連続負荷運転中であれば(f)(i)を、無負
荷状態にできれば(g)(i)を選択すれば良い。燃料
電池の年間運転時間の必要条件は6000h以上と言われて
いるため、定期的に無負荷運転とすることは可能と考え
られる。昼夜の電力需要に応じて発電するスタック数を
変えたり、休止するスタックを順次交代させる運用も電
池寿命を延ばすのに有効である。無負荷運転時に炭酸ガ
ス又は窒素ガスパージとしてもある程度の性能回復は望
めるが、炭酸ガス又は窒素ガスパージ条件では性能回復
が見られなくても(g)(i)の状態とすることにより
電圧ゲインの得られる場合が多い。
実施例3 請求項5,7,11に記載した電解液(電解質)補給システ
ムの実施例を第7図に示す。真空ポンプ7を付設した電
解液(電解質)貯蔵容器5は密閉され、かつその内部の
ガス圧力Pを内圧制御用バルブ6の制御により補給する
電解液(電解質)量を調節することが本実施例の特徴で
ある。MCFCの場合、電解質2の混合炭酸塩(Li2CO3:K2C
O3=62:38[mol比])は、室温では固体(粉末状)であ
り融点の491℃以上の温度で鉄等の金属に対して腐食性
の強い液体になる。そのため電解液(電解質)貯蔵容器
5は耐食性のあるセラミック(アルミナAl2O3等)を用
いる方が良い。また、ガス圧力計8で計測したガス圧力
Pにより補給する電解液(電解質)量を制御するため電
解質2を液状に保つ必要があり、容器温度は500℃以上
としなければならない。しかし、MCFCの作動温度は650
℃であるため電池本体と同じ加熱用ヒータ9による温度
制御系内に設置すれば良い。
実施例4 請求項16,17,18に記載した参照極(付セル)の実施例
を示す。第8図はカソード入口ガスを参照極ガスとした
場合の参照極付セルの構造例を示している。カソード側
セパレータ15のウエットシール部に、カソード入口ガス
に部分的に曝され、アルミナ管又はセラミック管11など
により外部と電気的に絶縁された参照極(金線)10を設
けたものである。この参照極(金線)10により電池電圧
はカソード分極及びアノード分極に分離することが可能
となる。第9図は本実施例の参照極による分極の測定結
果、つまり電池電圧の分離結果例を示す。カソードガス
組成つまり炭酸ガス濃度を変えた場合、カソード電位及
び電池電圧はネルンストの(1)式に従い変化する。
Shift reaction:H2+CO2→H2O+CO この場合、参照極電位もカソード電位と同様に変化す
ることから、カソードと参照極の電位差E(C−Ref)
は一定となる。一方、アノードと参照極との電位差E
(Ref−A)は、参照極電位の変化分だけ電池電圧と同
様に変化した。また、カソード分極とアノード分極との
和が良く電池電圧値Ecellと一致している。この結果は
カソード入口ガスが参照極に十分に拡散しており、基準
極としての役割を果たしていることを示している。電池
電圧を各分極に分離することは電池性能低下部位を判断
する上で重要な意味を持つ。実施例1のデータ欄(第4
図)に示したように、アノード分極及び内部抵抗が増大
している場合は電解質が不足している場合であり、内部
抵抗が小さいにもかかわらずカソード分極が増大してい
る場合は電解質が過剰な場合である。これらの値の大き
さを指標として電解質を調節することは電池運転制御上
極めて有効である。
実施例5 電池性能の低下原因が、電極の漏れ状態の不適[電解
液(MCFの場合、電解質)による電極細孔占有率が適正
範囲外]である場合、次に挙げる四種の回復操作から適
宜最適なものを選択し、実施することにより電池性能を
回復することが出来る。
(1)一時的(無負荷and/or負荷状態時)に燃料ガスの
水素ガスを無補給状態に保つ操作。
(2)一時的(無負荷and/or負荷状態時)に酸化ガスの
空気又は酸素以外のガス成分を無補給状態に保つ操作。
(3)アノードラインのガス圧力を上昇又は降下する。
(4)カソードラインのガス圧力を上昇又は降下する。
本発明によれば、長時間連続発電においても、電解質
板の電極細孔占有率及び漏れ状態を適正範囲に保てるこ
とにより、アノード及びカソードの分極も最小限に保持
できるため、燃料電池として実用化に必要とされる性能
(i=150mA/cm2の負荷電流、反応ガス利用率40%以上
の条件で、0.8V以上の電池電圧)を数万時間維持するこ
とができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、連続運転しても電解質板を適正範囲
に保てることにより、アノード及びカソードの分局が最
小限に保持でき、実用化に必要な性能を有する燃料電池
発電プラントを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1を示す構成図、第2図及び第
3図は第1図の要部を示す図、第4図は燃料電池の性能
低下の原因を示す図、第5図は測定データの基準値を示
す図、第6図は実施例2の回復操作を示す図、第7図は
実施例3の電解液補給システムを示す構成図、第8図は
実施例4の参照極を示す構成図、第9図は実施例4を説
明するグラフ、第10図は従来の燃料電池発電システムを
示す図、第11図は燃料電池内の電解質の偏在化を説明す
る図、第12図は発電運転時における性能低下原因を説明
する図である。 1……燃料電池、2……電解質板、3……アノード、4
……カソード、20……運転制御部、21……ニューラルネ
ット、30……燃料改質設備、40……直交流変換装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 秀夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 岩本 一男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 竹内 将人 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 西村 成興 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 平1−275381(JP,A) 特開 平1−276200(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解液を保持する電解質板を介してその一
    方側と他方側とに配設されかつ電気化学反応の場となる
    アノード及びカソードを有する燃料電池と、前記アノー
    ドに供給する燃料ガスを改質する燃料改質設備と、電流
    を変換する直交流変換装置とを備え、前記燃料電池を制
    御しかつ中枢にニューラルネットを形成した運転制御部
    を設け、該ニューラルネットに、少なくとも電池電圧、
    回路電圧、内部抵抗、反応ガス組成、流量及び圧力より
    なる測定データを入力する入力手段と、前記測定データ
    を前記燃料電池が正常に作動している際に測定した基準
    値と比較して該燃料電池の性能低下を診断しかつその性
    能を前記基準値に回復させる回復操作を学習する学習手
    段とを付設した燃料電池発電プラントにおいて、前記燃
    料電池に、前記ニューラルネットの出力に応じて操作さ
    れる電解液補給システムと参照極付セルとを具備し、前
    記入力手段は、該参照極付セルにより分離されたアノー
    ド分極及びカソード分極を前記測定データとともに入力
    するものであることを特徴とする燃料電池発電プラン
    ト。
  2. 【請求項2】電解液補給システムは、電解液補給量の制
    御を、電解液密閉容器内のガス圧力をコントロールする
    ことにより行うものであることを特徴とする請求項1記
    載の燃料電池発電プラント。
  3. 【請求項3】運転制御部は、電池電圧を回復する手段と
    して、一時的に燃料ガスの水素ガスを無補給状態に保つ
    操作を行うものであることを特徴とする請求項1記載の
    燃料電池発電プラント。
  4. 【請求項4】運転制御部は、電池電圧を回復する手段と
    して、一時的に酸化ガスの空気又は酸素以外のガス成分
    を無補給状態に保つ操作を行うものであることを特徴と
    する請求項1記載の燃料電池発電プラント。
  5. 【請求項5】運転制御部は、電池電圧を回復する手段と
    して、定期的に無負荷状態とする運用を行うものである
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  6. 【請求項6】ニューラルネットは、燃料電池のウエット
    シール部に設けた外部と電気的に絶縁された参照極によ
    り計測されるカソード分極及びアノード分極を、電池運
    転制御の操作の判断根拠の一つとするものであることを
    特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラント。
  7. 【請求項7】ニューラルネットは、燃料電池のカソード
    側セパレータのウエットシール部に設けられたカソード
    入口ガス組成でかつ外部と電気的に絶縁された参照極に
    より計測されたカソード分極及びアノード分極を、電池
    運転制御の操作の判断根拠の一つとするものであること
    を特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラント。
  8. 【請求項8】ニューラルネットは、燃料電池のアノード
    側セパレータのウエットシール部に設けられたアノード
    入口ガス組成でかつ外部と電気的に絶縁された参照極に
    より計測されたカソード分極及びアノード分極を、電池
    運転制御の操作の判断根拠の一つとするものであること
    を特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラント。
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