JP2515896Y2 - 多段階ステー構造 - Google Patents

多段階ステー構造

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JP2515896Y2
JP2515896Y2 JP2376391U JP2376391U JP2515896Y2 JP 2515896 Y2 JP2515896 Y2 JP 2515896Y2 JP 2376391 U JP2376391 U JP 2376391U JP 2376391 U JP2376391 U JP 2376391U JP 2515896 Y2 JP2515896 Y2 JP 2515896Y2
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浩二 中野
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Anritsu Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、開閉自在な蓋
体を有する磁気テ−プ駆動装置等の装置に用いられ、部
品の清掃や保守点検時に蓋体を多段階に開放保持する多
段階ステ−構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多段階ステ−構造とし
て、既に、実開平2−20890号公報所載のものが知
られている。この多段階ステー構造は、蓋体21に対し
てステー22の一端が軸支され、ステー22には複数の
折曲げ部が形成されて係合部23,24をなし、この係
合部23,24に対応する装置本体25側の表面パネル
26には、ステ−22が装置本体25内に出入りする出
入口27と、係合部23,24を係止する係止部28,
29とが設けられている。そして、蓋体21を開放して
ステー22の係合部23(24)を係止部28(29)
に係止することにより、蓋体21を2段階の開放角度で
支持できるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の多段階ステー構造では、係合部23,24を形成す
る折曲げの方向がステ−22の移動する前後方向にあ
り、蓋体21の開放角度が90度以下のとき、一方の係
合部23は、表面パネル26に形成した係止部(ここで
は、係止穴)28に差し込まれるように小さく、かつ、
突出した形状に形成しなければならないため、その箇所
での折曲げ加工には、曲げの激しいS字形の湾曲を採用
する必要があった。また、加えてステ−22は蓋体21
を支えるのに十分な強度を必要とするので、折曲げ作業
が非常に面倒で難しい加工となるという問題があった。
また、蓋体21の開放角度が90度を越える場合には、
ステ−22の端にある他方の係合部24を出入口27の
縁に係止させる必要があるが、蓋体21の開閉に際して
先の一方の係合部23を通過させる必要から出入口27
を大きく形成しなければならないので、みだりに抜け出
さないようにステ−22の末端部分の係合部24には十
分な角度での曲げ加工が必要であり、その大きさも考慮
しなければならないという問題があった。
【0004】そこで、本考案は上述した問題点に鑑みて
なされたものであって、ステ−の曲げ加工を、例えば、
直角曲げなどにより簡単に加工でき、しかも、蓋体の開
放角度を多段階に切り替え安定して確実に支持できる多
段階ステ−構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案による多段階ステー構造は、装置本体1に対
してヒンジ2を介して軸支された蓋体3を、複数の開放
角度で支持するようにした多段階ステ−構造において、
前記蓋体1に対して一端が軸支され、前記ヒンジ2の回
転軸に直交する面とほぼ平行に設けられたステ−10
は、側方に曲げられた複数の係合部11,12および該
係合部間で延出する延長部10Aを具備し、前記係合部
および延長部に対応する前記装置本体1側の表面パネル
13には、前記ステ−10が前記装置本体1内に出入す
る出入口14と、前記延長部10Aを案内するように側
方に偏って形成されるとともに前記出入口14に連通す
るガイドスリット15とが開口して設けられ、かつ、該
ガイドスリット15の側縁に位置して前記表面パネル1
3の下部に前記係合部11,12が係止される係止部1
6,17が設けられていることを特徴としている。
【0006】
【作用】ステ−10の延長上には複数の係合部11,1
2が形成されており、この係合部11,12は例えば、
直角曲げを側方に向けて行うだけの簡単な加工によって
製作される。また、ステ−の出入口14は従来のように
大きくなく、ステ−10の延長部10Aがガイドスリッ
ト15内に位置した状態で、ステ−10の末端部分の係
合部12が表面パネル13の下側で係止されるので、み
だりに出入口14から抜け出すおそれもなく、蓋体3を
安定して確実に支持することができる。
【0007】
【実施例】図1は本考案による多段階ステー構造が適用
される磁気テープ駆動装置の外観を示す斜視図、図2は
同多段階ステー構造の要部の機能を説明するための透視
斜視図、図3は同要部の機能を説明するための透視斜視
図、図4は同要部の側面図、図5は同要部の縦断正面図
である。図において、箱形形状の装置本体1は後端上部
にヒンジ2を介して蓋体3が軸支されている。この装置
本体1の内部には、例えば、磁気テ−プ駆動機構が装備
されている。磁気テ−プ駆動機構はフレ−ム4に磁気テ
−プの巻き取りリ−ル5、供給リ−ルハブ6、記録再生
のための磁気ヘッド7、テンションア−ム8、ガイドロ
−ラ9、巻むら防止装置30などを装備している。
【0008】そして、この装置では正面より供給リール
ハブ6に対してリール状の磁気テープ(図示せず)が装
着されると、磁気テープは図示しない空気吹き出し口か
らの空気流によってほどかれる。このほどかれたテープ
は空気の流れに沿って磁気ヘッド7を通過して巻き取り
リール5に案内され巻き取りリール5に巻き付く。次
に、テープが巻き取りリール5に巻き取られながら、磁
気ヘッド7を介して情報の読み書きが実行される。そし
て、テープは巻むら防止装置30の押圧力によってむら
なく巻き取りリール5に巻き取られる。
【0009】次に、本考案にかかる多段階ステ−構造
は、装置本体1に対して、蓋体3を複数の開放角度、こ
の実施例では図4に示すように90度以下の開放角度
(A)および90度以上の開放角度(B)の2段階で支
持するように構成されている。この多段階ステ−構造に
おいては、蓋体3を装置本体1に対して開閉自在に軸支
するヒンジ2の回転軸と平行な回転軸を持つヒンジ2A
にステ−10の一端が軸支されている。このステ−10
は側方に対してほぼ直角に曲げられた複数の係合部1
1,12を具備している。また、係合部11,12に対
応して装置本体1の側部に設けられた表面パネル13に
は、ステ−10が装置本体1内に出入する出入口14が
開口している。さらに、表面パネル13には出入口14
に連通するガイドスリット15が一側方(装置の内側方
向)に偏って形成され、係合部11および12間で延出
するステ−10の延長部10Aを案内するようになって
いる。また、出入口14の後部にはガイドスリット15
と連通する出入口14とほぼ同一形状の切欠き20が形
成されており、出入口14、ガイドスリット15および
切欠き20によって略コ字状の穴を形成している。
【0010】さらに、ガイドスリット15の側縁に位置
して表面パネル13の下部には、係合部11,12が係
止される係止部16,17が設けられている。さらに説
明すると、この実施例では、切欠き20の下部に位置し
て表面パネル13の裏面には、断面が逆Ω字形状をした
部材18が取付けられている。また、この部材18と切
欠き20とで形成される溝部が係止部16を構成し、部
材18の前壁部と出入口14の後ろに相当する表面パネ
ル13の下面との角部分に係止部17を構成している。
【0011】上述した構成において、磁気ヘッド等の各
部品を清掃する時で、蓋体3を90度以下の角度に開放
した場合には、出入口14からステ−10を外方に導出
し、続いて、ステー10の延長部10Aをガイドスリッ
ト15に導いた状態で、出入口14から係合部11を外
方に突出させる。この段階で、蓋体3の開放を止めて蓋
体3を若干戻すと、係合部11が係止部16に入り、ス
テ−10の突っ張りで蓋体3が開放角度、90度以下の
開放状態で支持される。
【0012】なお、この状態から蓋体3を閉じる時に
は、蓋体3をさらに開きながら係合部11を係止部16
から持ち上げてステ−10を手前に引き、係合部11を
出入口14内に案内する。これにより、装置本体1に対
して蓋体3を閉じることができる。
【0013】また、磁気テ−プ駆動機構の保守点検をす
る時で、蓋体3を90度以上の角度に開放した場合に
は、上述のようにステ−10の延長部10Aをガイドス
リット15に導きながら、出入口14から係合部11を
外方に引出した後、さらに、ステ−10は蓋体3の開放
動作に連れて外部に引出されるが、最終段階では、係合
部12が装置本体1の中において、係止部17へと引か
れて係止される。
【0014】なお、この時、延長部10Aはガイドスリ
ット15内にあるので、係合部12がみだりに出入口1
4から外に引出されることがない。また、蓋体3を閉じ
る時は、蓋体3を閉じながらステー10を手前に引き係
合部11を出入口14内に案内する。これにより、装置
本体1に対して蓋体3を閉じることができる。
【0015】従って、上述した実施例では、蓋体3を多
段階に開放して支持するための係合部11,12がほぼ
直角に曲げられた構造なので、プレス加工によって容易
に製作することができる。また、ステ−10の出入口1
4は従来のように大きくなく、また、係止部16,17
を形成するための穴を兼用したコ字状の1つの穴で構成
することができる。さらに、ステ−10の延長部10A
がガイドスリット15内に位置した状態で、ステ−10
の末端部分の係合部12が表面パネル13の下側で係止
されるので、みだりに出入口14から抜け出すおそれも
なく、蓋体3を安定して確実に支持することができる。
【0016】ところで、上述した実施例において、逆Ω
字状の部材18はステー10の係合部11を受け止める
ことができればよいことから、切欠き20の後方に位置
する表面パネル13の裏面にかかる逆L字部分を除いて
も同様の効果を得ることができる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案による多段
階ステー構造は、蓋体を支えるステ−が、側方に曲げら
れた複数の係合部および係合部間で延出する延長部を具
備し、係合部および延長部に対応する装置本体側の表面
パネルには、ステ−が装置本体内に出入する出入口と、
延長部を案内するように側方に偏って形成されるととも
に出入口に連通するガイドスリットが開口して設けら
れ、かつ、ガイドスリットの側縁に位置して表面パネル
の下部に係合部が係止される係止部が設けられているの
で、ステ−の延長上に複数の係合部を形成するにあたっ
ては、例えば、図示のように直角曲げを側方に向けて行
うだけの極めて簡単な加工によって製作することができ
る。また、ステ−の出入口は従来のように大きくなく、
ステ−の延長部がガイドスリット内に位置した状態で、
ステ−の末端部分の係合部が表面パネルの下側で係止さ
れるので、みだりに出入口から抜け出すおそれもなく、
蓋体を安定して確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による多段階ステー構造が適用される磁
気テープ駆動装置の外観を示す斜視図
【図2】同実施例の要部の機能を説明するための透視斜
視図
【図3】同実施例の要部の機能を説明するための透視斜
視図
【図4】同実施例の要部の側面図
【図5】同実施例の要部の縦断正面図
【図6】(a),(b) 従来の多段階ステー構造の動
作図
【符号の説明】
1 装置本体、 2,2A ヒ
ンジ 3 蓋体、 4 フレ−ム 10 ステ−、 10A 延長
部 11,12 係合部、 14 出入口 15 ガイドスリット、 16,17
係止部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体(1)に対してヒンジ(2)を
    介して軸支された蓋体(3)を、複数の開放角度で支持
    するようにした多段階ステ−構造において、前記蓋体に
    対して一端が軸支され、前記ヒンジの回転軸に直交する
    面とほぼ平行に設けられたステ−(10)は、側方に曲
    げられた複数の係合部(11,12)および該係合部間
    で延出する延長部(10A)を具備し、前記係合部およ
    び延長部に対応する前記装置本体側の表面パネル(1
    3)には、前記ステ−が前記装置本体内に出入する出入
    口(14)と、前記延長部を案内するように側方に偏っ
    て形成されるとともに前記出入口に連通するガイドスリ
    ット(15)とが開口して設けられ、かつ、該ガイドス
    リットの側縁に位置して前記表面パネルの下部に前記係
    合部が係止される係止部(16,17)が設けられてい
    ることを特徴とする多段階ステ−構造。
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