JP2515595Y2 - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2515595Y2
JP2515595Y2 JP12164090U JP12164090U JP2515595Y2 JP 2515595 Y2 JP2515595 Y2 JP 2515595Y2 JP 12164090 U JP12164090 U JP 12164090U JP 12164090 U JP12164090 U JP 12164090U JP 2515595 Y2 JP2515595 Y2 JP 2515595Y2
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正仁 沼田
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トキコ株式会社
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、ABS(アンチロックブレーキシステム)
付き自動車等に用いて好適な、センタバルブ型マスタシ
リンダに関するものである。
[従来の技術] 従来より、ABS付きの自動車等に用いられるマスタシ
リンダには、センタバルブ型のものがある。
この種のセンタバルブ型のマスタシリンダの構造を第
5図に示すものを例にとって説明する。
図において、符号1は底部1aを有したシリンダであ
る。このシリンダ1内には、ピストン2が摺動自在に挿
入されており、このピストン2によってシリンダ1内が
補給室14と加圧室15とに区画されている。
このピストン2の一端側には、スプリングシート3が
設けられており、このスプリングシート3とシリンダ1
の底部1aとの間には、スプリング4が設けられ、このス
プリング4の付勢力によってピストン2が常にシリンダ
1の底部1aから離間する方向へ付勢されている。
このピストン2には、その中心に軸線方向へ流路5が
形成されており、この流路5には、センタバルブ7が摺
動自在に挿通されている。このセンタバルブ7には、加
圧室15側の基端部7aにシール部材6が取り付けられてお
り、このシール部材6とスプリングシート3との間は圧
縮バネ8が設けられいる。そして、この圧縮バネ8の付
勢力によって、センタバルブ7が常にピストン2側へ付
勢されて、シール部材6がピストン2のピストンシール
面(加圧面15側の側面)2aへ当接して密着し、流路5を
閉鎖するようになっている。
また、ピストン2には、その中間部に軸線方向へスラ
イド長孔9が形成されており、このスライド長孔9に
は、ストッパボルト(ストッパ)11が挿通されている。
このストッパボルト11は、第6図に示すように、シリ
ンダ1の側部に形成された孔部1bから挿入されて前記ピ
ストン2の長孔9へ挿通されて、その先端部がシリンダ
1の側部に形成された穴部1cへ嵌合されている。そし
て、このストッパボルト11の後端部とシリンダ1の孔部
1bとがねじ止めされてピストン2の摺動方向と交差する
位置に固定されている。
なお、符号12は補給室14と加圧室15とを仕切るシール
カップである。
上記のような構造のマスタシリンダの動作を説明す
る。
ブレーキが作動されていない場合には、ピストン2は
スプリング4の付勢力によって、図中矢印イ方向へ押圧
されていることにより、センタバルブ7の先端部7bがス
トッパボルト11に当接した状態となり、センタバルブ7
のシール部材6とピストン2のシール面2aとが離間した
状態となる。
これにより、補給室14と加圧室15とが流路5によって
連通された状態となる。
この状態において、ブレーキを作動させるべくブレー
キペダル(図示略)が踏まれると、その力がピストン2
に作用され、ピストン2がスプリング4の付勢力に反し
て図中矢印ロ方向へ移動される。これにより、センタバ
ルブ7のシール部材6とピストン2のシール面2aとが当
接して密着し、流路5によって連通状態にあった補給室
14と加圧室15とがシールされ、さらに、ピストン2が移
動することにより、加圧室15内の作動液が加圧されて各
ブレーキ系へ供給されるようになっている。
また、ブレーキを解除させるべくブレーキペダルから
足を離すと、ピストン2がスプリング4の付勢力により
図中矢印イ方向へ移動される。そして、センタバルブ7
の先端部7bがストッパボルト11に当接することにより、
センタバルブ7のシール部材6とピストン2のシール面
2aとが離間し、補給室14内の作動液が流路5の内周面と
センタバルブ7の外周面との間を通過して加圧室15内へ
送り込まれ、加圧室15内が減圧されるようになってい
る。
ところで、ブレーキの作動時においては、加圧室15と
補給室14とのシール性を向上させて加圧効率を良好にす
るために、センタバルブ7の外周面と流路5の内周面と
のクリアランスを小さくする必要がある。
このため、従来より、第7図に示すように、基端部7a
から先端部7bに向って次第に小径となるテーパ状に形成
されたセンタバルブ7が使用されている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上記テーパ状に形成されたセンタバルブ7
にあっては、ブレーキ作動時において、流路5の内周面
とセンタバルブ7の外周面との間のクリアランスが小さ
いため、センタバルブ7の外周面と流路5の内周面との
間に異物が詰まり確実なシール状態を確保することがで
きなくなる恐れがあった。
この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、ブレ
ーキ作動時に加圧室と補給室との確実なシール状態を確
保して、加圧室内の作動液の加圧を確実に行うことがで
きるマスタシリンダを提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] この考案のマスタシリンダは、シリンダと、該シリン
ダに摺動自在に挿入され前記シリンダ内を加圧室と補給
室とに区画するピストンと、該ピストンの中心に軸線方
向へ形成され前記加圧室と補給室とに連通する流路と、
該流路に摺動自在に挿入されたセンタバルブと、該セン
タバルブの前記加圧室側の基端部に設けられ前記ピスト
ンの前記加圧室側の側面と当接することにより前記流路
をシールするシール部材と、前記シリンダの補給室側に
て前記ピストンの摺動方向と交差する位置に設けられ、
前記ピストンの摺動により、前記センタバルブの先端部
に当接してセンタバルブの移動を規制し、シール部材を
前記ピストンの加圧室側の側面から離間させてなるスト
ッパとを有したマスタシリンダにおいて、前記センタバ
ルブは、基端部から先端部へ向って次第に小径となるテ
ーパ状に形成されかつ外周部に基端部から先端部へ向っ
て次第に深さが浅くまたは幅が縮められた溝部が形成さ
れてなることを特徴としている。
[作用] この考案のマスタシリンダによれば、センタバルブの
外周部に溝部が形成されていることにより、補給室から
加圧室への作動液の確実な流入を確保することができ、
ブレーキの応答性を向上させることができる。
また、万一作動液中に異物が混入していたとしても、
この異物はセンタバルブの外周部とピストンの流路の内
周との間へ詰まることなく、センタバルブの溝部へ排除
され、シール部材とピストンの加圧室側の側面との確実
なシール状態を確保することができる。
[実施例] 以下、本考案のマスタシリンダの一実施例を図によっ
て説明する。
なお、従来例と同一構造部分には、同一符号を付して
説明を省略する。
第1図において、符号21は本考案のセンタバルブであ
る。
このセンタバルブ21は、第2図に示すように、その外
周部に複数の溝部22,22…が形成されている。この溝部2
2,22…は、センタバルブ21の基端部21aから先端部21bに
向って次第にその深さが浅くかつその幅が縮められて形
成されている。このため、このセンタバルブ21は、先端
部21b近傍にて第3図に示すように、厚さt1の十字状の
断面形状に形成されており、基端部21a近傍にて第4図
に示すように、前記厚さt1より薄い厚さt2の十字状の断
面形状に形成されている。
上記形状のセンタバルブ21を使用したマスタシリンダ
によれば、ブレーキが作動されていない場合には、スプ
リング4の付勢力によってピストン2が付勢された状態
となり、センタバルブ21の先端部21bがストッパボルト1
1に当接してセンタバルブ21のシール部材6とピストン
2のシール面2aとが離間した状態となる。
この状態において、ブレーキが作動されて、ピストン
2にブレーキペダルからの力が作用されると、このピス
トン2がスプリング4の付勢力に反して図中矢印ロ方向
へ移動される。そして、このピストン2が図中矢印ロ方
向へ移動することにより、ピストン2のシール面2aがセ
ンタバルブ21のシール部材6と当接して密着し、ピスト
ン2の流路5が閉鎖されて、補給室14から加圧室15への
作動液の流入が遮断され、さらにピストン2が押圧され
ることにより、加圧室15内の作動液が加圧されて各ブレ
ーキ系へ供給される。
このとき、センタバルブ21は、基端部21aから先端部2
1bへ向ってその径が次第に小径となるテーパ状に形成さ
れて径の大きな基端部21aと流路5とのクリアランスが
小さくされているので、ピストン2のシール面2aへシー
ル部材6が確実に位置決めされ、流路5の確実なシール
状態を確保することができる。これにより、加圧室15内
の良好な加圧状態を確保することができる。
さらに、センタバルブ21の外周と流路5の内周との間
に、万一、ゴミ等の異物が侵入したとしても、この異物
はセンタバルブ21の外周と流路5の内周との間に詰まる
ことなく、センタバルブ21に形成された溝部22,22…へ
排除され、この異物の詰まりによるシール状態の劣化を
防止することができ、極めて信頼性の高いマスタシリン
ダとすることができる。
また、ブレーキを解除させるべくブレーキペダルから
足を離すと、ピストン2がスプリング4の付勢力により
図中矢印イ方向へ移動される。そして、センタバルブ21
の先端部21bがストッパボルト11に当接することによ
り、センタバルブ21のシール部材6とピストン2のシー
ル面2aとが離間し、補給室14内の作動液が流路5の内周
面とセンタバルブ21の外周面との間及び溝部22,22…を
通過して加圧室15内へ送り込まれ、極めて迅速に加圧室
15内が減圧される。
ここで、このセンタバルブ21の溝部22,22…は、基端
部21aから先端部21bに向って次第にその深さが浅く形成
されかつ幅が縮められている(つまり、第3図及び第4
図に示すように、先端部21bにおけるそれぞれの十字の
厚さt1が基端部21aの厚さt2よりも厚く形成されている
ので、ストッパボルト11と当接するセンタバルブ21の先
端部21bの強度を確実に確保することができる。
なお、センタバルブ21の外周に形成された溝部22,22
…の形状及び数量は、実施例に限定されない。
また、マスタシリンダの具体的な構造も実施例に限定
されない。
[考案の効果] 以上、説明したように、本考案のマスタシリンダによ
れば、下記の効果を得ることができる。
センタバルブは、基端部から先端部へ向ってその径が
次第に小径となるテーパ状に形成されているので、径の
大きな基端部と流路とのクリアランスが小さくされてブ
レーキ作動時において、ピストンのシール面へシール部
材が確実に位置決めされ、流路の確実なシール状態を確
保することができる。これにより、加圧室内の良好な加
圧状態を確保することができる。
さらに、センタバルブの外周と流路の内周との間に、
万一、ゴミ等の異物が侵入したとしても、この異物はセ
ンタバルブの外周と流路の内周との間に詰まることな
く、センタバルブに形成された溝部へ排除されることに
より、この異物の詰まりによるシール状態の劣化を防止
することができ、極めて信頼性の高いマスタシリンダと
することができる。
また、センタバルブに溝部が形成されているので、ブ
レーキ解除時において、補給室から加圧室への作動液の
通過を良好にすることができ、極めて迅速に加圧室の減
圧を行うことができ、ブレーキの応答性を向上させるこ
とができる。
また、このセンタバルブの溝部は、その基端部から先
端部に向って次第に深さが浅くまたは幅が縮められて形
成されているので、ストッパボルトと当接するセンタバ
ルブの先端部の強度を確実に確保することができ、耐久
性に優れたマスタシリンダとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案のマスタシリンダの実施例
を説明する図であって、第1図はマスタシリンダの断面
図、第2図はシール部材を断面視したセンタバルブの側
面図、第3図はセンタバルブの先端部近傍のB−B断面
図、第4図はセンタバルブの基端部近傍のC−C断面図
である。 また、第5図ないし第7図はマスタシリンダの従来例を
説明する図であって、第5図はマスタシリンダの断面
図、第6図はマスタシリンダのA−A断面図、第7図は
シール部材を断面視したセンタバルブの側面図である。 1……シリンダ、2……ピストン、2a……ピストンシー
ル面(加圧室側の側面)、5……流路、6……シール部
材、11……ストッパボルト(ストッパ)、21……センタ
バルブ、21a……基端部、21b……先端部、22……溝部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、該シリンダに摺動自在に挿入
    され前記シリンダ内を加圧室と補給室とに区画するピス
    トンと、該ピストンの中心に軸線方向へ形成され前記加
    圧室と補給室とに連通する流路と、該流路に摺動自在に
    挿入されたセンタバルブと、該センタバルブの前記加圧
    室側の基端部に設けられ前記ピストンの前記加圧室側の
    側面と当接することにより前記流路をシールするシール
    部材と、前記シリンダの補給室側にて前記ピストンの摺
    動方向と交差する位置に設けられ、前記ピストンの摺動
    により、前記センタバルブの先端部に当接してセンタバ
    ルブの移動を規制し、シール部材を前記ピストンの加圧
    室側の側面から離間させてなるストッパとを有したマス
    タシリンダにおいて、 前記センタバルブは、基端部から先端部へ向って次第に
    小径となるテーパ状に形成されかつ外周部に基端部から
    先端部へ向って次第に深さが浅くまたは幅が縮められた
    溝部が形成されてなることを特徴とするマスタシリン
    ダ。
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