JP2515527B2 - SiC耐火物の製造方法 - Google Patents
SiC耐火物の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、SiC耐火物とその製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、SiC耐火物は粗粒と微粒からなるSiC粉末にバイ
ンダとして粘土を加え、木型手打法によって成型して必
要な形状とし、焼成して製品としていた。ところが、こ
の様な方法では作業能率が低いばかりか、不均一な製品
となったり、複雑形状のものを製造することは困難であ
った。そこで、SiC粉末にシリカゾルを加え泥漿とし
て、この泥漿を型内に鋳込み、乾燥・焼成してSiC耐火
物が製造されるようになった。
ンダとして粘土を加え、木型手打法によって成型して必
要な形状とし、焼成して製品としていた。ところが、こ
の様な方法では作業能率が低いばかりか、不均一な製品
となったり、複雑形状のものを製造することは困難であ
った。そこで、SiC粉末にシリカゾルを加え泥漿とし
て、この泥漿を型内に鋳込み、乾燥・焼成してSiC耐火
物が製造されるようになった。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来のSiC耐火物には、高温において
酸化し易く、緻密でない等の問題点があり、また従来の
SiC耐火物の製造方法では、製品の寸法精度が悪い等の
問題点がある。
酸化し易く、緻密でない等の問題点があり、また従来の
SiC耐火物の製造方法では、製品の寸法精度が悪い等の
問題点がある。
本発明の目的は、高温で耐酸化性に優れ、かつ高温で
高強度を有するSiC耐火物を提供することと、寸法精度
の良いSiC耐火物の製造方法を提供することにある。
高強度を有するSiC耐火物を提供することと、寸法精度
の良いSiC耐火物の製造方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の目的は、次の構成によって達成される。即
ち、本発明は、粒径1〜5μmのSiC微粒子を全体の3
〜20wt%含むSiC粉末に水を前記SiC粉末の重量の6〜10
wt%添加する段階と、前記水が添加された前記SiC粉末
に有機質解コウ剤を前記SiC粉末の重量の0.2〜3wt%添
加して泥漿とする段階と、前記泥漿を型内に鋳込む段階
と、鋳込まれた前記泥漿を乾燥してSiC成形体とする段
階と、前記SiC成形体に金属アルミニウムを塗布する段
階と、前記SiC成形体を焼成する段階とからなることを
特徴とするSiC耐火物の製造方法である。
ち、本発明は、粒径1〜5μmのSiC微粒子を全体の3
〜20wt%含むSiC粉末に水を前記SiC粉末の重量の6〜10
wt%添加する段階と、前記水が添加された前記SiC粉末
に有機質解コウ剤を前記SiC粉末の重量の0.2〜3wt%添
加して泥漿とする段階と、前記泥漿を型内に鋳込む段階
と、鋳込まれた前記泥漿を乾燥してSiC成形体とする段
階と、前記SiC成形体に金属アルミニウムを塗布する段
階と、前記SiC成形体を焼成する段階とからなることを
特徴とするSiC耐火物の製造方法である。
[作用] 粒径1〜5μmのSiC微粒子がSiC粉末の重量の3wt%
以下であると、チクソトロピーが生じにくく、SiC粉末
の流動性が極端に悪くなり、その結果成型性が悪い。一
方、20wt%を超えると、高温で酸化されやすくなる。ま
た、水の添加量はSiC粉末の重量の6wt%以下であると泥
漿が得られず鋳込みが困難となり、10wt%を超えると製
品の寸法精度が悪くなる。有機質解コウ剤がSiC粉末の
重量の0.2wt%以下であると、解コウ剤の効力が認めら
れず、3wt%を超えると、粘性の変化がなくなり、効果
が一定となる。多量のバインダーは、成型体と型との離
型が悪くなったり、必要以上に液体分が増加する。
以下であると、チクソトロピーが生じにくく、SiC粉末
の流動性が極端に悪くなり、その結果成型性が悪い。一
方、20wt%を超えると、高温で酸化されやすくなる。ま
た、水の添加量はSiC粉末の重量の6wt%以下であると泥
漿が得られず鋳込みが困難となり、10wt%を超えると製
品の寸法精度が悪くなる。有機質解コウ剤がSiC粉末の
重量の0.2wt%以下であると、解コウ剤の効力が認めら
れず、3wt%を超えると、粘性の変化がなくなり、効果
が一定となる。多量のバインダーは、成型体と型との離
型が悪くなったり、必要以上に液体分が増加する。
発明の方法においてSiC微粒子は純度97%以上のもの
が好ましい。純度がこれ以下であると、高温での耐酸化
性の著しい向上が認められない。また、Na,Kを含まない
有機解コウ剤を用いることにより高温での耐酸化性は著
しく向上する。
が好ましい。純度がこれ以下であると、高温での耐酸化
性の著しい向上が認められない。また、Na,Kを含まない
有機解コウ剤を用いることにより高温での耐酸化性は著
しく向上する。
さらに、SiC成形体素地に金属アルミニウムを塗布す
ることにより、表面に酸化皮膜が形成され内部酸化が起
こらないので、高温での耐酸化性を向上し得る。
ることにより、表面に酸化皮膜が形成され内部酸化が起
こらないので、高温での耐酸化性を向上し得る。
[実施例] 下記の表は、本発明の実施例及び比較引として製造した
6種のSiC耐火物それぞれの、SiC純度、微粒子の添加
量、水の添加量、解コウ剤の添加量、及び製造された耐
火物の比較結果を示すものである。なお、いずれの微粒
子も粒径は1〜3μm、SiC純度は99%であり、解コウ
剤としてはリグニンスルホン酸カルシウムを使用した。
各耐火物は次のようにして製造された。設定した重量%
の微粒子を含むSiC粉末に水を添加し、さらに解コウ剤
を加えて泥漿を得た。この泥漿を石膏型に電磁力によっ
て適宜な振動を与えながら鋳込んで成形し、更に、乾燥
させ通常の雰囲気1450℃で2時間焼成し、300×300×20
のSiCの板を製造した。
6種のSiC耐火物それぞれの、SiC純度、微粒子の添加
量、水の添加量、解コウ剤の添加量、及び製造された耐
火物の比較結果を示すものである。なお、いずれの微粒
子も粒径は1〜3μm、SiC純度は99%であり、解コウ
剤としてはリグニンスルホン酸カルシウムを使用した。
各耐火物は次のようにして製造された。設定した重量%
の微粒子を含むSiC粉末に水を添加し、さらに解コウ剤
を加えて泥漿を得た。この泥漿を石膏型に電磁力によっ
て適宜な振動を与えながら鋳込んで成形し、更に、乾燥
させ通常の雰囲気1450℃で2時間焼成し、300×300×20
のSiCの板を製造した。
また、上記実施例により得たSiC板に金属アルミニウ
ムを塗布することによって、SiCの板の表層面の一部を
強制的に酸化させ、表面酸化皮膜を作成したところ、高
温化でもSiC板の酸化を防止し得、優れた安定性を示す
ことが確認された。
ムを塗布することによって、SiCの板の表層面の一部を
強制的に酸化させ、表面酸化皮膜を作成したところ、高
温化でもSiC板の酸化を防止し得、優れた安定性を示す
ことが確認された。
第1図は、焼成温度1400℃におけるSiC耐火物の酸化
特性試験結果を示すグラフである。曲線1は、従来の粘
度結合SiC耐火物(A)の酸化増加量を示し、曲線2
は、本発明によるSiC耐火物であって金属アルミニウム
を塗布しない耐火物(B)の酸化増加量を示し、曲線3
は、本発明によるSiC耐火物であって金属アルミニウム
を塗布した耐火物(C)の酸化増加量を示す。耐火物
(C)の酸化増加量は耐火物(B)の場合の約1/2であ
り、従来の耐火物(A)に比べてはるかに酸化増加量が
少ない。
特性試験結果を示すグラフである。曲線1は、従来の粘
度結合SiC耐火物(A)の酸化増加量を示し、曲線2
は、本発明によるSiC耐火物であって金属アルミニウム
を塗布しない耐火物(B)の酸化増加量を示し、曲線3
は、本発明によるSiC耐火物であって金属アルミニウム
を塗布した耐火物(C)の酸化増加量を示す。耐火物
(C)の酸化増加量は耐火物(B)の場合の約1/2であ
り、従来の耐火物(A)に比べてはるかに酸化増加量が
少ない。
第2図は、本発明によるSiC耐火物の高温下における
強度変化を示すグラフである。この第2図によれば、10
00℃〜1400℃においても450Kg/cm2〜550Kg/cm2の曲げ強
さを有する。
強度変化を示すグラフである。この第2図によれば、10
00℃〜1400℃においても450Kg/cm2〜550Kg/cm2の曲げ強
さを有する。
[本発明の効果] 本発明の耐火物は、高温で耐酸化性に優れかつ高温で
も高強度を有する。また、本発明の方法によれば、寸法
精度の良いSiC耐火物を製造し易くし得る。
も高強度を有する。また、本発明の方法によれば、寸法
精度の良いSiC耐火物を製造し易くし得る。
第1図は、焼成温度1400℃におけるSiC耐火物の酸化特
性試験結果を示すグラフであり、第2図は、本発明によ
るSiC耐火物の高温下における強度変化を示すグラフで
ある。 1,2,3……曲線。
性試験結果を示すグラフであり、第2図は、本発明によ
るSiC耐火物の高温下における強度変化を示すグラフで
ある。 1,2,3……曲線。
Claims (3)
- 【請求項1】粒径1〜5μmのSiC微粒子を全体の3〜2
0wt%含むSiC粉末に水を前記SiC粉末の重量の6〜10wt
%添加する段階と、前記水が添加された前記SiC粉末に
有機質解コウ剤を前記SiC粉末の重量の0.2〜3wt%添加
して泥漿とする段階と、前記泥漿を型内に鋳込む段階
と、鋳込まれた前記泥漿を乾燥してSiC成形体とする段
階と、前記SiC成形体に金属アルミニウムを塗布する段
階と、前記SiC成形体を焼成する段階とからなることを
特徴とするSiC耐火物の製造方法。 - 【請求項2】前記微粒子がSiC純度97%以上であること
を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項3】前記有機質解コウ剤がNa,Kを含まないこと
を特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61313269A JP2515527B2 (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | SiC耐火物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61313269A JP2515527B2 (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | SiC耐火物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63166762A JPS63166762A (ja) | 1988-07-09 |
JP2515527B2 true JP2515527B2 (ja) | 1996-07-10 |
Family
ID=18039176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61313269A Expired - Fee Related JP2515527B2 (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | SiC耐火物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2515527B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109133952A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-01-04 | 山东耀华特耐科技有限公司 | 耐高温抗开裂型耐磨耐火可塑料 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5078609A (ja) * | 1973-10-24 | 1975-06-26 | ||
JPS5364213A (en) * | 1976-11-19 | 1978-06-08 | Ibigawa Electric Ind Co Ltd | Combined silicon carbide refractories with high antioxydation property |
JPS60264357A (ja) * | 1984-06-13 | 1985-12-27 | バブコツク日立株式会社 | 耐摩耗性セラミツクス |
JPS6221762A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-30 | 日本碍子株式会社 | 炭化珪素耐火物 |
-
1986
- 1986-12-26 JP JP61313269A patent/JP2515527B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5078609A (ja) * | 1973-10-24 | 1975-06-26 | ||
JPS5364213A (en) * | 1976-11-19 | 1978-06-08 | Ibigawa Electric Ind Co Ltd | Combined silicon carbide refractories with high antioxydation property |
JPS60264357A (ja) * | 1984-06-13 | 1985-12-27 | バブコツク日立株式会社 | 耐摩耗性セラミツクス |
JPS6221762A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-30 | 日本碍子株式会社 | 炭化珪素耐火物 |
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JPS63166762A (ja) | 1988-07-09 |
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