JP2515466Y2 - サージ吸収素子付整流子及びそれを用いた回転子 - Google Patents

サージ吸収素子付整流子及びそれを用いた回転子

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JP2515466Y2
JP2515466Y2 JP4972291U JP4972291U JP2515466Y2 JP 2515466 Y2 JP2515466 Y2 JP 2515466Y2 JP 4972291 U JP4972291 U JP 4972291U JP 4972291 U JP4972291 U JP 4972291U JP 2515466 Y2 JP2515466 Y2 JP 2515466Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、回転電機の作動時に生
ずるノイズを消去するためサージ吸収素子を取り付けた
整流子及びその整流子を用いて構成した回転子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】回転電機の作動時に整流子とブラシとの
間に発生する火花放電は、回転電機の機能上好ましくな
い電気ノイズを発生させ、しかも整流子やブラシの消耗
を早めその耐久性を劣化させる原因となる。そこで、従
来から上記のような火花放電の発生を抑制するために、
整流子の部分に、例えばリング状のバリスタなどのサー
ジ吸収素子を取り付けることが行われていた。
【0003】図4及び図5は、このようなサージ吸収素
子の従来の取付け構造の一例を示す整流子部分の概略部
分断面図である。
【0004】図4において、回転軸12の外周部には、
絶縁材14を介して複数の整流子片10が環状に取付け
固定されている。各整流子片10の下端側は、半径方向
外方へほぼ直角に屈曲した係止アーム10aとして形成
されている。この係止アーム10a上にサージ吸収素子
としての平板リング状のバリスタ16が設置されてい
る。このリング状バリスタ16と整流子片10との電気
的接続は、半田付けにて行われ、半田18による結合を
行う際に、電機子巻線20も同時に半田付けするように
している。このようにして、整流子片10に対するサー
ジ吸収素子の取り付けが行われる。
【0005】また、図5に示した整流子は、フュージン
グ溶接による溶着及び半田付けを用いて整流子片10、
リング状バリスタ16、電機子巻線20の電気的接続を
行なっている。
【0006】図示のように、電機子巻線20は、整流子
片10の下端に形成された係止爪10bに挟まれる状態
でフュージング溶接され、電機子巻線20と係止爪10
bとが溶着されている。そして、リング状バリスタ16
は、この状態でそのフュージングされた係止爪10bの
外側部にリングの内周部を係止されることによって設置
され、この状態で整流子片10との半田付けが行われて
いる。
【0007】また、特開昭63−213450号公報に
おいても上記のようなサージ吸収素子の整流子への取付
けを行うための構成の改良技術が開示されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記図
4に示したサージ吸収素子の取付け構造によっては、平
板リング状バリスタ16を単に整流子片10の係合アー
ム部10aの上に載置しただけであり、この載置状態に
おいて半田付け作業を行わなければならない。従って、
リング状バリスタ16は不安定であり、その位置ずれを
生じないようにするためには極めて困難な半田付け作業
が必要となる。さらに、電機子巻線20も同時に半田付
けするため、その作業はより困難なものとなっている。
【0009】また、図5に示したサージ吸収素子の取付
け構造では、リング状バリスタ16の設置は、図4の場
合と同様に整流子片10の係止爪10bの外側部に係止
させただけの状態となっている。従って、この状態で半
田付けを行う場合、リング状バリスタの位置ずれが生じ
ないようにする必要があり、図4の場合と同様に困難な
作業となる。
【0010】さらに、前記特開昭63−213450号
公報に開示されたサージ吸収素子の取付け技術において
も、そのサージ吸収素子と整流子片との接続は直接の半
田付け作業によって行われる。従って、前記図4及び図
5の例と同様に半田付け作業に伴う種々の弊害、例えば
半田クラックや半田の拡散不良があり、さらには整流子
片の近傍位置で半田付け作業を行うため、フラックスに
より半田が飛散し整流子片外側面やスリット部への付着
が生じ種々の故障(接触不良,ブラシ騒音)を誘発する
原因となるという問題がある。
【0011】このような、整流子片10の近傍位置での
困難な半田着け作業が必要となる状況においては、この
整流子部分の製造作業を自動化することは極めて困難で
あり、特に、小型モータではその自動化がほとんど不可
能であった。
【0012】また、図4及び図5に示したような取付け
技術においては、半田付けの際におけるリング状バリス
タ16の機械的保持機構が全くないので、偏心した状態
で半田付けされることが多く、これが回転子の駆動時に
おける異常振動や騒音の原因になるという問題があっ
た。
【0013】考案の目的 本考案は、上記問題点を解決することを課題としてなさ
れたものであり、その目的はサージ吸収素子の整流子片
への取付けを安定にかつ的確に行うことができ、さらに
電機子巻線の接続も的確に行うことができ、製造の自動
化を図ることのできるサージ吸収素子付き整流子及びそ
れを用いた回転子を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案に係るサージ吸収素子付き整流子は、回転軸
の周囲に環状配置された複数の整流子片と、前記各整流
子片の外周を囲むように設置されるリング状サージ吸収
素子と、を含み、前記各整流子片は、その軸方向一端を
半径方向外方へ屈曲させて形成した爪部を有し、前記リ
ング状サージ吸収素子は、環状配置された前記各整流子
片の爪部対応位置に取付け固定された複数のターミナル
を有し、これら各ターミナルを対応する爪部に係合する
ように設置しフュージング溶接したことを特徴とする。
【0015】また、本考案に係る回転子は、請求項1に
記載の爪部に電機子巻線の接続部を係合させ、前記フュ
ージング溶接により、電機子巻線の接続部と爪部とを接
合することを特徴とする。
【0016】
【作用】上記構成によれば、平板リング状のサージ吸収
素子の一方の面には予めターミナルが固定されている。
しかも、そのターミナルは、整流子片の一端に形成され
た爪部に対応する位置に固定されている。そして、平板
リング状サージ吸収素子は、前記各ターミナルを前記各
爪部にそれぞれ係合させるようにして設置され、安定し
た設置状態が確保される。そして、この部分をフュージ
ング溶接により結合固定する。
【0017】従って、またサージ吸収素子の安定した取
付けが可能となる。しかも、不安定な状態での半田付け
作業が不要であることから、その自動化を容易に達成す
ることが可能である。
【0018】また、前記ターミナルと爪部との係合部に
電機子巻線の接続部を同時に結合させ、その部分をフュ
ージングにて接続して回転子を構成した。これにより、
面倒かつ弊害の大きい整流子片近傍位置での半田付け作
業を行うことなく回転子の製造を行うことができる。
【0019】
【実施例】次に、本考案の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0020】図1には、本実施例の回転子の好適な実施
例が示されている。
【0021】実施例の回転子は、回転軸12の外周部に
絶縁材14を介して複数の整流子片10を環状に取付け
固定して形成されている。各整流子片10の軸方向一端
側は、図中破線で示すよう、半径方向外方へほぼ直角に
屈曲した係止爪10bとして形成されている。この係止
爪10bに、サージ吸収素子としての平板リング状のバ
リスタ16が設置されている。
【0022】図2は、前記平板リング状バリスタ16の
構成を示している。平板リング状バリスタ16の一方の
面上には、整流子を構成する整流子片の数に対応した数
のターミナル22が固定されている。このターミナル2
2は、平板リング状バリスタ16に結合固定される固定
部22a、その固定部22aから直立するように形成さ
れた直立部22bとから構成されている。そして、その
直立部22bの上端には後述の爪部に係合させるための
凹部22cが形成されている。
【0023】前記各直立部22bは、平板リング状バリ
スタ16とその中心が一致するよう整流子片10の外周
とほぼ同径に環状配置され、しかも整流子片10の外周
面と接するよう円弧状に形成されている。
【0024】このような平板リング状バリスタ16への
ターミナル22の取付け固定は、例えばSMT(表面実
装技術)にて正確に行うことができる。これは、平板リ
ング状バリスタ16上にクリームハンダを付着させてお
き、その上からターミナル22を押圧して取り付け加熱
することによって固着するものである。このような表面
実装作業は、整流子への取付け作業を行う前段回にて行
うことができ、かつ簡単な作業であることから、自動化
による大量生産が容易なものとなる。
【0025】次に、前記平板リング状バリスタ16の、
整流子片10への取り付けを説明する。
【0026】図1において、平板リング状バリスタ16
を、そのターミナル側から整流子片10にはめ込み、係
止爪10b方向に移動させる。このとき、各ターミナル
22の直立部22bは、整流子片10の外周とほぼ同径
に環状配置されているため、平板リング状バリスタ16
は、その中心が回転中心と一致するよう自動的に位置決
めされることとなり、これがガイドとして機能し、平板
リング状バリスタ16の偏心が有効に防止される。
【0027】そして、各ターミナル22の直立部22b
を、整流子片10の一端側を屈曲して形成した係止爪1
0b(図上破線で示した状態)に係合させる。この係合
は、ターミナル22の直立部22b上端の凹部22cに
係止爪10bが係合するように行うものである。これに
よって、平板リング状バリスタ16の回転方向への位置
ずれは有効に防止されている。
【0028】そしてこの状態において、公知のフュージ
ング溶接を行う。すなわち、係止爪10bをターミナル
方へ屈曲させてターミナル22の直立部22bを挟み込
む動作を行う。このとき、電機子巻線20を同時に挟み
込むようにしている。この状態で溶接を行い、この挟み
込んだ係止爪10bの部分を溶着させる。こうして、平
板リング状バリスタ16及び電機子巻線20は、的確に
整流子片10へ電気的接続されかつ機械的に固定される
こととなる。
【0029】最後に、必要に応じ整流子片10の端部に
取付けキャップ30を固定する。
【0030】図3は、上記のように整流子片10に対す
る平板リング状バリスタ16並びに電機子巻線20の接
続を行うことによって構成した回転子30の斜視図が示
されている。
【0031】このように、本実施例によれば、整流子片
10の近傍位置における半田付け作業を行う必要がな
い。従って、半田付け作業時に生じるフラックスにより
半田が飛散し、従来のように整流子の性能が劣化するこ
とは無い。
【0032】また、ターミナル22及び電機子巻線20
の整流子片10への取付け作業も、平板リング状バリス
タ16の位置ずれを生じさせることなしに安定した状態
で行うことができるので、リング状バリスタ16の偏心
等が生ずるおそれがなく極めて良好な回転子の性能を確
保することができる。
【0033】また、本実施例によれば、ターミナル22
の平板リング状バリスタ16への取付け作業及びそのバ
リスタ16の整流子片10への取付け作業の双方を自動
化することができるので、生産性が向上し大量生産も可
能となる。特に、ターミナル22の平板リング状バリス
タ16aへの取付けはSMTを用いて行うことができ、
またバリスタ16の整流子片10への取付けは、環状配
置されたターミナル22をガイドとして簡単に行うこと
ができるため、従来難しかった小型モータでの回転子、
整流子部分の製造、組み立てを自動化することができ
る。
【0034】なお、本考案は、前記実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。
【0035】例えば、ターミナル22の平板リング状バ
リスタ16への取付けは、クリーム半田を用いたSMT
に限定されるものではなく、何等かの方法でターミナル
の直立部22bが構成されれば足り、他の種々の方法を
用いることも可能である。
【0036】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るサー
ジ吸収素子付整流子及びそれを用いた回転子によれば、
整流子片の近傍位置での煩雑な半田着け作業を行う必要
がなくかつサージ吸収素子の安定設置状態で整流子片へ
の取付け作業を行うことができる。これによって、整流
子並びに回転子の製造作業の自動化が極めて容易なもの
となり、それらの生産性を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の整流子部分の取付け状態を示す概略部
分断面図である。
【図2】実施例に用いる平板リング状サージ吸収素子の
構成を示す斜視図である。
【図3】実施例のサージ吸収素子付整流子を用いた回転
子の斜視図である。
【図4】従来のサージ吸収素子の取付け動作並びに取付
け状態を示す概略部分断面図である。
【図5】従来のサージ吸収素子の半田及びフュージング
による取付け動作並びに取付け状態を示す概略部分断面
図である。
【符号の説明】
10 整流子片 12 回転軸 14 絶縁部 16 平板リング状バリスタ 18 半田 20 電機子巻線 22 ターミナル 22b 直立部 22c 凹部
AS009302

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の周囲に環状配置された複数の整
    流子片と、前記各整流子片の外周を囲むように設置され
    るリング状サージ吸収素子と、を含み、前記各整流子片
    は、その軸方向一端を半径方向外方へ屈曲させて形成し
    た爪部を有し、前記リング状サージ吸収素子は、環状配
    置された前記各整流子片の爪部対応位置に取付け固定さ
    れた複数のターミナルを有し、これら各ターミナルを対
    応する爪部に係合するように設置しフュージング溶接し
    たことを特徴とするサージ吸収素子付整流子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の爪部に電機子巻線の接
    続部を係合させ、前記フュージング溶接により、電機子
    巻線の接続部と爪部とを接合することを特徴とする回転
    子。
JP4972291U 1991-05-31 1991-05-31 サージ吸収素子付整流子及びそれを用いた回転子 Expired - Lifetime JP2515466Y2 (ja)

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CN109365937B (zh) * 2018-12-10 2023-01-20 深圳市艾贝特电子科技有限公司 一种电机换向器与压敏电阻激光焊接装置及方法

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