JP2515389Y2 - 研削切断装置 - Google Patents

研削切断装置

Info

Publication number
JP2515389Y2
JP2515389Y2 JP115790U JP115790U JP2515389Y2 JP 2515389 Y2 JP2515389 Y2 JP 2515389Y2 JP 115790 U JP115790 U JP 115790U JP 115790 U JP115790 U JP 115790U JP 2515389 Y2 JP2515389 Y2 JP 2515389Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grindstone
dressing
cutting
piece
cutting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP115790U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0393067U (ja
Inventor
眞土 大田
信夫 森田
Original Assignee
セイコー精機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セイコー精機株式会社 filed Critical セイコー精機株式会社
Priority to JP115790U priority Critical patent/JP2515389Y2/ja
Publication of JPH0393067U publication Critical patent/JPH0393067U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2515389Y2 publication Critical patent/JP2515389Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、シリコンウエハー等の硬脆材料をダイヤ
モンド砥石を使って切断する装置に関し、特に、ダイヤ
モンド砥粒を金属結合材で結合した導電性の薄型砥石を
目立て(ドレッシング)する際に使用される研削切断装
置に関する。
《従来の技術》 従来、シリコンウエハー等の硬脆材料からなるワーク
を小片状に切断する際には、切断用の砥石を備えた研削
切断装置が用いられる。
この研削切断装置に使用される砥石は、砥石の幅が10
0μm以下の極く薄い円盤状のもので、そのブレード部
は数μm〜数十μmのダイヤモンド砥粒を金属結合材で
結合して形成されている。
しかして、この砥石を研削切断装置のスピンドルに取
付け、高速回転させてワークを切断加工しているのであ
るが、新品の砥石は、金属結合剤がダイヤモンド砥粒の
刃先の切断加工表面まで満たされており、ダイヤモンド
砥粒が突出していないので、ワークの切断加工を行おう
として高速回転中の砥石をワークに押し付けると、砥石
にワークの切屑を収容する排出空間(チップポケット)
がないため、砥石に非常に大きな加工力が加わり、砥石
そのものが破裂されるおそれがあるほか、ワークの切断
加工精度そのものが損なわれてしまう。
そのため、従来にあっては、砥石を交換した場合等新
品の砥石を用いる場合は、ダイヤモンド砥粒を突出させ
るため、別の機械で炭化けい素などの砥石を用いた角形
砥石を切断したり、シリコンウエハーの切り込み速度
(切断送り)を通常の1/4〜1/5程度の速度に低下させ、
予め約1時間弱の目立て作業兼用の切断作業が行われて
いる。
また、シリコンのインゴットを切断するような場合
は、薄型円盤状の砥石外周や中央部に孔のある円盤内周
にダイヤモンド砥粒を金属結合材で付着させ、切断加工
を行う場合も同様にして、新品砥石の使い始めに、目立
て兼用の切断作業が行われている。
《考案が解決しようとする課題》 しかしながら、このような従来技術によれば、切断装
置の稼動率を低下させ生産性を著しく損なうばかりでな
く、切り屑の排除が悪い条件で無理に加工を進めて、砥
石の金属結合部材を切屑によって取り去ろうとするもの
であるから、砥石構造体に工作物を切断するための力以
外の切屑による力が作用し、金属結合部分に損傷を与え
るので、結合材本来の目的である砥石を保持する作用が
充分でなくなり、砥粒が脱落しやすくなって砥石寿命の
低下を招いたり、損傷を受けた結合材部分から砥石が欠
けたり割れたりして砥石が使えなくなったりする等、砥
石の性能が損なわれる等の問題点があった。
《課題を解決するための手段》 この考案は、上記課題を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、切断装置に用いられるダ
イヤモンド砥石の金属結合材に損傷を与えることなく、
切り屑排出のための排出空間を作り出すことができ、か
つ、砥石の砥粒が配置されたブレード部に散りばめられ
た高価なダイヤモンド砥粒がワークの切断加工中に脱落
するのを極力防止するとともに、上記砥粒そのものの破
壊をも防止し得、このことにより砥石を有効に使用で
き、従って、砥石のドレッシング作業そのものの時間を
短縮して切断装置の稼動率の向上が図られる研削切断装
置を提供するものである。
この考案に係る研削切断装置は、上記目的を達成する
ため、下記のように構成したことを特徴とする。
すなわち、請求項1記載の考案では、シリコンウエハ
ー等の硬脆材料である工作物を切断・加工するため切断
装置の回転軸に装着された外周部で加工をおこなう導電
性砥石と、 上記工作物に対して少なくとも切断送り方向あるいは
切り込み深さ方向に上記砥石を移動させる移動手段と、 上記工作物が固定される切断装置のチャックテーブル
上に着脱可能に取り付けられるドレッシングピースを装
備したドレッシング治具と、 上記ドレッシングピースに一方の極が接続されるとと
もに、上記砥石には他方の極が接続され、その砥石とド
レッシングピース間に電気加工用の電流を供給する電源
部と、 この電源部から供給される電流を検出する電流検出器
と、 上記砥石とドレッシングピースとの接触時点を上記電
流検出器の出力変換により検出するとともに、その接触
時点から予め記憶されているドレッシングプログラムに
沿って上記移動手段を移動させ、上記砥石とドレッシン
グピース間に供給される電流が一定となるように砥石と
ドレッシングピースとの間の位置を制御する制御手段
と、 を備えていることを特徴とする。
請求項2記載の考案は、シリコンウエハー等の硬脆材
料である工作物を切断・加工するため切断装置の回転軸
に装着された外周部で加工をおこなう導電性砥石と、上
記砥石の回転軸を支える軸受ハウジング側に、その砥石
に対して相対的位置が調整可能に取り付けられたドレッ
シングピースと、上記砥石による工作物の切削切断時
は、その工作物に対して少なくとも切断送り方向あるい
は切り込み深さ方向に上記砥石を移動させるとともに、
上記砥石のドレッシング時は、上記ドレッシングピース
側に上記砥石を移動させる移動手段と、上記ドレッシン
グピースに一方の極が接続されるとともに、上記砥石に
は他方の極が接続され、その砥石とドレッシングピース
間に電気加工用の電流を供給する電源部と、この電源部
から供給される電流を検出する電流検出器と、上記砥石
とドレッシングピースとの接触時点を上記電流検出器の
出力変換により検出するとともに、その接触時点から予
め記憶されているドレッシングプログラムに沿って上記
移動手段を移動させ、上記砥石とドレッシングピース間
に供給される電流が一定となるように砥石とドレッシン
グピースとの間の位置を制御する制御手段とを備えてい
ることを特徴とする。
さらに、請求項3記載の考案では、シリコンウエハー
等の硬脆材料である工作物を挿入し切断・加工する挿入
孔を軸心部に有する中空の回転体と、 この回転体を回転可能に支持するとともに、エアー供
給路を設け、このエアー供給路を介して上記回転体のフ
ランジ部にエアーを供給し、上記回転体を浮上状態に保
持する切断装置本体と、 上記回転体に外周端部が装着され、かつ、内周部が導
電性砥石で形成された薄板中空円盤状の切断用砥石と、 上記切断装置本体内に位置調整可能に装着されてなる
位置調整手段と、 上記位置調整手段の上端側にあって、上記導電性砥石
に対向するとともに、その導電性砥石の内径側に配設さ
れてなるドレッシングピースと、 このドレッシングピースに一方の極が接続され、ると
ともに、他方の極が上記回転体に接触するブラシを介し
て上記導電性砥石に接続され、その導電性砥石とドレッ
シングピース間に電気加工用の電流を供給する電源部
と、 上記回転体を回転させるための回転駆動手段と、 上記切断用砥石の軸心中空部に挿入された上記加工物
を移動させることにより、その加工物を上記導電性砥石
に当接させ切断・加工する移動手段とを備え、 上記電源部から供給される電流が一定となるように上
記位置調整手段を介して上記ドレッシングピースと導電
性砥石間の間隙を調節可能に構成したことを特徴とす
る。
《作用》 この考案に係る研削切断装置によれば、切断装置の回
転軸に装着される導電性砥石とドレッシングピースとの
間に電源部から電流を供給し、上記砥石とドレッシング
ピース間に放電作用や電解作用等の電気加工作用を行わ
せ、上記砥石の砥粒と砥粒との間を埋める金属結合材を
短時間で溶融・除去し、砥石そのものにシリコンウェハ
ー等の硬脆材料を切断する際に発生する切屑を排出する
排出空間を作り出すドレッシング作業を施せることにな
り、このことにより切断装置そのものの切断作業の稼動
率の向上を図ることができる。
《実施例》 以下、この考案に係る請求項1記載の研削切断装置に
ついて、砥石とドレッシングピース間に放電作用をおこ
なわせてドレッシングする場合の実施例を、第1図ない
し第5図に基づいて説明する。
第1図は、この考案に係るドレッサー装置が装着され
た研削切断装置の斜視図で、研削切断装置Aは、基台1
の上方中央部にY軸方向に向け延出するスライダ部2aに
載置され、サーボモータ等の駆動制御によりY軸方向に
進退動するワーク加工用のチャックテーブル2と、その
チャックテーブル2の上方にチャックテーブル2の移動
するY軸方向と直交するように配設されるとともにX軸
方向に向けて進退動するX軸スライダ部3と、そのX軸
スライダ部3に一体に取り付けられて下方のチャックテ
ーブル2の方向に砥石が取り付けられたスピンドル4を
移動させるスピンドル移動手段Bとを少なくとも具備し
ている。
スピンドル移動手段Bは、第2図で示すように、X軸
スライダ部3の上端部に装着されたサーボモータ5の回
転運動を上・下の直線運動に変えて伝達する伝達手段6
と、その伝達手段6に一側端部が取り付けられてその伝
達手段6の上・下動により揺動するスイングアーム7
と、そのスイングアーム7の他側端部に取り付けられて
スイングアーム7の揺動により上下動するスピンドル4
とから構成されている。
伝達手段6は、サービモータ5の出力軸5aに取り付け
たフランジ5bと、ボールネジ8の上端に取り付けたフラ
ンジ部8aとを連結するベローズ9と、X軸スライダ3側
に装着されボールネジ8を回転可能に支持する軸受部10
と、この軸受部10とボールネジ8に固着されているフラ
ンジ10aとの間に介挿されているリング状の弾性体10b
と、上記スイングアーム7の一側端部に固定されてボー
ルネジ8のネジ部8bと螺合するナット11とから構成され
ている。
また、上記スイングアーム7の中間部はX軸スライダ
部3の下面に取り付けられている支持部材12により支持
されており、このスイングアーム7は、支持部材12の支
持軸12aを支点として揺動する構成となっている。
また、上記スイングアーム7に取り付けられるスピン
ドル4の主軸には、フランジ13bおよびブレード部13aを
有する砥石13が装着されていて、上記ブレード部13a
は、従来と同様ダイヤモンド砥粒を金属結合剤で固めて
構成されている。
この砥石13の下面側には、チャックテーブル2が配設
されていて、そのチャックテーブル2上にワークWが載
置・固定され、チャックテーブル2の一端側上部には断
面コ字状のドレッシング治具15がボルト等の連結部材に
てチャックテーブル2上に固定されるとともに、そのド
レッシング治具15の上端部にはドレッシングピース16が
装着・固定されていて、このドレッシングピース16と砥
石13との間のチャックテーブル2側にはドレッシングゾ
ーンDが設定されている。
なお、上記ドレッシング治具15は、砥石13をドレッシ
ングするチャックテーブル2に装着されるものである。
すなわち、サーボモータ5の作動中、その回転力は、
サーボモータ5の出力軸5a,ベローズ9を介してボール
ネジ8を回転させ、ナット11を介してスイングアーム7
を支持軸12aを支点として揺動させ、スピンドル4の主
軸に取り付けられている砥石13をドレッシングゾーンD
に移動させるように構成されている。
17はドレッシング治具15を載置し支持するためのホル
ダで、このホルダ17には、ドレッシング治具15の着脱を
検出する確認スイッチ18が設けられており、ドレッシン
グ治具15が、このホルダ17に載置されている場合にはOF
F,載置されていない場合にはONとなるように設定されて
いる。
次に、スピンドル4の構成を第3図をもとに説明する
と、スピンドル4はハウジング27にあって回転可能に支
持されるとともに、スピンドル4の基部4aは絶縁材から
なるスペーサ29および軸受部30を介して支持され、また
スピンドル4の中間部とハウジング27間も絶縁材からな
るスペーサ28を介して支持されている。
また、上記スピンドル4の基部4a端面にあってその一
端には通常の切断加工時に使用されるブラシ20が配設さ
れている。
図中31はドレッシング電源部で、通電用のブラシ20に
は一方の電極が、さらに、ドレッシング電源部31の他方
の電極はドレッシングピース16に接続されている。
第4図は、本願装置の回路構成を示すブロック図で、
図中タッチセンサ回路32は、コントローラ33に接続され
て、砥石13のブレード13aがワークWあるいはドレッシ
ングピース16に接触したことことによる電流増加を検出
するもので、このタッチセンサ回路32は、その検出信号
をコントロール33に出力するとともに、スイッチ36の接
点b側に接続し、コントローラ33からドレッシングプロ
グラムに基ずいた信号をドレッシング電源部31に供給す
る。
ここで、上記コントローラ33のメモリ内には、砥石13
の回転ならびに上・下移動量およびチャックテーブル2
の進退移動量,ドレッシング時間等のドレッシングプロ
グラム34と通常の切断加工用プログラム35とが記憶され
ており、砥石13のドレッシングの際には、一定の電気的
条件(直流電圧,パルス電圧の条件)で砥石13とドレッ
シングピース16間に給電を指令する。
このように構成された研削切断装置Aの作用を、第5
図のフローチャートをもとに説明すると、まず新しい砥
石13をスピンドル4に取り付け(ステップ100)、次に
ステップ101で、ドレッシング治具15をチャックテーブ
ル2上に予め設定されているドレッシングゾーンDに設
置する。
そうすると、確認スイッチ18がドレッシング治具15の
移動されたことを検出し、その検出信号をコントローラ
33に出力し、コントローラ33内のCPUは、ドレッシング
プログラム34に切り換えられる(ステップ102)。
ステップ103のドレッシング起動では、ドレッシング
電源部31からの給電を開始し、コントローラ33の制御で
サーボモータ5が駆動され、砥石13はスピンドル移動手
段Bにより下方に押し下げられドレッシングピース16と
接触する。
次に、ドレッシングピース16と砥石13が接触すると、
その検知信号がタッチセンサ回路32を介してコントロー
ラ33に入力され、ステップ104でドレッシング原点(上
・下位置)の設定がなされる。
ステップ105では、ステップ104で設定されたドレッシ
ングの原点に基づき、コントローラ33の制御によりスピ
ンドル移動手段BがドレッシングゾーンD内の原点に砥
石13を移動させるとともに、電気的条件をドレッシング
電源部31に出力し、スイッチ36の接点bに接続し、給電
ブラシ20側に切り換えられる。
そうして、ステップ106では、コントローラ33がドレ
ッシングプログラム34に基づいてドレッシングサイクル
を開始するように指令し、一定の電気的条件下(電圧・
パルス幅・周波数など)で所定時間に亘り、ドレッシン
グ電圧をドレッシング電源部31から給電ブラシ20に印加
するように指令信号を出力する(ステップ107)。
そうして、砥石13のドレッシング作業が終了(ステッ
プ108)すると、今度はコントローラ33が、通常加工プ
ログラム35への切換信号を出力する(ステップ109)。
ステップ110では、人あるいはロボット等の搬送手段
によりドレッシング治具15を移送し、その移送が完了す
ると、ワークWの切断加工がコントローラ33の通常の加
工プログラム35にしたがってなされることになる(ステ
ップ111)。
このようにして、砥石13のブレード部13aとドレッシ
ングピース16間には、ドレッシング電源部31から一定の
電気的条件下でドレッシング電圧が所定時間にわたり印
加され、その電圧によりブレード部13aの金属結合剤が
溶融蒸発してブレード部13aのドレッシング作業が適正
になされることになる。
このように構成された請求項1記載のドレッシング装
置付研削切断装置Aによれば、次のような効果が得られ
る。
すなわち、上記の如く目立て作業のため、砥石を新品
の砥石に交換した場合には、従来平均的に切込み送り速
度(切断作業)を通常の1/4〜1/5程度に低下させ、約1
時間弱の目立て作業兼用の切断作業が行われている。
しかしながら、本願装置によれば、電気加工によるド
レッシング作業後直ちにワークに対する切断加工が可能
であるため、目立て作業兼用の切断作業を要しない。
そのため、例えば6インチ直径のウエハーを5mm四方
に切断する場合、この40分間に従来の切断方法に比して
ウエハー15枚ぐらい多く切断でき、また常時20枚程度の
処理が可能である。
さらに、砥石1枚あたりの処理枚数は300枚程度であ
るから、目立て作業(ドレス作業)が9分程度で済むと
すれば、 そのロスは3枚(9/60×20)で済み、12枚増産可能で
あるから(15枚−3枚)、12/300×100=4%の作業効
率の向上を図ることができる。
なお、治具ホルダ17に載置されたドレッシング治具15
は、人手を介してチャックテーブル2上に装着できるほ
か、図示しないロボットアーム等を用いてチャックテー
ブル2上に装着するとともに、装着したチャックテーブ
ル2上のドレッシング治具15を治具ホルダ17に搬送する
ことにより、ドレッシング作業の一層の自動化を図るこ
とができる。
第6図は、請求項2記載の考案を示すもので、上記実
施例で用いた同等の部材には同一符号を付し、その説明
を省略する。
第6図に示すように、ドレッシングピース16が砥石13
のスピンドル4を支える軸受ハウジングC側に、アーム
40を介して取付けられている。
このアーム40は、上記実施例で示したような部材にて
構成されたドレッシングユニットZを上方側端部に装備
している。また、ドレッシングユニットZを有するアー
ム40の基部側は、一点鎖線で示す取付部材41を研削切断
装置A側に設け、アーム40の支点40aをその取付部材41
に回動可能に枢着し、サーボモータ5をその取付部材41
上方部に固定することにより、簡単に装着できるように
構成されているとともに、アーム40の後退確認スイッチ
42を有していて、常時適切なドレッシング作業となるよ
うに、その退動をも検出するようになっている。
なお、この第6図に示す研削切断装置においても、上
記実施例と同じく移動手段B(図示省略、第2図参照)
を有し、砥石13による工作物の切削切断時には移動手段
Bが砥石13を移動させ、その移動方向は工作物の切断送
り方向あるいは切り込み深さ方向である。また、この移
動手段Bは、第6図に示す研削切断装置では砥石13のド
レッシング時に、砥石13をドレッシングピース16側に移
動させる移動手段としても機能する。つまり、移動手段
Bによる砥石13の移動によっても、砥石13に対するドレ
ッシングピース16の位置を調整することができる。
この場合にも請求項1記載の考案と同等の作用・効果
を奏するが、このような構成によれば、既存の切断装置
のハウジングcに、多くの改造を加えなくても簡単にこ
のドレッシングユニットZを装着することができ、容
易、かつ、安価に研削切断装置を構成することができ
る。
次に、第7図及び第8図は、この発明に係る請求項3
記載の研削切断装置を示すもので、この例では、第8図
で示すように砥石として導電性砥石からなる内周刃51が
形成された薄板中空円盤状の切断用砥石50(以下、砥石
と略称する)が使用されていて、この砥石50の内周刃51
は金属結合剤で結合されたダイヤモンド砥粒層52により
形成されている。
この砥石50の外周端部は、第7図に示すように回転体
53にボルト・ナット等の取付部材にて取付・固定されて
いる。
また、内周刃51に対向するように、回転体53の内径側
には、ドレッシングピース54が配設されていて、そのド
レッシングピース54にはドレッシング電源部55の一方の
極が接続されていとともに、ドレッシング電源部55の他
方の極はブラシ56に接続されている。
このブラシ56は、切断装置の本体側60にフレーム56b
を介して取り付けられている。
また、フレーム56aの内側には、断面コ字状のコロ支
持部材57bが配設されているとともに、コロ支持部材57b
の中間部に上記回転体53の内周面と当接し回転するコロ
57の軸部が回転可能に支持され、かつ、コロ支持部材57
bは、切断装置本体60側に基部側が装着された一対の平
行板バネ57a,57aにより常時コロ57が回転体53の内周面
に当接するように付勢されている。
すなわち、ドレッシング電源部55の他方の極に接続さ
れたブラシ56は、コロ57,回転体53を介して砥石50の導
電性砥石からなる内周刃51に電流を供給するように構成
されている。
したがって、ドレッシング電源部55は、砥石50とドレ
ッシングピース54との間に加工用電流を供給し、砥石50
の内周刃51を形成する金属結合材を溶融させ、回転体53
の軸心部のワークW挿入孔である中央空間部に挿入され
切断されるワークWの切屑の排出空間をつくるととも
に、ダイヤモンド砥粒を突出させる。
上記ドレッシングピース54と内周刃51との間隙は、位
置調整手段である調節機構58にて調節される。
この調節機構58は、本体60側に取り付けられていると
ともに、自由端側にドレッシングピース54が装着される
L字状の取付部材59とその取付部材59の基部側に螺着さ
れた調節ネジ57とにより構成され、切断装置の本体60側
に取り付けた調節ネジ57を回転させると、取付部材59が
上・下動し、ドレッシングピース54と砥石50の内周刃51
との相対的位置関係が自由に設定できるようになってい
る。
また、図中61,61はエアー供給路である圧縮空気供給
孔で、回転体53をエアー圧力により回転体53のフランジ
部53aを回転可能に保持するとともに、回転体53を浮上
状態に保持するように構成されている。
さらに、62は回転体53を回転させるため回転駆動手段
として回転53の外周部に張設されたベルト、63は回転体
53の軸心側空間部に挿入されるワークWを下方に移動さ
せる移動手段で、この移動手段63によりワークWが下方
に下降せしめられ下方に位置する砥石50の内周刃51に当
接し、ワークWの切断加工作業が行われる。
したがって、この実施例では、ワークWの上方側では
砥石50のドレッシング作業が行われ、第8図で示すよう
に、ワークWの下方に位置する砥石50の内周刃51で上記
ワークWの切断作業が行われることになる。
なお、上記各実施例においては、砥石とドレッシング
ピース間に放電作用をおこさせてドレッシングする場合
について説明したが、本願装置においては、上記放電作
用に代えて、電解作用によっても、同等の作用・効果を
得られることは勿論である。
《考案の効果》 以上の構成より明らかなように、請求項1記載の考案
によれば、切断用砥石を切断装置の回転軸に取り付けた
まま従来のように砥石の結合剤に損傷を与えることな
く、切屑を排出するための排出空間をつくり出すことが
でき、切断加工中に高価なダイヤモンド砥粒が脱落しや
すくなることもなく、また砥石が破壊することも少なく
なって、砥石を有効に使用することができ、このことに
よりドレッシング作業そのものの時間も短縮できるの
で、切断装置自体の稼動率の向上が達成できることにな
る。
また、請求項2記載の考案によれば、ドレッシングピ
ースが砥石の回転軸を支える軸受ハウジング側に、その
砥石に対して相対的位置関係が調整可能に取り付けられ
て構成されされているため、研削切断装置本体とは別体
の電気加工ユニットを切断装置本体に容易に装着できる
ので、既存の切断装置にも容易に取り付けられ、しかも
低コストに研削切断装置を製作することができる。
さらに、請求項3記載の考案によれば、内周刃のドレ
ッシング作業が効率よく行われるとともに、内周刃を有
する砥石が使用される切断装置にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る請求項1記載の研削切断装置の
実施例を示す斜視図、第2図はこの考案に係る装置の要
部拡大正面図、第3図は第1図で示すスピンドルの拡大
断面図、第4図はこの考案に係る装置の回路構成を示す
ブロック図、第5図はこの考案の作用を示すフローチャ
ート、第6図は請求項2記載の研削切断装置で、電気加
工用ユニットを切断装置に取り付けた状態を示す説明
図、第7図はこの考案に係る請求項3記載の研削切断装
置を示す断面図、第8図は上記実施例の作用状態を示す
動作説明図である。 A……研削切断装置 B……移動手段 C……ハウジング側 D……ドレッシングゾーン W……ワーク Z……ドレッシングユニット 2……チャックテーブル 4……スピンドル 13、50……砥石 15……ドレッシング治具 16、54……ドレッシングピース 31……ドレッシング電源部 32……タッチセンサ回路 33……コントローラ(制御手段) 40……アーム 50……砥石 51……内周刃 53……回転体 53a……フランジ部 55……ドレッシング電源部 56……ブラシ 58……調節機構(位置調節手段) 60……切断装置本体 61……圧縮空気供給孔(エアー供給路) 62……ベルト(回転駆動手段) 63……移動手段

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコンウエハー等の硬脆材料である工作
    物を切断・加工するため切断装置の回転軸に装着された
    外周部で加工をおこなう導電性砥石と、 上記工作物に対して少なくとも切断送り方向あるいは切
    り込み深さ方向に上記砥石を移動させる移動手段と、 上記工作物が固定される切断装置のチャックテーブル上
    に着脱可能に取り付けられるドレッシングピースを装備
    したドレッシング治具と、 上記ドレッシングピースに一方の極が接続されるととも
    に、上記砥石には他方の極が接続され、その砥石とドレ
    ッシングピース間に電気加工用の電流を供給する電源部
    と、 この電源部から供給される電流を検出する電流検出器
    と、 上記砥石とドレッシングピースとの接触時点を上記電流
    検出器の出力変換により検出するとともに、その接触時
    点から予め記憶されているドレッシングプログラムに沿
    って上記移動手段を移動させ、上記砥石とドレッシング
    ピース間に供給される電流が一定となるように砥石とド
    レッシングピースとの間の位置を制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とする研削切断装置。
  2. 【請求項2】シリコンウエハー等の硬脆材料である工作
    物を切断・加工するため切断装置の回転軸に装着された
    外周部で加工をおこなう導電性砥石と、 上記砥石の回転軸を支える軸受ハウジング側に、その砥
    石に対して相対的位置が調整可能に取り付けられたドレ
    ッシングピースと、 上記砥石による工作物の切削切断時は、その工作物に対
    して少なくとも切断送り方向あるいは切り込み深さ方向
    に上記砥石を移動させるとともに、上記砥石のドレッシ
    ング時は、上記ドレッシングピース側に上記砥石を移動
    させる移動手段と、 上記ドレッシングピースに一方の極が接続されるととも
    に、上記砥石には他方の極が接続され、その砥石とドレ
    ッシングピース間に電気加工用の電流を供給する電源部
    と、 この電源部から供給される電流を検出する電流検出器
    と、 上記砥石とドレッシングピースとの接触時点を上記電流
    検出器の出力変換により検出するとともに、その接触時
    点から予め記憶されているドレッシングプログラムに沿
    って上記移動手段を移動させ、上記砥石とドレッシング
    ピース間に供給される電流が一定となるように砥石とド
    レッシングピースとの間の位置を制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とする研削切断装置。
  3. 【請求項3】シリコンウエハー等の硬脆材料である工作
    物を挿入し切断・加工する挿入孔を軸心部に有する中空
    の回転体と、 この回転体を回転可能に支持するとともに、エアー供給
    路を設け、このエアー供給路を介して上記回転体のフラ
    ンジ部にエアーを供給し、上記回転体を浮上状態に保持
    する切断装置本体と、 上記回転体に外周端部が装着され、かつ、内周部が導電
    性砥石で形成された薄板中空円盤状の切断用砥石と、 上記切断装置本体内に位置調整可能に装着されてなる位
    置調整手段と、 上記位置調整手段の自由端側にあって、上記導電性砥石
    に対向するとともに、その導電性砥石の内径側に配設さ
    れてなるドレッシングピースと、 このドレッシングピースに一方の極が接続されるととも
    に、他方の極が上記回転体に接触するブラシを介して上
    記導電性砥石に接続され、その導電性砥石とドレッシン
    グピース間に電気加工用の電流を供給する電源部と、 上記回転体を回転させるための回転駆動手段と、 上記切断用砥石の軸心中空部に挿入された上記加工物を
    移動させることにより、その加工物を上記導電性砥石に
    当接させ切断・加工する移動手段とを備え、 上記電源部から供給される電流が一定となるように上記
    位置調整手段を介して上記ドレッシングピースと導電性
    砥石間の間隙を調整可能に構成したことを特徴とする研
    削切断装置。
JP115790U 1990-01-10 1990-01-10 研削切断装置 Expired - Lifetime JP2515389Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP115790U JP2515389Y2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 研削切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP115790U JP2515389Y2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 研削切断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0393067U JPH0393067U (ja) 1991-09-24
JP2515389Y2 true JP2515389Y2 (ja) 1996-10-30

Family

ID=31505074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP115790U Expired - Lifetime JP2515389Y2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 研削切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2515389Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0393067U (ja) 1991-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5192355B2 (ja) ウエーハの面取り部除去方法および研削装置
JP4421021B2 (ja) 放電成形ユニット及び切削装置
JP4104199B2 (ja) 成形鏡面研削装置
JP2003311535A (ja) Nc研削盤
US5010692A (en) Polishing device
JP2515389Y2 (ja) 研削切断装置
KR20200101836A (ko) 연삭 장치
JPH08197425A (ja) 研削方法とその装置
JP2012135851A (ja) 研削装置
JP2022187203A (ja) 研削装置、及び研削砥石のドレス方法
JP4576503B2 (ja) 平面研削方法
JPH05277938A (ja) 機上放電ツルーイング方法及び装置
JP4215499B2 (ja) 内面研削装置用の電極固定冶具
JP7247397B2 (ja) ウェーハ面取り装置及びウェーハ面取り方法
JP2020104213A (ja) 研削方法及び研削装置
JP7445844B2 (ja) ワーク加工装置及びワーク加工方法
JP2018051723A (ja) 研削装置
JPH07256559A (ja) スライシング加工用環状ブレード及びその砥石刃部の整形方法
JPS614666A (ja) 砥石成形法
JP4334808B2 (ja) 平面研削方法及び平面研削装置
JPH01121172A (ja) 刃先の放電形成領域を備えた研削装置
JPH05261663A (ja) 穿孔機の放電ドレッシング方法及びその装置
JP2002127009A (ja) 研削装置
JPH0655347A (ja) 電解複合加工機
JP3669073B2 (ja) 研削加工装置及び研削加工方法