JP2514555B2 - 土木用遮水シ―トの施工構造 - Google Patents

土木用遮水シ―トの施工構造

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JP2514555B2 JP35089092A JP35089092A JP2514555B2 JP 2514555 B2 JP2514555 B2 JP 2514555B2 JP 35089092 A JP35089092 A JP 35089092A JP 35089092 A JP35089092 A JP 35089092A JP 2514555 B2 JP2514555 B2 JP 2514555B2
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憲三 岩本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は貯水池、調整池、公園
池、廃液処理池、一般廃棄物処分場、埋め立て地等に施
工する土木用遮水シートの施工構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、貯水池、調整池、公園池等の水を
溜めなければならないところや、廃液処理池、一般廃棄
物処分場等の有害物質や汚濁液などが下地に浸出して公
共の水域および地下水を汚染しないように必要に応じて
遮水工を設けなければならない。遮水工の一つとして表
面遮水工があり、それは、一般に下地の透水係数が大き
く、汚濁液などが下地に浸出しやすい場合に施される遮
水工である。表面遮水工は法面と底面からなる下地全体
を遮水膜で覆ってしまう工法で、遮水膜の材料として
は、ゴムやその他のエラストマーからなるシート工法や
吹きつけ材による工法、粘土やローム質土を締め固めた
アースライニング工法やソイルセメントやアスファルト
などによるライニングを使用する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】廃棄物処分場や、調整
池のように法面と底面を有するようなところの遮水の場
合、法面と底面では事情が異なり夫々の面に特有の物性
を持つ遮水材料を使用しなければならないということが
ある。下地のうち底面の部分は、凹凸を少なくするため
に土を入れて整地するために、遮水材料が下地の凹凸に
よって破れてしまうことなどの問題は少なくなるが、遮
水工を施したのちに底面の下地が沈下してしまうことが
あり、沈下が原因で遮水シートが引き伸ばされ、亀裂が
できて漏水してしまうという問題があった。特に、シー
トの伸びを防ぐために伸縮性の少ない織物などの基材を
埋設したようなものであると、基材の一部が切断してし
まった場合に、基材が切断してしまった部分のみが伸び
に対して弱くなりその部分の遮水シートの伸縮性だけで
伸びを許容せざるを得なくなるので、かえって亀裂を生
じやすくなるといえる。
【0004】逆に、法面への敷設の場合、法面に敷設す
るシートは勾配面上に斜方向に敷設されるので常に伸ば
される力がかかることになるが、伸縮性を有するシート
を用いていると伸縮性を有することが逆に欠点となって
シートの底面に近い部分にに弛みができたり、また整地
が充分に成されていない場合、岩石の先端や草木、土中
小動物などにより亀裂を生じ破損してしまうことがあ
り、漏水の原因となることがあった。また、法面が特に
急勾配となっているところには、伸びの問題で敷設でき
ず、遮水シートを使用する遮水工の場合、図5に示すよ
うに法面12の下地11の勾配はどうしてもゆるやかな
ものとなって底面13の面積も小さくなり、占有面積の
わりに容積が小さくならざるを得なかった。本発明は、
以上のような問題点を解決し法面のシートに弛みができ
たり岩石の先端などによって破損を生じたりすることが
なく、急勾配の法面にも敷設することが可能であり、ま
た底面が沈下しても充分、下地に沿うことができるよう
な遮水工の施工構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、法面と底面を有する下地上に土木用の遮水シート
を敷設する施工構造において、法面には遮水膜中に基材
を埋設した遮水シートを敷設し、底面には遮水膜のみか
らなるシートを敷設することを特徴とする土木用遮水シ
ートの施工構造である。また、遮水膜を構成する材料と
しては加硫ゴムや熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0006】
【作用】本発明では、法面と底面を有する下地上に土木
用の遮水シートを敷設する施工構造において、法面には
遮水膜中に基材を埋設した遮水シートを敷設しているの
で、遮水シートが伸びてしまうことがなく、急勾配を有
する法面に敷設してもシートに弛みができにくく、耐衝
撃性に優れ、また引裂抵抗性も優れている。そして、底
面には遮水膜のみからなるシートを敷設しているので、
整地するために入れた土が沈下してしまったときでも、
シート全体の伸縮性によって伸びを許容することがで
き、沈下した下地に沿うことができるのでシートが引裂
れてしまうこともない。
【0007】
【実施例】以下、更に本発明の実施例を添付図面に従っ
て説明する。図1に示されるのは、本発明の施工構造に
よって施工された遮水工の構造を示す断面図であり、図
2は本発明にて法面への敷設に使用される法面用遮水シ
ートの断面図、図3は底面への敷設に使用される底面用
遮水シートの断面図である。下地1は埋め立て地におけ
る廃棄物処分場であり、横四方の法面2と底面3によっ
て囲まれた空間を有し、廃棄物を運び込んでこの空間中
に廃棄物を積層し埋めてゆくものである。この法面2と
底面3のうち法面2には図2に示すような基材4を遮水
膜5中に埋設した法面用遮水シート6を敷設している。
そして底面3には図3に示す底面用遮水シート7を敷設
しており、法面2の法面用遮水シート6と端部で接合さ
れている。
【0008】法面2に敷設する法面用遮水シート6は遮
水膜5中に補強用の基材4を埋設したものであり、基材
4は遮水シートに引裂抵抗性を付与するためと、耐衝撃
性を増すために埋設されるもので、その素材として用い
られるのはポリエチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリアミド、芳香族ポリアミド、
ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の有機合成樹脂
からなるフィルムや、同様に合成樹脂からなる糸や偏平
テープ状のものを編織したり、単にクロスして重ね合わ
せ部分を熱融着しネット状にしたもの、また粗目の不織
布によってネットを形成したもの等、その他、ガラス繊
維等の無機繊維や金属繊維からなる織物等も用いられ
る。
【0009】また、基材4を埋設する遮水膜5は、エチ
レン・プロピレン・ターポリマー、ブチルゴム、クロロ
プレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、
クロロスルフォン化ポリエチレン等の加硫ゴム、あるい
はポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、エチ
レンビニルアセテート樹脂、、ポリエチレン樹脂等の熱
可塑性樹脂からなっている。そして、この基材4を遮水
膜5中に空隙部分ができないようにして埋設し法面用遮
水シートとする。
【0010】この法面用遮水シート6の厚みは0.8〜
3.0mmのものが使用され厚みが0.8mm未満であ
ると基材4に被覆する遮水膜5の厚みが薄すぎて耐衝撃
性に劣り、また3.0mmを越えるとシート同志の接合
部において段差が大きくなってしまい好ましくない。以
上のように、法面2に基材を埋設した遮水シートを敷設
しているので、法面2の勾配は従来の法面12の勾配よ
りも急勾配にすることができ、図1における斜線の部分
において容積を大きく取ることができる。
【0011】底面3に敷設する底面用遮水シート7は遮
水膜8のみからなるシートであり、遮水膜8は、エチレ
ン・プロピレン・ターポリマー、ブチルゴム、クロロプ
レンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ク
ロロスルフォン化ポリエチレン等の加硫ゴム、あるいは
ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、エチレ
ンビニルアセテート樹脂、、ポリエチレン樹脂等の熱可
塑性樹脂からなっている。その厚みは0.8〜3.0m
mのものが使用され厚みが0.8mm未満であると遮水
膜5の厚みが薄すぎて耐衝撃性に劣り、また3.0mm
を越えるとシート同志の接合部において段差が大きくな
ってしまい好ましくない。
【0012】また、法面2に敷設している法面用遮水シ
ート6と底面3に敷設している底面用遮水シート7とは
接合されているが、その接合方法としては、遮水膜5、
8として加硫ゴムを使用している場合、法面用遮水シー
ト6と底面用遮水シート7とのラップ部にキュアテープ
9を未加硫の状態で介在させ加熱加圧して架橋接合する
方法や、ゴム系やオレフィン系等の接着剤を用いて接合
する方法、オレフィン系の熱可塑性樹脂を介在させて熱
融着する方法などが用いられる。また、遮水膜5、8が
熱可塑性樹脂の場合、熱風融着、熱融着、液溶着する方
法が用いられる。
【0013】本発明に用いられる法面用遮水シート6の
物性は、引張性能は、30%伸び時の引張強さが5kg
f/cm以上で、切断時の伸び率は200%以上、引裂
性能は、引裂強さが5kgf/cm以上であることが好
ましい。また底面用遮水シート7としては300%モジ
ュラスが50〜100kgf/cm2 、切断時の伸び率
は450%以上であることが好ましい。なお、引張性能
の値はJIS K 6301に準拠して引張速度は50
0mm/min、試験片は法面用遮水シートがJIS1
号ダンベル、底面用遮水シートがJIS3号ダンベルを
使用して測定したものとし、引裂性能の値はJIS K
6301に準拠して引張速度は500mm/min、試
験片はJISB型ダンベルを使用して測定したものとす
る。
【0014】(実験例)法面用遮水シート6として使用
する基材4を埋設した遮水シートの伸長特性および耐衝
撃性を調べてみた。実施例としてエチレン・プロピレン
・ターポリマーの加硫ゴムシート内にポリエステル繊維
を用いた平織りで、(500D ×500D )/(30×
30/5cm)の基材を埋設した厚み1.5mmのシー
トを使用した。比較例としては同材質、同厚みで基材を
埋設していないところのみが実施例と異なるシートを用
いた。伸長特性はJIS K 6301に準拠して試験
片はJIS1号ダンベルを用い、引張速度は500mm
/minで測定した。両者の伸びに対して応力をプロッ
トしたグラフを図6に示す。
【0015】更に、耐衝撃性については実施例と比較例
の両シートを夫々鉄板の上に置き、先端に0.5Rの刃
をつけた8.3kgの荷重を落下させ、シートが破断し
ない最高高さを調べた。その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】以上のように、本発明によって使用される
法面用遮水シートは、低伸長時には基材による初期の補
強性能を発揮するとともに、基材の切断後には加硫ゴム
特有の高い伸長性能を有していることがわかる。また、
衝撃に対しても基材による補強効果があらわれているこ
とがわかる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明では、貯水池、調整
池、公園池、廃液処理池、一般廃棄物処分場、埋め立て
地等に施工する土木用遮水シートの施工構造において法
面には補強用の基材を埋設した遮水シートを敷設してお
り、引裂抵抗性に優れているとともに耐衝撃性にも優れ
ているので、従来法面に敷設したシートが勾配が付いて
いることにより重力の作用でシートが伸びる方向に引っ
張られ、伸ばされることによって亀裂が入ってしまうこ
とや、衝撃によって亀裂が入ってしまうなどの問題を解
決することができる。また、底面には、基材の入ってい
ない遮水シートを用いており、整地のために埋め戻した
下地が経時とともに沈下しても、遮水シート全体の伸縮
性によって、下地の変形に沿うことができ、亀裂が生じ
ることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遮水シートの施工構造を示す断面
図である。
【図2】本発明の遮水シートの施工構造において法面に
敷設する法面用遮水シートの断面図である。
【図3】本発明の遮水シートの施工構造において底面に
敷設する遮水シートの断面図である。
【図4】法面用遮水シートと底面用遮水シートの応力に
対する伸びを関係を示したグラフである。
【図5】従来の遮水シートの施工構造を示す断面図であ
る。
【図6】基材入りシートと基材なしシートの伸びに対す
る応力を比較したグラフである。
【符号の説明】
1 下地 2 法面 3 底面 4 基材 5 遮水膜 6 法面用遮水シート 7 底面用遮水シート 8 遮水膜 9 キュアテープ 11 下地 12 法面 13 底面

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 法面と底面を有する下地上に土木用の遮
    水シートを敷設する施工構造において、法面には基材を
    遮水膜中に埋設した法面用遮水シートを敷設し、底面に
    は遮水膜のみからなる底面用遮水シートを敷設すること
    を特徴とする土木用遮水シートの施工構造。
  2. 【請求項2】 遮水膜が熱可塑性樹脂である請求項1記
    載の土木用遮水シートの施工構造。
  3. 【請求項3】 遮水膜が加硫ゴムである請求項1記載の
    土木用遮水シートの施工構造。
JP35089092A 1992-12-04 1992-12-04 土木用遮水シ―トの施工構造 Expired - Lifetime JP2514555B2 (ja)

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