JP2513674B2 - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JP2513674B2 JP9414387A JP9414387A JP2513674B2 JP 2513674 B2 JP2513674 B2 JP 2513674B2 JP 9414387 A JP9414387 A JP 9414387A JP 9414387 A JP9414387 A JP 9414387A JP 2513674 B2 JP2513674 B2 JP 2513674B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、位置指示器の状態、特に入力すべき座標位
置を指定した位置指示器の状態を検出し得る座標入力装
置に関するものである。
(従来の技術) 従来、座標入力装置において、タブレット上の入力す
べき座標位置を指定した位置指示器の状態(以下、ペン
ダウン状態と称す。)を検出するには、位置指示器にス
イッチ手段を設けてペンダウン時のみ該スイッチ手段を
オン(又はオフ)し、該スイッチ手段のオン(又はオ
フ)に基づくタイミング信号をコードを介して、あるい
は超音波や赤外線を用いて位置検出回路に送ることによ
りなしていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、位置指示器よりコードを用いてタイミ
ング信号を送るものでは該コードが位置指示器の操作性
を悪くし、また、超音波や赤外線を用いてタイミング信
号を送るものでは位置指示器自体にこれらの送信機や信
号発生回路、電池等を設ける必要があり、構成が複雑化
し、大型且つ大重量となり、また、電池の交換や充電を
頻繁に行なわなければならず、これらが位置指示器の操
作性を悪くするという問題点があった。
本発明は、位置指示器の操作性を落すことなく、その
状態を検出し得る座標入力装置を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 本発明では前記目的を達成するため、一の周波数の電
波に同調しその状態に応じて内部の損失を変更可能とな
した同調回路を有する位置指示器に対する操作状態を検
出する座標入力装置であって、前記一の周波数の電波を
発信する電波発信手段と、該電波発信手段より発信した
電波に起因して前記位置指示器から反射される電波を受
信する電波受信手段と、該電波受信手段で受信した電波
の減衰を検出する減衰検出手段とを有し、該減衰検出手
段によって検出された電波の減衰より位置指示器に対す
る操作状態を検出するようになした座標入力装置を提案
する。
(作用) 本発明によれば、電波発信手段より発信される一の周
波数の電波は位置指示器の同調回路を励振し、該同調回
路より同様な電波を発生させる。同調回路より発生する
電波は電波受信手段によって受信されるとともに徐々に
減衰するが、その減衰は同調回路内の損失に従うため、
減衰検出手段により受信した電波の減衰が検出され、こ
れより位置指示器に対する操作状態が検出される。
(実施例) 第1図は恩発明の座標入力装置の一実施例を示すもの
で、図中、1はタブレット、2は位置指示器(以下、入
力ペンと称す。)、3は位置検出回路、4はタイミング
制御回路である。
タブレット1は、非磁性金属の筐体11にタブレット本
体12及びアンテナコイル13を取付けてなるもので、タブ
レット本体12は位置検出回路3に接続され、また、アン
テナコイル13はタイミング制御回路4に接続されてい
る。
タブレット本体12は、位置検出回路3に駆動され、入
力ペン2により指定された位置を検出する検出部を構成
するもので、該タブレット本体12は筐体11のほぼ中央に
収納されている。なお、筐体11の上面パネル11aに描か
れている枠14はその座標入力範囲を示す。
前記タブレット本体12及び位置検出回路3としては、
例えば本件出願人の出願にかかる特願昭59−32244号の
「位置検出装置」(特開昭60−176133号公報参照)、又
は特願昭58−238532号の「座標位置検出装置」(特開昭
60−129616号公報参照)を用いることができる。
アンテナコイル13は、絶縁被覆された導体をタブレッ
ト本体12の座標入力範囲、即ち前記枠14の周囲の筐体11
の上面パネル11aの表面に配設してなるものである。な
お、図面上、1ターンのコイルで示されているが、実際
には数ターンのコイルからなっている。
入力ペン2は、位置指定用の磁気発生器、例えば棒磁
石21と同調回路22を内蔵している。
第2図は入力ペン2の詳細な構造を示すもので、合成
樹脂等の非金属材料からなるペン軸23の内部にその先端
寄りから、ボールペン等の芯体24と、該芯体24を摺動自
在に収容し得る透孔を備えた棒磁石21と、コイルバネ25
と、スイッチ221,コア入りコイル222,コンデンサ223及
び抵抗224からなる同調回路22とが一体的に組合わされ
て内蔵され、その後端にはキャップ26が取付けられてい
る。
第3図は入力ペン2の同調回路22及びタイミング制御
回路4の詳細な構成を示すものである。
同調回路22は、第3図に示すようにコイル222の一端
にコンデンサ223が直列に接続され、該コンデンサ223の
他端にスイッチ221の2つの選択端子が直接並びに抵抗2
24を介してそれぞれ接続され、さらに該スイッチ221の
選択接点にコイル222の他端が接続されてなっている。
前記スイッチ221は、操作しない状態(非動作状態)
においては実線で示されるようにコイル222の他端とコ
ンデンサ223の他端とを直接接続し、また、ペン軸23を
手等で保持し、芯体24の先端をタブレット面等に押付け
ることによってペン軸23内に押込むと、その後端により
コイルバネ25を介して押圧され動作状態となり、破線で
示されるようにコイル222の他端とコンデンサ223の他端
とを抵抗224を介して接続する如くなっている。また、
コイル222及びコンデンサ223の数値は所定の周波数f0で
共振する周知の共振回路を構成する値に設定されてい
る。
また、第3図において、401は制御回路、402はタイミ
ング回路、403は駆動回路、404は送受切替回路、405は
増幅器、406は受信タイミング切替回路、407は帯域フィ
ルタ(BPF)、408は検波器、409は低域フィルタ(LPF)
である。
第4図(a)(b)は第3図の各部における信号波形
図である。以下、動作について詳細に説明する。
制御回路401は周知のマイクロプロセッサ等より構成
され、タイミング回路402を制御するとともに低域フィ
ルタ409からの出力値をアナログ・ディジタル(A/D)変
換し、後述する演算処理を実行し、入力ペン2の状態を
検出し、これを位置検出回路3に送出する。
タイミング回路402は所定の周波数f0の矩形波信号
A、所定の周波数fkの送受切替信号B及び受信タイミン
グ信号C1,C2,C3を発生する。前記矩形波信号Aは図示し
ない低域フィルタにより正弦波信号に変換されて駆動回
路403に送出され、また、送受切替信号Bは送受切替回
路404に送出され、さらにまた、制御回路401の制御に基
づいて、受信タイミング信号C1,C2,C3のうちのいずれか
一つが受信タイミング切替回路406に送出される。
駆動回路403に送出された正弦波信号は平衡信号に変
換され、さらに送受切替回路404に送出されるが、該送
受切替回路404は送受切替信号Bに基づいて駆動回路403
及び増幅器405のいずれか一方を交互にアンテナコイル1
3に切替接続するため、アンテナコイル13には時間T
(=1/2fk)毎に周波数f0の正弦波信号を出したり、出
さなかったりする信号Dが入力され、該信号Dはアンテ
ナコイル13より電波として発信される。
この際、タブレット1の座標入力範囲14内において、
入力ペン2が略直立状態、即ち使用状態に保持されてい
ると、前記電波は入力ペン2のコイル222を励振し、そ
の同調回路22に前記信号Dに同期した誘導電圧Eを発生
させる。
その後、送受切替回路404によりアンテナコイル13が
増幅器405側に切替えられる、即ち受信期間に入ると、
該アンテナコイル13よりの電波は直ちに消滅するが、前
記誘導電圧Eは同調回路22内の損失に応じて徐々に減衰
する。
一方、前記誘導電圧Eに基づいて同調回路22を流れる
電流は、コイル222より電波を発信させる。該電波はア
ンテナコイル13を逆に励振するため、該アンテナコイル
13にはコイル222からの電波による誘導電圧が発生す
る。該誘導電圧は、受信期間の間のみ送受切替回路404
より増幅器405に送出され増幅されて受信信号Fとな
り、さらに受信タイミング切替回路406に送出される。
受信タイミング切替回路406は後続する帯域フィルタ4
07に前記受信信号F中のどの部分を出力するかを制御す
るためもので、受信タイミング信号C1又はC2あるいはC3
がハイ(H)レベルの期間は受信信号Fを出力し、ロー
(L)レベルの期間は何も出力しない。
前記受信タイミング信号C1は受信信号Fの全ての期間
に相当する信号を取出すためのもので、実質的に送受切
替信号Bの反転信号である。また、受信タイミング信号
C2は受信信号Fの最初の所定の期間、例えばt(=T/
4)に相当する信号を取出すためのものであり、受信信
号C3は受信信号Fの最後の所定の期間tに相当する信号
を取出すためのものである。
ここで、受信タイミング切替回路406に受信タイミン
グ信号C1が入力されると、その出力には信号G1が得られ
る。
前記信号G1は帯域フィルタ407に送出されるが、該帯
域フィルタ407は周波数f0を中心とする通過帯域を有す
るフィルタであり、前記信号G1中の周波数f0成分のエネ
ルギーに応じた振幅h1を有する信号H1(厳密には、数個
の信号G1が帯域フィルタ407に入力され収束した状態に
おいて)を出力する。
前記信号H1は検波器408に入力され、検波・整流さ
れ、信号I1とされた後、遮断周波数の充分低い低域フィ
ルタ409にて前記振幅h1のほぼ1/2に対応する電圧値Vc1
を有する直流信号J1に変換され、制御回路401に送出さ
れる。
また、受信タイミング切替回路406に受信タイミング
信号C2が入力されると、その出力には信号G2が得られ、
この時、帯域フィルタ407の出力には振幅h2を有する信
号H2(厳密には、数個の信号G2が帯域フィルタ407に入
力され収束した状態において)が得られる。さらにま
た、受信タイミング切替回路406に受信タイミング信号C
3が入力されると、その出力には信号G3が得られ、この
時、帯域フィルタ407の出力には振幅h3を有する信号H3
(厳密には、数個の信号G3が帯域フィルタ407に入力さ
れ収束した状態において)が得られる。
これらの信号H2,H3は前記同様、検波器408で検波・整
流され、信号I2,I3とされた後、低域フィルタ409にて振
幅h2,h3のほぼ1/2にそれぞれ対応する電圧値Vc2,Vc3を
有する直流信号J2,J3に変換され、制御回路401に送出さ
れる。
受信信号Fは前述したように徐々に減衰するが、電圧
値Vc2は受信信号Fの最初の所定の期間t内のエネルギ
ーに比例し、また、電圧値Vc3は受信信号Fの最後の所
定の期間t内のエネルギーに比例するものであるため、
電圧値Vc2とVc3との比は受信信号fの減衰度を表わすも
のとなる。
従って、制御回路401において、受信タイミング信号C
2を受信タイミング切替回路406に入力した時に得られる
電圧値Vc2と、信号C3を回路406に入力した時に得られる
電圧値Vc3とをディジタル値に変換し、これらの比の演
算を実行させることにより、受信信号Fの減衰度を得る
ことができる。
ここで、入力ペン2において、スイッチ221の非動作
状態と動作状態とでは、同調回路22における損失が抵抗
224の分だけ異なるため、受信信号Fの減衰度は非動作
状態に比べて動作状態の方がより大きく、また、これら
の減衰度は周囲温度等が大幅に変わらない限り、ほとん
ど変化しない。
従って、制御回路401において、入力ペン2のスイッ
チ221の非動作状態及び動作状態のそれぞれに対応する
受信信号Fの減衰度を予め記憶させておき、装置の使用
中、前記減衰度の演算を繰返し実行させ、これらを比較
することにより、入力ペン2のスイッチ221が非動作状
態か又は動作状態かが検出される。
さらに制御回路401において、スイッチ221の非動作状
態を座標値の検出期間と定義付け、動作状態をペンダウ
ン状態と定義付け、これらの情報を位置検出回路3に送
出するようにすれば、タブレット1の座標入力範囲14上
に略直立状態に保持した入力ペン2を持っていくのみで
タブレット1及び位置検出回路3による位置検出を行な
わせることができ、座標入力したい位置で入力ペン2の
先端をタブレット1に押付け、スイッチ221を作動させ
るのみで位置入力することができる。
なお、前記同調回路22において、スイッチ221及び抵
抗224の代りに、例えば入力ペン2の操作に基づいてそ
の抵抗値が変化するようなものをコイル222及びコンデ
ンサ223に直列に接続することにより、前記損失を連続
的に変化させる如くなすこともでき、連続的な情報、例
えば文字や図形を入力する際の線の太さ等を伝送するこ
ともできる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、一の周波数の電
波に同調にその状態に応じて内部の損失を変更可能とな
した同調回路を有する位置指示器に対し、電波発信手段
及び電波受信手段より前記一の周波数の電波を送受信
し、前記同調回路より発生する電波の減衰を検出し、こ
の検出の結果より位置指示器に対する操作状態を検出す
るようになしたため、位置指示器と他の回路との間にコ
ードが不要であることはもとより、コイルとコンデンサ
とを含む同調回路を設けるのみで良く、従来のような複
雑な信号発生回路や電池等も不要となり、極めて操作性
の良い位置指示器を提供でき、しかもその操作状態を的
確に検出し得る等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の座標入力装置の一実施例を示す斜視
図、第2図は入力ペンの断面図、第3図は同調回路及び
タイミング制御回路の詳細な構成図、第4図(a)
(b)は第3図の各部の信号波形図である。 1……タブレット、2……入力ペン、3……位置検出回
路、4……タイミング制御回路、13……アンテナコイ
ル、14……座標入力範囲、22……同調回路。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一の周波数の電波に同調しその状態に応じ
    て内部の損失を変更可能となした同調回路を有する位置
    指示器に対する操作状態を検出する座標入力装置であっ
    て、 前記一の周波数の電波を発信する電波発信手段と、 該電波発信手段より発信した電波に起因して前記位置指
    示器から反射される電波を受信する電波受信手段と、 該電波受信手段で受信した電波の減衰を検出する減衰検
    出手段とを有し、 該減衰検出手段によって検出された電波の減衰より位置
    指示器に対する操作状態を検出するようになした ことを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】電波発信手段及び電波受信手段を交互に動
    作させるようになしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】電波発信手段を構成するコイルと電波受信
    手段を構成するコイルを兼用させるようになしたことを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】位置を指示する手段として、定常的な磁場
    を発生する磁石を用いたことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項乃至第3項いずれか記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】位置指示器がペンダウン状態になった時に
    損失が増加する同調回路を用いて該ペンダウン状態を検
    出するようになしたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項乃至第4項いずれか記載の座標入力装置。
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JPH08227336A (ja) 1995-02-20 1996-09-03 Wacom Co Ltd 感圧機構及びスタイラスペン
JP2767098B2 (ja) 1995-06-06 1998-06-18 株式会社ワコム 位置指示ユニット及びスタイラスペン
JPH096518A (ja) * 1995-06-16 1997-01-10 Wacom Co Ltd サイドスイッチ機構及びスタイラスペン

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