JP2513538Y2 - 携帯電話装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は携帯電話装置に関し、特に内蔵アンテナを有
する携帯電話装置に関する。

［従来の技術］ 従来の携帯電話装置は、第３図に示すように、装置筺
体の内部にアンテナを完全に内蔵する構成となってい
る。ここで、板状アンテナは周波数帯域およびゲインを
確保するため、一定以上の板面積を有すること、および
地板との間に適当な間隔を設けることが必要とされてい
る。

［考案が解決しようとする課題］ このような携帯電話装置においては、アンテナの存在
が筺体部の形状に大きな影響を与えることになり、内蔵
アンテナ部の位置する筺体部分を突起させて対処しなけ
ればならなかった。

また、従来の携帯電話装置は、装置筺体内部にアンテ
ナを完全に内蔵しているため、装置を薄型化する上で障
害となっており、装置自体の厚さに影響を及ぼす要因と
なっている。

さらに、内蔵アンテナの地板側側部に部品を配置する
場合には、他部に配置される部品に比べ極端に部品の高
さを低くしなければならないという問題点がある。

本考案は上述した問題点にかんがみてなされたもの
で、装置の薄型化あるいは内蔵アンテナ下のスペースの
有効利用が可能な携帯電話装置の提供を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本考案の携帯電話装置は、
板状マイクロストリップアンテナを装置本体に内蔵する
携帯電話装置において、前記携帯電話装置の筺体を前記
板状マイクロストリップアンテナのアンテナ板の板厚よ
り厚く形成し、かつ、該筺体に前記アンテナ板の面積よ
り大きい面積の切欠部を設け、この切欠部に前記板状ア
ンテナを筺体と接触しないよう、かつ、アンテナ地板と
一定の間隔を保つように配置した構成としてあり、好ま
しくは、切欠部に配置したアンテナ板を、筺体の外側に
保護板を取り付けることによって覆う構成としてある。

なお、本明細書における「携帯電話装置」とは、自動
車電話、コードレス電話等をも含むものである。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例について図面を参照して説明
する。

第１図は本考案の一実施例に係る携帯電話装置を示す
外観斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図である。

図面において、１は携帯電話装置であり、無線回路、
押ボタンダイヤルおよび送受話器等（いずれも図示せ
ず）を有している。

２は装置筺体であり、受話器（ハンドセット）に適し
た外観形状を有している。

３はアンテナの地板であり、アース板としての機能を
果たす。

４はマイクロストリップアンテナ板であり、移動体通
信における移動体に搭載されるアンテナとして広く利用
されているものである。マイクロストリップアンテナ板
４は長方形状をしており、アンテナ地板３に対し平行か
つ一定間隔をあけて配置されている。

５は装置筺体２の裏面側に設けられた切欠部であり、
マイクロストリップアンテナ板４を係合できるように、
マイクロストリップアンテナ板４とほぼ同じか多少大き
い面積を有し、長方形状をしている。そしてこの切欠部
５にマイクロストリップアンテナ板４が位置するように
アンテナを係合する。

この場合、マイクロストリップアンテナ板４の外縁が
装置筺体２に接触しないように係合配置する。また、マ
イクロストリップアンテナ板４の外側平面が装置筺体２
の裏面と同じ平面上に位置するか、あるいは、それより
内側に位置するように配置する。また、後述する保護板
を設ける場合には、保護板と接触しないように、保護板
に対し適当な間隔を設けて配置する。

６は切欠部５の内縁に沿って周状に形成された溝であ
り、装置筺体２の裏面に一定に幅および深さをもって形
成してある。

７は保護板であり、溝６と嵌合する大きさ、形状とし
てある。また、保護板７の厚さは、溝６にはめた場合
に、その外面が装置筺体２の裏面と同じ平面上に位置す
るように、すなわち、装置裏面に凹凸が生じないような
厚さとすることが好ましい。保護板７の厚さは装置の薄
型化の観点よりすると、できり限り薄くすることが好ま
しい。

なお、保護板７の形成材料としては、アンテナ特性に
悪影響を与えないようにするため、非導電性の材料を用
いることが好ましい。このような保護板として、例えば
非導電性の化粧板や装置の銘板（ネームプレート）等が
挙げられる。

保護板７は必ずしも設ける必要はないが、保護板７を
設けることによって、装置の防滴性、防塵性、耐衝撃性
（強度）の向上を図ることができる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案によれば、携帯電話装置の
筺体に切欠部を設け、その切欠部分に内蔵アンテナを配
置するようにしているので、少なくとも装置筺体の厚さ
寸法分だけ従来の装置に比べ薄くでき、しかも内蔵アン
テナ下のスペースを有効に利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る携帯電話装置を示す外
観斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
従来の携帯電話装置の部分断面図である。 1:携帯電話装置、2:筺体本体 3:アンテナ地板 4:マイクロストリップアンテナ板 5:切欠部、6:溝 7:保護板

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】板状マイクロストリップアンテナを装置本
   体に内蔵する携帯電話装置において、 前記携帯電話装置の筺体を前記板状マイクロストリップ
   アンテナのアンテナ板の板厚より厚く形成し、かつ、該
   筺体に前記アンテナ板の面積より大きい面積の切欠部を
   設け、 この切欠部に前記板状アンテナを筺体と接触しないよ
   う、かつ、アンテナ地板と一定の間隔を保つように配置
   して構成したことを特徴とする携帯電話装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の携帯電話装置において、切
   欠部に配置したアンテナ板を、筺体の外側に保護板を取
   り付けることによって覆う構成としたことを特徴とする
   携帯電話装置。