JP2513399Y2 - コンパクトディスクの保管ケ―ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はコンパクトディスクの保管ケースに関し、特
にコンパクトディスクを一層安全でかつ便利に保管及び
取り扱うことができるように改良したコンパクトディス
クの保管ケースに係るものである。

［従来の技術］ コンパクトディスクは、一般的なレコード（LP−Reco
rd）音盤とは異なって、音声信号を一側面にピットとい
う凹凸の突起形態で記録し、このピットにレーザー光線
を照射してその反射される光信号を電気信号に変換する
方式であり、記録された音声信号を完璧に再生できるる
ものである。コンパクトディスクは、ディスク上に直接
に接触しないため、摩耗や損傷が全くないことは勿論、
若干の埃や傷があっても影響を受けることなく、半永久
的に冴えて生き生きしい音響を再生できるところ、オー
ディオ分野で画期的な新商品として脚光を受け始めるよ
うになった。

尚、記録媒体の分野と映像分野においても、新しい活
用のための不断な研究開発が続けられているということ
は、既に公知の事実である。

このように、レーザーを利用した非接触レコーディン
グ方式で、その性能が既存のレコード音盤より一層優
れ、かつその大きさが著しく小さいコンパクトディスク
を保管するにおいて、従来は大概第４図の（Ａ）又は
（Ｂ）のように保管していた。しかし、第４図（Ａ）の
場合には、一側が開口され、その上側に把手溝81が形成
された紙類の包装ケース80に、コンパクトディスクCDを
保管するようになっていた。第４図（Ｂ）の場合には、
中間板91の両側に連結され、その端部に縁壁92、92′が
形成された左右の蓋体93、93′の両側端に、相互対応す
るフック94と係止溝94′とを形成し、いずれか一方の蓋
体93内面の中央部に円形のディスク支持部95を突設し、
他方の蓋体93′には前記ディスク支持部95と対応する位
置に直径が若干大きい支持片96を突設してなる保管ケー
ス90にコンパクトディスクCDを保管するようになること
が通常的であった。

［考案が解決しようとする課題］ 前記のような従来の技術において、第４図（Ａ）のよ
うな場合には、低価格で、かつ容易に嵌め込んで保管で
きることは勿論、取り出しが容易であるという長所はあ
る。しかし、構造的にコンパクトディスクCDが保管ケー
ス80から抜け易いので、取り扱いに気を付けないとコン
パクトディスクCDが下に落ちて損傷されるのは勿論、紛
失し易いなどの問題点があった。

尚、第４図（Ｂ）のような場合には、一度コンパクト
ディスクCDを保管するという点については満足できる。
しかし、保管されているコンパクトディスクCDを用いる
ために取り出す過程においては、左右の蓋体93、93′の
開放の際に、フック94が係止溝94′から離脱される過程
で、ケース90の自体の弾性による瞬間的な衝撃により、
コンパクトディスクCDが飛び出して下に落ちて損傷され
る虞がある。また、コンパクトディスクCDが横になった
状態で支持部95に嵌め込まれている場合には、コンパク
トディスクCDを容易に把持し得るようになっている別異
の構造が形成されていないため、平面上に横になってい
るコンパクトディスクCDを取り出すのに非常に不都合で
あった。

従って、本考案は、前記のような従来の種々の問題点
を解決して、コンパクトディスクをより安全でかつ便利
に保管及び取り扱うことができるように改良したコンパ
クトディスクの保管ケースを提供することを目的として
いる。

［問題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、コンパクトディスク（C
D）の保管ケース（10）を構成するにおいて、前記保管
ケース（10）は下部ケース（20）と上部カバー（30）と
支持板（40）とからなり、前記下部ケース（20）の下面
部（26）の後端部には上面部（21）により覆われて前方
に開口される所定の大きさの挿入口（22）を設け、この
挿入口（22）の前方の前記下面部（26）の両側には支持
壁（23）を立設し、前記下部ケース（20）の後端部の両
側にはヒンジ孔（25）を穿設し、前記上部カバー（30）
は上面部（31）の大きさが前記下部ケース（20）の上方
の開口面積と同一で、上面部（31）の前端部に前側壁
（35）及び両側壁（32）を立設し、前記両側壁（32）の
後端部は下部ケース（20）の後端部まで延長して内側に
前記下部ケース（20）の後端部のヒンジ孔（25）に嵌合
されるヒンジ軸（33）を突設し、前記下部ケース（20）
の挿入口（22）に挿入されて前記コンパクトディスク
（CD）が横になって保管される前記支持板（40）は４辺
に設けた縁部（42）の内側を上向折曲してから横向折曲
して形成された平面部（45）の中央を窪ませてディスク
装着部（41）を設け、このディスク装着部（41）上にコ
ンパクトディスク（CD）が装着されるように中央にコン
パクトディスク（CD）の中心孔（51）が嵌め込まれる支
持部（44）を形成し、前記平面部（45）の前端側中央部
には装着保管されたコンパクトディスク（CD）を取り出
し易くする把手溝（43）を形成し、前記上部カバー（3
0）の前側壁（35）は前記下部ケース（20）の前端が若
干突出できるように内側に位置すべく形成してなること
を特徴としたことにより、前記支持板のディスク装着部
にコンパクトディスクを装着させて保管でき、また、把
手溝により容易に取り出すことができる。

［作用］ 前記のように構成された本考案によれば、保管ケース
にコンパクトディスクを保管しようとするときは、上部
カバーを開いて開放させた後、コンパクトディスクをデ
ィスク装着部に挿入させると、コンパクトディスクの中
心孔が支持板の支持部に嵌め込まれながらディスク装着
部に完全に挿入されるようになり、このような状態で上
部カバーを閉じると、コンパクトディスクは遊動するこ
となく堅固に第２図のような状態で保管ケースに保管さ
れる。

尚、上記のような状態で保管されているコンパクトデ
ィスクを用いるために取り出すときは、第３図の通り上
部カバーを開放した後、支持板の把手溝に指を入れてコ
ンパクトディスクを持った状態で、やや持ち上げること
により、容易に取り出すことができる。

そして、コンパクトディスクの保管中には、構造的に
下部ケースの挿入口の内側にコンパクトディスクの一部
が進入した状態で保たれることにより、使用者の不注意
で上部カバーが開かれた状態でひっくり返っても、コン
パクトディスクが落ちる虞がなく、上部カバーの前側壁
を下部ケースの前端より内側に位置するように形成する
ことにより、下部ケースの前端が外側に若干突出される
ことにより、上部カバーを開くとき、下部ケースの前端
部を容易に持って開くことができるようになる。

［実施例］ 実施例について図面を参照して説明すると第１図にお
いて、下部ケース20は、下面部26の後端部に所定の幅を
有する上面部21により上方が覆われて前方が開口される
挿入口22を形成する。挿入口22の前方の下面部26には、
両側に所定の高さの支持壁23を立設する。前記両支持壁
23の前半部には、固定突起24が外側に突出され、後端部
の両側に後述する上部カバー30のヒンジ軸33が結合され
るヒンジ孔25を穿設する。

尚、前記上部カバー30は、上面部31の大きさを前記下
部ケース20の上方の開口面積と同じくし、両側には下向
立設される両側壁32を形成する。両側壁32の後端部は、
前記下部ケース20の上面部21の幅と同じ大きさに延長し
て、その内側にヒンジ孔25に嵌め込まれるヒンジ軸33を
突設する。両側壁32の前記固定突起24と対応する内側位
置には、固定溝34を設ける。前側壁35は、前記下部ケー
ス20の前端が若干突出できるように、内側に位置すべく
形成した。

更に、コンパクトディスクCDが横になって保管さえる
支持板40は、４辺に縁部42を設け、その内側が上向折曲
してから横向折曲して形成された平面部45上に、コンパ
クトディスクCDが装着されるように、ディスク装着部41
を形成する。ディスク装着部41は、中央にコンパクトデ
ィスクCDの中心孔51が嵌め込まれる支持部44を有する。
支持板40の前半部の中央部には、装着されたコンパクト
ディスクCDを取り出し易くするための把手溝43を形成す
る。支持板40の後端部は、前記下部ケース20の挿入口22
に嵌め込まれる。

このように構成された本考案の保管ケース10は、下部
ケース20のヒンジ孔25に上部カバー30のヒンジ軸33を結
合した状態で、下部ケース20の挿入口22に支持板40を嵌
め込むと、組立が完了されて前記支持板40のディスク装
着部41にコンパクトディスクCDを保管することができ
る。

［考案の効果］ 本考案は、前記のように簡単な構造から構成されてい
るため、コンパクトディスクを一層安全かつ便利に保管
及び取り扱うことのできる効果を期待し得る有用な考案
である。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本考案の実施例を示し、第１図は保管ケー
スの分離斜視図、第２図は第１図の組立断面図、第３図
は作動状態を示す断面図である。第４図（Ａ）（Ｂ）は
夫々従来例を示す分離斜視図である。 ［図面の主要符号］ CD:コンパクトディスク、10:保管ケース 20:下部ケース、21:上面部 22:挿入口、23:支持壁 25:ヒンジ孔、30:上部カバー 31:上面部、32:側壁 33:ヒンジ軸、35:前側壁 40:支持板、41:ディスク装着部 43:把手溝

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンパクトディスク（CD）の保管ケース
   （10）を構成するにおいて、前記保管ケース（10）は下
   部ケース（20）と上部カバー（30）と支持板（40）とか
   らなり、前記下部ケース（20）の下面部（26）の後端部
   には上面部（21）により覆われて前方に開口される所定
   の大きさの挿入口（22）を設け、この挿入口（22）の前
   方の前記下面部（26）の両側には支持壁（23）を立設
   し、前記下部ケース（20）の後端部の両側にはヒンジ孔
   （25）を穿設し、前記上部カバー（30）は上面部（31）
   の大きさが前記下部ケース（20）の上方の開口面積と同
   一で、上面部（31）の前端部に前側壁（35）及び両側壁
   （32）を立設し、前記両側壁（32）の後端部は下部ケー
   ス（20）の後端部まで延長して内側に前記下部ケース
   （20）の後端部のヒンジ孔（25）に嵌合されるヒンジ軸
   （33）を突設し、前記下部ケース（20）の挿入口（22）
   に挿入されて前記コンパクトディスク（CD）が横になっ
   て保管される前記支持板（40）は４辺に設けた縁部（4
   2）の内側を上向折曲してから横向折曲して形成された
   平面部（45）の中央を窪ませてディスク装着部（41）を
   設け、このディスク装着部（41）上にコンパクトディス
   ク（CD）が装着されるように中央にコンパクトディスク
   （CD）の中心孔（51）が嵌め込まれる支持部（44）を形
   成し、前記平面部（45）の前端側中央部には装着保管さ
   れたコンパクトディスク（CD）を取り出し易くする把手
   溝（43）を形成し、前記上部カバー（30）の前側壁（3
   5）は前記下部ケース（20）の前端が若干突出できるよ
   うに内側に位置すべく形成してなることを特徴とするコ
   ンパクトディスクの保管ケース。