JP2512735B2 - フルオロメチルチオリボ−ス誘導体及び腫瘍処置剤 - Google Patents

フルオロメチルチオリボ−ス誘導体及び腫瘍処置剤

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JP2512735B2 JP62045495A JP4549587A JP2512735B2 JP 2512735 B2 JP2512735 B2 JP 2512735B2 JP 62045495 A JP62045495 A JP 62045495A JP 4549587 A JP4549587 A JP 4549587A JP 2512735 B2 JP2512735 B2 JP 2512735B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、従来公知文献未記載のフルオロメチルチオ
リボース誘導体及び該新規化合物の腫瘍処置剤としての
利用に関する。
更に詳しくは、本発明は下記式(1) 但し式中、Rは−CF2Hもしくは−CFH2を示し、 R′は核酸塩基を示す、 で表わされるフルオロメチルチオリボース誘導体に関す
る。
本発明はまた、上記式(1)新規化合物を有効成分と
して含有することを特徴とする腫瘍処置剤にも関する。
一般に、生理活性物質がその生理活性作用を発現する
には、先ず、該物質が生体内に取り込まれ、受容体と相
互的に作用する必要がある。この生体への取り込みや受
容体との相互作用には多くの因子が関与するが、物質の
立体因子もそのような作用に影響する因子の一つと考え
られている。
一方、生理的に活性な物質の構造や置換の度合などに
よって、一義的には言えないにしても、フツ素(F)は
その立体的大きさが水素と似ているため、生理的に活性
は物質の水素をFで置換しても、元の非置換物質(正常
物質)と同様に生体内に取り込まれる場合もあり、Fの
疑似効果(mimic effect)と呼ばれている。そして、
常にそのような作用が得られるとは限らないが、上記疑
似効果により取り込まれたF置換体は正常物質の取り込
みを阻害するとか、正常物質と同様な代謝を受けるが一
定の代謝回路以降の反応がC−F結合の安定性のために
阻害されるとか、或は、一定の酵素と不可逆的に結合し
て正常物質の代謝を阻害するなどによって、種々の新し
い生理作用を発揮する場合があるとも云われている。
しかしながら、どのような構造及び作用の生理的活性
物質について、どのようなF置換体とした場合に、どの
ような疑似効果を伴ってどのような生理作用を発揮する
ようになるのかについて予知する手段は全く知られてお
らず、従って、例えばステロイド、核酸、プロスタグラ
ンジン、アミノ酸など種々の物質へのF導入が、種々試
みられるのが現状である。
本発明者らは、公知化合物5−デオキシ−5−メチル
チオリボースが、ある種のほ乳動物の細胞増殖におい
て、細胞へのメチルチオ基供与体として作用する生理活
性物質であること(Michael K.Riscoe and Adoph
J.Ferro.(1984)J.Biol.Chem.259,5465−5471)に着目
して、新しいタイプの生理活性物質を開発すべく研究を
おこなってきた。
その結果、先に、下記式 但し式中、RはCF2H又はCFH2を示す、 で表わされるフルオロメチルチオリボースの合成に成功
し、且つこれが、各種腫瘍細胞の増殖に対する抑制作用
を有し、更に、腫瘍細胞を移植したマウスに対して延命
効果を発揮することも発見して、特願昭61−70889号
(特開昭62−230797号)先願発明において提案した。
本発明者らは更に研究を続けた結果、前記式(1)で
表される従来公知文献未記録の化合物の合成に成功し且
つ該化合物が安定に存在し得る新規化合物であることを
発見した。更に、本発明者らは該式(1)化合物が、人
由来のCCRF−CEM及びRaji及びマウスL1210などの各種腫
瘍細胞の増殖に対する抑制作用を示し、且つ、腫瘍細胞
に対して強い生育抑制効果を発揮すること、更に、ザル
コーマ180及びエールリツヒ癌を移植したマウスに対す
る延命作用及び固形腫瘍抑制作用においても優れた作用
効果を発揮することを発見した。又更に、該式(1)化
合物は極めて低毒性(LD50)であって、この点において
も注目すべき新規化合物であることを知った。
更に、本発明者らは該式(1)化合物が、例えば、前
記特願昭61−70889号(特開昭62−230797号)の提案に
開示されたフルオロメチルチオリボースから、それ自体
公知の単位反応を利用して、容易に且つ高収率、高純度
で製造できることを知った。
従って、本発明の目的は前記式(1)で表される新規
化合物を提供するにある。
本発明の他の目的は前記式(1)で表される新規化合
物を有効成分として含有する腫瘍処置剤を提供するにあ
る。
本発明の上記目的及び更に多くの他の目的ならびに利
点は、以下の記載から一層明らかになるであろう。
本発明のフルオロメチルチオリボース誘導体は、下記
式(1) 但し式中、Rは−CF2Hもしくは−CFH2を示し、 R′は核酸塩基を示す、 で表わされ、該核酸塩基の例としては、プリン核酸塩
基、ピリミジン核酸塩基などを例示できる。プリン核酸
塩基の具体例としては、それ自体公知のアデニン、N6
メチルアデニン、6−メルカプトプリン、2−ヒドロキ
シアデニン(もしくはイソグアニン)、グアニン、ヒポ
キサンチン、キサンチンなどを例示でき、ピリミジン核
酸塩基の具体例としては、それ自体公知のシトシン、ウ
ラシル、5−メチルシトシン、5−メチルウラシル、6
−カルボキシウラシル(もしくはオロト酸)、5−フル
オロウラシル、5−フルオロシトシンなどを例示するこ
とができる。
本発明の上記式(1)フルオロメチルチオリボース誘
導体は、例えば、同一出願人の出願に係わる前記特願昭
61−70889号(特開昭62−230797号)先願発明明細書に
詳しく開示された方法で得ることのできる下記式(5)
で表されるフルオロメチルチオリボースから、例えば下
記図式Aで示す方法により、容易に合成することができ
る。
但し式中、RはCF2H又はCFH2を示す。
図式A:− 上掲図式Aにおいて、R及びR′は式(1)について
前記したと同義であり、R″はR′と同義もしくは必要
に応じ第一級アミノ基もしくはケト酸素原子を、又は両
者共を保護され、またプリン塩基の9位もしくはピリミ
ジン塩基の1位のN原子が活性化されたR″を示し、X
はハロゲン原子を示し、そしてAcはOHの保護基たとえば
アセチル基、ベンゾイル基などを示す。
上記図式Aで示した本発明式(1)化合物製造の一態
様について説明する。上記製造態様において式(5)化
合物と無水酢酸を例えばピリジン中で接触させることに
より、OHがアセチル基で保護された式(4)の1,2,3−
トリ−O−アセチル−フルオロメチルチオリボースを形
成することができる。この反応温度は適当に選択変更で
きるが、例えば−20〜100℃、好ましくは0〜30℃の温
度を例示できる。反応時間も適当に選択でき、例えば約
1〜12時間のごとき反応時間を例示できる。
式(5)化合物と無水酢酸との反応モル比は適当に選
択変更でき、例えば式(5)化合物1モルに対して無水
酢酸約3〜10モル程度の反応モル比を挙げることができ
る。上記無水酢酸の代わりに塩化アセチルを使用するこ
ともできる。また上記無水酢酸の代わりに無水安息香酸
または塩化ベンゾイルを使用することもでき、上記と同
様な条件で上記式(4)中Acの部分がベンゾイル基で保
護されるほかは、式(4)と同様な化合物を得ることが
できる。
上記反応に利用する有機溶媒の例としては、ピリジン
のほかにトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、ジメチルアミノピリジン等の有機塩基を含有するク
ロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、ジオキサン、2−メトキシエタノー
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル類及びベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類を例示でき
る。
上述のようにして得ることのできる式(4)化合物も
しくは式(4)中のアセチル基がベンゾイル基であるほ
かは式(4)と同様な化合物は、有機溶媒中でハロゲン
化水素と接触させることにより式(3)のアシルハロゲ
ノ糖へと転化できる。
この反応温度は適当に選択変更できるが、例えば、−
20〜50℃、好ましくは0〜30℃の温度を例示でき、反応
時間も適当に選択変更でき、例えば約30分〜24時間好ま
しくは1〜12時間のことき反応時間を例示できる。
上記反応に利用するハロゲン化水素としては塩化水
素、臭化水素、弗化水素等を例示することができる。ま
た、アシルハロゲノ糖を得る方法としては四塩化チタ
ン、四塩化スズ、三弗化ホウ素等のルイス酸を用いる方
法も利用できる。
上記反応に使用する有機溶媒の例としては、クロロホ
ルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン等のハロゲン化
炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエー
テル類及びベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類を例示できる。
上述のようにして得ることのできる式(3)化合物
と、例えばベンゾイル基、アセチル基、トリメチルシリ
ル基などで第一級アミノ基もしくはケト酸素原子を、又
は両者共を保護され、またプリン塩基の9位もしくはピ
リミジン塩基の1位のN原子が、例えばトリメチルシリ
ル基や塩化第二水銀などで活性化された核酸塩基とを、
核酸有機化学において公知の種々方法により縮合するこ
とにより式(2)化合物を得ることができる。
上記反応に利用する核酸塩基としては、アデニン、グ
アニン、シトシン、ウラシル、N6−メチルアデニン、イ
ソグアニン、5−メチルシトシン、ヒポキサンチン、キ
サンチン、5−フルオロウラシル、5−フルオロシトシ
ン、6−メルカプトプリン、6−カルボキシウラシル、
5−メチルウラシル等を挙げることができる。
上述の如き核酸塩基の保護及び活性化の手法それ自体
は知られており、例えば生物化学実験法X−核酸の化学
合成−別冊蛋白質、核酸、酵素、3〜79頁、1968年共立
出版に記載されており、本発明で利用できる。更にこれ
らの核酸塩基もしくはその保護及び活性化された誘導体
と式(3)化合物との縮合反応はそれ自体公知の縮合方
法を利用して行なうことができる。
上記の縮合方法としてはメルクリ法、シアン化水銀
法、Hilberthu−Johnson法、シリル化塩基−ルイス酸
法、溶融法及びこれらの改良法が知られており、例えば
生物化学実験法X−核酸の化学合成−、別冊 蛋白質
核酸 酵素(3〜79頁)1968,共立出版に詳細に記載さ
れており、本発明で適当に選択利用できる。この際、反
応温度、反応時間及び反応モル比などは上記文献記載の
縮合方法により適当に選択変更できるが、例えば、反応
温度としては−20〜200℃、好ましくは0℃〜150℃を、
反応時間としては1〜48時間好ましくは数時間〜十数時
間を、反応モル比としては、式(3)化合物に対して、
核酸塩基もしくはその誘導体の0.5〜5倍モル好ましく
は1〜3倍モル程度を例示できる。
上述のようにして得ることのできる式(2)化合物の
リボースの2,3位の水酸基の保護基、ならびに核酸塩基
部の保護基を上記文献記載の方法を利用して適宜脱離す
ることにより本発明目的化合物式(1)のフルオロメチ
ルチオリボースの核酸塩基誘導体を得ることができる。
例えばトリメチルシリル基のごとき保護基は水又はアル
コールとの接触によって容易に脱離できる。またベンゾ
イル基やアセチル基の如き保護基は室温より100℃まで
の温度でアルカリ金属水酸化物のような塩基による簡単
な加水分解によって除去できる。このような反応はヒド
ロキシル溶媒、特にアルカノール水溶液中で都合よく行
われる。また、ナトリウムメトキシド、カリウム第三ブ
トキシド、ヒドラジン、アンモニア、アルカリ金属アミ
ドのような塩基やジエチルアミンのような第二級アミン
を使用しても同様な条件下で除去できる。
以上、図式Aの態様を例に、本発明式(1)フルオロ
メチルチオリボース誘導体の製造について説明したが、
該図式Aにおける式(5)化合物は、例えば、同一出願
人の出願に係わる特願昭61−70889号(特開昭62−23079
7号)に開示された下記図式Bで示す態様で市場で入手
可能な式(10)公知化合物メチル2,3−O−イソプロピ
リデン−5−O−(p−トルエンスルフオニル)−D−
リボフラノシドから容易に合成することができる。
図式B:− 上掲図式Bにおいて、Rは式(1)について前記した
と同義である。
上記製造態様において、式(10)化合物とチオ安息香
酸カリとを有機溶媒中で接触させることにより式(9)
のメチル2,3−O−イソプロピリデン−5−チオ安息香
酸リボースを形成することができる。この反応温度は適
当に選択変更できるが、例えば、室温〜約100℃、好ま
しくは約30〜約80℃の温度を例示できる。反応時間も適
当に選択変更できるが、例えば約30分〜約20時間の如き
反応時間を例示できる。式(10)化合物とチオ安息香酸
カリとの反応モル比は適当に選択変更でき、たとえば式
(10)化合物1モルに対してチオ安息香酸カリ約1〜約
5モル程度の反応モル比を挙げることができる。上記チ
オ安息香酸カリの代りにチオ酢酸カリ(CH3COSK)を使
用することができ、上記と同様な条件で、上記式(9)
中、 の部分がCH3CO−であるほかは、式(9)と同様な化合
物を得ることができる。
上記反応に利用する有機溶媒の例としては、メタノー
ル、エタノール等のアルコール、ジオキサン、2−メト
キシエタノールなどのエーテル、ホルムアミド、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド、ニトロメタン、ニトロエタ
ン等のニトロ炭化水素、アセトニトリル、ベンゾニトリ
ルなどのニトリル、メチルエチルケトンのようなケトン
等の系列に属するものを例示できる。
上述のようにして得ることのできる式(9)化合物も
しくは式(9)中 の部分がCH3CO−であるほかは式(9)と同様な化合物
は、有機溶媒中で塩基と接触させることにより、式
(9)のメチル2,3−O−イソプロピリデン−5−チオ
リボフラノシドまたは式(7)のアルカリ金属塩に転化
できる。
この反応温度は適当に選択変更できるが、例えば0及
び−80℃、好ましくは0℃−50℃の温度を例示でき、反
応時間も適当に選択変更でき、例えば約1分−20時間好
ましくは5分−5時間のごとき反応時間を例示できる。
式(9)化合物と塩基との反応モル比は適当に選択変更
でき、例えば式(9)化合物1モルに対し、塩基約1−
5モル程度の反応モル比を挙げることができる。
上記反応に利用する有機溶媒の例としては、式(10)
化合物とチオ安息香酸との反応について用いたものを利
用できる。
また、ここで用いる塩基の例としては、ナトリウムメ
トキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシ
ド、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、水素化ナ
トリウム、水素化リチウム等のアルカリ金属水素化物、
トリエチルアミン、トリメチルアミン、システアミン等
のアミン、アニリン、Nメチルアニリン等の芳香族塩基
等を例示できる。
上述のようにして得られる式(8)化合物の場合は、
さらに上述式(9)化合物と塩基との反応と同じ反応条
件で、上述有機溶媒中で塩基を作用させることにより式
(7)アルカリ金属塩を得ることができる。上記図式B
においては塩基としてCH3OM(但し、Mはアルカリ金属
塩)を用いた例で示してあるが、他の塩基も同様に利用
でき、このような塩基の例としては、上述アルカリ金属
アルコキシド、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属な
どを例示できる。
上述のようにして得ることができる式(7)アルカリ
金属塩にRClで表されるフルオロクロロメタンもしくは
ジフルオロクロロメタンを作用させることにより式
(6)のメチル2,3−O−イソプロピリデン−5−CF2H
又は−CFH2−チオリボフラノシドを得ることができる。
この反応は有機溶媒中で行うことができ、有機溶媒の例
としては上記図式(10)化合物とチオ安息香酸との反応
に用いたと同様なものを利用できる。
反応に際して、式(7)化合物を反応生成物系から分
離する必要はなく、式(7)化合物形成反応後に、系に
RClを更に添加して反応を行うことができる。また、反
応は、例えば約0℃−60℃のごとき温度条件下、約1分
−20時間、好ましくは約10分−5時間のごとき条件を例
示することができる。
式(7)化合物とRClとの反応モル比は適当に選択変
更でき、例えば式(7)化合物1モルに対してRCl約1
モル−50モル程度の反応モル比を挙げることができる。
上述のようにして得ることのできる式(6)メチル2,
3−O−イソプロピリデン−5−フルオロメチルチオリ
ボフラノシドを、例えば酢酸、プロピオン酸などの有機
酸、含水のこれら有機酸及び/又は含水アルコールなど
の溶媒に溶解し、例えば、塩酸、硫酸、燐酸などの鉱酸
及び/又はトリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸
などの有機酸を加え接触することにより保護基をはず
し、以後中和し、溶媒を蒸留、抽出などによって除き、
所望により精製して式(5)化合物を得ることができ
る。
上述のようにして製造することのできる本発明の式
(1)化合物は優れた抗腫瘍作用を示し、且つ低毒性で
あって、従って、本発明によれば、前記式(1)化合物
を有効成分として含有することを特徴とする腫瘍処置剤
を提供することができる。該腫瘍処置剤は、式(1)化
合物のほかに、医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤
を含有した医薬組成物の形であることができ、その剤形
は適宜選択できる。例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプ
セル剤、コーテイング剤、シロツプ剤、水剤、その他の
経口剤、注射剤などの非経口剤などの剤形を例示でき
る。製剤方法はそれ自体はよく知られており、例えば、
式(1)化合物と医薬的に許容し得る担体もしくは希釈
剤、更には、安定剤その他、所望の添加剤を配合し、所
望の剤形とすることができる。
このような担体もしくは希釈剤の例としては、例え
ば、殿粉類、乳糖、シヨ糖、ブドウ糖、デキストリン、
マンニツト、ソルビツト、燐酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、トラガカントゴム、ゼラチン、アラビアゴム、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ポリビニルピロリドン、微結晶セルロース、ステア
リン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコー
ル、寒天末、アルギン酸ナトリウム、シエラツク、カオ
リンなどの固体希釈剤、例えば、水、生理食塩水、エタ
ノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、ハルトマン液(Hartman)、リンゲル
液などの液体希釈剤をあげることができる。この際、普
通用いる安定剤などを含有してもよい。
本発明の医薬組成物は、その含有量を剤形によって適
当に変更できるが、例えば、組成物重量に基づいて、0.
1〜90%重量の本発明の式(1)化合物を含有すること
が好ましい。
投与方法としては腫瘍治療における一般的な方法を適
用できる。たとえば、静脈内、皮下への注射、経口投与
もしくは必要に応じて点滴及び直腸内への投与などが可
能である。本発明の式(1)化合物の投与量及び投与ス
ケジユールは患者及び腫瘍の種類、症状などを勘案して
適宜選択できる。
例えば、本発明の式(1)化合物の投与量は、通常、
経口で0.1〜500mg/kg body/day、好ましくは0.2〜200m
g/kg body/day、であり、注射で0.1〜200mg/kg body/
day、好ましくは0.1〜100mg/kg body/dayが適当であ
る。
また、式(1)化合物、即ち、製造例1、製造例2、
製造例3、製造例4及び製造例5の製品のLD50値はdd系
マウスの場合、いずれも腹腔内投与で2000mg/kg以上、
経口投与で5000mg/kg以上ときわめて低毒性である。
本発明の式(1)化合物は各種の腫瘍の処置に有用で
ある。このような腫瘍の例としては、慢性白血病、急性
白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨肉腫、消化器
癌(胃癌、食道癌、結腸、直腸)、肺癌、乳癌、卵巣
癌、膀胱癌、前立腺癌などを例示できる。
かくて本発明によれば、式(1)化合物の有効量を人
もしくは人以外の動物(例えば、家畜、犬、猫、兎、ラ
ツト、家禽等)に投与することを特徴とする動物の腫瘍
処置方法を提供することができる。
以下、本発明の式(1)化合物フルオロメチルチオリ
ボース誘導体のin vitro及びin vivoにおける抗腫瘍
作用についての試験例を示す。
但し、ここで用いる被験薬物、DFMTA及びMFMTAは式
(1)中RがそれぞれCF2H及びCFH2でR′がアデニンの
ものであり、DFMTU及びMFMTUは式(1)中Rがそれぞれ
CF2H及びCFH2でR′が5−フルオロウラシルのものであ
り、また、DFMTHは式(1)中RがCF2HでR′がヒポキ
サンチンのものである。
試験例1 腫瘍細胞として、急性リンパ芽球性白血病由来のCCRF
−CEM細胞を用い、この腫瘍細胞を1×105個/mlとなる
ように、あらかじめ各被試験薬物を所定濃度となるよう
に加えた10%Nu−SerumTM(Collaborative Research,In
c.)添加RPMI−1640培地(日水製薬)にまき、次いで、
37℃で5%CO2存在下にて72時間培養後に、coulter co
unterで細胞数を計測し、次式により細胞増殖抑制率を
求めた。
その結果を第1表に示す。
試験例2 腫瘍細胞として、バーキツトリンパ腫由来のRaji細胞
を用いた以外は試験例1と同様に行った。
その結果を第2表に示す。
試験例3 腫瘍細胞として、L1210を用いた以外は試験例1と同
様に行った。
その結果を第3表に示す。
試験例1〜3の通り、本発明の化合物は強い腫瘍細胞
増殖抑制活性を有する。すなわち、CCRF−CEM、Raji及
びL1210等の腫瘍細胞の増殖を濃度依存的に抑制し、そ
の結果は著明である。
試験例4 ザルコーマ180腫瘍に対する抗腫瘍効果 体重約23gのICR−JCL系雄性マウス1群10匹を用い、
その腹腔内に、Dulbecco′sM/100PBS溶液に浮遊させた
ザルコーマ180細胞(ICR系マウスの腹腔内で継体培養)
500万個を移植した。
移植24時間後から1日1回10日間連続して被験薬物の
所定量を腹腔内に投与してその延命効果を対照群のそれ
と比較した。
その結果を第4表に示す。
試験例5 試験例4と同様にザルコーマ180細胞500万個を、ICR
−JCL系雄性マウスの腹腔内に移植、移植24時間後から
1日1回10日間連続して被験薬物の所定量を経口投与し
て、その延命効果を対照群のそれと比較した。
その結果を第5表に示す。
試験例6 エールリツヒ癌に対する抗腫瘍効果 体重23gのICR−JCL系雄性マウス1群10匹を用い、そ
の鼠径部皮下に、エールリツヒ癌細胞(ICR−JCL系マウ
スの腹腔内で継体培養)500万個を移植し、移植24時間
後から1日1回10日間連続して被験薬物の所定量を経口
投与し、14日目に腫瘍を摘出しその湿重量を測定し、次
式により腫瘍抑制率を求めた。
その結果は第6表の通りであった。
上記試験4〜6の結果より、本発明の式(1)化合物
フルオロメチルチオリボース誘導体が、ザルコーマ180
腹水腫瘍に対して、腹腔内投与のみならず経口投与にお
いても用量依存的に効果を発現すること、また、エール
リツヒ固形腫瘍に対しても経口投与で増殖を抑制するこ
とが分かる。
上記in vivo及びin vitroの各試験の結果から、本
発明の式(1)化合物が優れた抗腫瘍作用を有すること
は明かである。
以下に本発明の式(1)化合物の製造例を示す。
参考例1[式(5)化合物の製造] メチル2,3−O−イソプロピリデン−5−O−(p−
トルエンスルフオニル)−D−リボフラノシド(フアン
ステイール社)3.6gを30mlのジメチルホルムアミドに溶
かし、チオ安息香酸カリ2.64gを加え、60−70℃で5時
間撹拌する。
このようにして得たメチル2,3−O−イソプロピリデ
ン−5−ベンゾイルチオ−D−リボフラノシド3.0gをア
セトニトリル100mlに溶解し、これに1.0gのシステアミ
ンを加え室温で2時間撹拌し、40℃で減圧下、溶媒を留
去する。この反応混合物をシリカゲルを担体とし、クロ
ロホルム・メタノールを溶出溶媒とするカラムクロマト
グラフイーにより精製してメチル2,3−O−イソプロピ
リデン−5−チオ−D−リボフラノシドを得る。得られ
たメチル2,3−O−イソプロピリデン−5−チオ−D−
リボフラノシド2.0gをメタノール10mlに溶解し、氷水で
冷やしながら600mgのナトリウムメトキシドを加え60分
間撹拌し、減圧下、溶媒を留去する。
この乾燥物を10mlのジメチルホルムアミドに溶解し、
30℃、60分間でジフルオロクロロメタン5gを通じる。
反応後、ジメチルホルムアミドを減圧下留去した後、
37mlの酢酸に溶解し、1N−塩酸7.3mlを加え50℃で3時
間撹拌する。冷却後、1N−苛性ソーダを加えて中和し、
沈殿をろ別し、ろ液を濃縮し、得られたシロツプをシリ
カゲルを担体とし、クロロホルム・メタノールを溶出溶
媒とするカラムクロマトグラフイーにより目的とする5
−デオキシ−5−ジフルオロメチルチオ−D−リボース
(DFMTR)1.21gを得た。
MNR(CD3OD)7.08t (JH,F=58Hz) 比旋光度[α▲]20 ▼ +32.5゜(c=1.0,MeOH) 参考例2[式(5)化合物の製造] 参考例1において、ジフルオロクロロメタンに代えモ
ノフルオロクロロメタンを使用した以外は同様に行っ
て、目的とする5−デオキシ−5−モノフルオロメチル
チオ−D−リボース(MFMTR)1.10gを得た。
MNR(CD3OD)5.57d (JH,F=52Hz) 比旋光度[▲α]20 D▼ +3.47゜(c=1.0,MeOH) 製造例1[式(1)化合物の製造] 参考例1で得られた5−デオキシ−5−モノフルオロ
メチルチオリボース3gをピリジン30mlに溶解し、氷冷
下、無水酢酸5mlを加え、5℃で一夜反応する。反応終
了後メタノールを加え、減圧濃縮する。濃縮物をクロロ
ホルムで抽出し、クロロホルム層を、塩酸、重曹、水の
順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥する。
クロロホルムを留去しシリカゲルカラムクロマトグラ
フイーにて分離精製し、1,2,3−トリ−O−アセチル−
5−デオキシ−5−ジフルオロメチルチオリボース(TA
DFMTR)4.7gを得る。TADFMTR2gをジクロルエタン20mlに
溶解し、0℃にて塩化水素ガスを2.5時間通気する。
反応終了後、減圧濃縮し、トルエン(20ml×3)にて
共沸し、2,3−ジ−O−アセチル−5−デオキシ−5−
ジフルオロメチルチオリボフラノシルクロライド(DADF
MTRC)1.9gを得た。
一方、N−ベンゾイルアデニン4gをヘキサメチルジシ
ラザン40mlに懸濁させ、130℃にて12時間加熱還流す
る。反応終了後、減圧濃縮を行いN−ベンゾイルアデニ
ンのトリメチルシリル誘導体4.1gを得、ここに、ジクロ
ロエタン20ml溶解したDADFMTRC1.9gを加えた。10時間加
熱還流する。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、さらに
エタノール40mlを加え再び減圧濃縮する。得られた残渣
にクロロホルムを加え不溶物を過、クロロホルムにて
洗浄し、液と洗液を合わせ、クロロホルムを留去す
る。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イーにて分離精製し、クロロホルム:メタノール=100:
1(v/v)の溶出部よりN−ベンゾイル−(2′,3′−ジ
−O−アセチル−5′−デオキシ−5′−ジフルオロメ
チルチオリボフラノシル)アデニン1.9gを得た。これを
メタノール60mlに溶解し、ナトリウムメトキシド0.5gを
加え30分間加熱還流する。反応液を冷却後、酢酸にて中
和し減圧濃縮する。残渣を水に溶解しエーテルにて抽出
し、水層を減圧濃縮する。残渣をクロロホルム:メタノ
ール=20:1(v/v)の混液に溶解し不溶物を別後シリ
カゲルカラムクロマトグラフイーにて分離精製し、クロ
ロホルム:メタノール=10:1(v/v)の溶出部より本発
明目的化合物5′−デオキシ−5′−ジフルオロメチル
チオリボフラノシルアデニン(DFMTA)1.1gを得、水よ
り再結晶を行い無色針状結晶910mgを得た。
NMR(DMSO−d6)δ8.37,8.18(adenine) 7.35(t,CF2H) m.p.190〜192℃ 比旋光度[▲α]20 D▼ −5.5゜(c=1.0,MeOH) なお、本化合物の赤外線スペクトル図を、添付第1図
に示した。
製造例2[式(1)化合物の製造] 5−フルオロウラシル(5−FU)2.1gをヘキサメチル
ジシラザン60mlに懸濁し、硫酸アンモニウム50mgを加
え、150℃の油浴にて5時間加熱還流する。反応終了
後、減圧濃縮し、更にトルエンにて共沸を行い5−フル
オロ−2,4−ビス(トリメチルシリルオキシ)ピリミジ
ンを得た。
製造例1と同様にして得たDADFMTRC2.9gをアセトニト
リル50mlに溶解後5−FUのシリル化物に加え、さらにモ
レキユラーシーブス(3Å)2.5gと臭化第二水銀1.0gを
加え、室温にて12時間撹拌する。反応終了後、不溶物を
過しアセトニトリルにて洗浄し、液と洗液を合わせ
減圧濃縮する。残渣をクロロホルムに溶解し、クロロホ
ルム層を10%ヨウ化カリウム水溶液(30ml×3)と水
(30ml×2)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥
する。クロロホルムを留去し得られたシラツプをシリカ
ゲルクロマトグラフイーにて分離精製し、クロロホル
ム:メタノール=100:1(v/v)の溶出部より5−フルオ
ロ−(2′,3′−ジ−O−アセチル−5′−デオキシ−
5′−ジフルオロメチルチオリボフラノシル)ウリジン
3.0gを得た。この化合物2.5gを0.1モル−ナトリウムメ
トキシド/メタノール溶液60mlに溶解し、2時間、室温
にて脱アセチル化を行い、その後イオン交換樹脂Amberl
ite120B(H+)にて中和し、樹脂を別後メタノール
にて洗浄し、ろ液と洗液を合わせ減圧濃縮することによ
り本発明目的化合物5−フルオロ−(5′−デオキシ−
5′−ジフルオロメチルチオリボフラノシル)ウリジン
(DFMTU)1.6gを得、エタノールより再結晶化を行い無
色針状結晶1.5gを得た。
NMR(DMSO−d6)δ8.00,7.98(uracil) 7.37(t,CF2H) m.p.156〜158℃ 比旋光度[▲α]20 D▼ +26.9゜(c=1.0,MeOH) なお、本化合物の赤外線スペクトル図を、添付第2図
に示した。
製造例3[式(1)化合物の製造] 参考例2で得られた5−デオキシ−5−フルオロメチ
ルチオリボースより製造例1と同様の操作で2,3−ジ−
O−アセチル−5−デオキシ−5−フルオロメチルチオ
リボフラノシル クロライド(DAMFMTRC)を形成し、そ
の2.0gとN−ベンゾイルアデニンのシリル化合物4.6gを
製造例1に記載の方法に従って縮合後、保護基を脱離
し、5′−デオキシ−5′−フルオロメチルチオリボフ
ラノシルアデニン(MFMTA)1.2gを得た。
NMR(DMSO−d6)δ8.34,8.16(adenine) 5.86(d,CFH2) 比旋光度[▲α]20 D▼ −3.2゜(c=2.1,MeOH) なお、本化合物の赤外スペクトル図は、添付第3図に
示した。
製造例4[式(1)化合物の製造] 製造例3のDAMFMTRC1.8gと製造例2の5−FUのシリル
化物2.5gを製造例2に記載の方法に従って縮合後、保護
基を脱離し、5−フルオロ−(5′−デオキシ−5′−
フルオロメチルチオリボフラノシル)ウリジン(MFTM
U)1.3gを得た。
NMR(DMSO−d6)δ8.01,7.97(uracil) 5.88(d,CFH2) 比旋光度[▲α]20 D▼ +22.5゜(c=1.5,MeOH) なお、本化合物の赤外スペクトル図は、添付第4図に
示した。
製造例5[式(1)化合物の製造] ヒポキサンチン4.0gを製造例1と同様にしてO,9−ビ
ス(トリメチルシリル)ヒポキサンチンとし、製造例1
のDAMFMTRC1.8gと、製造例1の方法により縮合後、同様
に脱保護を行い、5′−デオキシ−5′−ジフルオロメ
チルチオリボフラノシル ヒポキサンチン(DFMTH)1.4
gを得た。
NMR(DMSO−d6)δ8.09,8.55(hypoxanthine) 7.36(t,CF2H) 比旋光度[▲α]20 D▼ −8.2゜(c=1.5,MeOH) なお、本化合物の赤外スペクトル図は、添付第5図に
示した。
次に、本発明の製剤例を示すが、勿論、本発明はこれ
ら例によって何等制限されるものではない。
製剤例1 錠剤 下記の成分を有する錠剤、通常の方法で調整した。
DFMTA 70部 乳糖 10部 ポリピニルピロリドン 8部 タルク 10部 殿粉 2部 製剤例2 散剤 下記の成分を混和して散剤とした。
DFMTH 20部 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 10部 乳糖 70部 製剤例3 カプセル剤 下記の成分を混合し、これを硬質ゼラチンカプセルに
充填することによってカプセル剤を調整した。
MFMTA 70部 乳糖 25部 ステアリン酸マグネシウム 5部 製剤例4 シロツプ剤 下記の成分を混和してシロツプ剤とした。
MFMTU 5部 白糖 15部 精製水 80部 製剤例5 注射剤 下記の成分を注射用蒸留水に溶解し全量を100部(容
量)とする。得られた溶液をメンブランフイルターにて
除菌ろ過した後、アンプルに充填して注射剤とした。
DFMTU 0.1部 ブドウ糖 4 部 なお、本発明の腫瘍処置剤は前記配合剤のほかに、免
疫賦活剤、アルキル化剤、抗生物質、代謝拮抗剤、シス
プラチン製剤、ホルモン剤などの他の腫瘍処置剤を配合
することができる。
【図面の簡単な説明】
添付図面第1図は製造例1で得られた本発明式(1)化
合物DFMTAの赤外線スペクトル図、第2図は製造例2で
得られた本発明式(1)化合物DFMTUの赤外線スペクト
ル図、第3図は製造例3で得られた本発明式(1)化合
物MFMTAの赤外線スペクトル図、第4図は製造例4で得
られた本発明式(1)化合物MFTMUの赤外線スペクトル
図、そして第5図は製造例5で得られた本発明式(1)
化合物DFMTHの赤外線スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 聖二 徳島県徳島市南島田2−114−1 青井 ビル303 (56)参考文献 特開 昭62−230797(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) 但し式中、Rは−CF2Hもしくは−CFH2を示し、 R′は核酸塩基を示す、 で表わされるフルオロメチルチオリボース誘導体。
  2. 【請求項2】該R′がプリン核酸塩基及びピリミジン核
    酸塩基よりなる群からえらばれた核酸塩基を示す特許請
    求の範囲第1項記載のフルオロメチルチオリボース誘導
    体。
  3. 【請求項3】下記式(1) 但し式中、Rは−CF2Hもしくは−CFH2を示し、 R′は核酸塩基を示す、 で表わされるフルオロメチルチオリボース誘導体を有効
    成分として含有することを特徴とする腫瘍処置剤。
  4. 【請求項4】該R′がプリン核酸塩基及びピリミジン核
    酸塩基よりなる群からえらばれた核酸塩基を示す特許請
    求の範囲第3項記載の腫瘍処置剤。
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