JP2511949Y2 - 無機質多層難燃性視線誘導標識体 - Google Patents

無機質多層難燃性視線誘導標識体

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JP2511949Y2
JP2511949Y2 JP1990403729U JP40372990U JP2511949Y2 JP 2511949 Y2 JP2511949 Y2 JP 2511949Y2 JP 1990403729 U JP1990403729 U JP 1990403729U JP 40372990 U JP40372990 U JP 40372990U JP 2511949 Y2 JP2511949 Y2 JP 2511949Y2
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inorganic
retardant
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章男 西尾
幸雄 長坂
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、地下構造物の地下道、
トンネルなどに於ける車の走行や歩行者のために地下空
間の交通安全を図るための無機質層難燃性視線誘導体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術・解決すべき問題点】一般に、トンネルや
地下道を車で走行したり、人が歩行したりする場合に
は、トンネルや地下道内の暗さから精神的な不安を生じ
るものである。そのため、車の運転者はトンネル内に入
ると一時的に、スピードを下げることが多く、従って車
の通行量の多い道路では車の渋滞の大きな原因の一つと
なっている。また、トンネル内の視環境を良好に保つと
いうことは、トンネル内を明るくして物体の見え方を良
くすることに外ならないが、単にトンネル内の照明設備
の向上を図るだけでなく、防災上からも安全性を保ちト
ンネル壁面を明るくして反射効率を高め、トンネル内を
明るくすることも必要である。
【0003】一方、トンネル内には通行車両から発生す
る排気ガス(煤煙)によって壁面等が著しく汚染され
る。このためトンネル壁面を周期的に洗浄して汚染を除
去しているが、特に、内装表面は洗浄による清浄面の回
復の良好なことが望まれている。そこで上記のようなト
ンネル内における通行上の不利な状況を排除するため
に、トンネル壁面にランプを点灯したり、適当な塗装を
したり、タイル貼りをすることなどが提案されている。
しかしながら、これらの方法では依然として通行者の充
分な視線誘導が達成されず、トンネル内における交通渋
滞や事故の発生を充分防止することができないのが現状
である。
【0004】
【考案の目的・作用】本考案の目的は、前記のような従
来のトンネル、地下道等の暗い交通路に於ける運転者や
歩行者の精神的な不安を排除し、常に防災上火災から安
全性を保ち、安全な交通走行を維持できるような無機質
層からなる難燃性視線誘導標識体を提供することであ
る。
【0005】本考案によれば、上記の目的は、無機質繊
維層上に着色された無機質塗料層を設け、さらに接着の
ために無機接着剤層を設けたことを特徴とする無機質多
層難燃性視線誘導標識体によって達成される。
【0006】以下に、本考案による無機質多層難燃性視
線誘導標識体について説明する。図−2はトンネルの断
面図であり、側面には地面から上方に向って無地部分
(高さ30cm:コンクリート地肌)および無機質多層難
燃性視線誘導標識体(高さ300cm)が設けられる。こ
の無機質からなる難燃性視線誘導体は地面から30〜3
30cmの間に設けられ、車の運転者や歩行者の視線を誘
導して、トンネル内の車の走行や歩行者の歩行を安全か
つ、快適に行えるようにするものである。そして、この
無機質多層難燃性視線誘導標識体は、火災初期の燃焼ガ
スが少なく、人命に影響を与え避難を妨げるような大量
の煙やガスの発生、防火上有害なひびわれ、溶融、変形
などをほとんど生じない材料からなるものである。ま
た。図−1は本考案の無機質多層難燃性視線誘導標識体
をトンネル等の内壁体に施工した状態を示す断面図であ
り、1は無機質塗料層、2は無機質繊維層、3は接着剤
層、4はコンクリート躯体、5は防汚性樹脂層である。
なお、本考案の無機質多層難燃性視線誘導標識体は、着
色された無機質塗料層を内側にして巻いてロール状とす
るか、または所定の長さに切断した帯状のものとしても
よい。
【0007】本考案の無機質多層難燃性視線誘導標識体
は、所望の無機質繊維層上に着色された無機塗料をエア
ー塗り、エアレス塗りなどによりシート状にして、さら
に防汚性を高めるために無機塗料層の上に所望の塗料を
塗装して製造される。
【0008】本考案の視線誘導標識体を使用するに当っ
ては、トンネル等の施工現場において、該無機質多層難
燃性視線誘導標識体を目的に応じて、所定の場所に接着
剤を介して接着すればよいので、従来の塗装方法では長
時間要したり作業時間を一気に短縮することが可能とな
り、また汚染や破損した箇所は適宜その場所だけを剥離
して、新しい無機質多層難燃性視線誘導標識体を施工す
ることが出来て、極めて簡便かつ、経済的に補修するこ
とが出来る。本考案で使用される無機質繊維層の材料と
しては、ガラス繊維、アルミナ繊維などの鉱物質繊維、
または、金属繊維などが使用される。
【0009】本考案で使用される無機質塗料は、例えば
水溶性アルカリ金属、ケイ酸塩、酸性金属リン酸塩、ア
ルコラート、オルガノポリシロキサン、セメント、セッ
コウ、低融点ガラスなどのバインダーと顔料、フイラ
ー、硬化剤から構成されるものである。この無機塗料の
中で、アルキルシリケート系バインダーは以下の式を持
つもので適当な条件で加水分解縮合して保たれる。 RnSi(OR)4-n R:C18アルキル基 n:0〜4の整数
【0010】例えばエチルシリケートの場合、酸性また
はアルカリ触媒下で部分加水分解縮合したポリマーを無
機バインダーとして用いる。塗膜の硬化機構はバインダ
ーのシラノール基及び空気中の水分によって生じたシラ
ノール基同志の縮合によって行われる。このようなバイ
ンダーは、一般に常温でも反応するが、さらに硬化速度
を早くするには80〜300℃で焼き付けを行なうこと
も出来る。単位面積当りの一回塗布量はm2 当り40〜
120gが好ましい。
【0011】着色顔料としては酸化チタン、チタン黄、
酸化クロム、酸化鉄などが挙げられる。本考案で使用さ
れる無機質接着剤は水溶性ケイ酸塩、酸性金属リン酸
塩、金属アルコラート、オルガノポリシロキサン、セメ
ント、セッコウ、硅砂、低融点ガラスなどのバインダー
と顔料、フイラー、硬化剤から構成される。
【0012】本考案の無機質多層難燃性視線誘導標識体
に施こされる防汚性樹脂層は、水溶性、ケイ酸塩、酸性
金属リン酸塩、金属アルコラート、オルガノポリシロキ
サンと硬化剤とから構成される組成物を該標識体の無機
質塗料層の上に適当な塗布または被覆方法によって形成
される。
【0013】
【実施例】以下の実施例によって、本考案の無機質多層
難燃性視線誘導標識体を更に具体的に説明する。実施例
で行った試験方法は次の通りである: 1.作業性試験:無機質多層難燃性視線誘導標識体10
0cm×2mを地下道内のコンクリート壁面に貼り付けて
作業性の難易を調べた。 2.防汚樹脂層の硬度:上記標識体に使用した無機質繊
維上に着色された無機質塗料および防汚性樹脂層を設
け、160℃×30分焼付乾燥後鉛筆硬度で硬さを調べ
た。 3.促進耐候性試験:JIS K 5400 塗料試験
方法により500時間後の光沢保持率を調べた。 4.難燃性試験:JIS A 1321 建築物の内装
材料および工法の難燃性試験方法により調べた。 5.耐汚染性試験:上記標識体上にマジックインキ赤で
筆記し、50℃×2時間後キシレン拭きにより耐汚染性
を調べた。
【0014】実施例1および実施例2の無機質多層難燃
性標識体の構成は表−1の通りである。
【表1】 実施例1および実施例2の標識体の試験結果は表−2の
通りである。
【表2】
【0015】
【考案の効果】トンネル、地下道等のコンクリート壁面
等の表面に設けられた本考案による無機質多層難燃性視
線誘導体は視認性が高く、排気ガス等に汚染された場合
に、汚染源物質は該標識体からも容易に水で洗浄して除
去され高い耐久性が得られる。さらに火災初期の燃焼性
が少なく人命に影響を与えて避難を妨げるような大量の
煙やガスの発生も少ない。また、現地での施工も短時間
で仕上げ可能となり、剥離、破損等による標識体の欠落
も容易に修理することができる等の多くの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る無機質多層難燃性視線誘導標識体
をトンネル内の内壁躯体に施工した状態を示す断面図。
【図2】本考案に係る無機質多層難燃性視線誘導標識体
のトンネル内施工場所を示す断面図。
【符号の説明】
1 無機質塗料層 2 無機質繊維層 3 接着剤層 4 コンクリート躯体 5 防汚性樹脂層

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維層の表面上に、着色された無
    機質塗料層を設けたことを特徴とする無機質多層難燃性
    視線誘導標識体。
  2. 【請求項2】 無機質繊維層の裏面上に、無機接着剤層
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の無機質多層
    難燃性視線誘導標識体。
  3. 【請求項3】 無機塗料層上に防汚性樹脂層を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無機質
    多層難燃性視線誘導標識体。
JP1990403729U 1990-12-19 1990-12-19 無機質多層難燃性視線誘導標識体 Expired - Lifetime JP2511949Y2 (ja)

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JPH0492017U JPH0492017U (ja) 1992-08-11
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