JP2511006Y2 - ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器 - Google Patents

ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器

Info

Publication number
JP2511006Y2
JP2511006Y2 JP1562693U JP1562693U JP2511006Y2 JP 2511006 Y2 JP2511006 Y2 JP 2511006Y2 JP 1562693 U JP1562693 U JP 1562693U JP 1562693 U JP1562693 U JP 1562693U JP 2511006 Y2 JP2511006 Y2 JP 2511006Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
speed
low
intake passage
jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1562693U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0669353U (ja
Inventor
進 山中
勝彦 筒井
淳 木村
和男 米山
Original Assignee
株式会社京浜精機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社京浜精機製作所 filed Critical 株式会社京浜精機製作所
Priority to JP1562693U priority Critical patent/JP2511006Y2/ja
Publication of JPH0669353U publication Critical patent/JPH0669353U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2511006Y2 publication Critical patent/JP2511006Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は機関へ供給する混合気の
量及び濃度を制御する気化器に関し、ダイヤフラムによ
って燃料レギュレター室と大気室とに区分され、燃料レ
ギュレター室に作用する吸気道内の負圧に応じてダイヤ
フラムを動作させ、燃料通路の端部に設けたバルブシー
トを燃料制御弁をして開閉制御し、燃料レギュレター室
内へ流入する燃料量を制御し、もって機関へ混合気を供
給するダイヤフラム式気化器に関するもので、特に気化
器本体を貫通する吸気道が垂直方向に貫通し、吸気道を
流れる空気が上方より下方に向かって流れるダウンドラ
フト型ダイヤフラム式気化器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用されるダウンドラフ
ト型ダイヤフラム式気化器は例えば実開昭62−799
50号公報に示される。かかる気化器によると、気化器
本体を貫通する吸気道は上方より下方に向けて垂直方向
に穿設されるとともに下方の吸気道には吸気道の開口面
積を開閉制御する絞り弁が回転自在に支持される。一
方、気化器本体の一側方の凹部とそれをおおうダイヤフ
ラムの一側面にて燃料レギュレター室が形成され、さら
にダイヤフラムの他側面とそれをおおうカバーとによっ
て大気室が形成される。そして、低速燃料供給路の一端
は、絞り弁の低開度位置に対応して吸気道に開口する低
速燃料噴孔に連なり、他端は低速燃料ジエットを介して
燃料レギュレター室に開口する。又、主燃料供給路の一
端は、吸気道内に設けたベンチュリー部に高速燃料噴孔
をもって開口し、他端は主燃料ジエットを介して燃料レ
ギュレター室に開口する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】かかる従来のダウンド
ラフト型ダイヤフラム式気化器によると、絞り弁が低開
度に保持される機関の低速運転時においては、吸気道内
に生起する負圧は低速燃料噴孔を介して燃料レギュレタ
ー室内に作用し、低速燃料ジエットによって制御された
燃料が低速燃料供給路としての低速燃料噴孔より吸気道
内に吸出され、もって機関の低速運転を行なうものであ
る。一方、絞り弁が充分に開口された高開度状態にあっ
て、機関の高速運転時においては、ベンチュリー部に大
なる負圧が生起し、この負圧は高速燃料噴孔を介して燃
料レギュレター室内に作用し、主燃料ジエットによって
制御された燃料が主燃料供給路としての高速燃料噴孔よ
り吸気道内に吸出され、もって機関の高速運転を行なう
ものである。かかる従来のダウンドラフト型ダイヤフラ
ム式気化器によると、前述の如く機関の低速運転及び高
速運転を良好に行ないうるものの中速運転時及び低速か
ら高速への過渡運転時における燃料制御性が劣るもので
ある。すなわち、低速燃料供給路としての低速燃料噴孔
は、絞り弁の低開度位置に対応させて開口させたもので
絞り弁が低開度より中開度迄開放した際において低速燃
料噴孔に加わる負圧の上昇を望めるものでなく、従って
低速燃料噴孔より機関の中速運転に見合った燃料を吸気
道内に吸出できないものである。一方、主燃料供給路と
しての高速燃料噴孔にあっては、絞り弁の中開度運転時
においてベンチュリー部の負圧が充分に上昇しないこと
より、高速燃料噴孔より機関の中速運転に見合った燃料
を吸気道内に吸出できないものである。本考案は、前記
課題に鑑み成されたもので、特にダウンドラフト型ダイ
ヤフラム式気化器における中速運転及び低速運転から高
速運転への過渡運転性の向上を図ることにある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本考案になるダウンドラフ
ト型ダイヤフラム式気化器によると、前記目的達成の為
に、内部を垂直方向に吸気道が貫通し、該吸気道の垂直
方向における下方位置には、吸気道の開口面積を制御す
る絞り弁を備えた気化器本体と、気化器本体の一側方に
設けた凹部と、その凹部をおおうカバーとの間に配置さ
れたダイヤフラムによって気化器本体の凹部とダイヤフ
ラムの一側面にて燃料レギュレター室を形成するととも
にカバーの凹部とダイヤフラムの他側面にて大気室を形
成し、燃料レギュレター室には、吸気道のベンチュリー
部に開口する主燃料供給路を主燃料ジエットを介して開
口するとともに絞り弁の低開度位置に対応して吸気道に
開口する低速燃料供給路を低速燃料ジエットを介して開
口し、さらに絞り弁の中開度位置に対応して吸気道に開
口する中速燃料供給路を中速燃料ジエットを介して開口
し、前記、燃料レギュレター室に開口する主燃料ジエッ
ト、中速燃料ジエット、低速燃料ジエットの吸気道の垂
直方向における開口位置を、その低位置に低速燃料ジエ
ットを開口し、高位置に主燃料ジエットを開口し、主燃
料ジエットと低速燃料ジエットとの間に中速燃料ジエッ
トを開口したものである。
【0005】
【作用】絞り弁が低開度に保持される低速運転時におい
て、低速燃料ジエットは燃料レギュレター室に形成され
る低速液面下にあり、低速燃料ジエットにて制御された
燃料が低速燃料供給路より吸気道内へ吸出される。絞り
弁が中開度に保持される中速運転時において、燃料レギ
ュレター室に形成される中速液面は低速液面より上昇
し、中速燃料ジエットは中速液面下に位置する。而して
中速燃料ジエットにて制御された燃料が中速燃料供給路
より吸気道内へ吸出される。絞り弁が高開度に保持され
る高速運転時において、燃料レギュレター室に形成され
る高速液面は中速液面より更に上昇し、主燃料ジエット
は高速液面下に位置する。而して主燃料ジエットにて制
御された燃料が主燃料供給路よりベンチュリー部に吸出
されて吸気道内へ供給される。
【0006】
【実施例】以下、本考案になるダウンドラフト型ダイヤ
フラム式気化器の一実施例を図により説明する。1は内
部を垂直方向X−Xに吸気道2が貫通した気化器本体で
あり、吸気道2の垂直方向X−Xにおける下方位置に
は、吸気道2の開口面積を制御する絞り弁3が気化器本
体1に回動自在に支持された軸4に取着される。絞り弁
3より上方の吸気道2にはベンチュリー部Vが形成され
る。気化器本体1の側方の平坦部5には、主燃料凹溝
6、低速燃料凹溝7、中速燃料凹溝8が穿設されて開口
する。主燃料凹溝6の底部6Aよりベンチュリー部Vに
向けて主燃料噴孔6Bが開口し、底部6Aと気化器本体
1の側方の平坦部5との間に設けた第1係止段部6C上
に第1閉塞板9が固定的に配置され、底部6Aの右側方
の開口はこの第1閉塞板9によって閉塞される。尚、主
燃料凹溝6は依然として平坦部5に開口する。一方、第
1閉塞板9には第1通孔9Aが貫通して穿設され、この
第1通孔9Aの底部6A側に第1逆止弁10が対向配置
されるもので、この第1逆止弁10は第1通孔9Aから
主燃料噴孔6Bへ向けての燃料流れ(図1において右方
から左方への流れ)のみを許容する。低速燃料凹溝7の
底部7Aには吸気道2に向けて低速燃料噴孔7Bが穿設
されるもので、この低速燃料噴孔7Bの開口位置は、絞
り弁3のアイドリング開度の如く低開度時における絞り
弁3の端部に対向する。図1の絞り弁3の開度は低開度
状態を示す。又、中速燃料凹溝8の底部8Aには、吸気
道2に向けて中速燃料噴孔8Bが穿設されるもので、こ
の中速燃料噴孔8Bの開口位置は、絞り弁3がアイドリ
ング開度(図2において実線で示される)より更に開放
された中開度時における絞り弁3の端部に対向する。こ
の絞り弁3の中開度は、図2において一点鎖線で示され
る。更に、中速燃料凹溝8の底部8Aと気化器本体1の
側方の平坦部5との間に設けた第2係止段部8C上に第
2閉塞板11が固定的に配置され、底部8Aの右側方の
開口はこの第2閉塞板11によって閉塞される。尚、中
速燃料凹溝8は依然として平坦部5に開口する。一方、
第2閉塞板11には第2通孔11Aが貫通して穿設さ
れ、この第2通孔11Aの底部8A側に第2逆止弁12
が対向配置されるもので、この第2逆止弁12は第2通
孔11Aから中速燃料噴孔8Bへ向けての燃料流れ(図
2において右方から左方への流れ)のみを許容する。
【0007】そして気化器本体1の側方の平坦部5上に
閉塞本体13が配置され、さらに閉塞本体13上をおお
うカバー14との間にダイヤフラム15が配置される。
以上によると、気化器本体1の側方の平坦部5に開口す
る主燃料凹溝6、低速燃料凹溝7、中速燃料凹溝8は、
前記閉塞本体13にて閉塞される。一方、閉塞本体13
の凹部13Aとダイヤフラム15の一側面15Aとによ
って燃料レギュレター室Rが形成され、カバー14の凹
部14Aとダイヤフラム15の他側面15Bとによって
大気室Tが形成される。尚、燃料レギュレター室Rには
燃料源に連なる燃料流入路が開口するとともに燃料流入
路の燃料レギュレター室Rへの開口端部にはバルブシー
トが配置され、このバルブシートに対応してバルブシー
トを開閉する制御弁が配置されるものである。この制御
弁は機関が運転されることによって吸気道2に発生する
負圧が後述する主燃料供給路、低速燃料供給路及び中速
燃料供給路を介して燃料レギュレター室R内へ導入さ
れ、ダイヤフラム15及び制御杆を動作することによっ
て、バルブシートを燃料レギュレター室R内に導入され
る負圧に応じて開放し、燃料流入路より燃料源内の燃料
を燃料レギュレター室内へ供給するものである。(燃料
源、燃料流入路、バルブシート、制御弁、制御杆は公知
であるので図示されない)
【0008】そして、燃料レギュレター室R内には主燃
料ジエット16、中速燃料ジエット17、低速燃料ジエ
ット18が開口するもので、主燃料ジエット16は主燃
料凹溝6に連なり、中速燃料ジエット17は中速燃料凹
溝8に連なり、低速燃料ジエット18は低速燃料凹溝7
に連なる。而して、主燃料供給路Mは、その上流側よ
り、主燃料ジエット16、主燃料凹溝6、第1通孔9
A、主燃料凹溝6の底部6A、主燃料噴孔6B、をもっ
て構成され、上流は主燃料ジエット16を介して燃料レ
ギュレター室Rに開口し、下流は主燃料噴孔6Bを介し
てベンチュリー部Vに開口する。又、中速燃料供給路P
は、その上流側より、中速燃料ジエット17、中速燃料
凹溝8、第2通孔11A、中速燃料凹溝8の底部8A、
中速燃料噴孔8B、をもって構成され、上流は中速燃料
ジエット17を介して燃料レギュレター室Rに開口し、
下流は中速燃料噴孔8Bを介して吸気道2に開口する。
更に又、低速燃料供給路Sは、その上流側より、低速燃
料ジエット18、低速燃料凹溝7、低速燃料噴孔7Bを
もって構成され、上流は低速燃料ジエット18を介して
燃料レギュレター室Rに開口し、下流は低速燃料噴孔7
Bを介して吸気道2に開口する。
【0009】ここで、主燃料ジエット16、中速燃料ジ
エット17、低速燃料ジエット18の吸気道2の垂直方
向X−Xにおける燃料レギュレター室Rへの開口位置
は、特に以下の如く設定される。気化器本体1の下端面
1Aを基準として主燃料ジエット16はAの位置にあっ
て高位置に配置される。低速燃料ジエット18は下端面
1AよりBの位置にあって低位置に配置される。又、中
速燃料ジエット17は下端面1AよりCの位置にあって
垂直方向X−Xにおける主燃料ジエット16と低速燃料
ジエット18の間に配置される。いいかえると下端面1
Aからの距離はA>C>Bとなる。これは図3によって
理解される。
【0010】次にその作用について説明する。先ず、絞
り弁3が低開度に保持される機関の低速運転時について
図1により説明する。かかる低速運転時において、絞り
弁3の外周端と吸気道2との間に形成される間隙F1を
流れる空気流速は速まり、絞り弁3の外周端に向けて開
口する低速燃料噴孔7Bに負圧が作用し、この負圧は低
速燃料凹溝7、低速燃料ジエット18を介して燃料レギ
ュレター室R内に導入される。これによると、ダイヤフ
ラム15は燃料レギュレター室R側(図1において左
側)へ移動するもので、このダイヤフラム15は移動に
より図示されない制御弁がバルブシートを開放して燃料
流入路より燃料レギュレター室R内へ燃料を流入し、も
って燃料レギュレター室R内に低液面L1−L1を形成
する。燃料レギュレター室R内に低液面L1−L1が形
成されるのは、燃料レギュレター室R内に導入される吸
気道負圧が低速燃料噴孔7Bによって制限され、燃料レ
ギュレター室R内を小なる負圧状態としてダイヤフラム
15の変位が小なることによる。そして、低速燃料供給
路Sの低速燃料ジエット18は燃料レギュレター室R内
の低液面L1−L1より下方位置に開口し、中速燃料ジ
エット17、主燃料ジエット16は低液面L1−L1よ
り上方位置に開口する。以上によると、低速燃料噴孔7
Bに作用する負圧は、燃料レギュレター室R内の低液面
L1−L1下に開口する低速燃料ジエット18より制限
された低速燃料を低速燃料凹溝7内に吸入し、しかる後
に低速燃料噴孔7Bより吸気道2内へ吸出するもので、
もって機関の低速運転を行なうことができる。低速燃料
供給路Sより吸気道2内へ吸出される低速燃料は図4の
点線にて示される。一方、燃料レギュレター室R内に負
圧状態にあることより主燃料ジエット16、中速燃料ジ
エット17、より燃料レギュレター室R内に空気を吸入
せんとするが、主燃料供給路Mにあっては第1通孔9A
が第1逆止弁10にて閉塞され、中速燃料供給路Pにあ
っては第2通孔11Aが第2逆止弁12にて閉塞される
ので燃料レギュレター室R内への空気の流入が阻止され
る。又、仮に中速燃料供給路P、主燃料供給路Mに吸気
道負圧が作用したとしても、中速燃料ジエット17、主
燃料ジエット16が低液面L1−L1より上方位置に開
口するので燃料を吸気道2内に吸出することはない。
【0011】次に絞り弁3が中開度に保持される機関の
中速運転時について図2により説明する。かかる中速運
転時において、絞り弁3は図2の一点鎖線の状態にあ
り、絞り弁3の外周端と吸気道2との間に形成される間
隙F2を流れる空気流速は速まり、絞り弁3の外周端に
向けて開口する中速燃料噴孔8Bに負圧が作用し、この
負圧は中速燃料凹溝8内に流入するとともに第2逆止弁
12をして第2通孔11Aを開放し、中速燃料ジエット
17を介して燃料レギュレター室R内に導入される。こ
れによると、ダイヤフラム15は燃料レギュレター室R
側へ更にへ移動するもので、このダイヤフラム15の更
なる移動により燃料レギュレター室R内に中液面L2−
L2を形成する。燃料レギュレター室R内に中液面L2
−L2が形成されるのは、燃料レギュレター室R内に導
入される吸気道負圧が前記低速運転時において燃料レギ
ュレター室R内にある小なる負圧状態に加え、中速燃料
ジエット17より更に吸気道負圧が加えられ中なる負圧
状態となり、ダイヤフラム15の変位を中とすることに
よる。そして、低速燃料供給路Sの低速燃料ジエット1
8、中速燃料供給路Pの中速燃料ジエット17は燃料レ
ギュレター室R内の中液面L2−L2より下方位置に開
口し、主燃料ジエット16は中液面L2−L2より上方
位置に開口する。以上によると、中速燃料噴孔8Bに作
用する負圧は、燃料レギュレター室R内の中液面L2−
L2下に開口する中速燃料ジエット17より制限された
中速燃料を中速燃料凹溝8内に吸入し、しかる後に第2
逆止弁12にて開放された第2通孔11Aを介して中速
燃料噴孔8Bより吸気道2内へ吸出するもので、もって
機関の中速運転を行なうことができる。中速燃料供給路
Pより吸気道2内へ吸出される中速燃料は図4の一点鎖
線に示される。一方、燃料レギュレター室R内が負圧状
態にあることにより主燃料ジエット16より燃料レギュ
レター室R内に空気を吸入せんとするが、主燃料供給路
Mにあっては第1通孔9Aが第1逆止弁10にて閉塞さ
れるので燃料レギュレター室R内への空気の流入が阻止
される。又、仮に主燃料供給路Mに吸気道負圧が作用し
たとしても、主燃料ジエット16が中液面L2−L2よ
り上方位置に開口するので燃料を吸気道2内に吸出する
ことはない。
【0012】次に絞り弁3が高開度に保持される機関の
高速運転時について説明する。かかる高速運転時におい
て、絞り弁3は高開度に開放されるもので、これによる
と、ベンチュリー部Vを流れる空気流速は速まり、ベン
チュリー部Vに開口する主燃料噴孔6Bに負圧が作用
し、この負圧は、主燃料凹溝6内に流入するとともに第
1逆止弁10として第1通孔9Aを開放し、主燃料ジエ
ット16を介して燃料レギュレター室R内に導入され
る。これによると、ダイヤフラム15は燃料レギュレタ
ー室R側へ更に移動するもので、このダイヤフラム15
の更なる移動により燃料レギュレター室R内に高液面L
3−L3を形成する。燃料レギュレター室R内に高液面
L3−L3が形成されるのは、燃料レギュレター室R内
に導入される吸気道負圧が前記中速運転時において燃料
レギュレター室R内にある中なる負圧状態に加え、主燃
料ジエット16より更に吸気道負圧が加えられ大なる負
圧状態となり、ダイヤフラム15の変位を大とすること
による。そして、低速燃料供給路Sの低速燃料ジエット
18、中速燃料供給路Pの中速燃料ジエット17及び主
燃料供給路Mの主燃料ジエット16は燃料レギュレター
室R内の高液面L3−L3より下方位置に開口する。以
上によると、主燃料噴孔6Bに作用する負圧は、燃料レ
ギュレター室R内の高液面L3−L3下に開口する主燃
料ジエット16より制限された高速燃料を主燃料凹溝6
内に吸入し、しかる後に第1逆止弁10にて開放された
第1通孔9Aを介して主燃料噴孔6Bより吸気道2内へ
吸出するもので、もって機関の高速運転を行なうことが
できる。主燃料供給路Mより吸気道2内へ吸出される高
速燃料は図4の二点鎖線に示される。
【0013】以上述べた通り、機関の低速運転時から中
速運転時以降において低速燃料供給路Sの低速燃料噴孔
7Bより図4の点線に示される如き低速燃料が吸気道2
内へ吸出され、機関の中速運転時から中速運転時以降に
おいては、中速燃料供給路Pの中速燃料噴孔8Bより図
4の一点鎖線に示される如き中速燃料が吸気道2内へ吸
出され、機関の高速運転時から高速運転時以降において
は、主燃料供給路Mの主燃料噴孔6Bより図4の二点鎖
線に示される如き主燃料が吸気道2内へ吸出されるもの
で、以上の各燃料供給路S,P,Mによって吸気道2内
へ吸出される各燃料は相剰的に作用して図4の点線に示
される如き総合燃料を吸気道2を介して機関へ供給する
ことになる。而して機関の低速,中速及び高速運転を良
好に行なうことができるとともに低速運転から高速運転
への過渡運転性能を向上できたものである。
【0014】尚、閉塞本体13は各燃料凹溝5,7,8
の形成を容易とする為に設けられたものであり、又吸気
道2の垂直方向X−Xにおける各燃料ジエット16,1
7,18の燃料レギュレター室R内への開口位置はA>
C>Bの範囲内において適宜設定される。
【0015】
【考案の効果】以上の如く、本考案になるダウンドラフ
ト型ダイヤフラム式気化器によると、燃料レギュレター
室には、吸気道のベンチュリー部に開口する主燃料供給
路を主燃料ジエットを介して開口するとともに絞り弁の
低開度位置に対応して吸気道に開口する低速燃料供給路
を低速燃料ジエットを介して開口し、さらに絞り弁の中
開度位置に対応して吸気道に開口する中速燃料供給路を
中速燃料ジエットを介して開口し、前記、燃料レギュレ
ター室に開口する主燃料ジエット、中速燃料ジエット、
低速燃料ジエットの吸気道の垂直方向における開口位置
を、その低位置に低速燃料ジエットを開口し、高位置に
主燃料ジエットを開口し、主燃料ジエットと低速燃料ジ
エットとの間に中速燃料ジエットを開口したので、機関
の低速運転、中速運転、高速運転に最適なる燃料を供給
でき全運転範囲に渡って良好なる運転を行なうことがで
きるとともに低速運転から中速運転への過渡運転性能の
向上を達成できたものである。又、機関の低速運転時に
おいて、中速燃料供給路、主燃料供給路より吸気道内へ
燃料の吸出が行なわれないので低速運転時における気化
器のセッティング作業は、低速燃料噴孔の孔径、孔数、
孔ピッチ及び低速燃料ジエットの選定によってのみ行な
われるのでセッティング作業を容易とすることができ
る。又、機関の中速運転時において、主燃料供給路より
吸気道内へ燃料の吸出が行なわれることがなく主燃料供
給路の影響を受けることがないので中速運転時における
気化器のセッティング作業を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になるダウンドラフト型ダイヤフラム式
気化器の一実施例を示す縦断面図。
【図2】中速燃料凹溝の中心部におけるダウンドラフト
型ダイヤフラム式気化器の要部縦断面図。
【図3】図1の気化器本体の閉塞本体を取り外した状態
における右側面図。
【図4】燃料流量と機関回転数との関係を示す線図。
【符号の説明】
1 気化器本体 2 吸気道 3 絞り弁 R 燃料レギュレター室 T 大気室 15 ダイヤフラム 16 主燃料ジエット 17 中速燃料ジエット 18 低速燃料ジエット M 主燃料供給路 S 低速燃料供給路 P 中速燃料供給路 X−X 吸気道の垂直方向

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を垂直方向X−Xに吸気道2が貫通
    し、該吸気道の垂直方向X−Xにおける下方位置には、
    吸気道2の開口面積を制御する絞り弁3を備えた気化器
    本体1と、 気化器本体1の一側方に設けた凹部13Aと、その凹部
    13Aをおおうカバー14との間に配置されたダイヤフ
    ラム15によって気化器本体1の凹部13Aとダイヤフ
    ラム15の一側面15Aにて燃料レギュレター室Rを形
    成するとともにカバー14の凹部14Aとダイヤフラム
    15の他側面15Bにて大気室Tを形成し、 燃料レギュレター室Rには、吸気道2のベンチュリー部
    Vに開口する主燃料供給路Mを主燃料ジエット16を介
    して開口するとともに絞り弁3の低開度位置に対応して
    吸気道2に開口する低速燃料供給路Sを低速燃料ジエッ
    ト18を介して開口し、さらに絞り弁3の中開度位置に
    対応して吸気道2に開口する中速燃料供給路Pを中速燃
    料ジエット17を介して開口し、 前記、燃料レギュレター室Rに開口する主燃料ジエット
    16、中速燃料ジエット17、低速燃料ジエット18の
    吸気道2の垂直方向X−Xにおける開口位置を、その低
    位置に低速燃料ジエット18を開口し、高位置に主燃料
    ジエット16を開口し、主燃料ジエット16と低速燃料
    ジエット18との間に中速燃料ジエット17を開口した
    ことを特徴とするダウンドラフト型ダイヤフラム式気化
    器。
JP1562693U 1993-03-08 1993-03-08 ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器 Expired - Lifetime JP2511006Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1562693U JP2511006Y2 (ja) 1993-03-08 1993-03-08 ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1562693U JP2511006Y2 (ja) 1993-03-08 1993-03-08 ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0669353U JPH0669353U (ja) 1994-09-30
JP2511006Y2 true JP2511006Y2 (ja) 1996-09-18

Family

ID=11893926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1562693U Expired - Lifetime JP2511006Y2 (ja) 1993-03-08 1993-03-08 ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2511006Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0669353U (ja) 1994-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5845574B2 (ja) 内燃機関の吸気通路装置
JPS5845573B2 (ja) 内燃機関の吸気通路装置
JP2511006Y2 (ja) ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器
JP2639720B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JPH0236926Y2 (ja)
JP2857631B2 (ja) ダイヤフラム式気化器
JPH0740680Y2 (ja) ダウンドラフト型ダイヤフラム式気化器
JPH0622138Y2 (ja) 可変ベンチュリ気化器
JPS6136764Y2 (ja)
JPS6321333A (ja) 気化器の吸気通路調節装置
JPH0515912B2 (ja)
JPS645075Y2 (ja)
JPS6341549Y2 (ja)
JPS6341552Y2 (ja)
JP2004137928A (ja) 気化器の空燃比制御装置
JPS62237070A (ja) 可変ベンチユリ−形気化器
JPS6141973Y2 (ja)
JPH0118839Y2 (ja)
JPS59162349A (ja) 過給式エンジンにおける空燃比制御方式
JPH0612757U (ja) 多連スロットルボディにおけるバイパス吸気通路の空気量調整装置
JPS62107256A (ja) 内燃機関用の気化器
JPS5840285Y2 (ja) 気化器の燃料供給系
JPS6039471Y2 (ja) 気化器
JPS6319550Y2 (ja)
JPH0430340Y2 (ja)