JPS6039471Y2 - 気化器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車エンジン用の気化器に係り、特に吸気通
路に吸気の流れ方向に沿って隔置して設けられたエアー
バルブ及びスロットルバルブを有する気化器に係る。

吸気通路に吸気の流れ方向にに沿って隔置して設けられ
たエアーバルブ及びスロットルバルブを有する気化器に
於ては、エアーバルブが吸入空気の流れの圧力を受けて
その吸入空気流量に応じて開弁し、それより下流側に設
けられているメイン燃料出口に於ける吸入空気流速を制
御するようになっている。

かかる型の気化器に於いてもスロットルバルブが急速に
開かれる加速時にはメイン燃料出口よりの燃料の出遅れ
により一時的に混合気が薄くなり、このためエンジンは
トルク低下を起こし、謂ゆる息きつきを生じ、良好な加
速時が得られないことがある。

特にツーバレル型の気化器に於いては、加速時にセカン
ダリスロットルバルブが急速に開けられると、セカンダ
リメイン燃料出口からの燃料の出遅れとエアーバルブの
開弁による吸入空気流量の増大により混合気が薄くなり
、エンジンの加速性を悪くしている。

本考案は従来の気化器に於ける上述した如き不具合に鑑
み、加速時に混合気が一時的に薄くなることを回避する
ことができる改良された気化器を提供することを目的と
している。

かかる目的は、本考案によれば、吸気通路と、前記吸気
通路に吸気の流れ方向に沿って隔置して設けられたエア
ーバルブ及びスロットルバルブと、前記エアーバルブと
前記スロットルバルブとの間にて前記吸気通路に開口す
るメイン燃料出口と、前記メイン燃料出口と前記スロッ
トルバルブとの間にて前記吸気通路に開口する第一の補
助燃料出口と、前記エアーバルブが全閉位置にある時に
それの上流側に位置した前記エアーバルブが全閉位置よ
り開かれた時にそれの下流側に位置すべく前記吸気通路
に開口する第二の補助燃料出口と、フロート室内に設け
られ前記第一の補助燃料出口へ燃料を供給する第一の加
速ウェルと、フロート室内に前記第一の加速ウェルとは
個別に設けられ前記第二の補助燃料出口へ燃料を供給す
る第二の加速ウェルとを有していることを特徴とする気
化器によって遠戚される。

かかる構成によればスロットバルブが急速に開かれると
、エアーバルブより下流側の吸気通路に負圧が現われ、
その負圧によりまず第一の補助燃料出口から燃料が吸気
通路に吸い出され、これによりメイン燃料ノズルからの
燃料の出遅れによる混合気の希薄化が防止される。

そして次にエアーバルブが開き始めると、第二の補助燃
料出口にも負圧が作用するようになり、その負圧により
第二の補助燃料出口から燃料が吸気通路に吸い出され、
これによりエアーバルブの開き始めの混合気の希薄化が
防止される。

前記第−及び第二の補助燃料出口は互に独立した加速ウ
ェルより燃料を供給されるよう樹皮されていることによ
り、両袖助燃料出口からの燃料の吐出が互に干渉されず
、各々の補助燃料出口からの燃料の吐出の立上がりが良
くなり、また各補助燃料出口からの燃料吐出の流量特性
等を個別に設定することができるようになる。

以下に添付の図を用いた本考案を実施例について詳細に
説明する。

添付の図は本考案による気化器の一つの実施例を示して
いる。

この図に於いて、１は気化器のボデーを示しており、こ
のボデー１には吸気通路２か形成されている。

吸気通路２にはそれの吸気の流れ方向に沿ってエアーバ
ルブ３とスロットルバルブ４とが互に隔置して設けられ
ている。

前記エアーバルブ３は偏心した弁軸５に型持され、前記
吸気通路２を通って流れる空気流により弁開方向への力
を受け、また図には示されていない戻しばねにより弁閉
方向へのばね力を及ぼされている。

前記スロットルバルブ４はそれの中心部を通る弁軸６に
型持されアクセル系によって開弁されるようになってい
る。

前記エアーバルブ３と前記スロットルバルブ４との間の
吸気通路２にはメイン燃料ノルズ７が設けられている。

このメイン燃料ノルズ７にはフロート室８内のガソリン
燃料がジェット要素９とメータリングニードル１０によ
ってその流れを計量されつつメイン燃料通路１１及びメ
インウェル部１２を経て供給されるようになっている。

前記メインウェル部１２には多数の孔１３を有するエマ
ルジョンチューブ１４が設けられており、このエマルジ
ョンチューブ１４にはエアーブリード１５より空気が与
えられるようになっている。

前記メータリングニードル１０は前記エアーバルブ３の
弁軸５に取付けられたレバー１６に駆動連結され、前記
エアーバルブ３の開閉に伴い図にて上方に持上げられ、
前記ジェット要素９の実効開口面積を増大するようにな
っている。

前記メイン燃料ノズル７と前記スロットルバルブ４との
間の吸気通路２には第一の補助燃料ノズル１７が開口し
ており、また前記エアーバルブ３が図示されている如き
全閉位置にある時それの上流側に位置し前記エアーバル
ブ３が全閉位置より少しでも開かれた時それの下流側に
位置すべく第二の補助燃料出口１８が前記吸気通路２内
に開口している。

前記第一の補助燃料出口１７には前記フロート室８内の
ガソリン燃料が前記フロート室８内に垂下して設けられ
た燃料チューブ１９及び燃料通路２０を経て供給される
ようになっている。

前記燃料チューブ１９はウェルチューブ２１内にあり、
このウェルチューブ２１内には絞り孔２２より前記フロ
ート室８内のガソリン燃料が流入するようになっている
。

また前記第二の補助燃料出口１８は前記フロート室８内
に垂下して設けられた燃料チューブ２３及び燃料通路２
４を経て前記フロート室８内のガソリン燃料が供給され
るようになっている。

前記燃料チューブ２３はウェルチューブ２５内にあり、
このウェルチューブ２５内には絞り孔２６を径で前記フ
ロート室８内のガソリン燃料が流入するようになってい
る。

スロットルバルブ４が図示されている如き閉じ位置にあ
るアイドル運転時は、エンジンの吸気負圧はそれの上流
側には実質的に現われておらす、またこの時にはエアー
バルブ３は図示されている如き全閉位置にある。

スロットルバルブ４が急速に開かれると、スロットルバ
ルブ４より上ｍ側（７）吸気通路２にもエンジンの吸気
負圧が作用するようになり、このため、まずウェルチュ
ーブ２１内にあるガソリン燃料が燃料チューブ１９、燃
料通路２０を経て第一の補助燃料出口１７より吸気通路
２内に吸い出される。

これによりスロットルパルブ４の開き始め時に於けるメ
イン燃料ノズル７からの燃料の出遅れによる混合気の希
薄化が防止される。

そしてスロットルバルブ４が開かれてから少し遅れてエ
アーバルブ３が吸気通路２を通って流れる空気の流れに
よる力により開かれる。

これにより第二の補助燃料出口１８が前記エアーバルブ
３の下流側に位置するようになり、この燃料出口にも吸
気負圧が作用するようになる。

このためウェルチューブ２５内にあるガソリン燃料が燃
料チューブ２３、燃料通路２４を経て前記第二補助燃料
出口１８より吸気通路２内に吸い出され、エアーバルブ
３が開き始めた時に生じる混合気の希薄化が防止される
。

以上の説明から明らかな如く、本考案による気化器によ
れば、二つの補助燃料出口が設けられていることにより
加速時に混合気が一時的に薄くなることが回避できるこ
とを理解されよう。

【図面の簡単な説明】

添付の図は本考案による気化器の一つの実施例を示す概
略縦断面図である。 １・・・・・・気化器のボデー ２・・・・・・吸気通
路、３・・・◆・・エアーバルブ、４・・・・・・スロ
ットルバルブ、５゜６・・・・・・弁軸、７・・・・・
・メイン燃料ノズル、８・・・・・・フロート室、９・
・・・・・ジェット要素、１０−−−−−−メータリン
グニードル、１１・・・・・・メイン燃料通路、１２メ
インウ工ル部、１３・・・・・・Ｌ１４・・・・・・エ
マルジョンチューブ、１５・・・・・・エアーブリード
、１６・・・・・中バー、１７・・・・・・第一の補助
燃料出口、１８・・・・・・第二の補助燃料出口、１９
・・・・・・燃料チューブ、２０・・・・・・燃料通路
、２１・・・・・・ウェルチューブ、２２・・・・・・
絞り孔、２３・・・・・・燃料チューブ、２４・・・・
・・燃料通路、２５・・・・・・ウェルチューブ、２６
・・・・・・絞り孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸気通路と、前記吸気通路に吸気の流れ方向に沿って隔
   置して設けられたエアーバルブ及びスロットルバルブと
   、前記エアーバルブと前記スロットルバルブとの間にて
   前記吸気通路に開口するメイン燃料出口と、前記メイン
   燃料出口と前記スロットルバルブとの間にて前記吸気通
   路に開口する第一の補助燃料出口と、前記エアーバルブ
   が全閉位置にある時にそれの上流側に位置し前記エアー
   バルブが全閉位置より開かれた時にそれの下流側に位置
   すべく前記吸気通路に開口する第二の補助燃料出口と、
   フロート室内に設けられ前記第一の補助燃料出口へ燃料
   を供給する第一の加速ウェルとフロート室内に前記第一
   の加速ウェルとは個別に設けられ前記第二の補助燃料出
   口へ燃料を供給する第二の加速ウェルとを有しているこ
   とを特徴とする気化器。