JP2510491B2 - 成膜装置及び該成膜装置用のカセット - Google Patents

成膜装置及び該成膜装置用のカセット

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JP2510491B2 JP60079678A JP7967885A JP2510491B2 JP 2510491 B2 JP2510491 B2 JP 2510491B2 JP 60079678 A JP60079678 A JP 60079678A JP 7967885 A JP7967885 A JP 7967885A JP 2510491 B2 JP2510491 B2 JP 2510491B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基体上の堆積膜、とりわけ機能性膜、殊に
半導体デバイス、電子写真用感光デバイス、画像入力用
のラインセンサー、撮像デバイスに利用される半導体膜
等を形成する成膜装置及び該装置用のカセットの改良に
関するものである。
〔従来技術〕
従来、成膜装置の一つ、例えば電子写真用感光体ドラ
ムを効率良く生産することができる成膜装置として次の
ようなものが知られている。
すなわち、第1図に示すように、 1はシールドボツクスであって、絶縁物1Aおよび1Bを
介して、その内側に有底の円筒構造を有する保持電極2
が設けられている。シールドボツクス1はアースされ、
保持電極2はこのシールドボツクス1と絶縁されてい
る。しかもこのシールドボツクス1によって、後述する
ように保持電極2に供給された高周波が外に漏れること
を防止する。
3はロツドであって、保持電極2の軸心上に位置する
ように、シールドボツクス1の底壁および保持電極2の
底壁を貫通している。ロツド3はシールドボツクス1内
の底部上に配置され、しかも保持電極2の底部を貫通す
るように設けられた環状の絶縁物4によって、保持電極
2から絶縁されている。5はシール機構であって、シー
ルドボツクス1の底壁の外側に配置され、これによって
ロツド3とシールドボツクス1との間を気密にシールす
る。
6はゲートバルブであって、シールドボツクス1の上
端に配置され、シールドボツクス1の上端開孔を気密に
開閉する。7はゲートバルブ6と絶縁物1Aとの間に、ゲ
ートバルブ6と保持電極2との間を気密にシールするよ
うに設けられた環状の絶縁物である。かくして、保持電
極2(シールドボツクス1)は密閉構造を形成する。
8はヒータであって、シールドボツクス1の内側周壁
に設けられている。9は絶縁物16を介してシールドボツ
クス1を貫通した導電部材であって、一端が保持電極2
に接続され、他端がRF電源10に接続されている。この導
電部材9を介して保持電極2にはRF電源10からの高周波
電力が供給される。
保持電極2の上端部内周壁および下端部内周壁にはテ
ーパ面2Aおよび2Bが各々形成されている。このテーパ面
2Aおよび2Bにはガスを排気するための排気口2Cおよび2D
が貫通して設けられている。11Aおよび11Bはガス排気管
であって、シールドボツクス1の上端部および下端部に
各々一端が固定され、しかも、カセツト20の上端部およ
び下端部に形成された環状の配管21Bおよび22Bに絶縁物
1Aおよび1Bを介して各々連通している。これらガス排気
管11Aおよび11Bの他端は吸気手段に接続されている。
12はガス供給管であって、その一端がシールドボツク
ス1を貫通し、さらに保持電極2に固定された絶縁物13
を介してガス室となる環状の空間14に連通している。こ
のガス供給管12の他端は図示しないガス供給源に接続さ
れており、従って、ガス供給源からの反応ガスが、ガス
供給管12、絶縁物13を介して保持電極2とカセツト20の
間の環状の空間14内に供給される。
ロツド3は減速機構3Aを介してモータ3Bに結合され、
このモータ3Bの駆動によって回転する。また、モータ3B
は図示しない昇降手段に固定されており、この昇降手段
によって、ロツド3は保持電極2の軸線上を昇降する。
第2図は、従来の成膜装置の保持電極2内に収納する
カセツト20の断面を示す図面である。
カセツト20は有底の円筒構造を有し、その上端部およ
び下端部に、ガスの排気部分21および22を各々有する。
この排気部分21および22は保持電極2の上端部および下
端部の内周面上に全周にわたって密着するようなサイズ
を持つテーパを形成しており、保持電極2の排気口2Cお
よび2Dと連通する位置に貫通孔を各々形成している。
ガスの排気部分21および22には、カセツト20内を排気
するための排気口21Aおよび22Aが、その周方向複数個所
に等間隔で貫通形成してある。
この排気口21Aおよび22Aから排気される反応ガスは、
カセツト20とその上端部および下端部の排気部分21およ
び22によって形成された環状の配管21Bおよび22Bを経由
し、保持電極2の排気口2Cおよび2Dから排気される。
カセツト20の排気部分21および22を除いた部分には軸
方向に複数個形成したガス噴出孔23の列が周方向に複数
列等間隔で形成されている。なおカセツト20は導電性を
有する材料、例えばアルミニウムから成る。
円筒状支持台25はその本体25Aの外側に電子写真用感
光体ドラムを形成するための円筒状支持体27を取り外し
可能に嵌合固定してある。円筒状支持体27は、本体25A
の下端部分の段部にその下端が当接し、その上端が本体
25Aの上端部外側に嵌合固定した環状の押え28に当接
し、かくして本体25Aの外側に嵌合固定されている。押
え28を本体25Aから取り外すことによって円筒27を本体2
5Aから外すことができる。
また、上部排気部分21は、カセツト20の上端開口を塞
ぎ、その中央部には、筒状構造からなる突起21Cが形成
されている。またカセツト20の下部排気部分22の底壁中
央部分にも同様の突起22Cが形成されている。突起21Cお
よび、22Cは、テーパ部とこのテーパ部に連続する直管
部とから成る。排気部分21および22は周知の製缶法によ
ってカセツト20の上端および下端に結合される。
以上のようにして、円筒状基体25をその中に収納した
カセツト20を、次のようにして、保持電極2内に収納す
る。
第1図に示すようにカセツト20を保持電極2内に収納
することによって、カセツト20の上端および、下端のフ
ランジ部20Aおよび20Bの外側周壁と保持電極2の内側周
壁は、例えば保持電極2の上端部および下端部の溝に固
定した導電性ガス・ケツト15Aおよび15Bを介して接触
し、反応ガスの放出分布を均一にするためのガス室とな
る環状の空間14を形成する。
次にロツド3を上昇させて、円筒状基体25をカセツト
20の底から持ち上げ、カセツト20内にこれと絶縁して支
持する。
このようにして、カセツト20は、保持電極2と電気的
に接触してカソード電極を構成し、一方、カセツト20内
に絶縁保持された円筒状基体25はロツド3を介してアー
スされる。
以上のようにして、円筒状基体25は、保持電極2内に
収めされる。そして、円筒状基体25を、ロツド3によっ
て回転させ、真空に保持されたカセツト20内に、ガス供
給管12、絶縁物13、環状空間14、ガス噴出孔23を介して
反応ガスを供給し、ヒータ8によってカセツト20内を加
熱し、保持電極2およびカセツト20に高周波電力を供給
することによって放電を生起し、反応ガスを分解するこ
とによって、円筒状基体25の外周面上に、例えばアモル
フアス・シリコンの膜を堆積する。。
成膜が終った円筒状基体25は、カセツト20とともに保
持電極2外に搬出され、反応炉外でカセツト20から取り
出される。
カセツト20は円筒状基体を取り出した後、分解、洗浄
され、再度組立てられて成膜に使用される。
しかしながら、このような従来の成膜装置において
は、次のような問題があった。
すなわち、カセツト20に保持電極2から高周波電力を
導入し、カソード電極とする際、これに対して、円筒状
基体25はアノード電極とされるため、該円筒状基体25
は、カセツト20から電気的に分離することが必要不可欠
となり、したがってそのための機構、たとえばロツドを
上昇させてカセツト20から電気的に分離する場合には、
その駆動機構が必要となり、装置の機構及び成膜工程が
複雑になる、という問題が生じる場合があった。
又、カセツト20は一体構造であるため、その全体がカ
ソード電極となり、カセツト20と円筒状基体25の間のみ
ならず、その上端部あるいは下端部の排気部分21および
22と円筒状基体25の上下端部のエツヂ、および円筒状基
体25の内側壁面との間等の不必要な場所においても放電
が生起してしまい、またこの様な場所の不均一さによる
異常放電が起り易く、そのため放電が不安定になり、形
成される堆積膜の特性に悪影響を及ぼす、という問題が
生じる場合があった。
また、カセツト20の上端部および下端部にはカセツト
20内部の周方向の排気圧力を均一に調節するため排気部
分21および22が設けられているが、断面積が小さいた
め、特に、アモルフアスシリコン膜の成膜をおこなう
と、成膜時に生成する生膜に寄与しないシリコン粉体が
この配管内壁面に堆積し、その管径を狭くし、結果的に
成膜中であっても排気圧分布が変化し、円筒状基体25の
円周方向の膜厚分布が悪くなるという問題が生じる場合
があった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、以上のような問題を解消し、装置の
構造を単純化し、なおかつ成膜中の放電安定性を高める
ことにより、膜質の均一性を高めることができ、安定
に、歩留り良く基体上に成膜を行なうことのできる成膜
装置及び該装置用のカセットを提供することにある。
〔開示の概要〕
本発明の成膜装置は、放電を利用して成膜を行なう成
膜装置において、成膜される基体を保持するための基本
載置部(ホルダー)、該基体載置部の周囲に第1の空間
を開けて設けられた多数のガス噴出口を有するカソード
電極、前記基体載置部と前記カソード電極との間であっ
て、前記カソード電極の上下端部に配され、前記基体載
置部と前記カソード電極とを電気的に絶縁する電気絶縁
性部材、前記第1の空間内を上方または下方から排気す
るための第1の排気口、前記第1の排気口に連通する前
記第1の空間の上方または下方に設けられた第2の空
間、及び、前記第1の排気口に相対しない位置に設けら
れた第2の空間内を排気するための第2の排気口、を有
し、前記基体載置部に成膜用の基体を載置して該基体を
収納し得るカセット、を収容する領域を有し、前記多数
のガス噴出口から前記空間内に供給される原料ガスを導
入するためのガス供給管、前記第2の排気口に接続され
前記空間内を排気するためのガス排気管、前記カセット
の周囲に前記カソード電極と空間が形成される位置に設
けられ電源に接続された保持電極、該保持電極の上下に
電気的に絶縁されて設けられ前記基体載置部と電気的に
接続される電気的に接地された部分、前記領域を気密に
閉じることができ開閉可能なゲートバルブ、前記保持電
極と前記カソード電極とを電気的に接続可能とするため
に前記保持電極の上下端部に設けられた導電性部材、と
を有することを特徴とする。
また、本発明の成膜装置用のカセットは、放電を利用
して成膜を行なう成膜装置に取り外し可能に設けられる
成膜装置用のカセッにおいて、成膜される基体を保持す
るための基体載置部(ホルダー)、該基体載置部の周囲
に第1の空間を開けて設けられた多数のガス噴出口を有
するカソード電極、前記基体載置部と前記カソード電極
との間であって、前記カソード電極の上下端部に配さ
れ、前記基体載置部と前記カソード電極とを電気的に絶
縁する電気絶縁性部材、前記第1の空間内を上方または
下方から排気するための第1の排気口、前記第1の排気
口に連通する前記第1の空間の上方または下方に設けら
れた第2の空間、及び、前記第1の排気口に相対しない
位置に設けられた第2の空間内を排気するための第2の
排気口、を有することを特徴とする。
〔実施例〕
第3図は本発明に係る成膜装置の一実施例における成
膜装置の断面を示す。
第3図において、30はシールドボツクスであって、絶
縁リング31Aおよび31Bを介して、その内側に円筒構造を
有する保持電極32が設けられている。シールドボツクス
30はアースされ、保持電極32はこのシールドボツクス30
と絶縁されている。しかもこのシールドボツクス30によ
って、後述するように保持電極32に供給された高周波が
外に漏れることを防止している。
33は絶縁物34を介してシールドボツクス30を貫通した
導電部材であって、一端が保持電極32に接続され、他端
がRF電源35に接続されている。この導電部材33を介して
保持電極32にはRF電源35からの高周波電力が供給され
る。
保持電極32の上端部および下端部には、その内周壁に
テーパ面36Aおよび37Aが各々形成されて、かつ反応ガス
を排気するための排気口36Bおよび37Bが、テーパ面に形
成された排気部分36および37が各々配置されている。上
部排気部分36および下部排気部分37には、各々図示して
ない吸気手段に接続された排気管36Cおよび37Cが、上記
排気口36Bおよび37Bに連通するように貫通されて設けら
れている。
38はガス供給管であって、その一端がシールドボツク
ス30を貫通し、さらに保持電極32に固定された絶縁物39
を介して保持電極32内部に連通している。このガス供給
管38の他端は図示しないガス供給源に接続されており、
従って、ガス供給源からの反応ガスが、ガス供給管38、
絶縁物39を介して保持電極32内部に供給される。
32Aおよび32Bは、保持電極32の上端部内側周壁の溝、
および下部絶縁リング31Bの保持電極32下端部との界面
内側周壁の溝に固定された、導電性ガスケツトであり、
保持電極32と各々電気的に接続されている。
40は、成膜中に基体を加熱・保温するためのヒータで
あり、下部排気部分37の内側底部に、保持電極32の中心
軸上に沿って固定してある。
41はゲート・バルブであり、上部排気部分36の開口部
に取付けてあり、カセツト50(第5図)を保持電極32内
に搬入搬出する際に開閉し、成膜中は閉じて真空機密を
保持する。
保持電極32、上部絶縁リング31A、下端絶縁リング31
B、上部排気部分36、下部排気部分37、ゲート・バルブ4
1、ガス供給管38および絶縁物39の接合する界面にはす
べて真空ガス・シールを設けてあり、成膜装置を真空に
保つ構造となっている。
また、上部排気部分36、下部排気部分37、シールドボ
ツクス30、ゲート・バルブ41、ガス供給管38およびヒー
タ40は各々アースに接続されており、すべて同電位とな
っている。
第4図は、カセツト50の部品構成を示す断面図であ
る。
カセツト50は大別して導電性部材と絶縁性部材とから
構成されている。導電性部材の材料としては、アルミニ
ウム、ステンレス等が、また絶縁性部材の材料として
は、セラミツク、ガラス、テフロン等が好適に用いられ
る。
51は成膜するための円筒状基体であり、52はこれを内
側から支持するためのホルダーである。ホルダー52の下
部には、カセツト50が組立てられた際にその内部の排気
圧を均一にするための空間であるところのフイード・ス
ルー部52Aが附帯されており、その外側周壁は成膜装置
本体の下部排気部分37のテーパ面37Aと密接するような
テーパ面52Bに形成されている。また、そのテーパ面52B
には排気口37Bに合致するような位置に排気口52Cが開口
せられている。さらにまた、このフイード・スルー部52
Aの上部は円筒状に開口している。なお、52Dはカセツト
50を搬送する際に使用されるチヤツキング用突起であ
る。
53は円筒状基体51の上部に取付けられるダミー基体で
あり、ホルダー52によって支持される。
54はカセツト用下部絶縁リングであり、ホルダー52の
フイード・スルー部52Aの上部に密接して支持され、そ
の底板にはカセツト50内部の円周方向の排気圧を均一に
調整するための排気口54Aが周方向に複数個形成されて
いる。
55はカセツト50のカソード電極であり、カセツト用下
部絶縁リング54の上部に密接して支持され、ホルダー52
とは電気的に絶縁される構造となっている。また、その
外側周壁の上端部および下端部には、保持電極32の内側
周壁の上端部および下端部に保持した導電性ガス・ケツ
ト32Aおよび32Bが各々密接するように、テーパ面を有す
るフランジ部55Aおよび55Bが形成されている。また、そ
の壁面には軸方向に複数個形成したガス噴出孔55Cの列
が周方向に複数列等間隔で形成されている。
56はカセツト用上部絶縁リングであり、カソード電極
55の上端部に密接して支持されている。その天板には、
カセツト用下部絶縁リング56と同様、周方向に排気口56
Aが複数個形成されている。
57はカセツト50の上部排気リングで、ホルダー52の下
部に附設したものと同様、排気圧を均一にするためのフ
イード・スルー部57Aが形成されている。また、その外
側周壁は、成膜装置本体の上部排気部分36のテーパ面36
Aに密接するようなテーパ面57Bが形成されている。さら
にまた、そのテーパ面57Bには排気口36Bに合致するよう
な位置に排気口57Cが開口せられている。なお、この上
部排気リング57の下方は円周状に開口しており、カセツ
ト用上部絶縁リング56の上部に載置することによって排
気口56Aのみが開口したフイード・スルー部が形成され
る。
第5図は、上記カセツト機成部品の組立て断面図であ
る。カセツト50は、まずホルダー52の円筒上方からカセ
ツト用下部絶縁リング54をかぶせ、ホルダー52のフイー
ド・スルー部52Aの上部に嵌合固定する。これによって
下部のフイード・スルー部52Aは上方に排気口54Aを有す
る空間として形成される。次に円筒状基体51を、ホルダ
ー52の円筒上方から中心軸に沿って挿入し、ひきつづき
同様にダミー53を挿入して円筒状基体51の上端に嵌合固
定する。次に、カソード電極55をかぶせ、そのフランジ
55Bをカセツト用下部絶縁リング54の段差部に密接する
ようにして嵌合固定する。さらにその上にカセット用上
部絶縁リング56をのせ、最後に上部排気リング57をのせ
てカセツト50を完成させる。
なお、上記組立工程は、クリーン・ルーム等の洗浄な
る雰囲気のもとで行なうのが好ましい。
完成したカセツト50はホルダー52の上端のチヤツキン
グ用突起を利用して、従来例と同じくチヤツキング機構
によって懸吊搬送され、図示していない真空搬送可能な
ポツト内に収納して、本発明の成膜装置の上部に取付け
たゲート・バルブ41を開け、すでに真空に保持してある
成膜装置内部に挿入する。
第6図は、カセツト50が設置された成膜装置の断面を
示す。
カセツト50の挿入が完了した位置で、保持電極32の内
側周壁の上端部および下端部に固定された導電性ガスケ
ツト32Aおよび32Bが、カセツト50の外側周壁の上端部お
よび下端部に形成されているフランジ部55Aおよび55Bと
その全周で密接し、反応ガスのシールと、高周波電力の
導入を可能にし、保持電極32とカソード電極55の間には
ガスを均一な分布状態で放出させるためのガス室となる
環状の空間60が形成される。
また、ホルダー52の下部のテーパ面52Bと下部排気部
分37のテーパ面37Aが密接し、排気口52Cと排気管37Cと
が連通してカセツト50内の下部排気が可能となる。
また、上部排気リング57のテーパ面57Bと上部排気部
分36のテーパ面36Aが密接し、排気口57Cと排気管36Cと
が連通してカセツト50内の上部排気が可能となる。
収納されたカセツト50内の円筒状基体51への成膜は以
下のようにして行なう。
円筒状基体51は成膜に最適な温度に、ヒーター40によ
って加熱、保持されている。そして真空に保持されたカ
セツト50内に、ガス供給管38、絶縁物39、環状の空間6
0、ガス噴出孔55Cを介して反応ガスを供給する。つぎに
RF電源35から導電部材33、保持電極32、およびその上端
部および下端部の導電性ガス・ケツト32Aおよび32Bを介
してカソード電極55に高周波電力を供給することによっ
て、アースに接地された円筒状基体51との間で放電を生
起し、反応ガスを分解することによって、円筒状基体51
の外周面上に、例えばアモルフアス・シリコンの膜を堆
積する。
本装置に於いては、その放電において、カソード電極
55以外のカセツト50の導電部材は円筒状電極51同様にア
ースされており、カソード電極55との間隔も、上部およ
び下部のカセツト用絶縁リング54および56によって、円
筒状基体51との間隔と同等以上に確保されていることか
ら、異常放電等が発生することはなく、また、成膜の際
に不必要な領域、すなわちカソード電極55以外の部分に
まで高周波電力が印加されることもない。
成膜中のカセツト50内部の圧力分布は、排気口の位置
形状および排気速度によって決定される。排気口54Aお
よび56Aは、円筒状基体51の周方向の圧力分布を均一化
し、またフイード・スルー部52Aおよび57Aによって、こ
の排気口の各々の排気速度を均一にする。
また、導入された反応ガスは、この排気口54Aおよび5
6A、フイード・スルー部52Aおよび57A、排気口52Cおよ
び57C、排気管37Cおよび36Cを介して図示していない吸
気手段で排気される。その際、例えば、アモルフアス・
シリコン膜を形成する場合には、配管を通過する反応ガ
スの一部は配管の内壁面でポリシラン粉体を生成し堆積
するが、本装置では、前記フイード・スルー部はその内
壁面積が大きく、なおかつ、排気流をその壁面に衝突さ
せるような構造に排気口の位置を形成してあることか
ら、フイード・スルー部でのポリシラン粉体を多量に補
集することができ、その後の配管に堆積するポリシラン
粉体の堆積量を軽減することができる。このことによ
り、全体として装置内に堆積するポリシラン粉体の量は
低減される。
成膜が終った円筒状基体51は、前記搬入工程と逆の操
作にて、カセツト50とともに成膜装置外に搬出され、カ
セツト50から取り出される。
円筒状基体51を取り出したカセツト50は、従来例と同
じく分解、洗浄され、再度組立てられて成膜に使用され
る。
上記実施例中、成膜装置およびカセツトの構造を、そ
の搬送手段として懸吊ロツドを使用した上・下方向の搬
送形態を中心に説明したが、他に、周知のインライン搬
送方式の成膜装置においても本発明を適用することがで
きる。
ただし、この場合円筒状基体加熱用ヒーター40は成膜
装置側に固定するのではなく、ホルダー52内部に収納さ
れ、カセツト50とともに搬送される構造となっているの
がより好ましい。
また、上記実施例においては、その排気方法をカセツ
ト50の上下方向としたが、円筒状基体51の長さ等によっ
て、どちらか一方の排気系のみ選択しても、さしつかえ
ないものである。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明したように、本発明の成膜装置によ
れば、カセツトが導電性部材と電気絶縁性部材とで構成
されているため、カソード電極部を円筒状電極およびそ
の周辺構造部材から電気的に分離することができ、カソ
ード電極端部等での異常放電の発生を低減し、安定した
放電を生起させることができる。
また、このような構造とすることにより成膜時に電極
を分離するための機構(例えばロツド)を設ける必要が
なく、カセツトを保持電極内に挿入するだけで成膜可能
な状態とすることができる、という非常に簡単な装置構
成とすることができ、その作業工程も簡略化できる。
更に、カセツト内で基体がカセツトに嵌合されている
ことから、カセツト搬送中に、振動等により基体位置が
ずれることがなく、カソード電極との距離に変化を生じ
ることがないことから、成膜に際に、その円周方向にお
いて均一で安定した放電を生起させることができる。
更に加えて、カセツト内部にフイードスルー部を設け
れば、その排気圧力調整をフイード・スルー部で行なう
ことができ、基体上に堆積する膜の膜厚分布およびその
特性分布を調整することができる。
さらにまた、このフイード・スルー部で反応・生成し
て、反応炉および配管等に付着・堆積するポリシラン粉
体を効率良く補集することができ、カセツト以外の配管
に堆積するポリシラン粉体の量を軽減することができる
ため、配管のつまりによる内部圧力の変動を防止するこ
とができ、安定した成膜を行なうことができる。
つまり、本発明の成膜装置によれば、成膜を行なうた
めのカセツトと、その条件をつくり出すための附帯装置
であるところの反応炉本体とを機能分離したことによ
り、同一形態のカセツトを用いれば常に良好な特性の堆
積膜を再現性よく、しかも高効率で量産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の成膜装置の断面図、 第2図は従来の成膜装置に入れるカセツトの断面図、 第3図は本発明に係る成膜装置の反応炉のみの断面図、 第4図はそのカセツトの部品構成を表わす部品断面図、 第5図はその組立断面図、 第6図は本発明に係る成膜装置全体の一実施例を示す断
面図である。 31A,31B……絶縁リング 32……保持電極 32A,32B……導電性ガスケツト 50……カセツト 51……円筒状基体 52……ホルダー 54,56……カセツト用絶縁リング 55……カソード電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電を利用して成膜を行なう成膜装置にお
    いて、成膜される基体を保持するための基体載置部、該
    基体載置部の周囲に第1の空間を開けて設けられた多数
    のガス噴出口を有するカソード電極、前記基体載置部と
    前記カソード電極との間であって、前記カソード電極の
    上下端部に配され、前記基体載置部と前記カソード電極
    とを電気的に絶縁する電気絶縁性部材、前記第1の空間
    内を上方または下方から排気するための第1の排気口、
    前記第1の排気口に連通する前記第1の空間の上方また
    は下方に設けられた第2の空間、及び、前記第1の排気
    口に相対しない位置に設けられた第2の空間内を排気す
    るための第2の排気口、を有し、前記基体載置部に成膜
    用の基体を載置して該基体を収納し得るカセット、を収
    容する領域を有し、前記多数のガス噴出口から前記空間
    内に供給される原料ガスを導入するためのガス供給管、
    前記第2の排気口に接続され前記空間内を排気するため
    のガス排気管、前記カセットの周囲に前記カソード電極
    と空間が形成される位置に設けられ電源に接続された保
    持電極、該保持電極の上下に電気的に絶縁されて設けら
    れ前記基体載置部と電気的に接続される電気的に接地さ
    れた部分、前記領域を気密に閉じることができ開閉可能
    なゲートバルブ、前記保持電極と前記カソード電極とを
    電気的に接続可能とするために前記保持電極の上下端部
    に設けられた導電性部材、とを有することを特徴とする
    成膜装置。
  2. 【請求項2】前記導電性部材は導電性ガスケットである
    特許請求の範囲第1項に記載の成膜装置。
  3. 【請求項3】放電を利用して成膜を行なう成膜装置に取
    り外し可能に設けられる成膜装置用のカセットにおい
    て、 成膜される基体を保持するための基体載置部、該基体載
    置部の周囲に第1の空間を開けて設けられた多数のガス
    噴出口を有するカソード電極、前記基体載置部と前記カ
    ソード電極との間であって、前記カソード電極の上下端
    部に配され、前記基体載置部と前記カソード電極とを電
    気的に絶縁する電気絶縁性部材、 前記第1の空間内を上方または下方から排気するための
    第1の排気口、 前記第1の排気口に連通する前記第1の空間の上方また
    は下方に設けられた第2の空間、及び、前記第1の排気
    口に相対しない位置に設けられた第2の空間内を排気す
    るための第2の排気口、 を有することを特徴とする成膜装置用のカセット。
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