JP2510424B2 - リグノセルロ―ス材料を二酸化窒素を含有するガスで活性化する方法 - Google Patents

リグノセルロ―ス材料を二酸化窒素を含有するガスで活性化する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、リグノセルロース材料が脱リグニン処理に
かけられる方法に関する。リグノセルロース材料とは主
に種々のリグノセルロースパルプ、好ましくは例えば木
材が薬品の助けにより完全にまたは部分的にセルロース
パルプに変換されたようなパルプを意味する。本発明
は、アルカリ性法およびサルファイト法によって製造さ
れたケミカルセルロースパルプへの適用に特に適してい
る。アルカリ性蒸解法としては、例えばキノン化合物タ
イプの薬剤添加または無添加でのサルフェート法、ポリ
サルファイド法およびソーダ水(水酸化ナトリウム)法
を挙げることができる。本発明は好ましくは未漂白セル
ロースパルプに適用することができるが、あらかじめ漂
白および/または他の方法で処理された、例えばアルカ
リ処理されたセルロースパルプにも具合よく適用するこ
とができる。
背景技術 水性リグノセルロース材料を一以上の脱リグニン段階
の前の一以上のいわゆる活性化段階において二酸化窒素
(NO2)を含有するガスで処理することにより、脱リグ
ニン剤として塩素または塩素化合物を使用することなく
これまで可能であると考えられたよりもより高程度にセ
ルロース材料の脱リグニンを高度に選択的な態様で実施
できることが発見された。
この活性プロセスは多数のファクターによって影響さ
れる。これらファクターはパルプ濃度、仕込んだ二酸化
窒素の量、時間および温度を含む。異なる温度プロフィ
ル、すなわち活性化プロセスの異なる段階における異な
る温度も最終結果に影響する。加えて、活性化中の硝酸
塩含有および水素イオン含量も活性化プロセスに決定的
意義を持つ。高価な二酸化窒素の供給の必要性は活性ス
テージへ硝酸イオンおよび水素イオンを供給することに
よって大幅に減らすことができる。セルロースパルプの
脱リグニンの選択性は、中でも前記パラメータを最適化
することによって、最適化することができる。これは極
めて高程度の脱リグニンを実施するために利用すること
ができる。
活性化プロセスは酸素含有ガス、例えば気体状酸素を
導入することによっても影響される。環境面からは気体
酸素を加えることが常に有利である。これは活性化が終
了した時、ガスは常に二酸化窒素(NO2)および一酸化
窒素(NO)の両方の低割合を含有するからである。さら
に、セルロースパルプの活性化の間気体酸素の添加はセ
ルロースパルプの脱リグニンの改良された選択的に貢献
する。
本発明の概要 技術的課題 しかしながら他の条件下において過剰量の酸素の添加
はセルロースパルプの脱リグニンの選択性を損なうこと
が発見された。反対に低酸素添加は、そのような場合ガ
スは活性化プロセスの終了時特に一酸化窒素(NO)の高
割合を含有するから環境問題を生ずる。
解決法 本発明は、水性リグノセルロース材料が活性化リアク
ター内で二酸化窒素(NO2)含有ガスで活性化され、次
に活性化されたリグノセルロース材料がアルカリ性媒体
中で脱リグニンされるセルロースパルプ製造方法におい
て、 活性化リアクターの入口付近のみにおいてリグノセル
ロース材料へ過剰の酸素を含まない二酸化窒素(NO2
含有ガスを導入することと、 活性化リアクター出口付近のみにおいてリグノセルロ
ース材料から一酸化窒素(NO)を含有するガスを分離す
ることと、 分離されたガスを活性化されたリグノセルロース材料
のアルカリ性媒体中の脱リグニンから得られた廃液を含
んでいる当初pHが7〜13.5の吸収溶液と反応させること
と、 前記吸収溶液との反応前および/または反応の間前記
分離されたガスへ酸素含有ガスを導入することと、 前記分離されたガスと反応後の吸収溶液を活性化プロ
セスの前およびまたは最中にリグノセルロース材料へ導
入することと、そして 吸収溶液の助けにより精製したガスを場合によりさら
に精製した後大気へまたは分解プラントへ送ること を特徴とするセルロースパルプの製造方法に関する。
リグノセルロース材料(以後セルロースパルプと呼
ぶ)と水との混合物は、活性化プロセスの間パルプ濃度
が2〜80%,適当には3〜40%,好ましくは5〜30%の
範囲内にあるようなものである。
二酸化窒素(NO2)は活性化段階へ実質上純粋な形で
導入されるか、または一酸化窒素(NO)および酸素を供
給することにより、活性化リアクターの直前またはその
中で生成することが許容される。二酸化窒素および一酸
化窒素の両方を一つの同じセルロースパルプへ導入する
ことができる。二酸化窒素なる術語は、四酸化二窒素
(N2O4)および二酸化窒素の他のポリマー形を包含する
ことを意味する。四酸化二窒素の1モルは二酸化窒素2
モルとして計算する。一酸化窒素を含む付加生成物は同
様に一酸化窒素として計算される。このように三酸化二
窒素(N2O3)は一酸化窒素1モルおよび二酸化窒素1モ
ルとして計算される。酸素を含む付加生成物が中間体と
して多分存在する。同様に、亜硝酸(HNO2)は活性一酸
化窒素として計算される。三酸化二窒素と同様に、亜硝
酸は揮発性で、そして二酸化窒素および一酸化窒素から
分析的に分離するのが困難である。酸化二窒素(N2O)
は他方活性酸化窒素として計算されない。
系へ仕込まれる窒素酸化物の量は、中でもセルロース
パルプのリグニン含量、パルプの炭水化物に対する許容
し得る攻撃、および所望の脱リグニンの程度に従って適
応される。モノマーとして計算し、仕込まれる窒素酸化
物の量はセルロースパルプ中のリグニン100kgあたり通
常0.1〜2キロモルである。
活性化プロセスの間の温度は比較的自由に、例えば20
〜110℃の範囲内に選ぶことができる。もし活性化プロ
セスが単一段階で実施されるならば、最適温度は50〜95
℃の範囲内であろう。活性化プロセスが二段階に分けら
れる時は、好ましい温度は第1段階では25〜40℃の範囲
内にあるが、第2段階の温度は80〜100℃の範囲内にあ
るであろう。
時間は一部温度に依存する。もしpHが非常に低く、そ
して温度が高ければ、短い活性期間を選ぶことが必要で
ある。他の場合には、活性化結果は活性化プロセスが長
い期間にわたって実施される時に通常改善される。
セルロースの活性化の前におよび/または最中に仕込
まれる酸素の量は低く維持されるであろう。本発明の好
ましい一具体例によれば、セルロースパルプの活性化の
間酸素含有ガスは意図的に仕込まれない。特別の防止対
策を取らない限り、いくらかの量の空気が常にセルロー
スパルプに同伴して活性リアクターへ入り、そして該空
気中の酸素でしばしば十分である。ある場合にはセルロ
ースパルプに同伴する空気の量を減らすことが必要でさ
えある。空気はパルプを活性化段階へ導入する前にセル
ロースパルプを圧縮することにより、またはセルロース
パルプを加熱および/または脱気することによって除去
することができる。一酸化窒素(NO)が活性酸化窒素と
して仕込まれる時は、酸素は一酸化窒素(NO)を二酸化
窒素(NO2)へ酸化するのに要する化学量論値以下の量
だけで仕込まれるのが好ましい。
活性化段階から分離されたガスは一酸化窒素(NO)の
いくらかの最低含量を有し、処理のため回収される。こ
の処理プロセスは少なくとも二つのフェーズ、すなわち
酸素含有ガスの導入と、そしてガスと吸収溶液との反応
とよりなる。酸素添加は通常最初になされるが、両方の
フェーズを一つの同じ処理ステージで実施することも完
全に考えられる。
最適の結果を得るため、仕込まれる酸素の量は分離さ
れたガス中の一酸化窒素(NO)モルあたりO2として0.10
ないし0.35モル,好ましい0.20〜0.28モルであるべきこ
とが判明した。
本発明によれば、吸収溶液は活性化されたリグノセル
ロース材料のアルカリ性媒体中の脱リグニンから得られ
た廃液を含み、かつ吸収溶液の当初pHは7〜13.5の範囲
にある。この範囲のpHを有する吸収溶液は、例えばアル
カリ性酸素ガス漂白をリグノセルロース材料のアルカリ
性媒体中の脱リグニンプロセスに使用した場合その廃液
のpHは通常9〜12の範囲にあるので、この廃液をそのま
ま使用してもよいし、または該廃液と他の液体、例えば
生成する溶液のpHを上昇または低下させる液体を適宜混
合して調製することができる。特に好ましい廃液はアル
カリ性酸素ガス漂白段階から得られたもの、特に本発明
によって二酸化窒素(NO2)で活性化したセルロースパ
ルプのアルカリ性酸素漂白プロセスから得られた廃液で
ある。これは活性窒素酸化物の低消費をもたらし、そし
てリグニンの沈澱を回避する。これらの吸収溶液は回収
され、そして活性化プロセスの前および/または間にセ
ルロースパルプへ仕込まれる。該溶液は有利には活性化
プロセス、すなわち二酸化窒素(NO2)を含有するガス
で処理する直前および特にその間にセルロースパルプを
含浸および/または希釈するために使用することができ
る。
ここで述べたpH値は、蒸発なしで室温(約20℃)へ冷
却したサンプルについてガラス電極で測定した値に関す
る。活性プロセスの間に採取したサンプルの場合には、
セルロースパルプはpHの測定前に分離される。サンプル
が8%以上のパルプ濃度において採取される時は、濃度
は純水で希釈することにより8%へ下げられ、その後セ
ルロースパルプが分離された。吸収溶液、例えば種々の
廃液に関して述べたpH値は冷却した希釈しないサンプル
に関する。
分離したガスの精製に関し、分離したガスと吸収溶液
の相対量と、そして場合により系へ仕込まれた酸素(ま
たは酸素含有ガス)の量が使用済吸収溶液のpHが5〜12
の範囲であるように適応させた時に良い結果が得られ
た。活性酸化窒素の回収は使用済吸収液のpHがこの範囲
にある時特に有利であった。この吸収溶液を回収すると
き、この溶液のみを活性化プロセスを開始する前にセル
ロースパルプの含浸および/または希釈のために使用す
ることが好ましい。
利益 本発明の方法を実施する時、先行技術と異なって、セ
ルロースパルプの脱リグニンの間高い選択性を維持しな
がら酸素および新しく仕込んだ二酸化窒素(または一酸
化窒素)の消費を低レベルに保つことが可能であること
が判明した。
ある種の条件を使用する時、先行技術と異なって、窒
素酸化物の低消費にもかかわらず、少し改良された品
質、例えば改良された強度性質を得ることが可能である
ことが判明した。これらの利益は環境に対して影響なし
で、またはほんの僅かの影響で得られる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の方法の第1の具体例のフローシート
であり、第2図は本発明の第2の具体例の第2の好まし
い具体例のフローシートである。
好ましい具体例 本発明方法に対し有意義な多数の他のパラメータを前
記フローシートの以下の説明に記載する。
第1図に示した本発明方法の場合、ケミカルセルロー
スパルプ、例えば未漂白ケミカルセルロースパルプは導
管1を通って脱液装置2、例えばプレスへ送られる。セ
ルロースパルプはスクリーニングされたまたはされない
ものでよく、そして蒸解機からパルプに随伴する使用済
蒸解液の大部分を除去されている。使用済蒸解液は通常
使用済漂白液、例えば酸素ガス漂白段階から得られた廃
液で置換される。この目的のため活性化プロセスから得
られた廃液の与えられた量を使用することも可能であ
る。パルプ濃度は通常パルプがプレス2へ導入される時
低い(1または数%)。パルプ濃度はプレス2において
例えば30%以上へ上昇させられる。セルロースパルプか
ら絞り出された液は導管3を通って運び出され、そして
例えば未漂白パルプを洗浄および/または希釈するため
に使用される。セルロースパルプは次に導管4を通って
希釈プラント5へ送られる。プロセスのこの位置におい
て導管4はシュートまたは供給スクリューで置換するこ
とができる。パルプの濃度はプラント5において例えば
5%へ低下される。セルロースパルプは次に導管6を通
って(例えばポンプの助けにより)ミキサー7へ送られ
る。窒素酸化物、例えば二酸化窒素NO2が導管8を通っ
て供給される。活性化プロセスの間の所望の温度はセル
ロースパルプ流中へ水蒸気を注入することによって通常
得られる。セルロースパルプは次に活性化リアクター9
を通過せしめられる。活性化が起ることが許容される温
度は多数の他のパラメータに依存するが、この具体例の
場合使用される温度は通常50〜95℃の範囲内であろう。
約90℃の温度が図示した一段階法の場合活性化に関して
特に使用される。リアクター9の高さおよびパルプがリ
アクターを通過する速度は滞留時間(処理時間)によっ
て決定される。滞留時間は通常60〜360分である。180分
間の滞留時間が約90℃の温度において良い結果を与える
ことが判明した。
一酸化窒素NOを含有するガスがリアクター9のトップ
においてセルロースパルプ懸濁液から分離される。この
ガスは導管10を通って酸化リアクター11へ送られる。中
でも一酸化窒素NOを含有するこのガスは、リアクター中
において導管12を通って供給される酸素含有ガス、好ま
しくは酸素ガスと反応させられる。仕込まれる酸素は、
好ましくはリアクター11へ送られるガス中の一酸化窒素
NOモルあたり0.10〜0.35モルO2である。本発明のこの具
体例を実施する時セルロースパルプへ酸素は意図的に供
給されない。他方多かれ少なかれ空気が常に活性化リア
クターへセルロースパルプに随伴するであろう。第1図
に図示した装置により、パルプに随伴する空気の量(そ
れにより仕込まれる酸素の量)を適度なレベルに維持す
ることが可能である。
最適な活性化効果を得るため、活性化プロセスの前お
よび最中のセルロースパルプのpHをモニターし、そして
制御することが重要である。位置7、すなわち導管8を
通ってある形の酸化窒素が導入される直前の位置におい
て、セルロースパルプは通常5〜12の範囲内のpHを持つ
であろう。5.5〜8の範囲内のpHが好ましい。パルプへ
酸化窒素を導入した後pHは降下し、そして活性化プロセ
スの最終段階およびその後セルロースパルプのpHは1.5
〜4.5の範囲内でなければならないことが発見された。
特に良好な結果は1.8〜2.8の最終pHによって得られた。
適当な低pH値はいくつかの方法で得ることができる。例
えば、適当な低pH値は硝酸または他の酸、好ましくは強
鉱酸の添加によって得ることができる。少量の酸素ガ
ス、例えばセルロースパルプに随伴するリグニン1000kg
あたり0.5〜2kgの酸素の導入もpHを低くするために用い
ることができる。
セルロースパルプはリアクターのトップを通ってリア
クター9から離れ、そして導管13を通って液分離装置14
へ送られる。この装置はセルロースパルプから活性化液
の大部分を除去することができるプレスの形を取ること
ができる。セルロースパルプから廃液を圧縮する代わり
に、該液は再循環した活性化廃液および/または新鮮な
水のような液体でパルプから置換することができる。置
換液は漂白液、例えば酸素ガス漂白段階から得られた廃
液を含むことができる。廃液は導管15を通って運び出さ
れ、そして希釈プラント5および/または該プラントの
上流位置においてセルロースパルプへ送られる。セルロ
ースパルプは次に含浸プラント16へ送られ、そこである
形のアルカリ、例えば水酸化ナトリウムがパルプへ仕込
まれる。もし酸素ガス漂白廃液がセルロースパルプへ未
だ仕込まれていなければ、パルプへそのような液をマグ
ネシウム塩の添加と組み合わせて導入するのが適当であ
る。セルロースパルプは導管17を通って強力ミキサー18
へ送られ、そこへは導管19を通って酸素ガスが供給され
る。酸素ガスはセルロースパルプ懸濁液全体に細かく分
割された形で分散し、その時パルプ濃度は好ましくは5
〜10%の範囲内にある。懸濁液は酸素ガス漂白リアクタ
ー20を通って上方へ通過する。リアクター20の底におけ
る酸素ガス圧力はある程度リアクターの高さによって決
まる。供給される酸素ガスの圧力は自由に選択すること
ができ、このことはリアクター20のトップにおける酸素
ガス圧力は大気圧に等しいかまたはそれよりも高いこと
を意味する。いわゆる高濃度酸素ガス漂白を意味する10
%以上のパルプ濃度を酸素ガス漂白段階の間使用するこ
とも可能である。セルロースパルプは次に導管と21を通
って液分離プラント22へ送られ、そこでセルロースパル
プは公知方法により、例えばプレスおよび/または洗浄
により酸素ガス漂白廃液を除去される。セルロースパル
プはさらに処理のため導管23を通ってこのプラントを離
れる。
酸素漂白廃液のある量は導管25を通ってポンプ24の助
けによりガス吸収プラント(スクラッバー)26のトップ
へ運ばれる。酸素ガス漂白廃液は通常9〜12の範囲のpH
を有する。酸化リアクター11からのガスは導管27を通っ
てスクラッバー26の底へ送られる。ガスと吸収液との間
の接触はガスからその酸化窒素含量の大部分を除去す
る。もしスクラッバー26内において非常に高程度の吸収
が得られるならば、処理したガスは導管28を通って大気
中へ排出することができる。しかしこれは好ましくな
く、その代わりに、ガスは蒸解廃液が燃焼されるソーダ
回収プラントへ送られる。環境に対する規制が非常に高
い場合には、ガスを大気中へ放出するかまたはガスをソ
ーダ回収プラントへ導入する前に、導管28中のガスをさ
らに精製することが必要となり得る。
いくつかの窒素化合物を含有する吸収液はスクラッバ
ー26からその底を通って除去され、そして導管29を通っ
て希釈プラント5へ送られる。多量または少量の吸収液
は他の目的に使用することもできる。しかしながら、吸
収液は存在する窒素化合物を活性化プロセスにおいて再
使用するため活性化リアクターの上流位置においてセル
ロースパルプへ導入することが好ましい。
図面には示していないが、種々の段階を通るガスおよ
び液の両方を再循環することが有利であろう。例えば導
管10および/または導管27中のガス流の一部を活性化リ
アクター9へ返還することができる。さらに、導管28を
通って運ばれるガスの一部を活性化リアクター9へ再循
環することが好ましい。リアクター9へのその流れの通
過の間酸素ガスを前記ガス流へ供給することができる。
さらにスクラッバー26の底における吸収液の一部をスク
ラッバーへ、および好ましくはスクラッバーの高さに沿
ってその外殻に沿った一個所以上へ再循環することがで
きる。
第2図に示した本発明の好ましい具体例は当初は第1
図に関して記載した本発明方法の具体例に一致する。
ケミカルセルロースパルプは導管30を通って除液装置
31へ送られる。セルロースパルプから抽出された液は導
管32を通って運び去られる。セルロースパルプは導管33
を通って希釈プラント34へ送られる。セルロースパルプ
は次に導管35を通ってミキサー36へ送られ、そこでセル
ロースパルプは導管37からの一酸化窒素NOと酸素O2と接
触させられる。これらのガスのモル比は、例えば2.5:1
でよい。
これらのガスの導入は活性化プロセスを開始する。こ
の場合活性化プロセスはパルプ懸濁液の中間希釈を伴う
二段階に分割される。例えば10〜15%の濃度を持つセル
ロースパルプは上流の第1の活性化リアクター38を通過
させられる。この段階における温度は有利には比較的低
く、そして時間は比較的短い。例えば35℃の温度と20分
の時間を使用することができる。セルロースパルプは次
に導管39を通って希釈装置40へ送られ、そこでセルロー
スパルプは例えば4〜9%の濃度へ希釈される。セルロ
ースパルプは次の導管41を通って第2の活性化リアクタ
ー42へ送られる。この第2の活性化段階は高い温度(例
えば90℃)および長い時間(例えば180分)にわたって
実施されるであろう。この第2の処理段階は熟成期間と
呼ぶことができる。セルロースパルプは次に導管43を通
ってガス分離器44、例えばサイクロン分離器へ送られ
る。セルロースパルプ懸濁液から分離された酸化窒素含
有ガスは導管45を通って酸化リアクター46へ送られ、そ
れへは酸素ガスをリアクターへ供給するための導管47が
接続されている。
このガス分離の後、セルロースパルプは導管48を通っ
て液分離プラント49へ送られる。セルロースパルプは次
にプラント50において酸素ガス漂白に必要な例えば水酸
化ナトリウムの形のアルカリと、そして例えばマグネシ
ウム塩の形の保護剤で含浸される。酸素ガス漂白廃液を
位置49および50においてセルロースパルプへ供給するこ
ともできる。セルロースパルプは次に導管52を通って強
力ミキサー51へ送られ、そこへは過圧下の酸素ガスが導
管53を通って供給される。
セルロースパルプは次に酸素ガス漂白リアクター54を
通って上方へ通過する。温度およびじかんは重要でな
く、そしてこれらパラメータは、酸素ガス圧力およびア
ルカリ仕込み量と共に慣用の技術に従って選定すること
ができる。
セルロースパルプは酸素ガス漂白リアクター54から導
管55を通って液分離プラント56へ送られる。セルロース
パルプから酸素ガス漂白廃液を分離した後、パルプは導
管57を通ってそれ以上の処理位置、例えば一以上の最終
漂白段階へ運ばれる。
pH9〜12を有する酸素ガス漂白廃液の一部は、ポンプ5
8の助けにより導管59を通って第1のガス吸収プラント6
0(スクラッバー)のトップへ運ばれる。液は公知の態
様で、例えばスプレーノズルの助けにより細かく分割さ
れるか、またはスクラッバー中に配置した固体の充填
物、例えばサドル充填物もしくはいわゆるラシッヒリン
グ上の薄い液体フィルムの形でスクラッバーを通過させ
られる。ガスは酸化プラント46から導管61を通ってスク
ラッバー60の底へ運ばれる。精製されたガスはスクラッ
バー60から除去され、そして導管62を通って第2のガス
吸収プラント63(スクラッバー)の底へ送られる。さら
に酸素が導管64を通って供給され、それは導管62へ接続
される。導管62を通って流れるガスの一部分を接続導管
64のすぐ上流の、またはその下流の位置で除去し、そし
て活性化リアクター38および42の一方(または両方)へ
そのための導管を通って返還する時、利益が得られる。
吸収液は導管65を通って液分離プラント49からスクラッ
バー63のトップへ送られる。この液のpHは3.5〜6.5の範
囲内にある。プラント49へ導入されるセルロースパルプ
懸濁液は通常3以下のpHを持つ。使用される置換液が全
部または一部酸素ガス漂白段階からの廃液である時は、
該廃液は前記範囲のpHを持つであろう。活性化廃液プレ
スによってセルロースパルプから除去される時は、除去
した廃液は通常アルカリ性液(例えば酸素ガス漂白廃
液)と混合することができ、そのため混合液はスクラッ
バー63における吸収液としてよく機能するであろう。
二段階でクリーン化されたガスは導入66を通って系か
ら除去することができ、例えば大気中へ放出し、または
ソーダ回収プラントもしくは他の燃焼プラントへ送るこ
とができる。ガスを系から最終的に排出する前に、ガス
を任意の形の第3の精製段階において精製することも可
能である。第1のスクラッバー60からの吸収液は導管67
を通って希釈プラント34へ送られ、第2のスクラッバー
63からの吸収溶液は導管68を通って希釈装置40へ送られ
る。
前記の方法により、極めて純粋な、すなわち実際上無
視し得る窒素酸化物含量を有する残留ガスと、同時に両
方とも活性化段階において効果的に使用することができ
る2種類の吸収溶液から得られる。これらの溶液をパル
プの活性化前および活性化中に二酸化窒素NO2含有ガス
と共にセルロースパルプ中へ導入することにより、後の
段階(例えば酸素ガス漂白段階)において高度に選択的
な態様で脱リグニンできる活性化されたセルロースパル
プが得られる。また、前記方法を適用する時、約90dm3/
kgの粘度を保ちながら、セルロースパルプのリグニン含
量をカッパ数30〜35から3〜4へ下げることが可能であ
ることが判明している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の第1の具体例のフローシート、第
2図は第2の具体例のフローシートである。 9,38,42は活性化リアクター、20,54は酸素ガス漂白リア
クター、11,46は酸化リアクター、26,60,63はスクラッ
バーである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性リグノセルロース材料が活性化リアク
    ター内で二酸化窒素(NO2)含有ガスで活性化され、次
    に活性化されたリグノセルロース材料がアルカリ性媒体
    中で脱リグニンされるセルロースパルプの製造方法にお
    いて、 活性化リアクターの入口付近のみにおいてリグノセルロ
    ース材料へ過剰の酸素を含まない二酸化窒素(NO2)含
    有ガスを導入することと、 活性化リアクターの出口付近のみにおいてリグノセルロ
    ース材料から一酸化窒素(NO)を含有するガスを分離す
    ることと、 分離されたガスを活性化されたリグノセルロース材料の
    アルカリ性媒体中の脱リグニンから得られた廃液を含ん
    でいる当初pHが7〜13.5の吸収溶液と反応させること
    と、 前記吸収溶液との反応前および/または反応の間前記分
    離されたガスへ酸素含有ガスを導入することと、 前記分離されたガスと反応後の吸収溶液を活性化プロセ
    スの前および/または最中にリグノセルロース材料へ導
    入することと、そして 吸収溶液の助けにより精製したガスを場合によりさらに
    精製した後大気へまたは分解プラントへ送ること を特徴とするセルロースパルプの製造方法。
  2. 【請求項2】吸収溶液はアルカリ性酸素ガス脱リグニン
    プロセスから得られた廃液を含んでいることを特徴とす
    る第1項の方法。
  3. 【請求項3】分離されたガスは、絶乾リグノセルロース
    材料1000kgあたり、少なくとも2kgの一酸化窒素(NO)
    を含んでいることを特徴とする第1項または第2項の方
    法。
  4. 【請求項4】吸収溶液の助けにより精製したガスを大気
    へまたは分解プラントへ送る前に、リグノセルロース材
    料の活性化段階から得られた廃液を含んでいる当初pHが
    3.6〜6.5の別の吸収溶液で処理し、この処理の前および
    /または処理の間ガスへ酸素含有ガスを導入することを
    特徴とする第1項ないし第3項のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】前記処理に使用した別の吸収溶液をリグノ
    セルロース材料の活性化段階へ再循環することを特徴と
    する第4項の方法。
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