JP2510328Y2 - 絶縁劣化監視装置 - Google Patents

絶縁劣化監視装置

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JP2510328Y2
JP2510328Y2 JP1984188801U JP18880184U JP2510328Y2 JP 2510328 Y2 JP2510328 Y2 JP 2510328Y2 JP 1984188801 U JP1984188801 U JP 1984188801U JP 18880184 U JP18880184 U JP 18880184U JP 2510328 Y2 JP2510328 Y2 JP 2510328Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、高圧電気機械のコイル絶縁の劣化を監視す
る装置に関する。
〈従来の技術〉 従来、例えば高圧回転機のコイル絶縁層には、製造工
程上の原因により又は運転中における熱振動及び運転停
止による冷熱作用により、ボイドやハクリ等のギヤツプ
が生じる。このギヤツプは高電界の印加により部分放電
をもたらし、この部分放電の発生によりコイル絶縁層が
徐々に侵食され絶縁耐力の低下をきたし、最終的に絶縁
破壊事故に至ることがある。
かかる問題を解決する場合、まず部分放電の発生すな
わちギヤツプの発生を防止する方向も検討されてはいる
が、上述の原因からも判明するようにギヤツプを完全に
防止することは困難である。
このため、高圧機器の製作に当たつてこのギヤツプの
発生をみこして絶縁厚さを必要以上に厚くとり、安全率
を高め信頼性を向上するという対策がとられている。
また、製品となつた又は既設の高圧機器にあつては、
絶縁試験を行い耐力が十分か否か診断を行つているとい
う現状である。
〈考案が解決しようとする問題点〉 ところが、上述の絶縁厚さを必要以上に厚くするとい
う方策は、最近の傾向である絶縁層を薄くして機器を小
型化するという要請に逆行するもので、小型化を阻止す
る要因のひとつとなつている。
また、絶縁試験を行う場合、個々のコイルに対しては
ある程度の判定を行うことができるが、既に鉄心に組込
まれた状態にて絶縁診断を行うことは技術的に信頼のお
ける対策が確立されていない。絶縁破壊事故が生じた場
合その波及効果が大きいので、製作が完了した時点及び
実運転に使用される状態での絶縁診断技術の確立が強く
望まれる。殊に、実運転での劣化の常時監視技術が望ま
れる。
本考案は、上述の問題に鑑み、絶縁診断を確実にかつ
容易に行えるようにして絶縁厚さを必要以上に厚くする
ことなく小型化に逆行しないようにし、厳密な絶縁診断
技術を確立した絶縁劣化監視装置の提供を目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 かかる目的を達成する本考案の概要は、固定子導体の
外周に形成される絶縁層内にあってコイルの鉄心挿入部
からコイルエンド部にかけて半導電層を形成し、この半
導電層が存在するコイルエンド部の絶縁層上に検出電極
間に印加される電圧に応じて光学位相差を生じるBSOセ
ンサを備えた光ファイバ電圧計の一方の電極を配置し、
この光ファイバ電圧計の他方の電極をアース又は固定子
導体のいずれかに接続するか開放し、上記光ファイバ電
圧計から導出された光ファイバを光強度検出手段に接続
したものであって、上記光ファイバ電圧計及び光強度検
出手段は常時測定・検出可能であることを特徴とする。
〈実施例〉 ここで、本考案の実施例を図を参照して説明する。第
1図は回転電機の固定子巻線のうちの一コイルを示した
ものである。このコイルは、第2図にも示すように導体
1に絶縁層2を被覆し、この絶縁層2内にあってコイル
の鉄心挿入部分からコイルエンド部にかけて半導電層3
が形成された構造を有する。この半導電層3は半導電性
のテープやシートを巻回したもので、絶縁劣化検出用セ
ンサとしての役割を持つ。
絶縁劣化検出用センサとしての半導電層3は、絶縁劣
化が起こりやすい高電圧コイルたとえば第3図に示すよ
うに、三相Y結線にあつてはライン側lのコイルのうち
例えば数ターンに設けるのがよい。また、半導電層3は
コイルのうちの最も絶縁劣化が生じやすい箇所で後述の
光ファイバ電圧計の検出電極に対向できる箇所に形成さ
れる。すなわち、第4図に示す鉄心4の端部のコイルエ
ンドに当たる部分付近が最も電界が集中し、劣化が生じ
やすいのでこの部分aに半導電層3の端が位置するよう
に設けられる。もつとも、鉄心4の端部からコイルの絶
縁層2も徐々に薄くなつているので、絶縁上半導電層3
自体をコイルエンド部の先端まで伸ばすことができな
い。したがつて、実際上光ファイバ電圧計にて測定でき
る箇所で、しかも鉄心4の端部に近い部分まで半導電層
3が巻回されることになる。
また、半導電層3の抵抗値は、102〜107Ω−cmの範囲
が好ましい。これは、102Ω−cm以下の場合、コイルの
導体1に通電することにより生ずる交番磁界のためうず
電流損の影響が大きくなってしまうからである。逆に、
107Ω−cm以上の場合、絶縁層2の劣化により半導電層
3と導体1又は鉄心とが短絡しても、第5図に示す等価
回路からも明らかなように半導電層3に当たる直列抵抗
RSが大きくなって光ファイバ電圧計の検出電極近傍の半
導電層の電位の変化が少なくなり、検出が困難になる。
すなわち、第5図中ZM≫RSという条件が望ましい、な
お、第5図中ZMは絶縁層のインピーダンスで1010〜1016
Ω−cmの値であり、RSは半導電層の抵抗値である。第6
図は半導電層の抵抗を決定する場合の実施例で、Alパイ
プ(22φ)の導体を有するモデルコイルで半導電層の抵
抗値を105Ω−cmから108Ω−cmまで変えて、Alパイプの
導体と半導電層につながるリード線とを短絡し、鉄心及
び導体間に2kV(AC)の電圧を印加したときの光ファイ
バ電圧計の検出電極の電圧変化を示すものである。同図
にて判明するように107Ω−cm以上の抵抗になると半導
電層と導体が短絡していても検出電極の電圧変化が少な
くなり、108Ω−cmでは何ら変化がない。以上の結果、
半導電層の抵抗値は102〜107Ω−cmが良い。
半導電層3が形成されたコイルエンド部の絶縁層2上
には、第1図に示すように絶縁物5を介して光ファイバ
電圧計6がポリエステルテープなどの絶縁材料で固定配
置されている。この光ファイバ電圧計6は第7図に示す
原理を有し、光源7からの光を偏光子8にて直線偏向の
み通過させ、ついでBSO(ビスマス・シリコン・オキサ
イド)からなるポツケルス素子のBSOセンサ9を通つて
印加電圧に比例して光学的位相差を生じさせ、1/4波長
板10を介して検光子11にて特定方向の光波のみを通過さ
せるものであり、印加電圧に応じて検光子からの光の強
度を変化させるものである。よつて、この光ファイバ電
圧計6では、第1図のように印加電圧用の2つの電極端
子6a,6bと光の導入導出を行う2本の光ファイバ6cとが
設けられる。そして、第1図に示す例では、一方の電極
端子6aが接地されており、他方の電極端子6bが開放され
ている。かかる状態は、第8図に示す等価回路で示さ
れ、開放されている電極端子6bの電極はそのまま静電容
量を形成する一方の電極となつている。
第9図において、第1図に示す構成の容量分圧を示
す。第9図の場合電極端子6a側は鉄芯に接続されてアー
スされている。第9図にて導体と鉄心との間の電圧を
V、導体と半導電層との間の電圧をV1、半導電層と鉄心
との間の電圧V2、導体と半導電層との間の静電容量値を
C1、半導電層と鉄芯との間の静電容量値をC2とすると、
次の関係がある。
今、部分放電により又はその他の理由により、絶縁層
が侵食され、導体と半導電層との間が短絡状態になつた
場合、導体と半導電層との間は同電位になる。このと
き、光ファイバ電圧計6の検出電極(開放電極)におい
ては、電圧増加として電圧変化が生じる。また、半導電
層と鉄心との間が短絡状態になつた場合、逆に光ファイ
バ電圧計6の検出電極には減少変化が生じる。
第10図は、光ファイバ電圧計6に接続される検出手段
を示すものである。光ファイバ6Cは光カプラ13を介して
一方で光電気変換器13b、他方で電気光変換器13aに接続
され、さらに、これら変換器13a,13bは信号処理部14に
接続される。信号処理部14では、一方の電気光変換器13
aに一定の信号を入力するものであり、他方に光電気変
換器13bからの光量に応じた電気信号を増幅等するもの
である。光電気変換器13bからの電気信号は計測器15に
て所定信号と比較され、電圧増加との場合はメータリレ
ーの上限接点にて警報を出し電圧減少の場合は下限接点
にて警報を出すものである。
なお、第1図、第9図に示す本実施例では電極端子6a
が接地されたのであるが、導体に接続するようにしても
電圧変化は生ずる。更に、第1図では、絶縁層2と光フ
ァイバ電圧計6との間に絶縁物5を介在させたがこの厚
さを調節することにより第8図に示すCが変化するので
その感度を調節できる。第10図では計測器15の代りにマ
イクロコンピユータを使用して電圧変化量を判断し警報
や電源しや断等の制御を行つてもよい。
上述の説明では導体と半導電層の間、半導電層と鉄心
との間を別々に電圧として検出できるものではあるが、
絶縁劣化は実際上導体に近い所、すなわち導体と半導電
層との間にて進行速度が速いために、半導電層を絶縁層
のどの辺に形成するかにもよるが、極端に鉄心側近くに
半導電層を形成しない限り導体と半導電層との間の劣化
が速いので、導体と半導電層との短絡がまず生ずる。ま
た、この導体と半導電層との間がある程度劣化した時点
では、短絡状態までならなくとも絶縁としてはほとんど
寿命と考えられる。
ここで、第1図に示す構成に基づく実験例を示す。導
体に集成マイカテープを半重ね(ハーフラップ)巻き方
式で、全体で4層巻回して、抵抗約103Ω−cmの半導電
性テープ(Aカーボン)を1層目と2層目の間及び、2
層目と3層目の間に巻回し2種類のモデルコイルA及び
Bを作った。尚、半導電性テープは鉄心部分及びコイル
エンド部分に突合わせ巻きで連続して巻回され反口出線
側は、端部に裸導電線を巻き付けて、リード線として外
部に引き出した。その後、模擬鉄芯(アルミ製以下鉄芯
と称す)を装着して、全含浸方式により、エポキシ系樹
脂を真空加圧含浸してその後加熱硬化処理を行った。
モデルコイルA,Bの鉄芯と導体間、反導電層と導体、
反導電層と鉄芯間の静電容量値を付表1に示す。
次に、リード線を付けてない、口出線側のコイルエン
ド部の半導電層の巻回されている絶縁層の上に直接及び
約8mmの絶縁物(ガラスエポキシ積層板)を介して、光
ファイバ電圧計の検出部(BSO光センサ)を取り付け
た。検出部からは光ファイバコードで測定部に接続され
ている。検出部の片側の電極は、接地(鉄芯と同電極)
他方は開放されている。この状態で導体−鉄芯間に、1k
V,2kV,3kV,4kVの電圧を印加し半導電性層が開放されて
いる状態、半導電層が鉄芯又は導体と短絡している状態
でそれぞれ検出部の電圧変化を測定した結果を付表2に
示す。
こうして本例では、 半導電層が、導体又は鉄芯と、短絡状態になった場
合は、電圧変化として検出ができる。
絶縁介物の厚さによって電圧計の感度の調整ができ
る。
半導電層を巻回する位置を変えても、半導電層と導
体又は鉄芯間の静電容量値による分担電圧に応じた電圧
変化が得られる。
電圧の増、又は減の変化から、短絡位置(導体側、
又は鉄芯側)がわかる。
モデルBで尚、検出部の片側を導体と同電位にし、他
方を開放した場合の電圧変化を付表3に示す。接地の場
合と半導電層−鉄芯間と半導電層−導体間の電圧に逆の
電圧変化が起こるのがわかる。
上述の実施例では、光ファイバ電圧計の電極の一方を
接地又は導体接続他方を開放しとしたのであるが、この
検出電極(ここでは開放側)でない電極を設地するか導
体接続とするか開放とするかで検出感度が変化する。
この違いとしては、開放した場合は、他方の検出電極
とアースの間の静電容量Cを通つて電位の変化量が計ら
れるのに対して、接地あるいは導体と同電位とした場合
は、直接導体と接地間または導体と半導電層との間の電
位の変化が計られるので、電位の変化量が大きく検出感
度が大きい。
なお、接地をした場合は検出部の絶縁層に半導電層−
接地間の分担電圧がかかり、導体と同電位としたとき
は、導体−半導電層間の電圧が検出部にかかる。
従つて、分担電圧の大きさによつて使いわけることが
できる。
作成上は、開放>接地>導体と同電位の順に容易であ
る。
第11図は本考案の第1変形例である。第11図におい
て、光ファイバ電圧計6の一方の電極端子6bは、半導電
層3に対向して巻回された帯状検出電極に接続され、他
方の電極端子6aは接地されている。
かかる第11図の分圧状態を第12図にて述べる。
運転時にコイル導体と鉄芯間に電圧が印加されると、
半導電層とコイル導体及び鉄芯間には、容量分圧によ
り、それぞれ次の電圧がかかる。
V ;コイル導体と鉄芯間の電圧 V1;コイル導体と半導電層間の電圧 V2;半導電層と鉄芯間の電圧 C1;コイル導体と半導電層間の静電容量値 C2;半導電層と鉄芯間の静電容量値 C3;電圧検出用電極と半導電層間の静電容量値 今、部分放電により絶縁層が侵蝕され、コイル導体
と、半導電層間が短絡状態になつた場合、導体−半導電
層間は同電位になる。この瞬間、C3<C1,C2≫C3の静電
結合により殆ど半導電層と、鉄芯間の電圧V2を測定して
いる光フアイバ電圧計にはコイル導体と鉄芯間の電圧V
がかかる。
実験例を説明すれば、コイル導体に集成マイカテープ
を半重ね(ハーフラツプ)巻き方式で、全体で4層巻目
し、抵抗値約103Ω−cm(Aカーボン)を2層目と3層
目の間に鉄芯部分、及びコイルエンド部分に突合わせ巻
きで連続的に巻回した。尚、半導電層の反口出線側端部
からは裸銅線(0.3φ)を巻き付けて、リード線とし外
部に引き出し計測及び測定条件が変えられるようにし
た。その後模擬鉄芯(アルミ製、以下鉄芯と称す)を装
着して、全含浸方式で、エポキシ系樹脂を、真空加圧含
浸及び加熱硬化処理を行つた。
次に、リード線を付けてない、口出線側のコイルエン
ド部の半導電層の巻回されている絶縁層の上に直接電圧
検出用の電極として40mm巾又は20mm巾のアルミ箔を巻き
付け、その上に裸銅線(0.3φ)を巻き付けリード線を
出した。この状態で、各部の静電容量値を測定した結果
を付表4に示す。
次に検出用電極のリード線を光フアイバー電圧計の検
出部(BSO光センサー)の片側電極端子に接続し、他方
の端子は接地した。この状態で、コイル導体−鉄芯間に
500VのAC電圧を印加し、半導電層が開放の状態、半導電
層と導体又は半導電層と鉄芯間が短絡している状態を、
反口出線側の半導電層のリード線をとおしてつくり出
し、その時の検出部に表われる電圧を測定した結果を付
表5に示す。
この実験例によれば、 半導電層と導体又は鉄芯と短絡状態になつた場合電
圧変化として検出できる。
検出部電極−半導電層間の静電容量値を変えること
により、電圧計感度の調整が可能である。
半導電層と導体又は鉄芯間の静電容量値による電圧
分担に応じた電圧変化が得られる。
電圧の増加又は減少により短絡位置(導体側又は鉄
芯側)を特定できる。
また、コイル導体に集成マイカテープを半重、(ハー
フラツプ)方式で全体で4層巻回して1層目と2層目の
間に約104Ω−cmの半導電性テープを突合せ巻きで鉄芯
部分全体と口出線側のコイルエンド部に連続して巻回し
た。その後模擬鉄芯(アルミ箔)を装着して、全含浸方
式により、エポキシ系の樹脂を真空電圧含浸、及び加熱
硬化処理を行つた。次にコイルエンド部の半導電性テー
プが巻回してある部分の絶縁層の上に厚さ0.1mm,巾40mm
のアルミ箔を電極として巻付けその上に径が0.3mmの裸
銅線を巻きつけリード線とし光フアイバー電圧計の検出
部(BSO光センサー)の片側の電極に接続した検出部の
他方の電極は接地し、模擬鉄芯と同電位とした。検出部
からは光フアイバーで電圧計本体に接続し、その出力を
上限、下限接点付きのアナログメータリレー(電圧計)
に接続し、接点ONの状態で電圧印加用の電源をしや断す
るようにセツトした。この状態で、コイル導体を模擬鉄
芯間に運転電圧の約4.5倍に相当する電圧を連続的に印
加した。約100時間で導体と半導電層間が短絡状態にな
り、メータリレーの上限接点が作動して電源をしや断し
た。更にメータリレーの電圧設定値を変えて(増加)、
同じ電圧を印加したところ約140時間で、下限接点が作
動して電源をしや断し、前面破壊したことを確認した。
このように本変形例によれば次の効果がある。
絶縁層中の局部的な絶縁劣化の検出が可能である。
絶縁層中の最も劣化の進行し易いいところを選択的
に検出できる。
絶縁層全体の破壊が起きる前の段階で、警報を出し
て、事故を事前に、しかも確実に防止できる。
その結果安全率を最小限にして、絶縁設計できるの
で、絶縁厚さが縮少化できて、機器の小形化につなが
る。
絶縁診断等のメンテナンス費用が、軽減され、しか
も信頼性が高まる。
光フアイバーコードの使用で、高圧部でも安全性が
高い。
第13図は本考案の第2変形例である。第13図におい
て、光フアイバ電圧計6の一方の電極端子6bは半導電層
3に対向して巻回された帯状電極に接続され、他方の電
極端子6aは開放されている。
かかる第13図の分圧状態を第14図に示す。
運転時にコイル導体と鉄芯間に電圧が印加されると、
半導電層とコイル導体及び鉄芯間には、容量分圧によ
り、それぞれ次の電圧がかかる。
V ;コイル導体と鉄芯間の電圧 V1;コイル導体と半導電層間の電圧 V2;コイル導体と鉄芯間の電圧 C1;コイル導体と、半導電層間の静電容量値 C2;半導電層間の鉄芯間の静電容量値 C3;電圧検出用電極と半導電層間の静電容量値 今、部分放電により絶縁層が侵食され、導体と半導電
層との間が短絡状態になった場合、導体と半導電層間の
電圧は同電位になる。この瞬間C3<C1,C2≫C3の静電結
合により測定している検出電極の電位が変化する。
実験例として第1変形例と同様の実験を行なった結果
付表6の各電極間の静電容量値と付表7の各測定条件に
おける検出電極の電圧を得た。ただし、第1変形例での
導体−鉄芯間電圧は500VのAC電圧を印加したのであるが
本例では1,2,3,4kVのAC電圧を印加している。
第15図は本考案の第3変形例である。第15図におい
て、絶縁層外周にはシリコンゴム絶縁電線が検出電極と
して巻回されて光ファイバ電圧計6の一方の電極端子6b
に接続され、他方の電極6aは開放されている。また、第
16図の例では他方の電極6aが接地されている。
かかる第16図の分圧状態は次のようになる。
運転時の通電により、コイル導体と、鉄芯間に電圧が
印加されると、半導電層と鉄芯及びコイル導体間には、
それぞれ容量分圧により、次の電圧がかかる。
V ;コイル導体と鉄芯間の電圧 V1;コイル導体と半導電層間の電圧 V2;半導電層と鉄芯間の電圧 C1;コイル導体と半導電層間の静電容量値 C2;半導電層と鉄芯間の静電容量値 今、部分放電により絶縁層が侵食され、コイル導体と
半導電層が短絡状態になつた場合、半導電層の電位はV
になる。この時コイルエンド部の半導電層が巻回されて
いる、絶縁表面上の絶縁電線の電位も高くなる。この電
位の変化を光フアイバ電圧計の検出部で、とらえて、警
報接点付きの計測器に接続して警報信号を出したり、電
源をしや断する。半導電層と鉄芯間が短絡状態になつた
場合は逆に電位が低下する。
実験例としては次のようになる。
コイル導体に集成マイカテープ、半重ね巻(ハーフラ
ツプ)方式で、全体で4層巻回して、2層目と3層目の
間に抵抗値約103Ω−cmの半導電性テープ(Aカーボ
ン)を鉄芯部より片側100mm長くコイルエンド部へかけ
て突合せ巻きで連続的に巻回した。その後、鉄芯に装着
して全含浸方式よりエポキシ樹脂を真空加圧含浸及び加
熱効果処理を行つた。
次に、4mmφ(外形)、肉厚1.5mmのシリコンゴム絶縁
電線を、鉄芯部より約30mmのコイルエンド部の絶縁層の
上から直接3本のコイルに連続してクロスさせながら巻
き付け終端部はよじつて、片側を開放し、片側を光フア
イバ電圧計の検出部の片側端子に接続した。尚検出部の
他方の端子は、開放とした。この状態で、コイル導体と
鉄芯(接地)間に、電圧を連続的に印加した。電圧とし
ては、絶縁の加速劣化を行うため運転電圧の約4.5倍に
相当する電圧を印加した。この時検出部端の電圧は300V
になるように光フアイバ電圧計の減衰器を調整した。光
フアイバ電圧計の出力端子からアナログ式のメータリレ
ー電圧計に接続して、上限350V、下限250Vかで、電源を
しや断するようにセツトした。約234時間で上限接点が
作動して電源をしや断し、半導電層と、導体間の導通が
確認できた。
次に上限設定を450Vに変えて、電圧印加を継続したと
ころ、約236時間(通算時間)で、下限接点が作動して
電源がしや断され、コイル導体と鉄芯間の前面破壊が確
認できた。
多数個のコイルの中の1本のコイルの絶縁劣化が検
出できる。
絶縁層全体の破壊に発展する前の段階で、警報を出
して、事故を事前にしかも確実に防止できる。
コイルに絶縁電線を巻き付けるだけで安全で工数が
かからない。
絶縁診断等のメンテナンス費用が軽減され、しかも
信頼性が高まる。
また、コイル導体に集成マイカテープを半重ね巻き
(ハーフラツプ)方式で、全体で4層巻回して、抵抗値
約103Ω−cmの半導体テープ(Aカーボン)を2層目と
3層目の間に鉄芯長より片側100mmコイルエンド部へか
けて、突合せ巻きで連続的に巻回した。反口出線側の半
導電層の端部に裸銅線(0.3φ)を巻き付けてリード線
として外部に引出した。
その後模擬鉄芯(アルミ製、以下鉄芯と称す)を装着
して、全含浸方式により、エポキシ樹脂を真空加圧含浸
及び加熱効果処理を行つた。
次にリード線を取り付けてない側(口出線側)の鉄芯
端部より30mmのところのコイル絶縁層の表面に外径4m
m、肉厚1.5mmのシリコンゴム絶縁電線を1回巻きつけ
て、その端部を約500mm離れた、光フアイバ電圧計検出
部(BSOセンサ)の端子に接続した。検出部の片側の端
子は開放した。検出部からは、光フアイバコードによつ
て電圧変換部へ接続されている。この状態で半導電層に
接続してあるリード線を開放又は接地、又は導体と接続
して、コイル導体と鉄芯(接地)間の電圧に対する、検
出部の電圧変化を調べた結果を付表8に示す。このよう
に変形側によれば 半導電層と導体又は鉄芯とが短絡状態となった場
合、電圧変化として検出ができる。
電圧の増加又は減少の変化より短絡位置(導体側、
又は鉄芯側)がわかる。
また、第17図(a)(b)(c)は光センサ電圧計6
と検出電極との接続状態を示し、第18図(a)(b)は
検出電極の接続状態を示している。なお、第17図(b)
はリード線が切断されても容量結合により電圧が検出で
きる状態を示している。この切断による線の間隔は1mm
〜500mm位である。
今までの説明から明らかなように、第1から第3の変
形例は検出電極が端子より導出される構成であるので、
コイルエンドに光フアイバ電圧計を取付ける必要がない
反面、第1図に示す例では検出電極が内蔵されている形
状であるので、コイルエンドに光フアイバ電圧計を固定
する必要がある。
〈考案の効果〉 以上実施例にて説明したような本考案によれば、絶縁
診断を常時行ない、経時的に確実かつ容易に行なって劣
化早期発見をもたらししかも実運転にて現実の監視を行
なうことができ、絶縁厚さを必要以上に厚くする必要も
なくなり厳密な絶縁診断技術を確立できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第18図は本考案の実施例を示し、第1図は
一例の構成図、第2図はコイルの断面図、第3図はコイ
ルの一例の全体の構成図、第4図は鉄芯端のコイルエン
ド部の構成図、第5図は半導電層と絶縁層の等価回路
図、第6図は半導電層の抵抗値と電圧との関係を示すグ
ラフ、第7図は光フアイバ電圧計のBSOセンサの原理
図、第8図は第1図の測定における等価回路図、第9図
は容量分圧を説明する説明図、第10図は検出手段を主に
示すブロツク図、第11図は第1変形例の構成図、第12図
は第11図の容量分圧を説明する説明図、第13図は第2変
形例の構成図、第14図は第13図の容量分圧を説明する説
明図、第15図は第3変形例の構成図、第16図は容量分圧
の説明図、第17図(a)(b)(c)は光センサ電圧計
と検出電極との接続法を示す説明図、第18図(a)
(b)はそれぞれ検出電極の接続状態図である。 図中 1は導体、2は絶縁層、3は半導電層、4は鉄芯、6は
光フアイバ電圧計、6a,6bは電極端子である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子導体の外周に形成される絶縁層内に
    あってコイルの鉄心挿入部からコイルエンド部にかけて
    半導電層を形成し、この半導電層が存在するコイルエン
    ド部の絶縁層上に検出電極間に印加される電圧に応じて
    光学位相差を生じるBSOセンサを備えた光ファイバ電圧
    計の一方の電極を配置し、この光ファイバ電圧計の他方
    の電極をアース又は固定子導体のいずれかに接続するか
    開放し、上記光ファイバ電圧計から導出された光ファイ
    バを光強度検出手段に接続したものであって、上記光フ
    ァイバ電圧計及び光強度検出手段は常時測定・検出可能
    である絶縁劣化監視装置。
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