JPH048383Y2 - - Google Patents

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JPH048383Y2
JPH048383Y2 JP1985015881U JP1588185U JPH048383Y2 JP H048383 Y2 JPH048383 Y2 JP H048383Y2 JP 1985015881 U JP1985015881 U JP 1985015881U JP 1588185 U JP1588185 U JP 1588185U JP H048383 Y2 JPH048383 Y2 JP H048383Y2
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
A 産業上の利用分野 本考案は、高圧電気機械のコイル絶縁の劣化を
監視する装置に関する。 B 考案の概要 本考案は、絶縁劣化監視のため、絶縁層内に半
導電層を備えて絶縁層上の電極を電流計に接続
し、半導電層と電極との容量分圧値の変化を電流
値で検出し、所望の動作を行なわしめることによ
り、絶縁層の劣化程度を監視するようにしたもの
である。 C 従来の技術 従来、例えば高圧回転機のコイル絶縁層には、
製造工程上の原因により又は運転中における熱振
動及び運転停止による冷熱作用により、ボイドや
ハクリ等のギヤツプが生じる。このギヤツプは高
電界の印加により部分放電をもたらし、この部分
放電の発生によりコイル絶縁層が徐々に侵食され
絶縁耐力の低下をきたし、最終的に絶縁破壊事故
に至ることがある。 かかる問題を解決する場合、まず部分放電の発
生すなわちギヤツプの発生を防止する方向も検討
されてはいるが、上述の原因からも判断するよう
にギヤツプを完全に防止することは困難である。 このため、高圧機器の製作に当たつてこのギヤ
ツプの発生をみこして絶縁厚さを必要以上に厚く
とり、安全率を高め信頼性を向上するという対策
がとられている。 また、製品となつた又は既設の高圧機器にあつ
ては、絶縁試験を行い耐力が十分か否か診断を行
つているという現状である。 D 考案が解決しようとする問題点 ところが、上述の絶縁厚さを必要以上に厚くす
るという方策は、最近の傾向である絶縁層を薄く
して機器を小型化するという要請に逆行するもの
で、小型化を阻止する要因のひとつとなつてい
る。 また、絶縁試験を行う場合、個々のコイルに対
してはある程度の判定を行うことができるが、既
に鉄心に組込まれた状態にて絶縁診断を行うこと
は技術的に信頼のおける対策が確立されていな
い。絶縁破壊事故が生じた場合その波及効果が大
きいので、製作が完了した時点及び実運転に使用
される状態での絶縁診断技術の確立が強く望まれ
る。 本考案は、上述の問題に鑑み、絶縁診断を確実
にかつ容易に行えるようにして絶縁厚さを必要以
上に厚くすることなく小型化に逆行しないように
し、厳密な絶縁診断技術を確立した絶縁劣化監視
装置の提供を目的とする。 E 問題点を解決するための手段 かかる目的を達成するため本考案の概要は、導
体の外周に被覆された絶縁層とこの絶縁層上に被
覆された半導電層とこの半導電層上に被覆された
絶縁層とによりコイル絶縁を形成し、しかも上記
絶縁層間に存在する半導電層をコイルの鉄心挿入
部からコイルエンド部にかけて半導電層を形成
し、この半導体層が存在するコイルエンド部の上
記絶縁層上に直接又は絶縁物を介して電極を取付
け、この電極を直接又は増幅器を介して電流計の
一端子に接続し、この電流計の他端子をアース又
は導体のいずれかに接続し、上記電流計を信号検
出手段に接続して、警報を出したり電源を停止す
る働きをさせて絶縁の劣化程度を監視するもので
ある。 F 実施例 ここで、本考案の実施例を図を参照して説明す
る。第1図は回転電機の固定子巻線のうちの一コ
イルを示したものである。このコイルは、第2図
にも示すように導体1に絶縁層2を被覆し、この
絶縁層2内にあつてコイルの鉄心挿入部分からコ
イルエンド部にかけて半導電層3が形成された構
造を有する。この半導電層3は半導電性のテープ
やシートを巻回したもので、静電容量測定電極で
あつて鉄心挿入部にもつながり後述の如くうず電
流による発熱や検出感度の低下を生じさせない
102〜107Ω−cm程の材料からなる絶縁劣化検出セ
ンサとしての役割を持つ。 絶縁劣化検出用センサとしての半導電層3は、
絶縁劣化が起こりやすい高電圧コイルたとえば第
3図に示すように、三相Y結線にあつてはライン
側lのコイルのうち例えば数ターンに設けるのが
よい。また、半導電層3はコイルのうち最も絶縁
劣化が生じやすい箇所に形成される。すなわち、
第4図に示す鉄心4の端部のコイルエンドに当た
る部分付近が最も電界が集中し、劣化が生じやす
いのでこの部分aに半導電層3の端が位置するよ
うに設けられている。もつとも、鉄心4の端部か
らコイルの絶縁層2も徐々に薄くなつているの
で、絶縁上半導電層3自体をコイルエンド部の先
端まで伸ばすことができない。したがつて、実際
上メータリレー形電流計又は微弱電流の場合は増
幅器を介して警報接点付電流計(以下電流計とい
う)の電極が取付けられる箇所で、しかも鉄心4
の端部に近い部分まで半導電層3が巻回されるこ
とになる。 また、半導電層3の抵抗値は、102〜107Ω−cm
の範囲が好ましい。これは、102Ω−cmの以下の
場合、コイルの導体1に通電することにより生ず
る交番磁界のためうず電流損の影響が大きくなつ
てしまうからである。逆に、107Ω−cm以上の場
合、絶縁層2の劣化により半導電層3と導体1又
は鉄心とが短絡しても、第5図に示す等価回路か
らも明らかなように半導電層3が鉄心挿入部から
コイルエンド部にまで長くなつているので抵抗
RSが分布することになり、抵抗値が大きくなる
ことはこの直列抵抗も大きくなり、例えば鉄心挿
入部にて絶縁劣化が生じてもコイルエンド部に備
えた電流計の検出電極5の近傍の半導電層の電位
変化としては小さくなり、検出が困難になる。す
なわち、第5図中ZM>>RSという条件が望まし
い、なお、第5図中ZMは絶縁層でありインピー
ダンスで1010〜1016Ω−cmの値であり、RSは半導
電層の抵抗値である。また、実験上107Ω−cm以
上の抵抗になると半導電層と導体が短絡していて
も検出電極の電圧変化が少なくなり、108Ω−cm
では何ら変化がない。以上の結果、半導電層の抵
抗値は102〜107Ω−cmが良いことが判明した。 半導電層3が形成されたコイルエンド部の絶縁
層2上には、導電性又は半導電性のテープ又はシ
ートからなる検出用電極(電極という)5が巻回
され又は取付けられる。この電極5はリード線6
bを介して電流計6の一端子に接続され、電流計
6の他の端子はリード線6aを介して接地されて
いる。この場合、リード線6aとしては接地のみ
ならずコイル導体と同電位となるよう接続しても
よい。 第6図において、第1図に示す構成の容量分圧
を示す。第6図の場合他端子側6aは鉄芯に接続
されてアースされている。第6図にて導体と鉄芯
との間の電圧をV、導体と半導電層との間の電圧
をV1、半導電層と鉄芯との間の電圧をV2、導体
と半導電層との間の静電容量値をC1、半導電層
と鉄芯との間の静電容量値をC2、検出用電極5
と半導電層間の静電容量値をC3とすると、次の
関係がある。 V1=V×C2/C1+C2 V2=V×C1/C1+C2 今、部分放電により絶縁層が侵蝕され、コイル
導体と、半導電層間が短絡状態になつた場合、導
体−半導電層間は同電位になる。この瞬間、半導
電層の電位が高くなるので、C3を通して流れて
いる充電電流が増加し、この増加分を電流計6に
て検知することができる。そして、この電流変化
により検出手段を介して警報を出したり、電源を
しや断したりすることができる。 なお、絶縁劣化は実際上導体に近い所、すなわ
ち導体と半導電層との間にて進行速度が速いため
に、半導電層を絶縁層のどの辺に形成するかにも
よるが、極端に鉄芯側近くに半導電層を形成しな
い限り導体と半導電層との間の劣化が速いので、
導体と半導電層との短絡がまず生ずる。また、こ
の導体と半導電層との間がある程度劣化した時点
では、短絡状態までならなくとも絶縁としてはほ
とんど寿命と考えられる。 実験例を説明すれば、コイル導体に集成マイカ
テープを半重ね(ハーフラツプ)巻き方式で、全
体で4層巻目し、抵抗値約103Ω−cm(Aカーボ
ン)を2層目と3層目の間に鉄芯部分、及びコイ
ルエンド部分に突合わせ巻きで連続的に巻回し
た。尚、半導電層の反口出線側(コイルのコイル
エンド部であつて口出線が出ない側のこと。以下
同じ)端部からは裸銅線(0.3φ)を巻き付けて、
リード線とし外部に引き出し計測及び測定条件が
変えられるようにした。その後模擬鉄芯(アルミ
製、以下鉄芯と称す)を装着して、全含浸方式
で、エポキシ系樹脂を、真空加圧含浸及び加熱硬
化処理を行つた。 次に、リード線を付けていない、口出線側(コ
イルのコイルエンド部であつて口出線が導出され
る側のこと。以下同じ)のコイルエンド部の半導
電層の巻回されている絶縁層の上に直接電流検出
用の電極として40mm巾のアルミ箔を巻き付け、そ
の上に裸銅線(0.3φ)を巻き付けリード線とし
た。この状態で、各部の静電容量値を測定した結
果を付表1に示す。
【表】 次に検出用電極のリード線をメータリレー形電
流計に接続し接地した。この状態で、コイル導体
−鉄芯間に1KV,2KV,3KV,4KVのAC電圧
を印加し、半導電層が開放の状態、半導電層と導
体又は半導電層と鉄芯間が短絡している状態を、
反口出線側の半導電層のリード線をとおしてつく
り出し、その時の検出用電極を通して流れる充電
電流を測定した結果を付表2に示す。
【表】 この実験によれば、1kVから1kVずつ4kVまで
の4段階のそれぞれにつき、正常な状態の半導電
層開放での充電電流を基準として短絡状態をみる
に、 半導電層と導体又は鉄芯と短絡状態になつた
場合電流変化として検出できる。例えば開放時
10μAの充電電流が半導電層と導体との短絡で
は開放時より多い25μA、半導電層と鉄芯との
短絡では同電位となつて0μAが流れることにな
る。 検出部電極−半導電層間の静電容量値を変え
ることにより、電流計感度の調整が可能であ
る。 半導電層と導体又は鉄芯間の静電容量値によ
る電圧分担に応じた電流変化が得られる。 電流の増加又は減少により短絡位置(導体側
又は鉄芯側)を特定できる。例えば開放時の
10μAより多い(25μA)か少ない(0μA)かで
判断できる。 また、コイル導体に集成マイカテープを半重、
(ハーフラツプ)方式で全体で4層巻回して2層
目と3層目の間に約103Ω−cmの半導電性テープ
(Aカーボン)を突合せ巻きで鉄芯部分全体と口
出線側のコイルエンド部に連続して巻回した。そ
の後模擬鉄芯(アルミ箔)を装着して、全含浸方
式により、エポキシ系の樹脂を真空加圧含浸、及
び加熱硬化処理を行つた。次にコイルエンド部の
半導電性テープが巻回してある部分の絶縁層の上
に厚さ0.1mm、巾40mmのアルミ箔を電極として巻
付けその上に径が0.3mmの裸銅線を巻きつけリー
ド線とし交流電流計の端子に接続し、他方の電極
は接地し、模擬鉄芯と同電位とした。交流電流計
(メータリレー)は上限、下限接点付きで接点
ONの状態で電圧印加用の電源をしや断するよう
にセツトした。この状態で、コイル導体と模擬鉄
芯間に運転電圧の約4.5倍に相当する電圧を連続
的に印加した。約234時間で導体と半導電層間が
短絡状態になり、メータリレーの上限接点が作動
して電源をしや断した。更にメータリレーの電圧
設定値を変えて(増加)、同じ電圧を印加したと
ころ約236時間(通算時間)で、下限接点が作動
して電源をしや断し、全面破壊したことを確認し
た。このように本変形例によれば次の効果があ
る。 絶縁層中の局部的な絶縁劣化の検出が可能で
ある。 絶縁層中の最も劣化の進行し易いところを選
択的に検出できる。 絶縁層全体の破壊が起きる前の段階で、警報
を出して、事故を事前に、しかも確実に防止で
きる。 その結果安全率を最小限にして、絶縁設計で
きるので、絶縁厚さが縮小できて、機器の小形
化につながる。 絶縁診断等のメンテナンス費用が、軽減さ
れ、しかも信頼性が高まる。 上述の実施例は、回転電機に限定されず乾式変
圧器やモールド形PT,CTにも応用できる。ま
た、警報接点付きでなくともレコーダ又は目視に
よつて絶縁層の劣化を検出できる。 G 考案の効果 以上実施例にて説明したような本考案によれ
ば、絶縁診断を確実かつ容易に行うことができ、
絶縁厚さを必要以上に厚くする必要もなくなり厳
密な絶縁診断技術を確立できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本考案の実施例を示し、
第1図は一例の構成図、第2図はコイルの断面
図、第3図はコイルの一例の全体の構成図、第4
図は鉄芯端のコイルエンド部の構成図、第5図は
半導電層と絶縁層の等価回路図、第6図は第1図
の容量分圧を説明する説明図である。 図中、1は導体、2は絶縁層、3は半導電層、
4は鉄芯、5は電極、6は電流計、6a,6bは
リード線である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 導体の外周に被覆された絶縁層とこの絶縁層上
    に被覆された半導電層とこの半導電層上に被覆さ
    れた絶縁層とによりコイル絶縁を形成し、しかも
    上記絶縁層間に存在する半導電層をコイルの鉄心
    挿入部からコイルエンド部にかけて形成し、この
    半導電層が存在するコイルエンド部の上記絶縁層
    上に直接又は絶縁物を介して電極を取付け、この
    電極を直接又は増幅器を介して電流計の一端子に
    接続し、この電流計の他端子をアース又は導体の
    いずれかに接続し、上記電流計を信号検出手段に
    接続した絶縁劣化監視装置。
JP1985015881U 1985-02-08 1985-02-08 Expired JPH048383Y2 (ja)

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JP1985015881U JPH048383Y2 (ja) 1985-02-08 1985-02-08

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JPS61132769U JPS61132769U (ja) 1986-08-19
JPH048383Y2 true JPH048383Y2 (ja) 1992-03-03

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6148379B2 (ja) * 1981-09-18 1986-10-23 Kao Corp

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JPH048382Y2 (ja) * 1984-08-31 1992-03-03

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JPS6148379B2 (ja) * 1981-09-18 1986-10-23 Kao Corp

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