JPH0640459Y2 - 絶縁劣化監視装置 - Google Patents
絶縁劣化監視装置Info
- Publication number
- JPH0640459Y2 JPH0640459Y2 JP1984188802U JP18880284U JPH0640459Y2 JP H0640459 Y2 JPH0640459 Y2 JP H0640459Y2 JP 1984188802 U JP1984188802 U JP 1984188802U JP 18880284 U JP18880284 U JP 18880284U JP H0640459 Y2 JPH0640459 Y2 JP H0640459Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- voltage
- iron core
- semiconductive layer
- voltmeter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Testing Relating To Insulation (AREA)
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は絶縁劣化監視装置に関し、コイルの絶縁劣化を
容易に検出することができるように企図したものであ
る。
容易に検出することができるように企図したものであ
る。
〈従来の技術及びその問題点〉 高圧回転電機ではその絶縁厚さを薄くして小型にする必
要がある。このように絶縁厚を薄くすると絶縁層に高電
界が印加されるため、絶縁層の中にボイドや剥離等のギ
ャップがあると部分放電が生じる。部分放電の原因とな
るボイドや剥離は、初期から存在する場合もあるし、運
転中の熱、振動及び運転停止による冷熱作用によっても
生じる。したがって完全に部分放電を防止することは極
めて困難である。絶縁層中で部分放電が生じた場合、絶
縁層は徐々に侵蝕され絶縁耐力の低下をきたしついには
絶縁破壊事故に至る場合もある。
要がある。このように絶縁厚を薄くすると絶縁層に高電
界が印加されるため、絶縁層の中にボイドや剥離等のギ
ャップがあると部分放電が生じる。部分放電の原因とな
るボイドや剥離は、初期から存在する場合もあるし、運
転中の熱、振動及び運転停止による冷熱作用によっても
生じる。したがって完全に部分放電を防止することは極
めて困難である。絶縁層中で部分放電が生じた場合、絶
縁層は徐々に侵蝕され絶縁耐力の低下をきたしついには
絶縁破壊事故に至る場合もある。
このため長期間運転された機器に対しては絶縁試験を行
い耐力が十分あるかどうか診断を行なっている場合が多
い。しかし現状では個々のコイルに対してはある程度の
判定を行なうことができるが、鉄心に組み込まれた状態
で絶縁診断を行うことは技術的に確立されていない。
い耐力が十分あるかどうか診断を行なっている場合が多
い。しかし現状では個々のコイルに対してはある程度の
判定を行なうことができるが、鉄心に組み込まれた状態
で絶縁診断を行うことは技術的に確立されていない。
このため、絶縁破壊事故に至った場合に波及効果が大き
いことに鑑み、鉄心に組み込んだコイルの絶縁状態をチ
ェックする技術の確立が強く望まれている。殊に、実運
転での劣化を常時監視することのできる技術が望まれて
いる。
いことに鑑み、鉄心に組み込んだコイルの絶縁状態をチ
ェックする技術の確立が強く望まれている。殊に、実運
転での劣化を常時監視することのできる技術が望まれて
いる。
本考案は、絶縁厚さを厚くすることなく、鉄心に組み込
んだコイルの絶縁状態を監視することのできる絶縁劣化
監視装置を提供することを目的とする。
んだコイルの絶縁状態を監視することのできる絶縁劣化
監視装置を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成する本考案は、コイル絶縁層内に半導電
層を形成したコイルに強誘電体素子を取り付け、電界の
大きさに応じて変化する強誘電体素子の電圧若しくは電
流を計器で計測して絶縁状態を検査することを特徴とす
る。
層を形成したコイルに強誘電体素子を取り付け、電界の
大きさに応じて変化する強誘電体素子の電圧若しくは電
流を計器で計測して絶縁状態を検査することを特徴とす
る。
〈実施例〉 まずはじめに本考案の原理を第1図を基に説明する。同
図に示すようにコイル1は接地された鉄心2に組み込ま
れている。コイル1のコイル導体1aは絶縁層1bで絶縁さ
れており、更に絶縁層1b内には半導電層1cが形成されて
いる。コイル1の表面には強誘電体素子3を取り付ける
とともに、強誘電体素子3の電圧若しくは電流を検出す
る計器4を備える。
図に示すようにコイル1は接地された鉄心2に組み込ま
れている。コイル1のコイル導体1aは絶縁層1bで絶縁さ
れており、更に絶縁層1b内には半導電層1cが形成されて
いる。コイル1の表面には強誘電体素子3を取り付ける
とともに、強誘電体素子3の電圧若しくは電流を検出す
る計器4を備える。
運転時の通電によりコイル導体1aと鉄心2間に電圧が印
加されると、半導電層1cと鉄心2との間及び半導電層1c
とコイル導体1aとの間には、それぞれ次のような電圧が
かかる。
加されると、半導電層1cと鉄心2との間及び半導電層1c
とコイル導体1aとの間には、それぞれ次のような電圧が
かかる。
但し V1:コイル導体1aと半導電層1cとの間の電圧 V2:半導電層1cと鉄心2との間の電圧 V:コイル導体1aと鉄心2との間の電圧 C1:コイル導体1aと半導電層1cとの間の静電容量 C2:半導電層1cと鉄心2との間の静電容量 今、部分放電により絶縁層1bが侵蝕されコイル導体1aと
半導電層1c間が短絡状態になった場合、コイル導体1aと
半導電層1cとの間の部分が同電位になる。この瞬間、強
誘電体素子3近傍の電界が高くなり、この電界の大きさ
に応じて強誘電体素子3の電圧が高くなるとともに、素
子3自体の内部インピーダンスを通して流れる電流も増
加する。この電圧若しくは電流の増加を計器4で検出す
ることによりコイル導体1aと半導電層1cとの間で部分放
電が生じたことがわかる。一方、半導電層1cと鉄心2と
の間が短絡状態になった場合には、電界が低くなり強誘
電体素子3の電圧及び電流が小さくなる。これを計器4
で検出することにより半導電層1cと鉄心2との間で部分
放電が生じたことがわかる。
半導電層1c間が短絡状態になった場合、コイル導体1aと
半導電層1cとの間の部分が同電位になる。この瞬間、強
誘電体素子3近傍の電界が高くなり、この電界の大きさ
に応じて強誘電体素子3の電圧が高くなるとともに、素
子3自体の内部インピーダンスを通して流れる電流も増
加する。この電圧若しくは電流の増加を計器4で検出す
ることによりコイル導体1aと半導電層1cとの間で部分放
電が生じたことがわかる。一方、半導電層1cと鉄心2と
の間が短絡状態になった場合には、電界が低くなり強誘
電体素子3の電圧及び電流が小さくなる。これを計器4
で検出することにより半導電層1cと鉄心2との間で部分
放電が生じたことがわかる。
次に強誘電体素子の電圧が電界に応じて変化することを
説明する。第2図(a)に示すように強誘電体素子に電
界が作用していないときには、自発分極が無秩序に分散
しているため、素子には電圧が生じない。ところが電界
を作用させると、第2図(b)に示すように、自発分極
が電界方向にそろい強誘電体素子の表裏面に電荷(と
)が発生して電位差ができる。このことで周囲電界を
感知することができる。発生する電位差の大きさは周囲
の電界の大きさに依存する。その関係は、電位差をV、
電界をEとすると V=AeE (Aは定数) となり、電位差Vは電界が変化すると大きく変化する。
また強誘電体素子に交番電界を与えるとその自発分極は
交番電界に応じて反転する。その速度は〔ms〕〜〔μ
s〕の単位で反転するため、高周波電界にも対応でき
る。なお本実施例では、強誘電体素子としてはPZT圧電
素子を採用するが、もちろん他の強誘電体素子を用いる
こともできる。
説明する。第2図(a)に示すように強誘電体素子に電
界が作用していないときには、自発分極が無秩序に分散
しているため、素子には電圧が生じない。ところが電界
を作用させると、第2図(b)に示すように、自発分極
が電界方向にそろい強誘電体素子の表裏面に電荷(と
)が発生して電位差ができる。このことで周囲電界を
感知することができる。発生する電位差の大きさは周囲
の電界の大きさに依存する。その関係は、電位差をV、
電界をEとすると V=AeE (Aは定数) となり、電位差Vは電界が変化すると大きく変化する。
また強誘電体素子に交番電界を与えるとその自発分極は
交番電界に応じて反転する。その速度は〔ms〕〜〔μ
s〕の単位で反転するため、高周波電界にも対応でき
る。なお本実施例では、強誘電体素子としてはPZT圧電
素子を採用するが、もちろん他の強誘電体素子を用いる
こともできる。
実施例を説明する。第3図に示すように、コイル1は鉄
心2に組み付けられている。コイル1は、断面図で示す
第4図からわかるように、コイル導体1a、絶縁層1b及び
半導電層1cで構成されている。半導電層1cは、102〜107
Ω−cmの半導電性テープ又は半導電性シートをコイルサ
イドからコイルエンドにかけて連続的に巻回して形成す
る。半導電層1cはすべてのコイルに形成してもよいが、
電圧の高いライン側の複数のコイルのみに備えるように
してもよい。コイル1のコイルエンド部の絶縁層1bの上
には、PZT圧電素子である強誘電体素子3が直接又は絶
縁物を介して取り付けられている。強誘電体素子3はこ
れから引き出されたリード線5a,5bにより警報接点付電
圧計6に接続されている。警報接点付電圧計6の入力イ
ンピーダンスは高く1MegΩ以上である。またこの電圧計
6はアナログタイプでもデジタルタイプでもよい。また
リード線5aに接続した端子は接地している。
心2に組み付けられている。コイル1は、断面図で示す
第4図からわかるように、コイル導体1a、絶縁層1b及び
半導電層1cで構成されている。半導電層1cは、102〜107
Ω−cmの半導電性テープ又は半導電性シートをコイルサ
イドからコイルエンドにかけて連続的に巻回して形成す
る。半導電層1cはすべてのコイルに形成してもよいが、
電圧の高いライン側の複数のコイルのみに備えるように
してもよい。コイル1のコイルエンド部の絶縁層1bの上
には、PZT圧電素子である強誘電体素子3が直接又は絶
縁物を介して取り付けられている。強誘電体素子3はこ
れから引き出されたリード線5a,5bにより警報接点付電
圧計6に接続されている。警報接点付電圧計6の入力イ
ンピーダンスは高く1MegΩ以上である。またこの電圧計
6はアナログタイプでもデジタルタイプでもよい。また
リード線5aに接続した端子は接地している。
かかる実施例において、回転機が実運転中に、警報接点
付電圧計6で検出した強誘電体素子3の電圧が設定した
上限値よりも大きかったり、設定した下限値よりも小さ
かったりしたときには、警報接点付電圧計6から警報が
出され部分放電が発生したことがわかる。しかも、上限
値よりも大きいときにはコイル導体1aと半導電層1cとの
間、また下限値よりも小さいときには半導電層1cと鉄心
2との間で放電があったと判別することができる。警報
が出たときには電源を遮断するようにシステムを組むよ
うにしてもよい。このようにすれば全面的な破壊事故に
致ることはない。
付電圧計6で検出した強誘電体素子3の電圧が設定した
上限値よりも大きかったり、設定した下限値よりも小さ
かったりしたときには、警報接点付電圧計6から警報が
出され部分放電が発生したことがわかる。しかも、上限
値よりも大きいときにはコイル導体1aと半導電層1cとの
間、また下限値よりも小さいときには半導電層1cと鉄心
2との間で放電があったと判別することができる。警報
が出たときには電源を遮断するようにシステムを組むよ
うにしてもよい。このようにすれば全面的な破壊事故に
致ることはない。
この実施例において半導電層1cの抵抗値としては102〜1
07Ω−cmがよい。その理由は、102Ω−cm以下ではコイ
ル導体1aに通電することによって生じる交番磁界による
電流損の影響が大きくなるからであり、107Ω−cm以上
では部分放電が発生しても半導電層1cの抵抗が大きいた
めこれの電位変化が少なくなり結果として強誘電体素子
3の電圧変動が少なくなるからである。
07Ω−cmがよい。その理由は、102Ω−cm以下ではコイ
ル導体1aに通電することによって生じる交番磁界による
電流損の影響が大きくなるからであり、107Ω−cm以上
では部分放電が発生しても半導電層1cの抵抗が大きいた
めこれの電位変化が少なくなり結果として強誘電体素子
3の電圧変動が少なくなるからである。
なお、強誘電体素子3で発生する電圧が微弱な場合は、
増幅器を通した後に警報接点付電圧計6に検出信号を入
力するようにしてもよい。また警報接点付電圧計6の代
わりに、電圧記録計又は通常の電圧計を用いて目視点検
によって絶縁劣化を検出することもできる。もちろん本
実施例は、回転機のみならず、乾式変圧器、モールド形
PT、モールド形CTに利用できる。
増幅器を通した後に警報接点付電圧計6に検出信号を入
力するようにしてもよい。また警報接点付電圧計6の代
わりに、電圧記録計又は通常の電圧計を用いて目視点検
によって絶縁劣化を検出することもできる。もちろん本
実施例は、回転機のみならず、乾式変圧器、モールド形
PT、モールド形CTに利用できる。
上記実施例では電圧計を用いたがこれの代わりに電流計
を用いることもできる。電流計を用いた場合には、強誘
電体素子3の電流を検出するものであり、検出電流が設
定した上限値よりも大きいときにはコイル導体1aと半導
電層1cとの間で、また検出電流が設定した下限値よりも
小さいときには半導電層1cと鉄心2との間で部分放電が
生じていると検出できる。電流計としては、警報接点付
電流計の他電流記録計や通常の電圧計を用いる。
を用いることもできる。電流計を用いた場合には、強誘
電体素子3の電流を検出するものであり、検出電流が設
定した上限値よりも大きいときにはコイル導体1aと半導
電層1cとの間で、また検出電流が設定した下限値よりも
小さいときには半導電層1cと鉄心2との間で部分放電が
生じていると検出できる。電流計としては、警報接点付
電流計の他電流記録計や通常の電圧計を用いる。
実施例を以下に示す。第5図に示すようにコイル導体1a
に集成マイカテープを半重ね(ハーフラップ)巻き方式
で巻回して4層構造の絶縁層1bを形成している。半導電
層1cは103Ω−cmのテープを突合せ巻きで巻回したもの
である。図示はしないが半導電層1cは反口出線側におい
てリード線により外部に引き出されている。絶縁層1bの
1層目と2層目の間に半導電層1cを形成したものをモデ
ルコイルAとし、絶縁層1bの2層目と3層目の間に半導
電層1cを形成したものをモデルコイルBとする。モデル
コイルをアルミ製の模擬鉄心7に装着してエポキシ系の
樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化させた。このようにし
たときのモデルコイルの、導体1a−鉄心7間、半導電層
1c−導体1c間、半導電層1c−鉄心7間の静電容量は表1
のようになっている。
に集成マイカテープを半重ね(ハーフラップ)巻き方式
で巻回して4層構造の絶縁層1bを形成している。半導電
層1cは103Ω−cmのテープを突合せ巻きで巻回したもの
である。図示はしないが半導電層1cは反口出線側におい
てリード線により外部に引き出されている。絶縁層1bの
1層目と2層目の間に半導電層1cを形成したものをモデ
ルコイルAとし、絶縁層1bの2層目と3層目の間に半導
電層1cを形成したものをモデルコイルBとする。モデル
コイルをアルミ製の模擬鉄心7に装着してエポキシ系の
樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化させた。このようにし
たときのモデルコイルの、導体1a−鉄心7間、半導電層
1c−導体1c間、半導電層1c−鉄心7間の静電容量は表1
のようになっている。
半導電層1cが形成されたコイルエンドの絶縁層1bの上
に、直接又は約8mmの絶縁物(ガラスエポキシ積層板)
を介してPZT圧電素子(厚さ1mm、直径20mm)3をセンサ
である強誘電体素子としてポリエステルテープで取り付
けた。圧電素子3はリード線5a,5bにより警報接点付電
圧計6に接続している。そしてこの電圧計6の一端及び
模擬鉄心7を接地した。この状態でコイル導体1a−鉄心
7間に、1kV、2kV、3kV、4kVの電圧を印加し、半導電層
1cが開放されている状態及び半導電層1cが鉄心7又は導
体1aと短絡している状態での、電圧計6の検出電圧を表
2に示す。
に、直接又は約8mmの絶縁物(ガラスエポキシ積層板)
を介してPZT圧電素子(厚さ1mm、直径20mm)3をセンサ
である強誘電体素子としてポリエステルテープで取り付
けた。圧電素子3はリード線5a,5bにより警報接点付電
圧計6に接続している。そしてこの電圧計6の一端及び
模擬鉄心7を接地した。この状態でコイル導体1a−鉄心
7間に、1kV、2kV、3kV、4kVの電圧を印加し、半導電層
1cが開放されている状態及び半導電層1cが鉄心7又は導
体1aと短絡している状態での、電圧計6の検出電圧を表
2に示す。
この表2から、検出電圧の増減から短絡位置つまり導体
側か鉄心側かを判別できることがわかる。また絶縁介物
の厚さ又は有無によって電圧計の感度を調整することも
できる。
側か鉄心側かを判別できることがわかる。また絶縁介物
の厚さ又は有無によって電圧計の感度を調整することも
できる。
介物の厚さを10mmにした状態でコイル導体1aと接地した
模擬鉄心7との間に電圧を印加したときの例を説明す
る。なお電圧は絶縁の加速劣化を行うために、運転電圧
の約4.5倍の電圧を印加した。このとき素子3の両端の
検出電圧は200mV(AC)であるため、約±30%の電圧変
動で接点が作動して電源を遮断するように電圧計6の上
・下限接点値を140mV、260mVにセットした。そうすると
約234時間で電圧計6の上限接点が作動してコイル導体1
aと半導電層1cとの導通が確認できた。次に電圧計6の
上限接点値を450mVに下限接点値を350mVに変更して電圧
印加を継続したところ、通算時間236時間で今度は下限
接点が作動して電源を遮断し半導電層1cと模擬鉄心7と
の間の導通が確認できた。
模擬鉄心7との間に電圧を印加したときの例を説明す
る。なお電圧は絶縁の加速劣化を行うために、運転電圧
の約4.5倍の電圧を印加した。このとき素子3の両端の
検出電圧は200mV(AC)であるため、約±30%の電圧変
動で接点が作動して電源を遮断するように電圧計6の上
・下限接点値を140mV、260mVにセットした。そうすると
約234時間で電圧計6の上限接点が作動してコイル導体1
aと半導電層1cとの導通が確認できた。次に電圧計6の
上限接点値を450mVに下限接点値を350mVに変更して電圧
印加を継続したところ、通算時間236時間で今度は下限
接点が作動して電源を遮断し半導電層1cと模擬鉄心7と
の間の導通が確認できた。
次に、警報接点電圧計6の代わりに警報接点電圧計を用
いモデルコイルBについて実験した結果を述べる。なお
他の部分は第5図に示すものと同一である。この状態で
コイル導体1a−鉄心7間に、1kV、2kV、3kV、4kVの電圧
を印加し、半導電層1cが開放されている状態及び半導電
層1cが鉄心7又は導体1aと短絡している状態での、電流
計の検出電流を表3に示す。
いモデルコイルBについて実験した結果を述べる。なお
他の部分は第5図に示すものと同一である。この状態で
コイル導体1a−鉄心7間に、1kV、2kV、3kV、4kVの電圧
を印加し、半導電層1cが開放されている状態及び半導電
層1cが鉄心7又は導体1aと短絡している状態での、電流
計の検出電流を表3に示す。
この表3から、検出電流の増減から短絡位置つまり導体
側か鉄心側かを判別できることがわかる。また絶縁介物
の厚さ又は有無によって電流計の感度を調整することも
できる。
側か鉄心側かを判別できることがわかる。また絶縁介物
の厚さ又は有無によって電流計の感度を調整することも
できる。
介物の厚さを10mmにした状態でコイル導体1aと接地した
模擬鉄心7との間に電圧を印加したときの例を説明す
る。なお電圧は絶縁の加速劣化を行うために、運転電圧
の約4.5倍速の電圧を印加した。このとき素子3の両端
の検出電流は120μA(AC)であるため、約±30%の電
流変動で接点が作動して電源を遮断するように電流計の
上・下限接点値をセットした。そうすると約234時間で
電流計の上限接点が作動してコイル導体1aと半導電層1c
との導通が確認できた。
模擬鉄心7との間に電圧を印加したときの例を説明す
る。なお電圧は絶縁の加速劣化を行うために、運転電圧
の約4.5倍速の電圧を印加した。このとき素子3の両端
の検出電流は120μA(AC)であるため、約±30%の電
流変動で接点が作動して電源を遮断するように電流計の
上・下限接点値をセットした。そうすると約234時間で
電流計の上限接点が作動してコイル導体1aと半導電層1c
との導通が確認できた。
〈考案の効果〉 以上実施例とともに具体的に説明したように本考案によ
れば次のような効果を得る。
れば次のような効果を得る。
絶縁層中の局部的な絶縁劣化の検出が可能である。
絶縁層中の最も劣化の進行し易い個所で選択的に検出
できる。
できる。
絶縁層全体の破壊が起きる前の段階で、警報を出し
て、事故を事前に、しかも確実に防止できる。
て、事故を事前に、しかも確実に防止できる。
安全率を最小限にして、絶縁設計できるので、絶縁厚
さが縮少化できて、機器の小形化につながる。
さが縮少化できて、機器の小形化につながる。
絶縁診断等のメンテナンス費用が軽減され、しかも信
頼性が高まる。
頼性が高まる。
実運転中に絶縁劣化を監視することができる。
第1図は本考案の原理を説明するための説明図、第2図
(a)(b)は強誘電体素子の特性を説明するための説
明図、第3図は本考案の実施例を示す構成図、第4図は
コイルを示す断面図、第5図は実施例を示す構成図であ
る。 図面中、 1はコイル、 1aはコイル導体、 1bは絶縁層、 1cは半導電層、 2は鉄心、 3は強誘電体、 4は計器、 5a,5bはリード線、 6は警報接点付電圧計、 7は模擬鉄心である。
(a)(b)は強誘電体素子の特性を説明するための説
明図、第3図は本考案の実施例を示す構成図、第4図は
コイルを示す断面図、第5図は実施例を示す構成図であ
る。 図面中、 1はコイル、 1aはコイル導体、 1bは絶縁層、 1cは半導電層、 2は鉄心、 3は強誘電体、 4は計器、 5a,5bはリード線、 6は警報接点付電圧計、 7は模擬鉄心である。
Claims (1)
- 【請求項1】鉄心に組み付けられるコイルのコイルサイ
ドからコイルエンドにかけてコイル導体を囲む半導電層
をコイル絶縁層内に形成するとともに、半導電層が形成
されたコイルのコイルエンド表面に強誘電体素子を取り
付け、更にこの強誘電体素子の電圧若しくは電流を検出
する計器を備えたこと特徴とする絶縁劣化監視装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984188802U JPH0640459Y2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 絶縁劣化監視装置 |
US06/806,675 US4737775A (en) | 1984-12-14 | 1985-12-09 | Insulation deterioration monitoring apparatus |
DE8585115928T DE3579800D1 (de) | 1984-12-14 | 1985-12-13 | Apparatur zur ueberwachung der verschlechterung der isolation. |
KR2019850016704U KR920002832Y1 (ko) | 1984-12-14 | 1985-12-13 | 절연 열화 감시 장치 |
EP85115928A EP0187309B1 (en) | 1984-12-14 | 1985-12-13 | Insulation deterioration monitoring apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984188802U JPH0640459Y2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 絶縁劣化監視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61104766U JPS61104766U (ja) | 1986-07-03 |
JPH0640459Y2 true JPH0640459Y2 (ja) | 1994-10-19 |
Family
ID=30746266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1984188802U Expired - Lifetime JPH0640459Y2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 絶縁劣化監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640459Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5843162A (ja) * | 1981-09-07 | 1983-03-12 | Meidensha Electric Mfg Co Ltd | 高圧回転機線輪の絶縁性能監視方法 |
-
1984
- 1984-12-14 JP JP1984188802U patent/JPH0640459Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61104766U (ja) | 1986-07-03 |
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