JP2961756B2 - 回転機コイルの絶縁劣化判定方法 - Google Patents
回転機コイルの絶縁劣化判定方法Info
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- JP2961756B2 JP2961756B2 JP1209650A JP20965089A JP2961756B2 JP 2961756 B2 JP2961756 B2 JP 2961756B2 JP 1209650 A JP1209650 A JP 1209650A JP 20965089 A JP20965089 A JP 20965089A JP 2961756 B2 JP2961756 B2 JP 2961756B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A. 産業上の利用分野 本発明は回転機コイルの絶縁劣化判定方法に関し、レ
ジン絶縁方式により絶縁が施こされたコイルの絶縁劣化
を判定する方法である。
ジン絶縁方式により絶縁が施こされたコイルの絶縁劣化
を判定する方法である。
B. 発明の概要 本発明は、レジン絶縁方式により絶縁が施こされたコ
イル絶縁層が乾燥しているか吸湿しているかを調べ、乾
燥時における検査項目と、吸湿時における検査項目を特
定してコイルの絶縁劣化を判定する方法である。
イル絶縁層が乾燥しているか吸湿しているかを調べ、乾
燥時における検査項目と、吸湿時における検査項目を特
定してコイルの絶縁劣化を判定する方法である。
C. 従来の技術 高圧回転機コイルの絶縁方式は、昭和30年代前半頃よ
り、コンパウンド絶縁方式に代わり合成レジンを用いた
レジン絶縁方式が採用されてきている。コンパウンド絶
縁方式では、マイカテープを導体に巻回した後にアスフ
ァルトコンパウンドを高温で圧入して絶縁を施こしてい
る。これに対しレジン絶縁方式では、マイカテープを導
体に巻回した後に無溶剤レジンを真空含浸してから加熱
硬化させて絶縁を施こしている。レジン絶縁方式はコン
パウンド絶縁方式に比べ耐熱性が優れ電気的・機械的な
性能も優れているため、レジン絶縁方式を採用して以
来、機器の使用温度や使用電界の強さなどが著しく向上
してきている。
り、コンパウンド絶縁方式に代わり合成レジンを用いた
レジン絶縁方式が採用されてきている。コンパウンド絶
縁方式では、マイカテープを導体に巻回した後にアスフ
ァルトコンパウンドを高温で圧入して絶縁を施こしてい
る。これに対しレジン絶縁方式では、マイカテープを導
体に巻回した後に無溶剤レジンを真空含浸してから加熱
硬化させて絶縁を施こしている。レジン絶縁方式はコン
パウンド絶縁方式に比べ耐熱性が優れ電気的・機械的な
性能も優れているため、レジン絶縁方式を採用して以
来、機器の使用温度や使用電界の強さなどが著しく向上
してきている。
しかしその一方で特に近年において、機器の小型・軽
量化に伴い絶縁層厚が縮小され、更に高機能化に伴い絶
縁性に加わる電圧・熱・機械力などのストレスが強まっ
ている。この結果、レジン絶縁方式を高圧回転機に採用
した当初では絶縁劣化による損傷が小さかったにもかか
わらず、むしろ近年において絶縁劣化による損傷が大き
くなってきている。
量化に伴い絶縁層厚が縮小され、更に高機能化に伴い絶
縁性に加わる電圧・熱・機械力などのストレスが強まっ
ている。この結果、レジン絶縁方式を高圧回転機に採用
した当初では絶縁劣化による損傷が小さかったにもかか
わらず、むしろ近年において絶縁劣化による損傷が大き
くなってきている。
D. 発明が解決しようとする課題 上述したように近年になって絶縁劣化損傷が問題にな
ってきているが、絶縁劣化の度合いを知りそれに基づい
て劣化の判定を行う絶縁劣化判定基準は、旧来のコンパ
ウンド絶縁方式については電力中央研究所が提唱した統
一基準が確立されているが、現在の主流であるレジン絶
縁方式については有効な基準がないというのが現状であ
る。
ってきているが、絶縁劣化の度合いを知りそれに基づい
て劣化の判定を行う絶縁劣化判定基準は、旧来のコンパ
ウンド絶縁方式については電力中央研究所が提唱した統
一基準が確立されているが、現在の主流であるレジン絶
縁方式については有効な基準がないというのが現状であ
る。
本発明は、かかる実情に鑑み、レジン絶縁方式を施こ
した高圧回転機コイルの絶縁劣化度合を知り、精度良く
その劣化判定を行うことのできる回転機コイルの絶縁劣
化判定方法を提供するものである。
した高圧回転機コイルの絶縁劣化度合を知り、精度良く
その劣化判定を行うことのできる回転機コイルの絶縁劣
化判定方法を提供するものである。
E.課題を解決するための手段 上記課題を解決する本発明は、 レジン絶縁方式により絶縁が施こされた11〔KV〕級の
回転機コイルの絶縁層が、乾燥しているか吸湿している
かを調べ、 乾燥時には、 (1) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (2)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (3)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (4)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定することを
特徴とする。
回転機コイルの絶縁層が、乾燥しているか吸湿している
かを調べ、 乾燥時には、 (1) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (2)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (3)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (4)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定することを
特徴とする。
F. 実施例 本発明方法では、コイルの絶縁層の劣化状態を判定す
るのに、まずはじめに絶縁層が乾燥しているか吸湿して
いるかを調べ、乾燥時には次に示す(1)〜(6)の検
査項目を基に絶縁劣化状態を判定し、吸湿時には次に示
す(7)〜(13)の検査項目を基に絶縁劣化状態を判定
する。なお11[KV]級のコイルでは検査項目のカッコ内
に示した値になると劣化が進んだ危険領域と判定する。
こ判定において、検査項目のうち1つの項目での値が危
険となったら、たとえ他の項目の値が安全領域になって
も、劣化が進んで危険と判定する。
るのに、まずはじめに絶縁層が乾燥しているか吸湿して
いるかを調べ、乾燥時には次に示す(1)〜(6)の検
査項目を基に絶縁劣化状態を判定し、吸湿時には次に示
す(7)〜(13)の検査項目を基に絶縁劣化状態を判定
する。なお11[KV]級のコイルでは検査項目のカッコ内
に示した値になると劣化が進んだ危険領域と判定する。
こ判定において、検査項目のうち1つの項目での値が危
険となったら、たとえ他の項目の値が安全領域になって
も、劣化が進んで危険と判定する。
(1) 第2電流急増点Pi2と絶縁破壊電圧VBDとの比V
BD/Pi2(1.8〜2.2) (2) 電流増加率ΔI( のときは4.0%以上、Eのときは8.0%以上) (3) 部分放電発生頻度n (4) 部分放電開始電圧Vi (5) 最大放電電荷Qmax (6) 絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・C(600Ω
F以下) (7) 絶縁抵抗R (8) 常態時の抵抗RDryと吸湿時の抵抗RWetとの抵抗
比log(RDry/RWet)(3.0以上) (9) 誘電正接tanδ0(8.0%以上) (10) 静電容量C0 (11) 絶縁抵抗Rと静電容量Cの積R・C(3ΩF以
下) (12) 静電容量の周波数特性 C120Hz/C1KHz(1.5以上) (13) 吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容
量C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)(1kHzのとき
1.6以上) 特に、乾燥時には、 (a) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (b)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (c)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (d)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定する。
BD/Pi2(1.8〜2.2) (2) 電流増加率ΔI( のときは4.0%以上、Eのときは8.0%以上) (3) 部分放電発生頻度n (4) 部分放電開始電圧Vi (5) 最大放電電荷Qmax (6) 絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・C(600Ω
F以下) (7) 絶縁抵抗R (8) 常態時の抵抗RDryと吸湿時の抵抗RWetとの抵抗
比log(RDry/RWet)(3.0以上) (9) 誘電正接tanδ0(8.0%以上) (10) 静電容量C0 (11) 絶縁抵抗Rと静電容量Cの積R・C(3ΩF以
下) (12) 静電容量の周波数特性 C120Hz/C1KHz(1.5以上) (13) 吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容
量C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)(1kHzのとき
1.6以上) 特に、乾燥時には、 (a) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (b)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (c)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (d)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定する。
上述した結果を得るに至った実験を以下に説明する。
まず第1図を基に実験に用いた試料を説明する。試料
となるコイル1では、長さ600mmの棒導体を複数束ねて
なる導体1a上に、マイカテープ(フレークマイカテープ
と集成マイカテープを混用)を巻回して絶縁層1bを形成
し、絶縁層1bに樹脂レジン(ポリエステルレジン)を含
浸して加熱硬化している。コイル1の中央には、長さ16
0mmの低抵抗層2を絶縁層1b上に巻回して取り付け、コ
イル1をモデルスロット3に収めた。このモデルスロッ
ト3が、後に述べる実験において、低圧側電極として用
いられ、導体1aには高圧側電極が取り付けられる。
となるコイル1では、長さ600mmの棒導体を複数束ねて
なる導体1a上に、マイカテープ(フレークマイカテープ
と集成マイカテープを混用)を巻回して絶縁層1bを形成
し、絶縁層1bに樹脂レジン(ポリエステルレジン)を含
浸して加熱硬化している。コイル1の中央には、長さ16
0mmの低抵抗層2を絶縁層1b上に巻回して取り付け、コ
イル1をモデルスロット3に収めた。このモデルスロッ
ト3が、後に述べる実験において、低圧側電極として用
いられ、導体1aには高圧側電極が取り付けられる。
試料となるコイル1は炉中にて熱による劣化を受け、
その後、一端を固定した片持ちばり形式として他端を加
振した振動劣化を受けている。更に環境的要因も含むよ
う吸湿させた。これら劣化条件は次のとおりである。
その後、一端を固定した片持ちばり形式として他端を加
振した振動劣化を受けている。更に環境的要因も含むよ
う吸湿させた。これら劣化条件は次のとおりである。
熱による劣化条件 160℃(MA×100日) 振動による劣化条件 1500μstrain(量大ひずみ量) 吸 湿 条 件 相対湿度95%以上(2日間) このようにして劣化させた試料コイル1を用いて、次
に説明するような直流電圧試験、誘電正接試験、交流電
流試験、部分放電試験、その他の試験を行なった。
に説明するような直流電圧試験、誘電正接試験、交流電
流試験、部分放電試験、その他の試験を行なった。
ここで試験と検査項目と残存絶縁耐力との相関性(相
関のあるものに○を付けている)を、表にして示してお
く。なお表中の数値は11KV級のコイルの危険値である。
関のあるものに○を付けている)を、表にして示してお
く。なお表中の数値は11KV級のコイルの危険値である。
第2図は直流電圧試験の回路を示す。この試験では試
料コイル1に直流電圧を印加し、絶縁層1bの絶縁抵抗R
を超絶縁計10で測定する。測定項目は電圧印加を開始し
てから1分間目の絶縁抵抗値R1と、電圧印加を開始して
から10分間目の絶縁抵抗値R10である。また印加電圧は1
000Vである。
料コイル1に直流電圧を印加し、絶縁層1bの絶縁抵抗R
を超絶縁計10で測定する。測定項目は電圧印加を開始し
てから1分間目の絶縁抵抗値R1と、電圧印加を開始して
から10分間目の絶縁抵抗値R10である。また印加電圧は1
000Vである。
この直流電圧試験から成極指数P.Iを次式で求めるこ
とができる。
とができる。
このときP.I≧2.0であるならば乾燥していると判定
し、P.I<2.0であるならば吸湿していると判定する。
し、P.I<2.0であるならば吸湿していると判定する。
第3図は直流電圧試験により得た、常態時の抵抗RDry
と吸湿時の抵抗RWetとの抵抗比log(RDry/RWet)の実験
データを示す。この実験から、抵抗比を基に吸湿時にお
ける絶縁劣化を判定をすることができることがわかる。
つまり、log(RDry/RWet)の値がある値を越えると、運
転上必要な耐力(2E+1)KVを保持できなくなるのであ
る。なおEは定格電圧である。
と吸湿時の抵抗RWetとの抵抗比log(RDry/RWet)の実験
データを示す。この実験から、抵抗比を基に吸湿時にお
ける絶縁劣化を判定をすることができることがわかる。
つまり、log(RDry/RWet)の値がある値を越えると、運
転上必要な耐力(2E+1)KVを保持できなくなるのであ
る。なおEは定格電圧である。
また絶縁抵抗Rを検査することによっても、吸湿時の
絶縁劣化を判定することができる。
絶縁劣化を判定することができる。
第4図は誘電正試験や交流電流試験をする回路を示
す。誘電正試験では試料コイル1に商用周波電圧を印加
し、検出部11により絶縁層11bの誘電正接tanδ0及び静
電容量C0を検出する。検出データは、光ファイバケーブ
ル12で接続された表示部13に表示される。また交流電流
試験では試料コイル1に商用周波電圧を印加し、検出部
11により、第2電流急増点Pi2と絶縁破壊電圧VBDとの比
VBD/Pi2、印加電圧が のときの電流増加率ΔI1、印加電圧がEのときの電流増
加率ΔI2、を検出する。
す。誘電正試験では試料コイル1に商用周波電圧を印加
し、検出部11により絶縁層11bの誘電正接tanδ0及び静
電容量C0を検出する。検出データは、光ファイバケーブ
ル12で接続された表示部13に表示される。また交流電流
試験では試料コイル1に商用周波電圧を印加し、検出部
11により、第2電流急増点Pi2と絶縁破壊電圧VBDとの比
VBD/Pi2、印加電圧が のときの電流増加率ΔI1、印加電圧がEのときの電流増
加率ΔI2、を検出する。
第5図は誘電正接試験により得た吸湿時の誘電正接ta
nδ0の実験データを示す、この実験から、吸湿時にお
いて誘電正接tanδ0を基に絶縁劣化を判定をすること
ができることがわかる。
nδ0の実験データを示す、この実験から、吸湿時にお
いて誘電正接tanδ0を基に絶縁劣化を判定をすること
ができることがわかる。
また静電容量C0を検査することによっても、吸湿時の
絶縁劣化を判定することができる。
絶縁劣化を判定することができる。
第6図は交流電流試験により得た乾燥時における第2
電流急増点Pi2と絶縁破壊電圧VBDとの比VBD/Pi2の実験
データを示す。この実験から、乾燥時において比VBD/P
i2を基に絶縁劣化を判定することができることがわか
る。
電流急増点Pi2と絶縁破壊電圧VBDとの比VBD/Pi2の実験
データを示す。この実験から、乾燥時において比VBD/P
i2を基に絶縁劣化を判定することができることがわか
る。
第7図は交流電流試験により得た乾燥時における電流
増加率ΔI1(印加電圧が のとき)と電流増加率ΔI2(印加電圧がEのとき)の実
験データを示す。この実験から乾燥時において電流増加
率ΔI1,ΔI2を基に絶縁劣化を判定をすることができる
ことがわかる。
増加率ΔI1(印加電圧が のとき)と電流増加率ΔI2(印加電圧がEのとき)の実
験データを示す。この実験から乾燥時において電流増加
率ΔI1,ΔI2を基に絶縁劣化を判定をすることができる
ことがわかる。
第8図は部分放電試験をする回路を示す。部分放電試
験では試料コイル1に商用周波電圧を印加し、検出部14
及びコロナ測定器15により、部分放電発生頻度n、部分
放電開始電圧Vi及び最大放電電荷Qmaxを検出する。
験では試料コイル1に商用周波電圧を印加し、検出部14
及びコロナ測定器15により、部分放電発生頻度n、部分
放電開始電圧Vi及び最大放電電荷Qmaxを検出する。
第9図は部分放電試験により得た乾燥時における11KV
級コイルの測定電圧6.4KV,8KV,11KVでの部分放電発生頻
度nの実験データを示す。この実験から乾燥時において
部分放電発生頻度nを基に絶縁劣化を判定することがで
きることがわかる。
級コイルの測定電圧6.4KV,8KV,11KVでの部分放電発生頻
度nの実験データを示す。この実験から乾燥時において
部分放電発生頻度nを基に絶縁劣化を判定することがで
きることがわかる。
第10図は部分放電試験により得た乾燥時における部分
放電開始電圧Vi(32PCのときと1000PCのとき)の実験デ
ータを示す。この実験から乾燥時において部分放電開始
電圧Viを基に絶縁劣化を判定することができることがわ
かる。
放電開始電圧Vi(32PCのときと1000PCのとき)の実験デ
ータを示す。この実験から乾燥時において部分放電開始
電圧Viを基に絶縁劣化を判定することができることがわ
かる。
第11図は部分放電試験により得た乾燥時における11KV
級コイルの測定電圧6.4KV,8KVでの最大放電電荷Qmaxの
実験データを示す。この実験から乾燥時において最大放
電電荷Qmaxを基に絶縁劣化を判定することができること
がわかる。
級コイルの測定電圧6.4KV,8KVでの最大放電電荷Qmaxの
実験データを示す。この実験から乾燥時において最大放
電電荷Qmaxを基に絶縁劣化を判定することができること
がわかる。
第12図は乾燥時における絶縁抵抗値R(直流1000Vを
印加して1分間経過したときのMeg値)と静電容量C(1
KHzのときの値)との積RCの実験データを示す。このデ
ータから乾燥時においてRCの値から絶縁劣化を判定する
ことができることがわかる。
印加して1分間経過したときのMeg値)と静電容量C(1
KHzのときの値)との積RCの実験データを示す。このデ
ータから乾燥時においてRCの値から絶縁劣化を判定する
ことができることがわかる。
第13図は吸湿時における絶縁抵抗値R(直流1000Vを
印加してから1分間経過したときのMeg値)と静電容量
C(1KHzと120Hzのときの値)との積RCの実験データを
示す。このデータから吸湿時においてRCの値から絶縁劣
化を判定することができることがわかる。
印加してから1分間経過したときのMeg値)と静電容量
C(1KHzと120Hzのときの値)との積RCの実験データを
示す。このデータから吸湿時においてRCの値から絶縁劣
化を判定することができることがわかる。
第14図は吸湿時において、絶縁層1bの静電容量C120Hz
(120Hzのときの値)と静電容量C1KHz(1KHzのときの
値)との比である周波数特性C120Hz/C1KHzの実験データ
を示す。このデータから吸湿時において周波数特性C
120Hz/C1KHzを基に絶縁劣化を判定することができるこ
とがわかる。
(120Hzのときの値)と静電容量C1KHz(1KHzのときの
値)との比である周波数特性C120Hz/C1KHzの実験データ
を示す。このデータから吸湿時において周波数特性C
120Hz/C1KHzを基に絶縁劣化を判定することができるこ
とがわかる。
第15図は吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電
容量C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の実験デー
タを示す。このデータから吸湿時においてC(吸湿)/C
(乾燥)の値から絶縁劣化を判定することができること
がわかる。
容量C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の実験デー
タを示す。このデータから吸湿時においてC(吸湿)/C
(乾燥)の値から絶縁劣化を判定することができること
がわかる。
G. 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、レジン絶縁が施
こされたコイルの絶縁層の劣化状態を、特定項目の試験
により正確に判定することができる。
こされたコイルの絶縁層の劣化状態を、特定項目の試験
により正確に判定することができる。
特に、乾燥時には、 (1) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (2)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (3)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (4)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定することが
できる。
点)、かつ、 (2)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (3)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (4)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定することが
できる。
第1図(a)は試料となるコイルを示す正面図、第1図
(b)はその断面図、 第2図は直流電圧試験を示す回路を示す回路図、 第3図は抵抗比log(RDry/RWet)の実験データを示す特
性図、 第4図は誘電正接試験及び交流電流試験をする回路を示
す回路図、 第5図は誘電正接tanδ0の実験データを示す特性図、 第6図は比VBD/Pi2の実験データを示す特性図、 第7図は電流増加率ΔIの実験データを示す特性図、 第8図は部分放電試験をする回路を示す回路図、 第9図は部分放電発生頻度nの実験データを示す特性
図、 第10図は部分放電開始電圧Viの実験データを示す特性
図、 第11図は最大放電電荷Qmaxの実験データを示す特性図、 第12図,第13図は積RCの実験データを示す特性図、 第14図は静電容量の周波数特性の実験データを示す特性
図、 第15図は吸湿時と乾燥時の静電容量の比の実験データを
示す特性図である。 図面中、 1はコイル、 1aは導体、 1bは絶縁層、 2は低抵抗層、 3はモデルスロット、 10は超絶縁計、 11,14は検出部、 12は光ファイバケーブル、 13は表示部である。
(b)はその断面図、 第2図は直流電圧試験を示す回路を示す回路図、 第3図は抵抗比log(RDry/RWet)の実験データを示す特
性図、 第4図は誘電正接試験及び交流電流試験をする回路を示
す回路図、 第5図は誘電正接tanδ0の実験データを示す特性図、 第6図は比VBD/Pi2の実験データを示す特性図、 第7図は電流増加率ΔIの実験データを示す特性図、 第8図は部分放電試験をする回路を示す回路図、 第9図は部分放電発生頻度nの実験データを示す特性
図、 第10図は部分放電開始電圧Viの実験データを示す特性
図、 第11図は最大放電電荷Qmaxの実験データを示す特性図、 第12図,第13図は積RCの実験データを示す特性図、 第14図は静電容量の周波数特性の実験データを示す特性
図、 第15図は吸湿時と乾燥時の静電容量の比の実験データを
示す特性図である。 図面中、 1はコイル、 1aは導体、 1bは絶縁層、 2は低抵抗層、 3はモデルスロット、 10は超絶縁計、 11,14は検出部、 12は光ファイバケーブル、 13は表示部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−150870(JP,A) 特開 平1−150975(JP,A) 特開 平1−153975(JP,A) 実開 昭61−48379(JP,U) 電気学会雑誌第100巻第1号 p.29 −36「回転機の絶縁技術と絶縁評価」 (昭55−1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/06
Claims (1)
- 【請求項1】レジン絶縁方式により絶縁が施こされた11
〔KV〕級の回転機コイルの絶縁層が、乾燥しているか吸
湿しているかを調べ、 乾燥時には、 (1) (2E+1)<Pi2×(1.8〜2.2) を満足し(ただし、Eは定格電圧、Pi2は第2電流急増
点)、かつ、 (2)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が600
ΩF以下である場合に、絶縁状況が良好であると判定
し、 吸湿時には、 (3)絶縁抵抗値Rと静電容量Cの積R・Cの値が3Ω
F以下であり、かつ、 (4)吸湿時の静電容量C(吸湿)と乾燥時の静電容量
C(乾燥)との比C(吸湿)/C(乾燥)の値が1.6以下
である場合に、絶縁状況が良好であると判定することを
特徴とする回転機コイルの絶縁劣化判定方法。
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---|---|---|---|
JP1209650A JP2961756B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 回転機コイルの絶縁劣化判定方法 |
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電気学会雑誌第100巻第1号 p.29−36「回転機の絶縁技術と絶縁評価」(昭55−1) |
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