JP2510201B2 - シガレット端部に発泡接着剤を付与する装置と方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は英国特許第GB 21663239号明細書に記載され
た発明の改良に関する。この明細書は特に発泡接着剤を
シガレツトのタバコの端部に附与して端部からのタバコ
の損失を減少させ、又は排除することを記載している。

従来技術 上述の種類の従来の装置に於ては発泡接着剤のスラグ
が瞬間的にシガレツトに対して吹飛ばされて附与される
ので作動が円滑でなく発泡接着剤の附与の結果が良好で
ない等の種々の欠点を免れなかつた。

発明の目的 本発明は従来のこの種の装置の欠点を排除して発泡接
着剤をシガレツトのタバコの端部に瞬間的でなく、徐々
に附与して端部からのタバコの損失を減少させ、又は排
除する性能の良いシガレツトの製造装置及び方法を提供
することを目的とする。

発明の概要 本発明の１つの局面によれば、一定量の発泡接着剤を
シガレットの端部に付与する装置は、複数のシガレット
を互いに横方向に支持するように配置されたドラムと、
それぞれのシガレットに整合し且つ隣接した供給源から
発泡体を受入れるように配置された複数の開口を有する
プレート（ドラムと同軸の別個のディスクの形態である
ことが望ましい）とを含む。この装置は、プレートがド
ラムと共に回転するように配設されていること、プレー
トの各開口から対応のシガレットの端部へ空気力により
徐々に発泡体を移送する手段が設けられることを特徴と
する。

吸引作用がシガレツトの他方の端部（通常フイルター
を形成された方の）及び／又はシガレツトの廻りに与え
られて発泡体をタバコの端部に吸引するのを助けるよう
になつている。更に、又は変形形態として、即ち既述の
特許に記載された瞬間的作動とは反対に、同時に多数の
開口に指向される圧力空気が発泡体を漸次これらの開口
からシガレツトに移送するのに使用出来る。

夫々のシガレツトはデイスクと当接されるように移動
されることが出来る。例えば、シガレツトはフイルター
の端部の可撓性部材によつてデイスクに軽く押圧され、
これによつて吸引作用が引続き与えられて発泡体をタバ
コの端部に吸引するのを助けるようになされるのであ
る。

発泡体の組成は前述の特許明細書に記載されたものの
ようになし得る。風味を与える成分が発泡体に含まれ
て、喫煙者の最初の１服又は２服の味を更に良くするよ
うになし得る。

発明の実施例 本発明の発泡体附与装置の例が添付図面に示されてい
る。

第１図は溝付のドラム10を示し、このドラムはシガレ
ツト12を支持するように配置されていると共にマニフオ
ルド装置16によつて別個のデイスク14の形態のプレート
部材の開口14Aから隣接するシガレツトの端部に発泡体
が伝達されるようになつている。シガレツトは図示され
ない附加的な溝付きドラムによつてドラム10に向い又ド
ラム10から移動されるのである。

発泡体は第３図Ａに最も明瞭に示されているばね附勢
のノズル18を介してデイスクの開口内に供給される。デ
ィスク14はドラム10と一緒に回転するように設けられ、
ノズル18は、第３図Ａに示されるように、ばね20によっ
てディスク14へ押圧されている。発泡体は、第３図Ａに
示されるように少量の発泡体が前面（右方の）から突出
するような圧力にてノズルに供給されることが出来る。
突出した過剰量はノズルの直接下流にある弾性ワイパー
（図示せず）によつて拭取られることが出来る。これと
は異なり、デイスク14が更に厚くされて、発泡体が部分
的にしか夫々の開口を充填せず、これにより拭取りが不
要になるような発泡体の流量となし得る。

ノズル18の下流のデイスクの後面に残留する発泡体は
第２図に示される弾性ワイパー22によつて除去される。
ワイパー22により、又若し設けられている場合にはデイ
スク14の他面のワイパーによつて除去された過剰の発泡
体を吸引除去する装置を設けるのが望ましい。

デイスク14の開口14Aから発泡体のスラグを移送する
空気がデイスク14から間隔をおかれた円弧状プレート26
の開口26Aを介して円弧状マニフオルド24から放出され
るようになつているが、これらの開口26Aはプレート14
の開口14Aと同じピツチ円直径上にある。空気はマニフ
オルド24の両端から入口28及び30を経てマニフオルド24
に供給される。

従つて、夫々の発泡体のスラグは、既述の特許明細書
に記載されているように瞬間的にシガレツトに対して吹
飛ばされるのではなく、次第に隣接するシガレツトの端
部に伝達されるのである。

第３図は、これら作動の順序を示している。段階Ａで
は、ディスク14がノズル18上を回転する際に、発泡体が
ノズル18からディスク14の複数の開口へ次々に供給され
る。次に段階Ｂにおいて、それぞれのシガレットは、こ
の例ではガイドレール32によって、ディスク14に軽く押
圧される。段階Ｃの間に、ディスク14の回転に伴って、
ディスク14の開口14Aが次次にプレート26の開口26Aと整
合し、これら開口26Aからの低速の空気ジェットがそれ
ぞれの開口14A内の発泡体をシガレットへ移送する。最
後に段階Ｄに於て、開口26Aを介してマニフオルド24か
ら流れて来る空気がシガレツトをデイスク14から離隔す
るように押すが、これらのシガレツトの運動はガイドレ
ール34によつて制限されるようになつている。

シガレツトをデイスク14に向いこれと接触するように
押す為にガイドレール32の代りに第４図に示されるよう
に回転斜板が使用出来る。このような回転斜坂は、シガ
レットを担持しているドラム（第４図には図示せず）の
一端部に隣接したディスク40より成っていて、このデイ
スク40はドラムの軸線に対して傾斜した軸線42の廻りに
回転するように配置されている。従つて、夫々の可撓性
シール44は最初対応するシガレツト12から間隔をおかれ
ていて、ドラム及びデイスク40の回転の間に対応するシ
ガレツトに更に近接するように動き、次にシガレツトを
軸線方向に移動させるのである。

第４図に示す配置では、それぞれのシール44が密封部
材として働いて、シガレツトの対応するフイルター端部
をマニフオルド46に含まれている吸引源に連結する。こ
のようにして夫々のシガレツトのフイルター端部に与え
られた吸引作用は空気をシガレツトを通して吸引して発
泡体がデイスク14に隣接するタバコの端部内に入るのを
助けるのである。第４図はデイスク14から僅かに間隔を
おかれたタバコの端部を示し、このようになされる可能
性もあるが、これと異なりタバコの端部は可撓性シール
44によつてデイスク14に対して軽く押圧されることも出
来、後者の場合には、シガレツトの長さの僅かな変化の
許容値が軸線方向に圧縮可能のシール44の可撓性によつ
て与えられるのである。

変更例として、シガレットへの発泡体の移送は、フィ
ルター端部に吸引力を加えることだけで達成してもよ
い。このような構成は、ドラム10上にシガレットが無い
場合にも装置を容易に対応させるものである。一方、若
し空気の圧力が発泡体をデイスク14の開口から移送する
か、又は移送するのを助ける為に使用される場合には、
ドラム上にシガレツトがないことを確実に阻止するか、
又は例えばシガレツトがない部分に対応する発泡体のス
ラグを除去するような、例えば発泡体のスラグがマニフ
オルド24に達する前に開口から吸引するか、吹飛すこと
によつて発泡体のスラグを除去する装置を設けることが
必要である。

実質的な長さの回転円弧長（例えば30から60°）にわ
たるシガレツトに対するシール44の接触は、夫々のシー
ルがばねの作用に抗し、又関係ある部分に「平らになさ
れた」部分を有するカムによる制御によつて回転斜板デ
イスク40に対して滑動出来るようになして達成されるの
である。

発泡体をシガレツトに移送し、又は移送を助ける為に
吸引作用を利用することは移送ステーシヨンにてシガレ
ツトの廻り及びフイルター端部に吸引作用を与えてシガ
レツトのタバコ端部内への空気流を増大させることを含
んでいる。例えば、吸引作用（例えば大体250ミリバー
ル即ち2500pa）が英国特許第2,163,339号明細書に記載
されているような構造によつて夫々のシガレツトの廻り
に与えられることが出来、吸引室はフイルター巻回装置
の換気開口を含むように伸長されることが出来る。

前述の英国特許第2,163,339号明細書に記載されてい
るような装置の吸引室から過大な吸引の漏洩の生ずるの
を阻止する為に発泡体を受入れるシガレツトの端部に隣
接する吸引室の端部は円形開口を有するプレートによつ
て閉鎖されることが出来るが、シガレツトの端部はこれ
らの開口を通つて、シガレツトの他端（即ちフイルター
付シガレツトの場合にはフイルター端部）にあるカム作
動プツシヤー部材によつて押圧されるようになつてい
る。例えば8mmの直径のシガレツトに対して円形開口は
8.5mmの最小直径となされ、フレアーを付されるか、又
はシガレツト内に案内させる組合された円錐形口部を有
するようになし得る。シガレツトのフイルター端部は吸
引室内に位置されることが出来、プツシヤー部材が吸引
室の隣接する端壁を通過するように配置されるのであ
る。発泡体の附与に続き、シガレツトは吸引室の吸引作
用によつて円形開口から引出されることが出来る。

発泡体はマニフオルドを介してデイスク14に供給出来
るが、このマニフオルドはデイスク14に隣接してこれと
同軸に取付けられてデイスク14を取巻く円筒形フランジ
を有する円板状パツド内に形成され、例えばフランジに
固定された内方に伸長するリングによつてデイスクにパ
ツドを捕捉する装置を有するようになされるのである。
このようにして、パツドは、実際上デイスク14上を浮動
し、デイスクが回転する間に位置を固定されて保持され
るのである。デイスクの開口から発泡体のスラグを放出
させる圧力空気はパツドに形成される１つ又はそれ以上
の附加的なマニフオルドを通つて供給されることが出来
る。リングとこれを取巻くフランジとの間で発泡体が逃
げるのを阻止する為にリングは円周方向溝を形成され
て、これに適当な圧力の加圧空気が供給されるようにな
し得る。これと異なり、フランジ内の等価的な内側溝が
この目的のために設けられることが出来る。

発明の効果 上述のように構成されているから、本発明によれば発
泡接着剤をシガレツトのタバコの端部に附与して端部か
らのタバコの損失を減少させ、又は排除するに際し、発
泡体が従来装置のように瞬間的にシガレツトに対して吹
飛ばされて附与されるのではなく、次第に隣接するシガ
レツトの端部に移送されるようになされて作動が良好
に、且つ附与の結果が良好になされる優れた効果が得ら
れるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は部分的に破断されて示された本発明の装置の一
部分の斜視図。 第２図は部分的に破断されて示された本発明の装置の一
部分を構成するマニフオルドの斜視図。 第３図の（Ａ）から（Ｄ）は作動Ａ−Ｄの４つの段階に
於ける発泡体の附与状態を概略的に示す図面。 第４図は第２の実施例の概略的説明図。 10……ドラム、12……シガレツト、14,40……デイス
ク、16……マニフオルド装置、18……ノズル、20……ば
ね、22……弾性ワイパー、24,46……マニフオルド、26
……円弧状プレート、28,30……入口、32,34……ガイド
レール、44……可撓性シール、46……吸引源。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイクル デビッド シムコウ オーストラリア国 キャンベラ，アクト 2904，ファデン，ムレン ストリート 37 (72)発明者 ジョン デレック スタントン イギリス国 シーブイ４ ７イーゼット コベントリィ，サイエンス パーク, ユニバーシティー オブ ウォリック, ユニット １ (72)発明者 ブライアン ハリー ウォーナー イギリス国 エイチピー14 ４ジェイイ ー バックス，ハイ ウィコウム，サウ ンダートン，ホウ レーン（番地なし)

Claims (14)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シガレットを横向きに担持するように配置
   されたドラムと、それぞれのシガレットに整合し且つ隣
   接した供給源から発泡体を受入れるように配置された複
   数の開口を有するプレートとを含む、シガレットの端部
   に一定量の発泡接着剤を付与する装置において、 前記プレート（14）は前記ドラムと共に回転するように
   配設され、前記プレートの各開口（14A）から対応のシ
   ガレットの端部へ空気力により徐徐に発泡体を移送する
   手段（24,26,26A;46）が設けられることを特徴とする、
   シガレット端部に発泡接着剤を付与する装置。
2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項記載の装置におい
   て、前記空気力による手段は、前記プレートの各開口か
   ら発泡体を該開口に整合しているシガレットへ向け且つ
   該シガレット内へ吸引し或いは吸引を助けるための空気
   流をシガレットの各々の端部に誘起するように多数のシ
   ガレットに同時に加える吸引の供給源（46）を含む、シ
   ガレット端部に発泡接着剤を付与する装置。
3. 【請求項３】特許請求の範囲第２項記載の装置におい
   て、前記吸引の供給源は、発泡体を受入れる端部とは反
   対側の各シガレットの端部に連通し、或いは該反対側の
   端部と各シガレットの廻りの空間とに連通する、シガレ
   ット端部に発泡接着剤を付与する装置。
4. 【請求項４】特許請求の範囲第３項記載の装置におい
   て、可撓性シール（44）を備えた回転ディスクに隣接す
   る吸引マニフォルド（46）を含み、前記可撓性シールが
   対応するシガレットの端部と係合するように配置され、
   前記可撓性シールを介して吸引力が前記吸引マニフォル
   ドから伝達される、シガレット端部に発泡接着剤を付与
   する装置。
5. 【請求項５】特許請求の範囲第４項記載の装置におい
   て、前記可撓性シール（44）が、シガレットを軽く押し
   て発泡体担持開口を備えた前記プレートに接触させるよ
   うに配置される、シガレット端部に発泡接着剤を付与す
   る装置。
6. 【請求項６】特許請求の範囲第１項から第５項の何れか
   一項に記載の装置において、前記空気力による手段がマ
   ニフォルド（24）を含み、このマニフォルドから大気圧
   を越える圧力の空気が発泡体を含む多数の前記開口（14
   A）に向って流れ出て対応する開口から各量の発泡体を
   該開口と整合されたシガレットに向けて徐々に動かし或
   いは移動を助けるようになっている、シガレット端部に
   発泡接着剤を付与する装置。
7. 【請求項７】特許請求の範囲第６項記載の装置におい
   て、前記マニフォルドが空気ジェットを前記プレートの
   発泡体担持開口へ向ける多数の出口（26A）を形成され
   て、各量の発泡体が前記マニフォルドからの連続空気ジ
   ェットの作用によって開口から移送される、シガレット
   端部に発泡接着剤を付与する装置。
8. 【請求項８】特許請求の範囲第７項記載の装置におい
   て、前記マニフォルドからの空気用の前記出口が、該マ
   ニフォルドの１つの壁部を形成するプレート（26）に設
   けた開口（26A）を含んでいて、これらの開口が前記発
   泡体担持開口と同じピッチ円上にある、シガレット端部
   に発泡接着剤を付与する装置。
9. 【請求項９】特許請求の範囲第８項記載の装置におい
   て、前記マニフォルドの前記開口を設けたプレート（2
   6）が前記発泡体担持開口を有する前記プレート（14）
   から間隔をおかれている、シガレット端部に発泡接着剤
   を付与する装置。
10. 【請求項１０】特許請求の範囲第１項から第９項の何れ
    か一項記載の装置において、発泡体がノズル（18）を介
    して前記プレート内の開口（14A）に供給され、前記ノ
    ズルはばねで付勢されて前記プレート（14）と接触す
    る、シガレット端部に発泡接着剤を付与する装置。
11. 【請求項１１】特許請求の範囲第１項から第10項の何れ
    か一項記載の装置において、シガレットが前記プレート
    （14）の開口から発泡体を受け取るように該プレートに
    接触するか或いは近接する前に過剰の発泡体を前記プレ
    ートの一面又は両面から拭き取る手段（22）を含んでい
    る、シガレット端部に発泡接着剤を付与する装置。
12. 【請求項１２】一定量の発泡接着剤を複数のシガレット
    の端部に付与する方法にして、プレートに形成されてそ
    れぞれのシガレットと整合し且つシガレットと共に移動
    する開口内に一定量の発泡体を供給し、次いで複数の前
    記開口を同時に通る空気流によって対応するシガレット
    の端部へ徐々に移送する、シガレット端部に発泡接着剤
    を付与する方法。
13. 【請求項１３】特許請求の範囲第12項記載の方法におい
    て、発泡体を受入れる端部とは反対側のシガレットの端
    部に加える吸引圧力により、または該吸引圧力とシガレ
    ットの廻りの吸引力とによって、前記空気流を作り或い
    は増強する、シガレット端部に発泡接着剤を付与する方
    法。
14. 【請求項１４】特許請求の範囲第12項又は第13項記載の
    方法において、前記プレートの発泡体担持開口と整合さ
    れているマニフォルドの出口からの圧力空気によって前
    記空気流を作り或いは増強する、シガレット端部に発泡
    接着剤を付与する方法。