WO2021125151A1

WO2021125151A1 - 匂い呈示モジュール、匂い呈示装置、匂い呈示システム、及び匂い呈示方法

Info

Publication number: WO2021125151A1
Application number: PCT/JP2020/046634
Authority: WO
Inventors: 川西　光宏; 和彦宮原; 祐作加藤; 義夫後藤; 哲博中田; 伊沢　久隆
Original assignee: ソニーグループ株式会社
Priority date: 2019-12-19
Filing date: 2020-12-15
Publication date: 2021-06-24
Also published as: JPWO2021125151A1; US20230008847A1

Abstract

本技術は、匂いの制御を可能とする技術を提供することを目的とする。　本技術は、匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び前記第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュールを提供する。本技術は、当該匂い呈示モジュールを含む匂い呈示装置及び匂い呈示システムも提供する。また、本技術は、匂いを含有する第一気流を第一開口部から出す第一気流生成工程と、第二開口部から出る第二気流又は第二開口部に入る第二気流を生成する第二気流生成工程と、を含み、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される、匂い呈示方法も提供する。

Description

匂い呈示モジュール、匂い呈示装置、匂い呈示システム、及び匂い呈示方法

　本技術は、匂い呈示モジュール、匂い呈示装置、匂い呈示システム、及び匂い呈示方法に関する。より詳細には、本技術は、ユーザに呈示される匂いを制御することを可能とする匂い呈示モジュール、匂い呈示装置、匂い呈示システム、及び匂い呈示方法に関する。

　近年、映像にあわせて匂いを呈示することが行われている。例えば映画を見ているヒトに対し、所定のタイミングで匂いを呈示することが行われている。このような匂いの呈示に関する技術がこれまでにいくつか提案されている。

　例えば下記特許文献１には、時間的および空間的に限られた範囲に香りを提示する嗅覚ディスプレイであって、噴射口を有する筐体、前記筐体の内部空間を隔壁で区画することによって形成される、吸気口および香気出口を有する複数の香気室、前記香気出口のそれぞれと前記噴射口とを連通させる香気通路、前記香気室に収納される固形状の香源、前記香気室のそれぞれに設けられ、圧電素子を有するダイヤフラムを用いて前記吸気口から前記香気室内に空気を送り込む複数の風力源、および前記風力源とは別に前記筐体に設けられ、圧電素子を有するダイヤフラムを用いて、前記風力源によって前記香気室から送り出された香気を香気噴射方向に加速させる補助風力源を備える、嗅覚ディスプレイが開示されている。

特開２０１４－２３０６３２号公報

　上記で述べたとおり、映像にあわせて匂いを呈示することが行われている。しかしながら、映像に関連付けられた匂いを当該映像の視聴者に呈示しても、当該視聴者が違和感を覚えることがある。この違和感は、匂いの呈示の仕方に起因している場合がある。

　匂いについてヒトが感じる印象は、匂いの呈示の仕方によって大きく変わる。例えばスプレーなどの噴射装置によって匂いを噴射されたヒトは、匂いを感じると同時に風圧を感じ、加えて、匂いを感じる時間も短い。一方で、例えばお香を焚くことによる匂いなどは、ヒトは、風圧をほぼ感じることなく匂いだけを感じ、加えて、匂いを感じる時間も長い。前者のような局所的な匂いと後者のような漂う匂いとでは、ヒトが感じる印象は大きく異なる。このように、匂いの表現にとって、匂いの呈示の仕方も重要な要素の一つであると考えられる。

　そこで、本技術は、ヒトに呈示される匂いを制御するための技法を提供することを目的とする。

　本技術は、匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、
　第二気流が出る第二開口部と、を備えており、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び前記第二開口部が設けられている、
　匂い呈示モジュールを提供する。
　前記匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置と、前記匂いを担持する匂い担持部と、を備えていてよく、且つ、
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置により生成された気流と前記匂い担持部が有する匂いとが前記第一気流を形成するように構成されていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、第二の気流生成装置をさらに備えていてよく、当該第二の気流生成装置が前記第二気流を生成しうる。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一気流が前記第一開口部から噴射されるように構成されていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの外部で接触するように構成されていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの内部で接触するように構成されていてよい。
　前記第一開口部が、前記第二の気流生成装置よりも、前記第二気流の進行方向における前方にあってもよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一気流及び前記第二気流のうちの少なくとも一方の流速を変更することができるように構成されていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第二気流の方向を、前記第二開口部に入る方向へと変更することができるように構成されていてよい。

　また、本技術は、
　匂い含有気流生成部と、
　前記匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部と、を備えており、
　前記匂い含有気流生成部は、第一の気流生成装置と、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が通過する匂い担持部と、前記匂い担持部を通過して形成された匂い含有第一気流が出る第一開口部とを含み、
　制御用気流生成部は、第二の気流生成装置と、前記第二の気流生成装置により生成される第二気流が出る第二開口部とを含む、
　匂い呈示モジュールも提供する。
　前記前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一気流が流れる第一流路と、前記第二気流が流れる第二流路と、を備えていてよく、
　前記第一流路が、前記第二流路の内部に設けられている、又は、前記第二流路の外部に設けられていてよい。
　前記匂い担持部は取り替え可能に構成されていてよい。
　前記第一の気流生成装置によって生成された気流が流れる流路が、２つ以上の流路に分岐していてよく、分岐した流路のそれぞれが前記匂い担持部を有しうる。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が前記匂い担持部へと入る入口、及び、前記匂い担持部から匂い含有第一気流が出る出口又は前記第一開口部、のいずれか一方又は両方に、気流の通過を制御する開閉機構が設けられていてよい。
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置の停止時に、前記第一気流が流れる流路に気流が発生するのを抑制するように構成されていてよい。

　また、本技術は、匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを保持する筐体
　を備えている匂い呈示装置も提供する。

　また、本技術は、匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを制御する制御部
　を含む匂い呈示システムも提供する。

　また、本技術は、匂いを含有する第一気流を第一開口部から出す第一気流生成工程と、
　第二開口部から出る第二気流又は第二開口部に入る第二気流を生成する第二気流生成工程と、
　を含み、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される、
　匂い呈示方法も提供する。

本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。匂い担持部がカートリッジとして構成されうることを説明するための模式図である。本技術に従う第一の気流生成装置に不要な気流が発生している場合を説明するための図である。本技術に従う第一の気流生成装置の構成例の模式図である。本技術に従う第一の気流生成装置の構成例の模式図である。本技術に従う第一の気流生成装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールに含まれる匂い含有気流生成部の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置に含まれる匂い呈示モジュールの構成例を示す図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示システムの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示装置の構成例の模式図である。本技術に従う匂い呈示モジュールによる匂い呈示の仕方を説明するための図である。

　以下、本技術を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態を示したものであり、本技術の範囲がこれらの実施形態に限定されることはない。また、いずれの実施形態も組み合わせることが可能である。なお、本技術の説明は以下の順序で行う。
１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）
（１）第１の実施形態の説明
（２）第１の実施形態の第１の例（匂い呈示モジュールの例）
（３）第１の実施形態の第２の例（第一の気流生成装置の例）
（４）第１の実施形態の第３の例（匂い呈示モジュールの例）
（５）第１の実施形態の第４の例（匂い呈示モジュールの例）
（６）第１の実施形態の第５の例（匂い呈示モジュールの例）
（７）第１の実施形態の第６の例（匂い呈示モジュールの例）
（８）第１の実施形態の第７の例（匂い呈示モジュールの例）
（９）第１の実施形態の第８の例（匂い呈示モジュールの例）
（１０）第１の実施形態の第９の例（匂い含有気流生成部の例）
２．第２の実施形態（匂い呈示装置）
３．第３の実施形態（匂い呈示システム）
４．第４の実施形態（匂い呈示方法）

１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）

（１）第１の実施形態の説明

　本技術に従う匂い呈示モジュールは、匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている。本技術に従う匂い呈示モジュールは、匂いを含有する第一気流の移動を第二気流によって制御することができる。そのため、本技術に従う匂い呈示モジュールは、第一気流に含まれる匂いの制御が可能であり、これにより種々の匂いの呈示の仕方が可能となる。例えば、本技術の匂い呈示モジュールは、例えば局所的な匂い及び漂うような匂いなど、種々の表現方法で匂いをユーザに呈示することができる。加えて、本技術の匂い呈示モジュールは、前記第二気流によって、当該モジュール外に存在する匂いを減らす又は無くすこともできる。

　本技術に従う匂い呈示モジュールは、前記第一気流及び前記第二気流のうちの少なくとも一方の流速を変更することができるように構成されていてよい。各気流の流速を調整することによって、さらに多様な匂い表現を実現することができる。

　本技術に従う匂い呈示モジュールによる匂い呈示の仕方の例を、図２５を参照しながら説明する。図２５は、本技術に従う匂い呈示モジュールにより表現される匂いの例を説明するための概念図である。

　図２５のＡ及びＢは、本技術の匂い呈示モジュールからユーザに届く気流の流速と時間との関係を示す。なお、この図は、概念的な説明のためのものであり、実際の流速や時間を示すものでない。
　図２５のＡには、第二気流を発生させずに、匂いを含有する第一気流を特定の時間で発生させる場合の例が示されている。この例では、特定の時間で流速Ｖ_１の第一気流がユーザに届く。第一気流が発生していないときは、第一気流及び第二気流のいずれも生成されておらず、流速は０であり、すなわちユーザは風圧を感じない。そして、第一気流が発生していないときの流速と第一気流が発生したときとの流速の差は、同図に示されるとおりｄ_１である。すなわち、この差ｄ_１が、匂いとともにユーザが感じる風圧の変化である。
　一方で、図２５のＢには、第二気流を発生させながら、匂いを含有する第一気流を特定の時間で発生させる場合の例が示されている。この例では、流速Ｖ_２の第二気流を常に発生させる。これにより、第一気流が発生していないときは、流速Ｖ_２の風圧をユーザは常に感じている。そして、匂い呈示が必要なときにだけ流速Ｖ_１の第一気流を発生させる。ここで、ユーザは常に流速Ｖ_２の風圧を受けているので、匂いとともにユーザが感じる風圧の変化は、Ｖ_１とＶ_２との差ｄ_２である。

　図２５のＡの場合において、第一気流が届いたユーザは、匂いを感じるとともに、大きな風圧の変化も感じる。そのため、図２５のＡのように第一気流及び第二気流を制御することによって、例えば局所的な匂い（又は突然発生した匂い）を表現することができる。
　一方で、図２５のＢの場合において、第一気流が届いたユーザは、匂いを感じるが、ユーザが感じる風圧の変化は、図２５のＡの場合よりも小さい。図２５のＢのように第一気流及び第二気流を制御することによって、例えば漂ってくる匂いを表現することができる。
　このように、本技術の匂い呈示モジュールにより、局所的な匂いの表現及び漂ってくる匂いの表現の両方が可能である。

　また、例えば、匂いを含有する第一気流の流速Ｖ_１及び／又は第二気流の流速Ｖ_２を調節することによって、ユーザに届く気流中の匂い成分の濃度を変えることができる。これにより、例えばユーザに届く匂いの強さを変えることも可能となる。

　上記特許文献１に記載の嗅覚ディスプレイは、例えば図２５のＡに示されるような局所的な匂いは表現できるが、漂うような匂いは表現できない。そのため、例えば映像とリンクさせた匂い呈示のために当該嗅覚ディスプレイを使用する場合、匂いを呈示できる場面が限定される。
　本技術に従う匂い呈示モジュールは、上記で述べたとおり、種々の呈示の仕方でユーザに匂いを届けることができる。局所的な匂いの表現だけでなく、例えば空間を漂うような匂いを表現することもできる。また、空間に存在する匂いの回収もできる。そのため、本技術に従う匂い呈示モジュールを映像とリンクした匂い呈示のために用いた場合、より多くの場面に適した匂い表現が可能となる。

　また、本技術に従う匂い呈示モジュールが利用される局面は、映像とリンクさせた匂い呈示だけに限られない。例えば、ユーザの体験（例えば遊園地でのアトラクション又は劇場での演劇など）とリンクさせた匂い呈示においても、本技術の匂い呈示モジュールを利用することができる。本技術に従う匂い呈示モジュールは、映像又は体験のコンテンツに合わせた種々の匂い表現のために用いることができ、例えばスポット的（局所的な）な匂い表現又は漂うような匂い表現を行うことができる。

　図２５のＣ及びＤは、本技術の匂い呈示モジュールから出される気流が届く範囲を示す。なお、この図は、概念的な説明のためのものであり、実際の範囲を示すものでない。
　図２５のＣには、第二気流を発生させずに、第一気流だけを発生させた場合の例が示されている。この例では、第一気流だけが発生されるので、気流が届く範囲は例えば第一気流が及ぶ範囲Ａ_１である。
　一方で、図２５のＤには、第二気流を発生させながら、図２５Ｃの場合と同じ第一気流を第二気流の内部から発生させた場合の例が示されている。この例では、第二気流及び第一気流が同時に発生するので、第一気流が届く範囲が第二気流によって拡大されうる。例えば、第二気流が届く範囲がＡ_３である場合、第一気流が届く範囲は、第二気流によって拡大されて領域Ａ_２となる。例えば第二気流の流速又は方向などを調節することによって、第一気流が届く範囲をさらに調節することができる。
　このように、本技術に従う匂い呈示モジュールにより、匂いが届く範囲を調節することができる。

　また、図２５のＤにおいて第一気流が届く範囲Ａ_２は、図２５のＣにおける範囲Ａ_１よりも広い。匂いを含有する第一気流が届く範囲が広いことによって、当該第一気流が出された場所（すなわち匂い呈示モジュールの存在位置）を特定しにくくなる。これは、例えば遊園地などのアトラクションにおいて、アトラクション参加者に匂いの発生源を特定されたくない場合において有用である。

　加えて、匂いを含有する第一気流がより広い範囲に届くので、ユーザの鼻の位置がずれた場合においても、当該ユーザに匂いを呈示することが可能となる。

　以上で図２５を参照して説明したとおり、本技術に従う匂い呈示モジュールによって、匂いとともにユーザが感じる風圧の変化及び／又は匂いが届く範囲を調節することができる。これにより、種々の呈示の仕方でユーザに匂いを届けることができる。

　また、本技術の匂い呈示モジュールは、第二気流によって、以下のような匂いの制御を行うこともできる。
　例えば、匂いを含有する第一気流が第一開口部付近に又はユーザの鼻付近に滞留した場合において、第二気流によって、当該滞留を抑制することができる。これにより、ユーザが認識している匂いを減少又は消失させることができる。
　また、ユーザへの匂いの呈示を特定のタイミングで停止したい場合が想定される。この場合において、本技術の匂い呈示モジュールから第二気流だけを第二開口部から出すことで、匂い成分をユーザの鼻付近から飛ばし、これにより匂いの呈示を停止することができる。代替的には、第二開口部から匂い呈示モジュール内へと入る第二気流を生成することによって、匂い成分が匂い呈示モジュール内へ回収されてもよい。これにより、特定のタイミングで匂いを減少又は消失させることができる。
　このように、第二気流によって、匂いの呈示という観点からの匂い制御だけでなく、匂いの減少又は消失という観点からの匂い制御も可能となる。

　本技術に従う匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置と、前記匂いを担持する匂い担持部と、を備えていてよく、且つ、前記第一の気流生成装置により生成された気流と前記匂い担持部が有する匂いとが前記第一気流を形成するように構成されていてよい。
　例えば、前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置により生成された気流が前記匂い担持部を通過することによって前記第一気流が生成されるように構成されていてよい。当該第一気流が、前記第一開口部から出る。
　代替的には、本技術に従う匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置により生成された気流が、第一開口部を出た後に、匂い担持部と接触することによって、匂いを含有する第一気流が形成されるように構成されていてもよい。
　また、本技術に従う匂い提示モジュールは、前記匂いを担持する匂い担持部と、前記第一の開口部とが一体化していてもよい。例えば、前記匂い担持部に前記第一の開口部が設けられていてもよい。例えば、後述するカートリッジに前記第一の開口部が設けられていてもよい。
　また、本技術に従う匂い呈示モジュールは、第二の気流生成装置をさらに備えていてよく、当該第二の気流生成装置が前記第二気流を生成しうる。当該第二気流が前記第二開口部から出る。
　このようにして、前記第一開口部及び前記第二開口部から出る前記第一気流及び前記第二気流が生成されてよい。これら２つの気流を生成するための構成要素のより具体的な例については、以下（２）～（１０）において説明する。

　また、本技術に従う匂い呈示モジュールは、例えば匂い含有気流生成部と、前記匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部と、を備えていてよい。前記匂い含有気流生成部は、第一の気流生成装置と、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が通過する匂い成分担持部と、前記匂い成分担持部を通過して形成された匂い含有第一気流が出る第一開口部とを含みうる。制御用気流生成部は、第二の気流生成装置と、前記第二の気流生成装置により生成される第二気流が出る第二開口部とを含みうる。
　この実施態様において、好ましくは、前記前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられていてよい。

　本技術において、好ましくは、前記制御用気流生成部を動作させ且つ前記匂い含有気流生成部を動作させた場合における前記第一開口部から前記第一気流の進行方向（前記第一開口部の開口面の中心を通り且つ当該開口面に垂直な方向）に１０ｃｍ進んだ位置での流速を、前記制御用気流生成部を動作させ且つ前記匂い含有気流生成部を動作させない場合における前記位置での流速の２倍以下に設定することが可能であるように、前記匂い呈示モジュールは構成されうる。これにより、第二気流による第一気流の制御をより効果的に行うことができる。

　本技術において、好ましくは、前記匂い含有気流生成部及び前記制御用気流生成部を同時に動作させた場合に生成される匂い含有気流の指向性が、前記匂い含有気流生成部を動作させ且つ前記制御用気流生成部を動作させない場合に生成される匂い含有気流の指向性よりも低いように、前記匂い呈示モジュールは構成されうる。これにより、例えば第一気流が到達する範囲が第二気流によって拡大される。

（２）第１の実施形態の第１の例（匂い呈示モジュールの例）

　以下で、本技術に従う匂い呈示モジュールの例を、図１Ａを参照しながら説明する。図１Ａは、本技術に従う匂い呈示モジュールの構成例の模式図である。

　図１Ａに示されるとおり、匂い呈示モジュール１００は、匂い含有気流生成部１０９と、匂い含有気流生成部１０９により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。
　匂い含有気流生成部１０９は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１０２、流路１０２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１０２の他方の端である第一開口部１０４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流Ａ１を形成する。
　制御用気流生成部１１９は、第二の気流生成装置１１１、第二の気流生成装置１１１が一方の端に設けられた流路１１２、流路１１２の他方の端である第二開口部１１３を有する。これらの構成要素が第二気流Ｂ１を形成する。第二気流Ｂ１が、匂いを含有する第一気流Ａ１を制御する。
　第一開口部１０４は第二開口部１１３の内部にある。すなわち、第一開口部１０４及び第二開口部１１３は、第一開口部１０４を出た第一気流Ａ１の移動が第二気流Ｂ１によって制御可能であるように設けられている。

　以下でこれらの構成要素についてより詳細に説明する。

　第一の気流生成装置１０１は、流路１０２内を第一の気流生成装置１０１から第一開口部１０４に向かって流れる気流を生成する。第一の気流生成装置１０１は、例えばエアポンプであってよく、より具体的にはダイヤフラムポンプであってよい。エアポンプは、圧電素子又はモーターを含むダイヤフラムポンプであってよい。

　第一の気流生成装置１０１は、好ましくは、第一気流Ａ１の流速を調整することができるように構成されている。例えば、第一の気流生成装置１０１は、第一気流Ａ１の流速を段階的に又は連続的に変化することができるように構成されている。これにより、１つの流速だけの第一気流Ａ１を生成する装置の場合と比べて、より多くの匂い表現が可能となる。

　流路１０２は、一方の端に第一の気流生成装置１０１が接続されており、他方の端は開口しており、これが第一開口部１０４である。流路１０２の横断面（流路の軸に対して垂直方向の断面）の形状は、例えば円形、楕円形、又は矩形（正方形又は長方形）であってよく、当業者により適宜選択されてよい。

　匂い担持部１０３は、第一の気流生成装置１０１により生成された気流に匂いを付与する。匂い担持部１０３は、流路１０２の内部のいずれかの位置に設けられていてよく、より好ましくは第一の気流生成装置１０１により生成された気流が匂い担持部１０３を通過するように設けられうる。例えば、匂い担持部１０３は、第一の気流生成装置１０１により生成された気流が匂い担持部１０３内に入る入口１０５と、匂い担持部１０３を通過した気流が匂い担持部１０３から出る出口１０６とを含みうる。入口１０５から匂い担持部１０３に入った気流が、匂い担持部１０３を通過して出口１０６から出る間に、当該気流に匂いが付与されうる。より具体的には、揮発した気体状の匂い成分が、当該気流に含まれうる。匂い担持部が設けられる位置は、例えば、流路１０２のうち、第一の気流生成装置１０１よりも第一開口部１０４に近い位置であってよい。

　また、第一の気流生成装置１０１によって生成された気流が匂い担持部１０３へと入る入口１０５に、気流の通過を制御する開閉機構又は逆止弁が設けられていてもよい。
　また、匂い担持部１０３から匂い含有第一気流が出る出口１０６に、気流の通過を制御する開閉機構又は逆止弁が設けられていてもよい。代替的には、第一開口部１０４に気流の通過を制御する開閉機構又は逆止弁が設けられていてもよい。
　このように、本技術において、第一の気流生成装置によって生成された気流が匂い担持部へと入る入口、及び、匂い担持部から匂い含有第一気流が出る出口又は前記第一開口部、のいずれか一方又は両方に、気流の通過を制御する開閉機構又は逆止弁が設けられていてよい。
　これらの開閉機構又は逆止弁によって、匂い担持部からの匂い漏れを抑制することができる。

　匂い担持部１０３は、例えば香料を含み、より具体的には液状香料又は固形香料を含みうる。第一の気流生成装置１０１により生成された気流に、香料（特には液状香料又は固形香料）に含まれる匂い成分が付与されて、匂いを含有する第一気流Ａ１が形成される。
　前記液状香料は、例えば香料担持体に含浸された状態で匂い担持部１０３に含まれてよい。前記香料担持体の形状は、例えば球状、四角形状、三角形状、又は円筒形状であってよい。前記香料担持体の材質は、例えばケイ酸カルシウム、シリカゲル、ロックウール、珪藻土、ゼオライト、泥炭、木炭、バーミキュライト、ベントナイト、パーライト、カーボンナノチューブ、活性炭類、天然繊維（例えばコットン又はレーヨンなど）、又は、繊維を加工したフェルトであってよい。
　前記固形香料は、例えばゲル化剤を用いて液状香料を固形化して得られる固形物であってよく、又は、例えば匂いを発する木片など、匂いを発する固体材料であってもよい。
　また、匂い担持部１０３には、液状香料又は固形香料に代えて、消臭剤が含まれていてもよい。
　匂い担持部１０３に含まれる香料は、例えば天然香料又は合成香料であってよい。匂い担持部１０３は、１つの香料を含んでよく又は複数の香料の組合せを含んでもよい。

　好ましくは、本技術に従う匂い呈示モジュールにおいて、匂い担持部はカートリッジとして構成されていてよい。すなわち、匂い担持部は、取り替え可能に構成されていてよい。例えば図１Ｂに示されるとおり、匂い呈示モジュールのうち、匂い担持部１０３及び第一開口部１０４を含む点線で示される部分１２０が、取り替え可能に構成されていてよい。又は、匂い担持部１０３だけが取り替え可能に構成されていてもよい。又は、匂い担持部１０３、第一開口部１０４、及び、流路１０２の一部又は全部が、取り替え可能に構成されていてもよい。
　匂い担持部が取り替え可能であることによって、例えば匂い担持部に含まれる匂い成分が無くなった場合又は匂い担持部に含まれる匂い成分の種類の変更をユーザが希望する場合に、カートリッジを交換することで、匂い呈示モジュールのうちのカートリッジ以外の部分を再利用することができる。

　第一開口部１０４は、例えば、図１Ａに示されるとおり、第二開口部１１３の内部に配置されていてよい。これにより、第一開口部１０４を出た第一気流Ａ１の第二気流Ｂ１による制御が行いやすい。

　第一開口部１０４は、匂いを含有する第一気流Ａ１が匂い呈示モジュール１００の外部へと出る出口である。第一開口部１０４の開口面の形状は、例えば円形、楕円形、又は矩形（正方形又は長方形）であってよい。
　当該開口面の形状が円形又は楕円形である場合、直径又は長径は例えば０．１ｍｍ～５ｍｍ、特には０．２ｍｍ～３ｍｍ、より特には０．３ｍｍ～２ｍｍ、さらにより特には０．５ｍｍ～１．５ｍｍであってよい。当該開口面の形状が正方形又は長方形である場合、正方形の一辺又は長方形の長辺は例えば０．０８ｍｍ～４ｍｍ、特には０．１６ｍｍ～２．４ｍｍ、より特には０．２４ｍｍ～１．６ｍｍ、さらにより特には０．４ｍｍ～１．２ｍｍであってよい。
　このような寸法を有することによって、必要な時だけ第一の気流生成装置１０１を動作させて匂いを含有する第一気流Ａ１を第一開口部１０４から匂い呈示モジュール１００の外部に放出し、それ以外の場合に、匂い担持部１０３に含まれる匂いが匂い呈示モジュール１００の外部へと出ることを防ぐことができる。

　第一開口部１０４の横断面の寸法（特には第一開口部１０４の開口面の形状の寸法）は、匂い担持部１０３の出口１０６から第一開口部１０４の直前までの流路１０２の横断面の寸法よりも小さくてよい。例えば、第一気流Ａ１が第一開口部１０４から噴射されるように、第一開口部１０４の横断面の寸法及び匂い担持部１０３の出口１０６から第一開口部１０４の直前までの流路１０２の横断面の寸法が設定されうる。このように、本技術の一つの実施態様において、匂いを含有する第一気流が第一開口部から噴射されるように、匂い呈示モジュール（特には匂い含有気流生成部）は構成されてよい。

　第一開口部１０４は、第二の気流生成装置１１１よりも、第二気流Ｂ１の進行方向における前方にあってよい。例えば、第一開口部１０４の開口面が、第二開口部１１３の開口面と同じ平面上にあってよく、又は、当該平面よりも、第二気流Ｂ１の進行方向における前方にあってもよい。このような配置によって、第一気流Ａ１に含まれる匂い成分が、第二気流Ｂ１が流れる流路１１２の壁面に付着することを防ぐことができる。

　第一開口部１０４から出た第一気流Ａ１は、匂いを含有する気流であり、特には匂い担持部１０３が有する匂い成分を含む気流である。例えば、第一気流Ａ１は、当該匂い成分と匂い呈示モジュールが置かれている空間の空気との混合物の気流であってよい。第一開口部１０４から出た第一気流Ａ１は、特には、第一開口部１０４からの噴射によって形成される気流であってよく、例えば指向性のある気流であってもよい。

　図１Ａに示されるように、匂い担持部１０３を含む流路１０２は、第二の気流生成装置１１１が一端に設けられた流路１１２の内部に設けられていてよい。これにより、第一気流Ａ１の第二気流Ｂ１による制御が行いやすくなる。また、これにより、漂うような匂いの呈示が行いやすくなる。

　第二の気流生成装置１１１は、流路１１２内を第二の気流生成装置１１１から第二開口部１１３に向かう方向に流れる気流を形成する。第二の気流生成装置１１１によって、第二開口部１１３から出る第二気流Ｂ１が形成されうる。
　第二の気流生成装置１１１は、その反対の方向に流れる気流も形成できるように構成されていてもよい。すなわち、第二の気流生成装置１１１は、生成する気流の方向を反転できるように構成されうる。このように、本技術に従う匂い呈示モジュールは、第二気流の方向を、第二開口部に入る方向へと変更することができるように構成されていてよい。これにより、匂い成分の回収を行うことが可能となり、匂いの減少又は消失という匂い制御が可能となる。

　第二の気流生成装置１１１は、例えば送風装置であってよい。
　当該送風装置としてより具体的には、軸流ファン、ブロアファン、及び遠心ファンを挙げることができ、特には軸流ファンである。例えば図２３のＡに示されるとおり、本技術に従う匂い呈示モジュール１５００は、第二の気流生成装置として軸流ファン１５０１を含みうる。
　代替的には、当該送風装置は、ダイヤフラムポンプ、特には圧電素子又はモーターを用いたダイヤフラムポンプ（例えばマイクロブロアなど）と気流拡大機構との組み合わせであってもよい。ダイヤフラムポンプによって生成された気流が、気流拡大機構によって拡大されて、流路内を流れるように、当該送風装置は構成されうる。例えば図２３のＢに示されるとおり、本技術に従う匂い呈示モジュール１５５０は、第二の気流生成装置として、ダイヤフラムポンプ１５０２と気流拡大機構１５０３との組合せであってよい。
　なお、図２３に示される匂い呈示モジュール１５００及び１５５０はいずれも、匂い含有気流生成部１５０４を２つ備えている。このように、本技術に従う匂い呈示モジュールは、１つの匂い含有気流生成部を備えていてよく、又は、複数（例えば２～１０、特には２～６）の匂い含有気流生成部を備えていてもよい。

　第二の気流生成装置１１１により生成される第二気流Ｂ１は、匂い呈示モジュール１００が置かれている空間の空気そのものからなる気流であってよく、又は、当該空間の空気に任意の他の成分が混合された空気からなる気流であってもよい。好ましくは、第二気流Ｂ１は、匂い呈示モジュール１００が置かれている空間の空気そのものである。これにより、第一気流Ａ１の匂いの呈示の制御がより行いやすくなる。例えば、第二気流Ｂ１は、無臭の空気であってよい。

　第二の気流生成装置１１１は、好ましくは、第二気流Ｂ１の流速を調整することができるように構成されている。例えば、第二の気流生成装置１１１は、第二気流Ｂ１の流速を段階的に又は連続的に変化することができるように構成されている。これにより、１つの流速だけの第二気流Ｂ１を生成する装置の場合と比べて、より多くの匂い表現が可能となる。

　流路１１２は、一方の端に第二の気流生成装置１１１が接続されており、他方の端は開口しており、これが第二開口部１１３である。流路１１２の横断面（流路の軸に対して垂直方向の断面）の形状は、例えば円形、楕円形、又は矩形（正方形又は長方形）であってよく、当業者により適宜選択されてよい。第二気流Ｂ１が流れる流路１１２の横断面の寸法は、好ましくは第一気流Ａ１が流れる流路１０２の横断面の寸法よりも大きい。

　第二気流Ｂ１が流れる流路１１２の内部に、第一気流Ａ１が流れる流路１０２が設けられている。このように、本技術に従う匂い呈示モジュールは、前記第一気流が流れる第一流路と、前記第二気流が流れる第二流路と、を備えており、前記第一流路が、前記第二流路の内部に設けられていてよい。

　第二開口部１１３は、第二の気流生成装置１１１により形成された第二気流Ｂ１が出る開口部である。第二開口部１１３の開口面の面積は、好ましくは第一開口部１０４の開口面の面積よりも大きい。例えば、第二開口部１１３の開口面の面積は、第一開口部１０４の開口面の面積の３倍～１０００倍であってよく、特には５倍～５００倍であってよく、さらに特には１０倍～２００倍であってよい。これにより、第二気流による第一気流の制御がより行いやすくなる。
　第二開口部１１３の開口面の形状は、例えば円形、楕円形、又は矩形（正方形又は長方形）であってよい。当該開口面の形状が円形又は楕円形である場合、直径又は長径は例えば５ｍｍ～１０００ｍｍであり、特には７ｍｍ～５００ｍｍであり、さらに特には１０ｍｍ～１００ｍｍであってよい。当該開口面の形状が正方形又は長方形である場合、正方形の一辺又は長方形の長辺は例えば５ｍｍ～１０００ｍｍであり、特には７ｍｍ～５００ｍｍであり、さらに特には１０ｍｍ～１００ｍｍであってよい。

　図１Ａに示されるとおり、第二の気流生成装置１１１は、匂いを含有する第一気流Ａ１が出る第一開口部１０４よりも後方（第一気流Ａ１の進行方向を軸とした場合における、第一開口部１０４の当該軸上の位置よりも後方）に配置されてよい。代替的には、第二の気流生成装置１１１は、第一開口部１０４の前方に配置されてもよい。好ましくは、図１Ａに示されるとおり、第二の気流生成装置１１１は、匂いを含有する第一気流Ａ１が出る第一開口部１０４よりも後方に配置される。これにより、第二の気流生成装置１１１が第二気流Ｂ１を第二開口部１１３から出す場合において、匂いを含有する第一気流Ａ１に含まれる匂い成分が第二の気流生成装置１１１に付着することを防ぐことができる。

　以上で説明した匂い呈示モジュール１００は、第一開口部１０４を出た第一気流Ａ１の移動が第二気流Ｂ１によって制御可能である。
　例えば、第二開口部１１３を出る第二気流Ｂ１を連続的発生させながら第一気流Ａ１を発生させることで、例えば漂うような匂いをユーザに呈示することができる。第二気流Ｂ１の流量（風量）を増加又は減少させることで、第一気流Ａ１の匂いの程度を変化させることもできる。また、第二気流Ｂ１の生成を停止することで、第一気流Ａ１による局所的な匂いを発生させることもできる。
　また、第二開口部１１３から匂い呈示モジュール内に入る第二気流Ｂ１を生成することで、匂いを含有する第一気流Ａ１を回収することができる。例えば、匂い呈示モジュールの外部に放出された匂いを回収することができる。これにより、ユーザが認識する匂いの程度を弱めることができ、又は、ユーザが匂いを認識しないようにすることができる。

　図１に示される匂い呈示モジュール１００に関して、第一開口部１０４及び第二開口部１１３は、匂い呈示モジュール１００の外側表面に設けられていてよい。これにより、第一気流Ａ１及び第二気流Ｂ１が匂い呈示モジュール１００の外部で接触しうる。このように、本技術の匂い呈示モジュールは、第一気流及び第二気流が匂い呈示モジュールの外部で接触するように構成されていてよい。

　以上のとおり、本技術に従う匂い呈示モジュールは、例えば匂い含有気流生成部と、前記匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部と、を備えていてよい。前記匂い含有気流生成部は、第一の気流生成装置と、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が通過する匂い成分担持部と、前記匂い成分担持部を通過して形成された匂い含有第一気流が出る第一開口部とを含みうる。前記制御用気流生成部は、第二の気流生成装置と、前記第二の気流生成装置により生成される第二気流が出る第二開口部とを含みうる。

（３）第１の実施形態の第２の例（第一の気流生成装置の例）

　本技術に従う第一の気流生成装置の他の例を、図２から図４を参照しながら説明する。図２は、本技術に従う第一の気流生成装置に不要な気流が発生している場合を説明するための図である。図３は、当該他の例の第一の気流生成装置の模式図である。

　ユーザが匂いを感じることなく気流だけを感じている状態を形成するために、第一の気流生成装置１０１を動作させずに第二の気流生成装置１１１を動作させることが考えられる。上記の状態を形成するためには、匂いが第一開口部１０４からモジュール外へ出ることを確実に防ぐことが求められる。しかしながら、第二の気流生成装置１１１による第二気流Ｂ１の生成に伴い、第一の気流生成装置１０１を動作させていなくても、匂いが第一開口部１０４からモジュール外へ出る場合が起こりうる。これは、例えば第一の気流生成装置１０１と流路１０２とを接続する部分に隙間が存在することにより又は第一の気流生成装置１０１がモジュール外から流路１０２内へと通じる隙間を有する構造を有することにより、起こりうると考えられる。すなわち、このような隙間の存在により、第一の気流生成装置１０１の動作停止時において、第二の気流生成装置１１１による第二気流Ｂ１の生成が、流路１０２内の気流生成を誘発しうる。
　例えば、図２に示されるとおり、匂い呈示モジュール１００を実際に使用した際に、匂い含有気流生成部１０９の第一の気流生成装置１０１と流路１０２とを接続する部分に隙間が存在すると、第一の気流生成装置１０１を動作させていなくても、第二の気流生成装置１１１を動作させることによって、流路１０２に気流（図２において点線で示されている）が発生し、意図しないタイミングで匂いが放出されることがある。なお、図２において、第一の気流生成装置１０１が流路１０２から離れているように示されているが、これは、前記隙間の存在を強調して示すためであり、実際の装置における構造を示すものでない。
　以上で述べたような意図しないタイミングでの匂いの放出は望ましくなく、また、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスにもつながりうる。
　また、流路１０２に隙間が存在しなくても、制御用気流生成部１１９の流路１１２内に流路１０２の開口部１０４が開放された構造で設けられている場合、上記と同様の問題が生じうる。

　そこで、本実施形態の第２の例では、第一の気流生成装置の動作が停止している時に第二の気流生成装置１１１を動作させる際に、匂い含有気流生成部１０９の流路１０２に気流が発生するのを抑制するような第一の気流生成装置の構成例を示している。

　図３に示されるとおり、匂い含有気流生成部１０９内の第一の気流生成装置１０１－１は、流路１０２と連通する側に形成された、第一気流を吐出する吐出口１２１と、第一気流を吸気する吸気口１２２と、を有している。

　吐出口１２１及び吸気口１２２は、第一の気流生成装置１０１－１の内部空間と流路１０２とを連通する。第一の気流生成装置１０１－１の内部には、吐出口１２１を閉塞する開閉弁１２３と、吸気口１２２を閉塞する開閉弁１２４と、が設けられている。

　さらに、第一の気流生成装置１０１－１の内部には、開閉弁１２３及び開閉弁１２４と対向する位置にダイヤフラム１２５と、ダイヤフラム１２５に接続された圧電素子１２６と、が設けられている。圧電素子１２６を有するダイヤフラム１２５をポンプとして可動させることによって、第一気流を生成し、開閉弁１２３及び開閉弁１２４を開閉する。

　第一の気流生成装置１０１－１を匂い含有気流生成部１０９に用いた匂い呈示モジュール１００は、匂い含有気流生成部１０９の流路１０２に隙間がない構造とし、かつ第一の気流生成装置１０１－１の動作停止時に、開閉弁１２３及び開閉弁１２４を閉じて吐出口１２１及び吸気口１２２を閉塞する。

　そのため、本例の匂い呈示モジュール１００は、第一の気流生成装置１０１－１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させても、流路１０２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、本例の匂い呈示モジュール１００は、流路１０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

　次に、図４を参照して、本例の変形例に従う第一の気流生成装置について説明する。図４は、当該変形例の第一の気流生成装置の模式図である。図４Ａは、第一の気流生成装置の動作がＯＮ時を示している。図４Ｂは、第一の気流生成装置の動作がＯＦＦ時を示している。

　図４Ａ及び図４Ｂに示されるとおり、匂い含有気流生成部１０９内の第一の気流生成装置１０１－２は、流路１０２と連通する側に形成された第一気流を吐出する吐出口１３１と、流路１０２と連通する側の対面側に形成された第一気流を吸気する２つの吸気口１３２と、を有している。なお、吐出口１３１および吸気口１３２の数は、それぞれ一つであってもよく複数であってもよい。また、吐出口１３１および吸気口１３２の配置は、互いに対面の位置であってもよく、それ以外の位置であってもよい。

　吐出口１３１は、第一の気流生成装置１０１－２の内部空間と流路１０２とを連通する。また、吐出口１３１と２つの吸気口１３２とは、第一の気流生成装置１０１－２の内部空間で連通している。さらに、第一の気流生成装置１０１－２の内部には、吐出口１３１及び吸気口１３２の対向方向と略直交する方向に延在したダイヤフラム１２５と、ダイヤフラム１２５に接続された圧電素子１２６と、が設けられている。

　第一の気流生成装置１０１－２の吸気口１３２が形成された側には、２つの吸気口１３２を閉塞する開閉弁１３３が設けられている。図４Ａに示されるとおり、第一の気流生成装置１０１－２の動作がＯＮ時には、開閉弁１３３が開いて２つの吸気口１３２から離れ、吸気口１３２から吐出口１３１へ第一気流が流れる。一方、図４Ｂに示されるとおり、第一の気流生成装置１０１－２の動作がＯＦＦ時には、開閉弁１３３が閉じて２つの吸気口１３２を閉塞し、吸気口１３２から吐出口１３１へ第一気流は流れない。

　第一の気流生成装置１０１－２を匂い含有気流生成部１０９に用いた匂い呈示モジュール１００は、匂い含有気流生成部１０９の流路１０２に隙間がない構造とし、かつ第一の気流生成装置１０１－２の動作停止時に、開閉弁１３３を閉じて２つの吸気口１３２を閉塞している。

　そのため、本例の変形例の匂い呈示モジュール１００は、第一の気流生成装置１０１－２の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させても、流路１０２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、本例の変形例の匂い呈示モジュール１００は、流路１０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

（４）第１の実施形態の第３の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールの他の例を、図５から図７を参照しながら説明する。図５Ａ及び図５Ｂは、それぞれ当該他の例の匂い呈示モジュールの模式図である。

　本実施形態の第３の例では、第一の気流生成装置の動作が停止している時に第二の気流生成装置１１１を動作させる際に、匂い含有気流生成部の流路に気流が発生するのを抑制するような匂い呈示モジュールの構成例を示している。

　図５Ａに示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－１は、上記第１の例と同様に、匂い含有気流生成部１０９－１と、匂い含有気流生成部１０９－１により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９と、を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－１は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１０２、流路１０２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１０２の他方の端である第一開口部１０４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流を形成する。

　さらに、流路１０２内には、第一の気流生成装置１０１と匂い担持部１０３との間に開閉弁の一例である電磁弁１４１が設けられている。電磁弁１４１は、電気的に開閉を制御することができ、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に流路１０２を閉塞する。

　図５Ａと同様に、図５Ｂに示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－２は、匂い含有気流生成部１０９－２と、匂い含有気流生成部１０９－２により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－２は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１０２、流路１０２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１０２の他方の端である第一開口部１０４を含む。

　さらに、流路１０２内には、匂い担持部１０３と第一開口部１０４との間に電磁弁１４２が設けられている。電磁弁１４２は、電磁弁１４１と同様に、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に流路１０２を閉塞する。なお、電磁弁は、本例の配置に限らず、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に流路１０２を閉塞できるものであれば、流路１０２のいずれの位置に配置されていてもよい。

　匂い含有気流生成部１０９－１及び匂い含有気流生成部１０９－２に含まれる、第一の気流生成装置１０１、流路１０２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１０４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。また、制御用気流生成部１１９に含まれる各構成は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　匂い含有気流生成部１０９－１を含む匂い呈示モジュール１００－１、又は、匂い含有気流生成部１０９－２を含む匂い呈示モジュール１００－２は、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に、電磁弁１４１又は電磁弁１４２を閉じて流路１０２を閉塞している。

　そのため、匂い呈示モジュール１００－１及び匂い呈示モジュール１００－２は、第一の気流生成装置１０１と流路１０２との間などに隙間が存在したとしても、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させた際に、流路１０２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、匂い呈示モジュール１００－１及び匂い呈示モジュール１００－２は、流路１０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

　次に、図６を参照して、本例の変形例に従う匂い呈示モジュールについて説明する。図６は、当該変形例の匂い呈示モジュールの模式図である。図６Ａは、第一の気流生成装置の動作がＯＦＦ時を示している。図６Ｂは、第一の気流生成装置の動作がＯＮ時を示している。

　図６Ａ及び図６Ｂに示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－３は、上記第１の例と同様に、匂い含有気流生成部１０９－３と、匂い含有気流生成部１０９－３により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－３は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１０２、流路１０２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１０２の他方の端である第一開口部１０４を含む。

　さらに、第一開口部１０４には、特定の圧力で開く開閉弁１４３が設けられている。図６Ａに示されるとおり、第一の気流生成装置１０１の動作がＯＦＦ時には、開閉弁１４３が第一開口部１０４を閉じて流路１０２を閉塞し、流路１０２に気流は流れない。一方、図６Ｂに示されるとおり、第一の気流生成装置１０１の動作がＯＮ時には、開閉弁１４３が開いて第一開口部１０４から離れ、流路１０２に気流が流れる。このように、開閉弁１４３は、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第一開口部１０４を閉じることにより、流路１０２を閉塞する。

　匂い含有気流生成部１０９－３に含まれる、第一の気流生成装置１０１、流路１０２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１０４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。また、制御用気流生成部１１９に含まれる各構成は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　匂い含有気流生成部１０９－３を含む匂い呈示モジュール１００－３は、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に、開閉弁１４３を閉じて流路１０２を閉塞している。

　そのため、匂い呈示モジュール１００－３は、第一の気流生成装置１０１と流路１０２との間などに隙間が存在したとしても、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させた際に、流路１０２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、匂い呈示モジュール１００－３は、流路１０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

　次に、図７を参照して、本例の他の変形例に従う匂い呈示モジュールについて説明する。図７は、当該他の変形例の匂い呈示モジュールの模式図である。

　図７に示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－４は、上記第１の例と同様に、匂い含有気流生成部１０９－４と、匂い含有気流生成部１０９－４により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－４は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１０２、流路１０２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１０２の他方の端である第一開口部１０４を含む。

　さらに、流路１０２内には、匂い担持部１０３の入口１０５及び出口１０６付近に遮蔽物１４４が設けられている。遮蔽物１４４は、流路１０２の内部を狭くし、第一の気流生成装置１０１の動作停止時の経路１０２内に発生する気流の流れを遮蔽し、又は気流の流量を低減させる。なお、遮蔽物１４４は、匂い担持部１０３の入口１０５又は出口１０６のいずれか一方に設けられていてもよい。

　匂い含有気流生成部１０９－４に含まれる、第一の気流生成装置１０１、流路１０２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１０４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。また、制御用気流生成部１１９に含まれる各構成は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　匂い含有気流生成部１０９－４を含む匂い呈示モジュール１００－４は、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に、遮蔽物１４４によって流路１０２の内部を狭くすることで、第一の気流生成装置１０１の動作停止時の経路１０２内に発生する気流の流量を低減させている。

　そのため、匂い呈示モジュール１００－４は、第一の気流生成装置１０１と流路１０２との間などに隙間が存在したとしても、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させた際に、流路１０２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、匂い呈示モジュール１００－４は、流路１０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

（５）第１の実施形態の第４の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールの他の例を、図８を参照しながら説明する。図８は、当該他の例の匂い呈示モジュールの模式図である。図８Ａは、第一の気流生成装置の動作がＯＦＦ時を示している。図８Ｂは、第一の気流生成装置の動作がＯＮ時を示している。

　図８Ａ及び図８Ｂに示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－５は、匂い含有気流生成部１０９－５と、匂い含有気流生成部１０９－５により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－５は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１５２、流路１５２内に設けられた匂い担持部１０３、及び、流路１５２の他方の端である第一開口部１５４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流を形成する。

　第一開口部１５４は、制御用気流生成部１１９の流路１１２内部において、第二の気流生成装置１１１から吹き出す第二気流Ｂ１の流れてくる方向に対向して開口している。すなわち、第一開口部１５４は、第一開口部１５４を出た第一気流の移動が第二気流Ｂ１によって制御可能であるように設けられている。なお、第二気流Ｂ１は、吐出気流だけでなく、吸気気流であってもよい。

　さらに、流路１５２内には、第一の気流生成装置１０１と匂い担持部１０３との間に開閉弁の一例である逆止弁１５７が設けられている。逆止弁１５７は、第一の気流生成装置１０１から流路１５２を通って第一開口部１５４へ向かって第一気流が流れる場合に開放され、第一開口部１５４から流路１５２を通って第一の気流生成装置１０１へ向かって気流が流れようとするときに閉じて流路１５２を閉塞する。

　匂い含有気流生成部１０９－５に含まれる、第一の気流生成装置１０１、流路１５２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１５４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。また、制御用気流生成部１１９に含まれる各構成は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。なお、図８Ａ及び図８Ｂにおいて、匂い担持部１０３の上方側が、第一の気流生成装置１０１により生成された気流が匂い担持部１０３内に入る入口１５５であり、匂い担持部１０３の下方側が、匂い担持部１０３を通過した気流が匂い担持部１０３から出る出口１６６である。

　匂い含有気流生成部１０９－５を含む匂い呈示モジュール１００－５は、流路１５２内を第一開口部１５４から第一の気流生成装置１０１へ向かって気流が逆流する場合に、逆止弁１５７が閉じて流路１５２を閉塞する。

　そのため、匂い呈示モジュール１００－５は、流路１５２に隙間が存在する場合や、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させた際に、流路１５２を逆流する気流が発生するのを抑制することができる。これにより、匂い呈示モジュール１００－５は、流路１５２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

（６）第１の実施形態の第５の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールの他の例を、図９を参照しながら説明する。図９は、当該他の例の匂い呈示モジュールの模式図である。

　図９に示されるとおり、匂い呈示モジュール１００－５は、匂い含有気流生成部１０９－６と、匂い含有気流生成部１０９－６により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部１１９を含む。

　匂い含有気流生成部１０９－６は、第一の気流生成装置１０１、第一の気流生成装置１０１が一方の端に設けられた流路１６２、流路１６２内に設けられた匂い担持部１６３、及び、流路１６２の他方の端である第一開口部１６４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流を形成する。

　第一開口部１６４は、制御用気流生成部１１９の流路１１２内部において、第二の気流生成装置１１１から吹き出す第二気流Ｂ１の流れる方向に垂直な方向に向かって開口している。すなわち、第一開口部１６４は、第一開口部１６４を出た第一気流の移動が第二気流Ｂ１によって制御可能であるように設けられている。

　匂い含有気流生成部１０９－６に含まれる、第一の気流生成装置１０１、流路１６２、匂い担持部１６３、及び第一開口部１６４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。また、制御用気流生成部１１９に含まれる各構成は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９に含まれる各構成と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　匂い含有気流生成部１０９－６を含む匂い呈示モジュール１００－６は、第二気流Ｂ１の流れる方向に垂直な方向に向かって開口しているため、流路１６２に隙間が存在する場合や、第一の気流生成装置１０１の動作停止時に第二の気流生成装置１１１を動作させた際に、流路１６２に気流が発生するのを抑制することができる。これにより、匂い呈示モジュール１００－６は、流路１６２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部１６３に含まれる香料のロスを抑制することができる。

（７）第１の実施形態の第６の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールの他の例を、図１０を参照しながら説明する。図１０は、当該他の例の匂い呈示モジュールの模式図である。

　図１０に示されるとおり、匂い呈示モジュール２００は、匂い含有気流生成部２０９と、匂い含有気流生成部２０９により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部２１９を含む。
　匂い含有気流生成部２０９は、第一の気流生成装置２０１、第一の気流生成装置２０１が一方の端に設けられた流路２０２、流路２０２内に設けられた匂い担持部２０３、及び、流路２０２の他方の端である第一開口部２０４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流Ａ２を形成する。
　制御用気流生成部２１９は、第二の気流生成装置２１１、第二の気流生成装置２１１が一方の端に設けられた流路２１２、流路２１２の他方の端である第二開口部２１３を有する。これらの構成要素が第二気流Ｂ２を形成する。第二気流Ｂ２が、匂いを含有する第一気流Ａ２を制御する。
　第一開口部２０４は第二開口部２１３の近傍にある。すなわち、第一開口部２０４及び第二開口部２１３は、第一開口部２０４を出た第一気流Ａ２の移動が第二気流Ｂ２によって制御可能であるように設けられている。

　匂い含有気流生成部２０９、並びに、これに含まれる第一の気流生成装置２０１、流路２０２、匂い担持部２０３、及び第一開口部２０４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９、並びに、これに含まれる第一の気流生成装置１０１、流路１０２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１０４と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。
　制御用気流生成部２１９、並びに、これに含まれる第二の気流生成装置２１１、流路２１２、及び第二開口部２１３は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９、並びに、これに含まれる第二の気流生成装置１１１、流路１１２、及び第二開口部１１３と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　図１０に示されるとおり、第一開口部２０４は第二開口部２１３の外側にある。このように、本技術に従う匂い呈示モジュール２００は、前記第一開口部が前記第二開口部の外側にあってもよい。匂い呈示モジュール２００によれば、上記匂い呈示モジュールと同様に、流路２０２から意図しないタイミングで匂いが放出することや、匂い担持部２０３に含まれる香料のロスを抑制することができる。
　また、図１０に示されるとおり、第二気流Ｂ２が流れる流路２１２の外部に、第一気流Ａ２が流れる流路２０２が設けられている。このように、本技術に従う匂い呈示モジュールは、前記第一気流が流れる第一流路と前記第二気流が流れる第二流路とを備えており、前記第一流路が前記第二流路の外部に設けられていてよい。
　図１０に示される匂い呈示モジュール２００によっても、上記（２）において述べたとおりの匂いの制御が可能である。なお、この場合、第一気流Ａ２及び第二気流Ｂ２が、匂い呈示モジュール外で接触するように、第一開口部２０４及び第二開口部２１３が構成されうる。例えば、第一開口部２０４は、第一気流Ａ２及び第二気流Ｂ２が匂い呈示モジュール外で接触するように、第二開口部２１３の近傍に配置されうる。

（８）第１の実施形態の第７の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールの他の例を、図１１を参照しながら説明する。図１１は、当該他の例の匂い呈示モジュールの模式図である。

　図１１に示されるとおり、匂い呈示モジュール３００は、匂い含有気流生成部３０９と、匂い含有気流生成部３０９により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部３１９を含む。
　匂い含有気流生成部３０９は、第一の気流生成装置３０１、第一の気流生成装置３０１が一方の端に設けられた流路３０２、流路３０２内に設けられた匂い担持部３０３、及び、流路３０２の他方の端である第一開口部３０４を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流Ａ３を形成する。
　制御用気流生成部３１９は、第二の気流生成装置３１１、第二の気流生成装置３１１が一方の端に設けられた流路３１２、流路３１２の他方の端である第二開口部３１３を有する。これらの構成要素が第二気流Ｂ３を形成する。第二気流Ｂ３が、匂いを含有する第一気流Ａ３を制御する。
　第一開口部３０４は第二開口部３１３の内部にある。すなわち、第一開口部３０４及び第二開口部３１３は、第一開口部３０４を出た第一気流Ａ３の移動が第二気流Ｂ３によって制御可能であるように設けられている。
　また、第一開口部３０４及び第二開口部３１３は、匂い呈示モジュール３００の内部に設けられている。これにより、第一気流Ａ３及び第二気流Ｂ３は匂い呈示モジュール３００の内部で互いに接触する。匂い呈示モジュール３００は、これら気流が接触して形成された気流が出る開口部３２０を有する。

　匂い含有気流生成部３０９、並びに、これに含まれる第一の気流生成装置３０１、流路３０２、匂い担持部３０３、及び第一開口部３０４は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９、並びに、これに含まれる第一の気流生成装置１０１、流路１０２、匂い担持部１０３、及び第一開口部１０４と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。
　制御用気流生成部３１９、並びに、これに含まれる第二の気流生成装置３１１、流路３１２、及び第二開口部３１３は、上記（２）において述べた制御用気流生成部１１９、並びに、これに含まれる第二の気流生成装置１１１、流路１１２、及び第二開口部１１３と同じであってよく、これらの説明が本例においても当てはまる。

　図１１に示されるとおり、第一開口部３０４及び第二開口部３１３は、匂い呈示モジュール３００の内部に設けられていてもよい。図１１に示される匂い呈示モジュール３００によっても、上記（２）において述べたとおりの匂いの制御が可能である。

　図１１に示される匂い呈示モジュール３００は、図１に示される匂い呈示モジュール１００と異なり、第一開口部３０４及び第二開口部３１３は、匂い呈示モジュール３００の内部に設けられている。すなわち、第一気流Ａ３及び第二気流Ｂ３が匂い呈示モジュール３００の内部で接触する。このように、本技術の匂い呈示モジュールは、第一気流及び第二気流が匂い呈示モジュールの内部で接触するように構成されていてよい。

（９）第１の実施形態の第８の例（匂い呈示モジュールの例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールは、１つの匂い含有気流生成部と１つの制御用気流生成部とを含んでもよく、又は、複数の匂い含有気流生成部と１つの制御用気流生成部とを含んでもよく、１つの匂い含有気流生成部と複数の制御用気流生成部とを含んでよく、又は、複数の匂い含有気流生成部と複数の制御用気流生成部とを含んでもよい。上記（２）～（８）において説明した匂い呈示モジュールは、１つの匂い含有気流生成部と１つの制御用気流生成部とを含む。
　以下で、複数の匂い含有気流生成部と１つの制御用気流生成部とを含む場合の構成例を、図１２を参照しながら説明する。

　図１２に示される匂い呈示モジュール４００は、２つの匂い含有気流生成部４０９－１及び４０９－２と、これら匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部４１９を含む。

　匂い含有気流生成部４０９－１は、第一の気流生成装置４０１－１、第一の気流生成装置４０１－１が一方の端に設けられた流路４０２－１、流路４０２－１内に設けられた匂い担持部４０３－１、及び、流路４０２－１の他方の端である第一開口部４０４－１を含む。これらの構成要素が、匂いを含有する第一気流Ａ４－１を形成する。匂い含有気流生成部４０９－２についても同様の構成要素を有し、匂いを含有する第一気流Ａ４－２を形成する。
　制御用気流生成部４１９は、第二の気流生成装置（図示せず）、当該第二の気流生成装置が一方の端に設けられた流路４１２、流路４１２の他方の端である第二開口部４１３を有する。これらの構成要素が第二気流Ｂ４を形成する。第二気流Ｂ４が、匂いを含有する第一気流Ａ４－１及びＡ４－２を制御する。
　第一開口部４０４－１及び４０４－２は第二開口部４１３の内部にある。すなわち、第一開口部４０４－１及び４０４－２並びに第二開口部４１３は、第一開口部４０４－１及び４０４－２を出た第一気流Ａ４－１及びＡ４－２の移動が第二気流Ｂ４によって制御可能であるように設けられている。

　匂い含有気流生成部４０９－１及び４０９－２は、上記（２）において述べた匂い含有気流生成部１０９と同じであってよく、その説明が本例においても当てはまる。
　制御用気流生成部４１９は、上記（２）において述べた制御用気流生成部４１９と同じであってよく、その説明が本例においても当てはまる。

　匂い担持部４０３－１及び匂い担持部４０３－２に含まれる匂い成分の種類は同じであってよく、又は、異なっていてもよい。
　これらに含まれる匂い成分の種類が同じである場合、例えば、匂い含有気流生成部４０９－１及び４０９－２のうちのいずれか一方だけにより匂い含有気流を生成し又は両方により匂い含有気流を生成することによって、呈示される匂いの強さを調整することができ、又は、匂いが呈示される範囲を調整することもできる。
　これらに含まれる匂い成分の種類が異なる場合、例えば、匂い含有気流を生成する匂い含有気流生成部を切り替えることによって、呈示される匂いを切り替えることができる。また、両方の匂い含有気流生成部から匂い含有気流を生成することで、２種類の匂い成分が混合された匂いがユーザに呈示される。
　また、これらに含まれる匂い成分の種類が異なる場合において、制御用気流生成部によって生成される第二気流Ｂ４によって、異なる匂い成分を含有する気流の混合を促進することができる。このように、本技術の匂い呈示モジュールは、複数の匂い含有気流生成部において、異なる匂い成分を含有する気流の混合を促進できる。

　また、匂い呈示モジュールに含まれる匂い含有気流生成部の数は２つに限られず、３つ以上であってもよい。図１３に示される本技術に従う匂い呈示モジュール５００は、３つの匂い含有気流生成部５０９－１、５０９－２、及び５０９－３を含み、且つ、１つの制御用気流生成部を含む。図１３に示されるように、複数の匂い含有気流生成部の全てが、制御用気流生成部の流路内に設けられていてよく、又は、複数の匂い含有気流生成部の一部が制御用気流生成部の流路内に設けられており且つ残りの匂い含有気流生成部が制御用気流生成部の流路の外に設けられていてもよい。

（１０）第１の実施形態の第９の例（匂い含有気流生成部の例）

　本技術に従う匂い呈示モジュールに含まれる匂い含有気流生成部は、１つの第一の気流生成装置と１つの匂い担持部とを含んでよく、１つの第一の気流生成装置と複数の匂い担持部とを含んでよく、複数の第一の気流生成装置と１つの匂い担持部とを含んでよく、又は、複数の第一の気流生成装置と複数の匂い担持部とを含んでもよい。上記（２）～（９）において説明した匂い含有気流生成部は、１つの第一の気流生成装置と１つの匂い担持部とを含む。以下で、１つの第一の気流生成装置と複数の匂い担持部とを含む匂い含有気流生成部の構成例を、図１４を参照しながら説明する。

　図１４に示される匂い含有気流生成部６０９は、１つの第一の気流生成装置６０１と３つの匂い担持部６０３－１、６０３－２、及び６０３－３とを含む。第一の気流生成装置６０１に接続されている流路６２０は、分岐部６２１で３つの流路６２２－１、６２２－２、及び６２２－３に分岐する。流路６２２－１、６２２－２、及び６２２－３には、バルブ６２３－１、６２３－２、及び６２３－３がそれぞれ設けられている。このように分岐した流路のそれぞれにバルブを設けることで、第一の気流生成装置６０１によって生成された気流が通過する匂い担持部を選択することができる。

　流路６２２－１、６２２－２、及び６２２－３は、匂い担持部６０３－１、６０３－２、及び６０３－３をそれぞれ含み、さらに、流路６２２－１、６２２－２、及び６２２－３は、それぞれの端に開口部６０４－１、６０４－２、及び６０４－３をそれぞれ有する。開口部６０４－１、６０４－２、及び６０４－３から、匂い含有気流Ａ６－１、Ａ６－２、及びＡ６－３が出る。匂い担持部６０３－１、６０３－２、及び６０３－３並びに開口部６０４－１、６０４－２、及び６０４－３は、上記（２）において説明した匂い担持部１０３及び第一開口部１０４と同じであってよく、それらの説明が本例においてもあてはまる。

　また、図１４に示される匂い含有気流生成部６０９は、匂い担持部及び開口部を含む部分（太線で示される領域）が取り替え可能になっている。より具体的には、匂い担持部６０３－１及び開口部６０４－１を含む部分６２５－１、匂い担持部６０３－２及び開口部６０４－２を含む部分６２５－２、並びに、匂い担持部６０３－３及び開口部６０４－３を含む部分６２５－３が取り替え可能に構成されている。例えば、これらの部分はカートリッジとして構成されていてよい。このように匂い担持部が取り替え可能に構成されていることで、匂い担持部以外の部分を再利用することができる。

　３つの匂い担持部６０３－１、６０３－２、及び６０３－３に含まれる匂い成分の種類は同じであってよく、又は、異なっていてもよい。
　これらに含まれる匂い成分の種類が同じである場合、例えば、開放されるバルブの数を増加又は減少することによって、呈示される匂いの強さを調整することができ、又は、匂いが呈示される範囲を調整することもできる。
　これらに含まれる匂い成分の種類が異なる場合、例えば、開放されるバルブを選択することによって、呈示される匂いを切り替えることができる。また、開放されるバルブを選択することによって、２種類又は３種類の匂い成分が混合された匂いをユーザに呈示することもできる。

　以上のとおり、本技術に従う匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置によって生成された気流が流れる流路が、２つ以上の流路に分岐しており、分岐した流路のそれぞれが匂い担持部を有していてよい。

２．第２の実施形態（匂い呈示装置）

　本技術は、上記「１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）」において説明した匂い呈示モジュールを備えている匂い呈示装置も提供する。前記匂い呈示装置は、例えば、前記匂い呈示モジュールと当該匂い呈示モジュールを保持する筐体とを備えていてよい。
　本技術に従う匂い呈示装置は、前記匂い呈示モジュールを備えているので、匂いの種々の表現が可能である。

　本技術に従う匂い呈示装置は、１つ又は複数の匂い呈示モジュールを備えていてもよい。２つの匂い呈示モジュールを備えている匂い呈示装置の構成例を図１５に示す。図１５に示される匂い呈示装置７００は、上記「１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）」の（２）において説明した匂い呈示モジュール１００を２つ含む。

　匂い呈示装置７００は、２つの匂い呈示モジュール１００それぞれに含まれる第一の気流生成装置１０１及び第二の気流生成装置１１１を駆動する駆動部７０４に、有線又は無線により接続されていてよい。代替的には、匂い呈示装置７００は駆動部７０４を当該装置内に含んでいてもよい。例えばスイッチ又は駆動用ソフトウェアによって、駆動部７０４による匂い呈示モジュール１００の制御が行われうる。

　本技術に従う匂い呈示装置の例を以下で説明する。

　図１６は本技術に従う匂い呈示装置の構成例を示す。図１６に示される匂い呈示装置８００は、本技術に従う匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２と、これらが両端に接続されたストラップ部８５２とを含む。匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２は、筐体８５１－１及び８５１－２にそれぞれ保持されていてよく、例えば筐体８５１－１及び８５１－２に格納されていてよい。

　匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２は、ストラップ部８５２によって接続されている。ストラップ部８５２によって、ユーザは匂い呈示装置８００を例えば首からかけて使用することができる。ストラップ部８５２は、匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２を互いに通信可能とする配線を含んでいてもよい。

　例えば、匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２のそれぞれが、有線又は無線によりこれら匂い呈示モジュールを駆動する駆動部に接続されていてよい。代替的には、匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２が駆動部を含んでいてもよい。

　２つの匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２の構成例を図１７に示す。図１７に示されるとおり、匂い呈示モジュール８５０－１は、２つの匂い含有気流生成部８０９－１を含み且つ１つの制御用気流生成部８１９－１を含む。匂い呈示モジュール８５０－２についても同じ構成を有する。これにより、ユーザに、種々の匂いの呈示の仕方が可能となり、さらに、複数種の匂いの呈示も可能となる。

　２つの匂い呈示モジュールを備えている匂い呈示装置は、首からかけて使用される形状の装置に限定されない。図１８に本技術に従う匂い呈示装置の他の例を示す。図１８に示される匂い呈示装置１０００は、２つの匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２と、これらが両端に接続されたヘッドバンド部１１５２とを含む。ヘッドバンド部１１５２によって、ユーザは匂い呈示装置１０００を例えば頭部に装着して使用することができる。ヘッドバンド部１１５２は、匂い呈示モジュール８５０－１及び８５０－２を互いに通信可能とする配線を含んでいてもよい。

　図１９に、本技術に従う匂い呈示装置の他の構成例を示す。図１９に示される匂い呈示装置１１００は、本技術に従う匂い呈示モジュール１１５０と、当該匂い呈示モジュール１１５０が接続されたストラップ部１０５２とを含む。ストラップ部１０５２は、ネックレス状の形状を有し、ストラップ部１０５２は、当該ネックレス状の形状のペンダント部分に配置されている。このように、本技術に従う匂い呈示装置は、１つの匂い呈示モジュールを含むものであってもよい。

　本技術に従う匂い呈示装置は、ゲームコントローラに接続可能であるように構成されていてよく、又は、例えばスマートフォン又はタブレットなどの情報処理装置に接続可能であるように構成されていてよい。

　図２０は、ゲームコントローラ１２０１に接続された本技術に従う匂い呈示装置１２００を示す。匂い呈示装置１２００は、例えば接続端子（図示せず）を含み、当該接続端子によって、ゲームコントローラ１２０１に接続されている。接続端子の種類は、ゲームコントローラの種類に応じて適宜選択されてよい。匂い呈示装置１２００がゲームコントローラ１２０１に接続されることで、ゲームをしているユーザに匂いを呈示することができる。例えば、ゲームをしているユーザが見ている映像にリンクした匂いがユーザに呈示されてよい。

　図２１は、スマートフォン１３０１に接続された本技術に従う匂い呈示装置１３００を示す。この場合においても、匂い呈示装置１３００は、例えば接続端子（図示せず）を含み、当該接続端子によって、スマートフォン１３０１に接続されている。接続端子の種類は、スマートフォンの種類に応じて適宜選択されてよい。匂い呈示装置１３００がスマートフォン１３０１に接続されることで、スマートフォンで映像を視聴している又はゲームをしているユーザに匂いを呈示することができる。例えば、ユーザが見ている映像にリンクした匂いがユーザに呈示されてよい。

　本技術に従う匂い呈示装置は、例えば１つ又は複数の匂い含有気流生成部と１つ又は複数の制御用気流生成部とを有する筐体を含むように構成されてよい。この構成の例について、図２４を参照しながら説明する。図２４の左及び右に本技術に従う匂い呈示装置９００及び９５０がそれぞれ示されている。

　図２４の左に示される匂い呈示装置９００は、４つの匂い含有気流生成部９０９－１、９０９－２、９０９－３、及び９０９－４と１つの制御用気流生成部９３０とを含み、前記４つの匂い含有気流生成部及び前記１つの制御用気流生成部９３０が１つの筐体９２０に含まれている。

　匂い含有気流生成部９０９－１は、第一の気流生成装置９０１－１、流路９０２－１、匂い担持部９０３－１、及び第一開口部９０４－１を含む。他の匂い含有気流生成部９０９－２、９０９－３、及び９０９－４も同じ構成を有する。なお、これら複数の匂い含有気流生成部のそれぞれに含まれる匂い担持部が保持する匂い成分は、同じであってよく、又は、異なってもよい。また、これら複数の匂い含有気流生成部の構成も、同じであってよく、又は、異なってもよい。
　制御用気流生成部９３０は、第二の気流生成装置９１１、流路９１２、及び第二開口部９１３を含む。

　図２４の右に示される匂い呈示装置９５０は、２つの匂い含有気流生成部９０９－５及び９０９－６と１つの制御用気流生成部９３０－１とを含む筐体９４０－１と、２つの匂い含有気流生成部９０９－７及び９０９－８と１つの制御用気流生成部９３０－２とを含む筐体９４０－２と、の組合せを含む。このように、本技術に従う匂い呈示装置は、匂い含有気流生成部と制御用気流生成部を含む筐体を２つ以上有していてもよい。

　匂い含有気流生成部９０９－５、９０９－６、９０９－７、及び９０９－８は、図２４の左に示される匂い含有気流生成部９０９－１と同じ構成を有しうる。これら複数の匂い含有気流生成部のそれぞれに含まれる匂い担持部が保持する匂い成分は、同じであってよく、又は、異なってもよい。また、これら複数の匂い含有気流生成部の構成も、同じであってよく、又は、異なってもよい。
　制御用気流生成部９３０－１及び９３０－２は、図２４の左に示される制御用気流生成部９３０と同じ構成を有しうる。これら複数の制御用気流生成部の構成は、同じであってよく又は異なっていてもよい。

３．第３の実施形態（匂い呈示システム）

　本技術は、上記「１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）」において説明した匂い呈示モジュール又は上記「２．第２の実施形態（匂い呈示装置）」において説明した匂い呈示装置を含む匂い呈示システムも提供する。前記匂い呈示システムは、例えば、前記匂い呈示モジュール又は当該匂い呈示装置を制御する制御部をさらに含みうる。
　本技術に従う匂い呈示システムは、前記匂い呈示モジュールを備えているので、匂いの種々の表現が可能である。

　本技術に従う匂い呈示システムは、１つ又は複数の匂い呈示モジュールを含みうる。２つの匂い呈示モジュールを含む匂い呈示システムの構成例を図２２に示す。図２２に示される匂い呈示システム１４００は、２つの匂い呈示モジュール１００－１及び１００－２を含み、これら匂い呈示モジュールは上記「１．第１の実施形態（匂い呈示モジュール）」の（２）において説明した匂い呈示モジュール１００であってよく、当該説明が本実施形態においても当てはまる。

　匂い呈示システム１４００はさらに、情報処理装置１４０１、匂い呈示モジュール駆動部１４０４、出力装置駆動部１４０５、及び出力装置１４０６を含む。情報処理装置１４０１は、例えば制御部１４０２及び記憶部１４０３を含む。出力装置１４０６は、例えば映像ディスプレイ１４０７、スピーカー１４０８、及びその他の出力装置１４０９を含みうる。

　情報処理装置１４０１は、例えば制御部１４０２及び記憶部１４０３を含む。情報処理装置１４０１は、例えばコンピュータ、スマートフォン、タブレットＰＣ、ノートパソコン、デスクトップパソコン、ゲーム機、又はテレビであってよいが、これらに限定されない。が考えられる。情報処理装置１４０１は、例えば駆動回路で構成されてもよい。

　制御部１４０２は、匂い呈示モジュール駆動部１４０４及び出力装置駆動部１４０５を制御する。当該制御によって、匂い呈示モジュール駆動部１４０４及び出力装置駆動部１４０５がそれぞれ匂い呈示モジュール１００－１及び１００－２並びに出力装置１４０９を駆動して、ユーザへの匂いの呈示及び映像及び音声の呈示が行われる。好ましくは、制御部１４０２は、映像又は音声とリンクさせて匂いの呈示が行われるように、匂い呈示モジュール駆動部１４０４及び出力装置１４０６を制御する。

　制御部１４０２の機能は、例えばＣＰＵ（中央演算処理装置）により実現されてよい。ＣＰＵ１００２として、任意のプロセッサを用いることができ、その例としてＸｅｏｎ（登録商標）シリーズ、Ｃｏｒｅ（商標）シリーズ、又はＡｔｏｍ（商標）シリーズのプロセッサを挙げることができる。

　記憶部１４０３には、例えば映像データ、音声データ、その他の出力装置用のデータが記憶されていてよい。これらのデータに関連付けられた匂い呈示に関するデータが含まれていてよく、又は、記憶部１４０３には、これらのデータに関連付けられていない匂い呈示に関するデータが含まれていてもよい。
　また、記憶部１４０３には、匂い呈示モジュール駆動部１４０４及び／又は出力装置駆動部１４０５を駆動するための制御用プログラムが記憶されていてよい。さらに、記憶部１４０３には、映像データ及び／又は音声データにリンクさせて匂い呈示モジュール１００－１及び１００－２を駆動するためのデータを作成するために用いられる駆動データ作成用プログラムが格納されていてもよい。

　記憶部１４０３は、例えばＲＡＭ及び記憶媒体を含みうる。ＲＡＭは、キャッシュ・メモリ及びメイン・メモリを含み、ＣＰＵにより使用されるプログラムなどを一時記憶しうる。記憶媒体は、オペレーティング・システム（例えば、ＷＩＮＤＯＷＳ（登録商標）、ＵＮＩＸ（登録商標）、又はＬＩＮＵＸ（登録商標）など）、後述する本技術に従う匂い呈示方法を実現するためのプログラム、映像データ、音声データ、その他の出力装置用のデータ、匂い呈示に関するデータ、匂い呈示モジュール駆動部及び／又は出力装置駆動部を駆動するための制御用プログラム、並びに、駆動データ作成用プログラムが格納されうる。

　匂い呈示モジュール駆動部１４０４は、制御部１４０２からの制御信号に応じて、匂い呈示モジュール１００－１及び１００－２（特にはこれらに含まれる第一及び第二の気流生成装置）を駆動する。当該制御信号は、前記匂い呈示に関するデータに基づくものであってよい。

　出力装置１４０６は、制御部１４０２からの制御信号に応じて、出力装置１４０９を駆動する。当該制御信号は、例えば前記映像データ、前記音声データ、又は前記その他の出力装置用のデータに基づくものであってよい。

　出力装置１４０６は、例えば映像ディスプレイ１４０７、スピーカー１４０８、及びその他の出力装置１４０９を含みうる。その他の出力装置１４０９として、例えばプロジェクタ、ライト、照明、ヘッドフォン、振動デバイス、アクチュエーター、エアポンプ、エアコン、及びバブル発生器が挙げられるが、これらに限定されない。

　匂い呈示システム１４００はさらに、操作装置及び／又はセンシング装置を含みうる。操作装置としては、例えばコントローラー、タッチパネル、キーボード、及びマウスが挙げられる。センシング装置としては、例えば加速度センサ、ジャイロスコープ、地磁気センサ、イメージセンサ、及びバイタルセンサが挙げられる。

　情報処理装置１４０１はさらに、通信装置及びドライブなどを含みうる。当該通信装置は、情報処理装置１４０１をネットワークに有線又は無線で接続する。当該通信装置は、ネットワークを介して各種データ（例えば匂い呈示に関するデータ、映像データ、及び音声データなど）を取得することができる。取得したデータは、例えば記憶媒体に格納されうる。ドライブは、記録媒体に記録されている情報を読み出して、ＲＡＭに出力することができる。記録媒体は、例えば、ｍｉｃｒｏＳＤメモリカード、ＳＤメモリカード、又はフラッシュメモリであるが、これらに限定されない。

　匂い呈示システム１４００は、例えば出力装置と連動して匂い呈示モジュール（又は匂い呈示装置）を作動させうる。これにより、例えば映像及び／又は音と連動した匂い呈示が可能となる。すなわち、匂い呈示システム１４００は、映像及び／又は音の提示及び匂い呈示とを行う再生システムとして用いられうる。すなわち、本技術は、本技術に従う匂い呈示モジュールを含む、映像及び／又は音の提示を行い且つ匂いの呈示を行う再生システムも提供する。

　匂い呈示システム１４００は、匂い呈示モジュール（又は匂い呈示装置）と出力装置とを連動して駆動させるためのプログラム又はデータを作成するための編集システムとして用いられてもよい。すなわち、本技術は、本技術に従う匂い呈示モジュールを含む、映像データ及び／又は音声データに匂い呈示に関するデータを関連付ける編集システムも提供する。編集システムとして用いられる匂い呈示システム１４００は、例えば、映像データ及び／又は音声データを取り込むことができ、且つ、これらデータに匂い吐出タイミングを同期したデータファイルを形成することができる編集環境を持ちうる。

４．第４の実施形態（匂い呈示方法）

　本技術は匂い呈示方法も提供する。当該匂い呈示方法は、匂いを含有する第一気流を第一開口部から出す第一気流生成工程と、第二開口部から出る第二気流又は第二開口部に入る第二気流を生成する第二気流生成工程とを含み、且つ、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される。
　本技術に従う匂い呈示方法において、上記のとおり前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される。そのため、匂いの種々の表現方法が可能となる。

　前記第一気流生成工程及び前記第二気流生成工程の順序及びこれら工程が行われる時間は、匂い呈示の仕方に応じて適宜設定されてよい。例えば前記第一気流生成工程が先に行われ、次に前記第二気流生成工程が行われてもよく、又は、その反対の順番でこれら工程が行われてもよい。また、前記第二気流生成工程が継続的に行われている間の所定のタイミングで、前記第一気流生成工程が行われてもよく、又は、前記第一気流生成工程が継続的に行われている間の所定のタイミングで前記第二気流生成工程が行われてもよい。

　前記方法は、例えば本技術に従う匂い呈示システムによって行われてよい。以下で、図２２を参照しながら各工程について説明する。

　第一気流生成工程において、制御部１４０２が、匂い呈示モジュール１００－１及び／又は１００－２を駆動するよう匂い呈示モジュール駆動部１４０４を制御する。匂い呈示モジュール駆動部１４０４は、匂い呈示モジュール１００－１及び／又は１００－２の第一の気流生成装置１０１－１及び／又は１０１－２を駆動する。第一の気流生成装置１０１－１及び／又は１０１－２が気流を生成し、当該気流が匂い担持部１０３－１及び／又は１０３－２を通過して匂いを含有する第一気流Ａ１及び／又はＡ２が生成される。そして、第一気流Ａ１及び／又はＡ２が第一開口部１０４－１及び／又は１０４－２から出る。
　このようにして、匂い呈示システム１４００は、匂いを含有する第一気流Ａ１及び／又はＡ２を第一開口部１０４－１及び／又は１０４－２から出す。

　第二気流生成工程において、制御部１４０２が、匂い呈示モジュール１００－１及び／又は１００－２を駆動するよう匂い呈示モジュール駆動部１４０４を制御する。匂い呈示モジュール駆動部１４０４は、匂い呈示モジュール１００－１及び／又は１００－２の第二の気流生成装置１１１－１及び／又は１１１－２を駆動する。第二の気流生成装置１１１－１及び／又は１１１－２が第二気流Ｂ１及び／又はＢ２を生成する。そして、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２が第二開口部１１３－１及び／又は１１３－２から出る。
　このようにして、匂い呈示システム１４００は、匂いを含有する第二気流Ｂ１及び／又はＢ２を第二開口部１１３－１及び／又は１１３－２から出す。

　第一開口部１０４－１及び１０４－２はそれぞれ第二開口部１１３－１及び１１３－２の内部にある。そのため、第一気流Ａ１及びＡ２の移動は、それぞれ第二気流Ｂ１及びＢ２によって制御される。

　例えば第二気流Ｂ１を連続的に生成しながら、第一気流Ａ１を生成することで、第一気流Ａ１中の匂い成分による漂うような匂いを表現することができる。
　また、第二気流Ｂ１の生成を一時的に停止し、そして、第一気流Ａ１を短時間生成する（例えば第一気流Ａ１を噴射する）ことによって、局所的な匂いを表現することができる。
　また、第一気流Ａ１を連続的に生成し、そして、第一気流Ａ１の生成を停止し且つ第二気流Ｂ１を生成することによって、匂いの消失を表現することができる。
　匂いの表現方法は、これらに限られない。第一気流Ａ１及び第二気流Ｂ１の流速、生成時間、生成開始のタイミング、及び生成停止のタイミングなどを調整することによって、種々の匂いの表現が可能となる。
　第一気流Ａ２及び第二気流Ｂ２についても同様に、種々の表現が可能である。また、第一気流Ａ１及び第二気流Ｂ１並びに第一気流Ａ２及び第二気流Ｂ２の種々の組合せによって、さらに種々の表現が可能である。

　本技術に匂い呈示方法における、より具体的な匂い表現の例を以下でさらに説明する。

　本技術の匂い呈示方法によって、例えばふんわりと匂いが漂ってくる状況を示す映像又はふんわりと匂いが漂ってくる体験にリンクさせて、ユーザに匂いを呈示することができる。この場合、本技術の匂い呈示システム１４００は例えば以下のとおりに制御されうる。
　まず、匂い呈示システム１４００は、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２を連続的に（例えばやや弱い気流）生成する。これにより、ユーザは、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２による風圧を受け続ける。そして、ユーザが前記映像を見る又は前記体験を受けるタイミングで、匂い呈示システム１４００は、第一気流Ａ１及び／又はＡ２を第一開口部１０４－１及び／又は１０４－２から出す。これにより、第一気流Ａ１及び／又はＡ２が第二気流Ｂ１及び／又はＢ２と混合され、そしてユーザに到達する。第一気流Ａ１及び／又はＡ２が到達する前後での風圧差が少ないため、ふんわりと漂うような匂いを表現することが可能となる。

　本技術の匂い呈示方法によって、例えば映像が呈示されている画面からユーザに向かって匂いが飛び出してくるような映像又は体験（例えばスプレーをかけられる映像又は体験、大砲がこちらに向かって爆発する映像、又はピストルが発砲する映像など）にリンクさせて、ユーザに匂いを呈示することができる。この場合、本技術の匂い呈示システム１４００は例えば以下のとおりに制御されうる。
　まず、匂い呈示システム１４００は、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の生成を停止する、又は、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の生成が行われていなければ、その状態を維持する。これにより、ユーザは、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２による風圧を受けない。そして、ユーザが前記映像を見る又は前記体験を受けるタイミングで、匂い呈示システム１４００は、第一気流Ａ１及び／又はＡ２を第一開口部１０４－１及び／又は１０４－２から出す（例えば第一気流Ａ１及び／又はＡ２が第一開口部１０４－１及び／又は１０４－２から噴射される）。これにより、第一気流Ａ１及び／又はＡ２だけがユーザに到達する。第一気流Ａ１及び／又はＡ２が到達する前後での風圧差が大きいため、突然発生する匂いを表現することが可能となる。

　本技術の匂い呈示方法によって、例えば映像が呈示されている画面中の匂いが消え去るような映像又は体験（例えば煙が消え去る映像又は体験、又は、匂いを発生する食品が密閉される映像又は体験など）にリンクさせて、匂いの消失を表現することができる。この場合、本技術の匂い呈示システム１４００は例えば以下のとおりに制御されうる。
　匂い呈示システム１４００は、第一気流Ａ１及び／又はＡ２を生成している。これにより、ユーザは匂いを感じている。第一気流Ａ１及び／又はＡ２の生成の間、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２が生成されなくてよく、又は、生成されていてもよい。次に、匂い呈示システム１４００は、第一気流Ａ１及び／又はＡ２の生成を停止する。当該停止のタイミングに合わせて、匂い呈示システム１４００は、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２が生成されていない場合は第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の生成を開始し、又は、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２が生成されている場合は第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の風量を増大する。これにより、第一気流Ａ１及び／又はＡ２に含まれる匂い成分をユーザは感じなくなり、すなわち、匂いの消失を表現することができる。
　また、匂い呈示システム１４００は、前記停止のタイミングに合わせて、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の方向を、各匂い呈示モジュールの外部から各第二の気流生成装置に向かうように反転させてもよい。すなわち、匂い呈示システム１４００は、第二の気流生成装置による吸気を開始してもよい。これにより、第一気流Ａ１及び／又はＡ２に含まれる匂い成分をユーザは感じなくなり、すなわち、匂いの消失を表現することができる。
　前記吸気は、匂い呈示モジュール内に残留している匂い成分又は第一開口部から漏れた匂い成分の回収及び／又は排出を可能とし、ユーザに不要な匂いが到達することを防ぐことに貢献する。

　本技術の匂い呈示方法による匂いの表現の仕方は、以上の例に限定されない。
　例えば、匂い呈示システム１４００が、第二気流Ｂ１及び／又はＢ２を発生させておき、そして、第一気流Ａ１及び／又はＡ２の生成（特には短時間の生成、より具体的には噴射）の開始とともに第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の生成を停止する。そして、その後、匂い呈示システム１４００が、第一気流Ａ１及び／又はＡ２の生成を停止し且つ第二気流Ｂ１及び／又はＢ２の生成を再開する。これにより、例えば一時的な匂いの発生（例えば瞬間的な匂いの発生）を表現することができる。
　また、匂い呈示システム１４００は、第一気流Ａ１及びＡ２並びに第二気流Ｂ１及びＢ２の流速を調整しうる。当該調整のために、匂い呈示システム１４００の制御部１４０２は、匂い呈示モジュール駆動部１４０４を制御して、第一の気流生成装置１０１－１及び１０１－２並びに第二の気流生成装置１１１－１及び１１１－２により生成される気流の流速を調整する。これにより、例えば、第一気流Ａ１及びＡ２に起因する匂いの強度、第一気流Ａ１及びＡ２の混合比、第一気流Ａ１と第二気流Ｂ１との混合比、第一気流Ａ２と第二気流Ｂ２との混合比、及びユーザが感じる風圧などを変化させることができる。

　なお、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
〔１〕匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、
　第二気流が出る第二開口部と、を備えており、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び前記第二開口部が設けられている、
　匂い呈示モジュール。
〔２〕前記匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置と、前記匂いを担持する匂い担持部と、を備えており、且つ、
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置により生成された気流と前記匂い担持部が有する匂いとが前記第一気流を形成するように構成されている、
　〔１〕に記載の匂い呈示モジュール。
〔３〕前記匂い呈示モジュールは、第二の気流生成装置をさらに備えており、当該第二の気流生成装置が前記第二気流を生成する、〔１〕又は〔２〕に記載の匂い呈示モジュール。
〔４〕前記第一気流が前記第一開口部から噴射されるように構成されている、〔１〕～〔３〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔５〕前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの外部で接触するように構成されている、〔１〕～〔４〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔６〕前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの内部で接触するように構成されている、〔１〕～〔５〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔７〕前記第一開口部が、前記第二の気流生成装置よりも、前記第二気流の進行方向における前方にある、〔１〕～〔６〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔８〕前記第一気流及び前記第二気流のうちの少なくとも一方の流速を変更することができるように構成されている、〔１〕～〔７〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔９〕前記第二気流の方向を、前記第二開口部に入る方向へと変更することができるように構成されている、〔１〕～〔８〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔１０〕匂い含有気流生成部と、
　前記匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部と、を備えており、
　前記匂い含有気流生成部は、第一の気流生成装置と、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が通過する匂い担持部と、前記匂い担持部を通過して形成された匂い含有第一気流が出る第一開口部とを含み、
　制御用気流生成部は、第二の気流生成装置と、前記第二の気流生成装置により生成される第二気流が出る第二開口部とを含む、
　匂い呈示モジュール。
〔１１〕前記前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、〔１０〕に記載の匂い呈示モジュール。
〔１２〕前記第一気流が流れる第一流路と、前記第二気流が流れる第二流路と、を備えており、
　前記第一流路が、前記第二流路の内部に設けられている、又は、前記第二流路の外部に設けられている、
　〔１０〕又は〔１１〕に記載の匂い呈示モジュール。
〔１３〕前記匂い担持部が取り替え可能に構成されている、〔１０〕～〔１２〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔１４〕前記第一の気流生成装置によって生成された気流が流れる流路が、２つ以上の流路に分岐しており、分岐した流路のそれぞれが前記匂い担持部を有する、〔１０〕～〔１３〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔１５〕前記第一の気流生成装置によって生成された気流が前記匂い担持部へと入る入口、及び、前記匂い担持部から匂い含有第一気流が出る出口又は前記第一開口部、のいずれか一方又は両方に、気流の通過を制御する開閉機構が設けられている、〔１０〕～〔１４〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔１６〕前記第一の気流生成装置の停止時に、前記第一気流が流れる流路に気流が発生するのを抑制するように構成されている、〔１０〕～〔１５〕のいずれか一つに記載の匂い呈示モジュール。
〔１７〕匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを保持する筐体
　を備えている匂い呈示装置。
〔１８〕匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを制御する制御部
　を含む匂い呈示システム。
〔１９〕匂いを含有する第一気流を第一開口部から出す第一気流生成工程と、
　第二開口部から出る第二気流又は第二開口部に入る第二気流を生成する第二気流生成工程と、
　を含み、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される、
　匂い呈示方法。

１００、１００－１～１００－６　匂い呈示モジュール
１０１、１０１－１、１０１－２　第一の気流生成装置
１０２、１５２、１６２　流路
１０３、１６３　匂い担持部
１０４、１５４、１６４　第一開口部
１０５、１５５　入口
１０６、１５６　出口
１０９、１０９－１～１０９－６　匂い含有気流生成部
１１１　第二の気流生成装置
１１２　流路
１１３　第二開口部
１１９　制御用気流生成部
１２１、１３１　吐出口
１２２、１３２　吸気口
１２３、１２４、１３３、１４３　開閉弁
１２５　ダイヤフラム
１２６　圧電素子
１４１、１４２　電磁弁
１４４　遮蔽物
１５７　逆止弁

Claims

　匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、
　第二気流が出る第二開口部と、を備えており、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び前記第二開口部が設けられている、
　匂い呈示モジュール。
　前記匂い呈示モジュールは、第一の気流生成装置と、前記匂いを担持する匂い担持部と、を備えており、且つ、
　前記匂い呈示モジュールは、前記第一の気流生成装置により生成された気流と前記匂い担持部が有する匂いとが前記第一気流を形成するように構成されている、
　請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記匂い呈示モジュールは、第二の気流生成装置をさらに備えており、当該第二の気流生成装置が前記第二気流を生成する、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一気流が前記第一開口部から噴射されるように構成されている、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの外部で接触するように構成されている、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一気流及び前記第二気流が、前記匂い呈示モジュールの内部で接触するように構成されている、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一開口部が、前記第二の気流生成装置よりも、前記第二気流の進行方向における前方にある、請求項３に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一気流及び前記第二気流のうちの少なくとも一方の流速を変更することができるように構成されている、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第二気流の方向を、前記第二開口部に入る方向へと変更することができるように構成されている、請求項１に記載の匂い呈示モジュール。
　匂い含有気流生成部と、
　前記匂い含有気流生成部により生成された匂い含有気流を制御する制御用気流生成部と、を備えており、
　前記匂い含有気流生成部は、第一の気流生成装置と、前記第一の気流生成装置によって生成された気流が通過する匂い担持部と、前記匂い担持部を通過して形成された匂い含有第一気流が出る第一開口部とを含み、
　前記制御用気流生成部は、第二の気流生成装置と、前記第二の気流生成装置により生成される第二気流が出る第二開口部とを含む、
　匂い呈示モジュール。
　前記前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一気流が流れる第一流路と、前記第二気流が流れる第二流路と、を備えており、
　前記第一流路が、前記第二流路の内部に設けられている、又は、前記第二流路の外部に設けられている、
　請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　前記匂い担持部が取り替え可能に構成されている、請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一の気流生成装置によって生成された気流が流れる流路が、２つ以上の流路に分岐しており、分岐した流路のそれぞれが前記匂い担持部を有する、請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一の気流生成装置によって生成された気流が前記匂い担持部へと入る入口、及び、前記匂い担持部から匂い含有第一気流が出る出口又は前記第一開口部、のいずれか一方又は両方に、気流の通過を制御する開閉機構が設けられている、請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　前記第一の気流生成装置の停止時に、前記第一気流が流れる流路に気流が発生するのを抑制するように構成されている、請求項１０に記載の匂い呈示モジュール。
　匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを保持する筐体
　を備えている匂い呈示装置。
　匂いを含有する第一気流が出る第一開口部と、第二気流が出る第二開口部と、を備えており、前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御可能であるように、前記第一開口部及び第二開口部が設けられている、匂い呈示モジュール；及び、
　前記匂い呈示モジュールを制御する制御部
　を含む匂い呈示システム。
　匂いを含有する第一気流を第一開口部から出す第一気流生成工程と、
　第二開口部から出る第二気流又は第二開口部に入る第二気流を生成する第二気流生成工程と、
　を含み、
　前記第一開口部を出た前記第一気流の移動が前記第二気流によって制御される、
　匂い呈示方法。