JP2509773Y2 - コンベヤベルト - Google Patents

コンベヤベルト

Info

Publication number
JP2509773Y2
JP2509773Y2 JP1989101080U JP10108089U JP2509773Y2 JP 2509773 Y2 JP2509773 Y2 JP 2509773Y2 JP 1989101080 U JP1989101080 U JP 1989101080U JP 10108089 U JP10108089 U JP 10108089U JP 2509773 Y2 JP2509773 Y2 JP 2509773Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conveyor belt
thickness
cord
monofilament
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989101080U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0341705U (ja
Inventor
和次 高見沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP1989101080U priority Critical patent/JP2509773Y2/ja
Publication of JPH0341705U publication Critical patent/JPH0341705U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2509773Y2 publication Critical patent/JP2509773Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、直線状のタテ糸及びヨコ糸をからみ糸で
絡ませた組織を有する織物(特殊織物)を繊維補強層と
したコンベヤベルトに係わり、更に詳しくは軽量で、か
つ耐久性に優れ、また使用による成長(伸び)が小さ
く、物品運搬用として好適なコンベヤベルトに関するも
のである。
〔従来の技術〕
一般にコンベヤベルトは、第6図〜第8図に示すよう
に構成される。
即ち、第6図において,複数層の繊維補強層1,2,3,4
が積層されており,その表面がカバーゴム層10で覆われ
ている。繊維補強層1,2,3,4は,それぞれ,繊維を織物
(平織り,綾織り等)にしてゴム引きしたものか、また
は複数の繊維フィラメントからなる繊維コードをゴムに
埋設してシート状としたものである。
従来,このような繊維補強層の繊維として数デニール
〜数十デニールの太さのフィラメント多数からなる、所
謂マルチフィラメント繊維に十数回撚りを付与しコード
状としたものをタテ糸やヨコ糸に用いていた。
また、第7図及び第8図に示すように、直線状のタテ
糸5及びヨコ糸6を、からみ糸7で絡ませた組織を有す
る織物(特殊織物)を芯体8とするコンベヤベルトも知
られている。
なお、9はコートゴム層,10はカバーゴム層を示して
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら,上記第5図に示すコンベヤベルトは、
撚りの付与により,コードの径は太くなり,従ってコー
ドを埋設したコートゴム層はその太さと共に必然的に厚
くせざるをえず、ゴム量が増加する結果コンベヤベルト
の重量は増大し,コンベヤベルトを稼働させるに要する
エネルギーコストの増加を招くという欠点がある。
また,撚りの付与により,コードの初期モジュラスが
低下する結果,コンベヤベルトを使用した場合の成長
(伸び)が大きくなるという欠点がある。さらに,撚り
の付与は材料コストを高めるという問題もある。
なお、ここで使用による成長とは,使用によりコンベ
ヤベルトが伸びてたるんでしまうことをいう。
これらの問題を解決するために,数デニール〜数十デ
ニールの太さのフィラメント多数からなる所謂マルチフ
ィラメント繊維に撚りを付与せず無撚りコードとして、
使用する方法が考えられる。しかし、無撚りにした場
合,コードの収束性が低下する結果,ゴムとの接着性や
屈曲疲労性が大幅に低下し,コンベヤベルトの耐久性を
著しく悪化させる事になる。
またコンベヤベルトの重量を軽減するために,コート
ゴム厚さを単に薄くすると,繊維補強層間での剪断歪み
が大きくなり,繊維補強層間の接着力も低下するため,
コンベヤベルトの耐久性を悪化させる事になる。
その為,通常繊維補強層の厚さとコートゴム層の厚さ
の比は、0.4〜0.8の範囲が用いられる。
また上記第6図及び第7図に示すコンベヤベルトにあ
っては、芯体8はタテ糸5,ヨコ糸6共に撚りをかける
為、糸が丸くなり、その結果芯体8のゲージが厚くな
り、この為、コート厚が大きくなり、ゴム量が多く必要
となる問題があった。更に、撚り加工があるため、加工
費も高くなると言う問題があった。
〔考案の目的〕
この考案は、かかる従来の問題点に着目して案出され
たもので、特に特殊織物の芯体を構成するタテ糸または
ヨコ糸の少なくとも一方を、無撚りの偏平な断面形状を
有するモノフィラメントコードで構成することで、軽量
で、かつ耐久性に優れ、しかもベルトの厚さを小さくで
き、コスト低減を図ることが出来るコンベヤベルトを提
供する事を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は上記目的を達成するため、タテ糸またはヨ
コ糸の少なくとも一方を、実質的に無撚りの偏平な断面
形状を有するモノフィラメントコードにより構成し、前
記モノフィラメントコードは、コードの幅(W)と、厚
さ(H)との比(W/H)が、2.0〜4.0の範囲であること
を要旨とするものである。
この考案に於いて用いる偏平な断面形状を有するモノ
フィラメントコードとは,例えば第2図に示すように、
楕円断面形状を有するフィラメント1本からなるコード
20で、第3図に示すような従来の細い円形断面形状を有
するフィラメント多数本からなる所謂マルチフィラメン
ト繊維に撚りを付与した繊維コード30とは、形状が著し
く異なるものである。
ここで該モノフィラメントコードの材質は特に限定さ
れるものではないが6ナイロン,66ナイロン,ポリエス
テル等が用いられ,ゴムとの接着性や屈曲疲労性の観点
でナイロンがより好ましい。
またモノフィラメントコードの太さは,特に限定され
るものではないが,500デニール〜10000デニールの範囲
がコードの曲げ硬さや,耐久性,製織性の点で好まし
い。
さらに,該モノフィラメントコードは,実質的に無撚
りで使用する必要がある。撚りが加えられると該モノフ
ィラメントコードに表面歪みが発生し,耐久性や強度の
著しい低下が起こる。
該モノフィラメントコードの幅(W)と厚さ(H)の
比(W/H)が2.0〜4.0の範囲、好ましくは2.5〜3.5の範
囲である。
上記の範囲が2.0未満の場合には、コードの厚さが厚
くなり過ぎコードを埋設するゴム層も厚くなる結果,コ
ンベヤベルトの重量増加を招くだけでなく,プーリで屈
曲疲労を受けるコンベヤベルトの場合,コードの表面歪
みも増大しコンベヤベルトの耐久性が低下する。
一方,4.0以上の場合には、コードの幅が広くなる結
果,所定幅当たりに打ち込めるコードの本数が減少する
為に,必要強度が得られないか,必要強度を得る為に積
層枚数を増加させる必要があり生産性を著しく阻害する
ことになる。
また,4.0超の該モノフィラメントコードをヨコ糸に使用
した場合,コンベヤベルトの横方向の剛性が低下する。
該モノフィラメントコードの強度は7.0g/d以上また初
期モジュラスは,45g/d以上であることが好ましい。強度
が7.0g/d未満の場合コードの打ち込み数や,積層枚数を
増加させる必要があり,軽量化,生産性の点で好ましく
ない。初期モジュラスが45g/d未満の場合コンベヤベル
トに物品を乗せた場合弛みが発生するだけでなく,走行
による成長も大きくなる。
さらに,該モノフィラメントコードをゴムに埋設する
場合,コードの厚さ方向,即ち,コード断面の短軸方向
とコートゴムの厚さ方向とを平行にして埋設する必要が
ある。コード断面の長軸方向がコートゴムの厚さ方向に
平行して埋設されると,コートゴム厚さを低減出来ない
ばかりか,屈曲疲労性が低下しコンベヤベルトの耐久性
を悪化させることになる。
特に当該組織は、通常,楕円断面形状を有するモノフ
ィラメントコードをタテ糸とし、このタテ糸と、マルチ
フィラメントに撚りを加えたマルチフィラメントコード
のからみ糸とを交互に並べ、織物を構成することを特徴
とするものである。従って、からみ糸は、タテ糸とこれ
に隣接するタテ糸との間隙に配置されることになる。
この為、当該織物は、この間隙を適度にとる必要があ
り、この間隙が狭過ぎると、タテ糸はからみ糸に阻害さ
れ、タテ糸断面の短軸方向がコートゴムの厚さ方向に平
行に並ばず、前述のコンベヤベルトの耐久性に悪影響を
及ぼす。
当該組織は、タテ糸が強力の大部分を負担し、からみ
糸は、単にタテ糸とヨコ糸とを絡める機能を有すること
から、からみ糸は、タテ糸と比べ細くなり、特に楕円断
面形状のモノフィラメントコードをタテ糸とした当該織
物では、タテ糸の長軸(W)(モノフィラメントコード
幅)がコンベヤベルトの幅方向に平行となるには、一般
にタテ糸の長軸(W)と間隙(R)との比(W/R)は、
5.5以下が必要であり、好ましくは、1.5〜4.0が良い。
前記、長軸(W)と間隙(R)との比(W/R)が、5.5
を超えると、タテ糸の短軸方向がコートゴムの厚さ方向
に平行となり、コンベヤベルトの耐久性の面で不利とな
る。
該モノフィラメントコードは織物にした後、接着剤を
施し,乾燥熱処理される。この時,コンベヤベルトの1/
10保証強力の荷重負荷時の伸び率が,4.0%以下であり,
且つ,150℃に於ける乾熱収縮率が6.0%以下となるよう
にすることが好ましい。
接着処理織物の伸び率が4.0%を超えると、繊維補強
層の初期モジュラスが低すぎて,コンベヤベルトに物品
を乗せた場合弛みが発生するだけでなく,走行による成
長も大きくなる。
また,150℃に於ける乾熱収縮率が6.0%を超えると,
コンベヤベルト製造時の寸法変化が大きくなるし,繊維
補強層の初期モジュラスが低下する。
また,繊維補強層を埋設するコートゴム(被覆ゴム)
としては,この発明では特に限定されるものでなく,用
途に応じてNR,SBR,CR,NBR,EPR等が適宜用いられる。
また,コートゴムを加硫するに際し添加される加硫促進
剤や老化防止剤の種類や添加量も,特に限定されるもの
ではない。
以下にこの考案の実施例を示す。
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説
明は省略する。
第1図は、この考案を実施したコンベヤベルトの芯体
8の一部断面図を示し、この芯体8は直線状のタテ糸5
及びヨコ糸6を、からみ糸7で絡ませた組織を有する織
物(特殊織物)であって、タテ糸5及びヨコ糸6が実質
的に直線状となっている。
上記タテ糸5には、実質的に無撚りの偏平な断面形状
を有するモノフィラメントコードにより構成してあり、
このモノフィラメントコードは、強力7.0g/d以上であ
り、かつ初期モジュラスが45g/d以上である。
更に、このモノフィラメントコードは、コードの幅
(W)と、厚さ(H)とのアスペクト比(W/H)が、2.0
〜4.0の範囲である。
また、第4図は、ヨコ糸6に実質的に無撚りの偏平な
断面形状を有するモノフィラメントコードにより構成し
た実施例であり、その他は上記の実施例と同じである。
なお、タテ糸5及びヨコ糸6に、実質的に無撚りの偏
平な断面形状を有するモノフィラメントコードで構成す
ることも勿論可能である。
実施例1 下記のコンベヤベルトを製造し,耐久性,成長性,重
量及び剛性について評価した。
この実施例1の結果を下記の表1に示す。
*コンベヤベルトA(本考案)(W/R=2.3) 強度8.6g/d,初期モジュラス51g/dの66ナイロンからな
る幅(W)1.0mm、厚さ(H)0.36mm,その比(W/H)が
2.8で3000デニール(D)の偏平楕円形状を有するモノ
フィラメントコードをタテ糸に用いた。撚りは0であ
る。
また,カラミ糸には,強度9.5g/d,初期モジュラス45g
/dの66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維
(フィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当た
り20回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には低収縮ポ
リエステル繊維1000D(180℃×30′の乾収1.5%,250フ
ィラメント)を3本合糸し、これに10cm当たり10回の撚
りを加えたものを用いた。
これらコードを用い織物を作成し接着剤を塗布し乾燥
した後,0.3g/dの張力下,220℃で熱処理し下記構造の接
着処理済織物を得た。
この織物の1/10保証強力の荷重負荷時の伸び率は1.5
%であり,150℃に於ける乾熱収縮率は2.3%であった。
また、この織物の引張強さは221kgf/1cmで,厚さは,
0.80mmであった。
織物の構造 次に,この織物の両面に織物の厚さとゴムコート後の
厚さの比が0.6となるように,即ちコート後の厚さが1.3
3mmとなるようにゴムをコートした。さらに,これらを
それぞれ2層積層させ,さらにその表面をカバーゴム層
で覆った後加硫しコンベヤベルトを製造した。
*コンベヤベルトB(比較例)(W/R=1.1) 強度8.6g/d,初期モジュラス51g/dの66ナイロンからな
る幅(W)0.75mm,厚さ(H)0.50mm,その比(W/H)が
1.5で3000デニール(D)の偏平楕円形状を有するモノ
フィラメントコードをタテ糸に用いた。撚りは0であ
る。
またカラミ糸には,強度9.5g/d,初期モジュラス45g/d
の66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維(フ
ィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当たり10
回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には低収縮ポリエ
ステル繊維1000D(180℃×30′の乾収1.5%,250フィラ
メント)を3本合糸し、これに10cm当たり10回の撚りを
加えたものを用いた。
これらコードを用い織物を作製し接着剤を塗布し乾燥
した後,0.3g/dの張力下,220℃で熱処理し下記構造の接
着処理済織物を得た。
この織物の1/10保証強力の荷重負荷時の伸び率は1.5
%であり,150℃に於ける乾熱収縮率は2.3%であった。
またこの織物の引張強さは218kgf/1cmで,厚さは,1.0
mmであった。
織物の構造 次に,コンベヤベルトAの織物の厚さとゴムコート後
の厚さの比(0.6)とが同じ比になるよう即ちコート後
の厚さが1.67mmとなるようにゴムをコートした。更に、
これらをそれぞれ2層積層させ,さらにその表面をカバ
ーゴム層で覆った後加硫しコンベヤベルトを製造した。
*コンベヤベルトC(比較例)(W/R=10.1) 強度8.6g/d,初期モジュラス51g/dの66ナイロンからな
る幅(W)1.30mm,厚さ(H)0.28mm,その比(W/H)が
4.5で3000デニール(D)の偏平楕円形状を有するモノ
フィラメントコードをタテ糸に用いた。撚りは0であ
る。
またカラミ糸には,強度9.5g/d,初期モジュラス45g/d
の66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維(フ
ィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当たり20
回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には低収縮ポリエ
ステル繊維1000D(180℃×30′の乾収1.5%,250フィラ
メント)を3本合糸し、これに10cm当たり10回の撚りを
加えたものを用いた。
これらコードを用いコンベヤベルトA及びBと等価な
強度となるよう織物を作成しようとしたが,モノフィラ
メントコードの幅が1.3mmのためタテ糸を必要本数打ち
込むことができなかった。
そのため,比較評価が出来なかった。
*コンベヤベルトD(従来例) 強度9.5g/d,初期モジュラス45g/dの66ナイロンからな
る1260Dの通常のマルチフィラメント繊維(フィラメン
ト数204,フィラメント太さ6D)に10cm当たり15回の撚り
を加えたものをタテ糸に用いた。
又,カラミ糸には,強度9.5g/d,初期モジュラス45g/d
の66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維(フ
ィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当たり20
回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には低収縮ポリエ
ステル繊維1000D(180℃×30′の乾収1.5%,250フィラ
メント)を3本合糸し、これに10cm当たり10回の撚りを
加えたものを用いた。
これらコードを用いコンベヤベルトA及びBと等価な
強度となるよう織物を作成し接着剤を塗布し乾燥した
後,0.3g/dの張力下220℃で熱処理し下記構造の接着処理
済織物を得た。
この織物の1/10保証強力の荷重負荷時の伸び率は2.4
%であり,150℃に於ける乾熱収縮率は2.7%であった。
又,この織物の引張強さは225kgf/1cmで,厚さは,0.9
0mmであった。
織物の構造 次に,コンベヤベルトAの織物の厚さとゴムコート後
の厚さの比(0.6)と同じ比になるよう即ちコート後の
厚さが1.5mmとなるようにゴムをコートした。更に、こ
れらをそれぞれ2層積層させ,さらにその表面をカバー
ゴム層で覆った後加硫しコンベヤベルトを製造した。
*コンベヤベルトE(本考案)(W/R=2.3) 強度8.6g/d,初期モジュラス51g/dの66ナイロンからな
る幅(W)1.00mm、厚さ(H)0.36mm,その比(W/H)が
2.8で3000デニール(D)の偏平楕円形状を有するモノ
フィラメントコードをタテ糸に用いた。撚りは0であ
る。
一方,カラミ糸には強度9.5g/d,初期モジュラス45g/d
の66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維(フ
ィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当たり20
回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には強度8.6g/d,
初期モジュラス51g/dの66ナイロンからなる幅(W)0.7
0mm,厚さ(H)0.25mm,その比(W/H)2.8で1500デニー
ル(D)の偏平楕円形状を有するモノフィラメントコー
ドを用いた。撚りは0である。
これらコードを用いコンベヤベルトA及びBと等価な
強度となるよう織物を作製し接着剤を塗布し乾燥した
後,0.3g/dの張力下220℃で熱処理し下記構造の接着処理
済織物を得た。
この織物の1/10保証強力の荷重負荷時の伸び率は1.5
%であり,150℃に於ける乾熱収縮率は2.3%であった。
またこの織物の引張強さは213kgf/1cmで,厚さは,0.7
0mmであった。
織物の構造 次に,コンベヤベルトAの織物の厚さとゴムコート後
の厚さの比(0.6)と同じ比になるよう即ちコート後の
厚さが1.17mmとなるようにゴムをコートした。さらに,
これらをそれぞれ2層積層させ,さらにその表面をカバ
ーゴム層で覆った後加硫しコンベヤベルトを製造した。
*コンベヤベルトF(本考案)(W/R=5.3) 強度8.6g/d,初期モジュラス51g/dの66ナイロンからな
る幅(W)1.0mm、厚さ(H)0.36mm,その比(W/H)が
2.8で3000デニール(D)の偏平楕円形状を有するモノ
フィラメントコードをタテ糸に用いた。撚りは0であ
る。
また,カラミ糸には,強度9.5g/d,初期モジュラス45g
/dの66ナイロン840Dの通常のマルチフィラメント繊維
(フィラメント数136,フィラメント太さ6D)に10cm当た
り20回の撚りを加えたものを用い、ヨコ糸には低収縮ポ
リエステル繊維1000D(180℃×30′の乾収1.5%,250フ
ィラメント)を3本合糸し、これに10cm当たり10回の撚
りを加えたものを用いた。
これらコードを用い織物を作成し接着剤を塗布し乾燥
した後,0.3g/dの張力下,220℃で熱処理し下記構造の接
着処理済織物を得たが、タテ糸とカラミ糸の密度がかな
り多くなり、モノフィラメントコードの短軸は、かろう
じてコートゴムの厚さ方向に平行となった。
この織物の1/10保証強力の荷重負荷時の伸び率は1.2
%であり,150℃に於ける乾熱収縮率は2.2%であった。
また、この織物の引張強さは259kgf/1cmで,厚さは,
0.85mmであった。
織物の構造 次に,この織物の両面に織物の厚さとゴムコート後の
厚さの比が0.6となるように,即ちコート後の厚さが1.4
2mmとなるようにゴムをコートした。さらに,これらを
それぞれ2層積層させ,さらにその表面をカバーゴム層
で覆った後加硫しコンベヤベルトを製造した。
耐久性の評価方法 コンベヤベルトA,B,D,E,Fにつき、第5図に示すよう
なコンベヤベルト走行試験機40にかけ、プーリ部でのベ
ルト屈曲回数200万回まで走行させ,走行後の芯体の残
存強力を測定し走行前の強力に対する保持率を求めた。
第5図中、41はコンベヤベルトを,42は直径200mmのプ
ーリを示し、更に43は直径80mmのプーリを示している。
成長性の評価方法 耐久性の評価と同様にして,走行後の伸びを測定しコ
ンベヤベルトDの成長量を100とし指数で表した。ここ
で指数は小さい方が良い。
重量の測定 コンベヤベルトの単位当たりの重さを測定し,コンベ
ヤベルトDに対する重量軽減量を求めた。
上記表1から明らかなように、この考案のコンベヤベ
ルトは、従来のコンベヤベルトに比較して、重量の軽減
がなされ、かつタテ糸に断面偏平のモノフィラメントを
使用した場合には、耐久性,成長性に優れ、ヨコ糸に使
用した場合には、剛性に優れたコンベヤベルトとなって
いることが判る。
〔考案の効果〕
この考案は、上記のようにタテ糸またはヨコ糸の少な
くとも一方を、実質的に無撚りの偏平な断面形状を有す
るモノフィラメントコードにより構成し、前記モノフィ
ラメントコードは、コードの幅(W)と、厚さ(H)と
の比(W/H)が、2.0〜4.0の範囲に設定したので、芯体
ゲージが薄くなることにより、ベルトの厚さを小さくで
き、従って軽量化を図ることができ、また撚糸工程を省
くことが出来るので、コストの低減を図ることが出来、
更にコンベヤベルトの繊維補強層として偏平な楕円断面
形状を有するモノフィラメントコードを用いた結果,軽
量で、且つ耐久性,成長性,剛性に優れ、従来の芯体と
同様なフレキシブルを具備させることが出来る効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案を実施した特殊織物の芯体の一部断面
図、第2図(a)は、この考案で用いる偏平断面形状を
有するモノフィラメントコードの断面説明図,第2図
(b)はモノフィラメントコードの間隙を示す説明図、
第3図は従来のマルチフィラメント繊維コードの断面説
明図,第4図はこの考案の第2実施例を示す特殊織物の
芯体の一部断面図、第5図はコンベヤベルト走行試験の
一例を示す説明図、第6図は従来のコンベヤベルトの一
例の一部切欠き斜視説明図、第7図は従来の特殊織物の
芯体を備えたコンベヤベルトの断面図、第8図は特殊織
物の芯体の組織を示す平面図である。 5……タテ糸、6……ヨコ糸、7……からみ糸、8……
芯体。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に直線状のタテ糸及びヨコ糸をから
    み糸で絡ませた組織を有する織物を繊維補強層として成
    るコンベヤベルトにおいて、 前記タテ糸またはヨコ糸の少なくとも一方を、実質的に
    無撚りの偏平な断面形状を有するモノフィラメントコー
    ドにより構成し、前記モノフィラメントコードは、コー
    ドの幅(W)と、厚さ(H)との比(W/H)が、2.0〜4.
    0の範囲に設定したことを特徴とするコンベヤベルト。
  2. 【請求項2】タテ糸に用いたモノフィラメントコード幅
    (W)と、互いに隣合うタテ糸のモノフィラメントコー
    ドの間隙(R)との比(W/R)が、5.5以下である織物を
    補強層とした請求項1に記載のコンベヤベルト。
JP1989101080U 1989-08-31 1989-08-31 コンベヤベルト Expired - Lifetime JP2509773Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989101080U JP2509773Y2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 コンベヤベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989101080U JP2509773Y2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 コンベヤベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0341705U JPH0341705U (ja) 1991-04-22
JP2509773Y2 true JP2509773Y2 (ja) 1996-09-04

Family

ID=31650048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989101080U Expired - Lifetime JP2509773Y2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 コンベヤベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2509773Y2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5924684B2 (ja) * 1980-11-10 1984-06-11 新田ベルト株式会社 紙葉類搬送用無端ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0341705U (ja) 1991-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH074359Y2 (ja) 歯付ベルト
TW201716703A (zh) 具有強韌織物之同步皮帶
JPH071054B2 (ja) 歯付ベルト
US9387727B2 (en) Hybrid steel-textile reinforcement ply for radial tires
KR940003182B1 (ko) 섬유보강 고무제품
JPH0754929A (ja) 歯付パワートランスミッションベルト
RU2678945C1 (ru) Транспортерная лента
EP0672546B1 (en) Strengthening support for vehicle tyres
KR0147801B1 (ko) 이붙이 벨트
WO2014163134A1 (ja) コンベヤベルト用繊維補強層
JP2509773Y2 (ja) コンベヤベルト
KR0147806B1 (ko) 섬유보강 고무제품
KR940003181B1 (ko) 섬유보강 고무제품
JP2516423B2 (ja) コンベヤベルト
US3855678A (en) Method of making woven sheet for rubber reinforcement
RU2691355C1 (ru) Армирующий слой для резинового изделия
JPS6022503A (ja) 空気タイヤ
JPH02152807A (ja) コンベヤベルト
EP0443459B1 (en) Fiber reinforced rubber
JPH0565943A (ja) 工業用ベルト
EP4008816A1 (en) Fabric structure for a tire
JP5504580B2 (ja) コンベヤベルト
JPH042894Y2 (ja)
JPH08312724A (ja) 歯付ベルト
JPH0526298A (ja) 工業用ベルト