JP2508945Y2 - 小型テ―プカ―トリッジのアダプタ - Google Patents
小型テ―プカ―トリッジのアダプタInfo
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- JP2508945Y2 JP2508945Y2 JP4540593U JP4540593U JP2508945Y2 JP 2508945 Y2 JP2508945 Y2 JP 2508945Y2 JP 4540593 U JP4540593 U JP 4540593U JP 4540593 U JP4540593 U JP 4540593U JP 2508945 Y2 JP2508945 Y2 JP 2508945Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は小型テープカートリッ
ジを大型テープカートリッジ用の磁気記録装置に装填し
て使用できるようにした小型テープカートリッジのアダ
プタに関する。
ジを大型テープカートリッジ用の磁気記録装置に装填し
て使用できるようにした小型テープカートリッジのアダ
プタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のアダプタに関し、本出願人は先
に実願昭57−15683号を以て、大型テープカート
リッジと実質的に同一の外形形状を有するアダプタ本体
に小型テープカートリッジを格納し、小型テープカート
リッジからこれに内蔵のテープをアダプタ本体の前面に
一旦引出し操作したのち、磁気記録装置に装填する形態
を提案した。
に実願昭57−15683号を以て、大型テープカート
リッジと実質的に同一の外形形状を有するアダプタ本体
に小型テープカートリッジを格納し、小型テープカート
リッジからこれに内蔵のテープをアダプタ本体の前面に
一旦引出し操作したのち、磁気記録装置に装填する形態
を提案した。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】これで問題になるの
は、アダプタ本体に小型テープカートリッジを格納した
のち、小型テープカートリッジからテープをアダプタ本
体の前面に引出す操作(以下、プレローディングと称す
る)を忘れて、そのまま磁気記録装置にアダプタを装填
するミスを犯すことである。その場合には、磁気記録装
置は作動しないので、アダプタを装填し直さなければな
らず、面倒であるうえに折角の記録チャンスを逃がした
り、磁気記録装置の不動作の原因が早期につかめず、使
用者も困惑することになる。
は、アダプタ本体に小型テープカートリッジを格納した
のち、小型テープカートリッジからテープをアダプタ本
体の前面に引出す操作(以下、プレローディングと称す
る)を忘れて、そのまま磁気記録装置にアダプタを装填
するミスを犯すことである。その場合には、磁気記録装
置は作動しないので、アダプタを装填し直さなければな
らず、面倒であるうえに折角の記録チャンスを逃がした
り、磁気記録装置の不動作の原因が早期につかめず、使
用者も困惑することになる。
【0004】その対策として、たとえば、図17に示す
ようにプレローディングが成されていないときにはアダ
プタ1からストッパー98を突出させておいて磁気記録
装置への誤挿入装填を不可能とし、プレローディング動
作に連動して前記ストッパー98がアダプタ1内に退入
してはじめて磁気記録装置への正しい装填を可能にする
ことが考えられる。
ようにプレローディングが成されていないときにはアダ
プタ1からストッパー98を突出させておいて磁気記録
装置への誤挿入装填を不可能とし、プレローディング動
作に連動して前記ストッパー98がアダプタ1内に退入
してはじめて磁気記録装置への正しい装填を可能にする
ことが考えられる。
【0005】しかし、この場合問題は、ストッパー98
の取付け位置である。図17に示すようにアダプタ1の
横側壁77の前端寄り箇所、すなわち前蓋24の側片2
4bが存在する箇所にストッパー98を取付けておく
と、次のような不具合が生じる。大型テープカートリッ
ジ用の磁気記録装置は、周知のように図17のフロント
パネル110に開口した装填口111は大型テープカー
トリッジの左右横幅寸法よりも大きく、かつテーパ11
2を付けてそれを少々傾けても挿入し易くしている。そ
して装填口111の内奥に配置してあるステージ(カセ
ットホルダー)113上の左右の規制突部113a・1
13a間の間隔寸法は大型テープカートリッジの左右横
幅寸法とほぼ同一にシビアに設定されるが、その左右前
端にはやはり挿入し易いようにテーパ114を付けてい
る。そのテーパ114の存在によってフロントパネル1
10の内面とステージ113の前端との間の隙間Sが口
を拡げる形になっている。そのため、大型テープカート
リッジと実質的に同一外形寸法のアダプタ1が傾けて装
填口111に誤挿入される場合、前述のようにストッパ
ー98が横側壁77の前端寄り箇所から突出し、この突
出量が少ないと、そのストッパー98の先端が前記隙間
Sにはまり込んでアダプタ1を抜き差しできなかった
り、ストッパー98の破損を招く、という取扱上よから
ぬことが起こる。
の取付け位置である。図17に示すようにアダプタ1の
横側壁77の前端寄り箇所、すなわち前蓋24の側片2
4bが存在する箇所にストッパー98を取付けておく
と、次のような不具合が生じる。大型テープカートリッ
ジ用の磁気記録装置は、周知のように図17のフロント
パネル110に開口した装填口111は大型テープカー
トリッジの左右横幅寸法よりも大きく、かつテーパ11
2を付けてそれを少々傾けても挿入し易くしている。そ
して装填口111の内奥に配置してあるステージ(カセ
ットホルダー)113上の左右の規制突部113a・1
13a間の間隔寸法は大型テープカートリッジの左右横
幅寸法とほぼ同一にシビアに設定されるが、その左右前
端にはやはり挿入し易いようにテーパ114を付けてい
る。そのテーパ114の存在によってフロントパネル1
10の内面とステージ113の前端との間の隙間Sが口
を拡げる形になっている。そのため、大型テープカート
リッジと実質的に同一外形寸法のアダプタ1が傾けて装
填口111に誤挿入される場合、前述のようにストッパ
ー98が横側壁77の前端寄り箇所から突出し、この突
出量が少ないと、そのストッパー98の先端が前記隙間
Sにはまり込んでアダプタ1を抜き差しできなかった
り、ストッパー98の破損を招く、という取扱上よから
ぬことが起こる。
【0006】そこで本考案は、かかる問題を解消すべく
なされたものであり、その目的とするところは、プレロ
ーディングされていないときはストッパーが磁気記録装
置への完全なる装填を不可能とすることを確保したうえ
で、磁気記録装置の装填口内へのストッパーのはまり込
みを防止でき、ストッパーの破損防止、取扱性の向上を
図り得るアダプタを得るにある。
なされたものであり、その目的とするところは、プレロ
ーディングされていないときはストッパーが磁気記録装
置への完全なる装填を不可能とすることを確保したうえ
で、磁気記録装置の装填口内へのストッパーのはまり込
みを防止でき、ストッパーの破損防止、取扱性の向上を
図り得るアダプタを得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の前提とする小型
テープカートリッジのアダプタは、図示例のように大型
テープカートリッジと実質的に同一の外形形状を有する
アダプタ本体20に、これの前面を閉合する前面板24
aとこれの左右端に連設した側片24bを有する前蓋2
4を、前記側片24bをアダプタ本体20の左右の横側
壁77の外面前端部の凹部77aに外嵌して開閉回動自
在に枢着し、アダプタ本体20に、小型テープカートリ
ッジ2が抜き差し自在に格納される格納室25を設ける
とともに、小型テープカートリッジ2からテープ4をア
ダプタ本体20の前面側に引出すテープ引出し機構33
を内蔵し、アダプタ本体20内にストッパー98をアダ
プタ本体20の左右の一方の横側壁77に設けた開口部
97を介してアダプタ本体20外に突出する姿勢とアダ
プタ本体20内に退入する姿勢とに出退自在に装着し、
テープ引出し機構33によるテープ引出し動作に連動し
てストッパー98がアダプタ本体20内に退入するよう
にしたものである。そのうえで本考案は、上記ストッパ
ー98を出退させる開口部97を、横側壁77の凹部7
7aより後方部位に設けたことを特徴とする。
テープカートリッジのアダプタは、図示例のように大型
テープカートリッジと実質的に同一の外形形状を有する
アダプタ本体20に、これの前面を閉合する前面板24
aとこれの左右端に連設した側片24bを有する前蓋2
4を、前記側片24bをアダプタ本体20の左右の横側
壁77の外面前端部の凹部77aに外嵌して開閉回動自
在に枢着し、アダプタ本体20に、小型テープカートリ
ッジ2が抜き差し自在に格納される格納室25を設ける
とともに、小型テープカートリッジ2からテープ4をア
ダプタ本体20の前面側に引出すテープ引出し機構33
を内蔵し、アダプタ本体20内にストッパー98をアダ
プタ本体20の左右の一方の横側壁77に設けた開口部
97を介してアダプタ本体20外に突出する姿勢とアダ
プタ本体20内に退入する姿勢とに出退自在に装着し、
テープ引出し機構33によるテープ引出し動作に連動し
てストッパー98がアダプタ本体20内に退入するよう
にしたものである。そのうえで本考案は、上記ストッパ
ー98を出退させる開口部97を、横側壁77の凹部7
7aより後方部位に設けたことを特徴とする。
【0008】上記ストッパー98はアダプタ本体20内
において軸99まわりに突出姿勢と退入姿勢とにわたっ
て水平揺動自在に支持し、かつばね部材100で常に突
出姿勢方向に揺動付勢するとともに、突出姿勢方向への
揺動角規制手段を有し、その揺動角規制手段としてはス
トッパー98の一部98dを開口部97内の縁97aに
接当係合させるようにすることができる。また、ストッ
パー98は突出姿勢で横側壁77の外面に対し斜交する
後向き辺98aと横側壁77の外面に対しほぼ直交する
前向き辺98bとによる山形部を有する形に形成するこ
とができる。
において軸99まわりに突出姿勢と退入姿勢とにわたっ
て水平揺動自在に支持し、かつばね部材100で常に突
出姿勢方向に揺動付勢するとともに、突出姿勢方向への
揺動角規制手段を有し、その揺動角規制手段としてはス
トッパー98の一部98dを開口部97内の縁97aに
接当係合させるようにすることができる。また、ストッ
パー98は突出姿勢で横側壁77の外面に対し斜交する
後向き辺98aと横側壁77の外面に対しほぼ直交する
前向き辺98bとによる山形部を有する形に形成するこ
とができる。
【0009】
【作用】アダプタ本体20内において小型テープカート
リッジ2からテープが未だプレローディングされていな
いときは、アダプタ本体20の横側壁77の開口部97
からストッパー98が外方に突出している。このストッ
パー98の突出位置は横側壁77の凹部77aより後方
部位であるため、磁気記録装置に対しアダプタ1が誤挿
入される場合も、図16に示すようにアダプタ本体20
はストッパー98が装填口111の口縁に接当干渉する
まで挿入できる。つまり、該横側壁77の外面の前端部
とストッパー98の突出位置との間には、アダプタ本体
20を完全ではないが途中まで挿入可能とする半挿入可
能領域Gが形成される。この半挿入可能領域G内では当
初傾けて誤挿入されるアダプタ本体20もこの前端部が
ステージ113上に達してその左右の規制突部113a
・113a間で真っ直ぐな姿勢に矯正されるので、図1
6のようなアダプタ1の傾き挿入により生じるストッパ
ー98の装填口111内へのはまり込みは防止できる。
リッジ2からテープが未だプレローディングされていな
いときは、アダプタ本体20の横側壁77の開口部97
からストッパー98が外方に突出している。このストッ
パー98の突出位置は横側壁77の凹部77aより後方
部位であるため、磁気記録装置に対しアダプタ1が誤挿
入される場合も、図16に示すようにアダプタ本体20
はストッパー98が装填口111の口縁に接当干渉する
まで挿入できる。つまり、該横側壁77の外面の前端部
とストッパー98の突出位置との間には、アダプタ本体
20を完全ではないが途中まで挿入可能とする半挿入可
能領域Gが形成される。この半挿入可能領域G内では当
初傾けて誤挿入されるアダプタ本体20もこの前端部が
ステージ113上に達してその左右の規制突部113a
・113a間で真っ直ぐな姿勢に矯正されるので、図1
6のようなアダプタ1の傾き挿入により生じるストッパ
ー98の装填口111内へのはまり込みは防止できる。
【0010】プレローディングが完了していると、テー
プ引出し機構33によるテープ引出し動作に連動してス
トッパー98がアダプタ本体20内に退入し、アダプタ
を磁気記録装置にそのまま奥深く完全に挿入できる。
プ引出し機構33によるテープ引出し動作に連動してス
トッパー98がアダプタ本体20内に退入し、アダプタ
を磁気記録装置にそのまま奥深く完全に挿入できる。
【0011】ストッパー98の一部98dを開口部97
内の縁97aに接当係合させる揺動角規制手段は、横側
壁77の強度を利用してストッパー98の突出姿勢方向
への揺動角を確実に規制できる。
内の縁97aに接当係合させる揺動角規制手段は、横側
壁77の強度を利用してストッパー98の突出姿勢方向
への揺動角を確実に規制できる。
【0012】ストッパー98の突出姿勢において横側壁
77の外面に対しほぼ直交するその前向き辺98bは、
誤挿入時に磁気記録装置の装填口111の口縁に確実に
接当干渉する。
77の外面に対しほぼ直交するその前向き辺98bは、
誤挿入時に磁気記録装置の装填口111の口縁に確実に
接当干渉する。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。図示する本案アダプタ1はビデオ用の小型テープカ
ートリッジ2を通常の大型テープカートリッジ用のビデ
オデッキに装填して使用できるようにしたものである。 (1) 小型テープカートリッジの構造 図1および図2において、小型テープカートリッジ2は
これ自体独立して機能するものであって、プラスチック
製の上下ケース3a・3bを蓋合わせ状にタッピングね
じ等で結合してなる本体ケース3の内部左右にテープ4
が巻かれる両フランジ付きテープリール5・6を可回転
に装着し、本体ケース3の前方左右にテープガイド部材
7・7を配置し、後方側から見たときテープ4が左側の
繰出側リール5からケース前面に導出されて右側の巻取
側リール6に巻取られるものとする。但し、繰出側テー
プリール5はケース底壁に透設の駆動軸挿入孔上にラジ
アル方向へ一定の遊動を許して装置してあり、巻取側テ
ープリール6は垂直の固定軸9まわりに位置固定状に支
持されて回転し、その下フランジ10の外周に形成した
ギヤ部11が本体ケース3の底壁および右横側壁12に
わたって形成した切欠き13を介して横外側方に露出し
ている。本体ケース3には、不使用時にこれの前面を閉
合してテープ4を保護するための前蓋16が付設されて
いる。前蓋16は前面板17の左右両端に連結片18・
18が後ろ向きに連設され、両連結片18・18が本体
ケース3の左右横側壁12・12の前端凹設部に外嵌し
て回動自在にピン枢支され、右横側壁12に装着のU字
状ばね部材19で前蓋16が開閉各方向からの角度が約
70度の開き角を死点として閉じ姿勢にあるときは閉じ
勝手に、前方90度の上開き姿勢にあるときは開き勝手
に保持されている。
る。図示する本案アダプタ1はビデオ用の小型テープカ
ートリッジ2を通常の大型テープカートリッジ用のビデ
オデッキに装填して使用できるようにしたものである。 (1) 小型テープカートリッジの構造 図1および図2において、小型テープカートリッジ2は
これ自体独立して機能するものであって、プラスチック
製の上下ケース3a・3bを蓋合わせ状にタッピングね
じ等で結合してなる本体ケース3の内部左右にテープ4
が巻かれる両フランジ付きテープリール5・6を可回転
に装着し、本体ケース3の前方左右にテープガイド部材
7・7を配置し、後方側から見たときテープ4が左側の
繰出側リール5からケース前面に導出されて右側の巻取
側リール6に巻取られるものとする。但し、繰出側テー
プリール5はケース底壁に透設の駆動軸挿入孔上にラジ
アル方向へ一定の遊動を許して装置してあり、巻取側テ
ープリール6は垂直の固定軸9まわりに位置固定状に支
持されて回転し、その下フランジ10の外周に形成した
ギヤ部11が本体ケース3の底壁および右横側壁12に
わたって形成した切欠き13を介して横外側方に露出し
ている。本体ケース3には、不使用時にこれの前面を閉
合してテープ4を保護するための前蓋16が付設されて
いる。前蓋16は前面板17の左右両端に連結片18・
18が後ろ向きに連設され、両連結片18・18が本体
ケース3の左右横側壁12・12の前端凹設部に外嵌し
て回動自在にピン枢支され、右横側壁12に装着のU字
状ばね部材19で前蓋16が開閉各方向からの角度が約
70度の開き角を死点として閉じ姿勢にあるときは閉じ
勝手に、前方90度の上開き姿勢にあるときは開き勝手
に保持されている。
【0014】(2) アダプタの基本構造 図1および図2において、本案アダプタ1は少なくとも
アダプタ本体20の外形形状が大型テープカートリッ
ジ、図ではVHS型テープカートリッジと実質的に同一
仕様に形成されていて、VHS型テープカートリッジ用
の磁気記録装置に装填したとき一切の支障なく磁気記録
装置が作動するものとなっている。アダプタ本体20
は、それぞれプラスチック製の上ケース20aと下ケー
ス20bとをタッピングねじ等で蓋合わせ状に結合して
なり、その底壁21の左右に磁気記録装置側の駆動軸が
入る挿入孔22・23が透設され、アダプタ本体20に
これの前面を閉合する前蓋24が開閉回動自在に枢着さ
れている。すなわち、前蓋24は前面板24aの左右両
端に側片24bを後ろ向きに連設し、両側片24b・2
4bがアダプタ本体20の左右の横側壁77・77の各
外面の前端に設けた凹部77a・77aに外嵌して開閉
回動自在に枢着されている。そして、この前蓋24はば
ね部材で常に閉じ姿勢に回動付勢され、かつ閉じ姿勢に
保持するロック機構を備えている。これらの構成は標準
のVHS型テープカートリッジと同一仕様であるので、
詳細は省略する。但し、アダプタ本体20の内部構造は
標準の大型テープカートリッジと異なっており、テープ
リールは存在せず、アダプタ本体20の前面は開放状態
になっている。
アダプタ本体20の外形形状が大型テープカートリッ
ジ、図ではVHS型テープカートリッジと実質的に同一
仕様に形成されていて、VHS型テープカートリッジ用
の磁気記録装置に装填したとき一切の支障なく磁気記録
装置が作動するものとなっている。アダプタ本体20
は、それぞれプラスチック製の上ケース20aと下ケー
ス20bとをタッピングねじ等で蓋合わせ状に結合して
なり、その底壁21の左右に磁気記録装置側の駆動軸が
入る挿入孔22・23が透設され、アダプタ本体20に
これの前面を閉合する前蓋24が開閉回動自在に枢着さ
れている。すなわち、前蓋24は前面板24aの左右両
端に側片24bを後ろ向きに連設し、両側片24b・2
4bがアダプタ本体20の左右の横側壁77・77の各
外面の前端に設けた凹部77a・77aに外嵌して開閉
回動自在に枢着されている。そして、この前蓋24はば
ね部材で常に閉じ姿勢に回動付勢され、かつ閉じ姿勢に
保持するロック機構を備えている。これらの構成は標準
のVHS型テープカートリッジと同一仕様であるので、
詳細は省略する。但し、アダプタ本体20の内部構造は
標準の大型テープカートリッジと異なっており、テープ
リールは存在せず、アダプタ本体20の前面は開放状態
になっている。
【0015】(3) アダプタの格納室 図1において、アダプタ本体20の左寄り箇所には上面
開放の格納室25が区画形成されていて、この格納室2
5に上方から小型テープカートリッジ2が抜き差し自在
に格納される。この格納室25に小型テープカートリッ
ジを格納したとき、小型テープカートリッジ2の繰出側
テープリール5がアダプタ本体20の駆動軸挿入孔22
上に同心状に位置する。格納室25の開口上面は開閉蓋
26で開閉自在に閉合される。開閉蓋26は閉合状態に
おいて前端左右の突出側片27・27が枢軸29・29
を支点として開閉揺動自在に枢支連結され、一方の枢軸
29に嵌装したつる巻きばね30(図2参照)で開き姿
勢に回動付勢されており、図3に示すように、左右の突
出側片27・27を格納室25の前端の開口上縁に接当
させることにより最大開き角(約115°)が規制され
ている。
開放の格納室25が区画形成されていて、この格納室2
5に上方から小型テープカートリッジ2が抜き差し自在
に格納される。この格納室25に小型テープカートリッ
ジを格納したとき、小型テープカートリッジ2の繰出側
テープリール5がアダプタ本体20の駆動軸挿入孔22
上に同心状に位置する。格納室25の開口上面は開閉蓋
26で開閉自在に閉合される。開閉蓋26は閉合状態に
おいて前端左右の突出側片27・27が枢軸29・29
を支点として開閉揺動自在に枢支連結され、一方の枢軸
29に嵌装したつる巻きばね30(図2参照)で開き姿
勢に回動付勢されており、図3に示すように、左右の突
出側片27・27を格納室25の前端の開口上縁に接当
させることにより最大開き角(約115°)が規制され
ている。
【0016】開閉蓋26の一方の枢支連結部の近傍から
は係合子31を開閉蓋26の閉合状態において前記枢軸
29よりも前方に延出し、開閉蓋26が開放された状態
で小型テープカートリッジ2を格納室25に挿入する
と、図2および図3に示すように、小型テープカートリ
ッジ2の右横側壁12の段付面と前蓋16との間に形成
された縦方向の間隙32に前記係合子31の延出端の係
合爪31aが係入するものとした。しかるときは、開閉
蓋26をつる巻ばね30に抗して格納室25の上面に閉
合して行くと、前蓋16が自動的に係合子31の係合爪
31aでばね部材19に抗して上向きにけり上げられ、
前述の開き角度を越えるとばね部材19で前蓋16は自
ら開き姿勢になり、開閉蓋26が閉じられた状態では該
係合爪31aが支えとなって前蓋16に加わる指等の外
力を吸収し、前蓋16を開き姿勢に維持する。次に格納
室25から小型テープカートリッジ2を抜き外すとき
に、開閉蓋26の前端縁26aが前蓋16に接当して前
蓋16を下向きに押圧し、前蓋16が自動的に閉じられ
る。
は係合子31を開閉蓋26の閉合状態において前記枢軸
29よりも前方に延出し、開閉蓋26が開放された状態
で小型テープカートリッジ2を格納室25に挿入する
と、図2および図3に示すように、小型テープカートリ
ッジ2の右横側壁12の段付面と前蓋16との間に形成
された縦方向の間隙32に前記係合子31の延出端の係
合爪31aが係入するものとした。しかるときは、開閉
蓋26をつる巻ばね30に抗して格納室25の上面に閉
合して行くと、前蓋16が自動的に係合子31の係合爪
31aでばね部材19に抗して上向きにけり上げられ、
前述の開き角度を越えるとばね部材19で前蓋16は自
ら開き姿勢になり、開閉蓋26が閉じられた状態では該
係合爪31aが支えとなって前蓋16に加わる指等の外
力を吸収し、前蓋16を開き姿勢に維持する。次に格納
室25から小型テープカートリッジ2を抜き外すとき
に、開閉蓋26の前端縁26aが前蓋16に接当して前
蓋16を下向きに押圧し、前蓋16が自動的に閉じられ
る。
【0017】(4) 小型テープカートリッジからテー
プをアダプタ本体の前面に引き出す機構 既に述べたように、本案アダプタ1の格納室25に小型
テープカートリッジ2を格納して開閉蓋26を閉じる
と、小型テープカートリッジ2の前蓋16が開いた状態
にセットされており、アダプタ1を磁気記録装置に装填
するに先だって小型テープカートリッジ2からテープ4
をアダプタ本体20の前面に引き出し、標準の大型テー
プカートリッジにおけると同様のテープセット状態にす
ることになる。すなわち、図4は小型テープカートリッ
ジ2をアダプタ20に格納した直後の状態を示してお
り、この段階では小型テープカートリッジ2に内蔵のテ
ープ4は前方左右のテープガイド部材7・7間にわたっ
て張られている。この状態からアダプタ本体20に内蔵
のテープ引出し機構33で前記テープ4がプレローディ
ングされる。
プをアダプタ本体の前面に引き出す機構 既に述べたように、本案アダプタ1の格納室25に小型
テープカートリッジ2を格納して開閉蓋26を閉じる
と、小型テープカートリッジ2の前蓋16が開いた状態
にセットされており、アダプタ1を磁気記録装置に装填
するに先だって小型テープカートリッジ2からテープ4
をアダプタ本体20の前面に引き出し、標準の大型テー
プカートリッジにおけると同様のテープセット状態にす
ることになる。すなわち、図4は小型テープカートリッ
ジ2をアダプタ20に格納した直後の状態を示してお
り、この段階では小型テープカートリッジ2に内蔵のテ
ープ4は前方左右のテープガイド部材7・7間にわたっ
て張られている。この状態からアダプタ本体20に内蔵
のテープ引出し機構33で前記テープ4がプレローディ
ングされる。
【0018】つぎに、そのテープ引出し機構33を説明
すると、アダプタ本体20の内部には格納室25の前方
左右に丸ピン状のテープ引出し部材34・35が垂直姿
勢で待機しており、格納室25に小型テープカートリッ
ジ2が上方より挿入されると、テープ引出し部材34・
35が相対的に小型テープカートリッジ2の前端の凹部
36・37に下方から突入してテープガイド部材7・7
間に張られたテープ4の内側に入り込む。図4ないし図
6において、左右のテープ引出し部材34・35は、ア
ダプタ本体20内の格納室25の右側において支点39
まわりに水平揺動自在な操作レバー40と左右のリンク
機構43・44を介してそれぞれ連結されており、操作
レバー40を支点39まわりに時計方向に回動操作する
と左右のリンク機構43・44を介してテープ引出し部
材34・35がアダプタ本体20内の前端左右隅部寄り
位置に固定してある受け部材45・46にまで移動して
テープ4をアダプタ本体20の前蓋24の内側にまで引
き出す。このテープ引出し位置は標準の大型テープカー
トリッジにおける前方左右のテープガイド部材の本来あ
るべき位置に相当する。
すると、アダプタ本体20の内部には格納室25の前方
左右に丸ピン状のテープ引出し部材34・35が垂直姿
勢で待機しており、格納室25に小型テープカートリッ
ジ2が上方より挿入されると、テープ引出し部材34・
35が相対的に小型テープカートリッジ2の前端の凹部
36・37に下方から突入してテープガイド部材7・7
間に張られたテープ4の内側に入り込む。図4ないし図
6において、左右のテープ引出し部材34・35は、ア
ダプタ本体20内の格納室25の右側において支点39
まわりに水平揺動自在な操作レバー40と左右のリンク
機構43・44を介してそれぞれ連結されており、操作
レバー40を支点39まわりに時計方向に回動操作する
と左右のリンク機構43・44を介してテープ引出し部
材34・35がアダプタ本体20内の前端左右隅部寄り
位置に固定してある受け部材45・46にまで移動して
テープ4をアダプタ本体20の前蓋24の内側にまで引
き出す。このテープ引出し位置は標準の大型テープカー
トリッジにおける前方左右のテープガイド部材の本来あ
るべき位置に相当する。
【0019】すなわち、左側のテープ引出し部材34は
基端部の固定支点47を中心に水平揺動するテープ引出
しアーム49の先端に立設固定されている。小型テープ
カートリッジ2はそのケース底壁の下面が前方部分にお
いて左右幅方向にわたって凹設されており、テープ引出
しアーム49の立下げ先端部はアダプタ本体20のケー
ス底壁21と小型テープカートリッジ2のケース底壁と
の間に嵌入する。このテープ引出しアーム49はリンク
50および中継リンク51を介して左右方向に移動する
リンク52に連結する。アダプタ本体20内の右横空間
には上ケース20aの内面に前記支点39まわりに水平
揺動自在のベルクランク53を支持し、このベルクラン
ク53の短辺側にリンク52の基端を長孔とピンとの係
合により連結する。
基端部の固定支点47を中心に水平揺動するテープ引出
しアーム49の先端に立設固定されている。小型テープ
カートリッジ2はそのケース底壁の下面が前方部分にお
いて左右幅方向にわたって凹設されており、テープ引出
しアーム49の立下げ先端部はアダプタ本体20のケー
ス底壁21と小型テープカートリッジ2のケース底壁と
の間に嵌入する。このテープ引出しアーム49はリンク
50および中継リンク51を介して左右方向に移動する
リンク52に連結する。アダプタ本体20内の右横空間
には上ケース20aの内面に前記支点39まわりに水平
揺動自在のベルクランク53を支持し、このベルクラン
ク53の短辺側にリンク52の基端を長孔とピンとの係
合により連結する。
【0020】また、アダプタ本体20の右横側空間に、
上ケース20aの内面に沿う水平のカム板55を固定す
る。このカム板55は、ほぼ前後向きに走る2列の彎曲
状長孔56・57を有し、図10に示す如く各長孔56
・57に貫通する連結ピン59・60を介してカム板5
5の上下にスライドリンク61・62を一体連結状態で
配置してあり、上側のスライドリンク61と前記ベルク
ランク53の長辺側の先端とをリンク63で連結する。
一方、下側のスライドリンク62に設けたピン64に、
くの字形の長孔65を介して別のテープ引出しアーム6
6を連結し、このアーム66の立下げ先端部に右側のテ
ープ引出し部材35を垂直に立設してある。そしてテー
プ引出しアーム66と下側スライドリンク62とにわた
って引張ばね67を架着し、テープ引出しアーム66を
下側スライドリンク62側に引き寄せ付勢しておく。ま
たテープ引出しアーム66の側縁には上下スライドリン
ク61・62を連結する一方のピン59に側方より係合
する切欠き69が設けられている。前記ベルクランク5
3の支点39に手動操作レバー40の先端を枢着し、こ
のレバー40とベルクランク53とは長孔70とピン7
1との係合により一定小角度の相対回動を許す融通を持
たせて連結する。そして両者53と40間に引き合う方
向に付勢する引張ばね72を装着する。操作レバー40
の先端はアダプタ本体20を構成する上下ケース20a
・20bの接合面に形成せる左右横長のスリット73を
介してアダプタ本体20の後側壁74の外方に突出して
おり、その突出端にノブ75が固定されている。アダプ
タ本体20の後側壁74の外表面には左右方向のほぼ中
央部位にノブ収納用切欠部76が形成され、アダプタ本
体20の後方左右隅部に後側壁74と、右横側壁77と
をまたいで開口するノブ収納用切欠部79が形成されて
おり、操作レバー40の揺動エンドにおいてノブ75が
切欠部76・79とにそれぞれ納まる。
上ケース20aの内面に沿う水平のカム板55を固定す
る。このカム板55は、ほぼ前後向きに走る2列の彎曲
状長孔56・57を有し、図10に示す如く各長孔56
・57に貫通する連結ピン59・60を介してカム板5
5の上下にスライドリンク61・62を一体連結状態で
配置してあり、上側のスライドリンク61と前記ベルク
ランク53の長辺側の先端とをリンク63で連結する。
一方、下側のスライドリンク62に設けたピン64に、
くの字形の長孔65を介して別のテープ引出しアーム6
6を連結し、このアーム66の立下げ先端部に右側のテ
ープ引出し部材35を垂直に立設してある。そしてテー
プ引出しアーム66と下側スライドリンク62とにわた
って引張ばね67を架着し、テープ引出しアーム66を
下側スライドリンク62側に引き寄せ付勢しておく。ま
たテープ引出しアーム66の側縁には上下スライドリン
ク61・62を連結する一方のピン59に側方より係合
する切欠き69が設けられている。前記ベルクランク5
3の支点39に手動操作レバー40の先端を枢着し、こ
のレバー40とベルクランク53とは長孔70とピン7
1との係合により一定小角度の相対回動を許す融通を持
たせて連結する。そして両者53と40間に引き合う方
向に付勢する引張ばね72を装着する。操作レバー40
の先端はアダプタ本体20を構成する上下ケース20a
・20bの接合面に形成せる左右横長のスリット73を
介してアダプタ本体20の後側壁74の外方に突出して
おり、その突出端にノブ75が固定されている。アダプ
タ本体20の後側壁74の外表面には左右方向のほぼ中
央部位にノブ収納用切欠部76が形成され、アダプタ本
体20の後方左右隅部に後側壁74と、右横側壁77と
をまたいで開口するノブ収納用切欠部79が形成されて
おり、操作レバー40の揺動エンドにおいてノブ75が
切欠部76・79とにそれぞれ納まる。
【0021】つぎにその作動を説明すると、アダプタ本
体20に格納した小型テープカートリッジ2からテープ
4をプレローディングする前段階では、図4に示すよう
に、上下スライドリンク61・62の連結ピン59・6
0はそれぞれ彎曲状長孔56・57の前端に位置してい
る。この状態から操作レバー40を時計方向に回動操作
すると、図5に示すように、ベルクランク53が同一方
向に回動することによって、リンク52が左方に動き、
これにともなってテープ引出しアーム49が固定支点4
7まわりに反時計方向に水平揺動し、まずテープ4は左
側テープ引出し部材34で前方に引き出される。また、
ベルクランク53の時計方向への回動にともなって上下
スライドリンク61・62の長孔56・57に案内され
てこれの後方側にスライド移動し、これでテープ引出し
アーム66も水平揺動してテープ4は右側テープ引出し
部材35で前方に引き出されて行く。
体20に格納した小型テープカートリッジ2からテープ
4をプレローディングする前段階では、図4に示すよう
に、上下スライドリンク61・62の連結ピン59・6
0はそれぞれ彎曲状長孔56・57の前端に位置してい
る。この状態から操作レバー40を時計方向に回動操作
すると、図5に示すように、ベルクランク53が同一方
向に回動することによって、リンク52が左方に動き、
これにともなってテープ引出しアーム49が固定支点4
7まわりに反時計方向に水平揺動し、まずテープ4は左
側テープ引出し部材34で前方に引き出される。また、
ベルクランク53の時計方向への回動にともなって上下
スライドリンク61・62の長孔56・57に案内され
てこれの後方側にスライド移動し、これでテープ引出し
アーム66も水平揺動してテープ4は右側テープ引出し
部材35で前方に引き出されて行く。
【0022】このとき、ふたつの長孔56・57はそれ
ぞれ曲率中心を異ならせてあり、スライドリンク61・
62はスライド面内で二次元的に姿勢が変化する。その
ためテープ引出しアーム66の先端にあるテープ引出し
部材35の軌跡Pは、図6に示すように、初期は大曲率
で後半では小さい曲率となる中間屈曲状の彎曲線を描
く。つまり、テープ引出し運動の初期は前方への移動成
分が大きく、後半では右横方向への移動成分が大きい。
従って、アダプタ本体20の前蓋24が閉じ姿勢のまま
で、該前蓋24の内側における前後のスペースが小さく
ともテープ4を大きく横外側方にまで引出す。
ぞれ曲率中心を異ならせてあり、スライドリンク61・
62はスライド面内で二次元的に姿勢が変化する。その
ためテープ引出しアーム66の先端にあるテープ引出し
部材35の軌跡Pは、図6に示すように、初期は大曲率
で後半では小さい曲率となる中間屈曲状の彎曲線を描
く。つまり、テープ引出し運動の初期は前方への移動成
分が大きく、後半では右横方向への移動成分が大きい。
従って、アダプタ本体20の前蓋24が閉じ姿勢のまま
で、該前蓋24の内側における前後のスペースが小さく
ともテープ4を大きく横外側方にまで引出す。
【0023】次に図5に示す如く、スライドリンク61
・62の一方の連結ピン59が長孔56の後端に、また
他方の連結ピン60が長孔57の屈曲点に達したとき、
右側テープ引出し部材35の小径上下端部分はアダプタ
本体20内の前端右隅部寄り位置に固定した受け部材4
6のL字状係入部46aに受止め支持される。更に操作
レバー40を揺動して行くと、上下スライドリンク61
・62は連結ピン59を中心にして先端が時計方向に回
動して他方の連結ピン60が長孔57の後端まで移動す
る。すると、このリンク回動にともなってピン64がく
の字形長孔65の後端側に移動するため、テープ引出し
アーム66は相対的にテープ引出し部材35と係入部4
6aとの係止点を中心にして反時計方向に強制回動され
る。そして、アーム66の先端側の外側縁に形成した係
入凹部80が受け部材46から突設した係止突起82に
嵌合し、これによってテープ引出しアーム66がピン6
4、受け部材46および係止突起82による3点支持状
態で固定され、リンク機構44の累積ガタが吸収されて
テープ引出し部材35が受け部材46に確実に位置決め
支持される。
・62の一方の連結ピン59が長孔56の後端に、また
他方の連結ピン60が長孔57の屈曲点に達したとき、
右側テープ引出し部材35の小径上下端部分はアダプタ
本体20内の前端右隅部寄り位置に固定した受け部材4
6のL字状係入部46aに受止め支持される。更に操作
レバー40を揺動して行くと、上下スライドリンク61
・62は連結ピン59を中心にして先端が時計方向に回
動して他方の連結ピン60が長孔57の後端まで移動す
る。すると、このリンク回動にともなってピン64がく
の字形長孔65の後端側に移動するため、テープ引出し
アーム66は相対的にテープ引出し部材35と係入部4
6aとの係止点を中心にして反時計方向に強制回動され
る。そして、アーム66の先端側の外側縁に形成した係
入凹部80が受け部材46から突設した係止突起82に
嵌合し、これによってテープ引出しアーム66がピン6
4、受け部材46および係止突起82による3点支持状
態で固定され、リンク機構44の累積ガタが吸収されて
テープ引出し部材35が受け部材46に確実に位置決め
支持される。
【0024】なお、左側のテープ引出し部材34はその
上下端部がテープ引出し限界においてアダプタ本体20
内の前端左隅部に配置した受け部材45のV字状係入部
45aに上下端が受け止め支持される。アダプタ本体2
0の上壁とテープ引出しアーム49とに、中間にループ
部を有するクリックばね84の両端がそれぞれ係止連結
されており、このばね84でテープ引出しアーム49を
中間の移動姿勢を死点として前方の引出し位置方向と後
方の退入位置方向とに移動付勢している。従って、テー
プ引出し部材34はリンク機構43の累積ガタが吸収さ
れて受け部材45の係入部45aに押圧付勢されて引出
し位置で確実に位置決め保持され、かつ退入位置によく
保持される。また、アダプタ本体20の上壁と操作レバ
ー40の中間部とにも、中間にループ部を有するクリッ
クばね85の両端がそれぞれ係止連結されており、この
ばね85で操作レバー40の揺動エンドにおいてノブ7
5が各切欠部76・79に安定的に納まる。
上下端部がテープ引出し限界においてアダプタ本体20
内の前端左隅部に配置した受け部材45のV字状係入部
45aに上下端が受け止め支持される。アダプタ本体2
0の上壁とテープ引出しアーム49とに、中間にループ
部を有するクリックばね84の両端がそれぞれ係止連結
されており、このばね84でテープ引出しアーム49を
中間の移動姿勢を死点として前方の引出し位置方向と後
方の退入位置方向とに移動付勢している。従って、テー
プ引出し部材34はリンク機構43の累積ガタが吸収さ
れて受け部材45の係入部45aに押圧付勢されて引出
し位置で確実に位置決め保持され、かつ退入位置によく
保持される。また、アダプタ本体20の上壁と操作レバ
ー40の中間部とにも、中間にループ部を有するクリッ
クばね85の両端がそれぞれ係止連結されており、この
ばね85で操作レバー40の揺動エンドにおいてノブ7
5が各切欠部76・79に安定的に納まる。
【0025】以上のように、左右のテープ引出し部材3
4・35をそれぞれ斜め前方の移動限界まで移動して固
定したとき、その位置は標準の大型テープカートリッジ
における前方左右のテープガイド部材の本来あるべき位
置に相当しており、テープ4は左右のテープ引出し部材
34・35間にわたって張られている。このプレローデ
ィング状態からアダプタ1を磁気記録装置に装填する
と、アダプタ本体20の前蓋24が開いてテープ4が磁
気記録装置側のテープローディングピンで前方の回転ヘ
ッドに向けて引出される。
4・35をそれぞれ斜め前方の移動限界まで移動して固
定したとき、その位置は標準の大型テープカートリッジ
における前方左右のテープガイド部材の本来あるべき位
置に相当しており、テープ4は左右のテープ引出し部材
34・35間にわたって張られている。このプレローデ
ィング状態からアダプタ1を磁気記録装置に装填する
と、アダプタ本体20の前蓋24が開いてテープ4が磁
気記録装置側のテープローディングピンで前方の回転ヘ
ッドに向けて引出される。
【0026】(5) 磁気記録装置による小型テープカ
ートリッジのテープリールの駆動機構 アダプタ1を磁気記録装置に装填したとき、磁気記録装
置側の駆動軸がアダプタ本体20の底壁21に透設した
左右の駆動軸挿入孔22・23にそれぞれ突入し、左側
の駆動軸挿入孔22に突入した駆動軸は小型テープカー
トリッジ2の繰出側テープリール5のハブ穴に係合す
る。しかし、小型テープカートリッジ2の巻取側テープ
リール6と右側の駆動軸挿入孔23とは離れており、巻
取側テープリール6を回転駆動する機構が必要である。
ートリッジのテープリールの駆動機構 アダプタ1を磁気記録装置に装填したとき、磁気記録装
置側の駆動軸がアダプタ本体20の底壁21に透設した
左右の駆動軸挿入孔22・23にそれぞれ突入し、左側
の駆動軸挿入孔22に突入した駆動軸は小型テープカー
トリッジ2の繰出側テープリール5のハブ穴に係合す
る。しかし、小型テープカートリッジ2の巻取側テープ
リール6と右側の駆動軸挿入孔23とは離れており、巻
取側テープリール6を回転駆動する機構が必要である。
【0027】そのために、アダプタ本体20内において
右側の駆動軸挿入孔23の中心上に、図12に示す如く
大型テープカートリッジにおけるテープリールのハブ穴
と実質的に同一のハブ穴86を有する駆動ギヤ87をラ
ジアル方向に遊動自在に装着し、小型テープカートリッ
ジ2の巻取側テープリール6の下フランジ10の外周に
形成したギヤ部11と、該駆動ギヤ87との間に上下二
段のギヤ部89a・89bを有するアイドルギヤ89を
配置し、アイドルギヤ89の上段のギヤ部89aをスラ
スト自在に駆動ギヤ87に、下段のギヤ部89bを巻取
側テープリール6のギヤ部11にそれぞれ噛み合わせ
る。アイドルギヤ89はアダプタ本体20の上ケース内
面に取付けた可動ブラケット90の下側に支軸91を介
して一定範囲内で上下動自在に吊下げ支持し、圧縮コイ
ルばね92で押上げ付勢してある。したがって、アダプ
タ本体20の格納室25に小型テープカートリッジ2を
上方から挿入したとき、アイドルギヤ89の下段ギヤ部
89bにリールギヤ部11がうまく噛み合わないことが
あってもアイドルギヤ89は一旦ばね92に抗して下方
に逃げ、アイドルギヤ89の駆動開始で噛み合い位相が
合うと自動的にアイドルギヤ89が引き上げられて正規
の噛み合い状態になる。
右側の駆動軸挿入孔23の中心上に、図12に示す如く
大型テープカートリッジにおけるテープリールのハブ穴
と実質的に同一のハブ穴86を有する駆動ギヤ87をラ
ジアル方向に遊動自在に装着し、小型テープカートリッ
ジ2の巻取側テープリール6の下フランジ10の外周に
形成したギヤ部11と、該駆動ギヤ87との間に上下二
段のギヤ部89a・89bを有するアイドルギヤ89を
配置し、アイドルギヤ89の上段のギヤ部89aをスラ
スト自在に駆動ギヤ87に、下段のギヤ部89bを巻取
側テープリール6のギヤ部11にそれぞれ噛み合わせ
る。アイドルギヤ89はアダプタ本体20の上ケース内
面に取付けた可動ブラケット90の下側に支軸91を介
して一定範囲内で上下動自在に吊下げ支持し、圧縮コイ
ルばね92で押上げ付勢してある。したがって、アダプ
タ本体20の格納室25に小型テープカートリッジ2を
上方から挿入したとき、アイドルギヤ89の下段ギヤ部
89bにリールギヤ部11がうまく噛み合わないことが
あってもアイドルギヤ89は一旦ばね92に抗して下方
に逃げ、アイドルギヤ89の駆動開始で噛み合い位相が
合うと自動的にアイドルギヤ89が引き上げられて正規
の噛み合い状態になる。
【0028】ブラケット90は、図4に示すごとく、巻
取側テープリール6の軸心まわりに一定角度範囲内で回
動可能にピン94と長孔95との係合をもって上ケース
20aに支持されており、かつ引張ばね96で駆動ギヤ
87とリールギヤ部11に楔状に割り込むように移動付
勢されている。したがって、アイドルギヤ89はリール
ギヤ部11に常に噛み合ったうえで駆動ギヤ87の遊動
によく追随して該ギヤ87にも常にガタが吸収されて噛
み合う。
取側テープリール6の軸心まわりに一定角度範囲内で回
動可能にピン94と長孔95との係合をもって上ケース
20aに支持されており、かつ引張ばね96で駆動ギヤ
87とリールギヤ部11に楔状に割り込むように移動付
勢されている。したがって、アイドルギヤ89はリール
ギヤ部11に常に噛み合ったうえで駆動ギヤ87の遊動
によく追随して該ギヤ87にも常にガタが吸収されて噛
み合う。
【0029】(6) テープ引出し操作の忘れ防止機構 操作レバー40によるプレローディング操作を忘れてア
ダプタ1を磁気記録装置に装填すると、アダプタ1の前
面からテープ4が引出せないので磁気記録装置は作動し
ない。そのためにテープ引出し操作の忘れ防止機構が設
けられており、本考案はこの点に特徴を有する。図1、
図4、図5、図6、図13において、アダプタ本体20
の右横側壁77の外面上の前端の凹部77aより後方箇
所、すなわち横側壁77の外面上の前後方向の中間部位
に、前後に長いスリット状の開口部97を上下ケース2
0a・20bの接合面間に形成してある。図示例では上
ケース20a側の接合面に下向きに開口する切欠きを設
け、上下ケース20a・20bを突き合わせたときに、
該切欠きで前記開口部97が構成されるものとしてあ
る。
ダプタ1を磁気記録装置に装填すると、アダプタ1の前
面からテープ4が引出せないので磁気記録装置は作動し
ない。そのためにテープ引出し操作の忘れ防止機構が設
けられており、本考案はこの点に特徴を有する。図1、
図4、図5、図6、図13において、アダプタ本体20
の右横側壁77の外面上の前端の凹部77aより後方箇
所、すなわち横側壁77の外面上の前後方向の中間部位
に、前後に長いスリット状の開口部97を上下ケース2
0a・20bの接合面間に形成してある。図示例では上
ケース20a側の接合面に下向きに開口する切欠きを設
け、上下ケース20a・20bを突き合わせたときに、
該切欠きで前記開口部97が構成されるものとしてあ
る。
【0030】かくして、アダプタ本体20内に開口部9
7を介して平板状のストッパー98が出退自在に装着さ
れる。そのストッパー98は三辺98a・98b・98
cによりほぼ三角形状に形成されており、アダプタ本体
20内に中吊り状に固定された前記カム板55の水平面
上に載置され、前記辺98aと辺98cが交わる基端側
に立設したボス98fが上ケース20aから垂設した軸
99に嵌合枢支されて、該軸99まわりに前記開口部9
7を介してアダプタ本体外に突出する姿勢とアダプタ本
体内に退入する姿勢とにわたって水平揺動自在であり、
捩りばねからなるばね部材100でストッパー98の先
端部がアダプタ本体20外に常に突出するよう揺動付勢
されている。
7を介して平板状のストッパー98が出退自在に装着さ
れる。そのストッパー98は三辺98a・98b・98
cによりほぼ三角形状に形成されており、アダプタ本体
20内に中吊り状に固定された前記カム板55の水平面
上に載置され、前記辺98aと辺98cが交わる基端側
に立設したボス98fが上ケース20aから垂設した軸
99に嵌合枢支されて、該軸99まわりに前記開口部9
7を介してアダプタ本体外に突出する姿勢とアダプタ本
体内に退入する姿勢とにわたって水平揺動自在であり、
捩りばねからなるばね部材100でストッパー98の先
端部がアダプタ本体20外に常に突出するよう揺動付勢
されている。
【0031】そのストッパー98は、突出姿勢では、図
4に示すようにその一辺98aが横側壁77の外面に対
し後ろ向きに斜交し、他の一辺98bが横側壁77の外
面に対し前向きにほぼ直交するようにしている。従っ
て、図14に示すようにこのアダプタ1を不使用時にブ
ックケース型の収納ケース109に収納するとき、スト
ッパー98が突出していても、ストッパー98の辺98
aが収納ケース109の出し入れ口109aの縁に接当
し、この接当作用によりストッパー98がばね部材10
0に抗して自動的にアダプタ1内に退入するので、収納
ケース109に収納し易くなる。また、図15に示すよ
うに上記ブックケース型の収納ケース109に、前蓋2
4側から挿入収納するときであっても、前記後向き辺9
8aが充分長く形成されているので、その軸99寄りを
わずかに指で押し込むだけで前向き辺98bはアダプタ
本体20内に沈み込み、従って支障なく収納することが
できる。
4に示すようにその一辺98aが横側壁77の外面に対
し後ろ向きに斜交し、他の一辺98bが横側壁77の外
面に対し前向きにほぼ直交するようにしている。従っ
て、図14に示すようにこのアダプタ1を不使用時にブ
ックケース型の収納ケース109に収納するとき、スト
ッパー98が突出していても、ストッパー98の辺98
aが収納ケース109の出し入れ口109aの縁に接当
し、この接当作用によりストッパー98がばね部材10
0に抗して自動的にアダプタ1内に退入するので、収納
ケース109に収納し易くなる。また、図15に示すよ
うに上記ブックケース型の収納ケース109に、前蓋2
4側から挿入収納するときであっても、前記後向き辺9
8aが充分長く形成されているので、その軸99寄りを
わずかに指で押し込むだけで前向き辺98bはアダプタ
本体20内に沈み込み、従って支障なく収納することが
できる。
【0032】ストッパー98の上記突出姿勢では、スト
ッパー98の基端側の軸99より偏した一部98dを横
側壁77の開口部97内の縁97aに接当係合すること
によりストッパー98がそれ以上突出姿勢方向に揺動す
るのを規制している。なお、ストッパー98の存在が使
用者の注意力を喚起するようストッパー98は少なくと
も上面をアダプタ本体20と色違いに着色してある。
ッパー98の基端側の軸99より偏した一部98dを横
側壁77の開口部97内の縁97aに接当係合すること
によりストッパー98がそれ以上突出姿勢方向に揺動す
るのを規制している。なお、ストッパー98の存在が使
用者の注意力を喚起するようストッパー98は少なくと
も上面をアダプタ本体20と色違いに着色してある。
【0033】しかるときは、テープ引出し部材34・3
5が前述の退入位置にあるとき、つまりプレローディン
グが成されていない状態ではストッパー98の先端部が
アダプタ本体20の右横側壁77の外方に突出してい
る。したがって使用者はこのストッパー98を見てプレ
ローディングが未完了であることに気付き、アダプタ1
を磁気記録装置に装填するに先立ってテープ引出し操作
を忘れることがなくなる筈である。
5が前述の退入位置にあるとき、つまりプレローディン
グが成されていない状態ではストッパー98の先端部が
アダプタ本体20の右横側壁77の外方に突出してい
る。したがって使用者はこのストッパー98を見てプレ
ローディングが未完了であることに気付き、アダプタ1
を磁気記録装置に装填するに先立ってテープ引出し操作
を忘れることがなくなる筈である。
【0034】仮にそのままアダプタ1を図16に示すよ
うに磁気記録装置に誤挿入したとしても、前記ストッパ
ー98が磁気記録装置側の装填口111の口縁に接当干
渉してアダプタ1を磁気記録装置に完全に押込み挿入で
きないので、少なくともこの段階において使用者はテー
プ引出し操作の忘れに気付くことになる。この誤挿入に
際し、ストッパー98の突出する開口部97は前述のよ
うに横側壁77の前端の凹部77aより後方部位に設け
られているので、図16に示すようにアダプタ1はスト
ッパー98の先端の前向き辺98bが装填口111の口
縁に接当するまで、つまりアダプタ1の前後方向長さの
途中まで挿入できる。この半挿入可能領域を符号Gで示
す。この半挿入によりアダプタ1の前端部はステージ1
13上に達してその左右の規制突部113a・113a
間でアダプタ1全体が真っ直ぐな姿勢に矯正される。言
い換えれば、アダプタ1が真っ直ぐな姿勢に矯正されて
はじめてストッパー98が装填口111の口縁に接当す
る。従って、図17に示すようにストッパー98がアダ
プタ1の横側壁77の前端寄りに備えられ、そのアダプ
タ1を斜めにして誤挿入する場合に生じるような不具
合、すなわちストッパー98の先端の装填口111内の
隙間Sへのはまり込みを防止できるに至った。
うに磁気記録装置に誤挿入したとしても、前記ストッパ
ー98が磁気記録装置側の装填口111の口縁に接当干
渉してアダプタ1を磁気記録装置に完全に押込み挿入で
きないので、少なくともこの段階において使用者はテー
プ引出し操作の忘れに気付くことになる。この誤挿入に
際し、ストッパー98の突出する開口部97は前述のよ
うに横側壁77の前端の凹部77aより後方部位に設け
られているので、図16に示すようにアダプタ1はスト
ッパー98の先端の前向き辺98bが装填口111の口
縁に接当するまで、つまりアダプタ1の前後方向長さの
途中まで挿入できる。この半挿入可能領域を符号Gで示
す。この半挿入によりアダプタ1の前端部はステージ1
13上に達してその左右の規制突部113a・113a
間でアダプタ1全体が真っ直ぐな姿勢に矯正される。言
い換えれば、アダプタ1が真っ直ぐな姿勢に矯正されて
はじめてストッパー98が装填口111の口縁に接当す
る。従って、図17に示すようにストッパー98がアダ
プタ1の横側壁77の前端寄りに備えられ、そのアダプ
タ1を斜めにして誤挿入する場合に生じるような不具
合、すなわちストッパー98の先端の装填口111内の
隙間Sへのはまり込みを防止できるに至った。
【0035】また、そのように装填口111の口縁に接
当するストッパー98の前向き辺98bは横側壁77の
外面にほぼ直交しているので、装填口111の口縁に常
に安定確実に接当し、それ以上の誤挿入を確実に阻止す
る。また、ストッパー98がそのように装填口111の
口縁に接当し、この接当作用によりストッパー98に突
出方向への揺動力が加えられるが、この力は横側壁77
の開口部97の縁97aで直接受け止められ、横側壁7
7の前後長手方向に加わり、その揺動力に対抗する充分
な強度が得られる。これが、たとえば、図17に示すよ
うにアダプタ本体20内に独立して立てられるピン11
5でストッパー98の突出姿勢方向への揺動を規制する
ものとした場合は、誤挿入時の衝撃力を受け止めるに充
分な強度を有するピン115を設ける必要があり、それ
ばかりか充分な力を有するピン115を設けるにしても
アダプタ本体20内の狭隘なスペース上の制約があって
困難である。その点、強度を有する横側壁77を利用し
てストッパー98の突出方向への揺動規制を行う上記機
構によれは簡単でかつ強力なものが得られる。
当するストッパー98の前向き辺98bは横側壁77の
外面にほぼ直交しているので、装填口111の口縁に常
に安定確実に接当し、それ以上の誤挿入を確実に阻止す
る。また、ストッパー98がそのように装填口111の
口縁に接当し、この接当作用によりストッパー98に突
出方向への揺動力が加えられるが、この力は横側壁77
の開口部97の縁97aで直接受け止められ、横側壁7
7の前後長手方向に加わり、その揺動力に対抗する充分
な強度が得られる。これが、たとえば、図17に示すよ
うにアダプタ本体20内に独立して立てられるピン11
5でストッパー98の突出姿勢方向への揺動を規制する
ものとした場合は、誤挿入時の衝撃力を受け止めるに充
分な強度を有するピン115を設ける必要があり、それ
ばかりか充分な力を有するピン115を設けるにしても
アダプタ本体20内の狭隘なスペース上の制約があって
困難である。その点、強度を有する横側壁77を利用し
てストッパー98の突出方向への揺動規制を行う上記機
構によれは簡単でかつ強力なものが得られる。
【0036】しかし、いま、前述の要領で左右のテープ
引出し部材34・35を退入位置から前方の引出し位置
にまで移動操作すると、右側テープ引出し部材35のリ
ンク機構44の一部、図の例ではスライドリンク61の
リンク63との連結部61aがストッパー98の基端側
に設けた被押圧部101に接当作用して行き、テープ4
を完全にプレローディングした状態においてはストッパ
ー98がばね部材100に抗してアダプタ本体20内に
退入する。従ってこの状態ではアダプタ1を磁気記録装
置に一切の支障なく完全に押込み挿入できる。
引出し部材34・35を退入位置から前方の引出し位置
にまで移動操作すると、右側テープ引出し部材35のリ
ンク機構44の一部、図の例ではスライドリンク61の
リンク63との連結部61aがストッパー98の基端側
に設けた被押圧部101に接当作用して行き、テープ4
を完全にプレローディングした状態においてはストッパ
ー98がばね部材100に抗してアダプタ本体20内に
退入する。従ってこの状態ではアダプタ1を磁気記録装
置に一切の支障なく完全に押込み挿入できる。
【0037】(別実施例) 図示例の全容は以上のようになっているが、本考案はこ
れに限られるものではない。例えばストッパー98の基
端を縦軸まわりに水平揺動自在に枢支し、ストッパー9
8の先端側とリンク機構44の一部、例えばリンク62
とを別の部材で連動連結してストッパー98をアダプタ
本体外に突出する姿勢とアダプタ本体内に退入する姿勢
とに切換え操作するようにしてもよい。また、リンク機
構44の一部が中間部材を介してストッパー98の一部
に間接的に接当作用するようにしてもよい。更に、アダ
プタ本体20の左横側壁77にストッパー98が出退す
る開口部97を前述の要領で設け、左側テープ引出し部
材34のリンク機構43でストッパー98を出退操作す
るようにしてもよい。
れに限られるものではない。例えばストッパー98の基
端を縦軸まわりに水平揺動自在に枢支し、ストッパー9
8の先端側とリンク機構44の一部、例えばリンク62
とを別の部材で連動連結してストッパー98をアダプタ
本体外に突出する姿勢とアダプタ本体内に退入する姿勢
とに切換え操作するようにしてもよい。また、リンク機
構44の一部が中間部材を介してストッパー98の一部
に間接的に接当作用するようにしてもよい。更に、アダ
プタ本体20の左横側壁77にストッパー98が出退す
る開口部97を前述の要領で設け、左側テープ引出し部
材34のリンク機構43でストッパー98を出退操作す
るようにしてもよい。
【0038】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、アダプタ本体20の横側壁77の前端の前蓋側片2
4bが存在する凹部77aより後方部位に、ストッパー
出退用の開口部97を設けた。したがって、その横側壁
77の外面の前端からストッパー98までの間に半挿入
可能領域Gが得られるため、アダプタ1が磁気記録装置
の装填口111に少々傾斜させて誤挿入されるときもス
トッパー98の先端が装填口111内の隙間Sにはまり
込むような不具合を確実に防止でき、ストッパー98の
破損防止、取扱性の向上を図ることができる。また、ス
トッパー98の突出姿勢方向への揺動規制はストッパー
98の一部98dを横側壁77の開口部97内の縁97
aに接当係合させることで行うので、構造簡単で、しか
も誤挿入時の衝撃にも充分に耐え得るものが得られる。
更に、ストッパー98は突出姿勢で横側壁77の外面に
対し斜交する後向き辺98aと横側壁77の外面に対し
ほぼ直交する前向き辺98bとによる山形部を有する形
に形成した。したがって、磁気記録装置への誤挿入時は
その前向き辺98bで確実にストップすることができ、
またブックケース型の収納ケースにも収納し易くなると
いう利点がある。
ば、アダプタ本体20の横側壁77の前端の前蓋側片2
4bが存在する凹部77aより後方部位に、ストッパー
出退用の開口部97を設けた。したがって、その横側壁
77の外面の前端からストッパー98までの間に半挿入
可能領域Gが得られるため、アダプタ1が磁気記録装置
の装填口111に少々傾斜させて誤挿入されるときもス
トッパー98の先端が装填口111内の隙間Sにはまり
込むような不具合を確実に防止でき、ストッパー98の
破損防止、取扱性の向上を図ることができる。また、ス
トッパー98の突出姿勢方向への揺動規制はストッパー
98の一部98dを横側壁77の開口部97内の縁97
aに接当係合させることで行うので、構造簡単で、しか
も誤挿入時の衝撃にも充分に耐え得るものが得られる。
更に、ストッパー98は突出姿勢で横側壁77の外面に
対し斜交する後向き辺98aと横側壁77の外面に対し
ほぼ直交する前向き辺98bとによる山形部を有する形
に形成した。したがって、磁気記録装置への誤挿入時は
その前向き辺98bで確実にストップすることができ、
またブックケース型の収納ケースにも収納し易くなると
いう利点がある。
【図1】アダプタと小型テープカートリッジとを後方側
から見た外観斜視図である。
から見た外観斜視図である。
【図2】アダプタと小型テープカートリッジとを前方側
から見た斜視図である。
から見た斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線に沿う一部切欠き側面図
である。
である。
【図4】テープ引出し操作前の状態を示す平面図であ
る。
る。
【図5】テープ引出し操作途中の状態を示す平面図であ
る。
る。
【図6】テープ引出し操作後の状態を示す平面図であ
る。
る。
【図7】図4におけるB−B線断面図である。
【図8】図6におけるC−C線断面図である。
【図9】図6におけるD−D線断面図である。
【図10】テープ引出しリンク機構の一部を示す分解斜
視図である。
視図である。
【図11】テープ引出しリンク機構の全体構成を示す概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図12】テープ巻取り機構を示す要部の縦断面図であ
る。
る。
【図13】テープ引出し操作の忘れ防止機構を示す概略
斜視図である。
斜視図である。
【図14】アダプタを収納ケースに収納する一例を、そ
の収納途中の状態で示す斜視図である。
の収納途中の状態で示す斜視図である。
【図15】アダプタを収納ケースに収納する他例を、そ
の収納途中の状態で示す一部破断平面図である。
の収納途中の状態で示す一部破断平面図である。
【図16】アダプタを磁気記録装置に半挿入した状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図17】比較例を示すアダプタを磁気記録装置に誤挿
入する途中の不具合な状態を示す平面図である。
入する途中の不具合な状態を示す平面図である。
1 アダプタ 2 小型テープカートリッジ 20 アダプタ本体 24 前蓋 25 格納室 33 テープ引出し機構 34・35 テープ引出し部材 77 アダプタ本体の横側壁 77a 凹部 97 開口部 98 ストッパー 99 軸 100 ばね部材
Claims (3)
- 【請求項1】 大型テープカートリッジと実質的に同一
の外形形状を有するアダプタ本体20に、これの前面を
閉合する前面板24aとこれの左右端に連設した側片2
4bを有する前蓋24を、前記側片24bをアダプタ本
体20の左右の横側壁77の各外面前端部の凹部77a
に外嵌して開閉回動自在に枢着し、 アダプタ本体20に、小型テープカートリッジ2が抜き
差し自在に格納される格納室25を設けるとともに、小
型テープカートリッジ2からテープ4をアダプタ本体2
0の前面側に引出すテープ引出し機構33を内蔵し、 アダプタ本体20内にストッパー98を左右の一方の横
側壁77に設けた開口部97を介してアダプタ本体20
外に突出する姿勢とアダプタ本体20内に退入する姿勢
とに出退自在に装着し、 テープ引出し機構33によるテープ引出し動作に連動し
てストッパー98がアダプタ本体20内に退入するよう
にした小型テープカートリッジのアダプタにおいて、 上記ストッパー98を出退させる開口部97が、横側壁
77の前記凹部77aより後方部位に設けられているこ
とを特徴とする小型テープカートリッジのアダプタ。 - 【請求項2】 アダプタ本体20内にストッパー98が
軸99まわりに突出姿勢と退入姿勢とにわたって水平揺
動自在に支持され、かつばね部材100で常に突出姿勢
方向に揺動付勢されるとともに突出姿勢方向への揺動角
規制手段を有しており、 前記揺動角規制手段はストッパー98の一部98dを開
口部97内の縁97aに接当係合させるようにしてあ
る、請求項1記載の小型テープカートリッジのアダプ
タ。 - 【請求項3】 アダプタ本体20内にストッパー98が
軸99まわりに突出姿勢と退入姿勢とにわたって水平揺
動自在に支持されるとともに、ばね部材100で常に突
出姿勢方向に揺動付勢されており、 ストッパー98が突出姿勢で横側壁77の外面に対し斜
交する後向き辺98aと横側壁77の外面に対しほぼ直
交する前向き辺98bとによる山形部を有する形に形成
されている、請求項1記載の小型テープカートリッジの
アダプタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540593U JP2508945Y2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 小型テ―プカ―トリッジのアダプタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540593U JP2508945Y2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 小型テ―プカ―トリッジのアダプタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08375U JPH08375U (ja) | 1996-02-20 |
JP2508945Y2 true JP2508945Y2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=12718350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4540593U Expired - Lifetime JP2508945Y2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 小型テ―プカ―トリッジのアダプタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2508945Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP4540593U patent/JP2508945Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08375U (ja) | 1996-02-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960227 |