JPS6312439Y2 - - Google Patents

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JPS6312439Y2
JPS6312439Y2 JP1882682U JP1882682U JPS6312439Y2 JP S6312439 Y2 JPS6312439 Y2 JP S6312439Y2 JP 1882682 U JP1882682 U JP 1882682U JP 1882682 U JP1882682 U JP 1882682U JP S6312439 Y2 JPS6312439 Y2 JP S6312439Y2
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tape
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small
tape cartridge
cartridge
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は小型テープカートリツジを大型テー
プカートリツジ用の記録再生装置に装填して使用
できるようにした小型テープカートリツジのアダ
プタに関する。
この種のアダプタは既に提案されており、そこ
では大型テープカートリツジと実質的に同一の外
形形状を有するアダプタ本体に小型テープカート
リツジを格納し、アダプタ本体内に装着した左右
のテープ引出し部材で小型テープカートリツジか
らテープをアダプタ本体の前面側に引き出し操作
したのち、記録再生装置に装填するようになつて
いる。
しかるに、テープ引出しに際してはアダプタ本
体外にのぞませた揺動レバーの如き手動操作部材
で左右のテープ引出し部材を退入位置から斜め前
方の引出し位置にまで移動操作する。そして使用
後には操作部材でテープガイド部材を引出し位置
から元の退入位置に移動操作させることになる
が、その際に操作部材の動きに連動するギヤ機構
を介して小型テープカートリツジ内のひとつのテ
ープリールをテープ巻取り方向に回転駆動し、小
型テープカートリツジの前方に一旦引き出したテ
ープを該テープリールに巻き上げることが考えら
れている。
これで問題になるのは、操作部材によるテープ
リールの回転数、つまりテープ巻取り量をいかに
設定するかである。小型テープカートリツジから
のテープ引出し量は予め定められているので、テ
ープ弛みを防止するためにはテープ巻取り量をテ
ープ引出し量よりも多く設定せざるを得ない。使
用後の該当テープリールに対するテープの巻量は
一定してないので、場合によつてはテープ巻取り
量がテープ引出し量よりも大幅に多くなることが
予想される。そうした場合には、テープ巻取り時
にテープに過剰の緊張力が加わり、テープの伸び
変形、切断を招き、揺動するタイプの操作部材で
はこれを揺動エンドまで移動操作できない、とい
つた事態を招く。
そこで、この考案は操作部材の戻し操作時、つ
まり引き出したテープを小型テープカートリツジ
のテープリールに巻き取る作業途中においてテー
プに一定以上の緊張力が加わらないようにしたも
のである。
以下、この考案の実施例を図面に基づき説明す
る。図示する本案アダプタ1はビデオ用の小型テ
ープカートリツジ2を通常の大型テープカートリ
ツジ用のビデオデツキに装填して使用できるよう
にしたものである。
(1) 小型テープカートリツジの構造 第1図および第2図において、小型テープカー
トリツジ2はこれ自体独立して機能するものであ
つて、プラスチツク製の上下ケース3a,3bを
蓋合せ状にタツピングねじ等で結合してなる本体
ケース3の内部左右にテープ4が巻かれる両フラ
ンジ付きテープリール5,6を可回転に装着し、
本体ケース3の前方左右にテープガイド部材7,
7を配置し、後方側から見たときテープ4が左側
の操出リール5からケース前面に導出されて右側
の巻取リール6に巻取られるものとする。但し、
操出側テープリール5はケース底壁に透設の駆動
軸挿入孔上にラジアル方向へ一定の遊動を許して
装置してあり、巻取側テープリール6は垂直の固
定軸9まわりに位置固定状に支持されて回転し、
その下フランジ10の外周に形成したギヤ部11
が本体ケース3の底壁および右横側壁12にわた
つて形成した切欠き13を介して横外側方に露出
している。そして上ケース3aの左側寄り部に操
出側テープリール5に対するテープ巻量を外部か
ら視認するための透明窓15が形成されている。
本体ケース3には、不使用時にこれの前面を閉
合してテープ4を保護するための前蓋16が付設
されている。前蓋16は前面板17の左右両端に
連結片18,18が後向きに連出され、両連結片
18,18が本体ケース3の左右横側壁12,1
2の前端凹設部に外嵌して回動自在にピン枢支さ
れ、右横側壁12に装着のU字状ばね部材19で
前蓋16が約45゜の開き角を死点として閉じ姿勢
にあるときは閉じ勝手に、前方90゜の上開き姿勢
にあるときは開き勝手に保持されている。
(2) アダプタの基本構造 第1図および第2図において、本案アダプタ1
は少なくともアダプタ本体20の外形形状が大型
テープカートリツジ、いわゆるVHS型テープカ
ートリツジと実質的に同一仕様に形成されてい
て、VHS型テープカートリツジ用の記録再生装
置に装填したとき一切の支障なく記録再生装置が
作動するものとなつている。
すなわち、アダプタ本体20はプラスチツク製
の上下ケース20a,20bをタツピングねじ等
で蓋合せ状に結合してなり、その底壁21の左右
に記録再生装置側の駆動軸が入る挿入孔22,2
3が透設され、アダプタ本体20にこれの前面を
閉合する前蓋24が開閉回動自在に枢着されて図
外のばね部材で常に閉じ姿勢に回動付勢され、か
つ閉じ姿勢に保持するロツク機構を備えている。
これらの構成は標準のVHS型テープカートリツ
ジと同一仕様であるので、詳細は割愛する。但
し、アダプタ本体20の内部構造は標準の大型テ
ープカートリツジと異なつており、テープリール
は存在せず、アダプタ本体20の前面は開放状態
になつている。
(3) アダプタの格納室 アダプタ本体20の図上左寄り箇所には上面開
放の格納室25が区画形成されていて、この格納
室25に上方から小型テープカートリツジ2が抜
き差し自在に格納される。
第3図ないし第5図において、格納室25の左
右側壁26の内壁面は、上部に左右広幅の段付面
27を有し、段付面27から下向きに下り傾斜の
傾斜案内面28と該傾斜案内面28に連続して底
壁21に到る垂直面29とを有する断面形状に形
成し、段付面27の高さを格納室25に格納した
ときの小型テープカートリツジ2の上端より低く
設定し、かつアダプタ本体20の上面30から段
付面27に到る垂直の立下げ面31と小型テープ
カートリツジ2との間に指先が十分に入るに足る
間隙gを形成する。そして、左右側壁26の内壁
面の後方寄り位置に、底壁21から段付面27の
高さ位置に到るガイドリブ32をそれぞれ突設す
る。
しかるときは、小型テープカートリツジ2の前
後向きをアダプタ本体20のそれに合せて格納室
25に上方から挿入し、小型テープカートリツジ
2の左右横側壁12の後方寄り外表面に凹設の縦
溝33を前記ガイドリブ32にそれぞれ案内嵌合
する。格納室25に小型テープカートリツジ2を
格納した状態において、小型テープカートリツジ
2はその左右横側壁12が前記垂直面29で受止
め支持されて左右方向の位置決めがなされ、かつ
縦溝33とガイドリブ32との嵌合で前後方向の
位置決めがなされる。したがつて、格納室25に
格納した小型テープカートリツジ2の操出側テー
プリール5はアダプタ本体20の駆動軸挿入孔2
2上に同心状に合致する。また、格納室25の左
右側壁26の内壁面は上端部に段付面27と傾斜
案内面28とで指入れ間隙gが形成されているの
で、第9図に示すように、小型テープカートリツ
ジ2を傾斜案内面28で案内しながらスムーズに
格納室25へ格納できる。とくに小型テープカー
トリツジ2はその上面がアダプタ本体20の上面
30より一段低い状態で格納されているが、前記
間隙gに指先を入れることにより格納室25から
小型テープカートリツジ2を容易につまみ出せる
ことになる。
(4) 格納室の開閉蓋 格納室25の開口上面は開閉蓋35で開閉自在
に閉合される。
開閉蓋35は閉合状態において前端左右の突出
側片36,36が枢軸37,37を支点として開
閉揺動自在に枢支連結され、一方の枢軸37に嵌
装したつる巻ばね38で開き姿勢に回動付勢され
ており、第8図に示すように、左右の突出側片3
6,36を格納室25の前端の開口上縁に接当さ
せることにより最大開き角(約115゜)が規制され
ている。
開閉蓋35の内面には左右端に前後方向に走る
補強リブ39,39を突設して、これら補強リブ
39,39で薄肉平板状のプラスチツク製の開閉
蓋35を補強してあり、開閉蓋35を格納室25
の上面に閉じ合わせたとき、補強リブ39,39
の下端面が前記段付面27,27で受止め支持さ
れる。また、開閉蓋35の内面の左右端近くには
板ばね40,40を固定してあり、格納室25に
小型テープカートリツジ2を格納して開閉蓋35
を閉じたとき、板ばね40,40で小型テープカ
ートリツジ2の上面を弾性的に押圧支持する。こ
の押圧点は小型テープカートリツジ2の両テープ
リール5,6の中心を結ぶ線上に位置し、各テー
プリール5,6の回転中のがたつきを防止する。
開閉蓋35の上面は閉合状態においてアダプタ
本体20の上面30と面一状になる。しかるとき
はアダプタ1を記録再生装置に水平姿勢で押し込
み装填したとき、アダプタ本体20の下面の基準
面(通常では隅部4箇所)が記録再生装置に受止
め支持され、これに対応して開閉蓋35の上面を
含むアダプタ本体20の上面30の数箇所が記録
再生装置で押えられ、アダプタ本体20のガタつ
き防止する。なお、開閉蓋35の左端部寄り部に
は前記透明窓15に対応させてテープ巻量視認用
の透明窓41が形成されている。開閉蓋35これ
自体が透明であつてもよい。
(5) 小型テープカートリツジの前蓋の開閉機構 本案アダプタ1の使用に際しては格納室25に
小型テープカートリツジ2を格納したのち、その
前蓋16を開いてテープ4が引き出せるようにし
なければならない。
そこで図示例では開閉蓋35の一方の枢支連結
部の近傍から板ばね製の係合子42を開閉蓋35
の閉合状態において前記枢軸37よりも前方に延
出し、開閉蓋35が開放された状態で小型テープ
カートリツジ2を格納室25に挿入すると、第8
図に示すように、小型テープカートリツジ2の右
横側壁12の段付面と前蓋16との間に形成され
た縦方向の間隙43に前記係合子42の延出端の
係合爪42aが係入するものとした。しかるとき
は、開閉蓋35をつる巻ばね38に抗して格納室
25の上面に閉合して行くと、前蓋16が自動的
に係合子42の係合爪42aでばね部材19に抗
して上向きにけり上げられ、約45゜の開き角度を
越えるとばね部材19で前蓋16は自ら開き姿勢
になり、開閉蓋35が閉じられた状態では該係合
爪42aが支えとなつて前蓋16に加わる指等の
外力を吸収し、前蓋16を開き姿勢に維持する。
次に、格納室25から小型テープカートリツジ
2を抜き外すときに、開閉蓋35の前端縁35a
が第7図に示す如く前蓋16に接当して前蓋16
を下向きに押圧し、前蓋16が自動的に閉じられ
る。
(6) 開閉蓋の閉蓋ロツク機構 つる巻きばね38で開き姿勢に揺動付勢された
開閉蓋35はこれを閉じた状態において開かない
ようにロツクされなければならない。
そこで、第1図に示すように、開閉蓋35の内
面の前端左右にL字形の係止突片44,44を突
設し、アダプタ本体20の上ケース20aには上
面30にのぞむスライド式ノブ45を装置すると
ともに、第3図,第4図および第6図に示す如
く、該ノブ45と一体に左右スライドするロツク
プレート46に設けたロツク片47,47が前述
の各係止突片44,44に係入し、これで開閉蓋
35を閉じ姿勢にロツクするようになつている。
ノブ45を左右の逆方向にスライド操作すれば開
閉蓋35はロツクが外れて自動的に開く。なお、
各係止突片44と各ロツク片47の係合面は開閉
蓋35を板ばね40の押圧力に抗してガタつきな
く閉じ勝手に維持するためにテーパー面に形成さ
れており、またロツクプレート46はこれから連
設せる弾性変形可能な一対の係止アーム48,4
8と上ケース20aの内面に設けたストツパー4
9との接当および乗り越え係合によつてロツク位
置とロツク解除位置とで保持される。
(7) 小型テープカートリツジに内蔵のテープの誤
消去防止機構 小型テープカートリツジ2はこれに内蔵のテー
プ4の誤消去を防止するために、後側壁51の図
上左端寄り位置に折り取り可能な誤消去防止片5
2を備えている。したがつて、格納室25に小型
テープカートリツジ2を格納した状態においても
誤消去防止片52が折り取られているか否かがア
ダプタ本体20の外形形状に表示されていること
が望まれる。
そこで、アダプタ本体20の後側壁53には標
準の大型(VHS型)テープカートリツジにおけ
る誤消去防止片が本来あるべき箇所、つまり図上
左端寄り位置に窓口54を内外貫通状に透設し、
小型テープカートリツジ2の誤消去防止片52の
存否を検出して窓口54に表示する検出部材55
をアダプタ本体20内に組み込む。
第10図ないし第14図において、検出部材5
5はスライド部材56と揺動部材57とからな
る。スライド部材56は、アダプタ本体20の下
ケース20bの内面に突設せる左右のリブ状ガイ
ド59,59で案内されて下ケース20bの内面
上を前後方向にスライド自在であるように装置さ
れ、下ケース20bがわに支持したつる巻ばねか
らなるばね部材60によつてアダプタ本体20内
に退入する方向に付勢され、前記ガイド59,5
9から連設のストツパー61,61で退入限界が
接当規制されている。なお、ストツパー61はば
ね部材60の受けを兼ね、ばね部材60はスライ
ド部材56の浮き上がりを規制している。そして
スライド部材56は下面左右に突設した前後に走
る突条62,62を下ケース20bの内面に接当
させてスライド抵抗の低減を図つている。この突
条62は下ケース20b側に設けてあつてもよ
い。
揺動部材57は上端が支軸63を介してアダプ
タ本体20の上ケース20aの内面に吊り下げ支
持され、支軸63を支点として前後方向に揺動自
在であり、下部前面側に突設した接触端子64が
格納室25内にある小型テープカートリツジ2の
誤消去防止片52の存在位置に後方から対向す
る。揺動部材57からは前記スライド部材56の
後端に接当作用する操作アーム65が横方向に片
持ち連出されている。なお、揺動部材57の支軸
63はケース底壁21から立設された板部材58
で支承されている。
いま、小型テープカートリツジ2の誤消去防止
片52が折り取られているとする。そのときは、
揺動部材57の接触端子64が小型テープカート
リツジ2の誤消去防止片折り取り用凹部66に係
入するので、揺動部材57に操作アーム65を介
して連動するスライド部材56が全体に退入し、
アダプタ本体20の窓口54が誤消去防止片の存
在しない折り取り状態になる。
小型テープカートリツジ2に誤消去防止片52
が存在するときは、接触端子64が誤消去防止片
52との接当で後方側に押し戻されることによつ
て、スライド部材56がばね部材60に抗して後
方に強制移動され、スライド部材56の後端面5
6aが前記窓口54にのぞみアダプタ本体20の
後側壁53の外表面とほぼ面一状になる。
つまりスライド部材56がアダプタ本体20、
換言すれば大型テープカートリツジの誤消去防止
片の機能を果すのである。したがつて、アダプタ
1を記録再生装置に装填したとき、スライド部材
56の後端面56aが窓口54にのぞんでいて記
録再生装置側の検出子が該後端面56aに接当す
るときは小型テープカートリツジ2に内蔵のテー
プ4が正しく誤消去可能状態であることを検出す
る。また、スライド部材56の後端面56aがア
ダプタ本体20内に退入していて記録再生装置側
の検出子がスライド部材56に空当りになるとき
は小型テープカートリツジ2のテープ4が正しく
誤消去防止状態であることを検出する。
なお、前記接触端子64の前端上面64aは、
小型テープカートリツジ2が上方から格納室25
に挿入されるときに小型テープカートリツジ2の
後端下縁との接当で揺動部材57がこじりなく後
方に押し戻されるよう凹入円弧面に形成され、ま
た接触端子64の前端下面64bは、格納室25
からの小型テープカートリツジ2の取り出し時に
揺動部材64が円滑に押し戻されるよう前記上面
64aの曲率より小さい曲率の凸出円弧面に形成
してある。
(8) 小型テープカートリツジからテープをアダプ
タ本体の前面に引き出す機構 既に述べたように、本案アダプタ1の格納室2
5に小型テープカートリツジ2を格納して開閉蓋
35を閉じると、小型テープカートリツジ2の前
蓋16が開いた状態にセツトされるのであるが、
アダプタ1を記録再生装置に装填するに先だつて
小型テープカートリツジ2からテープ4をアダプ
タ本体20の前面に引き出し、標準の大型テープ
カートリツジにおけると同様のテープセツト状態
にしておかなけばならない。
そのテープ引き出し機構をつぎに説明すると、
第15図は小型テープカートリツジ2をアダプタ
本体20に格納した直後の状態に示しており、こ
の段階では小型テープカートリツジ2に内蔵のテ
ープ4は前方左右のテープガイド部材7,7間に
わたつて張られている。
アダプタ本体20の内部には格納室25の前方
左右に丸ピン状のテープ引出し部材70,71が
垂直姿勢で待機しており、格納室25に小型テー
プカートリツジ2が上方より挿入されると、テー
プ引出し部材70,71が相対的に小型テープカ
ートリツジ2の前端の凹部72,73に下方から
突入してテープガイド部材7,7間に張られたテ
ープ4の内側に入り込む。
左側のテープ引出し部材70は基端部の固定支
点75を中心に水平揺動するテープ引出しアーム
76の先端に立設固定されている。小型テープカ
ートリツジ2は第7図および第8図に示すよう
に、そのケース底壁の下面が前方部分において左
右幅方向にわたつて凹設されており、テープ引出
しアーム76の立下げ先端部はアダプタ本体20
のケース底壁21と小型テープカートリツジ2の
ケース底壁との間に嵌入する。このテープ引出し
アーム76はリンク77および中継リンク78を
介して左右方向にスライドするスライドリンク7
9に連結する。アダプタ本体20内の右横空間に
は上ケース20aの内面に支点80まわりに水平
揺動自在のベルクランク81を支持し、このベル
クランク81の短辺側にスライドリンク79の基
端を長孔とピンとの係合により連結する。
また、アダプタ本体20の右横側空間に、上ケ
ース20aの内面に沿う水平のカム板82を固定
する。このカム板82は、ほぼ前後向きに走る2
列の彎曲状長孔84,85を有し、第21図に示
す如く各長孔84,85に貫通するピン86,8
7を介してカム板82の上下にスライドリンク8
8,89を一体連結状態で配置してあり、上側の
スライドリンク88と前記ベルクランク81の長
辺側の先端とをリンク90で連結する。一方、下
側のスライドリンク89に設けたピン91に、く
の字形の長孔92を介して別のテープ引出しアー
ム93を連結し、このアーム93の立下げ先端部
に右側のテープ引出し部材71を垂直に立設して
ある。そしてアーム93と下側スライドリンク8
9とにわたつて引張ばね94を架着し、テープ引
出しアーム93を下側スライドリンク89に引き
寄せ付勢しておく。またテープ引出しアーム93
の側縁には上下スライドリンク88,89を連結
する一方のピン86に側方より係合する切欠き9
5が設けられている。
前記ベルクランク81の支点80に手動操作レ
バー96の先端を枢着し、このレバー96とベル
クランク81とは長孔97とピン98との係合に
より一定小角度の相対回動を許す融通を持たせて
連結する。そして両者81と96間に互いに引き
合う方向に付勢する引張ばね99を装着する。操
作レバー96の先端はアダプタ本体20を構成す
る上下ケース20a,20bの接合面に形成せる
左右横長のスリツト100を介してアダプタ本体
20の後側壁53の外方に突出しており、その突
出端にノブ101が固定されている。
アダプタ本体20の後側壁53の外表面には左
右方向のほぼ中央部位にノブ収納用切欠部102
が形成され、アダプタ本体20の後方右隅部に後
側壁53と右横側壁103との仮想稜線Lをまた
ぐノブ収納用切欠部104が形成されており、操
作レバー96の揺動エンドにおいてノブ101が
切欠部102と104とにそれぞれ納まる。一方
切欠部104は隅部において後側壁53と右横側
壁103とにわたつて開口しているので、とくに
操作レバー96を図上右から左に揺動操作するに
際してノブ101に指先を右側方から容易にかけ
ることができる。
つぎにその作動を説明すると、アダプタ本体2
0に格納した小型テープカートリツジ2からテー
プ引出し作業をする前段階の状態では、第15図
に示すように、上下スライドリンク88,89の
連結ピン86,87はそれぞれ彎曲状長孔84,
85の前端に位置している。この状態から操作レ
バー96を時計方向に回動操作すると、第16図
に示すように、ベルクランク81が同一方向に回
動することによつて、スライドリンク79が左方
に動き、これにともなつてテープ引出しアーム7
6が支点75まわりに反時計方向に水平揺動し、
まずテープ4は左側テープ引出し部材70で前方
に引き出される。
また、ベルクランク81の時計方向への回動に
ともなつて上下スライドリンク88,89が長孔
84,85に案内されてこれの後方側にスライド
移動し、これでテープ引出しアーム93も水平揺
動してテープ4は右側テープ引出し部材71で前
方に引き出されて行く。
このとき、ふたつの長孔84,85はそれぞれ
曲率中心を異ならせてあり、スライドリンク8
8,89はスライド面内で二元的に姿勢が変化す
る。そのためテープ引出しアーム93の先端にあ
るテープガイド部材71の軌跡Pは、第17図に
示すように、初期は大曲率で後半では小さい曲率
となる中間屈曲状の彎曲線を描く。つまり、テー
プ引出し運動の初期は前方への移動成分が大き
く、後半では右横方向への移動成分が大きい。し
たがつて、アダプタ本体20の前蓋24が閉じ姿
勢のままで、該前蓋24の内側における前後のス
ペースが小さくともテープ4を大きく横外側方に
まで引出せる。前蓋24が閉じた状態でテープ引
出し操作が行なえるということは、アダプタ1を
記録再生装置に装填するまでの間にテープ4が他
物と接触して損傷するのを防止するうえで極めて
有利なことである。
次にスライドリンク88,89の一方の連結ピ
ン86が長孔84の後端に、また他方の連結ピン
87が長孔85の屈曲点に達したとき、右側テー
プ引出し部材71の小径上下端部分はアダプタ本
体20内の前端右隅部寄り位置に固定した受け部
材106のL字状係入部106aに受止め支持さ
れる。更に操作レバー96を揺動して行くと、第
17図に示すように、上下スライドリンク88,
89はピン86を中心に先端が時計方向に回動し
て他方のピン87が長孔85の後端まで移動す
る。すると、このリンク回動にともなつてピン9
1がくの字形長孔92の後端側に移動するため、
テープ引出しアーム93は相対的にテープガイド
部材71と係入部106aとの係止点を中心にし
て反時計方向に強制回動される。そして、アーム
93の先端側の外側縁に形成した係入凹部107
が受け部材106から突設した係止突起108に
嵌合し、これによつてテープ引出しアーム93が
ピン91、受け部材106および係止突起108
による3点支持状態で固定され、リンク機構の集
積ガタが吸収されてテープ引出し部材71が受け
部材106に確実に位置決め支持される。
なお、左側のテープ引出し部材70はその上下
端部がテープ引出し限界においてアダプタ本体2
0内の前端左隅部に配置した受け部材109のL
字状係入部109aに上下端が受け止め支持され
る。アダプタ本体20の上壁とテープ引出しアー
ム76とに、中間にループ部を有するクリツクば
ね115の両端がそれぞれ係止連結されており、
このばね115でテープ引出しアーム76を中間
の移動姿勢を死点として前方の引出し位置方向と
後方の退入位置方向とに移動付勢している。した
がつて、テープ引出し部材70はリンク機構の集
積ガタが吸収されて受け部材109の係入部10
9aに押圧付勢されて引出し位置で確実に位置決
め保持され、かつ退入位置によく保持される。
以上のように、左右のテープ引出し部材70,
71をそれぞれ斜め前方の移動限界まで移動して
固定したとき、その位置は標準の大型テープカー
トリツジにおける前方左右のテープガイド部材の
本来あるべき位置に相当しており、テープ4は左
右のテープ引出し部材70,71間にわたつて張
られている。この状態からアダプタ1を記録再生
装置に装填すると、アダプタ本体1の前蓋24が
開いてテープ4が記録再生装置側のテープローデ
イングピンで前方の回転ヘツドに向けて引き出さ
れる。
(9) アダプタの格納室内における小型テープカー
トリツジの固定機構 小型テープカートリツジ2を格納してアダプタ
1を記録再生装置に装填したとき、記録再生装置
側のひとつの駆動軸がアダプタ本体20の底壁2
1に透設した駆動軸挿入孔22を介して小型テー
プカートリツジ2の操出側テープリール5のハブ
穴に嵌係合し、該テープリール5を突き上げる。
その際に、小型テープカートリツジ2が格納室2
5内において浮き上がらないようにする必要があ
る。
そのために、左側テープ引出しアーム76を動
かすためのスライドリンク79にピン110を立
て、アダプタ本体20の上ケース20aの内面に
ロツクアーム111の基端部を回動自在に枢支
し、ロツクアーム111の先端二叉部を前記ピン
110に連繋し、ロツクアーム111の基端から
ロツク片112を連設する。そして、操作レバー
96によるテープ引出し作動前の状態では第15
図に示すようにロツク片112が格納室25に臨
んでおらないが、テープ引出し作動にともなうリ
ンク79の左右向へのスライド移動でロツク片1
12が第16図および第17図に示す如く格納室
25内に突入回動し、小型テープカートリツジ2
の後側壁51の外表面に形成せる半円状凹部11
3にロツク片112が係入して小型テープカート
リツジ2を固定するようになつている。
(10) テープ引出し操作の忘れ防止機構 操作レバー96によるテープ引出し操作を忘れ
てアダプタ1を記録再生装置に装填すると、アダ
プタ1の前面からテープ4が引き出せないので記
録再生装置は作動しない。したがつて、使用者は
折角の録画チヤンスを逃すことにもなるので、未
然にテープ引出し操作が行われていることを使用
者に早く知らせる必要がある。また、記録再生装
置の不作動の原因を明確に判らせる必要がある。
更に、図示例のアダプタ1においては、底壁21
の前方の左右中央部位にテープエンド検出用ラン
プが挿入されるランプ挿入孔116を透設してあ
り、テープ引出し操作前ではテープ4がランプ挿
入孔116上を走つているので、そのまま記録再
生装置にアダプタ1を装填すると、ランプ挿入孔
116に挿入されたランプがテープ4に当つてテ
ープ4を傷つける。したがつて、この点でもテー
プ引出し操作が忘れられているときはアダプタ1
を記録再生装置に装填できないようにしておくこ
とが望まれる。
そこで、本案ではアダプタ本体20の底壁21
に、該底壁21の前端縁21aからランプ挿入孔
116に到る誤装填防止溝117を直線状に切り
込み形成し、該溝117の延長線上において前蓋
24の下端に凹設部118を形成する。この誤装
填防止溝117は元来、アダプタ1が正しく記録
再生装置に装填されたときは記録再生装置側の検
出子が該溝117にスライド嵌入してアダプタ1
の装填を許すが、アダプタ1の前後向き、上下向
きを逆にして装填したときは記録再生装置にアダ
プタ1が完全に装填できないようにするためのも
のである。
そのうえで、アダプタ本体20内の格納室25
よりも前方位置において、その底壁21の内面上
に可動部材119をガイド120で案内して左右
方向にスライド付勢するばね部材121を装着
し、可動部材119の左端に立設した起立片12
2を左側テープ引出しアーム76の先端の揺動軌
跡内に干渉するよう位置設定しておく。第15図
に示すテープ引出し操作前の状態においては該ア
ーム76と起立片122との接当で可動部材11
9がばね部材121に抗して右にシフトされ、可
動部材119の右端部119aが誤装填防止溝1
17上を塞いでいる。したがつて、この状態下で
はアダプタ1の向きを正しく記録再生装置に装填
したとしても、記録再生装置側の検出子が可動部
材119の右端部119aに干渉するのでアダプ
タ1を前後逆向き又は上下逆向きに装填したとき
と同様に記録再生装置へアダプタ1を完全に押し
込み装填できない。しかし、第17図に示す如く
テープ引出し操作が行われると、可動部材119
がばね部材121で左にシフトされて誤装填防止
溝117が開くので、この場合はアダプタ1を記
録再生装置に押し込み装填できることになる。
(11) 記録再生装置による小型テープカートリツジ
のテープリールの駆動機構 アダプタ1を記録再生装置に装填したとき、記
録再生装置側の駆動軸がアダプタ本体20の底壁
21に透設した左右の駆動軸挿入孔22,23に
それぞれ突入し、左側の駆動軸挿入孔22に突入
した駆動軸は小型テープカートリツジ2の操出側
テープリール5のハブ穴に係合する。しかし、小
型テープカートリツジ2の巻取側テープリール6
と右側の駆動軸挿入孔23とは離れており、巻取
側テープリール6を回転駆動する機構が必要であ
る。
そのために、アダプタ本体20内において右側
の駆動軸挿入孔23の中心W上に、第22図に示
す如く大型テープカートリツジにおけるテープリ
ールのハブ穴と実質的に同一のハブ穴123を有
する駆動ギヤ124をラジアル方向に遊動自在に
装着し、小型テープカートリツジ2の巻取側テー
プリール6の下フランジ10の外周に形成したギ
ヤ部11と、該駆動ギヤ124との間に上下二段
のギヤ部125a,125bを有するアイドルギ
ヤ125を配置し、アイドルギヤ125の上段の
ギヤ部125aをスラスト自在に駆動ギヤ124
に、下段のギヤ部125bを巻取側テープリール
6のギヤ部11にそれぞれ噛合わせる。
アイドルギヤ125はアダプタ本体20の上ケ
ース内面に取付けた可動ブラケツト126の下側
に支軸127を介して一定範囲内で上下動自在に
吊下げ支持し、圧縮コイルばね128で押上げ付
勢してある。したがつて、アダプタ本体20の格
納室25に小型テープカートリツジ2を上方から
挿入したとき、アイドルギヤ125の下段ギヤ部
125bにリールギヤ部11がうまく噛合わない
ことがあつてもアイドルギヤ125は一旦ばね1
28に抗して下方に逃げ、アイドルギヤ125の
駆動開始で噛合位相が合うと自動的にアイドルギ
ヤ125が引き上げられて正規の噛合状態にな
る。
ブラケツト126は第15図に示す如く、巻取
側テープリール6の軸心W′まわりに一定角度範
囲内で回動可能にピン129と長孔130との係
合をもつて上ケース20aに支持されており、か
つ引張りばね132で駆動ギヤ124とリールギ
ヤ部11とに楔状に割り込むように移動付勢され
ている。したがつて、アイドルギヤ125はリー
ルギヤ部11に常に噛合つたうえで駆動ギヤ12
4の遊動によく追随して該ギヤ124にも常にガ
タが吸収されて噛合う。
(12) レバー操作で小型テープカートリツジのテー
プリールに引き出したテープを巻取る機構 小型テープカートリツジ2から引き出したテー
プ4はレバー操作でテープ引出し部材70,71
を前方位置から元の位置に復帰移動させる際に小
型テープカートリツジ2のテープリールに巻き上
げなければならない。そのために、操作レバー9
6の反時計方向への復帰操作時にのみ巻取側テー
プリール6を巻取り回転させる機構が装備されて
いる。
つまり、操作レバー96の先端側には第22図
および第23図に示す如く、該レバー96と一体
にレバー支点80まわりに回動する扇形ギヤ13
4を固定し、アダプタ本体20内の所定位置に回
転軸135を立設して回転軸135の上端を上ケ
ース20aに固定のブラケツト136に、下端を
下ケース20bの軸受137にそれぞれ可回転に
支持し、該回転軸135の上部に扇形ギヤ134
と常時噛合うピニオンギヤ138を固定し、回転
軸135の下端に大径のギヤ139を固定し、回
転軸135の上下中間の揺動アーム140を遊嵌
支持し、該アーム140の先端に支軸141を下
向きに固定し、該支軸141に大小のギヤ14
2,143を上下にそれぞれ遊嵌支持する。そし
て上方の大ギヤ142が駆動ギヤ124に係脱自
在に噛合い、下方の小ギヤ143が大径ギヤ13
9に常に噛合う配置関係とする。
そのうえで、本考案においては、上下の大小ギ
ヤ142,143間に合成樹脂製の摩擦板145
を介在させ、支軸141の下端に装着せる圧縮ば
ね146により大小ギヤ142,143間で摩擦
板145を弾性挟持し、もつて一定以下のトルク
でのみ動力伝達を行う摩擦クラツチ147を構成
する。
扇形ギヤ134の下面には、両端に小径の円弧
状凹入カム面149,150、中間にギヤ中心と
同心の円弧カム面151をそれぞれ形成してあ
り、これらカム面に接当するカムフオロア152
を前記回転軸135に遊嵌支持し、カムフオロア
152と前記アーム140とにわたつてつる巻ば
ね153を介装し、更にアーム140を外方に向
けて引つ張る弱いばね155を装着する。
しかるときは、第24図に示す如く、操作レバ
ー96がテープ引出し操作前の位置にあるときは
カムフオロア152が扇形ギヤ134の一端凹入
カム面149に対向してカムフオロア152の遊
動が許されているので、揺動アーム140は引張
ばね155で引つ張られてギヤ142が駆動ギヤ
124から外れている。
次にテープ引出し操作のために、第25図に示
す如く操作レバー96を時計方向に揺動すると、
扇形ギヤ134も同方向に回動するのでカムフオ
ロア152は円弧カム面151に乗り上がり反時
計方向に回動する。その際、揺動アーム140は
図外のストツパーでそれ以上外方に揺動変化する
ことがない。
操作レバー96がテープ引出し終了位置まで揺
動されると、第26図に示す如くカムフオロア1
52は円弧カム面151から外れて他方の凹入カ
ム面150に沿つて時計方向に復帰回動する。こ
の状態でも揺動アーム140は動かず、ギヤ14
2は駆動ギヤ124から外れている。したがつて
アダプタ1を記録再生装置に装填し、記録再生装
置側の駆動軸で駆動ギヤ124を回転駆動しても
ギヤ142に動力は伝達されない。
だが、使用後にアダプタ1を記録再生装置から
抜き外して、操作レバー96を反時計方向に揺動
操作すると、第27図に示す如くカムフオロア1
52は時計方向に強制回動されて逆向きで円弧カ
ム面151に乗り上がるので、つる巻ばね153
の引張力で揺動アーム140がばね155に抗し
て揺動し、揺動アーム140の先端のギヤ142
が駆動ギヤ124に噛合う。
そのまま操作レバー96を復帰揺動させて行く
と、扇形ギヤ134に噛合うピニオンギヤ138
の回転が各ギヤ群を介して駆動ギヤ124に伝え
られ、巻取側テープリール6がアイドラギヤ12
5を介してテープ巻取り方向に回転する。実際に
は大小のギヤの組合せにより該テープリール6は
約5回転する。その結果、左右テープ引出し部材
70,71の退入にともなつてアダプタ本体20
の前面に引き出されたテープ4はテープリール6
に弛みなく巻取られる。
但し、巻取側テープリール6に例えばテープ4
が満巻き状態になつていると、テープ引出し量よ
りもテープ巻取り量が多くなる。そうした場合に
前述の摩擦クラツチ147が作動してテープ4に
不当な張力が加わるのを防止する。
また、操作レバー96が復帰終端に到る少し手
前(約7゜)で、テープ引出しリンク機構が作動限
界に達するが、ベルクランク81と操作レバー9
6とは長孔97とピン98との係合で融通性を付
与してあるので、操作レバー96がばね99に抗
して更に揺動でき、テープ引出し部材70,71
を退入セツトしたのちにも巻取り作動が行われ、
巻取側テープリール6をほぼ半回転させる。した
がつて、摩擦クラツチ147の設定トルクに応じ
た張力でテープ4の最終巻取りを行い巻き締め
る。
なお、図示例では操作部材96の一例として揺
動レバーを挙げたが、これは直線スライド式であ
つてもよいし、回転ダイヤル式であつてもよい。
また、摩擦クラツチ147は例えばアイドルギヤ
125の上段ギヤ部125aと下段ギヤ部125
bとの間に構成するなどギヤ系の適当な位置に配
置してもよいし、摩擦板145を省略してギヤの
金属面どうしが摩擦面となるものであつてもよ
い。また、図示例のギヤ機構は増速を図るため複
雑になつているが、これも操作部材96の形態、
配設位置の変更などにともなつて自由に設計変更
でき、例えばギヤ機構に限らず、これに代えて又
はこれの一部にベルトとプーリによる増速機構等
を用いることができる。その場合、ベルトがテー
プ4に一定以上の張力が加わるとスリツプするよ
うにしてもよい。更に図示例でいえば、テープ張
力を検出してアイドルギヤ125を駆動ギヤ12
4又はテープリール6のギヤ部11から自動的に
切り離すようにしてもよいであろう。
以上説明したように、この考案によれば、アダ
プタを記録再生装置から抜き外してアダプタ本体
20から小型テープカートリツジ2を抜き出すに
先だつて、操作部材96を戻し操作するとテープ
ガイド部材70,71が前方の引出し位置から後
方の退入位置に復帰移動するとともに、駆動機構
を介して小型テープカートリツジ2内のひとつの
テープリール6がテープ巻取り方向に回転し、引
き出したテープ4が該テープリール6に巻き取ら
れて行く。その際、テープ巻取り量がテープ引出
し量よりも大きくなつてテープ4に過大な緊張力
が加わると、該テープリール6への伝動を切り離
すようにしたので、テープ4に異常な緊張力が加
わらない。したがつて、テープ巻取り量をテープ
引出し量よりも多き目に設定しておいても一切の
支障なく引き出したテープ4を小型テープカート
リツジ2内のテープリール6に弛みなく確実に巻
き取れることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案アダプタと小型テープカートリツ
ジとを後方側から見た外観斜視図、第2図はそれ
らを前方側から見た斜視図である。第3図はアダ
プタの格納室を主として示す平面図、第4図は第
3図におけるA−A線断面図、第5図は第3図に
おけるB−B線断面図、第6図は第3図における
C−C線断面図、第7図は第3図におけるD−D
線断面図、第8図は格納室の開閉蓋を開放した状
態での一部切欠き側面図、第9図は格納室から小
型テープカートリツジを抜き出す要領を示す縦断
面図である。第10図ないし第14図は小型テー
プカートリツジに内蔵のテープの誤消去防止機構
を例示しており、第10図は斜視図、第11図は
その平面図、第12図は第11図におけるE−E
線断面図、第13図は第11図におけるF−F線
断面図、第14図は小型テープカートリツジの誤
消去防止片がある状態での第13図に相当する縦
断側面図である。第15図ないし第20図はテー
プ引出し機構を示しており、第15図はテープ引
出し操作前の状態を示す平面図、第16図はテー
プ引出し操作途中の状態を示す平面図、第17図
はテープ引出し操作後の状態を示す平面図、第1
8図は第17図におけるG−G線断面図、第19
図は第17図におけるH−H線断面図、第20図
はテープ引出しリンク機構の概略斜視図、第21
図はテープ引出しリンク機構の一部を示す分解斜
視図である。第22図ないし27図はテープ巻取
り機構を示しており、第22図は要部の縦断面
図、第23図はその要部の斜視図、第24図から
第27図までは操作部材(操作レバー)の動きと
テープ巻取り機構との関係を経時的に示す平面図
であつて、第24図はテープ引出し前、第25図
はテープ引出し途中、第26図はテープ引出し完
了時、第27図は操作部材を復帰操作してテープ
巻取りを行つている途中の状態をそれぞれ示して
いる。 1……アダプタ、2……小型テープカートリツ
ジ、4……テープ、5,6……テープリール、2
0……アダプタ本体、25……格納室、70,7
1……テープ引出し部材、96……操作部材、1
42,143……ギヤ、145……摩擦板、14
6……圧縮ばね、147……摩擦クラツチ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 大型テープカートリツジと実質的に同一の外
    形形状を有するアダプタ本体20に、小型テー
    プカートリツジ2が抜き差し自在に格納される
    格納室25を設け、格納室25に格納した小型
    テープカートリツジ2からテープ4をアダプタ
    本体20の前面側に引き出すテープ引出し部材
    70,71をアダプタ本体20内において退入
    位置と前方の引出し位置とにわたつて移動自在
    に装置し、テープ引出し部材70,71を退入
    位置と引出し位置との2位置に切換え操作する
    操作部材96をアダプタ本体20外にのぞませ
    て配置し、操作部材96によるテープ引出し部
    材70,71の引出し位置から退入位置への移
    動操作に連動して小型テープカートリツジ2に
    内蔵せるテープリール6をテープ巻取り方向に
    回転する駆動機構をアダプタ本体20内に装置
    し、テープ巻取時にテープ4に加わる一定以上
    の緊張力を検出して前記駆動機構によるテープ
    リール6の回転駆動を断つ手段を設けてある小
    型テープカートリツジのアダプタ。 (2) テープリール6をテープ巻取り方向に回転す
    るギヤ駆動機構の伝動系に、一定以下のトルク
    でのみ動力伝達を行うクラツチが設けられてい
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載のアダプ
    タ。 (3) クラツチが摩擦クラツチ147である実用新
    案登録請求の範囲第2項記載のアダプタ。 (4) テープリール6をテープ巻取り方向に回転す
    るギヤ駆動機構の伝動系にベルト伝動機構を含
    み、該ベルトがテープ4に一定以上の緊張力が
    加わるとスリツプするようにした実用新案登録
    請求の範囲第1項記載のアダプタ。
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