JPS6312446Y2 - - Google Patents

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JPS6312446Y2
JPS6312446Y2 JP13464882U JP13464882U JPS6312446Y2 JP S6312446 Y2 JPS6312446 Y2 JP S6312446Y2 JP 13464882 U JP13464882 U JP 13464882U JP 13464882 U JP13464882 U JP 13464882U JP S6312446 Y2 JPS6312446 Y2 JP S6312446Y2
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tape cartridge
tape
adapter
small
prevention piece
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【考案の詳細な説明】 この考案は小型テープカートリツジを大型テー
プカートリツジ用の磁気記録装置に装填して使用
できるようにした小型テープカートリツジのアダ
プタに関する。
この種のアダプタは、大型テープカートリツジ
と実質的に同一の外形形状を有するアダプタ本体
に小型テープカートリツジを格納して磁気記録装
置に装填するようになつている。小型テープカー
トリツジはこれ自体が独立して機能するものであ
るから、記録内容の誤消去を防止するためにその
外側壁の一箇所に折取り可能な誤消去防止片を備
えている。したがつて、アダプタ本体に小型テー
プカートリツジを格納して磁気記録装置に装填し
たときにも、小型テープカートリツジの誤消去防
止片の存否がアダプタ本体の外形形状によつて磁
気記録装置で検出されなければならない。その場
合に、アダプタ本体に誤消去防止片が有るものと
無いものとを2種類用意することは取り扱いが面
倒であり、誤つて使用すること必至である。
そこで、本出願人は先に、ひとつのアダプタで
これに格納した小型テープカートリツジに誤消去
防止片が有るか無いかが、磁気記録装置に装填し
たとき正しく検出できるようにしたものを提案し
た。第10図および第11図がその一例を示して
おり、これでは小型テープカートリツジ2の外側
壁に形成した誤消去防止片52に接当する接触端
子64を有する揺動アーム57を縦支軸63を介
して水平に前記揺動自在にアダプタ本体16の底
壁に枢支し、この揺動アーム57の遊端に突設し
たピン65に融通孔62を介して係合したスライ
ド部材56をアダプタ本体16内に装備し、揺動
アーム57の揺動に伴つてスライド部材56がピ
ン65の前後移動量より少ない移動量で前後に変
位するものとする。そして小型テープカートリツ
ジ2の誤消去防止片52が折取られていないとき
には、この誤消去防止片52と接触端子64との
接触によつて揺動アーム57が後方に押圧変位さ
れており、これに伴つてスライド部材56も後方
に変位され、その後端面56aがアダプタ本体1
6の後側壁54に形成された窓口53に臨んで誤
消去防止状態となり、誤消去防止片52が折取ら
れているときには、スライド部材56がコイルば
ね60で内方に退入し、その後端面56aが窓口
53から退いて消去可能状態となるようにした。
これによるときは、よく初期の目的を達成でき
たのであるが、揺動アーム57の縦支軸63に対
する接触端子64の揺動半径に比して係合ピン6
5の揺動半径が相当大きい(2倍以上)ために、
図示せる誤消去防止状態においてアダプタ本体1
6を記録再生装置に装填したとき、記録再生装置
側の誤消去防止片存否検出用の検出子69による
スライド部材56の後端面56aを押圧する力が
前記揺動半径比で倍力されて小型テープカートリ
ツジ2の誤消去防止片52に作用し、検出子69
の押圧力が大きい場合や誤消去防止片52に傷が
ついていたりすると、誤消去防止片52が前記倍
力押圧力で不測に折損されてしまうおそれがあつ
た。
かかる不具合をなくすには誤消去防止片52を
厚肉で丈夫なものにすればよいことではあるが、
小型テープカートリツジこれ自体の寸法形状から
みて誤消去防止片52だけの強度を上げることは
できない。
そうなると、揺動アーム57を揺動ロツクする
ロツク手段を設けることが最善の策ということに
なる。しかし、このロツク手段は誤消去防止片5
2が折取られているときも考慮に入れると、ロツ
ク解除できる構成にしておく必要がある。このよ
うな専用のロツク手段を別に装備することは構造
的に複雑になり、その切換え操作の忘れによる新
たなトラブルの発生をも招きかねない。
そこで、本考案では小型テープカートリツジの
誤消去防止片52の折損防止のために揺動アーム
57のロツク手段を設けるに際し、揺動アーム5
7のロツクが必要なのはアダプタがビデオデツキ
に装填されたときであつて、この装填時にはテー
プ引出し機構がテープ引出し作動状態に既に切換
えられているという点に着目し、このテープ引出
し機構を有効に利用して揺動アームロツク手段を
構造簡単なものにし、かつロツク操作の忘れなく
作動させることができるようにすることを目的と
するものである。
以下、その詳細を図面に基づき説明する。図示
する本案アダプタ1はビデオ用の小型テープカー
トリツジ2を通常の大型テープカートリツジ用の
ビデオデツキに装填して使用できるようにしたも
のである。
第1図および第2図において、小型テープカー
トリツジ2はこれ自体独立して機能するものであ
つて、プラスチツク製の上下ケース3a・3bを
蓋合せ状にタツピングねじ等で結合してなる本体
ケース3の内部左右にテープ4が巻かれる両フラ
ンジ付きテープリール5・6を可回転に装着し、
本体ケース3の前方左右にテープガイド部材7・
7を配置し、後方側から見たときテープ4が左側
の繰出リール5からケース前面に導出されて右側
の巻取リール6に巻取られるものとする。但し、
繰出側テープリール5はケース底壁に透設の駆動
軸挿入孔上にラジアル方向へ一定の遊動を許して
装置してあり、巻取側テープリール6は垂直の固
定軸9まわりに位置固定状に支持されて回転し、
その下フランジ10の外周に形成したギヤ部11
が本体ケース3の底壁および右横側壁12にわた
つて形成した切欠き13を介して横外側方に露出
している。
本体ケース3には不使用時にこれの前面を閉合
してテープ4を保護するための前蓋15が付設さ
れている。この前蓋15は図外のばね部材で所定
の開き角を死点として閉じ姿勢にあるときは閉じ
勝手に、前方90゜の上開き姿勢にあるときは開き
勝手に保持されている。
第1図および第2図において、本案アダプタ1
は少なくともアダプタ本体16の外形形状が大型
テープカートリツジ、いわゆるVHS型テープカ
ートリツジと実質的に同一仕様に形成されてい
て、VHS型テープカートリツジ用の磁気記録装
置に装填したとき一切の支障なく磁気記録装置が
作動する。
すなわち、アダプタ本体16はプラスチツク製
の上下ケース16a・16bをタツピングねじ等
で蓋合せ状に結合してなり、その底壁17の左右
に磁気記録装置側の駆動軸が入る挿入孔19・2
0が透設され、アダプタ本体16にこれの前面を
閉合する前蓋21が開閉回動自在に枢着されてば
ね部材で常に閉じ姿勢に回動付勢されている。
アダプタ本体16の図上左寄り箇所には上面開
放の格納室22が区画形成されていて、この格納
室22に上方から小型テープカートリツジ2が抜
き差し自在に格納される。格納室22の左右側壁
23の内壁面には後方寄り位置にガイドリブ24
が上向き方向にそれぞれ突設してあり、小型テー
プカートリツジ2の前後向きをアダプタ本体16
のそれに合せて格納室22に上方から挿入し、小
型テープカートリツジ2の左右横側壁12の後方
寄り外表面に凹設の縦溝25を前記ガイドリブ2
4にそれぞれ案内嵌合することで、小型テープカ
ートリツジ2は前記左右横側壁23で受止め支持
されて左右方向の位置決めがなされ、かつ縦溝2
5とガイドリブ24との嵌合で前後方向の位置決
めがなされる。したがつて、格納室22に格納し
た小型テープカートリツジ2の繰出側テープリー
ル5はアダプタ本体16の駆動軸挿入孔19上に
同心状に合致する。
格納室22の開口上面は開閉蓋26で開閉自在
に閉合される。その開閉蓋26は閉合状態におい
て前端左右の突出側片27・27が枢軸29・2
9を支点として開閉揺動自在に枢支連結され、一
方の枢軸29に嵌装したつる巻ばね30で開き姿
勢に回動付勢されている。また、開閉蓋26の内
面の左右端近くには板ばね31・31を固定して
あり、格納室22に小型テープカートリツジ2を
格納して開閉蓋26を閉じたとき、板ばね31・
31で小型テープカートリツジ2の上面を弾性的
に押圧支持する。
本案アダプタ1の使用に際しては格納室22に
小型テープカートリツジ2を格納したのち、その
前蓋15を開いてテープ4が引き出せるようにし
なければならない。
この点、図示例では開閉蓋26の一方の枢支連
結部の近傍から係合子32を開閉蓋26の閉合状
態において前記枢軸29よりも前方に延出し、開
閉蓋26が開放された状態で小型テープカートリ
ツジ2を格納室22に挿入すると、小型テープカ
ートリツジ2の右横側壁12の段付面と前蓋15
との間に形成された縦方向の間隙33に前記係合
子32の延出端の係合爪32aが係入するものと
した。しかるときは、開閉蓋26をつる巻ばね3
0に抗して格納室22の上面に閉合して行くと、
前蓋15が自動的に係合子32の係合爪32aで
上向きにけり上げられ、所定の開き角度を越える
と前蓋15は自ら開き姿勢になり、開閉蓋15が
閉じられた状態では該係合爪32aが支えとなつ
て前蓋15に加わる指等の外力を吸収し、前蓋1
5を開き姿勢に維持する。
次に、格納室22から小型テープカートリツジ
2を抜き外すときに、開閉蓋26の前端縁26a
が前蓋15に接当して前蓋15を下向きに押圧
し、前蓋16が自動的に閉じられる。つる巻きば
ね30で開き姿勢に揺動付勢された開閉蓋26は
これを閉じた状態において開かないようにロツク
される。
図示例では開閉蓋26の内面の前端左右に係止
突片35・35を突設し、アダプタ本体16の上
ケース16aにスライド式ノブ36を装置し、こ
のノブ36を左右にスライド操作することで、前
記係止突片35・35に係脱するロツクプレート
(図示せず)を操作する構成となつている。
本案アダプタ1の格納室22に小型テープカー
トリツジ2を格納して開閉蓋26を閉じると、小
型テープカートリツジ2の前蓋15が開いた状態
にセツトされるのであるが、アダプタ1を磁気記
録装置に装填するに先だつて小型テープカートリ
ツジ2からテープ4をアダプタ本体16の前面に
引き出し、標準の大型テープカートリツジにおけ
ると同様のテープセツト状態にすることになる。
そのテープ引き出し機構の概略を説明すると、
第3図は小型テープカートリツジ2をアダプタ本
体16に格納した直後の状態を示しており、この
段階では小型テープカートリツジ2に内蔵のテー
プ4は前方左右のテープガイド部材7・7間にわ
たつて張られている。アダプタ本体16の内部に
は格納室22の前方左右に丸ピン状のテープ引出
し部材37・38が垂直姿勢で待機しており、格
納室22に小型テープカートリツジ2が上方より
挿入されると、テープ引出し部材37・38が相
対的に小型テープカートリツジ2の前端の凹部
8・8に下方から突入してテープガイド部材7・
7間に張られたテープ4の内側に入り込む。
左側のテープ引出し部材37は固定支点39を
中心に水平揺動するテープ引出しアーム40の先
端に立設され、右側のテープ引出し部材38はア
ダプタ本体16内の右横側空間に配備した別のテ
ープ引出しアーム41の先端に立設されている。
これら両アーム40・41は互いに左右のリンク
機構42・43に連動連結されており、このリン
ク機構42・43を操作する手動操作レバー45
がアダプタ本体16の後面に形成したスリツト4
6から突設され、その先端にノブ47が固着され
ている。
したがつて、第4図に示すように小型テープカ
ートリツジ2を装填した状態から、操作レバー4
5を時計まわりに揺動操作すると、一方のテープ
引出しアーム40は左側リンク機構42を介して
水平揺動して、テープ引出し部材37で係止した
テープ4を左前方に引出し、また他方のテープ引
出しアーム41は右側リンク機構43によつて平
面上で二元的に姿勢変化し、テープ引出し部材3
8は第4図に示す如く初期は大曲率で後半では小
さい曲率となる中間屈曲状の軌跡Pを描く。そし
て、各テープ引出しアーム40・41がその移動
終端に到ると、それぞれのテープ引出し部材3
7・38はアダプタ本体16内の前部左右に配置
固定してある受け部材48・49に係入支持され
て位置決め固定される。左右のテープ引出し部材
37・38をそれぞれ斜め前方の移動限界まで移
動して固定したとき、その位置は標準の大型テー
プカートリツジにおける前方左右のテープガイド
部材の本来あるべき位置に相当しており、テープ
4は左右のテープ引出し部材37・38間にわた
つて張られている。この状態からアダプタ1を磁
気記録装置に装填すると、アダプタ本体16の前
蓋21が開いてテープ4が磁気記録装置側のテー
プローデイングピンで前方の回転ヘツド側に向け
て引出される。
磁気記録装置にアダプタ本体16が装填される
と、巻取側の駆動軸挿入孔20に突入した駆動軸
の回転は、アダプタ本体16内の右横空間に装備
されたギヤ70・71を介して小型テープカート
リツジ2の巻取側テープリール6の下フランジ1
0に伝達可能となる。
使用後に磁気記録装置からアダプタ本体16を
抜き外して、操作レバー45を反時計まわり方向
に揺動して元の位置にまで戻すと、左右のテープ
引出しアーム40・41が復帰移動するととも
に、操作レバー45の復動にのみ連動する図外の
ギヤ伝動機構を介して前記ギヤ70が駆動操作さ
れ、これによつてテープ引出し機構37・38間
でたるんだテープ4がリール6に巻取られる。
小型テープカートリツジ2はこれに内蔵のテー
プ4の誤消去を防止するために、後側壁51の図
上左端寄り位置に折取り可能な誤消去防止片52
を備えている。したがつて、格納室22に小型テ
ープカートリツジ2を格納した状態においても誤
消去防止片52が折り取られているか否かがアダ
プタ本体16の外形形状に表示されていることが
望まれる。
そこで、アダプタ本体16の後側壁54には標
準の大型(VHS型)テープカートリツジにおけ
る誤消去防止片が本来あるべき箇所、つまり図上
左端寄り位置に窓口53を内外貫通状に透設し、
小型テープカートリツジ2の誤消去防止片52の
存否を検出して窓口53に表示する検出部材55
をアダプタ本体16内に組み込んである。
第5図ないし第9図において、検出部材55は
スライド部材56と揺動アーム57とからなる。
スライド部材56は、アダプタ本体16の下ケー
ス16bの内面に突設せる左右のリブ状ガイド5
9・59で案内されて下ケース16bの内面上を
前後方向にスライド自在であるように装置される
とともに、下ケース16bの内面に突設したスト
ツパー61で進退限度が接当規制されている。揺
動アーム57は、その一端が下ケース16bから
立設した縦支軸63を介して水平に前後揺動自在
に枢支されるとともに、該アーム57と下ケース
16bの後壁内面との間に介在したコイルばね6
0によつて前方側に揺動付勢されている。揺動ア
ーム57の長手方向中間の前面には先端山形状の
接触端子64が突設され、これが格納室内にある
小型テープカートリツジ2の後側面に設けた誤消
去防止片52に後方から対向している。揺動アー
ム57の遊端下面には、前記スライド部材56に
形成した係合孔62に適当な前後融通をもつて係
入するピン65が突設されていて、揺動アーム5
7の揺動に伴うピン65の前後移動量より少ない
移動量でスライド部材56が前後に押圧移動され
る。
いま、小型テープカートリツジ2の誤消去防止
片52が折取られているときは、第6図および第
7図に示すように、揺動アーム57の接触端子6
4が小型テープカートリツジ2の誤消去防止片折
取り用凹部66に係入するので、揺動アーム57
に孔62およびピン65を介して係合連動するス
ライド部材56が全体に退入し、アダプタ本体1
6の窓口53が誤消去防止片の存在しない折取り
状態になる。
小型テープカートリツジ2に誤消去防止片52
が存在するときは、第8図および第9図に示すよ
うに、接触端子64が誤消去防止片52との接当
でばね60に抗して後方側に押し戻されることに
よつて、スライド部材56が後方に強制移動さ
れ、スライド部材56の後端面56aが前記窓口
53にのぞみアダプタ本体16の後側壁54の外
表面とほぼ面一状になる。
つまりスライド部材56がアダプタ本体16、
換言すれば大型テープカートリツジの誤消去防止
片の機能を果すのである。したがつて、アダプタ
1を記録再生装置に装填したとき、スライド部材
56の後端面56aが窓口53にのぞんでいて記
録再生装置側の検出子69が該後端面56aに接
当するときは、小型テープカートリツジ2に内蔵
のテープ4が正しく消去可能状態であることを検
出する。また、スライド部材56の後端面56a
がアダプタ本体16内に退入していて記録再生装
置側の検出子69がスライド部材56に空当りに
なるときは小型テープカートリツジ2のテープ4
が正しく誤消去防止状態であることを検出する。
第8図および第9図に示す消去可能状態では記
録再生装置側の検出子69の押圧力が揺動アーム
57を介して倍力されて誤消去防止片52に作用
して、これを折損するおそれがある。
そこで、揺動アーム57の前方への揺動退入を
阻止するロツク手段が設けられている。このロツ
ク手段は、前述のテープ引出し機構を利用して構
成されたものであつて、操作レバー45と左側リ
ンク機構42の天秤リンク42aとを連係する横
長の中間リンク72が格納室22とアダプタ後壁
54との間の空間に沿つて配設されていて、この
リンク72の左側先端近くから下向きにロツク片
73が折曲突設され、揺動アーム57の遊端側上
面に該ロツク片73に前後方向で干渉する高さの
ロツクピン74が立設されている。
第4図、第8図および第9図において、揺動ア
ーム57が小型テープカートリツジ2の誤消去防
止片52との接当によつて後方に揺動された消去
可能状態でテープ引出し操作が行われると、中間
リンク72が左方にシフトされる。これでロツク
片73がロツクピン74の前方側近接位置に入り
込み、記録再生装置側の検出子69の押圧力がス
ライド部材56を介して揺動アーム57に加えら
れ、該アーム57が前方に押圧移動されようとし
てもロツクピン74がロツク片73に受止められ
て揺動アーム57の一定以上の前方揺動が阻止さ
れているので、接触端子64による誤消去防止片
52の強力な押圧が回避される。
しかし、第3図に示すようにテープ引出し操作
前の状態、もしくはテープ引込み操作後の状態で
は、ロツク片73はロツクピン74の移動軌跡よ
り左右に大きく外れ、揺動アーム57の移動が自
由になる。
また、第6図および第7図に示すように、誤消
去防止片52が折取られている状態では揺動アー
ム57の前方揺動に伴つてロツクピン74はロツ
ク片73より前方に退避し、中間リンク72の左
右シフトの支障になることはない。
小型テープカートリツジ2に誤消去防止片52
があるとき、前記スライド部材56の後端面56
aとアダプタ本体16の後側壁54の外表面とが
原則的に画一状であることが望まれる。スライド
部材56の後端面56aがアダプタ本体16の後
側壁54より突出していることは好ましくない。
しかるに、誤消去防止片52を含む小型テープカ
ートリツジ2の本体ケース3やアダプタ本体16
に寸法上のバラつきが生じ、また揺動アーム57
やスライド部材56にも寸法上のバラつきや組付
上のガタつきが生じることは避けられない。そう
した場合に従来ではスライド部材56の後端面5
6aがアダプタ後側壁54の外表面よりも外方に
突出することがあつた。退入し過ぎることもあつ
た。
この点、図示例のものではロツク片73に対す
るロツクピン74の当り面74aを傾斜案内面に
形成してあるので、スライド部材56の後端面5
6aがアダプタ後側壁54の外表面よりも外方に
突出しないように各部の公差を設定することによ
り、つまりスライド部材56の後端面56aがア
ダプタ後側壁54の外表面より退入するように設
定しておいても、第8図に示す如くロツク片73
がロツクピン74の傾斜当り面74aに接当する
ことによりスライド部材56が退入気味のときも
これを後方に押して該スライド部材56の後端面
56aとアダプタ後側壁54の外表面とを常に面
一状に矯正できるものとなつている。
上記実施例ではロツク片73で揺動アーム57
を直接的に接当ロツクする場合を示したが、ロツ
ク片73でスライド部材56の前方への退入を接
当阻止することで間接的に揺動アーム57の前方
への移動を阻止する形態で実施することも可能で
ある。
以上説明したように、この考案によれば、テー
プ引出し機構のリンク72を有効に利用して小型
テープカートリツジ2の誤消去防止片52がある
ときは該防止片52に接触してこれの存否を検出
する揺動アーム57の退入揺動を阻止するものと
したから、このロツク手段を簡単かつ合理的な構
造にして誤消去防止片52の折損を有効に防止で
きる。しかも、テープ引出し機構でテープ引出し
操作をした状態で揺動アーム57の作動ロツクが
働くために、記録再生装置にテープ引出し処理後
のアダプタが装填されたとき、つまり記録再生装
置側の検出子69による押圧力が揺動アーム57
に作用するときには、必ずロツク状態とすること
ができロツク操作忘れによるトラブルも未然に防
止できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案アダプタと小型テープカートリツ
ジとを後方側から見た外観斜視図、第2図はそれ
らを前方から見た斜視図である。第3図および第
4図はテープ引出し機構を示しており、第3図は
テープ引出し操作前の状態を示す平面図、第4図
はテープ引出し操作後の状態を示す平面図であ
る。第5図ないし第9図は小型テープカートリツ
ジのテープ誤消去防止機構を例示しており、第5
図は誤消去防止状態での要部斜視図、第6図はそ
の横断平面図、第7図はその縦断側面図、第8図
は消去可能状態での要部横断平面図、第9図はそ
の縦断側面図である。第10図及び第11図は従
来の誤消去防止機構を示し、第10図は要部の横
断平面図、第11図はその縦断側面図である。 2……小型テープカートリツジ、4……テー
プ、16……アダプタ本体、22……格納室、5
2……誤消去防止片、53……アダプタ本体に設
けた窓口、55……検出部材、56……スライド
部材、57……揺動アーム、60……ばね、63
……縦支軸、64……接触端子。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 大型テープカートリツジと実質的に同一の外形
    形状を有するアダプタ本体16に、外側壁に折取
    り可能な誤消去防止片52を備えた小型テープカ
    ートリツジ2が抜き差し自在に格納される格納室
    22を設けるとともに、小型テープカートリツジ
    2からテープ4をアダプタ本体16の前面側に引
    き出すテープ引出し機構を内蔵し、アダプタ本体
    16の外側壁の一箇所に窓口53を内外貫通状に
    透設し、アダプタ本体16内に、小型テープカー
    トリツジ2に誤消去防止片52が有るか無いかを
    検出する検出部材55を装置してあり、その検出
    部材55は、小型テープカートリツジ2の誤消去
    防止片52に接当する接触端子64を有し、一端
    が縦支軸63を介して水平に前後揺動する揺動ア
    ーム57と、接触端子64に対してアーム長手方
    向に偏位した位置にあつて前記アーム57の水平
    揺動に連動して前記窓口53に臨む位置とこれよ
    り退入した位置とにわたつて変位するスライド部
    材56とからなる小型テープカートリツジのアダ
    プタにおいて、 前記検出部材55が小型テープカートリツジ2
    の誤消去防止片52の存在を検出している状態
    で、かつ前記テープ引出し機構がテープ引出し操
    作状態にあるとき、テープ引出し機構を構成する
    リンク72の一部で揺動アーム57の退入方向へ
    の揺動を接当阻止する検出部材ロツク手段を設け
    てあることを特徴とする小型テープカートリツジ
    のアダプタ。
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