JP2508858Y2 - 回動窓における障子開放弾発装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、外倒し窓、突き出し窓、開き窓等の回動窓に
おいて障子開放用スプリングにより障子を軽快に開放さ
せるために設けられた障子開放弾発装置に関する。

（従来の技術） 従来、例えば外倒し窓における障子開放弾発装置とし
て、障子開放用スプリングの一端を窓の縦枠側面に、他
端を障子の縦框側面にそれぞれ連結し、該スプリングが
障子閉成により圧縮されて障子を常時開放方向に弾発し
ている構造のものが知られている。

（考案が解決しようとする課題） しかし、この従来装置では、障子閉成時にスプリング
が最大限に圧縮され、該圧縮されたスプリングの強い弾
発力により障子が上方へ押圧されるため、使用を継続す
るにつれ障子が次第に上方へ変位していき、遂には障子
が窓枠の適正閉成位置に嵌まらないまでにずれてしまう
ことがしばしばあった。

本案は、障子開放用スプリングの弾発力による障子の
ずれを防止することを課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決する手段として、本案は、 障子開放用スプリングの一端を窓枠に、他端を障子框
にそれぞれ連結し、該障子開放用スプリングが障子閉成
により圧縮されて障子を常時開放方向に弾発するように
構成した回動窓における障子開放弾発装置において、 上記障子の框のコロを取付け、 上記窓における障子閉成時の上記コロに当接しうる位
置に抑止板を固定し、該抑止板は障子閉成時におけるコ
ロの障子開放用スプリング弾発力による変位を抑止する
位置関係にある、 回動窓における障子開放弾発装置を提案する。

以下外倒し窓の障子開放弾発装置に実施した例につい
て図面を参照して説明する。

（実施例） 第1,2図において、本例の障子開放用スプリングは、
一端を開口するシリンダ（２）内にピストン（３）を摺
動自在に挿入すると共に該ピストン（３）と連結された
ピストンロッド（４）を上記シリンダ（２）の開口一端
から突出させ、このシリンダ（２）内に、上記ピストン
ロッド（４）を突出させる方向に常時弾発するスプリン
グ（５）を装入してなるスプリングシリンダ（１）であ
る。

上記のようなスプリングシリンダ（１）におけるてピ
ストンロッド（４）の突出端にアイピース（６）を取付
け、該アイピース（６）を、外倒し窓における窓枠
（Ａ）の縦枠材（ａ）側面下方に固定されたブラケット
（７）に軸（８）により障子揺動面と平行の面上で揺動
自在に軸支し、又上記シリンダ（２）の閉塞他端にアイ
ピース（９）を突設し、該アイピース（９）を、障子
（Ｂ）の縦框材（ｂ）側面中間部やや上寄りに固定され
たブラケット（10）に軸（11）により上記と同様の面上
で揺動自在に軸支し、その場合上記ブラケット（10）の
固定位置を、障子（Ｂ）閉成時における他方のブラケッ
ト（７）よりも若干室外がわにずらしてある。それによ
り上記スプリングシリンダ（１）は障子（Ｂ）の閉成時
に最大限に圧縮され、その強い弾発力により障子（Ｂ）
を上方へ押圧すると共に、障子（Ｂ）を常時開放方向に
弾発している。

このように取付けられたスプリングシリンダ（１）に
おける障子がわの上記軸（11）の縦枠材（ａ）がわ端部
にコロ（12）を回転自在に支持させ、一方上記縦枠材
（ａ）側面に、基板（14）を直角に延出する平板状の抑
止板（13）を、障子閉成時に上記コロ（12）の上面に当
接する位置に突出させた状態で、基板（14）においてネ
ジ（15）…により固定してある。この場合上記抑止板
（13）は、第３図示のように室外側端部（図において左
側端部）をやや高く傾斜させて、上記コロ（12）を障子
（Ｂ）閉成の際に該抑止板（13）の下に案内できる位置
をとっている。

今、第１図仮想線で示される開放された障子（Ｂ）を
スプリングシリンダ（１）を縮少させながら閉成する
と、障子がわのコロ（12）が窓枠がわの抑止板（13）の
下に案内されて第１、２、３図示のように抑止板下面に
当接し、それにより上方への変位を抑止され、このよう
に障子閉成によりスプリングシリンダ（１）が最大限に
圧縮されるときは、常にコロ（12）が抑止板（13）によ
り抑止され、それにより障子（Ｂ）全体がスプリングシ
リンダ（１）の強い反発力により上方へずれていくのを
防止するのである。

上例におけるコロ（12）は、障子（Ｂ）の縦框材
（ｂ）側面の適所に、上記軸（11）と別の新たな軸で支
持させるようにしてもよい。

本案を突き出し窓、開き窓等の障子開放弾発装置に実
施する場合は、上例に準じ適宜設計変更すればよい。

（考案の効果） 本案の回動窓における障子開放弾発装置によれば、障
子閉成時に障子框にコロを窓枠に設けた抑止板に当接す
ることにより、障子閉成時における障子の障子開放用ス
プリング弾発力によるずれを防止し、障子が窓枠の適正
閉成位置に嵌まるように維持することができるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示し、第１図は窓の略線垂直断面
図、第２図はスプリングシリンダ部分の一部省略拡大正
面図、第３図は抑止板部分の拡大側面図である。 Ａ…窓枠、ａ…縦枠材、Ｂ…障子、ｂ…縦框材、１…ス
プリングシリンダ、12…コロ、13…抑止板

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】障子開放用スプリングの一端を窓枠に、他
   端を障子框にそれぞれ連結し、該障子開放用スプリング
   が障子閉成により圧縮されて障子を常時開放方向に弾発
   するように構成した回動窓における障子開放弾発装置に
   おいて、 上記障子の框にコロを取付け、 上記窓における障子閉成時の上記コロに当接しうる位置
   に抑止板を固定し、該抑止板は障子閉成時におけるコロ
   の障子開放用スプリング弾発力による変位を抑止する位
   置関係にある、 回動窓における障子開放弾発装置。