JP2508823B2 - セラミックス製回転体と金属軸の結合方法 - Google Patents

セラミックス製回転体と金属軸の結合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は例えばセラミックス製ターボロータシャフト
に適用できるセラミックス製回転体と金属軸の結合方法
に関する。
〈従来の技術〉 内燃機関のターボチャージャーは排気エネルギーでタ
ーボロータシャフトを回し、その動力でコンプレッサー
を駆動することにより吸入空気又は混合気を予圧する装
置であり、そのタービンホイールはかなりの高熱にさら
される。またターボチャージャー付エンジンの欠点とし
てターボ回転の立ち上がり遅れが指摘されているが、こ
のタービンホイールの重量の重いことが一因とされてい
る。
以上のことからタービンホイールを金属に比べて耐熱
性に優れた軽量であって、しかも金属なみの強さを有し
ているセラミックスで形成するのは有利である。この場
合、セラミックスと金属をいかに結合させるかという点
に工夫を要する。
そのため第4図及び第5図に示すようにセラミックス
製タービンホイール1の回転中心部に設けられた軸突起
部2に金属スリーブ3を焼ばめるか、又は充填金属5で
ロウ付けし、その金属スリーブ3に別の金属で形成され
た金属軸4を電子ビーム溶接9で接合したセラミックス
製ターボロータシュフトが提案されている(特開昭62−
119180号公報等)。
ところで焼ばめとロウ付けを併用する場合、第2図に
示すように、軸突起部2の端部と金属スリーブ3の間
に、金属スリーブ3より融点の低い充填金属材料5(ロ
ウ付け材)を組み付け、図示しない治具に取付けて下方
に向け加重7をかけた状態で真空炉内等で加熱すること
により、軸突起部2と金属スリーブ3の間隙6に充填金
属材料5を溶融充填させるという方法が取られる。該方
法は、充填金属が凝固した後の冷却過程で、金属スリー
ブ3とセラミックスの軸突起部2の熱膨張係数の差にも
とづく収縮量の差を利用して焼ばめ力を発生させる方法
である。
一方、セラミックスの軸とそれに焼ばめられた金属ス
リーブとの結合力を高めるために、金属スリーブに析出
硬化型合金を使用し、結合後に析出硬化処理(時効処
理)を行なう方法が特開昭61−40879号公報に開示され
ている。析出硬化型合金は時効温度に加熱し長時間保っ
ておくと過飽和固溶体から溶質が析出することにより硬
化する合金であり、結合力を高く維持するのに有効であ
る。
したがって、セラミックスの軸突起部2に金属スリー
ブ3を焼ばめる際に、充填金属材料5を充填しかつ金属
スリーブ材として析出硬化型合金を用いれば、セラミッ
クス製タービンホイール1と金属スリーブ3の結合力が
さらに高まることが期待される。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、かかる手段を採用しても満足すべき結
果が得られないことが分った。これは析出硬化型合金で
できたスリーブが充填金属材料の凝固点(例えば銀ロウ
BAg−8では780℃)近傍の非常に高い温度から焼ばめ力
を発生することに起因している。つまり結合前の該スリ
ーブには高温強度が必要であるが、未だ析出硬化してい
ない析出硬化型合金製スリーブにはこの必要な特性が得
られていないのである。この高温強度が得られていない
ことは、クロム鋼等の高温強度の低い別種の材料を用い
た場合に見られる不都合と同様な現象が起こることから
確認される。即ち、高温時に作用する引張応力が材料の
降伏点を越えるため、所定の焼ばめ結合強度が得られな
い。
また、通常の焼ばめ法においても焼ばめ代を大きく設
定した場合には、より高温までの加熱が必要となり、同
様の問題が生じる。
なお予め析出硬化処理した金属スリーブを用いるのは
片や析出硬化処理工程、片やロウ付け焼ばめ工程という
二度手間がかかることとなり、コスト高となる。
以上のこととは別に、析出硬化型合金を使用する場
合、次のような問題がある。即ち、析出硬化型合金の標
準的な時効処理条件は、780℃で8時間保持した後、炉
中で620℃まで冷却し、その温度で更に8時間保持して
から空冷するという、合計16時間の処理が必要となり、
生産性のかなりの悪化を招くことである。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであ
り、強固な結合が得られしかも非常に生産性よく実施で
きるセラミックス製回転体と金属軸の結合方法を提供す
ることが本発明の目的であって、その解決しようとする
第一の課題は充填金属材料によってロウ付けされる焼ば
め用金属スリーブ材として析出硬化型合金を使用できる
ようにすることであり、そして第二の課題はそれを析出
硬化硬化させるための長時間加熱を回避できるようにす
ることである。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成できる本発明のセラミックス製回転体
と金属軸の結合方法は、セラミックス製回転体の軸突起
部に析出硬化型合金でできた金属スリーブと充填金属材
料を組み付け、その状態で析出硬化型合金の時効温度以
上かつ充填金属材料の融点以下の温度で20〜240分間保
持して金属スリーブの析出硬化処理を行ない、続いて更
に温度を充填金属材料の融点以上に加熱して該材料を上
記軸突起部と金属スリーブの間隙に充填した後、該スリ
ーブに金属軸を溶接することを特徴とする。
ここで「析出硬化型合金」というのは、未だ析出硬化
していない合金を意味し、後に「析出硬化合金」となる
ものである。
本発明方法においては、金属スリーブを、時効温度が
700〜800℃の析出硬化型耐熱合金(インコネル700、イ
ンコロイ903等)で製造し、充填金属材料として融点740
〜840℃の銅合金、銀合金、パラジウム合金等を使用
し、セラミックス製回転体を窒化珪素で製造するのが適
当である。
〈作用〉 以上のように構成すると、まず析出硬化型合金の時効
温度以上かつ充填金属材料の融点以下の温度に保持する
最初の加熱段階では、金属スリーブは析出硬化するが充
填金属材料は溶融しない。また時効温度により高い温度
で加熱することにより非常に短時間で析出硬化する。な
おこの段階でセラミックス製回転体と金属スリーブはロ
ウ付けに適するように均一に加熱される。
続いて更に温度を充填金属材料の融点以上の高める次
の加熱段階で、充填金属材料は溶融し、セラミックス製
回転体の軸突起部と金属スリーブの嵌合面間に充填され
る。冷却過程に入ると析出硬化型合金でできた金属スリ
ーブにはただちに焼ばめ応力が発生するが、該スリーブ
はもはや析出硬化して高温強度が備わっているので、支
障なく焼ばめられる。
こうして充填金属材料を充填して焼ばめられた析出硬
化合金スリーブに金属軸を溶接するのでセラミックス製
回転体と金属軸は非常に強く結合することとなる。
〈実施例〉 以下、本発明の結合方法の実施例を説明するが、これ
は本発明を限定するものではない。
まず第2図に示すようにして、セラミックス製タービ
ンホイール1、充填金属材料5及び金属スリーブ3を組
み付ける。なお、タービンホイール1は窒化珪素で、充
填金属材料5は銀ロウBAg−8で、また金属スリーブ3
は析出硬化型耐熱合金インコロイ903でできている。そ
して金属スリーブ3の内面全体には、該スリーブ3に対
する充填金属材料5の漏れ性を向上させるための銅メッ
キが施されている。
こうして組み付けたものを、図示しない治具にセット
し、軸突起部2に金属スリーブ3を押しつけるように加
重7を付加した状態で真空炉に入れ、第1図の実線で示
す加熱パターンで金属スリーブ3の析出硬化処理Bとロ
ウ付け処理A(充填金属材料の溶融充填)を行なう。な
お第1図の点線はロウ付け処理aの後に析出硬化処理b,
b′を行なう従来の加熱パターンを示しており、bの保
持温度はインコロイ903の時効温度720℃である。
本実施例では、まずインコロイ903の時効温度720℃よ
り上であって充填金属材料の融点780℃より以下の750±
20℃の設定温度にしばらく保持して析出硬化処理を行な
い、続いて温度を充填金属材料の融点以上に高めてロウ
付け処理Aを終えた後、冷却させる。
このようにして焼ばめた金属スリーブ3に、クロム鋼
で製造された金属軸4(第4図参照)を電子ビーム溶接
した後,機械加工にて仕上げを施し、セラミックス製タ
ーボロータシャフトを製造する。
析出硬化処理Bの一定温度保持時間を20分、45分及び
240分にして製造されたものについて、排気ガス温度950
℃での高温高速回転試験を行なった結果、180,000rpmに
おいても破壊を生じたものは無く、いずれについてもセ
ラミックス製タービンホイール1と金属軸4が良好に結
合していることが確認された。
試験例 実施例1における析出硬化処理B(第1図)の一定温
度保持時間を様々に変えて製造されたセラミックス製タ
ーボロータシャフトを高温ネジリ試験機にかけ、結合部
の500℃における高温ネジリ強度を測定した。なお結合
部の直径はφ12である。その結果を第3図に示す。該図
から、充分な結合強度を得るには、析出硬化処理Bの一
定温度保持時間が20分以上必要であることが分かる。
〈発明の効果〉 本発明のセラミックス製回転体と金属軸の結合方法に
よれば、上記の如く析出硬化型合金でできた金属スリー
ブと充填金属材料を用いるため、結合が非常に強固とな
る。
また金属スリーブの析出硬化処理と充填金属材料の充
填(ロウ付け処理)を同設備内で同時に行なうことが出
来るため、例えば真空炉が1台ですむなど設備コストが
削減され、作業効率も良くなる。
同様に常温からの加熱、常温への冷却を何回も繰り返
す必要がなく、加熱時間も著しく短縮されるため、大幅
なエネルギーコストの低減と生産性の向上が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るロウ付け・析出硬化処
理の加熱パターンを、従来のそれと対比させて示すグラ
フ、 第2図はその被処理物の組み付けられた状態を示す断面
図、 第3図は析出硬化処理時間を様々に変えて得られた製品
の高温ネジリ試験結果を示すグラフ、 第4図及び第5図は従来の結合方法で製造されたセラミ
ックス製ターボロータシャフトの一例及び他例を夫々示
す部分断面図である。 図中: 1……セラミックス製タービンホイール 2……軸突起部、3……金属スリーブ 4……金属軸 5……充填金属材料(ロウ付け材)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス製回転体の軸突起部に、析出
    硬化型合金でできた金属スリーブと充填金属材料を組み
    付け、その状態で析出硬化型合金の時効温度以上かつ充
    填金属材料の融点以下の温度で20〜240分間保持して金
    属スリーブの析出硬化処理を行ない、続いて更に温度を
    充填金属材料の融点以上に加熱して該材料を上記軸突起
    部と金属スリーブの間隙に充填した後、該スリーブに金
    属軸を溶接することを特徴とするセラミックス製回転体
    と金属軸の結合方法
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