JP2508806Y2 - 公衆衛生用薬剤 - Google Patents

公衆衛生用薬剤

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JP2508806Y2
JP2508806Y2 JP1989056148U JP5614889U JP2508806Y2 JP 2508806 Y2 JP2508806 Y2 JP 2508806Y2 JP 1989056148 U JP1989056148 U JP 1989056148U JP 5614889 U JP5614889 U JP 5614889U JP 2508806 Y2 JP2508806 Y2 JP 2508806Y2
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佳徳 井下
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エステー化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本願考案は,液状の繊維製品用防虫剤・ダニ,ゴキブ
リ用殺虫剤・防黴剤・殺菌剤・消臭剤等の薬効剤を,吸
液性素材からなる基板に含浸させた公衆衛生用薬剤に関
する。
(従来の技術) 近時,昇華性固形防虫剤に替わって,刺激臭の少ない
液体防虫剤を,紙・不織布・無機繊維等の基板に含浸さ
せて,薬効剤を徐々に揮散させる型式の繊維製品用防虫
剤,さらには,液状のダニ,ゴキブリ用殺虫剤・防黴剤
・殺菌剤・消臭剤等の薬効剤を吸液性素材からなる基板
に含浸させた公衆衛生用薬剤が普及している。
しかして,上記の公衆衛生用薬剤は,例えば,固形防
虫剤のように,揮散状態が進行しても,体積が減少しな
いので,その薬効の限界(商品の使用終期)を視覚で確
認することができない。
そこで,従来は,例えば,不織布等を素材とする基板
の表面に,シリカ粉等の白色微粉末を固着して指標を描
くとともに,該基板に油性若しくは水性の防虫薬液を含
浸させ,薬液の揮散浸透に基づく光の屈折率の変化によ
って,上記指標を顕出乃至は変色させて、薬効剤の揮散
限界状態を視認できるように構成した防虫剤,更には,
上記防虫剤の指標全面に,揮散ガスに対して不透過性乃
至半透過性のポリエステル等のフィルム又はシートから
なる半透明カバー材を積層し,基板の裏面から薬液が揮
散するように構成した防虫剤が提案されている。(特開
昭61-72701号公開特許公報) (考案が解決しようとする課題) 上述した従来技術の前例の場合には、薬効が未だ残存
するにも拘らず,限界終期を表示する指標が顕出し,極
端な事例では,含浸薬剤が50%程度揮散した状態で,指
標が鮮明に露呈してしまう欠点がある。
また,後例の場合には,指標の表面全体に揮散ガス不
透過性乃至半透過性のカバー材を積層してあるため,薬
剤は基板の裏面からのみ揮散するか(不透過性の場合)
或は基板の表面から少々揮散するので,薬剤の揮散効果
は,必ずしも良好とは云えない。
このとは,薬効材を含浸させた基板の内部から表面に
薬液が移行する速度と基板の表面から薬剤が揮散する速
度に関係し,その移行速度は,揮散速度よりも若干遅い
ため,基板表面における薬剤の濃度は比較的短時間で低
下する。
そして,基板表面における薬剤濃度の低下に伴って,
指標が緩やかに露呈し始め,薬剤の残量が使開始時の含
浸量の約50%程度になった際に,指標は完全に露呈す
る。
上述した問題点を解消するためには,指標(インジケ
ーター)の表面のみを,薬剤ガス不透過性素材によって
被覆し,指標部からの揮散を実質的にゼロの状態にする
必要がある。
(問題を解決するための手段) 本願考案は,既記した従来技術における問題点を解決
することを企図し,液状の繊維製品用防虫剤・防黴剤・
殺菌剤・消臭剤等の薬効剤を含浸させた基板の表面一部
に,上記含浸薬効剤の揮散限界状態を示す指標を設定
し,該指標の上面に前記薬効剤の揮散を阻止する透明質
の被覆材を附設するとともに,該基板を,薬効剤不滲出
加工を施した不織布で成形したケース内に収容し,且つ
該ケースの片面に覗視窓を設け、該覗視窓の下部に前記
指標を占位させる構成を開発した。
(作用) 本願考案に係る繊維製品用防虫剤その他の公衆衛生用
薬剤は,液状薬効剤を含浸させた基板の表面一部に設定
した含浸薬剤の揮散限界状態を示す指標の上面に,薬効
剤の揮散を阻止する透明質の不透過性被覆材を附設して
あるので,これを、機密密性の外装袋(図示せず)から
取り出して,箪笥の抽斗等に収容する衣類の類の間に配
置するときは、基板に含浸させた薬効剤の揮散作用によ
って,長期間(約6ケ月)に亙って,防虫機能などの薬
効を発揮するが,上記指標部分からの揮散は阻止されて
いるので,基板に含浸させた薬剤の大半が揮散する迄の
間は,覗視窓に指標が顕出することはない。
(実施例) 以下に,本願考案を図面に基づいて説明する。
図中1は,不織布・フェルト・パルプ繊維・濾紙その
他の吸液性素材で形成される基板で,その表面にシリカ
粉等の白色微粉末を固着して,含浸薬剤の揮散限界を表
示する指標2(図示実施例の「おわり」の文字,或は図
示してないが適宜の図様)を,基板1の中央部など基板
の一部に部分的に描き,油性若しくは水性の防虫剤,例
えばピレスロイド系防虫剤を含浸させてある。
3は,上記指標2の上面に,透明のセロファン・プラ
スチックフィルム等の不透過性素材を重ね合わせるか,
或は,透明ワックス・被覆形成樹脂等を塗布するなどの
手段によって附設形成した被覆材である。
4は,前記した指標2の上面に,被覆剤3を附設し,
液体防虫剤を含浸させた基板1を収容するケースであ
る。
なお,このケース4は,含浸薬剤が滲出ないように処
理加工した通気性を有する不織布で成形してある。
5は,ケースの上面に設けた指標2を視認するための
覗視窓である。
本願考案は,上記のように構成してあるため,使用状
態においては,基板1に含浸させた薬剤は,基板1の表
裏面全体から徐々に揮散するが,ケース4の上面に設け
た覗視窓5の下方に形成される凹所に位置する基板1の
指標2は,被覆材4によって被覆されているため,指標
部分2から薬剤が揮散することはない。
即ち,指標2は,基板2に含浸した薬剤の大半が揮散
するまでの間は露呈しないので,覗視窓5から覗視する
ことはできない。
ちなみに,本願考案品の使用開始後,6ケ月を経過した
際に,覗視窓5に「おわり」の指標2が顕出したので,
基板1の残留薬剤量を測定したところ,20%以下であっ
た。
これに対し、被覆材を使用しない同一条件下の実験品
を,使用開始後6ケ月の時点で測定した結果,薬剤は50
%残存することが確認された。
(効果) 途上のように,本願考案は,指標2を,基板表面の一
部に設け,その上面に,指標部分からの薬剤の揮散を阻
止する透視可能な不透過性被覆材を被覆する構成を採用
した結果,縦横約3cm×4cm程度の小型に形成されるこの
種繊維製品防虫剤の基板の揮散表面積を有効に使用し
て,含浸薬剤の揮散を,長期間に亙って安定した状態で
揮散機能を持続させることができる著効を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案品の縦断側面図,第2図はその平面図で
ある。 1……基板,2……指標,3……被覆材,4……不織布製ケー
ス,5……覗視窓

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状の繊維製品用防虫剤・殺虫剤・防黴剤
    ・殺菌剤・消臭剤等の薬効剤を含浸させた基板の表面一
    部に,上記含浸薬効剤の揮散限界状態を表示する指標を
    設定し,該指標の上面に,前記薬効剤の揮散を阻止する
    透明質の被覆材を附設するとともに,該基板を,薬効剤
    不滲出加工を施した不織布で成形したケース内に収容
    し,且つ該ケースの片面に覗視窓を設け,該覗視窓の下
    部に前記指標を占位させたことを特徴とする公衆衛生用
    薬剤。
JP1989056148U 1989-05-16 1989-05-16 公衆衛生用薬剤 Expired - Lifetime JP2508806Y2 (ja)

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JPS6172701A (ja) * 1984-09-17 1986-04-14 Osaka Seiyaku:Kk 防虫能表示器兼用防虫材

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