JP2508774B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置

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JP2508774B2 JP62317569A JP31756987A JP2508774B2 JP 2508774 B2 JP2508774 B2 JP 2508774B2 JP 62317569 A JP62317569 A JP 62317569A JP 31756987 A JP31756987 A JP 31756987A JP 2508774 B2 JP2508774 B2 JP 2508774B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、マイクロコンピュータを用いて内燃機関の
点火位置と機関の排気制御用バルブや吸気バルブとを制
御する内燃機関制御装置に関するものである。
[従来の技術] 最近内燃機関の出力の向上や燃費の改善等を図るため
に点火位置を正確に制御することが要求されるため、マ
イクロコンピュータを用いて点火位置を制御する点火装
置が多く用いられるようになった。
マイクロコンピュータにより点火位置を演算する従来
の点火装置では、1回転の区間を回転速度検出区間と、
点火位置演算区間と、点火位置計測区間とに分けて、回
転速度検出区間の時間の長さから回転速度を検出し、次
いで点火位置演算区間で各回転速度における点火位置を
演算し、点火位置計測区間では基準位置からクロックパ
ルスの計数を開始して、点火位置に対応する所定数のパ
ルスを計数した時に点火位置を定める信号を得ていた。
[発明が解決しようとする課題] 従来の点火装置では、1回転の区間を回転速度検出区
間と、点火位置演算区間と、点火位置計測区間とに分け
る必要があるため、各区間の開始位置を示す信号を発生
する複数のパルサコイルを必要とし、信号発電機の構成
が複雑になるという問題があった。
また内燃機関の性能を充分に発揮させるためには、点
火位置を回転速度に対して制御しただけでは充分でな
く、点火位置をスロットル開度に対しても制御してスロ
ットル開度が大きい(混合ガスの流量が多い)場合程点
火位置を遅角させ、スロットルバルブの開度が小さい
(混合ガスの流量が少ない)場合程点火位置を進ませる
ようにすることが望ましい。
更に機関の性能を向上させるため、実公昭58-7059号
に見られるように、2サイクル内燃機関の排気通路の上
部に排気のタイミングを制御する排気制御用バルブを設
けて回転速度に応じて該バルブを制御することにより、
回転速度の上昇に伴って排気のタイミングを進めたり、
マフラの共振周波数を調整する排気制御用バルブを設け
て回転速度に応じて該バルブを制御することにより、回
転速度の上昇に伴ってマフラの共振周波数を高めたりす
ることが行われている。
また回転速度に応じて吸気バルブを制御することによ
り回転速度の上昇に伴って空気と燃料との混合比を小さ
くするように制御することも行われている。
これらの場合にも、回転速度に応じてバルブ開度を制
御しただけでは充分でなく、バルブ開度を回転速度とス
ロットル開度との双方に対して制御することが望まし
い。
尚本明細書においては、排気タイミングを調整するバ
ルブ及びマフラの共振周波数を調整するバルブを、内燃
機関の排気を制御するバルブの意味で、共に「排気制御
用バルブ」と呼ぶことにする。また排気制御用バルブと
吸気バルブとの双方を包含する語として「制御用バル
ブ」なる語を用いる。
本発明の目的は、点火位置と制御用バルブの開度とを
回転速度とスロットル開度との双方に対して制御し得る
ようにした内燃機関制御装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の構成を第1図を参照して説明する。本発明
は、トリガ信号が与えられた時に動作する1次電流制御
用半導体スイッチ1の動作により点火コイル2の1次電
流を制御して点火用の高電圧を得る点火回路3と、内燃
機関の吸気または排気を制御する制御用バルブ4を操作
するアクチュエータ5と、アクチュエータを駆動するア
クチュエータ駆動回路6と、制御用バルブの開度を検出
するバルブ開度検出器7と、マイクロコンピュータによ
り各回転速度における点火位置とバルブ4の目標開度と
を演算して演算された点火位置で1次電流制御用半導体
スイッチ1にトリガ信号を与え、バルブの開度を目標開
度に近付けるための駆動信号をアクチュエータ駆動回路
6に与える点火位置バルブ開度制御装置8とを備えた内
燃機関制御装置において、点火位置と制御用バルブの開
度とを回転速度とスロットル開度との双方に対して制御
し得るようにしたものである。
そのため、本発明においては、内燃機関の始動回転速
度付近の低速領域での点火位置に相応する位置でスレシ
ョールドレベル以上になる低速時点火位置信号Es1と該
低速時点火位置信号がスレショールドレベル以上になる
位置よりも位相が進んだ位置でスレショールドレベル以
上になる第1の割込み信号Es2とを出力するパルサコイ
ル9と、内燃機関のスロットルの開度を連続的に検出す
るスロットル開度検出器10とを具備している。
点火位置バルブ開度制御装置8は、バルブ開度検出器
7の出力及びスロットル開度検出器10の出力をそれぞれ
デジタル信号に変換して制御用バルブ開度情報及びスロ
ットル開度情報として取り込むアナログデジタル変換器
8aと、与えられた回転速度情報及びスロットル開度情報
に基いて点火位置を与える計数値及び制御用バルブの目
標開度を演算する点火位置バルブ開度演算手段8bと、第
1の割込み信号が発生する毎に点火位置バルブ開度演算
手段8bの動作に割込みをかけて、クロックパルスを計数
している第1のタイマ8cの計数値を前記回転速度情報と
して取込む動作と該第1のタイマ8cをリセットする動作
と既に演算されている点火位置の計数値を第1のレジス
タ8dに蓄積する動作とを行う第1の割込み処理手段8e
と、第1のタイマ8cの計数値と第1のレジスタ8dの内容
とを比較して両者が一致した時に第2の割込み信号を発
生させる第1のコンパレータ8fと、第2の割込み信号が
発生した時に点火位置バルブ開度演算手段8bの動作に割
込みをかけて定常運転時点火位置信号を発生する第2の
割込み処理手段8gと、定常運転時点火位置信号または低
速時点火位置信号のいずれかが発生した時に1次電流制
御用スイッチにトリガ信号を与えるトリガ信号出力回路
8hと、制御用バルブの開度のサンプリング時間に相当す
るクロックパルスの計数値を記憶した第2のレジスタ8i
とクロックパルスを計数する第2のタイマ8jと第2のタ
イマの計数値と第2のレジスタの内容とを比較する第2
のコンパレータ8kとを有して第2のタイマが第2のレジ
スタに記憶された数のクロックパルスを計数する毎に第
3の割込み信号を発生する第3の割込み信号発生手段8m
と、第3の割込み信号が発生する毎に点火位置バルブ開
度演算手段8bの動作に割込みをかけて制御用バルブ開度
情報のサンプリング値により与えられる制御用バルブの
開度と既に演算されている目標開度との偏差を一定の許
容値まで減少させるために必要な駆動信号をアクチュエ
ータ駆動回路6に与える第3の割込み処理手段8nとを備
えている。
[作用] 上記の制御装置においては、パルサコイルが第1の割
込み信号を発生したときに第1のタイマの計数値(機関
が1回転する間に発生したクロックパルスの数)の回転
速度情報として取り込むとともに、回転速度情報とスロ
ットル開度情報とに基づいて既に演算されている点火位
置の計数値を第1のレジスタに蓄積し、第1のタイマの
計数動作を開始させる。第1のタイマの計数値が第1の
レジスタに蓄積された点火位置の計数値に一致すると、
第1のコンパレータが第2の割込み信号を発生する。第
2の割込み信号が発生すると、第2の割込み処理手段が
定常運転時点火位置信号を発生するため、トリガ信号出
力回路が点火回路の一次電流制御用半導体スイッチにト
リガ信号を与える。これにより点火動作が行われる。
また制御用バルブの開度のサンプリング時間が検出さ
れる毎に、第2のコンパレータが第3の割込み信号を発
生する。第3の割込み信号が発生すると、第3の割込み
処理手段が制御用バルブ開度情報のサンプリング値によ
り与えられる制御用バルブの開度と回転速度情報及びス
ロットル開度情報に基づいて既に演算されている目標開
度との偏差を一定の許容値まで減少させるために必要な
駆動信号をアクチュエータ駆動回路に与えるため、制御
用バルブの開度が目標開度に近付けられる。
マイクロコンピュータが動作できない状態にあって、
定常運転時点火位置信号を発生することができないとき
には、パルサコイルが低速時点火位置信号を発生したと
きにトリガ信号出力回路が点火回路の半導体スイッチに
トリガ信号を与える。
上記のように、パルサコイルから第1の割込み信号と
低速時点火位置信号とを得て、第1の割込み信号が発生
する毎に第1のタイマから回転速度情報の取込みを行う
とともに、この第1の割込み信号の発生位置で第1のタ
イマの計数動作を開始させ、該第1のタイマの計数値が
回転速度情報とスロットル開度情報とに基づいて演算さ
れた点火位置の計数値に達したときに定常運転時点火位
置信号を発生させるように構成すると、1回転の区間を
回転速度検出区間と点火位置の演算区間と点火位置の計
測区間とに分けていた従来の点火装置のように、複数の
パルサコイルを必要としないため、信号発電機の構成を
何等複雑にすることなく、点火位置を回転速度とスロッ
トル開度とに対して制御することができる。
また本発明のように、スロットルバルブの開度を連続
的に検出するスロットル開度検出器の出力をアナログデ
ジタル変換器を通してスロットル開度情報として取り込
んで、該スロットル開度情報と回転速度情報とに基づい
て制御用バルブの目標開度を演算するとともに、制御用
バルブ開度情報のサンプリングが行われる毎に、そのサ
ンプリング値により与えられる制御用バルブの開度と回
転速度情報及びスロットル開度情報に基づいて既に演算
されている制御用バルブの目標開度との偏差を一定の許
容値まで減少させるようにアクチュエータ駆動回路に駆
動信号を与えるようにすると、内燃機関の制御用バルブ
の開度を回転速度とスロットル開度との双方に対して正
確に制御することができる。
更に、上記のように構成すると、定常運転時点火位置
信号が発生しないときにも、、パルサコイルが低速時点
火位置信号を発生した時に一次電流制御用スイッチにト
リガ信号を与えて点火動作を行わせることができるた
め、マイクロコンピュータの電源電圧が低く、マイクロ
コンピュータが正常に動作しない状態にあるときでも点
火動作を行わせて機関の運転を継続させることができ
る。
上記のように、本発明によれば、信号発電機の構成を
複雑にすることなく、内燃機関の点火位置と制御用バル
ブの開度とを回転速度とスロットル開度との双方に対し
て制御して機関の性能を向上させることができる。
[実施例] 以下添附図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第2図は第1図の構成を実現した本発明の実施例の全
体的構成を示したものである。
本発明では、回転速度及びスロットル開度に対して点
火位置を制御すると同時に、排気のタイミングやマフラ
の共振周波数或いは燃料と空気との混合比を調整する制
御用バルブを制御する。以下の説明では、2サイクル機
関の排気タイミングを調整するために排気通路の上部に
設けられた制御用バルブを制御するものとし、制御用バ
ルブを開いた時に排気のタイミングが進むものとする。
本実施例では点火回路3としてコンデンサ放電式の回
路が用いられている。点火コイル2は1次コイル2a及び
2次コイル2bを有し、1次コイル2a及び2次コイル2bの
一端は接地されている。点火コイルの2次コイル2bには
図示しない機関の気筒に取付けられた点火プラグPが接
続されている。点火コイルの1次コイル2aの非接地側の
端子に点火エネルギー蓄積用コンデンサC1の一端が接続
され、該コンデンサC1の他端と接地間に1次電流制御用
半導体スイッチ1を構成するサイリスタS1が接続されて
いる。コンデンサC1の他端にはまたダイオードD1のカソ
ードが接続され、該ダイオードD1のアノードと接地間に
エキサイタコイルLxが接続されている。また点火コイル
の1次コイルの両端にはカソードを接地側に向けたダイ
オードD2が接続されている。エキサイタコイルLxは内燃
機関に取付けられた磁石発電機内に設けられ、機関の回
転に同期して正負の半サイクルの電圧Ve1及びVe2を出力
する。
この例では、エキサイタコイルLx→ダイオードD1→コ
ンデンサC1→ダイオードD2及び点火コイルの1次コイル
2a→エキサイタコイルLxの回路により点火エネルギー蓄
積用コンデンサC1を充電するコンデンサ充電回路が構成
され、エキサイタコイルLxの正の半サイクルの出力電圧
Ve1によりこのコンデンサ充電回路を通して点火エネル
ギー蓄積用コンデンサC1が図示の極性に充電される。内
燃機関の点火位置でサイリスタS1のゲートにトリガ信号
が供給されると該サイリスタが導通し、コンデンサC1の
電荷がサイリスタS1を通して点火コイルの1次コイルに
放電する。これにより点火コイルの2次コイルに高電圧
が誘起し、点火プラグPに火花が生じて機関が点火され
る。
5は内燃機関の排気タイミングを調整する制御用バル
ブを操作するアクチュエータで、この例ではアクチュエ
ータ5として電動機Mを駆動源とするものが用いられて
いる。
6は後記する制御装置から与えられる駆動信号に応じ
てアクチュエータ5に駆動電流を流すアクチュエータ駆
動回路で、この例ではブリッジ接続されたトランジスタ
Tr1ないしTr4と、抵抗R1及びR2とからなり、トランジス
タTr1ないしTr4のブリッジ回路の両端にバッテリBの出
力電圧が印加されている。この駆動回路においては、ト
ランジスタTr1のベースに駆動信号ed1が与えられた時に
トランジスタTr1及びTr2が導通して電動機Mに一方向の
電機子電流を流し、該電動機を正転させる。またトラン
ジスタTr3のベースに駆動信号ed2が与えられた時にトラ
ンジスタTr3及びTr4が導通して電動機Mに上記と逆方向
の電機子電流を流し、該電動機を逆転させる。電動機M
の正転及び逆転により制御用バルブが開方向及び閉方向
にそれぞれ操作される。
8はマイクロコンピュータを用いて上記サイリスタS1
にトリガ信号を与える位置(点火位置)と制御用バルブ
の開度とを制御する点火位置バルブ開度制御装置で、こ
の制御装置8は、内燃機関に取付けられた信号発電機内
に設けられたパルサコイル9の出力信号Es1,Es2と、ア
クチュエータ5の出力軸の回転角度から制御用バルブの
開度を検出するバルブ開度検出器7の出力信号Ev1と、
内燃機関のスロットルバルブの開度を連続的に検出する
スロットル開度検出器10の出力信号Ev2とを入力として
マイクロコンピュータにより内燃機関の点火位置とバル
ブの目標開度とを演算し、演算した点火位置でサイリス
タS1にトリガ信号etを与えるとともに、アクチュエータ
駆動回路6に制御用バルブの開度を目標開度に近付ける
ために必要な駆動信号ed1またはed2を与える。
パルサコイル9は、内燃機関に取付けられた信号発電
機内に設けられる。この信号発電機は例えば機関の出力
軸と同期して回転するリラクタ(誘導子)とパルサコイ
ル及び該パルサコイルに磁束を流す磁石を有する信号発
電子とからなり、信号発電子がリラクタに対向する毎に
第10図(A)に示すような信号Es1及びEs2を誘起する。
これらの信号の内、Es1は内燃機関の始動回転領域付近
の低速領域の点火位置(通常は最小進角位置)でスレシ
ョールドレベル以上になる低速時点火位置信号であり、
Es2は該点火位置信号Es1がスレショールドレベル以上に
なる位置よりも所定の角度だけ位相が進んだ位置でスレ
ショールドレベル以上になる第1の割込み信号である。
本実施例において第1の割込み信号Es1がスレショール
ドレベル以上になる位置は内燃機関の最大進角位置より
も僅かに位相が進んだ位置に設定される。
内燃機関が単気筒で、1回転当り1回だけ点火動作を
行わせる場合にはリラクタを1個としてパルサコイルに
信号Es1及びEs2を1回だけ発生させる。また2気筒内燃
機関のように180度間隔で1回転当り2回点火動作を行
わせる場合には、2個のリラクタを180度離れた対称位
置に配置し、1個のパルサコイルに信号Es1及びEs2を1
回転当り2回ずつ発生させる。
図示のバルブ開度検出器7は抵抗体の両端から導出さ
れた固定端子7a,7bと抵抗体に摺動接触する可動接触子7
cとを有するポテンショメータからなり、固定端子7a,7b
間にバッテリBを電源とする図示しない電源回路から直
流定電圧Vccが印加されている。この検出器の可動接触
子7cはアクチュエータ5の出力軸に連動するように設け
られ、可動接触子7cと固定端子7bとの間に制御用バルブ
の開度に比例したバルブ開度検出信号Ev1が得られるよ
うになっている。
またスロットル開度検出器10は抵抗体の両端から導出
された固定端子10a,10bと抵抗体に摺動接触する可動接
触子とを有するポテンショメータからなり、固定端子10
a,10b間に電源回路直流定電圧Vccが印加されている。可
動接触子10cはスロットルバルブに連動するように設け
られ、可動接触子10cと固定端子10bとの間にスロットル
バルブの開度に比例したスロットル開度検出信号Ev2が
得られるようになっている。
次に第3図を参照すると、点火位置制御装置8の構成
が示されている。同図において80はアナログデジタル変
換器(A/D変換器)8a、第1のタイマ8c、第1のレジス
タ8d、第1のコンパレータ8f、第2のタイマ8j、第2の
レジスタ8i及び第2のコンパレータ8k、割込み制御回路
80a、随時与えられる各種のデータを記憶するランダム
アクセスメモリ(RAM)80b及び所定のプログラムを記憶
したリードオンリメモリ(ROM)80cを備えたマイクロコ
ンピュータであり、第2のタイマ8j、第2のレジスタ8i
及び第2のコンパレータ8kにより第3の割込み信号発生
手段8mが構成されている。
81はパルサコイル9が発生する低速時点火位置信号Es
1及び第1の割込み信号Es2をそれぞれパルス状に波形整
形する低速時点火位置信号波形整形回路及び第1の割込
み信号波形整形回路で、低速時点火位置信号Es1及び外
部割込み信号Es2はこれらの波形整形回路により、それ
ぞれ低速時の点火位置及び該点火位置よりも位相が進ん
だ位置で立上るパルス信号Ep1及びEp2に変換される。
第1の割込み信号波形整形回路82の出力パルスEp2は
フリップフロップ回路83のリセット端子rに入力され、
低速時点火位置信号波形整形回路81の出力パルスEp1は
フリップフロップ回路83のセット端子sに入力されてい
る。フリップフロップ回路83の正論理出力端子Qに得ら
れる信号Eqが割込み制御回路80aに入力され、フリップ
フロップ回路の出力端子Qに得られる信号の立下りで割
込み制御回路80aに割込み信号IN1が与えられるようにな
っている。
フリップフロップ回路83の正論理出力端子Qの出力Eq
はまたNOT回路84に入力され、該NOT回路の出力qがア
ンド回路85に入力されている。
マイクロコンピュータ80は、バッテリBを電源とする
定電圧電源回路により駆動され、電源が投入されるとRO
Mに記憶されているプログラムを0番地から実行する。
尚電源回路の出力がマイクロコンピュータを駆動し得る
値に達していない時にはマイクロコンピュータがリセッ
ト状態に保持されるようになっている。
マイクロコンピュータ80はポートAないしCを備えて
いる。ポートA〜Cはマイクロコンピュータがリセット
状態にある時に入力ポートに切替えられ、マイクロコン
ピュータの電源が投入されて該コンピュータが動作可能
な状態になった時に出力ポートに切替えられる。ポート
Aはプルアップ抵抗86を通してバッテリBを電源とする
定電圧電源回路(図示せず。)の出力端子に接続される
とともにNOT回路87の入力端子に接続され、該NOT回路87
の出力aがアンド回路85に入力されている。
後述するように、マイクロコンピュータが動作してい
る時には、定常運転時の点火位置でアンド回路85の出力
側に論理状態が「1」の定常運転時点火位置信号efが出
力される。このアンド回路85の出力は低速時点火位置信
号波形整形回路81の出力信号とともにオア回路88に入力
され、アンド回路85の出力側に定常運転時点火位置信号
efが得られた時またはパルサコイル9が低速時点火位置
信号Es1を出力した時にオア回路88から第2図のサイリ
スタS1のゲートにトリガ信号etが得られるようになって
いる。この例ではオア回路88によりトリガ信号出力回路
8hが構成されている。
またポートB及びCはアクチュエータ駆動回路6のト
ランジスタTr1及びTr3のベースに接続され、アクチュエ
ータのモータMを正転させる場合にはポートB及びCの
論理状態がそれぞれ「1」及び「0」になり、モータM
を逆転させる場合にはポートB及びCの論理状態がそれ
ぞれ「0」及び「1」になるようになっている。
バルブ開度検出器7の出力信号Ev1及びスロットル開
度検出器10の出力信号Ev2はA/Dコンバータ8aの入力端子
AN1及びAN2に入力されてデジタル量の制御用バルブ開度
情報D1及びスロットル開度情報D2に変換され、マイクロ
コンピュータ内のRAMに取込まれる。
マイクロコンピュータ80内には、ROMに記憶された所
定のプログラムにより点火位置バルブ開度演算手段と第
1の割込み処理手段ないし第3の割込み処理手段(第1
図参照)とが実現される。
第1図に示した点火位置バルブ開度演算手段8bは与え
られている回転速度情報とスロットル開度情報とROMに
記憶されている演算式とに基づいて点火位置とバルブの
目標開度とを回転速度とスロットル開度とに対して演算
する。
例えばスロットル開度が0〜25%,25〜50%,50〜75%
及び75〜100%の範囲にあるときにそれぞれ回転速度N
に対する点火位置の特性を第11図の折線a,b,c及びdに
示すように変化させるように、点火位置を回転速度とス
ロットル開度との双方に対して制御する。
また第12図に示すように、スロットル開度が0〜25
%,25〜50%,50〜75%及び75〜100%の範囲にあるとき
にそれぞれ回転速度Nに対する制御用バルブ開度の特性
を第12図の折線aないしdに示すように変化させるよう
に、回転速度Nとスロットル開度との双方に対して制御
用バルブの開度を制御する。
上記点火位置バルブ開度演算手段8bはROMに記憶され
たプログラムのメインルーチンMAINで実現される。この
演算手段のアルゴリズムを示すフローチャートを第6図
に示す。
メインルーチンMAINが開始されると、先ずRAMに記憶
されている各データの初期化(イニシャライズ)を行
い、次いでA/D変換器8aから得られるスロットル開度情
報D2をスロットル開度の現在値データVとしてRAMに記
憶する。
マイクロコンピュータのROM内には、スロットル開度
データV及び別のルーチンで与えられる回転速度データ
Neの関数として点火位置θigを演算する演算式f(Ne,
V)及びスロットル開度データV及び回転速度データNe
の関数として排気バルブまたは吸気バルブの目標開度θ
aを演算する演算式g(Ne,V)とが記憶されており、与
えられた回転速度データNe及びスロットル開度データV
とこれらの演算式とにより、点火位置θigとバルブの目
標開度θaとを演算する。これらのデータはRAM内の所
定のアドレスに記憶させておく。点火位置θig及びバル
ブの目標開度θaが演算された後再びA/D変換器からス
ロットル開度情報D2を取込み、以後同じ動作を繰返す。
上記点火位置バルブ開度制御装置において回転速度デ
ータNeの取込みは次のように行われる。パルサコイル9
が第1の割込み信号Es2を出力すると、フリップフロッ
プ回路83がリセットされるため、第10図(B)に示した
ようにフリップフロップ回路の正論理出力Eqが零に立下
り、この立下りで割込み制御回路80aに割り込み信号IN1
が与えられる。これにより第6図のメインルーチンが実
行中のステップを終了した所で中断され、第7図の割込
みルーチンINT1が実行されて第1の割込み処理手段が実
現される。この割込みルーチンにおいては先ずポートA
の出力Eaの論理状態が「1」にされ(第10図D参照)、
次いで第1のタイマ8cの計数値がRAM内に回転速度デー
タNeとして記憶される。この回転速度データは前回の第
1の割込み信号Es2が発生してから今回の第1の割込み
信号Es2が発生するまでに第1のタイマ8cが計数したク
ロックパルスの計数値であり、機関の回転速度が高くな
れば小さくなり、回転速度が低くなれば大きくなる。従
ってこの回転速度データNeは機関の回転速度に1対1で
対応しており、このデータに基いて各回転速度における
点火位置を演算できる。タイマの計数値をRAMに回転速
度データNeとして記憶させた後、第1のタイマ8cをリセ
ットし、該タイマに新たな計数を開始させる。次いで既
に第6図のメインルーチン(点火位置バルブ開度演算手
段)で演算されている点火位置データθigの内容を第1
のレジスタ8dに転送した後割込みルーチンを終了する。
レジスタ8dに与えられる点火位置データは、機関のクラ
ンク軸が外部割込み信号Es2の発生位置から点火位置ま
で回転する間にタイマ8cにより計数されるクロックパル
スの計数値に等しくなっている。
第7図の割込みルーチンが終了すると第6図のメイン
ルーチンの実行が再開され、点火位置及びバルブの目標
開度の演算が再開される。第7図においてRETIは割込み
開始時のメインルーチンの最後のステップの次のステッ
プに戻ることを意味している。
第7図の割込みルーチンにより第1のレジスタ8dに点
火位置データθigが転送されると、第1のコンパレータ
8fが該レジスタ8dの内容とタイマ8cの計数値とを比較
し、タイマ8cの計数値がレジスタ8dの内容に一致した時
にコンパレータ8fが割込み制御回路80aに第2の割込み
信号IN2を与える。これにより第8図に示す第2の割込
みルーチンINT2が実行され、第2の割込み処理手段が実
現される。この割込みルーチンにおいては、ポートAの
論理状態が「0」にされ、その後第6図のメインルーチ
ンに戻る。
第3図に示した点火位置制御装置においては、第1の
割込み信号Es2が発生して(割込み信号Es2の発生位置は
最大進角位置よりも僅かに位相が進んだ位置に設定され
ている。)フリップフロップ回路83がリセットされてか
ら低速時点火位置信号Es1が発生してフリップフロップ
回路83がセットされるでの間NOT回路84の出力qの論
理状態が「1」になっている。ポートAの出力Eaの論理
状態が「1」の時には、NOT回路87の出力aの論理状
態が「0」であるため、アンド回路85の出力は「0」で
ある。マイクロコンピュータが演算した点火位置でポー
トAの出力Ea(第10図D参照)の論理状態が「0」にな
ると、NOT回路87の出力a(第10図E参照)の論理状
態が「1」になり、アンド回路85の出力側に定常運転時
点火位置信号ef(第10図F参照)が得られる。低速時点
火位置信号Es1が発生してフリップフロップ回路83の出
力Eqが「1」になると、アンド回路85の出力が「0」に
なる。オア回路88の出力はアンド回路85の出力が「1」
になっている時及び低速時点火位置信号Es1がスレショ
ールドレベル以上になっていて波形整形回路81からパル
ス信号Ep1(第10図G参照)が発生している時に「1」
になる。従って定常運転時にサイリスタS1のゲートに与
えられるトリガ信号etの波形は第10図(H)に示すよう
になる。
本実施例では、バッテリBを電源とする電源回路の出
力がマイクロコンピュータを駆動し得る大きさに達して
ない時に、マイクロコンピュータをリセット状態に保持
するようになっている。マイクロコンピュータがリセッ
ト状態にある時には、ポートAが入力ポートに設定され
てその出力Eaの論理状態が「1」に保持されているた
め、アンド回路85の出力は「0」に保たれている。この
時波形整形回路81の出力パルスEp1によりオア回路88を
通してサイリスタS1にトリガ信号etが与えられる。
第3図の制御装置において、第2のレジスタ8i内に
は、バルブ開度のサンプリング時間(例えば(0.5mse
c)に相当するクロックパルスの計数値が記憶されてい
る。第2のタイマはクロックパルスを計数しており、第
2のコンパレータ8kは第2のタイマの計数値と第2のレ
ジスタ8iの内容とを比較して両者が一致した時に(サン
プリング時間が経過した時に)割込み制御回路80aに第
3の割込み信号IN3を与える。
この第3の割込み信号が発生すると、割込み制御回路
80aがメインルーチンに割込みをかけて第9図に示す割
込みルーチンINT3を実行させ、第1図に示す第3の割込
み処理手段8nを実現する。
第9図に示す割込みルーチンでは、先ず第2のタイマ
8jをリセットし、次いで制御用バルブ開度情報D1をバル
ブ開度の現在値θとしてRAMに取込む。次にメインルー
チンで演算し終っている制御用バルブの目標開度θaか
らバルブ開度の現在値θを減算し、その結果を偏差θ′
としてRAMに取込む。偏差θ′が正の時には、該偏差をR
OMに予め記憶されている一定の許容値θ0と比較し、
θ′がθ0よりも大きい場合には、ポートBの論理状態
を「1」とし、ポートCの論理状態を「0」としてアク
チュエータ駆動回路6のトランジスタTr1に駆動信号ed1
を与える。この時トランジスタTr1及びTr2が導通し、ア
クチュエータのモータMを正転させて制御用バルブを開
く方向に操作する。また偏差θ′がθ0以下の時にはポ
ートB及びCのいずれをも「0」とし、アクチュエータ
駆動回路6への駆動信号の供給を停止する。
偏差θ′が負の時には、該偏差の符号を反転させた
後、θ′とθ0とを比較し、偏差θ′がθ0よりも大きい
時にポートB及びCをそれぞれ「0」及び「1」とし、
アクチュエータ駆動回路6のトランジスタTr3に駆動信
号ed2を与える。この時トランジスタTr3及びTr4が導通
し、アクチュエータのモータMを逆転させる。偏差θ′
がθ0以下の時にはポートB及びCのいずれをも「0」
とし、アクチュエータ駆動回路6への駆動信号の供給を
停止する。
このように、偏差θ′が正負に応じてアクチュエータ
のモータを正転または逆転させ、制御用バルブの開度を
目標開度に近付ける。
許容値θ0は制御用バルブの制御動作に不感帯を与え
るためのデータで、偏差θ′がθ0以下の時(不感帯に
ある時)には制御用バルブの操作を行わないようにし、
これにより制御用バルブが目標開度付近を行ったり来た
りして制御動作が不安定になるのを防止している。
上記の実施例では、バッテリBを電源とする電源回路
により点火位置バルブ開度制御装置8を動作させるよう
にしているが、第4図に示すように、エキサイタコイル
Lxの電源として直流定電圧を出力する電源回路11を設け
て、該電源回路11の出力で点火位置バルブ開度制御装置
8を駆動するようにしてもよい。第4図に示した回路に
おいては、エキサイタコイルLxの一端と接地間にアノー
ドを接地側に向けたダイオードD3が挿入され、エキサイ
タコイルLxのダイオードD3側の端子にダイオードD4のア
ノードが接続されている。ダイオードD4のカソードと接
地間に電源コンデンサC2が接続され、ダイオードD4とコ
ンデンサC2との直列回路の両端にサイリスタS2が接続さ
れている。コンデンサC2の両端には抵抗R3及びR4の直列
回路からなる分圧回路が接続され、該分圧回路の分圧点
がツェナーダイオードZ1を通してサイリスタS2のゲート
に接続されている。またエキサイタコイルLxの非接地側
の端子と接地間にアノードを接地側に向けたダイオード
D5が接続されている。電源コンデンサC2とダイオードD4
及びD5とサイリスタS2と抵抗R3及びR4とツェナーダイオ
ードZ1とにより電源回路11が構成され、電源コンデンサ
C2の両端電圧が制御装置8の電源端子に印加されてい
る。電源コンデンサC2の端子電圧またはリセット回路12
に入力され、電源回路11の出力電圧が点火位置バルブ開
度制御装置8(特にマイクロコンピュータ)を動作させ
るために必要な電圧に達していない時にマイクロコンピ
ュータにリセット信号を与えて該マイクロコンピュータ
をリセット状態に保持するようになっている。点火位置
バルブ開度制御装置8の構成は前記の実施例と同様であ
る。
第4図に示したように構成した場合には、機関の回転
速度が低く、電源回路11の出力電圧がマイクロコンピュ
ータを正常に動作させるために必要な値に達していない
時には、マイクロコンピュータがリセット状態に保持さ
れている。この時点火位置を定めるトリガ信号はパルサ
コイル9が出力する低速時点火位置信号により与えられ
る。機関が始動し、その回転速度がある大きさ(通常は
800rpm程度)以上になると、電源コンデンサC2の端子電
圧がマイクロコンピュータを正常に動作させ得る値に達
するため、該マイクロコンピュータのリセットが解除さ
れ、マイクロコンピュータはROMに記憶されたプログラ
ムを0番地から実行する。
第5図は電源回路11の他の構成例を示したもので、こ
の例では、エキサイタコイルLxのダイオードD1と反対側
の端子が接地され、点火エネルギー蓄積用コンデンサC1
と点火コイル2の1次コイルとの間にアノードを点火コ
イル側に向けたダイオードD6が挿入されている。そして
コンデンサC1とダイオードD6のカソードとの接続点にダ
イオードD7のアノードが接続され、該ダイオードD7のカ
ソードと接地間にダイオードD4を通して電源コンデンサ
C2が接続されている。電源回路11のその他の構成は第3
図に示した例と同様である。
第5図に示した例では、エキサイタコイル2の正の半
サイクルの出力により、エキサイタコイルLx→ダイオー
ドD1→コンデンサC1→ダイオードD7→ダイオードD4→コ
ンデンサC2→エキサイタコイルLxの経路でコンデンサC1
及びコンデンサC2が充電される。ここでコンデンサC2の
静電容量はコンデンサC1の静電容量よりも充分大きく設
定され、コンデンサC1に蓄積される点火エネルギーが不
足しないように配慮されている。
電源回路11の構成は第4図及び第5図に示した例に限
られるものではなく、エキサイタコイルLxの出力により
一方の極性に充電される電源コンデンサC2と該電源コン
デンサの両端の電圧を一定に保つ定電圧手段とを備えた
回路であればいかなるものでもよい。例えば上記実施例
に示したものと同様の構成の電源回路をエキサイタコイ
ルLxに対して並列に接続して、エキサイタコイルの正の
半サイクルの出力で点火エネルギー蓄積用コンデンサC1
を介さずに電源コンデンサC2を充電するようにしてもよ
い。定電圧手段としては電源コンデンサC2に並列接続し
たツェナーダイオードを用いてもよい。
上記の実施例では、第3の割込み信号発生手段を構成
する第2のタイマを第3の割込み処理手段によりリセッ
トするようにしたが、第2のコンパレータが出力する第
3の割込み信号により第2のタイマをリセットするよう
にしてもよい。
上記の実施例では、アクチュエータ5のモータMの速
度制御を行っていないが、制御用バルブの開度を精度良
く制御するためには、アクチュエータ5のモータMの速
度制御を行って、制御用バルブの開度が目標値に近付い
た時にモータMの速度を低下させるようにするのが好ま
しい。そのためには、例えばバルブ開度検出器の出力信
号をデジタル変換して得た制御用バルブ開度情報の過去
の値をRAMに記憶しておき、該過去の情報と、現在の制
御用バルブ開度情報との偏差の大きさからモータの速度
を判断して、該偏差が小さくなるに従ってモータMの駆
動電流の通電角を小さくしてモータの駆動電流を減少さ
せるようにすればよい。
上記の実施例では、アクチュエータとしてモータを駆
動源としたものを用いたが、プランジャ形の電磁石等を
駆動源としたアクチュエータを用いることもできる。
上記の実施例では、点火コイル2の出力を単一の気筒
の点火プラグに供給しているが、点火コイル2の両端を
それぞれ2つの点火プラグの非接地側端子に接続する、
いわゆる「同時発火コイル」を採用するとともに、パル
サコイルを設ける信号発電機の回転子に180度間隔で2
個のリラクタ(誘導子)を設けてパルサコイル9が1回
転当り180度間隔で2回信号を発生するように構成する
ことにより、1つの点火コイルの出力で2気筒を80度間
隔で点火することもできる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、パルサコイルから第
1の割込み信号と低速時点火位置信号とを得て、第1の
割込み信号が発生する毎に回転速度情報の取込みを行う
と共に、この第1の割込み信号の発生位置を基準にし
て、回転速度情報及びスロットル開度情報に基づいて演
算された点火位置の計測を開始させるので、1回転の区
間を回転速度の検出区間と点火位置の演算区間と点火位
置の計測区間とに分けていた従来の点火装置のように複
数のパルサコイルを必要としない。従って、信号発電機
の構成を何等複雑にすることなく、機関の点火位置を回
転速度とスロットル開度との双方に対して制御すること
ができる利点がある。
また本発明によれば、スロットルバルブの開度を連続
的に検出するスロットル開度検出器と制御用バルブの開
度を検出するバルブ開度検出器とを設けて、両検出器の
出力をアナログデジタル変換器を通してスロットル開度
情報及び制御用バルブ開度情報として取り込み、スロッ
トル開度情報と回転速度情報とにより制御用バルブの目
標開度を演算して、制御用バルブの開度がサンプリング
される毎に、制御用バルブの開度とその目標開度との偏
差を許容値まで減少させるように制御用バルブを操作す
るアクチュエータを駆動するようにしたので、制御用バ
ルブの開度を回転速度とスロットル開度との双方に対し
て正確に制御することができる利点がある。
更に本発明によれば、定常運転時点火位置信号が発生
しないときにも、パルサコイルが低速時点火位置信号を
発生した時に一次電流制御用スイッチにトリガ信号を与
えて点火動作を行わせることができるため、マイクロコ
ンピュータの電源電圧が低く、マイクロコンピュータが
正常に動作しない状態にあるときでも点火動作を行わせ
て機関の運転を継続させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示す構成図、第2図は第1
図の構成を具体的にした実施例を示す回路図、第3図は
第2図の実施例の点火位置バルブ開度制御装置の構成を
示すブロック図、第4図及び第5図はそれぞれ本発明で
用いることができる電源回路の異なる変形例を示す回路
図、第6図は第1図及び第2図に示した実施例における
点火位置バルブ開度演算手段のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート、第7図及び第8図はそれぞれ同実施例で用
いる第1及び第2の割込み処理手段のアルゴリズムを示
すフローチャート、第9図は第3の割込み処理手段のア
ルゴリズムを示すフローチャート、第10図は第2及び第
3図の各部の信号波形を示す波形図、第11図はスロット
ルバルブの開度に応じて回転速度に対する点火特性を4
段階に切替える場合の点火特性の一例を示す線図、第12
図はスロットルバルブの開度に応じて回転速度に対する
制御用バルブの制御特性を4段階に切換える場合の特性
の一例を示した線図である。 1……1次電流制御用半導体スイッチ、2……点火コイ
ル、3……点火回路、4……制御用バルブ、5……アク
チュエータ、6……アクチュエータ駆動回路、7……バ
ルブ開度検出器、8……点火位置バルブ開度制御装置、
8a……アナログデジタル変換器、8b……点火位置バルブ
開度演算手段、8c……第1のタイマ、8d……第1のレジ
スタ、8e……第1の割込み処理手段、8f……第1のコン
パレータ、8g……第2の割込み処理手段、8j……第2の
タイマ、8i……第2のレジスタ、8k……第2のコンパレ
ータ、8m……第3の割込み信号発生手段、80……マイク
ロコンピュータ、9……パルサコイル、10……スロット
ル開度検出器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリガ信号が与えられた時に動作する1次
    電流制御用半導体スイッチの動作により点火コイルの1
    次電流を制御して点火用の高電圧を得る点火回路と、前
    記内燃機関の吸気または排気を制御する制御用バルブを
    操作するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動
    するアクチュエータ駆動回路と、前記制御用バルブの開
    度を検出するバルブ開度検出器と、マイクロコンピュー
    タにより各回転速度における点火位置と前記制御用バル
    ブの目標開度とを演算して演算された点火位置で前記1
    次電流制御用半導体スイッチにトリガ信号を与え、前記
    制御用バルブの開度を目標開度に近付けるための駆動信
    号を前記アクチュエータ駆動回路に与える点火位置バル
    ブ開度制御装置とを備えた内燃機関制御装置において、 内燃機関の始動回転速度付近の低速領域での点火位置に
    相応する位置でスレショールドレベル以上になる低速時
    点火位置信号と該低速時点火位置信号がスレショールド
    レベル以上になる位置よりも位相が進んだ位置でスレシ
    ョールドレベル以上になる第1の割込み信号とを出力す
    るパルサコイルと、 前記内燃機関のスロットルの開度を連続的に検出するス
    ロットル開度検出器とを具備し、 前記点火位置バルブ開度制御装置は、 前記バルブ開度検出器の出力及び前記スロットル開度検
    出器の出力をそれぞれデジタル信号に変換して制御用バ
    ルブ開度情報及びスロットル開度情報として取り込むア
    ナログデジタル変換器と、 与えられた回転速度情報及びスロットル開度情報に基い
    て点火位置を与える計数値及び制御用バルブの目標開度
    を演算する点火位置バルブ開度演算手段と、 前記第1の割込み信号が発生する毎に前記点火位置バル
    ブ開度演算手段の動作に割込みをかけて、クロックパル
    スを計数している第1のタイマの計数値を前記回転速度
    情報として取込む動作と該第1のタイマをリセットする
    動作と既に演算されている点火位置の計数値を第1のレ
    ジスタに蓄積する動作とを行う第1の割込み処理手段
    と、 前記第1のタイマの計数値と前記第1のレジスタの内容
    とを比較して両者が一致した時に第2の割込み信号を発
    生させる第1のコンパレータと、 前記第2の割込み信号が発生した時に前記点火位置バル
    ブ開度演算手段の動作に割込みをかけて定常運転時点火
    位置信号を発生する第2の割込み処理手段と、 前記定常運転時点火位置信号または前記低速時点火位置
    信号のいずれかが発生した時に前記1次電流制御用スイ
    ッチにトリガ信号を与えるトリガ信号出力回路と、 制御用バルブの開度のサンプリング時間に相当するクロ
    ックパルスの計数値を記憶した第2のレジスタと前記ク
    ロックパルスを計数する第2のタイマと該第2のタイマ
    の計数値と第2のレジスタの内容とを比較する第2のコ
    ンパレータとを有して第2のタイマが第2のレジスタに
    記憶された数のクロックパルスを計数する毎に第3の割
    込み信号を発生する第3の割込み信号発生手段と、 前記第3の割込み信号が発生する毎に前記点火位置バル
    ブ開度演算手段の動作に割込みをかけて前記制御用バル
    ブ開度情報のサンプリング値により与えられる制御用バ
    ルブの開度と既に演算されている目標開度との偏差を一
    定の許容値まで減少させるために必要な駆動信号を前記
    アクチュエータ駆動回路に与える第3の割込み処理手段
    とを備えていることを特徴とする内燃機関制御装置。
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