JP2508025Y2 - 台間玉貸機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は隣り合うパチンコ台間に設置される台間玉貸
機に関する。

（従来の技術） この種台間玉貸機においては、近年、玉貸機本体の前
面にノズル状の玉案内体を回動可能に設け、その玉案内
体をこれの先端の玉出口が例えば右側のパチンコ台の受
皿に臨む状態とすることにより、玉（パチンコ玉）をそ
の受皿へ直接供給するようにしたものが考えられてい
る。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、一般に、台間玉貸機から右側のパチン
コ台の受皿までは近いが、左側のパチンコ台の受皿まで
は遠く、上記玉案内体の玉出口が左側のパチンコ台の受
皿までは届かないため、右側の遊技者のみにしか玉を供
給できない。このため、この種の台間玉貸機は夫々のパ
チンコ台に対応して設ける必要がある。また、玉案内体
が前方或いはパチンコ台側へ突出した状態となるため、
その玉案内体が邪魔になるという問題点もある。

そこで、本考案の目的は、隣り合うパチンコ台間に一
台設けるのみで両側の遊技者に玉を供給でき、しかも玉
案内体が邪魔になることがない台間玉貸機を提供するに
ある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案の台間玉貸機は、パチンコ台に隣接して設けら
れ前面に玉送出口を有した玉貸機本体と、 この玉貸機本体に前記玉送出口を囲繞するようにして
固定状態に設けられ周壁部の下部に第１の孔部が形成さ
れると共に周壁部の側部に第２の孔部が形成された筒部
材と、 この筒部材の内部にその周方向へ回動可能に収納され
後面に常に前記玉送出口と連通する第１の開口部を有す
ると共に周側面に回動に伴い前記第１及び第２の孔部と
選択的に連通する第２の開口部を有する玉通路が形成さ
れたロータと、 前記玉貸機本体の前面に下方の待機位置と上方の貸出
位置との間で往復移動可能に設けられ、待機位置で前記
ロータを前記第２の開口部が前記筒部材の第２の孔部と
連通するように保持し、その待機位置から貸出位置への
移動に伴いロータを前記第２の開口部が筒部材の第１の
孔部と連通するように回動させて前記玉通路に供給され
る玉をその第１の孔部を通して下端の第１の玉出口へ案
内する第１の玉案内体と、 前記筒部材の外周部に直立状態の待機位置と先端の第
２の玉出口が前記パチンコ台の受皿に臨む傾倒状態の貸
出位置との間で往復回動可能に設けられ、待機位置で前
記筒部材の第２の孔部を閉鎖し、待機位置から貸出位置
への回動に伴い前記第１の孔部を閉鎖すると共に第２の
孔部と連通状態となって前記玉通路に供給される玉をそ
の第２の孔部を通して受けて先端の第２の玉出口から前
記受皿へ案内する第２の玉案内体とを具備する構成とし
たところに特徴を有する。

（作用） 受皿が玉貸機本体に近い側の例えば右側の遊技者に対
しては、第２の玉案内体を直立状態の待機位置から傾倒
状態の貸出位置へ回動させることにより、この第２の玉
案内体が筒部材の第２の孔部及びロータの第２の開口部
と連通状態となり、玉送出口から供給された玉をロータ
の玉通路及び筒部材の第２の孔部を通して先端の第２の
玉出口から受皿へ直接供給できる。また、反対側の遊技
者に対しては、第１の玉案内体を下方の待機位置から上
方の貸出位置へ移動させることにより、ロータが回動さ
れて第２の開口部が下向きとなって筒部材の第１の孔部
と連通する状態となり、玉送出口から供給された玉をロ
ータの玉通路及び筒部材の第１の孔部を通して下端の第
１の玉出口から遊技者に供給できる。従って、第１及び
第２の玉案内体を選択的に使用することにより左右両側
の遊技者に対して玉を供給することができる。

しかも、このものによれば、第１の玉案内体は玉貸機
本体の前面に沿って上下動するもであるから、邪魔にな
ることがなく、また、第２の玉案内体は待機位置で玉貸
機本体の前面に沿った直立状態となるから、やはり邪魔
になることはない。

（実施例） 以下、本考案の一実施例につき図面を参照して説明す
る。

まず第１図及び第２図において、玉貸機本体１は隣り
合うパチンコ台2,2間に設置されており、この玉貸機本
体１の前面には玉送出口３が設けられていると共に、図
示はしないが硬貨投入口及び返却口が設けられており、
硬貨投入口へ硬貨が投入されることに基づき玉送出口３
へ所定数の玉（パチンコ玉）が供給されるようになって
いる。

４は第３図にも示すように円筒状をなす筒部材で、玉
送出口３を囲繞するようにして玉貸機本体１にねじ止め
等によって固定状態に取り付けられており、前方へ突出
した周壁部の下部に円形の第１の孔部５が形成されてい
ると共に、周壁部の側部にも円形の第２の孔部６が形成
され、また、周壁部の前側の端面に第1,第２及び第３の
凸部7,8,9が前方へ向けて突設されている。

10は筒部材４の内部にその周方向へ回動可能に収納さ
れたロータで、これには、後面に常に前記玉送出口３と
連通する円形の第１の開口部11aを有すると共に周側面
に回動に伴い筒部材４の第１及び第２の孔部5,6と選択
的に連通する円形の第２の開口部11bを有する玉通路11
が形成さている。また、このロータ10には、前面の中央
部に凸部12が前方へ向けて突設されていると共に、前面
の所定部位に径方向へ延びる長穴を有するリンク部13が
設けられている。リンク部13の先端部はロータ10から外
方へ突出していて、そのリンク部13の移動範囲が筒部材
４の第２の凸部８と第３の凸部９とにより規制されるこ
とによってロータ10の回動範囲が規制されている。

14は第２の玉案内体で、これは、先端に第２の玉出口
15aを有するノズル部15と、このノズル部15の基端部に
設けられた円弧状のガイド部16とから構成されており、
上記筒部材４の外周部にガイド部16を介して回動可能に
取り付けられている。この第２の玉案内体14は、第１図
に示す直立状態の待機位置と、第４図に示すように先端
の第２の玉出口15aが右側のパチンコ台２における受皿2
aに臨む傾倒状態の貸出位置との間で往復回動可能とな
っていて、待機位置では筒部材４の下向きの第１の孔部
５を開放していると共に横向きの第２の孔部６をガイド
部16により閉鎖し、また、貸出位置ではガイド部16によ
り第１の孔部５を閉鎖すると共にノズル部15の基端部の
開口部15bが第２の孔部６と連通状態となる。ノズル部1
5の基端部前面には凸部17が前方へ向けて突設されてい
る。18はロータ10の凸部12に取り付けられた二股状をな
すねじりコイルばねで、一方の腕部を筒部材４の第１の
凸部７に引っ掛けると共に、他方の腕部をノズル部15の
凸部17に引っ掛けており、そのばね力により第２の玉案
内体14を待機位置方向へ付勢している。

19は第２の玉案内体14のガイド部16を覆うようにして
玉貸機本体１にねじ止め等により固定状態に設けられた
カバーで、上部に第２の玉案内体14のノズル15の回動範
囲を規制する開口部20が形成されていると共に、下部に
矩形筒状の枠部21が形成されており、この枠部21におけ
る左右両側の内面側下端部にストッパ用の突条部22,22
が設けられている。

23は下端部に第１の玉出口24を有した矩形筒状をなす
第１の玉案内体で、上記枠部21内に上下回動可能に設け
られており、左右両側の外面の中間部に枠部21の突条部
22,22と対応する突条部25,25が設けられていると共に、
前面の上端部に引っ掛け部26が設けられ、この引っ掛け
部26の先端が前記リンク部13の長穴に前方から引っ掛け
られている。この第１の玉案内体23は、突条部25,25が
枠部21の突条部22,22に受けられることにより第１図に
示す待機位置に保持され、その待機位置で引っ掛け部26
及びリンク13を介しロータ10を第２の開口部11bが筒部
材４の第２の孔部６と連通するように保持し、第５図に
示すように上方の貸出位置へ移動されると、引っ掛け部
26及びリンク部13を介しロータ10を第２の開口部11bが
筒部材４の第１の孔部５と連通するように回動させるよ
うになっている。尚、27は第１の玉案内体23の後面に突
設されたガイド凸部である。

而して、第１及び第２の玉案内体14,23が共に待機位
置に位置された第１図及び第２図の状態において、直立
状態の待機位置にある第２の玉案内体14をねじりコイル
ばね18のばね力に抗し第１図中矢印Ａ方向へ操作して第
４図に示す傾倒状態の貸出位置へ回動させると、ノズル
部15の基端側の開口部15bが筒部材４の横向きの第２の
孔部６と連通状態となり、玉送出口３から玉通路11へ供
給された玉は第２の孔部６及び開口部15bを通してノズ
ル部15に受けられ、そのノズル15の先端の第２の玉出口
15aから右側のパチンコ台２の受皿2aへ直接供給され
る。そして、第２の案内体14に対する回動操作力を解除
すると、第２の案内体14はねじりコイルばね18のばね力
により上方へ回度をされて直立状態の待機位置へ復帰す
る。このとき、第１の玉案内体23は待機位置に位置され
たままである。

また、第１図及び第２図の状態において、下方の待機
位置にある第１の玉案内体23を押し上げて第５図に示す
上方の貸出位置へ移動させると、引っ掛け部26及びリン
ク13を介してロータ10が矢印Ｂ方向へ回動され、ロータ
10の第２の開口部11bが筒部材４の下向きの第１の孔部
５と連通状態となり、玉送出口３から玉通路11へ供給さ
れた玉は第１の孔部５から第１の玉案内体23を通して下
端の第１の玉出口24へ案内され、以てその第１の玉出口
24から玉が供給される。そして、第１の玉案内体23の押
し上げを解除すると、第１の玉案内体23は自重で下方の
待機位置へ移動すると共に、ロータ10は反矢印Ｂ方向へ
回動されて第２の開口部11bが筒部材４の第２の孔部６
と対応する状態となる。

一方、第６図に示すように、第２の玉案内体14を貸出
位置へ回動させると共に、第１の玉案内体23を貸出位置
へ移動させた場合には、ロータ10の第２の開口部11bが
下向きとなって該第２の開口部11bと第２の玉案内体14
のノズル部15とは連通状態とはならず、また、筒部材４
の第１の孔部５は第２の玉案内体14のガイド部16によっ
て閉鎖されるから、この状態で玉送出口３から玉通路11
に玉が供給されたとしても、玉は第１及び第２の玉案内
体23及び14のどちらにも供給されない。

このような本実施例によれば、受皿2aが玉貸機本体１
に近い側の右側の遊技者に対しては、第２の玉案内体14
を傾倒状態の貸出位置へ回動させることにより玉を受皿
2aへ直接供給でき、また、左側の遊技者に対しては、第
１の玉案内体23を上方の貸出位置へ移動させることによ
り玉を供給できる。従って、第１及び第２の玉案内体2
3,14を選択的に使用することにより左右両側の遊技者に
対して玉を供給できるから，玉貸機としては２台のパチ
ンコ台に対して１台の割合で設置すれば良く、夫々のパ
チンコ台に対応して設ける必要はない。

しかも、第１の玉案内体23は玉貸機本体１の前面に沿
って上下方向へ移動するものであるから、邪魔になるこ
とがなく、また、第２の玉案内体14は待機状態で玉貸機
本体１の前面に沿った直立状態となるから、やはり邪魔
になることがない。

さらには、第１及び第２の玉案内体23,14を共に貸出
位置へ位置させた場合には、玉はどちらにも供給されな
いようになっているから、仮に左右の両遊技者が第１及
び第２の玉案内体23及び14を同時に操作したとしても、
どちらか一方の遊技者にのみ玉が供給されるということ
がなく、両遊技者間でのトラブルの発生を防止できる。

［考案の効果］ 以上の記述にて明らかなように、本考案によれは、第
１及び第２の玉案内体を選択的に使用することにより左
右両側の遊技者に対して玉を供給できるから、玉貸機と
しては２台のパチンコ台に対して１台の割合で設置すれ
ば良く、夫々のパチンコ台に対応して設ける必要はな
い。しかも、第１の玉案内体は玉貸機本体の前面に沿っ
て上下方向へ移動し、また、第２の玉案内体は待機位置
で玉貸機本体の前面に沿った直立状態となるから、これ
ら第１及び第２の玉案内体が邪魔になることがない。さ
らには、第１及び第２の玉案内体を共に貸出位置へ位置
させた場合には、玉はどちらにも供給されないようにな
っているから、仮に左右の両遊技者が第１及び第２の玉
案内体を同時に操作したとしても、どちらか一方の遊技
者にのみ玉が供給されるということがなく、両遊技者間
でのトラブルの発生を防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は第１及び第２
の玉案内体が共に待機位置にある状態の正面図、第２図
は同状態の縦断側面図、第３図は要部の分解斜視図、第
４図は第２の玉案内体を貸出位置へ回動させた状態の正
面図、第５図は第１の玉案内体を貸出位置へ移動させた
状態の正面図、第６図は第１及び第２の玉案内体を共に
貸出位置へ移動させた状態の正面図である。 図面中、１は玉貸機本体、２はパチンコ台、2aは受皿、
３は玉送出口、４は筒部材、５は第１の孔部、６は第２
の孔部、10はロータ、11は玉通路、11aは第１の開口
部、11bは第２の開口部、13はリンク、14は第２の玉案
内体、15aは第２の玉出口、18はねじりコイルばね、19
はカバー、23は第１の玉案内体、24は第１の玉出口、26
は引っ掛け部を示す。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ台に隣接して設けられ前面に玉送
   出口を有した玉貸機本体と、 この玉貸機本体に前記玉送出口を囲繞するようにして固
   定状態に設けられ周壁部の下部に第１の孔部が形成され
   ると共に周壁部の側部に第２の孔部が形成された筒部材
   と、 この筒部材の内部にその周方向へ回動可能に収納され後
   面に常に前記玉送出口と連通する第１の開口部を有する
   と共に周側面に回動に伴い前記第１及び第２の孔部と選
   択的に連通する第２の開口部を有する玉通路が形成され
   たロータと、 前記玉貸機本体の前面に下方の待機位置と上方の貸出位
   置との間で往復移動可能に設けられ、待機位置で前記ロ
   ータを前記第２の開口部が前記筒部材の第２の孔部と連
   通するように保持し、その待機位置から貸出位置への移
   動に伴いロータを前記第２の開口部が筒部材の第１の孔
   部と連通するように回動させて前記玉通路に供給される
   玉をその第１の孔部を通して下端の第１の玉出口へ案内
   する第１の玉案内体と、 前記筒部材の外周部に直立状態の待機位置と先端の第２
   の玉出口が前記パチンコ台の受皿に臨む傾倒状態の貸出
   位置との間で往復回動可能に設けられ、待機位置で前記
   筒部材の第２の孔部を閉鎖し、待機位置から貸出位置へ
   の回動に伴い前記第１の孔部を閉鎖すると共に第２の孔
   部と連通状態となって前記玉通路に供給される玉をその
   第２の孔部を通して受けて先端の第２の玉出口から前記
   受皿へ案内する第２の玉案内体とを具備して成る台間玉
   貸機。