JP2516796Y2 - 台間玉貸機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は２つの玉案内体を備えた
台間玉貸機に関する。

【０００２】

【従来の技術】台間玉貸機においては、近年、玉貸機本
体の前面に、側方へ突出し水平方向に回動可能な第１の
玉案内体と、この第１の玉案内体の下方に上下動可能な
第２の玉案内体とを設けた構成のものが考えられてい
る。

【０００３】而して、このものにおいては、第１の玉案
内体を、これの先端の玉出口が右側のパチンコ台の受け
皿に臨む第１の位置に回動させることにより、玉貸機本
体の玉送出口から供給される玉がこの第１の玉案内体を
介して上記受け皿へ直接案内されるようになり、一方、
第１の玉案内体を、これの先端の玉出口が前方へ向く第
２の位置に回動させることにより、上記玉送出口から供
給される玉が下方の第２の玉案内体側へ案内され、その
第２の玉案内体を持ち上げることにより該第２の玉案内
体の玉出口から玉が出るようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来構成のものでは、側方へ突出する第１の玉案内体が供
給先を切換える切換え手段を構成していることから、そ
の第１の玉案内体を前向きの第２の位置へ回動させない
限り、下方の第２の玉案内体側へは玉を供給することが
できない。このため、第１の玉案内体が横向きの第１の
位置に回動された状態で、第２の玉案内体側へ玉を供給
するためには、使用者は右側のパチンコ台側まで手を延
ばして第１の玉案内体を第１の位置から前向きの第２の
位置へ回動させる必要があるもので、その操作が行い難
く、しかも右側のパチンコ台に遊技者がいる場合にはそ
の遊技者に迷惑が掛かるという不具合もある。

【０００５】そこで、本考案の目的は、２つの玉案内体
を備えたものにおいて、隣接するパチンコ台の受け皿に
臨む第１の玉案内体の向きを変えることなく、玉の供給
先の切換え操作が容易にできると共に、他の遊技者に迷
惑をかけることもなくし得る台間玉貸機を提供するにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案の台間玉貸機は、
パチンコ台に隣接して設けられ前面に玉送出口を有した
玉貸機本体の前面部に、円形状の基部を有して先端の第
１の玉出口が隣接するパチンコ台の受け皿に臨む第１の
位置と第１の玉出口が前方に向く第２の位置との間で前
記基部を回転中心として回動可能な第１の玉案内体を設
け、この第１の玉案内体の基部の下方に、下端に第２の
玉出口を有した第２の玉案内体を設けたものにおいて、
方向指示部を有して前記第１の玉案内体の基部の上方に
その第１の玉案内体の回動方向に沿って回動するように
設けられ、第１の玉案内体が前記第１の位置に回動され
た状態で、方向指示部を第１の玉案内体と同一方向に向
けた回動位置で前記玉送出口から供給される玉を第１の
玉案内体に案内する第１の玉通路を有すると共に、方向
指示部を前方に向けた回動位置で玉送出口から供給され
る玉を前記第２の玉案内体に案内する第２の玉通路を有
する切換え部材を備え、第１の玉案内体が第２の位置に
回動され、且つ、方向指示部が横向きとされた状態で
は、玉送出口から供給される玉を前記切換え部材に留め
るように構成されているところに特徴を有する。

【０００７】

【作用】上記した手段によれば、第１の玉案内体が横向
きの第１の位置に回動された状態において、切換え部材
の操作により玉の供給先を第１の玉案内体側と第２の玉
案内体側とに切換えることができる。従って、第１の玉
案内体の向きを変えることなく玉の供給先を容易に切換
えることができる。

【０００８】

【実施例】以下、本考案の一実施例につき図面を参照し
て説明する。玉貸機本体１は、隣り合うパチンコ台２，
２間に設置されるもので、前面に玉貸機本体１内の玉供
給路３に連通する玉送出口４が形成されている。

【０００９】玉貸機本体１の前面における玉送出口４の
下方にはケース５がねじ６により取り付けられ、このケ
ース５の上方において玉送出口４と対応する部位にカバ
ー７が掛合爪７ａを引っ掛けて取り付けられている。カ
バー７には、後面および下面が開口した案内路８が形成
され、この案内路８の後面開口部が上記玉送出口４に連
通している。

【００１０】第１の玉案内体９は、短円柱状をなす基部
１０と、樋状の案内部１１とを備えていて、その基部１
０が、上記ケース５に形成された収納部１２に配置さ
れ、該基部１０に形成されたねじ挿通孔１０ａを通した
長尺なねじ１３により回動可能に取り付けられている。
そして、この第１の玉案内体９は、案内部１１先端の第
１の玉出口９ａが右側のパチンコ台２の受け皿２ａに上
方から臨む第１の位置と、第１の玉出口９ａが前方に向
く第２の位置との間で水平方向に回動可能となってい
て、その回動範囲はケース５の収納部１２に形成された
規制部１２ａ，１２ｂによって規制されている。

【００１１】上記基部１０には、それぞれ上下方向に延
びかつ上下両面が開口した第１および第２の通路１４，
１５が形成されている。また、ケース５の収納部１２の
底部には孔１６が形成されており、第１の玉案内体９が
第１の位置に回動された状態で上記第１の通路１４が孔
１６と連通し、第１の玉案内体９が第２の位置に回動さ
れた状態で上記第２の通路１５が孔１６と連通するよう
になっている。

【００１２】また、収納部１２の底部には位置決め用の
ばね１７およびピン１８が設けられ、これと対応する第
１の玉案内体９の基部１０の下面にピン１８が入り込む
複数個の凹部が形成されていて、これらにより第１の玉
案内体９を第１および第２の位置に選択的に保持するよ
うになっている。

【００１３】第１の玉案内体９の基部１０の上面と上記
カバー７の下面との間には、短円柱状をなす切換え部材
２０が配置されている。この切換え部材２０は、外周部
に側方に突出する方向指示部２１を有し、ねじ挿通孔２
０ａに挿通された上記ねじ１３により第１の玉案内体９
の回動方向に沿って回動するように取り付けられてお
り、その回動範囲はカバー７によって規制されている。
なお、ねじ１３の先端部は、カバー７に螺合されてい
る。

【００１４】また、切換え部材２０には、それぞれ上下
両面が開口し、かつ中央部のねじ挿通孔２０ａを迂回す
るように延びる第１および第２の玉通路２２，２３が形
成されている。

【００１５】而して、図１に示すように第１の玉案内体
９を第１の位置に回動させた状態で、切換え部材２０を
方向指示部２１が第１の玉案内体９と同一方向に向く回
動位置に回動させた状態においては、第１の玉通路２２
の上面開口部２２ａがカバー７の案内路８に連通すると
共にその下面開口部２２ｂが第１の玉案内体９の案内部
１１に連通する。また、第１の玉案内体９を第１の位置
に回動させた状態で、切換え部材２０を図１に二点鎖線
で示すように方向指示部２１が前方に向く回動位置に回
動させた状態においては、第２の玉通路２３の上面開口
部２３ａがカバー７の案内路８に連通すると共にその下
面開口部２３ｂが第１の玉案内体９の第１の通路１４に
連通するようになっている。

【００１６】また、切換え部材２０の上面と対向するカ
バー７の下面の所定部位には、切換え部材２０の位置決
め用のばね２４およびピン２５が設けられ（図２参
照）、これと対応する切換え部材２０の上面にはピン２
５が入り込む複数個の凹部２６が形成されていて、これ
らにより切換え部材２０を回動位置に選択的に保持する
ようになっている。

【００１７】一方、上記ケース５の下部には、下端部に
第２の玉出口２７ａを有する第２の玉案内体２７が上下
動可能に設けられており、この第２の玉案内体２７は、
ケース５内にねじ止めれたストッパ部材２８により落ち
止めがなされている。なお、ケース５の前面下部に形成
された孔５ａは、ねじ６を取り付ける際のドライバー挿
入用の孔である。

【００１８】次に上記構成の作用について説明するに、
図１に示すように第１の玉案内体９を横向きの第１の位
置に回動させた状態で、切換え部材２０を方向指示部２
１が第１の玉案内体９と同一方向に向く回動位置に回動
させた状態においては、前述したように切換え部材２０
における第１の玉通路２２の上面開口部２２ａがカバー
７における案内路８の下面開口部に連通すると共に、第
１の玉通路２２の下面開口部２２ｂが第１の玉案内体９
の案内部１１に連通した状態となっている。

【００１９】この状態で、玉貸機本体１の図示しない硬
貨投入口へ硬貨を投入すると、所定数の玉が玉供給路３
を通して玉送出口４から送出される。玉送出口４から送
出された玉は、カバー７の案内路８、切換え部材２０の
第１の玉通路２２を通して第１の玉案内体９の案内部１
１に案内され、そして案内部１１先端の第１の玉出口９
ａから右側のパチンコ台２の受け皿２ａへ供給される。

【００２０】そして、第１の玉案内体９を横向きの第１
の位置に回動させた状態で、切換え部材２０を図１に二
点鎖線で示すように方向指示部２１が前方に向く回動位
置に回動させると、切換え部材２０における第２の玉通
路２３の上面開口部２３ａがカバー７における案内路８
の下面開口部に連通するようになると共に、第２の玉通
路２３の下面開口部２３ｂが第１の玉案内体９における
第１の通路１４の上面開口部に連通するようになる（図
４参照）。

【００２１】この状態で、玉貸機本体１の硬貨投入口へ
硬貨を投入した場合には、玉送出口４から送出される玉
は、カバー７の案内路８、切換え部材２０の第２の玉通
路２３、第１の玉案内体９の第１の通路１４、および収
納部１２底部の孔１６を通してケース５内の下部に案内
される。このとき、ケース５内の下部は、ストッパ部材
２８と第２の玉案内体２７とにより閉鎖されていて、玉
が落ちないようになっている。この状態で第２の玉案内
体２７を押し上げると、ストッパ部材２８と第２の玉案
内体２７との間に隙間が生じ、玉がその隙間から第２の
玉案内体２７内を通って下端の第２の玉出口２７ａから
遊技者に供給される。

【００２２】なお、第１の玉案内体９を前向きの第２の
位置に回動させた状態で、切換え部材２０を方向指示部
２１が前方に向く回動位置に回動させた状態とした場合
には、切換え部材２０における第２の玉通路２３の上面
開口部２３ａがカバー７における案内路８の下面開口部
に連通すると共に、その第２の玉通路２３の下面開口部
２３ｂが第１の玉案内体９における第２の通路１５の上
面開口部に連通するようになる。従って、この場合に玉
送出口４から送出される玉は、カバー７の案内路８、切
換え部材２０の第２の玉通路２３、第１の玉案内体９の
第２の通路１５、および収納部１２底部の孔１６を通し
てケース５内の下部に案内され、前述と同様に第２の玉
案内体２７から遊技者に供給されるようになる。

【００２３】また、第１の玉案内体９を前向きの第２の
位置に回動させた状態で、切換え部材２０を方向指示部
２１が右に向く回動位置に回動させた状態とした場合に
は、切換え部材２０における第１の玉通路２２の上面開
口部２２ａがカバー７における案内路８の下面開口部に
連通するが、第１の玉通路２２の下面開口部２２ｂは第
１の玉案内体９の基部１０の上面によって閉鎖されるよ
うになる。従って、この場合に玉が玉送出口４から送出
されたとしても、その玉は切換え部材２０に留められる
ことになり、第１および第２の玉案内体９，２７のどち
らにも供給されない。

【００２４】

【考案の効果】以上の記述にて明らかなように、本考案
によれば、第１および第２の玉案内体を備えたものにお
いて、水平方向に回動可能な第１の玉案内体が横向きの
第１の位置に回動された状態で、切換え部材の操作によ
り玉の供給先を第１の玉案内体側と第２の玉案内体側と
に切換えることができるから、第１の玉案内体の向きを
変えることなく玉の供給先を容易に切換えることができ
ると共に、他の遊技者に迷惑をかけることもなくし得る
という優れた効果を奏する。しかも、第１の玉案内体が
前向きの第２の位置に回動され、且つ、方向指示部が横
向きとされた状態で、玉が玉送出口から供給されたとし
ても、その玉は切換え部材において留められるから、玉
が不用意に外部へ流れ出てしまうことがないことは勿論
のこと、第１及び第２の玉案内体のどちらへも不用意に
供給されることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図

【図２】縦断側面図

【図３】分解斜視図

【図４】切換え部材と第１の玉案内体との関係を説明す
るための分解斜視図

【符号の説明】

１は玉貸機本体、２はパチンコ台、２ａは受け皿、４は
玉送出口、９は第１の玉案内体、９ａは第１の玉出口、
１０は基部、２０は切換え部材、２１は方向指示部、２
２は第１の玉通路、２３は第２の玉通路、２７は第２の
玉案内体、２７ａは第２の玉出口を示す。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ台に隣接して設けられ前面に玉
   送出口を有した玉貸機本体と、円形状の基部を有して前記 玉貸機本体の前面部に設けら
   れ、先端の第１の玉出口が隣接するパチンコ台の受け皿
   に臨む第１の位置と第１の玉出口が前方に向く第２の位
   置との間で前記基部を回転中心として回動可能な第１の
   玉案内体と、 この第１の玉案内体の前記基部の下方に設けられ下端に
   第２の玉出口を有した第２の玉案内体と、 方向指示部を有して前記第１の玉案内体の前記基部の上
   方にその第１の玉案内体の回動方向に沿って回動するよ
   うに設けられ、第１の玉案内体が前記第１の位置に回動
   された状態で、前記方向指示部を第１の玉案内体と同一
   方向に向けた回動位置で前記玉送出口から供給される玉
   を第１の玉案内体に案内する第１の玉通路を有すると共
   に、方向指示部を前方に向けた回動位置で前記玉送出口
   から供給される玉を前記第２の玉案内体に案内する第２
   の玉通路を有する切換え部材とを具備し、前記第１の玉案内体が前記第２の位置に回動され、且
   つ、前記方向指示部が横向きとされた状態では、前記玉
   送出口から供給される玉を前記切換え部材に留めるよう
   に構成されていることを特徴とする 台間玉貸機。