JP2506918Y2 - 筆記装置 - Google Patents

筆記装置

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JP2506918Y2
JP2506918Y2 JP1989074661U JP7466189U JP2506918Y2 JP 2506918 Y2 JP2506918 Y2 JP 2506918Y2 JP 1989074661 U JP1989074661 U JP 1989074661U JP 7466189 U JP7466189 U JP 7466189U JP 2506918 Y2 JP2506918 Y2 JP 2506918Y2
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邦夫 池条
勉 唐崎
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株式会社大日本精機
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、被筆記面に沿って互いに直交する2方向
に筆記具を移動させて数字や記号などを筆記する筆記装
置に関し、この筆記装置は、例えば化学治療剤に対する
細菌類の感受性の検査法の1つである寒天平板希釈法、
生菌数測定法の1つである混釈平板培養法等の微生物学
検査法におけるように多量のシャーレ(ペトリ皿)が用
いられる検査作業において、自動的にシャーレにマーキ
ングする場合などに特に有用なものである。
〔従来の技術〕
例えば、化学療法剤感受性テストに用いられる寒天平
板希釈法による検査においては、各種濃度の薬液と加温
されて流動状態にある寒天とをシャーレにそれぞれ分注
し、両者をシャーレ内で混和させた後に寒天を固化し
て、適宜段階希釈された試験薬剤を含む培地の系列を作
り、それらの平板培地にそれぞれ被検菌を接種し、それ
を孵卵器や孵卵室内に所定時間収納して被検菌を培養し
た後、被検菌の発育の有無を観察することにより、発育
を阻止している薬剤の最低濃度、すなわち最小発育阻止
濃度(MIC)を求めるようにしている。
このような寒天平板希釈法による感受性テストにおい
ては、複数種類の試験薬剤の各々について、試験薬剤を
加えない対照用のものも含めて通常10〜15段階程度に順
次段階希釈された試験薬剤を含んだ培地の系列が作成さ
れる。従って、試験薬剤の種類やその希釈倍率等を示し
てそれぞれの培地を区別できるようにするために、シャ
ーレの蓋などに数字や記号等の符号をマーキングしてお
く必要がある。
このマーキング作業は、従来、人手によって行なわれ
ており、作業の開始前などにおいて、作業者がフェルト
マーカー等によって試験薬剤の蓋の表面に直接数字等を
書き付けたり、或いは予め数字等が記入された所要の粘
着剤付ラベルをシャーレの蓋などに貼り付けたりしてい
た。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、製薬会社の研究室や臨床検査センターなど
においては、一度に数多くの薬剤含有培地や菌液混釈培
地などが調製され、各種の微生物学検査が行なわれてお
り、従来のような人手によるマーキング作業は、手間が
かかり、作業者にとって煩わしいものである。また、近
年では、各種の検査作業についてその自動化を図ってい
こうとする傾向にあるが、上記したようなマーキング作
業を人手に頼らざるを得ないのでは、例えば寒天平板希
釈法による一連の検査作業の全体を自動化しようとする
場合に、その障害となる。
尚、複雑な機構の装置を使用してマーキング作業を自
動的に行なえるようにすることは可能であるが、その場
合には、装置全体のコストが上がり、また設置スペース
の点でも問題が出てくる。
この考案は、以上のような事情に鑑みてなされたもの
であり、例えば、多量のシャーレが使用される微生物学
検査などにおいてシャーレへのマーキング作業を自動的
に行なうことができ、しかも機構が簡単で形状もコンパ
クトであるような筆記装置を提供することを技術的課題
とする。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、上記課題を達成するための技術的手段と
して、筆記装置を以下のように構成した。すなわち、こ
の考案に係る筆記装置は、それぞれ正・逆回転可能でか
つモータ軸の回動角度範囲が360°以内とされたステッ
プモータからなる第1の駆動モータ及び第2の駆動モー
タと、これら第1・第2の駆動モータの各モータ軸にそ
れぞれ固着され、同一平面内に所定間隔を介して対設さ
れた第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリと、これら
第1・第2の駆動プーリと同一平面内にかつそれら両駆
動プーリとで四角形をなすように配設された一対のガイ
ドプーリと、前記第1・第2の駆動プーリと一対のガイ
ドプーリとによって囲まれた四角形の区域に、両駆動プ
ーリを結ぶ線と交差するY方向に往復移動自在に配設さ
れたキャリッジと、このキャリッジに、前記各プーリと
同一平面内に、四角形をなすように配設されて取り付け
られた4個の取付プーリと、前記第1・第2の駆動プー
リ、一対のガイドプーリ及び4個の取付プーリに全体で
H形をなすように掛け回された無端状ベルトと、前記キ
ャリッジに、その移動方向と直交するX方向に往復移動
自在に保持され、前記無端状ベルトの、前記4個の取付
プーリのうちのいずれか一対の取付プーリ間の一部が固
着された保持部材と、この保持部材に、被筆記面に対し
て接離自在に支持された筆記手段と、前記保持部材に固
設され、前記筆記手段を被筆記面に対して接離させるよ
う駆動する筆記手段駆動機構と、前記第1・第2の駆動
モータの各モータ軸の原点位置をそれぞれ検出する各原
点検出手段と、前記第1・第2の駆動モータの各モータ
軸を同一方向又は互いに反対方向へ等しい角度量だけ回
転させるように、前記各原点検出手段によって検出され
た各駆動モータのモータ軸の原点位置をそれぞれ基準に
して、第1・第2の駆動モータの各モータ軸の回転方向
及び回転角度量をそれぞれ制御するモータ制御手段と、
前記筆記手段駆動機構の駆動を制御する筆記手段制御手
段とにより構成したことを要旨とする。
〔作用〕
上記のように構成された筆記装置においては、第1の
駆動モータと第2の駆動モータとを同一方向へ等しい角
度量だけそれぞれ回転させると、それぞれのモータ軸に
固着された第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリを介
して各駆動モータの回転力が無端状ベルトに伝達され、
一対のガイドプーリ及び4個の取付プーリに掛け回され
たその無端状ベルトが周回移動する。このとき、キャリ
ッジには、取付プーリを介して何らの力も作用しないの
で、キャリッジは静止したままである。一方、キャリッ
ジに移動自在に保持された保持部材には、無端状ベルト
の一部が固着されているので、無端状ベルトの移動に伴
って保持部材がキャリッジの移動方向と直交するX方向
に移動し、その保持部材に支持された筆記手段も同時に
移動する。そして、両駆動モータの回動方向を正・逆変
更することにより、保持部材従って筆記手段を往復移動
させることができる。
また、第1の駆動モータと第2の駆動モータとを互い
に反対方向へ等しい角度量だけそれぞれ回動させると、
同様にそれぞれのモータ軸に固着された第1・第2の駆
動プーリを介して各駆動モータの回転力が無端状ベルト
に伝達されるが、第1の駆動プーリと第2の駆動プーリ
とは互いに反対方向へ回動するため、無端状ベルトは、
上記のように周回移動することができない。この場合、
仮にキャリッジが固定されているとすると、無端状ベル
トを介在して両駆動モータの回転力が互いに釣り合い、
それぞれのモータ軸の回転が止められることになるが、
この装置ではキャリッジが移動可能であるため、第1・
第2の駆動プーリの回転力が無端状ベルト及び4個の取
付プーリのうちのいずれか一対の取付プーリを介してキ
ャリッジに伝達され、キャリッジが両駆動プーリを結ぶ
線と交差するY方向へ移動する。このとき、無端状ベル
トの、一対の取付プーリ間における部分は、キャリッジ
の移動方向と直交するX方向には移動しないので、保持
部材もキャリッジに対しては相対的に移動しないが、保
持部材は、両駆動プーリを結ぶ線と交差するY方向へは
キャリッジと共に移動し、その保持部材に支持された筆
記手段も同時にその方向へ移動する。そして、両駆動モ
ータの回動方向をそれぞれ逆転させると、無端状ベルト
を介してキャリッジに作用する力の方向が変わり、筆記
手段は上記とは反対方向へ移動することになる。
そして、各原点検出手段により検出された各駆動モー
タのモータ軸の原点位置を基準にして、制御手段により
第1・第2の駆動モータの各モータ軸の回転方向及び回
転量をそれぞれ制御し、上述したような動作により、筆
記手段を支持した保持部材を、互いに直交するX、Yの
2方向に順次移動させるとともに、制御手段により筆記
手段駆動機構を制御してその駆動機構により筆記手段を
駆動させ、その筆先を被筆記面に適宜接触させる。この
ように筆先を被筆記面、例えばシャーレの蓋の表面に接
触させた状態で筆記手段が移動することにより、被筆記
面に所望長さの直線が順次描かれ、それら複数本の線分
の組合せによって7セグメント表示の数字や記号などが
描出される。
〔実施例〕
以下、この考案の好適な実施例について図面を参照し
ながら説明する。
第1図は、この考案の1実施例に係る筆記装置の構成
を示す斜視図である。この筆記装置は、駆動部、筆記部
及び駆動伝達機構などから構成されている。
駆動部は、固定基台(図示せず)に所定距離を隔てて
それぞれ取着された第1の駆動モータ10と第2の駆動モ
ータ12とを備えている。各駆動モータ10、12は、それぞ
れ正・逆回転可能なステップモータにより構成されてい
る。各駆動モータ10、12のモータ軸の上端部には、それ
ぞれ円周部分に切欠き16、20が形成された回転円板14、
18が固着されている。また、各回転円板14、18には、切
欠き16、20を光学的に検知して各駆動モータ10、12のモ
ータ軸の回転原点を検出するセンサ22、24がそれぞれ対
設されている。
第1・第2の駆動モータ10、12の各モータ軸の下端部
には、それぞれ第1の駆動プーリ26及び第2の駆動プー
リ28が固着されている。これら第1・第2の駆動プーリ
26、28は、同一平面内に配設されている。また、第1・
第2の駆動プーリ26、28と同一平面内には一対のガイド
プーリ30、34が、固定基台上に垂設された支軸32、36に
回動自在に設けられている。それら一対のガイドプーリ
30、34と、第1・第2の駆動プーリ26、28とは、矩形状
をなすように配置されている。そして、第1・第2の駆
動プーリ26、28と一対のガイドプーリ30、34とで囲まれ
た矩形状の区域には、固定基台上の、両駆動プーリ26、
28を結ぶ線と交差する方向(Y方向)に配設されたガイ
ドレール(図示せず)に案内されてY方向に往復移動す
るキャリッジ38が配設されている。このキャリッジ38に
は、第1・第2の駆動プーリ26、28及び一対のガイドプ
ーリ30、34と同一平面内に4個の取付プーリ40、42、4
4、46(第2図及び第3図参照)がそれぞれ、キャリッ
ジ38上に垂設された各支軸48に回動自在に設けられてい
る。それら4個の取付プーリ40〜46は、矩形状をなすよ
うに配置されている。
また、キャリッジ38上には保持板50が、スライド軸受
(図示せず)を介してY方向と直交するX方向に往復移
動自在に係合し保持されており、保持板50上にはブラケ
ット52が固着さている。そして、第1・第2の駆動プー
リ26、28、一対のガイドプーリ30、34及びキャリッジ38
に取り付けられた4個の取付プーリ40、42、44、46に1
本の無端状ベルト54が掛け回されている。この無端状ベ
ルト54は、第2図及び第3図に示すように、第1の駆動
プーリ26→ガイドプーリ30→取付プーリ44→取付プーリ
46→ガイドプーリ34→第2の駆動プーリ28→取付プーリ
42→取付プーリ40→第1の駆動プーリ26というように順
次、全体でH形をなすようにして掛け渡されている。そ
して、無端状ベルト54の一部が、一対の取付プーリ44、
46間において、保持板50に固着されたブラケット52に固
着されている。以上のようにして、この筆記装置の駆動
伝達機構が構成されている。
次に、筆記部は、ブラケット52によって保持板50上に
取着されたソレノイド56、このソレノイド56の作動軸58
の上端部に一端部が固着された板ばね60、この板ばね60
の他端部が固着され、保持板50上に垂設されたガイド棒
62に摺動自在に係合し、そのガイド棒62に案内されて上
下方向に往復移動する昇降部材64、この昇降部材64にブ
ラケット66を介して保持されたマーカー保持具68、並び
にマーカー保持具68の保持部70に固定保持されたフェル
トマーカー72により構成されている。
マーカー保持具68に保持されたフェルトマーカー72
は、ソレノイド56を作動させてその作動軸58を上下動さ
せることにより、作動軸58に固着された板ばね60、昇降
部材64及びブラケット66を介して上昇及び下降し、フェ
ルトマーカー72の筆先に対向して配置される被筆記物、
例えばシャーレの蓋の表面に対して接触及び離間するよ
うになっている。そして、ソレノイド56の作動軸58とマ
ーカー保持具68とは板ばね60を介在させて連結されてい
るため、フェルトマーカー72の筆先は被筆記面に対して
弾発的に接触するようになっている。
そして、上記した駆動部の第1・第2の駆動モータ1
0、12の回転方向及び回転量の制御、並びに筆記部のソ
レノイド56の駆動制御をそれぞれ制御回路(図示せず)
により行なって、被筆記面、例えばシャーレの蓋の表面
に所要の数字等が描出される。この筆記装置による筆記
動作を、第2図及び第3図に基づいて次に説明する。
まず、第2図に示すように、第1の駆動モータ10と第
2の駆動モータ12とを同一方向へ等しい角度量だけそれ
ぞれ回動させるようにしたときは、それぞれのモータ軸
に固着された第1の駆動プーリ26及び第2の駆動プーリ
28を介して各駆動モータ10、12の回転力が無端状ベルト
54に伝達され、無端状ベルト54は、一対のガイドプーリ
30、34及び4個の取付プーリ40〜46に案内されて周回移
動する。このとき、キャリッジ38は、静止したままであ
る。そして、筆記部の保持板50に固着されたブラケット
52には、無端状ベルト54の一部が一対の取付プーリ44、
46間において固着されているので、無端状ベルト54の周
回移動に伴って筆記部がX方向に移動する。図中、74
は、無端状ベルト54と筆記部との連接部を示している。
この場合、両駆動モータ10、12の各モータ軸を、第2
図に実線で示すようにそれぞれ左回りに回動させると、
筆記部は、第2図において実線で示すように右方向へ移
動する。反対に、両駆動モータ10、12の各モータ軸を、
第2図に点線で示すようにそれぞれ右回りに回動させる
と、筆記部は、点線で示すように左方向へ移動する。
一方、第3図に示すように、第1の駆動モータ10と第
2の駆動モータ12とを互いに反対方向へ等しい角度量だ
けそれぞれ回動させると、それぞれのモータ軸に固着さ
れた第1・第2の駆動プーリ26、28を介して各駆動モー
タ10、12の回転力が無端状ベルト54に伝達されるが、第
1の駆動プーリ26と第2の駆動プーリ28とは互いに反対
方向へ回動するため、無端状ベルト54は周回移動するこ
とができない。
この場合、第3図に実線で示すように、第1の駆動モ
ータ10のモータ軸を左回りに、第2の駆動モータ12のモ
ータ軸を右回りにそれぞれ回動させたときは、第1の駆
動プーリ26の回転力が無端状ベルト54を介して取付プー
リ40に、第2の駆動プーリ28の回転力が無端状ベルト54
を介して取付プーリ42にそれぞれ作用し、それら一対つ
の取付プーリ40、42を介してさらにキャリッジ38に伝達
される。そして、キャリッジ38には、第3図において実
線で示すように紙面の上方向(Y方向)の引っ張り力が
作用して、キャリッジ38はその方向へ移動し、キャリッ
ジ38に取り付けられている筆記部も同一方向へ移動す
る。このとき、無端状ベルト54の、一対の取付プーリ4
0、42間における部分、従って連接部74は、キャリッジ3
8に対しては移動しないので、筆記部はX方向には移動
しない。
また、両駆動モータ10、12の回動方向をそれぞれ逆転
させ、第3図に点線で示すように、第1の駆動モータ10
のモータ軸を右回りに、第2の駆動モータ12のモータ軸
を左回りにそれぞれ回動させたときは、第1の駆動プー
リ26の回転力が無端状ベルト54を介して取付プーリ44
に、第2の駆動プーリ28の回転力が無端状ベルト54を介
して取付プーリ46にそれぞれ作用する。そして、第1・
第2の駆動プーリ26、28の回転力がそれら一対の取付プ
ーリ44、46を介してさらにキャリッジ38に伝達され、キ
ャリッジ38には、第3図において点線で示すように紙面
の下方向の引っ張り力が作用して、キャリッジ38はその
方向へ引っ張られて移動し、キャリッジ38に取り付けら
れている筆記部も同一方向へ移動する。
そして、第1・第2の駆動モータ10、12の各モータ軸
に固着された回転円板14、18の各切欠き16、20をセンサ
22、24によって光学的に検知することにより、各駆動モ
ータ10、12のモータ軸の回転原点をそれぞれ検出し、そ
の検出された各駆動モータ10、12のモータ軸の原点位置
を基準にして、制御回路により第1・第2の駆動モータ
10、12が駆動制御され、筆記部がX方向又はY方向へそ
れぞれ必要な距離分だけ移動させられる。
この制御回路についてはその図示を省略したが、それ
について簡単に説明すると、CPUから、第1・第2の駆
動モータ10、12の各モータ軸の回転方向及び回転量の制
御データからなる指令信号がそれぞれのパルス発信器へ
送られ、各パルス発信器から各モータのドライバへそれ
ぞれ、所定のパルス数の、モータの回転方向に応じて変
調されたパルス信号が送られる。そして、それぞれのド
ライバによって各駆動モータ10、12のモータ軸が指示さ
れた回転方向へ指示された回転角度量だけ回転させら
れ、上記したような動作により、筆記部がX方向又はY
方向へ所定距離分だけ順次移動させられる。
一方、制御回路によりソレノイド56を制御して、その
ソレノイド56を差動させることにより、板ばね60及び昇
降部材64を介し、マーカー保持具68に固定保持されたフ
ェルトマーカー72を昇降させ、フェルトマーカー72の筆
先を被筆記面、例えばシャーレの蓋の表面に適宜接触さ
せる。そして、フェルトマーカー72の筆先を被筆記面に
接触させた状態で筆記部が移動することにより、被筆記
面に所望長さの直線が順次描かれ、それら複数本の線分
の組合せによって数字や記号などが描出される。
第4−1図及び第4−2図は、第1の駆動モータ10の
モータ軸及び第2の駆動モータ12のモータ軸にそれぞれ
固着される回転円板14、18の平面図を示す。各駆動モー
タ10、12のモータ軸の1回転は200パルス分の信号に相
当し、第1の駆動モータ10のモータ軸に固着された回転
円板14は、第4−1図に示すように、切欠き16の一端を
原点Oとして左回りに199.8°(信号111パルス分に相
当)、右回りに43.2°(信号24パルス分に相当)の角度
範囲内で正・逆回転する。また、第2の駆動モータ12の
モータ軸に固着さた回転円板18は、第4−2図に示すよ
うに、切欠き20の一端を原点O′として左回りに243°
(信号135パルス分に相当)の角度範囲内で正・逆回転
する。従って、第1・第2の駆動モータ10、12の各モー
タ軸の回動角度範囲はそれぞれ243°である。
この筆記装置を使用して、7セグメント表示により5
桁の数字を描出する例を第5図に示す。図において、括
弧内の数字(P1、P2)は、第1・第2の駆動モータ10、
12を回転駆動させるためにそれぞれのドライバに与えら
れる、原点位置を基準とした信号のパルス数及びモータ
軸の回転方向の指示を示すものであり、例えば先頭の数
字の上辺の線分を引くには、第1・第2の駆動モータ1
0、12の各モータ軸が原点位置にある状態から、第1・
第2の駆動モータ10、12に15パルス分の左回りの指示信
号を送ることにより、筆記部のフェルトマーカー72の筆
先が被筆記面に接触した状態で、第1・第2の駆動モー
タ10、12の各モータ軸を同時に ずつ左回りに回転させるようにすればよい。また、それ
に続いて、先頭の数字の左辺上部の線分を引くには、筆
先部のフェルトマーカー72の筆先を被筆記面から一旦離
間させ、各駆動モータ10、12のモータ軸を逆回転させて
原点位置まで戻した後、第1の駆動モータ10に12パルス
分の右回りの指示信号を送るとともに、第2の駆動モー
タ12に12パルス分の左回りの指示信号を送ることによ
り、筆記部のフェルトマーカー72の筆先が被筆記面に接
触した状態で、第1・第2の駆動モータ10、12の各モー
タ軸を同時に互いに反対方向へ ずつ回転させるようにすればよい。さらに、先頭から2
番目の数字の上辺の線分を引くには、第1・第2の駆動
モータ10、12の各モータ軸が原点位置にある状態から、
各駆動モータ10、12に24パルス分の左回りの指示信号を
送り、筆記部のフェルトマーカー72の筆先を被筆記面か
ら離間させて、第1・第2の駆動モータ10、12の各モー
タ軸を同時に43.2°ずつ左回りに回転させた後、ソレノ
イド56を作動させてフェルトマーカー72の筆先を被筆記
面に接触させ、その状態で、さらに第1・第2の駆動モ
ータ10、12に15パルス分の左回りの指示信号を送ること
により、各モータ軸を同時にさらに27°ずつ左回りに回
転させるようにすればよい。このような動作を繰り返す
ことにより、複数本の線分の組合せからなる7セグメン
ト表示の5桁の数字が被筆記面に描かれる。
この考案の筆記装置は上記したような構成を有してい
るが、この考案の範囲は上記説明並びに図面の内容によ
って限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で
種々の変形例を包含し得る。例えば、上記実施例では、
無端状ベルト54と筆記部との連接部74を無端状ベルト54
の、一対の取付プーリ44、46間に配設したが、その連接
部を無端状ベルト54の、一対の取付プーリ40、42間側に
配設するようにしてもよいし、また、上記実施例では、
X方向に複数桁並んだ数字を描くようにしたが、両駆動
モータ10、12間の間隔を狭くしてX方向の移動可能距離
を少なくし、他方、駆動プーリ26、28とガイドプーリ3
0、34との間を広くしてY方向の移動可能距離を大きく
することにより、Y方向に並んだ複数桁の数字を描くこ
とができるようにしてもよい。また、筆記部の構成も、
筆記具の昇降機構を備えたものであれば、上記実施例で
示したもの以外のものであってもよい。
〔考案の効果〕
この考案は以上説明したように構成されかつ作用する
ので、この考案に係る筆記装置を使用すれば、例えば、
多量のシャーレが用いられる微生物学検査などにおい
て、従来、人手によって行なわれていたシャーレへのマ
ーキング作業を、人手に頼らないで自動的に行なうこと
ができ、マーキング作業に要していた作業者の労力を不
要にすることができる。そして、各種の検査作業、例え
ば寒天平板希釈法による一連の検査作業の全体を自動化
する場合などに大いに寄与するものである。しかも、こ
の筆記装置は、機構が簡単で形状もコンパクトであり、
コスト面、スペース面、維持管理面などにおいて特に問
題が無く、利用し易いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の1実施例に係る筆記装置の構成を
示す斜視図、第2図及び第3図はそれぞれ、この筆記装
置による筆記動作について説明するための模式的平面
図、第4−1図及び第4−2図は、この筆記装置の第1
・第2の駆動モータの各モータ軸に固着されるそれぞれ
の回転円板を示す平面図、第5図は、この筆記装置を使
用して数字を描出する例について説明するための図であ
る。 10……第1の駆動モータ、12……第2の駆動モータ、1
4、18……回転円板、22、24……センサ、26……第1の
駆動プーリ、28……第2の駆動プーリ、30、34……ガイ
ドプーリ、38……キャリッジ、40、42、44、46……取付
プーリ、50……保持板、54……無端状ベルト、56……ソ
レノイド、60……板ばね、64……昇降部材、68……マー
カー保持具、72……筆記手段(フェルトマーカー)。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ正・逆回転可能でかつモータ軸の
    回動角度範囲が360°以内とされたステップモータから
    なる第1の駆動モータ(10)及び第2の駆動モータ(1
    2)と、 これら第1・第2の駆動モータ(10)、(12)の各モー
    タ軸にそれぞれ固着され、同一平面内に所定間隔を介し
    て対設された第1の駆動プーリ(26)及び第2の駆動プ
    ーリ(28)と、 これら第1・第2の駆動プーリ(26)、(28)と同一平
    面内にかつそれら両駆動プーリとで四角形をなすように
    配設された一対のガイドプーリ(30)、(34)と、 前記第1・第2の駆動プーリ(26)、(28)と一対のガ
    イドプーリ(30)、(34)とによって囲まれた四角形の
    区域に、両駆動プーリ(26)、(28)を結ぶ線と交差す
    るY方向に往復移動自在に配設されたキャリッジ(38)
    と、 このキャリッジ(38)に、前記各プーリ(26)、(2
    8)、(30)、(34)と同一平面内に、四角形をなすよ
    うに配設されて取り付けられた4個の取付プーリ(4
    0)、(42)、(44)、(46)と、 前記第1・第2の駆動プーリ(26)、(28)、一対のガ
    イドプーリ(30)、(34)及び4個の取付プーリ(4
    0)、(42)、(44)、(46)に全体でH形をなすよう
    に掛け回された無端状ベルト(54)と、 前記キャリッジ(38)に、その移動方向と直交するX方
    向に往復移動自在に保持され、前記無端状ベルト(54)
    の、前記4個の取付プーリ(40)、(42)、(44)、
    (46)のうちのいずれか一対の取付プーリ間の一部が固
    着された保持部材(50)と、 この保持部材(50)に、被筆記面に対して接離自在に支
    持された筆記手段(72)と、 前記保持部材(50)に固設され、前記筆記手段(72)を
    被筆記面に対して接離させるよう駆動する筆記手段駆動
    機構と、 前記第1・第2の駆動モータ(10)、(12)の各モータ
    軸の原点位置をそれぞれ検出する各原点検出手段と、 前記第1・第2の駆動モータ(10)、(12)の各モータ
    軸を同一方向又は互いに反対方向へ等しい角度量だけ回
    転させるように、前記各原点検出手段によって検出され
    た各駆動モータ(10)、(12)のモータ軸の原点位置を
    それぞれ基準にして、第1・第2の駆動モータ(10)、
    (12)の各モータ軸の回転方向及び回転角度量をそれぞ
    れ制御するモータ制御手段と、 前記筆記手段駆動機構の駆動を制御する筆記手段制御手
    段と、 からなる筆記装置。
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