ここで、本発明は、本発明の一部の実施形態が示される添付の図面を参照して以後においてより完全に記載される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化させることができ、本明細書で説明される実施形態に限定されるとして解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、この開示が徹底した完全なものとなり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。同様の符号は全体を通じて同様の要素に言及する。特定の実施形態に関して詳述されるが、一実施形態の特徴または動作は他の実施形態に適用できることは、認識されるものである。
図面では、線、層、特徴、構成要素、および/または領域の厚さは、明確にするために誇張される可能性がある。また、動作(または、ステップ)の順序は、他に明確に指示されていない場合、請求項において提示された順番に限定されることはない。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態だけを記載する目的のためのものであり、本発明の限定となるように意図されていない。本明細書で使用されるように、単数形の「1つ(a、an)」および「その(the)」は、文脈が明確に他に指示していない場合、複数の形態も含むように意図される。「備える(comprises)」および/または「備える(comprising)」という用語は、本明細書で使用されるとき、述べられた特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を除外することがないことは、さらに理解されるものである。「備える」という用語が本明細書で使用され得るが、「備える」要素として言及される物体は、その要素から「成る」または「本質的に成る」という可能性があることは、理解されるべきである。本明細書で使用されるように、「および/または」という用語は、関連する列記された項目のうちの1つまたは複数の任意の組み合わせおよびすべての組み合わせを含む。同様の符号は全体を通じて同様の要素に言及する。本明細書で使用されるように、「XとYとの間」および「約XとYとの間」などの文言は、XおよびYを含むように解釈されるべきである。本明細書で使用されるように、「約XとYとの間」などの文言は、「約Xと約Yとの間」を意味する。本明細書で使用されるように、「約XからYまで」などの文言は、「約Xから約Yまで」を意味する。
他に定められない場合、本明細書で使用されるすべての用語(技術的な用語および科学的な用語を含む)は、本発明が属する技術において当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定められたものなどの用語は、明細書の文脈および関連技術におけるそれらの意味と一致する意味を有するとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定められていない場合、理想的または過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことは、さらに理解されるものである。良く知られている機能または構造は、簡潔性および/または明確性のために詳細に記載されなくてもよい。
「自動的に」という用語は、動作が、実質的に、および、典型的には全体的に、人または手の入力なしで実行でき、典型的にはプログラムで指図または実行されることを意味する。「電子的に」という用語は、構成要素同士の間の無線と有線との両方の接続を含む。「約」という用語は、挙げられたパラメータまたは値が約±20%の間で変化し得ることを意味する。
例えば培養瓶といった試料容器内に含まれる試験試料における細菌因子(例えば、微生物)の存在の非侵襲的な検出の自動システムまたは機器が、本明細書において記載される。自動システムまたは機器の一実施形態が、図1〜図8Cと併せて本明細書で記載される。他の可能な実施形態および設計の代替は、図9A〜図30と併せて示され、本明細書に記載される。自動システムは、以下の特徴、すなわち、(1)内部室を包囲する筐体、(2)1つもしくは複数の容器を入口ロケーションおよび/もしくはシステムの内部室へと装着するための自動装着機構、(3)システム内の様々な作業フローステーションの間で容器を移動または位置付けするための自動容器管理機構またはロケータデバイス、(4)システム内での容器の運搬のための自動運搬機構、(5)任意選択で攪拌組立体が設けられた複数の標本容器を保持するための1つまたは複数の容器保持構造、(6)細菌の成長の検出のための検出ユニット、ならびに/または、(7)システムからの標本容器の自動装着取外しのための機構のうちの1つまたは複数を備え得る。検出システムの例示された実施形態がどのように動作するかをより良く認識するために、この明細書は、具体的な検出機器(血液培養機器)および標本容器(血液培養瓶)の文脈において自動検出装置を記載し得る。しかしながら、当業者は、検出装置が他の実施形態で実践され得ることと、本明細書で開示される特定の実施形態からの変形が、具体的な実施に合うように到達され得ることと、そのため、本発明を実践するための好ましい実施形態および最良のモードのここでの記載が例示として提供されており、限定ではないこととを容易に認識するものである。
システム概要
試験試料または標本試料に存在し得る細菌因子(例えば、微生物)の自動検出のための新たなアーキテクチャおよび方法を提供する自動検出システム100(例えば、図1〜図3および図5A〜図5Bに例示される)が、ここで記載される。一部の実施形態では、システム100は、細菌因子の存在について試験されている標本容器内の泡を検出する方法を実施するように構成される。概して、任意の既知の試験試料(例えば、生物試料)が使用され得る。例えば、試験試料は、1つまたは複数の細菌因子を含むことが疑われる臨床または非臨床の試料であり得る。体液などの臨床試料は、限定されることはないが、血液、血清、血漿、血液分画、関節液、尿、精液、唾液、糞便、脳脊髄液、胃内容物、膣分泌物、組織ホモジネート、骨髄穿刺液、骨ホモジネート、痰、吸引物、スワブ、スワブすすぎ液、他の体液などを含む。試験され得る非臨床試料は、限定されることはないが、食品、飲料品、医薬品、化粧品、水(例えば、飲料水、飲用不可能な水、および廃水)、海水バラスト、空気、土壌、下水、植物材料(例えば、種子、葉、茎、根、花、果実など)、血液製剤(例えば、血小板、血清、血漿、白血球画分など)、ドナー臓器または組織試料、生物兵器試料などを含む。一実施形態では、試験される生物試料は血液試料である。
ここで図を参照すると、いくつかの構成が検出システム100について可能である。例えば図1〜図3および図5A〜図5Bで示すように、自動検出システム100は、筐体102と、検出システム100内での、または、検出システム100からの、標本容器500の装着(例えば、図1の符号200)、移動もしくは位置付け(図示せず)、運搬(例えば、図5A〜図5Bの符号650)、攪拌(図示せず)、および/または装着取外しのための1つまたは複数の自動機構とを備える。筐体102は、前面および後面のパネル104Aおよび104Bと、相対する側面パネル(例えば、左側および右側のパネル)106Aおよび106Bと、上面または天面のパネル108Aと、底面または床面のパネル108Bとを備え、それらのパネルは、検出システム100の内部室620(例えば、図5A〜図5B参照)を包囲する包囲体を形成する。一実施形態では、検出システム100の内部室620は、細菌の成長を促進または増進するための気候制御された室(例えば、温度がおおよそ37℃で維持される温度制御された培養室)である。図1〜図3に示すように、筐体は、第1のポートもしくは容器入口ロケーション110、第2のポートもしくは読み間違い/誤りロケーション120、第3のポートもしくは陽性容器出口ロケーション130、下方アクセスパネル140(図1)もしくは引き出し142(図3)、および/またはユーザインターフェース表示装置150も備え得る。当技術分野で知られているように、下方アクセスパネル140または引き出し142は取っ手144を備え得る。同じく図1に示すように、筐体102は、動作可能な扉(つまり、上方扉および下方扉)162および172(例えば、図5B参照)を任意選択で各々備える上方区域160および下方区域170も備え得る。上方扉162および下方扉172は、検出システム100の内部室620へのアクセスを許容するために動作可能である。しかしながら、当業者が認識するように、他の設計の構成が可能である。例えば、他の可能な実施形態では、前面パネル全体が単一の動作可能な扉(図示せず)を備えてもよい。
1つの設計の可能性において、例えば図1〜図3に示すように、下方区域170は上方区域160より大きい輪郭または設置面積を有してもよい。この実施形態によれば、より大きい下方区域170の筐体は、上方区域160に隣接して、または、上方区域160の前に、下方区域170の上面に棚180を形成する。棚180は、検出システム100へのユーザワークステーションおよび/または作業フローアクセスポイントを提供できる。さらに、棚180は、自動装着手段または機構200を備え得る。棚180は、第1のポートまたは容器入口ロケーション110と、第2のポートまたは読み間違い/誤りロケーション120と、第3のポートまたは陽性容器出口ロケーション130とのためのアクセスロケーションをさらに提供できる。
一実施形態では、例えば図1〜図3および図5A〜図5Bに示すように、検出システム100は、検出システム100への標本容器500の自動装着のための自動装着機構200を備え得る。自動装着機構200は、容器装着ステーションまたはエリア202と、輸送機構204と、第1のポートまたは容器入口ロケーション110とを備え得る。動作において、ユーザまたは技術者は、1つまたは複数の標本容器500(例えば図4参照)を、容器装着ステーションまたはエリア202に置くことができる。例えばコンベヤベルト206といった輸送機構204は、標本容器を第1のポートまたは容器入口ロケーション110へと輸送し、一部の設計では、続いて入口ロケーション110を通じて検出システム100へと輸送し、それによって容器をシステムに装着する。自動装着機構200は、本明細書においてより詳細に記載される。
当業者が認識するように、他の設計が自動装着機構のために採用されてもよく、本明細書における他のところに記載される。例えば、代替の自動装着機構が図10〜図16に示される。一実施形態において、図13〜図16に示すように、および、本明細書でより詳細に記載するように、検出システム100は、容器装着エリアまたは貯留部302と、検出システム100への標本容器の自動装着のためのドラム状の装着デバイス308とを採用できる。
別の実施形態では、例えば図14〜図15および図18に示すように、自動検出システム100は、標本容器の1つまたは複数の測定、読取、走査、および/または画像を得るための1つまたは複数の作業フローステーション404を含むことができ、それによって、容器の種類、容器のロット番号、容器の有効期限、患者の情報、試料の種類、試験の種類、充填高さ、重量測定などの情報を提供できる。さらに、1つまたは複数の作業フローステーション404は、容器取上ステーションまたは容器運搬ステーションなどの1つまたは複数の容器管理ステーションを備え得る。例えば、自動検出システムは、以下の作業フローステーション、すなわち、(1)バーコード読取ステーション、(2)容器走査ステーション、(3)容器撮像ステーション、(4)容器計量ステーション、(5)容器取上ステーション、および/または(6)容器運搬ステーションのうちの1つまたは複数を含み得る。この実施形態によれば、検出システム100は、例えば図13〜図15、図18、および図24で示すように、容器管理手段または容器ロケータデバイス400をさらに有し得る。動作において、容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、標本容器500を1つまたは複数の作業フローステーション404へと移動させるために、または、位置付けるために、動作する。1つの設計構成において、作業フローステーションのうちの1つまたは複数は、検出システム100の筐体102内に含まれる。一実施形態では、図14〜図15において最良に示されるように、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308と、自動装着機構300の鉛直に配向されたシュート332とが、本明細書における他のところに記載されるように、標本容器をロケータウェル402へと預けるように、または、置くように動作させられ得る。別の実施形態では、図18および図24において最良に示されるように、自動装着機構200の輸送機構204またはコンベヤベルト206は、本明細書における他のところに記載されるように、標本容器をロケータウェル402へと預けるように、または、置くように動作できる。一部の実施形態では、検出システム100は、標本容器をロケータウェル402へと案内するために1つまたは複数の案内レール(図示せず)をさらに備え得る。これらの実施形態の両方によれば、容器管理装置または位置付け装置400は、次に、例えばバーコード読取ステーション、容器走査ステーション、容器撮像ステーション、容器計量ステーション、容器取上ステーション、および/または容器運搬ステーションなど、システム内の様々な作業フローステーション404の間で、標本容器を移動または位置付けするために回転できる。容器管理デバイスまたは位置付けデバイス400は、本明細書においてより詳細に記載される。
例えば図5A〜図8Cで示すように、検出システム100は、検出システム100の筐体102内で標本容器500を運搬するための標本容器500自動運搬手段または機構650も備え得る。例えば、運搬機構650は、標本容器500を入口ロケーションまたはポート110(例えば、図1〜図3参照)から検出システム100の内部室620へと運搬でき、容器500を、複数の保持構造またはラック600のうちの1つに含まれた受入構造またはウェル602のうちの1つへと置くことができる。別の実施形態では、運搬機構650は、標本容器500をシステム内で再配置、運搬、または管理するために使用され得る。例えば、一実施形態では、運搬機構650は、細菌の成長について陽性であるとして検出された標本容器500(本明細書では「陽性」容器として言及される)を、保持構造またはラック600から、陽性容器出口ロケーションまたはポート130(例えば、図1参照)などの陽性容器ロケーションへと運搬するために使用でき、陽性容器出口ロケーションまたはポート130では、ユーザまたは技術者が陽性容器500を検出システム100から容易に取り外しできる。別の実施形態では、運搬機構650は、指定された時間が経過した後に細菌の成長について陰性として決定された容器500(本明細書では「陰性」容器として言及される)を、保持構造またはラック600から、システム内の陰性容器ロケーション(例えば、陰性容器廃棄箱146(例えば、図1参照))へと運搬するために使用でき、陰性容器ロケーションでは、ユーザまたは技術者は、容器500の取外しおよび処分のために、廃棄箱146に容易にアクセスできる。当業者が認識するように、他の設計が自動運搬機構のために採用されてもよく、本明細書における他のところに記載される。例えば、別の設計構成が、図17〜図21Bと併せて本明細書で記載される。
検出システム100は、標本容器500(例えば、図27参照)における成長を検出するための手段(例えば、検出ユニット)も備えることになる。概して、容器内の細菌の成長を検出するための当技術分野における任意の手段が使用できる。例えば、各々の保持ステーションまたはラック600が、各々の標本容器500における微生物の成長の非侵襲的な監視の能力を有する線形の走査光学システムを含む。一実施形態では、光学システムは、容器500においてセンサ(例えば、液体乳濁センサ(LES:Liquid Emulsion Sensor)センサ)514(例えば、図4参照)に問い合わせでき、それによって容器内での微生物の成長を検出する。
検出システム100は、「陽性」および/または「陰性」の標本容器500の装着取外しのための自動装着取外し機構も備え得る。この自動装着取外し機構は、「陽性」または「陰性」の読取が各々の標本容器500について行われると、容器500が容器受入構造またはウェル602(例えば、図5Aおよび図5B参照)から取り外され、検出システム100へと装着される別の容器のための空間を作り、それによってシステムの処理量を増加させることを確保するように動作できる。
標本容器
例えば図4および図27Bと、他の図とに示した標本容器500は、標準的な培養瓶(例えば、血液培養瓶)の形態で示される。しかしながら、培養瓶(例えば、血液培養瓶)の記載は、例として提案されており、限定ではない。図4に示すように、標本容器500は、上部分502と、本体504と、基部506とを備える。容器500は、検出システムまたはオフライン装備のいずれかの中での容器500の自動読取のためのバーコードラベル508を備え得る。図4および図27Bに示すように、容器500の上部分502は、開口516が容器の内部室518との連通を提供するために貫いて延びる細い部分または首部510を典型的には備える。図27Bに示すように、容器は、穿孔可能な隔膜を任意選択で有する閉止デバイス512(例えば、栓)も備え、容器500における細菌の成長の存在の比色検出の目的のために容器500の下部に形成または置かれたセンサ514(例えば、LESセンサ)も有し得る。容器500の構成は特に重要ということはなく、本発明のシステムおよび方法は、試験試料(例えば、生物試験試料)を培養するために設計された様々な容器に適合され得る。図4および図27Bに示した種類の容器500は、当技術分野おいてに良く知られており、本文献の背景技術の部分において引用した特許文献に記載される。
一実施形態では、標本容器500は、試験試料(例えば、臨床または非臨床の生物試料)で植え付けられ、検出システム100へと装着される/検出システム100から装着取り外しされる。容器500は、菌または微生物の成長を促進および/または増進するための成長媒体または培地(図示せず)をさらに備え得る。微生物の培養のための成長媒体または培地の使用は良く知られている。適切な成長媒体または培地は、微生物の成長に適切な栄養条件および環境条件を提供し、標本容器500において培養される微生物によって必要とされるすべての栄養を当然ながら含んでいる。微生物の自然な増幅を可能にするための十分な時間間隔の後(この時間間隔は種ごとに異なる)、容器500は、菌または微生物の成長の存在について検出システム100内で試験される。試験は、容器ができるだけすぐに微生物の成長について陽性であるとして決定され得るように、連続的に、または、周期的な基準で、行われてもよい。
一実施形態では、容器500が検出システム100において陽性として検出されると、システムは、指示器190(例えば、視覚的プロンプト)を通じて、および/または、ユーザインターフェース表示装置150における通知を介して、または、他の手段によって、操作者に通知する。
自動装着手段または機構
検出システム100は、検出システム100への標本容器500の自動装着のための手段または機構を備え得る。一実施形態では、例えば図1〜図3および図5A〜図5Bに示したように、自動装着機構200は、容器装着ステーションまたはエリア202と、輸送機構204と、入口ロケーションまたはポート110とを備え得る。しかしながら、当業者によって認識されるように、自動装着機構は多くの異なる構成を取ることができる。例えば、自動装着機構300の別の設計構成が、図13〜図16と併せて本明細書で記載される。本明細書に記載された様々な設計構成は、例示としてであり、限定ではない。本明細書で示した自動装着機構(例えば、図1〜図3、図5A〜図5B、および図13〜図16)は概略的に示されており、部品は一定の縮尺ではない。
ユーザまたは技術者は、1つまたは複数の標本容器500を検出システム100へと任意の手段で輸送でき、容器装着ステーションまたはエリア202において容器500を置ける。例えば、一実施形態では、ユーザまたは技術者は、複数の標本容器を検出システム100の装着ステーションまたはエリア202へと輸送するように設計されたキャリアを使用できる。
1つの可能な運搬装置の設計が図28Aおよび図28Bに示される。図28Aおよび図28Bに示されるように、キャリア350は、上面352Aおよび下面352Bと、前面354Aおよび後面354Bと、相対する側面356Aおよび356B(例えば、右側面および左側面)と、前記相対する側面356A、356Bに取り付けられた一対の相対するユーザ取っ手358Aおよび358Bとを有する本体351を備える。本体は、単一の標本容器500を中で保持するように各々構成された複数の貫通孔360をさらに備える。本体351は、キャリア350内に装着された標本容器500を保留するための「閉」位置と、標本容器500をキャリア350から解放し、標本容器500を自動装着機構の上または中へと預けるための「開」位置との間で前後(例えば、図28Aにおける矢印366)にスライドするために、スライド接合部364内で動作可能なスライド板362も備え得る。スライド接合部364は、ユーザによる検出システムへの輸送の間にスライド板362を「閉」位置において係止するためのばねまたは同様の手段をさらに備え得る。
図28A〜図29に示すように、キャリア350は、一対の位置合わせアーム368Aおよび368Bと、検出システム100の自動装着機構200において標本容器500を解放するための解放機構372と動作可能な解放タブ370をさらに備えてもよい。解放機構372は、キャリア350が標本容器500を預けるために装着ステーションまたはエリア202において適切に位置合わせされることを確保するために、一対の位置合わせアーム368Aおよび368Bに対応する一対のスロット374と、解放バー376とを備える。動作において、技術者は、1つまたは複数の標本容器500を含むキャリア350を自動装着機構200へと輸送し、位置合わせアーム368Aおよび368Bが解放機構372の対応するスロット374と位置合わせされる状態でキャリア350を解放バー376に押し付ける。キャリア350を解放バー376に押し付けることで、解放タブ370は押し込まれ、または、押し下げられ、それによってスライド板362を「開」位置へと移動させ、標本容器500を貫通孔360から装着ステーションまたはエリア202上へと降下させる。次に、技術者は、キャリア本体351および複数の貫通孔360が標本容器500を通過させるまでキャリア350を上向きに持ち上げ、それによって、検出システム100への自動装着に向けて容器を自動装着機構200に預けることができる。当業者が認識するように、他の設計の構成が可能である。
図1〜図3に示すように、装着ステーションまたはエリア202は、典型的には、自動装着機構200の容易にアクセス可能なロケーションまたはエリアであり、そこではユーザまたは技術者は、1つまたは複数の標本容器500を、検出システム100への装着に向けて置くことができる。装着ステーション202において、容器500は、輸送機構204を使用して、装着ステーションまたはエリア202から入口ロケーションまたはポート110へと輸送され、続いて入口ロケーションまたはポート110を通って検出システム100へと輸送される。したがって、ユーザまたは技術者は、1つまたは複数の標本容器500を装着ステーションまたはエリア202に置いて立ち去るだけでよく、一方で容器500は検出システム100へと自動的に装着される。標本容器500は、システムへと輸送されると、本明細書における他のところに記載されるように、容器管理デバイスまたはロケータデバイスを使用して1つまたは複数の作業フローステーションへと移動され得る、および/または、保持構造またはラックへと運搬され得る。
一実施形態では、図1〜図3、図5Aおよび図5Bに示すように、輸送機構204は、容器500を、入口ロケーションまたはポート110へと、続いて入口ロケーションまたはポート110を通じて検出システム100へと、輸送する(例えば、運ぶ)ように動作可能なコンベヤベルト206である。しかしながら、標本容器500を装着ステーションまたはエリア202から入口ロケーションまたはポート110へと輸送するための他の手段または機構が考えられ、限定されることはないが、送りネジ、溝および成形板を有するタイミングベルトなどを含み得る。他の実施形態では、検出システム100への標本容器500の自動装着の過程は、後で記載するように、運搬機構650を使用して容器を保持構造またはラックへと運搬すること、または、容器ロケータデバイス(例えば、図24の符号400A)を使用して容器を1つまたは複数の作業フローステーションへと移動することをさらに含み得る。
図1〜図3、図5A、および図5Bに示すように、装着ステーションまたはエリア202と輸送機構204とはコンベヤベルト206を備える。この実施形態によれば、ユーザまたは技術者は、1つまたは複数の標本容器500を、容器500の検出システム100への自動装着のためのコンベヤベルト206の特定の位置またはエリア(つまり、装着ステーションまたはエリア202)に置くことができる。コンベヤベルト206は、連続的に走行できる、または、装着ステーションまたはエリア202における容器500の物理的な存在によって作動させられ得る。例えば、システム制御装置が、装着ステーション202における1つまたは複数の標本容器の存在または不在を指示する信号(例えば、光センサ)に基づいて、コンベヤベルト206を動作させる(つまり、電源オン/オフする)ために使用されてもよい。同様に、1つまたは複数のセンサは、容器が不適切に装着され、および/または、容器が倒れ、詰まりを引き起こし得るかどうかを指示するために、入口ロケーションまたはポート110において使用されてもよい。コンベヤベルト206は、容器500を装着ステーションまたはエリア202(例えば、図1に示すように、コンベヤベルト206の左部分)から入口ロケーションまたはポート110へと移動または輸送するように動作し、それによって、検出システム100へと装着される1つまたは複数の容器500を入口ロケーションまたはポート110において蓄積する。典型的には、図1〜図3および図5A〜図5Bに示すように、装着ステーションまたはエリア202と、輸送機構204またはコンベヤベルト206と、入口ロケーションまたはポート110とは、検出システム100の筐体102の外側に、または、検出システム100の筐体102に位置付けられる。一実施形態では、自動装着機構200は、下方区域170の上部においてシステム100の上方区域160に隣接して位置付けられた棚180に位置付けられる。同じく図示するように、輸送機構またはコンベヤベルト206は、検出システム100への装着のために、標本容器500を鉛直または直立の配向で(つまり、容器500の上部分506が上になるように)維持するために、水平平面において典型的には動作する(例えば、図1〜図3および図5A〜図5B参照)。図1〜図3において示すように、輸送機構またはコンベヤベルト206は、1つまたは複数の自由に立つ容器500を輸送するために、例えば、左から右へと、または、装着ステーションまたはエリア202から入口ロケーションまたはポート110に向けて移動する(例えば、図2における矢印208)。
一実施形態では、例えば図1〜図3および図10〜図11で示すように、自動装着機構200は、輸送機構またはコンベヤベルト206の一方または両方の側に並列に位置付けられる1つまたは複数の案内レール210をさらに備えることになる。1つまたは複数の案内レール210は、輸送機構またはコンベヤベルト206の動作の間、標本容器500を入口ロケーションまたはポート110へと案内または方向付けるように機能する。一実施形態では、案内レールは、標本容器を自動装着機構200の後部において単一の縦列の線へと漏斗状に通すまたは案内するように動作し、その後部において、標本容器は、1回に1つの容器で、検出システム100へと装着されるために順番を待つ。別の設計の態様では、例えば図22に示すように、検出システム100は、ロケータデバイス(本明細書における他のところに記載される)を覆い、中にある内部ロケータデバイス室(図示せず)を包囲するロケータデバイスカバー460をさらに備え得る。ロケータデバイスカバー460は、自動装着機構200から入口ロケーションまたはポート110へと輸送され、続いて内部室へと輸送されるときに標本容器500を案内するための1つまたは複数の容器案内レール462を備えてもよく、それによって標本容器をシステムへと自動的に装着する。この実施形態によれば、内部ロケータデバイス室(図示せず)は、本明細書における他のところに記載される内部室の一部であると考えられる。
なおも別の実施形態では、自動装着機構200は、容器が検出システム100に入るときに標本容器500を読取または識別するための手段またはデバイスをさらに備え得る。例えば、容器500は、システム内での容器識別および追跡のために読み取られ得るバーコードラベル508を備えてもよい。この実施形態によれば、検出システム100は、システム内の1つまたは複数のロケーションにおいて1つまたは複数のバーコードリーダ(例えば、図14〜図15における符号410参照)を備える。例えば、検出システム100は、個々の容器500がシステムへと入るときにその容器500を検出システム制御装置へと読み取る、識別する、および記録するために、入口ロケーションまたはポート110においてバーコードリーダを備え得る。別の実施形態では、入口ロケーションまたはポート110は、バーコードラベル508の読取を可能にするために入口ロケーションまたはポート110内で容器を回転させるための手段またはデバイス(例えば、本明細書における他のところに記載されるような容器回転装置または回転ターンテーブル)も備え得る。別の可能な実施形態では、運搬機構(例えば、図5Bにおける符号650参照)は、バーコードラベル508の読取を可能にするために容器500を回転させることができる。バーコードが読み取られると、運搬機構は、典型的には、容器500を入口ロケーションまたはポート110から、複数の保持構造またはラック600のうちの1つにおける複数の受入構造またはウェル602のうちの1つへと容器500を運搬する。
なおも別の実施形態では、バーコード508が適切に読み取りできない場合(例えば、ラベルが読み違えられる場合、または、読取エラーが起こる場合)、検出システム制御装置(図示せず)は、読取不可能または読み違えられた容器500へのユーザのアクセスのために、容器500を読み違え/エラーロケーションまたはポート120へと方向付けることができる。ユーザは、自動装着機構200を使用して、および/または、ユーザの裁量において、容器を再装着でき、任意選択で容器500を手作業で装着でき、容器500の情報をシステム制御装置へと手入力できる(例えば、ユーザインターフェース150を使用して)。別の実施形態では、検出システム100は、高い優先度の容器の装着のために、および/または、ラベルが読み違えられた、もしくは、読取エラーが起こった容器の手作業の装着のために、高い優先度の(またはSTATの)装着ロケーション(図示せず)を含んでもよい。
自動装着機構の別の設計構成が図10に示される。図10に示すように、自動装着機構200は、装着ステーションまたはエリア202と、第1のコンベヤベルト206と、入口ロケーションまたはポート110とを備える。コンベヤベルト206は、標本容器500をシステム100の左縁(つまり、装着ステーション202のロケーション)から入口ロケーションまたはポート110へと輸送するように動作する。この例では、移動は左から右へであり、図10において矢印220によって表される。自動装着機構200は、案内レール210と、一式のギヤまたは車輪214、216の周りで動作する第2のコンベヤベルト212とをさらに備え得る。この実施形態によれば、第2のコンベヤベルト212は、第1の水平なコンベヤベルト206の上方において鉛直平面において配向されて動作可能であり、時計回りまたは反時計回りの手法で動作できる(つまり、ベルトを、左から右へと、または、右から左へと移動するために)。第2の鉛直方向に配向されたコンベヤベルト212の時計回りまたは反時計回りの動作は、標本容器500に、容器の鉛直軸周りに反時計回りまたは時計回りの回転をそれぞれ与えることができる。出願者は、標本容器500に時計回りまたは反時計回りの回転を与えることで、複数の標本容器500が入口ロケーションまたはポート110において蓄積するときに自動装着機構200の詰まりまたは目詰まりを防止および/または低減できることを見出した。容器500は、入口ロケーションまたはポート110に到達すると、検出システム100へと移動され得る。
なおも別の実施形態では、自動装着機構200は、第1のコンベヤベルト206の下において水平平面で位置付けられる支え板(図示せず)も含み得る。当業者が認識するように、コンベヤベルト206は、いくらかの弾力性や柔軟性を有してもよく、または、「ばねのようである」と考えられてもよい。コンベヤベルト206のこのばねのような性質は、容器がコンベヤベルト206にわたって装着ステーションまたはエリア202から第1のポートまたは入口ロケーション110へと輸送されるときに標本容器500の不安定をもたらす可能性があり、標本容器500が斜めになるかまたは倒れる結果になる可能性がある。出願者は、剛体または半剛体の支え板をコンベヤベルト206の下に備えることで、この問題が低減および/または完全に排除でき、それによって、装着機構200の詰まりまたは目詰まり(例えば、倒れた容器500によって)を低減および/または防止することを見出した。概して、任意の支え板の材料が使用できる。例えば、支え板は、プラスチック、木、または金属から作られた剛体または半剛体の板であり得る。
自動装着機構のなおも別の設計構成が図11に示される。図11に示すように、自動装着機構200は、装着ステーションまたはエリア202と、コンベヤベルト206と、入口ロケーションまたはポート110とを備え得る。同じく示すように、コンベヤベルト206は、標本容器500をシステム100の前縁(つまり、装着ステーション202)から入口ロケーションまたはポート110へと輸送するように動作できる。この例では、装着機構200の移動は、前から後へと(つまり、機器の前縁から装着ポート110へと)であり、図11における矢印240によって表される。図示したように、自動装着機構200は、1つまたは複数の標本容器500がコンベヤベルト206によって輸送されるときにその標本容器500を入口ロケーションまたはポート110へと案内するために、1つまたは複数の案内レール210をさらに備え得る。
任意選択で、図11に示すように、自動装着機構200は、この実施形態によれば、第2の輸送機構230を備え得る。一実施形態では、第2の輸送機構230は、第1のコンベヤベルト206の上方の鉛直平面において位置付けられて動作可能である第2のコンベヤベルト232を備え得る。図示するように、第2の輸送機構230は、第2のコンベヤベルト232に取り付けられた複数のパドルまたは板236をさらに備え得る。この実施形態によれば、第1のコンベヤベルト206は、1つまたは複数の標本容器500を装着ステーションまたはエリア202から第2の輸送機構230へと移動または輸送するために動作し、第2の輸送機構230で容器500はパドルまたは板236同士の間でウェルまたは空間234へと個々に移動または輸送される。第2のコンベヤベルト232は、一式のギヤまたは駆動輪(図示せず)の周りで動作し、例えば、自動装着機構200の後縁にわたって左から右へと走行または移動し、それによって容器500を、装着機構200の後部に沿って左から右へと入口ロケーションまたはポート110まで輸送する(例えば、矢印250参照)。容器500は、入口ロケーションまたはポート110に到達すると、検出システム100へと移動され得る。
なおも別の実施形態では、自動装着機構200は、例えば図12に示すように、保護筐体またはケーシング260において包囲され得る、または、包み込まれ得る。この実施形態によれば、自動装着機構200またはその1つまたは複数の構成要素(つまり、装着エリア、輸送手段(例えば、コンベヤベルト206)、および/または入口ロケーションもしくはポート(図示せず)のうちの1つまたは複数)は、保護筐体またはケーシング260に含まれ得る、または、包み込まれ得る。保護筐体またはケーシング260は、標本容器500に自動装着機構200へのアクセスを提供し、保護筐体またはケーシング260に含まれた自動装着機構200の中/上に標本容器500を装着するための開口262を有する。任意選択で、保護筐体またはケーシング260は、自動装着機構200、および/または、中に含まれる容器500を保護するために閉じられ得る、または、遮断され得るカバー手段264をさらに備えることができる。カバーは、図示するように、閉じることができる蓋266、または、筐体もしくはケーシング260を閉じるための他の構造もしくは手段であり得る。例えば、別の実施形態では、カバー264は、開口262にわたって遮断されるように引っ張られ得る軽量なカーテン(図示せず)であり得る。保護筐体またはケーシング260は、装着もしくは高い優先度の容器(つまり、STAT容器)および/または読み違えられた容器のための優先容器装着ポート270も提供できる。一実施形態では、容器500が優先ポート270へと手作業で装着できる。
自動装着機構の別の実施形態が図13〜図15に示される。先に記載した自動装着機構と同様に、図13〜図15に示した自動装着機構300は、容器装着ステーションまたはエリア302と、輸送機構304と、検出システム100への1つまたは複数の標本容器500の完全に自動装着のための容器入口ロケーション306とを備える。
容器装着エリア302は、例えば図17に示すように、ユーザが容器装着エリア302に1つまたは複数の標本容器500を容易に置くことができるように、検出システム100において容易にアクセス可能なロケーションにある。この実施形態によれば、標本容器500は、例えば図13に示すように、標本容器500の側面において横たわるように水平配向で装着される。容器装着エリア302において、標本容器500は輸送機構304によって容器装着エリア302から入口ロケーション306へと輸送でき、入口ロケーション306から、容器500は、本明細書でより詳細に記載するように、検出システム100に入ることになる。驚いたことには、装着エリア302における標本容器500の配向に拘わらず(つまり、容器500の上部分506が検出システム100を向いているか、検出システム100から離れる方を向いているか(例えば、図14において示す)に拘わらず)、この実施形態の自動装着機構300は、標本容器500を検出システム100へと装着できる。
一実施形態では、容器装着ステーションまたはエリア302は、例えば図13に示すように、1つまたは複数の標本容器500を保持することができる装着貯留部303を備える。装着貯留部303は、1個から100個までの標本容器、1個から80個までの標本容器、または、1個から50個までの標本容器を保持するように設計できる。別の設計の概念では、装着貯留部は100個以上の標本容器500を保持してもよい。この実施形態の自動装着機構300は、ユーザまたは技術者が装着貯留部303および装着エリア302を覆うために任意選択で閉じることができる蓋またはカバー(図示せず)をさらに備えてもよい。様々な設計が、蓋またはカバーについて可能であり考えられる。
図13〜図14に示すように、装着貯留部303は、例えば、標本容器500を装着エリア302から入口ロケーション306まで輸送するように入口ロケーション306の方へと下向きに傾斜する傾斜面といった、輸送機構304を含んでいる。この実施形態によれば、傾斜面は、標本容器を入口ロケーション306へと斜面において転がり落とすかまたは下へスライドすることができる。傾斜面が図において例示されるが、他の設計が、標本容器を入口ロケーション306へと輸送するための輸送手段または機構304について可能であり考えられる。例えば、代替の設計概念では、輸送機構304はコンベヤベルト(図示せず)を備えてもよい。この設計概念によれば、コンベヤベルトは、1つまたは複数の標本容器を保持するように設計でき、任意選択で、コンベヤベルトが入口ロケーション306の方へと下向きに傾斜するように設計されてもよい。
入口ロケーション306において、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308が、標本容器500を検出システム100へと装着するために使用される。図示するように、ドラム状の装着デバイス308は、1つまたは複数の標本容器を中に保持するための水平に配向された1つまたは複数のスロット310を有する。各々の個々のスロット310は、単一の標本容器500を保持することができる。一実施形態では、ドラム状の装着デバイス308は、例えば、中に標本容器500を保持するための、1個から10個までのスロット、1個から8個までのスロット、1個から6個までのスロット、1個から5個までのスロット、1個から4個までのスロット、または、1個から3個までのスロットといった、複数のスロットを有する。別の実施形態では、ドラム状の装着デバイス308は、単一の標本容器500を中で保持することができる単一のスロットを有するように設計され得る。
ドラム状の装着デバイス308は、水平の軸周りに回転でき(時計回り方向または反時計回り方向のいずれかで)、個々の標本容器500を取り上げて検出システム100へと装着することができる。動作において、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308の回転は、水平に配向された標本容器500を、複数の水平に配向されたスロット310のうちの1つにおいて取り上げ、容器500を、ドラムまたはドラム状の装着デバイスの回転によってタンブラーデバイス330(例えば、図16参照)へと移動する。当技術分野の任意の手段が、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308の回転のために使用できる。例えば、システムは、ドラム状の装着デバイス308の回転のためにモータ(図示せず)および駆動ベルト316の使用を採用できる。
別の実施形態では、図13に示すように、この実施形態の自動装着機構300は、単一の容器装着ポート312をさらに備え得る。動作において、ユーザまたは技術者は、単一の標本容器を、例えばSTAT標本容器などの迅速または緊急の装着のために、単一の容器装着ポート312へと置くことができる。単一の容器装着ポート312に置かれると、容器は、例えば、検出システム100への標本容器の迅速または緊急の自動装着のためのドラム状の装着デバイス308の方へと下向きに傾斜する傾斜面といった第2の輸送機構314へと、重力を介して落下または降下する。
図13〜図16に示すように、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308は、標本容器500を入口ロケーション306からタンブラーデバイス330へと移動するために、鉛直平面において(つまり、水平の軸の周りで、または、水平の軸を中心として)回転する。タンブラーデバイスは、鉛直に配向されたシュート332の上部において開放スロットを備える。タンブラーデバイス330に移動されると、標本容器は、カム機構および鉛直に配向されたシュート332によって直立させられる(つまり、標本容器は、水平の容器配向から直立した鉛直の容器配向へと再位置決めされる)。動作において、カム機構(図示せず)は、標本容器の上部および/または下部を感知でき、標本容器500を標本容器の基部から水平方向において押し、それによって、鉛直に配向されたシュート332の開口を通じて基部を落下または降下させることができる。したがって、タンブラーデバイス330は、容器500に、下部を先にして鉛直シュート332を通じて容器ロケータデバイス400(本明細書における他のところに記載される)の第1のロケータウェルへと(重力を介して)落下させるように動作し、それによって、容器500を鉛直な直立した配向で再配向する。
例えば図16で示すように、タンブラーデバイス330は、ドラムの各々の側において1つで2つのテーパー加工された出っ張り334を有し、各々の出っ張りは、前縁においてより細く、後縁においてより厚い。出っ張り334は、ドラムが回転するときに容器500のキャップ部分502が出っ張りによって捕獲または保持される(つまり、キャップが出っ張り334の上部に圧し掛かるようにキャップは出っ張りの上側へ移動する)ように位置合わせされる。出っ張り334は、容器の下部が鉛直シュート332を通って降下するとき、容器500のキャップ部分502を所定位置で短時間保持するだけである。さらに、容器の下部または基部506は出っ張りによって捕獲または保持されない。代わりに、テーパー加工された出っ張り334は、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308が回転するとき、容器500の下部または基部506を水平方向で容器500の下部506から容器の上部またはキャップ部分502に向けて押すかまたはスライドさせるように作用する(図4参照)。この作用は、容器のキャップ端502が出っ張り334の上縁によって保持され、それによって容器500の下部506を、鉛直シュート332を通じて容器ロケータデバイス400へと自由に降下させることを確保するのを助ける。出っ張り334をドラムまたはドラム状の装着デバイス308の各々の側において有することで、回転するドラムにおける容器500の配向は必須ではない。容器500は、容器のキャップ端502がドラム状の装着デバイス308の右側にあるか左側にあるかに拘わらず(例えば、図16参照)、下部506が鉛直シュート332を通じて降下するときに、対応する出っ張り334が容器のキャップまたは上部502を保持するように機能するため、タンブラーデバイス330によって直立とされる。別の実施形態では、鉛直シュート332は、容器位置付けデバイス400へと降下する容器500を方向付けるのを助ける狭小区域333をさらに備え得る。動作において、ドラムまたはドラム状の装着デバイス308が、鉛直に配向されたシュート332の上部において開放スロットの上で回転するとき、容器500のキャップまたは上部分502は1つまたは複数の出っ張り334によってドラムの外側縁において保持される(例えば、図16参照)。出っ張り334が容器500のキャップまたは上部分502を所定位置で保持する一方で、容器の下部506をドラムまたはドラム状の装着デバイス308から鉛直に配向されたシュート332へ旋回または自由に降下させることができ、それによって、前述したように、容器500が鉛直に配向されたシュート332を通じて下部を先にして重力を介して落下または降下するため、容器500を直立させるかまたは鉛直に配向させる。
容器管理手段またはロケータデバイス
例えば図13〜図15、図18、および図25A〜図25Cで示すように、検出システム100は容器管理デバイスまたはロケータデバイス400をさらに備え得る。容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、検出システム100の筐体102の内部に入ると、様々な作業フローステーション404の間で容器500を管理、移動、または位置付けるために使用できる。一実施形態では、容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、図示するように、図13〜図15に示した自動装着機構300との組み合わせで使用できる。別の実施形態では、容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、例えば図18に示した自動装着機構200との組み合わせで使用できる。図13〜図15および図18における容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、概略的に示されており、部品は一定の縮尺ではない。
容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、例えば、1個から10個までのロケータウェル、1個から8個までのロケータウェル、1個から5個までのロケータウェル、1個から4個までのロケータウェル、または1個から3個までのロケータウェル402といった、1つまたは複数のロケータウェル402を含む回転可能な車輪状のデバイスまたは回転可能な円板を備える。一実施形態では、ロケータデバイスは、対置可能な平行な板または円板を備える(例えば、図25A〜図25C参照)。各々の個々のロケータウェル402は、単一の標本容器500を保持することができる。動作において、ロケータデバイス400は、様々な作業フローステーション404へと、または、様々な作業フローステーション404の間で(つまり、ステーションからステーションへ)、個々の容器500を移動するために、(鉛直軸の周りで、または、鉛直軸を中心として)水平平面において(時計回り方向または反時計回り方向のいずれかで)回転する。一実施形態では、作業フローステーション404は、標本容器の1つまたは複数の測定または読取を得るように動作可能であり、それによって、容器のロット番号、容器の有効期限、患者の情報、試料の種類、充填高さなど、容器についての情報を提供する。別の実施形態では、1つまたは複数の作業フローステーション404は、容器取上ステーションまたは容器運搬ステーションなどの1つまたは複数の容器管理ステーションを備えてもよい。例えば、ロケータデバイス400は、(1)バーコード読取ステーション、(2)容器走査ステーション、(3)容器撮像ステーション、(4)容器計量ステーション、(5)容器取上ステーション、および/または(6)容器運搬ステーションなどの、1つまたは複数の作業フローステーション404へと、および/または、1つまたは複数の作業フローステーション404の間で、個々の標本容器500を移動することができる。別の実施形態では、これらの測定および/または読取のうちの1つまたは複数は同じステーションで行うことができる。例えば、容器の計量、走査、撮像、および/または取上は単一のステーションロケーションで行ってもよい。なおも別の実施形態では、検出システムは別々の取上ステーションを含んでもよい。容器が、取上ロケーションにおいて運搬機構(本明細書に記載するようなもの)によって取り上げられ、検出システム100内の他のロケーション(例えば、保持構造および/または攪拌組立体)へと運搬させることができる。なおも別の実施形態では、検出システム100は、例えば第2の自動検出機器といった別の機器への標本容器500の運搬のための運搬ステーションを含んでもよい。この実施形態によれば、運搬ステーションはシステム運搬デバイス440と連通できる。例えば、図示するように、システム運搬デバイス440は、標本容器を、検出システム100内の別のロケーションへと、または、別の実施形態では別の機器(例えば、第2の検出システム(例えば、図24に示すようなもの))へと運搬させることができるコンベヤベルトであり得る。図14〜図15に示すように、ロケータデバイス400は、(1)入口ステーション412、(2)バーコード読取および/または走査ステーション414、(3)容器撮像ステーション416、(4)容器取上ステーション418、ならびに(5)別の機器への容器の運搬のためのシステム運搬ステーション420を備える。ロケータデバイスは、任意の作業フローステーションに位置決めされた回転可能ターンテーブルデバイス406をさらに備えてもよい。典型的には、このような回転可能ターンテーブルデバイスは、バーコードの読取および/もしくは容器の走査、ならびに/または、容器を計量するための秤もしくは計量デバイス408を容易にするために、容器を回転させるために使用され得る。
前述したように、動作において、容器管理デバイスまたはロケータデバイス400は、所与の標本容器500を所与の作業フローステーション404へと移動するために、または、位置付けるために、動作する。一実施形態では、これらの作業フローステーション404は、検出システム100の筐体102内に含まれる。例えば、図13〜図15および図18に示したように、自動装着機構は、本明細書における他のところに記載されるように、標本容器500をロケータウェル402へと預けるかまたは置くことができる。容器管理手段または位置付けデバイス400は、次に、例えばバーコード読取ステーション、容器走査ステーション、容器撮像ステーション、容器計量ステーション、容器取上ステーション、および/または容器運搬ステーションなど、システム内の様々な作業フローステーションの間で、標本容器を移動または位置付けするために回転できる。
運搬手段または機構
例えば図5〜図9Bおよび図17〜図21で示すように、自動検出システム100は、システム内で、標本容器500の運搬のため、および/または、容器管理のために動作可能な自動運搬手段または機構をさらに備え得る。すでに記載したように、入口ロケーションまたはポート110は、例えば、図1〜図3において最良に示されるコンベヤシステム206から、容器を受け入れる。容器が入口ロケーションまたはポート110において蓄積するにつれて、容器は検出システム100内で移動させられ、それによって、本明細書においてより詳細に記載するように、運搬機構(例えば、容器把持手段を伴うロボット運搬アーム)が個々の標本容器500を取り上げまたは受け入れでき、その容器を検出システム100内の保持構造またはラック600へと運搬または置くことができる。運搬機構は、標本容器を保持構造またはラック600へと運搬するために、および、標本容器を保持構造またはラック600へと装着するために、視覚システム(例えば、カメラ)、あらかじめプログラムされた寸法座標、および/または精密運動制御を使用できる。
図1〜図3および図13〜図15に示すように、標本容器500は、自動装着機構200(図1〜図3)または300(図13〜図15)を使用する検出システム100内へと装着される、および/または、その検出システム100内で輸送される。図示するように、容器500は、典型的には、鉛直配向において(つまり、容器500の上部またはキャップ部分502が直立するように)検出システム100へと装着される。一実施形態によれば、容器500は、複数の保持構造またはラック600に置かれまたは保持され、その中の微生物の成長を増進させるために任意選択で攪拌される。例えば図5Aおよび図5Bに示すように、保持構造またはラック600の受入構造またはウェル602は、水平軸で配向され得る。したがって、この実施形態によれば、自動運搬機構(例えば、図5Bの符号650参照)が、自動装着機構200、300から受入構造またはウェル602への容器500の運搬の間、容器500を鉛直配向から水平配向へと再配向しなければならない。
動作において、自動運搬機構(例えば、図5Bにおける符号650、または、図20における符号700)は、検出システム100の内部室620内で標本容器500を運搬もしくは移動または再位置付けするように動作できる。例えば、一実施形態では、運搬機構は標本容器500を入口ロケーションまたはポート110から複数の保持構造またはラック600のうちの1つへと運搬できる。別の実施形態では、運搬機構は、標本容器500を容器ロケータデバイス400のウェル402から取り上げ、容器を保持構造またはラック600の受入構造またはウェル602へと運搬できる。運搬機構は、複数の保持構造またはラック600のうちの1つに位置付けられる複数の容器受入構造またはウェル602のうちの1つに容器500を置くように動作できる。別の実施形態では、運搬機構は、「陽性」および「陰性」の容器を保持構造またはラック600から取り外しまたは装着取り外しするように動作できる。この自動装着取外し機構は、「陽性」または「陰性」の読取が各々の標本容器500について行われると、標本容器500が容器受入構造またはウェル602から取り外され、検出システム100へと装着される別の容器のための空間を作り、それによってシステムの処理量を増加させることを確保するように動作できる。
一実施形態では、運搬機構はロボット運搬アームであり得る。概して、当技術分野における任意の種類のロボット運搬アームが使用できる。例えば、ロボット運搬アームは多軸ロボットアーム(例えば、2軸、3軸、4軸、5軸、または6軸のロボットアーム)であり得る。ロボット運搬アームは、標本容器500(例えば、血液培養瓶)を取り上げて、その標本容器500を、入口ロケーションまたはポート110から、複数の保持構造またはラック600(任意選択で攪拌組立体を有する)のうちの1つに位置付けられる複数の容器受入構造またはウェル602の1つまで運搬するように動作できる。さらに、運搬機構またはロボット運搬アームの必要な移動を容易にするために、検出システム100の内部室620は、ロボット運搬アームのための1つまたは複数の支持部を備え得る。例えば、1つまたは複数の鉛直支持部および/または1つまたは複数の水平支持部が提供され得る。運搬機構またはロボット運搬アームは、保持構造またはラック600の受入構造またはウェル602のいずれかへのアクセスへの必要に応じて、支持体にわたって上下にスライドすることになる。前述したように、ロボット運搬アームは、例えば、装着ステーションまたはロケーションからの容器運搬において、および、保持構造および/または攪拌組立体の中での配置を容易とするために、標本容器の配向を鉛直配向(つまり、容器500の上部502が上となるような直立配向)から水平配向(つまり、容器500がその側面において横たわるような配向)まで、標本容器の配向を変化させるように動作できる。
一実施形態では、ロボット運搬アームは、2軸または3軸のロボットアームであり、容器500を、本明細書で記載する容器受入構造またはウェル602などの特定の位置へと、1つまたは複数の水平軸(例えば、x軸および/またはz軸)において運搬でき、任意選択で鉛直軸(y軸)において運搬できる。この実施形態によれば、2軸ロボットアームは2軸(例えば、x軸およびz軸)での移動を可能とし、3軸ロボットアームは3軸(例えば、x軸、y軸、およびz軸)での移動を可能とする。
別の実施形態では、2軸または3軸のロボットアームは、標本容器500を1つまたは複数の軸を中心として回転によって運搬または移動することができる1つまたは複数の回転移動をさらに採用してもよい。この回転移動は、ロボット運搬アームに標本容器500を鉛直装着配向から水平配向へと運搬させることができる。例えば、ロボット運搬アームは、標本容器を、水平軸を中心として、または、水平軸の周りで回転によって移動するために、回転移動を採用できる。この種類のロボット運搬アームは、3軸または4軸のロボットアームとして定められる。例えば、1つの水平軸(x軸)、1つの鉛直軸(例えば、y軸)、および1つの回転軸における移動を可能とするロボットアームは、3軸ロボットアームと考えられる。一方、2つの水平軸(例えば、x軸およびz軸)、鉛直軸(y軸)、および1つの回転軸における移動を可能とするロボットアームは、4軸ロボットアームと考えられる。同様に、単一の水平軸(例えば、x軸)、鉛直軸(y軸)、および2つの回転軸における移動を可能とするロボットアームも、4軸ロボットアームと考えられる。なおも別の実施形態では、ロボット運搬アーム700は、4軸、5軸、または6軸のロボットアームとでき、それによって、x軸、y軸、およびz軸における移動に加えて、1つの軸(つまり、4軸ロボットアーム)、2つの軸(つまり、5軸ロボットアーム)、またはすべての3つの水平軸(x軸およびz軸)および鉛直軸(y軸)(つまり、6軸ロボットアーム)を中心としての、または、それらの軸の周りでの回転移動を可能にする。
なおも別の実施形態では、ロボット運搬アームは、標本容器500の測定、走査、および/または読取を得るための1つまたは複数のデバイスを備え得る。例えば、ロボット運搬アームは1つまたは複数のビデオカメラ、センサ、スキャナ、および/またはバーコードリーダを備えてもよい。この実施形態によれば、ビデオカメラ、センサ、スキャナ、および/またはバーコードリーダは、容器ロケーション、容器ラベル(例えば、バーコード)の読取、容器の走査、システムの遠隔現場サービス、および/または、システム内のあらゆる可能な容器の漏れの検出において支援できる。なおも別の設計の可能性において、ロボット運搬アームは、必要な場合、自動汚染除去を支援するために紫外光線発生源を備えてもよい。
運搬機構の1つの設計の可能性が図6〜図8Cに示される。図6に示すように、運搬機構はロボット運搬アーム650を備え、ロボット運搬アーム650は、上方水平支持レール652Aと、下方水平支持レール652Bと、単一の鉛直支持レール654と、標本容器500を取上、把持、または保持するための把持機構(図示せず)を備えるロボットヘッド656とを備える。図6〜図8Cに示した運搬機構は概略的に示されており、部品は一定の縮尺ではなく、例えば、図示した水平支持部652A、652B、鉛直支持部、およびロボットヘッド656は一定の縮尺ではない。当業者は容易に認識するように、水平支持部652A、652Bおよび鉛直支持部が必要に応じて長さが延長または短縮され得る。図示するように、ロボットヘッド656は鉛直支持レール654に支持、連結、および/または取り付けされ、鉛直支持レール654はさらに水平支持レール652Aおよび652Bによって支持される。同じく図6に示すように、運搬機構は、検出システムにおいて運搬機構を搭載するために使用され得る1つまたは複数の搭載支持部696を備えてもよい。
動作において、鉛直支持レール654は水平支持レール652Aおよび652Bに沿って移動でき、それによって鉛直支持レール654およびロボットヘッド656を水平軸(例えば、x軸)に沿って移動する。概して、当技術分野における任意の手段が鉛直支持レール654を水平支持レール652Aおよび652Bに沿って移動するために使用できる。図6に示すように、上方および下方の支持レール652Aおよび652Bは、上方および下方の水平スライドブロック659Aおよび659Bをそれぞれ駆動するように動作可能な上方および下方のネジ付きシャフト(図示せず)を備え得る。また、図6に示したように、上方および下方のシャフト652Aおよび652Bは、上方および下方の支持レール652A、652Bの長さで延びることで上方および下方のネジを取り囲む中空の細長い補強スリーブ653A、653Bを備え得る(例えば、米国特許第6,467,362号参照)。スリーブ653A、653Bは、上方および下方の支持レール652A、652Bの長さで延びるスリーブ653A、653Bにおいてスロット(例えば、符号653C参照)を各々さらに備える。スロット(例えば、符号653C参照)を通じて延び、補強スリーブ653A、653Bにおいて包み込まれるネジ付きシャフト(図示せず)と係合可能なネジ山を有するネジ付き突片(図示せず)が設けられる。上方および下方の支持レール652A、652Bのネジ付きシャフト(図示せず)が第1のモータ657によって回されると、ネジ付き突片(図示せず)が上方および下方の支持レール652A、652Bの長手方向長さに沿って水平スライドブロック659A、659Bを移動し、それによってロボットヘッド656を水平軸(例えば、x軸)に沿って移動する(ここでも、米国特許第6,467,362号参照)。第1のモータ657は、上方および下方のネジ付きシャフト(図示せず)を回すことで上方および下方の水平スライドブロック659Aおよび659B(ネジ付きシャフトとそれぞれ係合する雌ネジを各々有する)を上方および下方のネジ付きシャフトに沿って水平方向で駆動するように動作できる。1つの設計の可能性において、第1のモータ657は、第1のネジ付きシャフトがモータ657によって回されるときにネジ付きシャフトのうちの1つ(例えば、下方ネジ付きシャフト)を第1のネジ付きシャフトと平行に回すために、駆動ベルトとプーリ662のセットとを備えることで、上方および下方の両方のネジ付きシャフトを回すために使用できる。
図6に示すように、鉛直支持レール654は、鉛直スライドブロック655を駆動することでロボットヘッド656を鉛直軸(例えば、y軸)に沿って移動させるように動作可能な鉛直ネジ付き駆動シャフト(図示せず)をさらに備え得る。動作において、第2のモータ658が、鉛直ネジ付きシャフト(図示せず)を回すことで鉛直スライドブロック655を鉛直ネジ付きシャフトに沿って鉛直方向で駆動するように動作できる。別の実施形態では、図6〜図7Bに示し、先に記載するように、鉛直ネジ付きシャフトは、鉛直支持レール654の長さで延びることで鉛直ネジ付きシャフト(図示せず)を取り囲む中空の細長い補強スリーブ654Aをさらに備え得る。スリーブ654Aは、鉛直支持レール654の長さで延びるスロット654Bをさらに備える。スロット(図示せず)を通じて延び、ネジ付きシャフト(図示せず)と係合可能なネジ山を有するネジ付き突片(図示せず)が設けられる。ネジ付きシャフト(図示せず)がモータ658によって回されるときネジ付き突片(図示せず)は、鉛直スライドブロック655を移動し、それによってロボットヘッド656を鉛直軸(例えば、y軸)に沿って移動する(ここでも、米国特許第6,467,362号参照)。鉛直スライドブロック655は、ロボットヘッド656に直接的に取り付けられ得る、または、図6に示すように、第1の回転機構664に取り付けられ得る。鉛直スライドブロック655は、ネジ付き鉛直シャフトと係合し、鉛直スライドブロックを駆動し、延いてはロボットヘッド656をネジ付き鉛直シャフトに沿って鉛直方向で駆動するように動作される雌ネジ(図示せず)を有する。
運搬機構650は、1つまたは複数の軸を中心としての、または、その軸の周りでの回転移動を提供するために動作可能である1つまたは複数の回転機構をさらに備え得る。例えば、図6に示したように、ロボットヘッドは、y軸を中心としての、または、y軸の周りでの回転移動を提供するための第1の回転機構664と、x軸を中心としての、または、x軸の周りでの回転移動を提供するための第2の回転機構665とを備え得る。第1の回転機構664は、ロボットヘッド656に取り付けられ得る第1の回転板667を備える。第1の回転機構664は、鉛直軸を中心として(例えば、y軸を中心として)、第1の回転板667を回転させ、延いてはロボットヘッド656を回転させるように動作する第1の回転モータ668と、第1のピニオンギヤ670と、対置可能な第1のリングギヤ672とをさらに備える。一実施形態では、第1のピニオンギヤ670および第1のリングギヤ672には、掴み歯(図示せず)または他の掴む特徴部(図示せず)が設けられ得る。第1の回転板667は、ロボットヘッド656に直接的に取り付けられ得る、または、図6に示すように、第2の回転機構665に取り付けられ得る。同じく図6に示すように、第1の回転板667は、第2の回転機構665への取り付けを容易にするために曲げ板を備えてもよい。第2の回転機構665は、第1の回転機構664のように、第2の回転板674を備える。図6に示すように、第2の回転板674はロボットヘッド656に取り付けられる。第2の回転機構665は、水平軸(例えば、x軸)を中心として、第2の回転板674を回転させ、延いてはロボットヘッド656を回転させるように動作する第2の回転モータ678と、第2のピニオンギヤ680と、対置可能な第2のリングギヤ682とをさらに備える。一実施形態では、第2のピニオンギヤ680および第2のリングギヤ682には、掴み歯(図示せず)または他の掴む特徴部(図示せず)が設けられ得る。
図7Bにおいて最良に示されるロボットヘッド656は、単一の標本容器500を中で保持するための保持室685を包囲する筐体684を備える。ロボットヘッドは把持機構686および駆動機構688をさらに備えることで、把持機構686を移動し、それによって単一の標本容器500を、筐体684および保持室685の中へと、ならびに、筐体684および保持室685から外へと移動させる。把持機構686は、図7Bに示すように、標本容器500のリップにわたってスナップ留めするように動作可能なばねクリップ687を備え得る。標本容器500を保持構造600に運搬した後、本明細書における他のところに記載されるように、ロボットヘッド656と、延いては把持機構686とは、標本容器500を解放するために保持構造600に対して上昇または下降させることができる。駆動機構688は、図7Bに示すように、モータ690と、案内レール692と、ネジ付き把持シャフト694と、把持駆動ブロック696とをさらに備える。動作において、モータ690は、ネジ付き把持シャフト694を回して把持駆動ブロック696と、延いては把持機構686とを、案内レール692に沿って移動する。
運搬機構の別の設計の可能性が図9A〜図9Bに示される。図9A〜図9Bに示すように、入口ロケーションまたはポート110から容器500を把持または取り上げ、容器500を上方または下方のドラム保持構造800(本明細書における他のところに記載される)の弾力性受入構造またはウェル802へと移動または運搬させるために、自動運搬機構820が図9A〜図9Bに示した検出システム100に組み込まれる。この実施形態における自動運搬機構820は、陰性容器500を廃棄ロケーションへと移動し、続いて容器500を廃棄箱146へと落下させる、または、預けるように動作可能でもある、または、陽性容器を陽性容器ロケーションへと移動するように動作可能でもある(例えば、図1参照)。このような移動を提供するために、運搬機構820は、容器500を取り上げて保持するための把持機構826を備え得るロボットヘッド824と、システム100の内部室850にわたって延びる回転可能支持ロッド828とを備える。図示するように、ロボットヘッド824は、回転可能支持ロッド828に支持、連結、および/または取り付けられる。概して、把持機構は、当技術分野における任意の把持機構であり得る。一実施形態では、把持機構は、図6〜図8Cと併せて先に記載した把持機構および駆動機構であり得る。ロボットヘッド824は、回転可能支持ロッド828に沿う任意の位置へと移動可能である。動作において、支持ロッド828は、ロボットヘッド824を上方または下方の円筒またはドラムの保持構造800A、800Bのいずれかに向けて配向するように、支持ロッド828の長手方向軸を中心として回転できる。
一実施形態では、ロボットヘッド820は、容器500を入口ロケーションまたはポート110から取り上げ、頭部を先にして(つまり、上部分502を先にして)容器500をドラム保持構造800A、800Bの受入構造またはウェル802へと装着するように動作可能である。この配向は、容器内の菌または微生物の成長を検出するために容器500の下部または基部506を、容器500の下部に位置付けられたセンサ514を読み取ることができる検出ユニット810へと曝す。
運搬機構についてのなおも別の設計の可能性が図17〜図21Bに示される。図17〜図21Bに示すように、ロボット運搬アーム700は、1つまたは複数の水平支持構造702と、1つまたは複数の鉛直支持構造704と、標本容器500を取り上げる、把持する、および/または保持するために1つまたは複数の特徴部またはデバイス(例えば、把持機構)を備えるロボットヘッド710とを備える。ロボットヘッド710は、水平支持部および/または鉛直支持部のうちの1つに支持、連結、および/または取り付けされ得る。例えば、一実施形態では、図17〜図21Bに示すように、ロボット運搬アーム700は、下方水平支持構造702Bと、単一の鉛直支持構造704とを備える。図示していないが、当業者は、上方水平支持構造(図示せず)または他の同様の手段が、鉛直支持構造をさらに支持または案内するために使用できることを認識するものである。概して、当技術分野における任意の手段が、ロボットヘッド710を鉛直支持レール704に沿って上下に移動するために(矢印726によって表される(図18参照))、および、鉛直支持レール704を水平支持構造702Bに沿って前後に移動するために(矢印736によって表される(図20参照))使用できる。例えば、図20に示すように、ロボット運搬アーム700は、容器500を鉛直軸(つまり、y軸)に沿って(つまり、上下に)運搬または移動するために、ロボットヘッド710を鉛直支持レール704に沿って上下に運搬または移動する(矢印726)ように動作する鉛直駆動モータ720および鉛直駆動ベルト722をさらに備える。鉛直支持構造704は、図20に示すように、鉛直案内レール728とロボットヘッド支持ブロック708とをさらに備え得る。したがって、鉛直支持構造704、鉛直案内レール728、鉛直駆動モータ720、および鉛直駆動ベルト722は、ロボット運搬アーム700に、ロボットヘッド支持ブロック708を移動または運搬させ、延いてはロボットヘッド710および標本容器500をy軸に沿って移動または運搬させることができる。同様に、図20に示すように、ロボット運搬アーム700は、鉛直支持構造704を、検出システム100の筐体102内で、水平案内レール738に沿って、延いては、第1の水平軸(つまり、x軸)に沿って、前後に(つまり、左から右へと、および/または、右から左へと)移動する(矢印736参照)ように動作する第1の水平駆動モータ730、第1の水平駆動ベルト732、および水平案内レール738をさらに備え得る。したがって、水平支持構造702B、第1の水平駆動モータ730、第1の水平駆動ベルト732、および水平案内レール738は、ロボット運搬アーム700に標本容器500をx軸に沿って移動または運搬させることができる。出願者は、ロボット運搬アームが機器内の増加したエリアにわたって移動可能であるため、水平軸に沿って移動可能である鉛直支持部を備えることで検出システム内の容量を増大することを可能にすることを見出した。さらに、出願者は、移動可能な鉛直支持部を有するロボット運搬アームがより信頼できるロボット運搬アームを提供できると考える。
図17〜図21Bにおいて最良に示されるように、自動運搬機構またはロボット運搬アーム700は、線形または水平のスライド部706と、旋回板750とをさらに備える。図示するように、例えば図17〜図20では、線形または水平のスライド部706はロボットヘッド710と把持機構712とを支持する。線形または水平のスライド部706とロボットヘッド710とは、(前述したように)ロボットヘッド支持ブロック708および鉛直案内レール728に支持、連結、および/または取り付けられ得る。この実施形態によれば、線形または水平のスライド部706は、検出システム100の筐体102内でロボットヘッド710および/または標本容器500を上下に(つまり、鉛直軸(y軸)に沿って)移動または運搬するために、ロボットヘッド支持ブロック708および鉛直案内レール728を介して鉛直軸(つまり、y軸)に沿って上下に移動できる(図18の矢印726参照)。図21A〜図21Bに示すように、線形または水平のスライド部706は、容器500を第2の水平軸(つまり、z軸)に沿って運搬または移動させるために、ロボットヘッド710に線形または水平のスライド部706に沿って前から後へと、または、後から前へとスライドまたは移動させる(図18の矢印746参照)ように動作可能である旋回板案内レール752と、旋回スロット754と、旋回スロットカム従動子756とを備える旋回板750をさらに備える。この実施形態によれば、第2の水平駆動モータまたは水平スライドモータ760とスライドベルト(図示せず)とは、ロボットヘッド710をz軸に沿って移動するために使用できる。したがって、線形または水平のスライド部706、水平スライドモータ、およびスライドベルトは、ロボットヘッド710に標本容器500をz軸に沿って移動または運搬させることができる。1つまたは複数のセンサ(例えば、図21Aにおける符号764参照)が、線形または水平のスライド部706上のロボットヘッド710の位置を指示するために使用できる。
図21A〜図21Bに示すように、ロボットヘッド710が線形または水平のスライド部706、旋回板750、および旋回板案内レール752に沿って移動されるとき、旋回スロット754および旋回スロットカム従動子756は、旋回キャリッジ758を、水平軸(つまり、z軸)を中心として、または、水平軸(つまり、z軸)の周りに回転させ、したがって、ロボットヘッド710を水平配向(図21Aに示すような配向)から鉛直配向(図21Bに示すような配向)へと回転させ、逆もまた然りである。本明細書における他のところに記載されるように、鉛直入口配向から水平配向への容器500の運搬は、保持構造またはラック600の水平に配向された受入構造またはウェル602において容器を預けるかまたは置くために必要であり得る。したがって、旋回板750、旋回スロット754、および旋回キャリッジ758は、ロボットヘッド710に、標本容器500を、装着されるときの鉛直配向(例えば、図18参照)から水平配向(例えば、図21Aにおいて見られるような配向)へと再配向させることができ、それによって標本容器500を自動装着機構(例えば、図18における符号200参照)から保持構造におけるウェル(例えば、図18における符号602および600)へと運搬させることができる。図20に示すように、自動運搬機構は、検出システム100内でのケーブル管理のための1つまたは複数のケーブル管理チェーン782と、ロボット運搬機構を制御するための回路基板784とを備えてもよい。なおも別の実施形態では、ロボット運搬アーム700は、鉛直駆動ベルト722を遮断するように動作でき、それによって、(例えば、停電のため)機器の下部へと万が一降下するのを防止する遮断機構786をさらに備えてもよい。
ロボット運搬アーム700は、標本容器500を取上、把持、または保持するために、把持機構712をさらに備え得る。例えば図21Aおよび図21Bに示すように、把持機構は、2つ以上の把持指部714を備え得る。さらに、把持機構712は、線形アクチュエータ716と、把持指部714を開閉させるために線形アクチュエータを移動するように動作できる線形アクチュエータモータ718とをさらに備え得る。動作において、アクチュエータモータ718は、把持機構712の線形アクチュエータ716を移動し、それによって把持指部714を移動するために使用することができる。例えば、線形アクチュエータは、指部を閉じて容器500を把持するために第1の方向で(例えば、モータに向けて)移動できる。反対に、線形アクチュエータは、把持指部を開いて容器500を解放するために第2の方向で(例えば、モータから離すように)移動できる。出願者は、1つまたは複数の把持指部714の使用が把持機構712に様々な異なる標本容器500を含ませる(つまり、取上および/または保持)ことができることを、思いがけなく見出した。さらに、出願者は、標本容器500の長さの約4分の1(1/4)から約2分の1(1/2)までで延びる把持指部714を使用して、把持指部が当技術分野において良く知られている多くの容器(例えば、長い首部の血液培養瓶)を含む(つまり、取上および/または保持)ことを見出した。
本明細書においてさらに記載するように、自動運搬機構またはロボット運搬アーム700は、システム制御装置(図示せず)の制御下に置くことができ、検出システム100内の標本容器500の管理(例えば、取上、運搬、配置、および/または容器取り出し)のためにプログラムされ得る。
なおも別の実施形態では、以下においてさらに詳述するように、運搬機構700は、「陽性」および「陰性」の標本容器500の自動装着取外しのために使用できる。
任意選択の攪拌手段を伴う保持手段または構造
検出システム100の保持手段または構造は、数多くの容器(例えば、使用される特定の保持構造に依存して、200個または400個の容器)が同時に処理され得るように、複数の個々の標本容器500を取り扱うための様々な物理的構成を取ることができる。保持手段または構造は、標本容器500の保管、攪拌、および/または培養のために使用され得る。1つの可能な構成が図5A〜図5Bに示されており、別の可能な構成が図9Aおよび図9Bに示される。これらの構成は、図示として提供されており、限定ではない。当業者が認識するように、他の設計が可能であり考えられる。
図5A〜図5Bおよび図17〜図20に示すように、1つの可能な構成は、各々が個々の標本容器500を保持するための多数の標本容器受入構造またはウェル602を各々有する複数の鉛直方向で重ねられた容器保持構造またはラック600を使用する。この実施形態によれば、2つ以上の鉛直方向で重ねられた保持構造またはラック600が使用され得る。例えば、約2個から約40個まで、約2個から約30個まで、約2個から約20個まで、または約2個から約15個までの鉛直方向で重ねられた保持構造またはラックが使用され得る。図5A〜図5Bおよび図17〜図20を参照すると、この構成では、検出システム100は、上方内部室622および下方内部室624を備える気候制御された内部室620と、複数の個々の容器受入構造またはウェル602を中に各々有する複数の鉛直方向で配置された保持構造またはラック600(例えば、図5A〜図5Bに示したように、15個の鉛直方向で重ねられた保持構造またはラック600)とを備える。各々の個々の保持構造またはラック600は、ウェル602の2つ以上の容器受入構造を備え得る。例えば、各々の保持構造またはラック600は、その中にウェル602の約2個から約40個まで、約2個から約30個まで、または約2個から約20個までの受入構造を備え得る。図5A〜図5Bに示したような一実施形態では、受入構造またはウェル602は、2列の鉛直方向に位置合わせされた受入構造またはウェル602を備え得る。代替の実施形態では、受入構造またはウェル602は千鳥に配置でき、したがって各々個々の保持構造またはラック600(例えば、図20参照)の鉛直方向の高さを低減し、それによって、より多くの数の全体での保持構造またはラック600を培養室620内の所与の鉛直方向高さにおいて許容する。例えば図5A〜図5Bにおいて示すように、検出システムは、2列で10個の個々の容器受入構造またはウェル602を各々備える15個の保持構造またはラック600を備え、それによって、図5A〜図5Bにおいて例示されたシステムに全体で300個の容器の容量を与える。別の可能な設計構成では、検出装置は、25個の受入構造またはウェルを各々含む16個の鉛直方向で重ねられたラックを備えることができ、それによって全体で400個の容器の容量を与える。
さらに、個々の容器受入構造またはウェル602の各々は、特定のXおよびYの座標位置またはアドレスを有し、ここで、Xは各々の容器受入構造またはウェル602の水平の位置であり、Yは各々の容器受入構造またはウェル602の鉛直の位置である。個々のウェル602は、例えば図17〜図21と併せて先に記載したようなロボット運搬アームなどの運搬機構によってアクセスされる。図17〜図21に示すように、自動運搬機構700は、ラック600における特定のX、Y位置へとロボットヘッド710を移動し、延いては標本容器500を移動し、容器500をその位置に預けるように動作できる。動作において、自動運搬機構700は、容器ロケータデバイス400の入口ステーション110または取上ステーション418において標本容器500を取り上げ、その中の細菌の成長について陽性と決定された容器500を陽性容器または出口ロケーション130へと移動するように、および/または、細菌の成長について陰性と決定された容器500を陰性容器ロケーションまたは廃棄箱146へと移動するように、動作できる。
一実施形態では、保持構造またはラック600全体が、微生物の成長を促進または増進させるために、攪拌組立体(図示せず)によって攪拌され得る。攪拌組立体は、攪拌(例えば、前後に揺らす運動)を保持構造またはラック600へと提供するための任意の既知の手段または機構であり得る。別の実施形態では、保持構造またはラック600は、容器内に含まれる流体の攪拌のために前後運動で揺らされ得る。例えば、保持構造またはラック600は、実質的に鉛直の位置から実質的に水平の位置まで前後に揺らされ、容器内に含まれる流体の攪拌を提供するために繰り返され得る。なおも別の実施形態では、保持構造またはラック600は、実質的に水平の位置から、水平から10度、15度、30度、45度、または60度の鉛直の位置まで前後に揺らされ、容器内の流体の攪拌を提供するために繰り返され得る。一実施形態では、実質的に水平の位置から、水平から約10度から約15度までの鉛直の位置までの揺らす運動が、好まれ得る。なおも別の実施形態では、保持構造またはラック600は、容器内に含まれた流体の攪拌を提供するために、線形または水平方向の運動で前後に揺らされ得る。この実施形態では、保持構造またはラック600と受入構造またはウェル602とは、鉛直の位置または代替で水平の位置で配向され得る。出願者は、水平配向における、保持構造600、延いては、受入構造またはウェル602および標本容器500を伴っての線形または水平方向の攪拌運動が比較的最小のエネルギーの入力で実質的な攪拌を提供できることを、見出だした。したがって、一部の実施形態では、水平の保持構造またはラック600の配向と、線形または水平方向の攪拌運動とが好ましいとされ得る。保持構造またはラック600、延いては、標本容器500内の流体を攪拌する他の手段が考えられ、当業者によって良く理解される。これらの前後、線形、および/または水平方向の揺れ運動は、容器内の流体の攪拌を提供するために、望むように(例えば、様々な周期および/または速度で)繰り返され得る。
攪拌組立体のための1つの可能な設計が図26と併せて示される。図26に示すように、攪拌組立体626は、複数の標本容器500を保持するための複数の保持ウェル602を備える1つまたは複数の保持構造600を備える。攪拌組立体626は、攪拌モータ628と、偏心カップリング630と、第1の回転アーム632と、第2の回転アームまたはリンクアーム634と、ラック攪拌軸受組立体636とをさらに備える。動作において、攪拌モータ628は、偏心カップリング630を中心の外れた運動で回転させ、それによって第1の回転アーム632を、中心の外れた円または中心の外れた回転運動で移動する。第1の回転アーム632の中心の外れた回転移動は、第2の回転アームまたはリンクアーム634を線形運動で(矢印635によって表されるように)移動させる。第2の回転アームまたはリンクアーム634の線形運動は、ラック攪拌軸受組立体636を前後に揺らす運動で揺らし、それによって前後に揺らす攪拌運動(図26の矢印638によって表される)を保持構造600に提供する。
図9Aおよび図9Bに示すような別の可能な設計構成では、検出システム100は、容器500のうちの1つを受け入れるための多数の個々の標本容器受入構造またはウェル802を含む円筒またはドラムの構造の形態で上方および下方の保持構造800Aおよび800Bを備え得る。この実施形態では、円筒またはドラムの保持構造800A、800Bは、水平の軸周りに各々回転し、それによって容器500の攪拌を提供する。この実施形態によれば、各々のドラムの保持構造は、約8列から約20列まで(例えば、約8列から約20列まで、約8列から約18列まで、または約10列から約16列まで)を備えることができ、各々の列は、約8個から約20個までの容器受入構造またはウェル802(例えば、約8個から約20個まで、約8個から約18個まで、または約10個から約16個までのウェル802の受入構造)を備える。
前述したように、入口ロケーションまたはポート110から容器500を把持または取り上げ、容器500を上方または下方のいずれかのドラム保持構造800の弾力性受入構造またはウェル802へと移動または運搬させ、容器500をその弾力性受入構造またはウェル802に預けるために、自動運搬機構820が図9A〜図9Bの検出システム100に組み込まれる。この実施形態における自動運搬機構820は、陰性容器500を廃棄箱146へと移動するようにさらに動作でき、または、例えば図1において示す陽性容器ロケーション130へと陽性容器を移動するように動作できる。また、前述したように、図9A〜図9Bのロボットヘッド820は、容器500を入口ロケーションまたはポート110から取り上げ、頭部を先にして(つまり、上部分502を先にして)容器500をドラム保持構造800A、800Bの受入構造またはウェル802へと装着することができる。この配向は、容器内の菌または微生物の成長を検出するために容器500の下部または基部806を、容器500の下部に位置付けられたセンサ514を読み取ることができる検出ユニット810へと曝す。
本明細書における他のところに記載されるように、陽性および陰性容器は、ロボット運搬アームによって回収され、システム内の他のロケーションへと運搬され得る。例えば、細菌の成長について「陽性」と決定された容器は、回収され、運搬機構を介して、ユーザまたは技術者が陽性容器を容易に取り外しできる陽性容器ロケーションまたはポートへと運搬され得る。同様に、指定された時間が経過した後に細菌の成長について「陰性」と決定された容器は、運搬機構を介して陰性容器ロケーションまたは処分のための廃棄箱へと運搬され得る。
一実施形態では、保持構造またはラック600は、ラック600の受入構造またはウェル602において標本容器500を保持または保留するように動作可能な保留特徴部をさらに備え得る。図27A〜図27Cに示すように、保留デバイス860は、傾斜コイルばね864と、v字形の保持板862とを備える。この実施形態によれば、傾斜コイルばね864を使用して、コイルばねの複数の点が、瓶をラックウェル602において保留するために容器表面に接触する。傾斜ばね864のコイルは、図27Cに示すように、容器の鉛直軸に対してある角度で設定されており、図27Cは、容器の鉛直軸に対するコイル角度を明示するために誇張されたコイルを示す。しかしながら、典型的には、傾斜ばね864は密に巻かれたばねである。例えば、傾斜ばね864は、容器の鉛直軸に対して、約10度から約50度までの角度、約20度から約40度の角度、または、約30度の角度(図27Cに示すような角度)であり得る。v字形の保持板862は、保持構造600に対して、または、保持構造600に隣接して、前記傾斜コイルばね864を保持および/または保留することができる。図示するように、保持板862は、傾斜コイルばね864を保留するためのv字溝保留板を備える。v字溝保留板は、容器500および/または保持構造600に対するばね864のあらゆる移動を防止する。したがって、典型的には容器と単一の点で接触する従来の引っ張りばね(例えば、平らな板ばね)と異なり、傾斜コイルばね864は、v字溝862によって固く保留できる一方で、コイルが圧力下で偏向する。傾斜ばね864の使用は荷重を散らすことができ、それによって均等な偏向を提供する。
例えば図27Aおよび図27Cにおいて図示するように、受入構造またはウェル602は1つまたは複数の助材868をさらに備える。1つの設計の可能性において、図27Cに示すように、これらの助材868のうちの2つは、傾斜コイルばね864の正反対に位置付けられる。これらの2つの助材868は、容器500をウェル602内で鉛直方向の中心線(図示せず)に沿って自立して心合わせするように機能する溝を形成する。動作において、傾斜コイルばね864は力を容器500の壁に加え、それによって容器をラック600の壁602内でしっかりと保持または保留する。一実施形態では、コイルばね864の反対に位置付けられる2つの助材868は、30度から約90度までで、または、約40度から約80度までで離間され得る。別の実施形態では、傾斜コイルばね864の反対に位置付けられる2つの助材868は、約60度で離間され得る。また、図27Cに示すように、保持構造は、第1の列および第2の列の平行な保持壁を備えてもよく、平行な保持列は、そこに複数の容器を保持できる、または、保持するように動作可能であり、保持構造は、第1の列に隣接して位置付けられる第1の傾斜コイルばねと、第2の列に隣接して第2の傾斜コイルばねとをさらに備え、傾斜コイルばねの各々は、前記保持ウェルにおいて複数の容器を保留するように動作可能である。
傾斜コイルばね864と、v字溝保留部862と、前記傾斜コイルばね864の反対に位置付けられた2つの助材868とを使用して、攪拌を通じて加えられる側方の荷重にも拘らず、または、ラック区画挿入の間にも拘らず、瓶はウェル602内の同じロケーションに常にしっかりと保持される。傾斜コイルばね864およびv字溝保留部862は、より短い深さの保持ウェル602および保持構造600の使用も可能にする。より短い保持ウェル602の深さは、多くの容器設計および容器長さを等しく良好に保留させることができることに加えて、容器表面のより多くをシステム内の培養空気流れに曝すことができる。
当業者は、保持構造または構造600および/または攪拌組立についての他の可能な設計または構成が可能であり、本発明の考えられる部分であることを認識するものである。
検出ユニット
図1〜図6、図9A〜図9B、図21A〜図21B、および図27に示すような検出システム100の様々な可能な設計構成が、同様の検出手段の使用を含み得る。概して、細菌の成長の検出のために標本容器を監視および/または問い合わせすることについての当技術分野において既知の任意の手段が使用できる。前述したように、標本容器500は、細菌の成長の陽性の検出のために、検出システム100における容器500の培養の間、連続的または周期的に監視され得る。例えば、一実施形態では、検出ユニット(例えば、図9Bの符号810)が、容器500の下部または基部506に組み込まれたセンサ514を読み取る。様々なセンサ技術が当技術分野において利用可能であり、適切であり得る。1つの可能な実施形態では、検出ユニットは、本明細書に組み込まれる米国特許第4,945,060号、第5,094,955号、第5,162,229号、第5,164,796号、第5,217,876号、第5,795,773号、および第5,856,175号に記載されるような比色測定を取る。陽性容器は、これらの特許で説明されるように、これらの比色測定に依存して指示される。代替で、検出は、微生物の内部蛍光、および/または、媒体の光学散乱における変化の検出(2009年7月22日に出願された「Method and System for Detection and/or Characterization of a Biological Particle in a Sample」という名称の米国特許出願第12/460,607号に開示されるような検出)を使用して遂行されてもよい。なおも別の実施形態では、検出は、容器の媒体または上部空間における揮発性有機化合物の生成を検出または感知することで遂行され得る。検出ユニットについての様々な設計構成が検出システム内で採用できる。例えば、1つの検出ユニットがラックまたはトレイ全体に提供されてもよく、または、複数の検出ユニットが、1つのラックあたり、または、1つのトレイあたりに提供されてもよい。
気候制御された内部室
前述したように、検出システム100は、標本容器500に存在し得る任意の細菌の因子(例えば、微生物)の成長を促進および/または増進するための環境を維持するために、気候制御された内部室(または、培養室)を備え得る。この実施形態によれば、検出システム100は、前記内部室内を一定の温度に維持するために、加熱要素または高温空気送風機を備え得る。例えば、一実施形態では、加熱要素または高温空気送風機は、上昇された温度(つまり、室温を上回って上昇された温度)において内部室を提供および/または維持する。別の実施形態では、検出システム100は、内部室を室温未満の温度で維持するために、冷却要素または低温空気送風機(図示せず)を備え得る。この実施形態によれば、内部室または培養室は、約18℃から約45℃までの温度となる。一実施形態では、内部室は培養室とでき、約35℃から約40℃までの温度で、好ましくは約37℃で維持され得る。別の実施形態では、内部室は、例えば約18℃から約25℃までの室温未満の温度で、好ましくは約22.5℃で維持され得る。提供される具体的に利点は、標本容器500内の細菌の成長の促進および/または増進するためのより一定の温度環境を提供する能力である。検出システム100は閉システムを提供することでこれを遂行し、その閉システムでは、標本容器500の自動装着、自動運搬、および自動装着取外しが、内部室620の培養温度(約30℃から約40℃まで、好ましくは約37℃から)を乱すことになるアクセスパネルを開けることを必要とせずに、行われる。
概して、検出システム100は、細菌の成長を促進または増進するための気候制御された室を維持するための任意の当技術分野において既知の手段を採用できる。例えば、温度制御された室を維持するために、1つまたは複数の加熱要素または高温空気送風機、調節板、および/または、当技術分野において既知の他の適切な装備が、容器を培養し、細菌の成長を促進および/または増進するための適切な温度で検出システム100の内部を維持するために使用できる。
典型的には、システム制御装置の制御下での1つまたは複数の加熱要素または高温空気送風機が、検出システム100の内部室620内の一定の温度を維持するために使用される。加熱要素または高温空気送風機は内部室内のいくつかのロケーションで採用できる。例えば、図5および図6に示したように、1つまたは複数の加熱要素または高温空気送風機740は、暖温空気を複数の保持構造またはラック600にわたって方向付けるために、保持構造またはラック600の基部に位置決めできる。同様の配置は図9Aおよび図9Bの実施形態に提供され得る(例えば、符号840参照)。培養の特徴の詳細は特に関係があるわけではなく、当技術分野において知られており、そのため詳細な記載は省略する。
制御装置およびユーザインターフェース
検出システム100は、システム制御装置(例えば、コンピュータ制御システム)(図示せず)と、システムの様々な動作および機構を制御するためのファームウェアとを備える。一実施形態では、制御装置およびファームウェアは、システム内での標本容器の自動装着、自動運搬、自動検出、および/または自動装着取外しを含むシステムの様々な機構を制御するのに必要なすべての動作を実施する。制御装置およびファームウェアは、システム内の標本容器の識別および追跡も提供する。
検出システム100は、ユーザインターフェース150と、装着機構、運搬機構、ラック、攪拌装備、培養装置を動作させ、検出ユニットから測定を受信するための関連するコンピュータ制御システムとを備えてもよい。これらの詳細は、特に重要ということはなく、幅広く変更できる。容器が陽性であるとして検出されるとき、ユーザは、ユーザインターフェース150を介して、および/または、陽性指示器190(例えば、図1参照)が作動する(つまり、指示ライトが点灯する)ことによって、警告されてもよい。本明細書で記載するように、陽性容器は、陽性と決定されるとユーザによる回収のために、例えば図1〜図3、図10〜図11、および図22〜図24に示した陽性容器ロケーション130へと自動的に移動され得る。
ユーザインターフェース150は、操作者または研究室の技術者に、検出システムへと装着される容器に関するステータス情報を提供することもできる。ユーザインターフェースは、以下の特徴、すなわち、(1)タッチスクリーン表示部、(2)タッチスクリーンにおけるキーボード、(3)システムステータス、(4)陽性の警告、(5)他のシステムへの通信(DMS、LIS、BCES、および他の検出または識別の機器)、(6)容器または瓶のステータス、(7)容器または瓶の回収、(8)視覚および聴覚の陽性指示器、(9)USBアクセス(バックアップおよび外部システムアクセス)、ならびに(10)陽性、システムステータス、およびエラーメッセージの遠隔通知のうちの1つまたは複数を含み得る。別の実施形態では、図22〜図23に示すように、ステータス更新画面152も使用され得る。ステータス更新画面152は、例えば、(1)システム内の容器のロケーション、(2)患者の情報、試料の種類、入力時間などの容器の情報、(3)陽性容器または陰性容器の警告、(4)内部室の温度、および(5)廃棄箱が一杯で空にされる必要があることの指示など、検出システムへと装着される容器に関するステータス情報を提供するために使用できる。
検出システム、ユーザインターフェース150、および/またはステータス更新画面152の具体的な外観または配置は、特に重要ということはなく、幅広く変更できる。図1〜図2は、例示として提供された限定ではない1つの可能な実施形態を示す。図22〜図23は、同じく例示として提供された限定ではない別の可能な実施形態を示す。
自動装着取外し
検出システム100は、「陽性」および「陰性」の標本容器500の自動運搬または自動装着取外しも提供できる。前述したように、細菌因子が存在する容器は「陽性」容器と称され、微生物の成長が所与の時間期間の後に検出されない容器は「陰性」容器と称される。
容器が陽性と検出されると、検出システムは、指示器(例えば、視覚的プロンプト190)を通じて、および/または、ユーザインターフェース150における通知を通じて、操作者に結果を通知する。ここで図1〜図3および図5A〜図5Bを参照すると、陽性瓶が、運搬機構650(例えば、ロボット運搬アーム)を介して自動的に回収され、陽性容器ロケーションまたは出口ポート130など、指定された陽性容器エリアに置かれ得る。この陽性容器エリアは、容器への容易なユーザのアクセスのために、機器筐体の外側に位置付けられる。一実施形態では、容器は陽性容器エリア内において鉛直配向で置かれる。1つの設計構成では、陽性容器の自動装着取外しは、陽性容器(例えば、陽性血液培養瓶)が指定された陽性容器ロケーションまたは出口ポート130へと再位置付けされるために通過して進行できる運搬管(図示せず)の使用を採用する。この設計の特徴によれば、運搬機構(例えば、ロボット運搬アーム)は、陽性標本容器を運搬管の上端へと落下させるかまたは預け、容器は陽性容器ロケーションまたはポート130へと重力を介して運搬管を通じて進行する。一実施形態では、運搬管(図示せず)は、1つまたは複数の「陽性」標本容器を中に保持できる。例えば、運搬管(図示せず)は、約1個から約5個まで、約1個から約4個まで、または約1個から約3個までの「陽性」標本容器を保持できる。別の実施形態では、例えば図22〜図24に示すように、陽性容器ロケーションまたは出口ポート130は、例えば2つの「陽性」標本容器を別々に保持するための2つの保持ウェルといった、1つまたは複数の「陽性」標本容器のための保持ウェルを備えてもよい。
検出システム100の別の実施形態では、陰性容器が運搬機構700(例えば、ロボット運搬アーム)によって保持構造またはラック600から廃棄箱146などの陰性容器ロケーションへと運搬され得る。典型的には、容器はロボット運搬アームから解放されて廃棄箱146へと落下させられるが、他の実施形態が考えられ、当然ながら当業者には明らかである。1つの設計構成では、陰性容器の自動装着取外しは、陰性容器(例えば、陰性血液培養瓶)が指定された廃棄箱146などの陰性容器ロケーションへと再位置付けされるために通過して進行できる運搬管(図示せず)の使用を採用する。この設計の特徴によれば、運搬機構(例えば、ロボット運搬アーム)は、陰性標本容器を運搬管の上端へと落下させるかまたは預け、容器は陰性容器ロケーションまたは廃棄箱146へと重力を介して運搬管を通じて進行する。検出システム100は、陰性容器廃棄箱146などの陰性容器ロケーションへのユーザのアクセスを提供するために開くアクセス扉140または引き出し142も備え得る。別の実施形態では、廃棄箱146は、廃棄箱146を計量するための秤を備え得る。当業者は、廃棄箱146の重量を監視することで、システム制御装置(図示せず)が、廃棄箱146がどれだけ一杯であるかを決定でき、廃棄箱146が一杯であるため空にされる必要があることをユーザまたは技術者に指示する信号を(例えば、ユーザインターフェース150において)任意選択で提供できることを認識する。
自動研究室システム
前述したように、本開示の検出システム100は、様々な異なる可能な構成を取ることができる。大量の実施に特に適する1つのこのような構成が図24に示される。図24に示すように、検出システム100Aは自動微生物学研究室システムで採用され得る。例えば、検出機器100Aは自動研究室システムの1つの構成要素として含まれ得る。この実施形態では、検出機器100Aは、追加の試験のための1つまたは複数の追加の他の分析モジュールまたは機器に繋げられ得るかまたは「デイジーチェーン」され得る。例えば、図24に示されるように、検出機器100Aは第2の検出ユニット100Bに繋げられ得るかまたは「デイジーチェーン」され得る。しかしながら、他の実施形態では、検出機器は1つまたは複数の他のシステムまたはモジュールに「デイジーチェーン」または繋げられ得る。これらの他のシステムまたはモジュールは、例えば、譲受人であるbioMerieux,Inc.のVITEKシステムまたはVIDASシステム、グラム染色器、質量分析ユニット、分子診断試験システム、プレートストリーカ、自動特性評価および/または識別システム(2009年5月15日に出願された「System for Rapid Non−invasive Detection of a Microbial Agent in a Biological Sample and Identifying and/or Characterizing the Microbial Agent」という名称の米国特許出願第60/216,339号に開示されるものなど)、または他の分析システムなどの識別試験システムを備え得る。
ここで図24を参照すると、自動研究室システムが第1の検出システム100Aと第2の検出システム100Bとを備え得る。他の実施形態では、自動研究室システムは、第1の検出システム100Aと、第2の検出システム100Bと、自動特性評価/識別システム(図示せず)とを備え得る。この実施形態によれば、陽性容器は、システム運搬デバイス440を使用して、第1の検出システム100Aから、第2の検出システム100Bへと、および/または、続いて自動特性評価/識別システムへと、移動または運搬され得る。他の実施形態では、第1の検出システム100Aは微生物識別モジュールまたは抗菌薬感受性モジュール(図示せず)に連結され得る。
容器を第1の機器から第2の機器へと運搬するためのシステム運搬デバイスまたは機構は、(a)第1の機器、第2の機器、および前記第1の機器内に位置付けられる容器を提供することと、(b)前記第1の機器に連結され、前記容器を1つまたは複数の作業フローステーションへと移動するように動作可能な第1のロケータデバイスと、(c)前記第2の機器に連結され、前記第1のロケータデバイスに並列に位置付けられる輸送機構またはコンベヤベルトと、(d)前記容器を前記第1のロケータデバイスから前記輸送機構へと移動するかまたは押すことで、前記容器を前記第1の機器から前記第2の機器へと運搬するように動作可能な押し具アームとを備え得る。別の実施形態では、第1および第2の機器は培養機器とでき、容器は標本容器とできる。なおも別の実施形態では、輸送機構は、前記第1の機器に連結される第1の輸送機構またはコンベヤベルトと、前記第1の機器に連結される第1のロケータデバイスと、前記第2の機器に連結される第2の輸送機構またはコンベヤベルトと、前記第2の機器に連結される第2のロケータデバイスと、容器を前記第1のロケータデバイスから前記第2の輸送機構またはコンベヤベルトへと運搬することで前記容器を前記第1の機器から前記第2の機器まで運搬するための押し具アームとを備える。なおもさらなる実施形態では、運搬機構は、前記第1の機器および前記第2の機器に連結されることで前記第1の機器と前記第2の機器とを連結するかまたは繋げる運搬ブリッジを備え得る。運搬ブリッジは、前記第1のロケータデバイスに並列に位置付けられる第1の端と、前記第2の輸送機構またはコンベヤベルトに並列に位置付けられる第2の端とを備える。運搬ブリッジは、第1の機器と第2の機器とを繋げ、容器を第1の機器から第2の機器へと運搬するための機構または手段を提供する。したがって、この実施形態では、運搬機構は、前記第1の機器を前記第2の機器へと繋げる運搬ブリッジをさらに備えてもよく、前記運搬ブリッジは、前記第1のロケータデバイスに並列に位置付けられる第1の端と、前記第2の輸送機構に並列に位置付けられる第2の端とを備え、それによって前記第1のロケータデバイスと前記第2の輸送機構とを繋げ、前記押し具アームは、前記容器を前記運搬ブリッジにわたって押し、それによって前記容器を前記第1の機器から前記第2の機器まで運搬するように動作可能である。
図24〜図25Cに示すように、2つの検出システム100Aおよび100Bは、システム運搬デバイス441によって一体に「デイジーチェーン」される。これは、容器を一方の検出システムから他方の検出システムへと、最初の一方が一杯の場合に運搬させることができる。同様のシステム運搬デバイスが、本明細書における他のところに記載されるように、第2の検出システム100Bから後に続くシステムまたはモジュールへの標本容器500の後に続く運搬のために提供されてもよい。システム運搬機構441は、容器を第2または下流の機器へと運搬するための運搬ステーション420を有する第1の容器ロケータデバイス400Aを備える。図24〜図25Cに示すように、システム運搬機構441は、押し具モータ442と運搬ブリッジ446とによって動作可能に制御される押し具アーム444も備える。図示するように、押し具アーム444は一対の平行なアームを備え得る。動作において、運搬される容器が第1の容器ロケータデバイス400Aの運搬ステーション420によって移動されるとき、押し具アーム444は、容器を運搬ステーション420から運搬ブリッジ446にわたって下流の検出システム100Bへと押すかまたは移動させるように作動させられる。図示するように、押し具アーム444は、押し具アーム支持構造445を介して押し具モータ442へと接続される。図25A〜図25Cは、第1の検出システム100Aの運搬ステーション420から第2の検出システム100Bのコンベヤベルト206B(図24参照)までの容器の運搬を示し、(1)押し具アーム444が容器を運搬ブリッジ446にわたって押し始めるときの第1の位置(図25A)と、(2)容器が運搬ブリッジ446を渡るときの第2または中間の位置(図25B)と、(3)下流の検出システム100Bのコンベヤベルト(図示せず)に容器が到着するときの最終位置(図25C)とにおける容器を示す。さらに、図25A〜図25Cに示すように、システム運搬デバイス440は、容器を第1のロケータデバイス400Aからブリッジ446にわたって下流検出システム100Bの自動装着機構200Bのコンベヤベルト206B(図24参照)まで案内するために、1つもしくは複数の案内レール支持部452および/またはブリッジ案内レール446、448を介して、ロケータデバイス404の基部板に取り付けられる1つまたは複数のロケータデバイス案内レール450をさらに備え得る。第1の容器ロケータデバイス400Aおよび押し具アーム444の動作を介しての第1の検出システム100Aから第2または下流の検出システム100Bまでの容器の運搬は、システム制御装置によって制御され得る。典型的には、図24に示すように、第1の検出システム100Aだけはユーザインターフェース150を備える必要がある。第1の検出システム100Aおよび第2の検出システム100Bは、ステータス画面152A、152Bと、陽性容器ポート130A、130Bと、下方アクセスパネル140A、140Bと、自動装着機構200A、200Bと、コンベヤベルト206A、206Bとをさらに備え得る。
さらに、この実施形態によれば、陽性容器は、自動研究室システムにおける他のシステムに運搬され得る。例えば、図24に示すように、第1の検出システム100Aにおいて陽性と決定された容器は、第2の検出システム100Bへと、および/または、続いて、中の細菌の自動特性評価および/または識別のための自動特性評価/識別システム(図示せず)へと運搬され得る。
当業者は、自動研究室システムについての他の可能な設計または構成が可能であり、本発明の考えられる部分であることを認識するものである。
微生物の成長の検出のための方法
一実施形態では、自動検出システムにおける微生物の成長の検出のための方法が記載されており、その方法は、(a)前記微生物の成長を促進および/または増進するための培地を備える標本容器を提供することと、(b)微生物の存在のために試験される試験試料を前記標本容器に植え付けることと、(c)自動装着機構を使用して、前記植え付けられた標本容器を前記検出システムへと装着することと、(d)自動運搬機構を使用して、前記標本容器を、前記検出システム内に位置付けられる保持構造へと運搬することであって、前記保持構造は、前記標本容器のうちの1つまたは複数を保持するための複数のウェルを備え、前記保持構造は、中での微生物の成長を促進および/または増進するために前記標本容器の攪拌を任意選択で提供する、運搬することと、(e)前記容器内での微生物の成長の1つまたは複数の副産物を検出することで、前記標本容器内の微生物の成長を検出するための検出ユニットを提供することと、(f)前記検出ユニットを使用して微生物の成長を検出し、それによって前記容器を微生物の成長について陽性と決定することとを含む。
ここで、検出システム100の動作の方法が図30を参照して記載される。(例えば、研究室の技術者または医者による)試験される試料での標本容器500の植え付けの後、標本容器500は、検出システム100への標本容器500の自動装着のために、自動装着機構200へと送られる。
ステップ540において、標本容器500は、例として図1において示すように、例えば、容器を輸送機構204の装着ステーションまたはエリア202へと置くことで、検出システム100へと装着される。次に、標本容器500は輸送機構204(例えば、コンベヤベルト)によって入口ロケーションまたはポート110へと移動され、続いて前記入口ロケーションまたはポート110を通って検出システム100へと移動され、それによって、標本容器500を検出システム100へと自動的に装着する。
次に、ステップ550において、例えば図5A〜図5Bに示したようなロボット運搬アームなどの自動運搬機構700が、検出システム100の内部室620内に含まれた保持構造またはラック600へと容器500を運搬し、保持構造またはラック600に容器を預けることに使用されることができる。
ステップ560において、標本容器500は検出システム100内で培養される。検出システム100は、標本容器500内での細菌の成長を促進および/もしくは増進するために、保持構造もしくはラック600の攪拌(例えば、攪拌組立体を使用する)、ならびに/または、温度制御された環境を提供するための1つまたは複数の暖温空気送風機(例えば、図5A〜図5Bにおける符号740参照)を任意選択で提供する。
ステップ570において、標本容器500が細菌の成長について陽性であるかどうかを決定するために、標本容器500は検出ユニット(例えば、図9Aおよび図9Bにおける符号810参照)によって読み取られる。
ステップ580において、標本容器の読取は、容器が中の細菌因子(例えば、微生物)の成長について陽性であるかどうかを決定するために分析される。陽性でない場合、処理はNOの分岐582に沿って進み、タイマが切れたかどうかの確認が行われる(ステップ584)。タイマが切れた場合、容器は陰性と判断され、容器はステップ586において廃棄容器146(例えば、図1参照)へと運搬される。タイマが切れていない場合、培養が継続し、標本容器500の読取(ステップ580)が周期的に継続する。
ステップ580において、標本容器500が陽性であると決定される場合、処理はYESの分岐590へと進む。一実施形態では、標本容器500は、容器へのユーザのアクセスおよび/またはさらなる処理のために、ステップ594において陽性容器ロケーションまたはポート130(例えば図1参照)へと、自動運搬機構を使用して移動または運搬され(例えば、容器は、本明細書における他のところに記載されるように、自動的に装着取り外しされる)。別の実施形態では、標本容器は、システム運搬デバイスを使用して、さらなる処理のために、別の検出機器および/または別の分析システムへと(例えば、自動特性評価および/または識別システムへと)運搬され得る。
標本容器内の泡の検出のための方法
一実施形態では、標本容器内の泡を検出のための方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、標本容器をロケータウェルへと輸送することと、標本容器をロケータウェルにおいて心合わせすることと、標本容器をロケータウェルにおいて鉛直軸周りに回転させることと、回転の間に標本容器を撮像することと、回転の間に撮られた標本容器の画像を分析することと、画像の分析に基づいて標本容器内の泡を検出することとを含む。ある実施形態において、泡の検出の方法は、標本容器内の微生物の成長も検出するシステムによって実施される。
標本容器内の泡の存在は、標本容器内の微生物の正確な検出に干渉する可能性がある。一部の状況では、泡は、標本容器内の充填高さを決定することに干渉する。充填高さが標本容器についての推奨される高さより高いかまたは低い場合、微生物の検出が損なわれる可能性がある。泡の存在を検出することで、標本容器は、推奨される範囲外として合図され、交換されるか、または、泡が落ち着いて充填高さが上昇する場合、再評価されて微生物の成長について監視されるかのいずれかであり得る。
ここで、泡検出の方法900が図31を参照して記載される。(例えば、研究室の技術者または医者による)試験される試料での標本容器の植え付けの後、一部の実施形態では、標本容器は、検出システムへの標本容器の自動装着のために、自動装着機構へと送られる。本明細書で詳述され、ブロック902で指示するように、自動装着機構は、標本容器を容器ロケータデバイスのロケータウェルへと輸送できる。
一部の実施形態では、標本容器は、容器ロケータデバイスに向けて前進するコンベヤベルトへと装着される。標本容器は容器ロケータデバイスに接近するにつれて、案内レールが標本容器を1つずつ容器ロケータデバイスのロケータウェルへと方向付ける。容器ロケータデバイスは回転し、この手法では、標本容器にとって利用可能な新たなロケータウェルを作る。図25A〜図25Cに示すように、ロケータウェルは凹んでおり、ロケータウェルの側方における開口を通じて標本容器を受け入れる大きさとされる。
一部の実施形態では、容器ロケータデバイスは、次に、ロケータウェルにおける標本容器が撮像され得る撮像作業ステーションなどの作業ステーションへと回転する。例えば、容器ロケータデバイスは、標本容器を照らして撮像するために、カメラおよび光バーで構成される作業ステーションへと時計回りに回転し得る。一実施形態では、容器ロケータデバイスは、標本容器を撮像作業ステーションの中心を通じて前進させ、それから短い距離で後退する。この方法では、標本容器は、標本容器が回転を開始するとき、撮像作業ステーションにおいて容器ロケータデバイスの側部に接触しにくくなる。
一部の実施形態では、方法は、ブロック904に示すように、標本容器をロケータウェルにおいて心合わせすることを含む。ある実施形態では、標本容器は、撮像デバイスおよび/または光バーが標本容器の画像収集を最適化するために位置決めされるように、心合わせされる。例えば、標本容器を心合わせすることは、システムが標本容器の側部および/または上部の一貫した画像を撮るように、撮像デバイスに対して標本容器を位置決めできる。一実施形態では、標本容器を心合わせすることで、回転の軸の中心線からずらした範囲で標本容器の邪魔のない視界を提供する。例えば、ずれは、5mm、5.5mm、6mm、6.5mm、7mm、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm、9.5mm、10mm、10.5mm、11mm、11.5mm、または12mmであり得る。同様に、一部の実施形態では、標本容器は、邪魔のない視界が標本容器の上部から標本容器の下部までとなるように心合わせされる。一実施形態では、方法は、標本容器内の流体を落ち着かせるために、回転の前で心合わせの後、例えば1秒間、2秒間、3秒間、4秒間、5秒間、6秒間など、所定の時間の期間で待機することを含む。
一実施形態において、標本容器を心合わせすることは、標本容器を、ロケータウェル402と関連する心合わせデバイスに向けて輸送することを含む。図33Aおよび図33Bを見ると、標本容器500を自動装着機構200から撮像作業ステーション914まで移動するために時計回りに回転するロケータウェル402の例示の実施形態の上から見下ろした図が提供される。図33Aでは、標本容器はロケータウェル402へと移動される。図33Aに示すように、ロケータウェル402は凹んだ形とされ、標本容器500を受け入れる。標本容器500がロケータウェル402へと装着された後、容器ロケータデバイスは回転し、標本容器500を、心合わせデバイス916を備える撮像作業ステーション914へと移動する。この実施形態では、容器ロケータデバイスは、平坦な表面上の標本容器500を、撮像作業ステーション914を定めるエリアへとスライドさせる。図33Bで描写した例では、撮像作業ステーション914は、カップ916と、標本容器がその上で回転する表面918と、標本容器500が撮像作業ステーション914を越えて広がらないことを確保するためのフェンス920とを備える。
一部の実施形態では、心合わせデバイスはカップである。例えば、カップは、標本容器が落ち着く作業ステーションの床における窪みとでき、それによって標本容器を撮像作業ステーションにおいて心合わせする。一部の実施形態では、標本容器の下部は、標本瓶をカップに落ち着かせる湾曲した縁を有する。ある実施形態では、カップは、標本容器の鉛直の中心線が回転の軸の鉛直の中心線の1mm以内となるように、標本容器を位置決めするように構成される。心合わせは、標本容器の鉛直の中心線を、回転の軸の中心線の0.5mm、1.5mm、2.0mm、またはそれ以上の中に置いてもよい。
さらなる実施形態では、標本容器を心合わせすることは、撮像作業ステーションにおいて標本容器に隣接したフェンスを提供することを含む。フェンスは、容器が回転の軸の鉛直の中心線において心合わせされる間に回転するときに標本容器がフェンスに接しないように位置決めされる。しかしながら、標本容器が、回転の軸の鉛直の中心線との位置合わせから外れて移動する場合、フェンスは、標本容器を適切な位置合わせへと押し戻すように位置決めされる。一部の場合では、フェンスは、標本容器がフェンスに押し当たる場合に、フェンスが標本容器を撮像作業ステーションの中心に向けて押し戻すように跳ね返るように弾性である。例えば、ロケータウェルが標本容器を撮像作業ステーションへと回転するとき、標本容器はロケータウェルの中心から外れて移動する可能性がある。この例では、標本容器がロケータウェルから外に移動するとき、標本容器が撮像作業ステーションにおいて心合わせされるようにフェンスが標本容器を位置合わせへと押し戻すように、フェンスは位置決めされる。
一部の実施形態では、フェンスは、フェンスを撮像作業ステーションの中心に向かう方向において付勢するために伸長または圧縮され得る1つまたは複数のばねにおいて支持されるため、弾性である。別の実施形態では、フェンスは、フェンスを撮像作業ステーションの中心に向かう方向において付勢するために圧縮してから伸長する発泡体またはゴムなどの弾性材料から作られる。
追加の心合わせデバイスおよび方法が使用されてもよいことは理解されるべきである。例えば、撮像ステーションの基部における傾斜が、撮像作業ステーションの中心における低い点に向かって標本容器を方向付けるために使用されてもよい。さらなる実施形態では、磁場が、磁気に反応する標本容器を撮像作業ステーションの中心において位置決めできる。
ここでブロック906を見ると、一部の実施形態では、方法は、ロケータウェルにおいて鉛直軸の周りに標本容器を回転させることを含む。標本容器は、時計回りまたは反時計回りの方向で鉛直軸の周りに回転できる。一部の実施形態では、標本容器は連続的に回転するが、他の実施形態では、標本容器は間欠的に回転する。例えば、標本容器は、特定の数値の角度で回転し、次に、撮像デバイスに標本容器の側部の写真を撮らせるために停止することができる。他の実施形態では、標本容器は連続的に回転させられ、撮像デバイスは連続的または間欠的な画像を撮る。一部の実施形態では、標本容器は約1.8秒/回転±10%の公称回転周期で回転させられる。標本容器が、標本容器の画像を撮る撮像デバイスの能力に依存する速度で回転され得ることは、理解されるべきである。例えば、照明、撮像デバイスの露出、および標本容器の大きさが決定でき、それにより、システムは、例えば、照明がより弱いと決定されるときに回転の速さが遅くされ得るといった、回転の速さを変えることができる。
一実施形態では、撮像作業ステーションは、標本容器の回転の助けとなるように構成される表面を有する。例えば、撮像作業ステーションの表面は、撮像作業ステーションの基部が回転するときに容器が滑らないように大きい摩擦係数を有することができる。ゴム、柔らかいポリマなどの材料が、容器の下部を掴み回転の助けとなるように撮像作業ステーションの基部において位置決めされ得る。一部の実施形態では、カップは、高摩擦材料と一体である、または、高摩擦材料で具現化される。さらなる実施形態では、撮像作業ステーションの表面は、標本容器が倒れるほど、または、撮像作業ステーションからの運搬が困難になるほど、過剰な粘着性はない。例えば、表面は、撮像の後に標本容器が容器ロケータデバイスを使用して次の作業ステーションへとスライドされ得るように十分に滑らかであってもよい。この実施形態では、撮像作業ステーションの表面は、プラスチックまたは何らかの他のより接着性のない材料から作られ得る。
標本容器の回転をもたらすモータまたは他の駆動デバイスが、撮像作業ステーションにおける基部またはプラットフォームに動作可能に繋げられてもよいことは、理解されるべきである。モータは、本明細書に記載するような他の要素を制御するシステム制御装置と関連付けられてもよい、または、モータは、撮像作業ステーションにおいて標本容器の回転をもたらすための専用モータであってもよい。
ブロック908では、方法は、標本容器を回転の間に撮像することを含む。一部の実施形態では、標本容器は、1つまたは複数のビデオカメラ、スチルカメラ、センサ、スキャナ、および/またはバーコードリーダで撮像される。この実施形態によれば、ビデオカメラ、センサ、スキャナ、および/またはバーコードリーダは、容器ロケーション、容器ラベル(例えば、バーコード)の読取、容器の走査、システムの遠隔現場サービス、および/または、システム内のあらゆる可能な容器の漏れの検出において支援できる。
一部の実施形態では、標本容器を撮像することは、標本容器の周囲を網羅する一連の重なり合う画像を撮ることを含む。例えば、撮像デバイスは、標本容器が撮像作業ステーションにおいて回転させられるときに標本容器の画像を撮ることができる。画像における重なりの量は、例えば、標本容器の大きさ、標本容器内のラベル、標本容器の形、回転の速さなどに基づいて変わってもよい。一実施形態では、撮像デバイスは、容器が回転させられるときに単一の標本容器の20枚、30枚、40枚、50枚、60枚、70枚、80枚、90枚、または100枚の画像を撮り得る。
一実施形態では、撮像作業ステーションは、標本容器が置かれるウェルを備える。この実施形態では、ウェルは、標本容器の少なくとも一部分を包囲する凹んだ壁によって定められる。ウェルは、撮像デバイスが標本容器を撮像するときに標本容器に対しての後景として作用する。一部の実施形態では、ウェルは、標本容器内の流体とのコントラストを高めるように構成される表面を備える。例えば、ウェルの表面は、反射を抑えるために艶消し仕上げを有し得る。同様に、ウェルの表面は、例えば白色の背景といった、標本容器内の流体と対照的になるように選択された色を有し得る。
一部の実施形態では、方法は、標本容器の撮像の間に標本瓶を光バーで照らすことを含む。一部の実施形態では、光バーは、標本容器内の流体と対照的になるように設計される色付きの光を生み出す。例えば、光バーは、標本瓶における培養された血液試料とロケータウェルの背景との間のコントラストを高めるために青色光を生み出してもよい。一実施形態では、光バーは、撮像作業ステーションにおける反射を抑えるために、艶消しまたは非反射性の材料/仕上げで作られるかまたは覆われる。
図34を見ると、例示の光バー940および撮像デバイス950が描写される。この実施形態では、光バーは標本容器500に隣接して位置決めされており、標本容器500は撮像作業ステーションにおいて心合わせされる。一部の実施形態では、光バー940は、その長さに沿って位置決めされる光源942を備える。一実施形態では、光源942は、標本容器500を明るくすることを高めるために、あるパターンで位置決めされる。この実施形態における撮像デバイス950は、光バーに隣接して位置決めされており、標本容器500の鉛直軸から直角において標本容器500を撮像する。図34で提供された寸法および配置は、例示の目的であり、それら両方が標本容器の大きさ、光バーの出力、周囲光などのために変化してもよいことが理解されるべきである。一部の実施形態では、撮像デバイスはデジタルカメラである。代替で、撮像デバイスはビデオカメラまたは同様の撮像デバイスであり得る。
一実施形態では、方法は、撮像の間の光バーからの異なる照明板出力レベルを補償するために、撮像デバイスの動的露出を実施することを含む。この実施形態では、システム制御装置は、設置のときに、および/または、照明板の耐用期間(LED耐用期間の劣化)にわたって、異なる照明板出力レベルを補償するために、撮像デバイスの動的露出を制御する。一部の実施形態では、動的露出は、画像ごとに、または、標本容器ごとに実施される。他の実施形態では、動的露出は、間欠的に、ユーザの要求において、または、所定の間隔で、実施される。
一実施形態では、システム制御装置は、周囲の照明の変化の存在において画像のコントラストを調節するために、自動露出補正を実施する。目標は、バーコードの解読と液体高さの処理とのために、適切なコントラストを維持することである。これは、画像を過剰に飽和させることなく十分に明るい画像を保つことを含む。露出補正は、運動効果がバーコードの性能を低下させる値を最大露出が超えないように実施される。一部の実施形態では、この値は80(実際の露出レジスタ値)となるように決定される。一実施形態では、露出補正は、較正において、通常の瓶の処理の間に周期的に実施される。
一実施形態では、方法は、泡の検出のために照明を最適化するために、鉛直軸に対してある角度で光バーを位置決めすることを含む。図34に示すように、例示の角度は水平から約18°である。ある実施形態では、光バーの角度によって、流体および潜在的な泡が照らされるように、光を標本容器へと入らせることができ、また、バーコードが読め、充填高さが決定できるように、光で標本容器の外部を明るくさせることができる。一部の実施形態では、ある角度は、光が撮像デバイスに対して斜めのため、標本容器内の反射も低減する。
ここでブロック910を見ると、方法は、回転の間に撮られる標本容器の画像を分析することを含む。一部の実施形態では、標本容器の回転の間に一点において撮られた画像が分析される。一実施形態では、例えば60枚の画像といった、回転の間の標本容器の撮られた画像ごとに分析される。この実施形態では、各々の画像は、充填高さ、泡の存在、識別情報など、特定の種類の情報を提供する標本容器の場面であるかどうかを決定するために分析される。他の実施形態では、1つまたは複数の画像が一体に統合され、合成画像が分析される。例示の実施形態では、方法は、バーコードなどの指示器が特定の画像に存在することを決定し、この画像が、患者の情報を識別すること、泡を検出すること、および/または充填高さを決定することのために使用されることを、指示器に基づいて決定する。
一部の実施形態では、画像を分析することは、例えばバーコードといった、標本容器内の1つまたは複数のコードを解読することを含む。一部の実施形態では、コードを解読することは、標本容器の側面に印刷された記号、または、標本容器の側面に付着されたラベルに印刷された記号を識別し、データベースから記号に関するデータにアクセスすることを含む。例えば、標本容器は、標本容器内の試料が取られた患者を指示するバーコードを備え得る。方法は、バーコードを走査し、データベースにアクセスすることで標本容器と関連する患者を決定することを含み得る。
図32を少し見ると、標本容器のための例示のラベル922が提供される。ラベルは、撮像デバイスと関連してシステム制御装置によって解釈され得る1つまたは複数のコード924を備える。一部の実施形態では、ラベルは、異なる機能と関連する異なるコードまたは指示器を備える。例えば、あるコードは患者を指示してもよく、別のコードは充填高さを決定するために使用されてもよい。コードは、例えば瓶ID、ロット数、有効期限、および認証コードを含む1次元または2次元のコードであり得る。一部の実施形態では、ラベルは、撮像されるときに標本容器についての情報をシステム制御装置に集めさせる機械読取可能なフォーマットで設計される。
一実施形態では、ラベルは、異なる目的のために使用される様々な定められたゾーンを含む。例えば、ラベルは、システムが泡を正しく検出するために、ユーザが適用したラベルがあってはならない第1のゾーン926を含み得る。さらなる実施形態では、ラベルは、撮像デバイスが標本容器内の流体を撮像することを可能にする隙間によって定められる第2のゾーン928を含む。さらなる実施形態では、ラベルは、充填高さを標本容器において決定するための充填マークを含む第3のゾーン930を含む。一実施形態では、充填マークは、充填マークを識別するときに撮像デバイスを援助するために、例えば黒色のブロックにおける細い白色の線といった、対照をなすブロック内の細い線である。さらなる実施形態では、ラベルは、泡検出および充填高さの処理の間に標本容器内の流体と対照をなす、例えば白色の縁といった対照となる第4のゾーン932を含む。最後に、一部の実施形態では、ラベルは、製造日、ロット番号などの印刷文字を容認するゾーン934を含む。
一部の実施形態では、ラベルは、正しい手順に従った場合に標本容器にあるべき流体の高さを指示する充填ラベル指示器を含む。一実施形態では、充填指示器は、撮像デバイスにおけるコントラストを提供するために設計される。例えば、充填指示器は、ラベルにおいて白色によって包囲される黒色の領域であり得る。
さらなる実施形態では、ラベルは、標本容器の側面におけるラベルにおける隙間があるように設計される。この実施形態では、標本容器は透明であり、撮像デバイスは、隙間を撮像することで標本容器内の流体を検出することができる。この隙間はある範囲の幅を有してもよい。例えば、一部の実施形態では、隙間は少なくとも6.8mmの幅であり、8mm未満の幅である。隙間の幅は、標本容器の大きさ、および、撮像デバイスの解像度に基づいて変わることは理解されるべきである。より幅広い隙間は、過剰な光とコントラストの変化とを引き起こす可能性がある。さらなる実施形態では、領域が、隙間の画像とのコントラストを提供するために、隙間に隣接して位置決めされる。例えば、白色の鉛直の帯域が、透明な隙間を通じて撮像される暗い液体とのコントラストを高めるために、隙間に隣接していてもよい。
一部の実施形態では、方法は、画像の分析に基づいて標本容器内の泡を検出することを含む。一部の実施形態では、方法は、泡を検出するために単一の画像の異なる部分同士の間のコントラストを評価する。例えば、標本容器内の流体は、画像における第1の色として描写されてもよく、泡は画像における第2の色として描写されてもよく、標本容器内の上部空間は、画像における第3の色として描写されてもよい。方法は、第1の色と、第2の色と、第3の色との間のコントラストを識別することに基づいて、泡の存在を検出することを含んでもよい。一部の実施形態では、泡は、画像におけるパターンを識別することにも基づいて検出される。例えば、泡における気泡の縁は、画像において認知するクモの巣状のパターンを作り出す可能性がある。一部の実施形態では、泡の検出は二元的であり、例えば、泡が存在するか存在しないかのいずれかであり、他の実施形態では、泡の検出は、標本容器の上部空間における泡の体積、高さ、または量を決定することを含む。
一実施形態では、泡が検出されるとき、方法は、充填高さを決定するために進む前に、標本容器内の泡を低減することを含む。例えば、標本容器は、デバイスにおけるウェルへと装着され、泡の存在について再試験する前の時間の期間にわたって落ち着かせられてもよい。一部の実施形態では、標本容器は、泡を低減させるために、ウェルにある間に攪拌される。
一部の実施形態では、方法は、標本容器内の充填高さを決定することを含む。一実施形態では、充填高さは、システムが標本容器内の泡を検出しないときだけ決定される。別の実施形態では、充填高さは、所定の時間期間が泡の検出から経過した場合、泡が以前に検出される場合であっても決定される。さらなる実施形態では、ユーザは、システムを上書きでき、標本容器内の充填高さを決定するようにシステムに命令できる。
一部の実施形態では、充填高さを決定することは、流体高さと標本容器の上部との間に描写されるコントラストを比較することを含む。例えば、血液試料および培地で充填された標本容器は、カメラによって使用される青色光のため、画像において暗くなって現れる。対照的に、標本容器内の上部空間は標本容器が回転しているウェルの白色の背景のため、より明るく現れる。この暗い流体高さと白色の上部空間とが、決定された容器において画像および流体高さで識別され得る。
一部の実施形態では、流体高さは流体のメニスカスに基づいて決定される。例えば、流体の高さは、標本容器の縁における流体高さと、標本容器の中間点における流体高さとの平均であり得る。この方法では、標本容器内のメニスカス効果を理由とする平均流体高さが決定される。さらなる実施形態では、流体高さは、標本容器の縁だけから、または、標本容器の中心だけから、決定され得る。
一部の実施形態では、充填高さを決定することは、標本容器の下部と、標本容器の側部のマーカとの間の第1の距離を決定することと、標本容器の下部と、標本容器内の流体高さとの間の第2の距離を決定することと、第1の距離と第2の距離との間の差を決定することとを含む。この方法は、傾斜位置において設置され得る機器を制御する。例えば、機器全体が、水平でない床に備え付けられてもよい。これは、撮像作業ステーションにおいて修正されて位置決めされ得る標本容器を、同じく斜めにさせてしまうことになる。斜めは、流体の上部のメニスカスが斜めになり、それによって充填高さの決定が不正確になり得ることをもたらす。容器の下部からマーカまでの距離と、流体高さからマーカまでの距離とを測定することで、標本容器内の潜在的な傾斜または角度が制御できる。別の実施形態では、この方法は、標本容器が撮像作業ステーションにおいてより高い高さまたはより低い高さに据えられる状況を制御する。例えば、ある標本容器は、撮像作業ステーションにおけるカップにおいて押し込まれる可能性があり、第2の標本容器は、撮像作業ステーションにおけるカップのリップで持ち上げられる可能性がある。標本容器の基部の位置を制御することで、標本容器の不適切な位置決めに伴う問題を解決できる。
一実施形態では、方法は、回転の間に撮られた複数の画像を単一の画像へと繋ぎ合わせることを含む。システムは、繋ぎ合わせるかまたは結合するための画像を位置合わせするために、各々の画像に描写された特徴の比較に基づいて、画像を識別できる。例えば、一部の実施形態では、それら画像は、それら画像を単一のデジタル画像へと位置合わせするために合致させることができる重なり部分を有する。さらなる実施形態では、単一の画像は、標本容器が回転させられるときに記録される標本容器のビデオから生成される。
一部の実施形態では、方法は、標本容器の単一の画像をユーザに対して表示することを含む。例えば、繋ぎ合わされた画像は、ラベルにおける名前がバーコードを介して識別された名前と合致することをユーザが確かめるために、画面に表示されてもよい。一部の実施形態では、方法は、レーザー彫刻された文字およびラベルに手書きされる文字を人が読み取りできるようにする単一の画像で、ラベル全体を示す繋ぎ合わされた画像を作り出すことを含む。さらなる実施形態では、ラベルはシステムによって注釈が付けられる。例えば、泡が存在する場合、泡が画像において強調されてもよい、または、充填高さが強調されてもよい。一部の実施形態では、充填高さは、ユーザが決定された充填高さを単一の繋ぎ合わされた画像に描写された充填高さと比較できるように、強調される。
標本容器内の泡立ちを軽減するための方法
前述したように、特には血液試料である試験試料を伴う標本容器の植え付けは、瓶内に泡立ちをもたらす可能性がある。追加的な泡立ちが、容器のかき混ぜまたは振動によって、研究室への容器の輸送によって、および/または、概して瀉血専門医または研究室の技術者の容器の粗野な取り扱いによって、植え付けられた容器へと導入される。標本容器に含まれる全体の泡は、約0.1〜約10ml、約0.5〜約8ml、または約1〜約5mlの全体の泡の体積を含み得る。代替で、泡立ちのため、検出される液体の高さは、容器に実際に存在するよりも低い液体高さまたは液体体積として認められてもよい。例えば、泡立ちのため、植え付けられた10mlの試験試料は、9ml未満、8ml未満、7ml未満、6ml未満、または5ml未満として認められだけの可能性がある。標本容器内のこの泡の存在は持続的であり、典型的には数時間にわたって続き、特には撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムが使用されるとき、容器内の液体高さおよび/または流体体積の正確な決定と干渉する可能性がある。
したがって、標本容器内の泡を消散させ、容器内の液体充填高さおよび/または流体体積を決定するための方法が、ここで記載される。一実施形態では、本発明は、撮像システムを使用して、血液培養瓶内の充填高さの正確な決定のために泡を消散させるための方法を対象とする。この方法は、120分間、90分間、60分間、30分間、または15分間未満で標本容器内の泡の実質的な低減をもたらし、それによって、前述したように、撮像システムまたは他の同様の充填高さ決定手段を使用して、容器内の液体充填高さおよび/または流体体積の正確な決定を可能にする。ここで使用されるように、泡は、最初の泡の体積が50%超、60%超、70%超、80%超、または90%超で低減されるとき、「実質的に低減される」。
概して、方法は、標本容器内の泡を消散または実質的に低減し、続いて、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムと撮像処理ソフトウェアとを使用して、瓶における液体充填高さを決定することを提供する。方法は、封止可能な標本容器(例えば、BacT/ALERT(登録商標)瓶)に試験試料(例えば、血液試料)を植え付けるステップであって、標本容器は、試験において存在し得る微生物を培養するために中に配置される培地を伴う内部室を有する、ステップと、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを使用して、任意選択で、前記植え付けられた標本容器の画像を取得する、または、前記植え付けられた標本容器の液体高さを測定するステップと、前記植え付けられた標本容器を保持構造へと運搬し、保持構造および植え付けられた容器を攪拌し、それによって前記標本容器に存在し得る泡を実質的に消散させるステップと、続いて前記容器を前記撮像システムへと運搬するステップであって、前記容器内の前記充填高さは、初めに画像を前記撮像システムで取得し、容器内の液体高さを前記標本容器内の前記1つまたは複数のマークと比較するための撮像処理ソフトウェアを使用することによって決定される、ステップとを含む。この方法は、120分間、90分間、60分間、30分間、または15分間未満で標本容器内の泡の実質的な低減をもたらし、それによって、前述したように、撮像システムまたは他の同様の充填高さ決定手段を使用して、容器内の液体充填高さおよび/または流体体積の正確な決定を可能にする。
一実施形態では、血液培養瓶の製造の間、視覚的なマーク(例えば、充填線または充填マーク)が、瓶のための適切な試料充填体積を瀉血専門医に指示するためにラベルに加えられ得る。使用中、マークは、適切な体積の血液を加えるように瀉血専門医を案内する。植え付けられた瓶は、撮像される、または、液体充填高さが測定され、充填の適切性が、容器内の液体充填高さおよび/または流体体積を決定するために、充填マークに対して測定され得る。別の実施形態では、任意選択で検出可能な特徴が、容器内の液体充填高さを決定するために参照として使用され得る。例えば、容器の基部、ラベル、容器の首部もしくはキャップ、または他の同様の指標が、容器において、充填の適切性を決定するために、および/または、流体体積を決定するために、使用され得る。
典型的には、標本容器は、保持構造内の複数の容器ウェルのうちの1つへと装着される。保持構造は、試料容器内の液体を攪拌またはかき混ぜするために攪拌機構を採用できる。保持構造は、容器内に含まれた流体の攪拌のために前後運動で揺らされ得る。例えば、保持構造は、実質的に鉛直の位置から実質的に水平の位置まで前後に揺らされ、容器内に含まれた流体の攪拌を提供するために繰り返され得る。なおも別の実施形態では、保持構造は、実質的に水平の位置から、水平から±10度、±15度、±30度、±45度、または±60度の鉛直の位置まで前後に揺らされ、容器内の流体の攪拌を提供するために繰り返され得る。しかしながら、他の攪拌周期も可能である。典型的には、保持構造および標本容器は、非常に穏やかまたは優しい攪拌の速さで攪拌される。例えば、攪拌速さは、1分間あたり約30〜約120周期であり得る。他の実施形態では、攪拌速さは、1分間あたり約45〜約90周期、または、1分間あたり約60周期であり得る。しかしながら、他の実施形態では、攪拌速さはより激しくてもよい。
他の実施形態では、保持構造および攪拌機構は筐体内で包囲されてもよい。筐体は、前記培養室内で一定の温度を提供および維持するために、1つまたは複数の加熱要素を中に有する培養室を備え得る。例えば、加熱要素は、約30℃〜約40℃の培養室内の一定の温度を維持できる。他の実施形態では、培養室内の温度は、約34℃〜約38℃、約35℃〜約37℃、または約37℃で維持されてもよい。理屈によって縛られることを望まないが、標本容器を上昇された温度で攪拌することで泡のより迅速な消散を可能にすると考えられる。
本発明は、画像を取得するために、または、植え付けられた標本容器内の充填高さを測定するために、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の当技術分野において良く知られているシステムを使用し、撮像処理ソフトウェアが、容器内の液体高さを充填マーク(例えば、充填線)と比較することで、容器内の液体充填高さおよび/または流体体積を決定するために使用され得る。概して、撮像システムは、当技術分野において既知の撮像システムであり得る。例えば、撮像システムは、瓶の画像を取得するために使用できるカメラであり得る。画像から、瓶内の液体充填高さおよび/または流体体積が画像処理システムまたは撮像処理ソフトウェアを使用して決定できる。撮像処理ソフトウェアは、充填高さを瓶における視覚的なマークまたは他の同様の指標と比較することで、容器内の液体充填高さを決定するために使用できる。流体充填高さから、画像処理ソフトウェアは、容器内の流体体積および/または容器へと植え付けられる試料体積を決定または計算するために使用できる。試料体積は、視覚的なマーク(例えば、充填線)と液体試料の表面との間の距離と、瓶の内径との関数として決定できる。例えば、製造の間、視覚的なマークまたは充填線は、媒体が充填された容器の液体と空気との境界面から特定の距離において、容器またはラベルに加えられ得る。
先に詳述したように、一実施形態では、本発明は、標本容器内の充填高さを決定するための方法を対象としており、その方法は、(a)試験試料(例えば、血液試料)に存在し得る微生物を培養するために中に配置される培地を伴う内部室を有する封止可能な標本容器を提供するステップと、(b)前記標本容器のうちの1つまたは複数を保持するための複数のウェルを備える保持構造を有する検出システム、および、前記標本容器を攪拌するための攪拌機構を提供するステップと、(c)前記標本容器の画像を取得するための、または、前記標本容器の充填高さを測定するための撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを提供するステップであって、前記容器は、前記容器内の液体高さとの比較のために1つまたは複数の視覚的マークまたは他の同様の指標を任意選択で備える、ステップと、(d)前記標本容器に、微生物の存在について試験される不明の体積の試験試料(例えば、血液試料)を植え付けるステップと、(e)前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを使用して、任意選択で、前記植え付けられた標本容器の画像を取得する、または、前記植え付けられた標本容器の充填高さを測定するステップと、(f)前記植え付けられた標本容器を前記保持構造へと運搬し、前記植え付けられた容器を攪拌し、それによって前記標本容器に存在し得る泡を実質的に消散させるステップと、(g)続いて前記容器を前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムへと運搬するステップであって、前記容器内の前記充填高さは、前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを使用して最初に画像を取得するかまたは充填高さを測定し、前記容器内の液体高さを前記標本容器内の前記1つまたは複数のマークと比較するための撮像ソフトウェアを使用することによって決定される、運搬するステップとを含む。他の実施形態では、撮像ソフトウェアは、容器内の流体体積および/または容器へと植え付けられる試料体積を決定するために使用できる。
一実施形態では、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムは、標本容器に含まれる試験試料における細菌因子(例えば、微生物)の存在の自動検出を提供する完全な自動検出システムまたは機器の一部とできる。この実施形態によれば、自動検出装置は、試験試料に含まれる細菌因子、または、試験試料に含まれると疑われる細菌因子の成長を検出するための自動培養機器であり、試験試料は、例えば血液培養瓶といった標本容器内で培養される。例えば、完全な自動検出システムは、2010年5月14日に出願された「Automated Microbial Detection Apparatus」という名称の共同で譲渡された米国特許出願第12/780,126号に開示された自動検出デバイスとでき、この特許出願は、本明細書において参照により組み込まれる。
簡潔に、検出システムは、培地と、その中の微生物を含むと疑われてもいる試験試料(例えば、血液試料)とを含む標本容器(例えば、血液培養瓶)を受け入れることができる。検出システムは、筐体と、標本容器内の微生物成長を促進または増進するために標本容器を保持および/または攪拌するための保持構造および/または攪拌組立体とを備え、任意選択で、加熱された包囲体または培養室を提供するために1つまたは複数の加熱要素をさらに含んでもよい。自動検出システムは、容器が試験試料における細菌因子の存在について陽性であるかどうかを決定する1つまたは複数の検出ユニットも備える。検出ユニットは、米国特許第4,945,060号、第5,094,955号、第5,162,229号、第5,164,796号、第5,217,876号、第5,795,773号、および第5,856,175号の特徴を含み得る、または、試験試料における細菌因子の存在を検出するための他の技術を含み得る。
一実施形態では、検出システムは、標本試料における微生物の成長の迅速な非侵襲的な検出のための自動検出システムであり、自動検出システムは、(a)前記標本試料に存在し得る微生物を培養するために中に配置される培地を伴う内部室を有する封止可能な標本容器、(b)前記標本容器内の液体充填高さおよび/もしくは体積を決定するための撮像システム、超音波反射率測定システム、もしくは他の同様のシステム、(c)微生物の成長を促進および/もしくは増進するための中に内部室(例えば、培養室)を包囲する筐体、(d)前記筐体内に含まれる攪拌組立体(例えば、保持および攪拌のラック)を任意選択で備え、前記容器を保持するための複数のウェルを備える保持構造もしくは保持ラックであって、前記攪拌組立体は、微生物の成長を促進および/もしくは増進するために、前記標本容器を攪拌するように動作可能である、保持構造もしくは保持ラック、(e)前記標本容器を、前記システム内の1つもしくは複数の作業フローステーションへと移動するように動作可能である容器ロケータデバイス、(f)前記内部室への標本容器の自動装着のための自動装着機構、(g)入口ロケーションから前記保持構造への前記標本容器の自動運搬のための、および/もしくは、前記筐体内での前記標本容器の自動運搬のための、前記筐体内の自動運搬機構、ならびに/または、(h)前記標本容器内での微生物の成長を監視および/もしくは検出するための、前記筐体内の検出ユニットのうちの1つまたは複数を備え得る。自動検出システムの他の可能な特徴は、共同で譲渡された米国特許出願第12/780,126号に開示されたものを備えてもよく、この特許出願は、本明細書において参照により組み込まれる。
検出システムは、システム制御装置(例えば、コンピュータ制御システム)と、システムの様々な動作および機構を制御するためのファームウェアおよび/またはソフトウェアとを備える。典型的には、システム制御装置と、システムの様々な機構の動作を制御するためのファームウェア/ソフトウェアとは、当業者に知られている任意の既知の従来の制御装置およびファームウェア/ソフトウェアであり得る。一実施形態では、制御装置およびファームウェア/ソフトウェアは、システム内での標本容器の自動装着、自動運搬、自動検出、および/または自動装着取外しのうちの1つまたは複数を含むシステムの様々な機構を制御するのに必要なすべての動作を実施する。制御装置およびファームウェア/ソフトウェアは、システム内の標本容器の識別および追跡も提供できる。
別の実施形態では、制御システムおよびファームウェア/ソフトウェアは、本発明の動作または処理を制御するために使用され得る。例えば、制御システムおよびファームウェア/ソフトウェアは、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを制御するために使用でき、それによって、容器の画像を取得する、または、容器の充填高さを測定する。同様に、制御システムは、運搬機構の自動動作のために使用でき、それによって、撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムと、保持構造との間での標本容器の自動運搬を可能にする。したがって、制御システムは、現在開示される方法を完全に自動化させることができる。
より明確には、制御システムおよびファームウェア/ソフトウェアは、以下のステップ、すなわち、(a)前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを使用して、任意選択で、前記植え付けられた標本容器の画像を取得する、または、前記植え付けられた標本容器の充填高さを測定するステップ、(b)前記植え付けられた標本容器を前記保持構造へと運搬し、前記植え付けられた容器を攪拌し、それによって前記標本容器に存在し得る泡を実質的に消散させるステップ、および、(c)続いて前記容器を前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムへと運搬するステップであって、前記容器内の前記充填高さは、前記撮像システム、前記超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムを使用して最初に画像を取得するかまたは充填高さを測定し、前記容器内の液体高さを前記標本容器内の前記1つまたは複数のマークと比較するための撮像ソフトウェアを使用することによって決定される、ステップのうちの1つまたは複数を制御または動作させるために使用され得る。
なおも別の実施形態では、制御システムおよびファームウェア/ソフトウェアは、画像取得または充填高さ測定を、所定の時間の定められた順序で自動化するために使用され得る。例えば、制御システムおよびファームウェア/ソフトウェアは、システムへの容器の投入において、標本容器の画像または充填高さ測定を取得するために使用できる。次に、制御システムは、保持および攪拌構造への容器の運搬を自動化し、それによって、容器の攪拌、延いては、容器の中の泡の消散を可能にするために使用できる。続いて、制御システムが、例えば約10分間ごと、約15分間ごと、約20分間ごと、または約30分間ごとといった所定の時間間隔で、標本容器の撮像または充填高さ測定によって再試験するために使用できる。例えば、制御装置は、必要に応じて撮像または充填高さ測定のために、必要なだけの頻度でまたは、泡が前記容器内でもはや検出されなくなるまで、約10分間ごとに容器を撮像システム、超音波反射率測定システム、または他の同様のシステムへと戻すための動作命令を提供できる。さらに、一例では、撮像システムを使用することで、容器内の泡の存在が、本明細書における他のところに記載されるように検出でき、「イエス」または「ノー」のフィードバックの指示が泡の存在について提供される。システムが泡の存在を検出する場合(つまり、「イエス」の指示)、制御装置は、必要に応じて攪拌および撮像/測定の周期を継続する。しかしながら、システムが泡の存在を検出しない場合(つまり、「ノー」の指示)、制御装置は、撮像/測定の周期を自動的に停止でき、容器が細菌因子の存在について「陽性」または「陰性」として決定されるまで、培養を行わせることができる。
検出システムは、システムを動作させるために、ユーザインターフェースと、関連するコンピュータ制御システムとを備えてもよい。ユーザインターフェースは、例えば、装着機構、運搬機構、攪拌機構、および/または撮像システムのうちの1つまたは複数を制御するために使用できる。ユーザインターフェースは、システムからのフィードバックをユーザに提供するために使用されてもよい。例えば、ユーザインターフェースは、所与の容器内の液体充填高さおよび/または流体高さをユーザに提供できる。ユーザインターフェースは、操作者または研究室の技術者に、検出システムへと装着される容器に関するステータス情報を提供することもできる。ユーザインターフェースは、以下の特徴、すなわち、(1)タッチスクリーン表示部、(2)タッチスクリーンにおけるキーボード、(3)システムステータス、(4)陽性の警告、(5)他のシステムへの通信、(6)容器または瓶のステータス、(7)容器または瓶の回収、(8)視覚および聴覚の陽性指示器、(9)USBアクセス(バックアップおよび外部システムアクセス)、ならびに(10)陽性、システムステータス、およびエラーメッセージの遠隔通知のうちの1つまたは複数を含み得る。当業者は認識するように、検出システム、ユーザインターフェース、および/またはステータス更新画面の具体的な外観またはレイアウトは、特に重要ということはなく、幅広く変更できる。
別の実施形態では、本発明は、標本容器内の微生物の成長の検出のための方法を対象としており、方法は、以下のステップ、すなわち、(a)前記微生物の成長を促進および/または増進するための培地を備える標本容器を提供するステップと、(b)微生物の存在のために試験される、特には血液試料である試験試料を前記標本容器に植え付けるステップと、(c)微生物の成長の検出のための検出システムを提供するステップであって、前記システムは、複数の標本容器を保持するための保持構造と、前記保持構造内に含まれる標本容器を攪拌するための攪拌機構とを備える、ステップと、(d)前記標本容器の画像を取得するための撮像システムを提供するステップであって、前記容器は、前記容器内の液体高さとの比較のために1つまたは複数の視覚的マークまたは他の同様の指標を任意選択で備える、ステップと、(e)前記植え付けられた標本容器を前記保持構造へと運搬し、前記標本容器を前記保持構造において攪拌し、それによって前記標本容器に存在し得る泡を実質的に消散させるステップと、(f)続いて、前記植え付けられた標本容器を前記保持構造から前記撮像システムへと運搬し、前記標本容器の画像を取得するために前記撮像システムを使用するステップと、(g)前記容器内の液体高さを前記標本容器内の前記1つまたは複数のマークと比較するための撮像ソフトウェアを使用して、前記植え付けられた容器内の前記液体充填高さおよび/または前記流体体積を決定するステップと、(h)続いて、前記容器を前記保持構造へと戻し、前記標本容器を培養し、微生物の成長の前記1つまたは複数の副産物の検出のために前記標本容器を周期的に監視するステップであって、前記標本容器は、その中の微生物の成長の前記1つまたは複数の副産物の検出によって、微生物の成長について陽性として決定される、ステップとを含む。他の実施形態では、検出システムは、(1)植え付けられた標本容器を前記システムへと装着するための自動装着システム、(2)前記標本容器を、前記システム内の1つもしくは複数の容器作業フローステーションへと移動するように動作可能である容器ロケータデバイス、ならびに/または、(3)入口ロケーションから前記保持構造への前記標本容器の自動運搬のための、および/もしくは、前記筐体内での前記標本容器の自動運搬のための、前記筐体内の自動運搬機構のうちの1つまたは複数をさらに備える完全な自動検出システムであり得る。なおも別の実施形態では、撮像ソフトウェアは、容器内の流体体積および/または容器へと植え付けられる試料体積を決定するために使用できる。
標本容器の攪拌の間の時間の関数としての泡消散
20本の標準的なBacT/ALERT(登録商標)好気性樹脂瓶を、おおよその充填高さを指示するための充填線またはマークを使用して、おおよそ10mlの馬の血液で植え付けた。瓶は、次に泡立ちを誘発させるために激しく振られ、BacT/ALERT(登録商標)機器においておおよそ37℃で60周期/分の攪拌周期で培養された。0分間、30分間、60分間、90分間、および120分間において、撮像システムを使用して画像が各々の瓶について取得され、おおよその泡の体積が決定された。結果は表1に示される。
図1に示すように、培養システムにおける37℃での20本のBacT/ALERT(登録商標)好気性樹脂瓶の培養と、おおよそ60周期/分の攪拌周期とは、約3.46mlから、30分間において約1mlまで、60分間において0.35mlまでの泡体積の迅速な低減をもたらす。
本発明は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図の図示および/またはブロック図を参照して一部で記載される。流れ図の図示および/またはブロック図の各々のブロックと、流れ図の図示および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせとは、コンピュータプログラム命令によって実施され得ることは、理解されるものである。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行する命令が、流れ図および/またはブロック図のブロックにおいて明示された機能/作用を実施するための手段を作り出すように、機械を生み出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。
本明細書での図の特定の流れ図およびブロック図は、本発明の実施形態の可能な実施の例示のアーキテクチャ、機能性、および動作を図示する。一部の代替の実施では、ブロックで書かれたステップは、図において書かれた順番以外で起こり得ることは、留意されるべきである。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際、実質的に同時に実行されてもよく、または、ブロックは、逆の順番で実行される場合があってもよく、または、2つ以上のブロックは、伴われる機能に依存して、組み合わされてもよい。
前述のことは、本発明の例示であり、本発明の限定として解釈されない。この発明のいくつかの例示の実施形態が記載されるが、当業者は、多くの変更が、この発明の新規の教示および利点から大いに逸脱することなく、例示の実施形態において可能であることを容易に理解するものである。したがって、すべてのこのような変更が、特許請求の範囲において定められるようなこの発明の範囲内に含まれるように意図される。本発明は、以下の特許請求の範囲によって、特許請求の範囲に含まれる特許請求の範囲の均等物を伴って定められる。