JP2506893B2 - 便器装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は衛生設備器具である便器装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来の便器装置は、例えば第２図に示すような構成と
なっていた。第２図において、水道１からの水は逆止
弁，止水弁，ストレーナ等を有する分岐水栓２を介して
便器装置の本体３に供給される。本体３内に供給された
水道水は止水用電磁弁４や流量調節弁５を通りヒータを
備えた温水タンク６に入り、そこで温められ貯湯され
る。そして温水タンク６に貯えられた湯は使用者の選択
により、切替弁７を介して洗浄ノズル８より出湯する
か、もしくは切替弁９を介して洗浄ノズル10より出湯し
て使用者の被洗浄部を洗浄する構成となっていた。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、低温室時におい
て、分岐水栓２や本体３内の止水用電磁弁４、流量調節
弁５、切換弁7,9およびそれら弁間の配管部等が凍結す
る恐れがあった。そしてこれらの凍結を防止するには、
分岐水栓２や本体３内の給水配管部および止水用電磁弁
４、流量調節弁５、切換弁7,9等の水抜きをするか、便
器装置が設置されている部屋の暖房をする必要があっ
た。しかし水抜きは手間がかかり又部屋の暖房は経済的
な負担が大きかった。

本発明は上記課題を解消し、凍結防止機能を備えた便
器装置を提供するものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、本発明の便器装置は、使用
者の被洗浄部を洗浄する洗浄ユニットと、温水をつくり
貯える温水タンクと、洗浄水を止水する止水手段と、洗
浄水量を調節する流量調節手段と、止水手段および流量
調節手段を制御する制御手段と、室温を検出し、その室
温信号を前記制御手段に出力する室温検出手段を備え、
制御手段は室温検出手段の低室温を示す信号により止水
手段や流量調節手段を開放して通水するものである。

作用 上記構成により、室温が低下すると制御手段が室温検
出手段の信号を受けて止水手段や流量調節手段を開放し
て通水をする。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図を参照して説明す
る。なお、第１図において第２図に示す従来例と同一構
成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。

第１図において、制御手段としてのマイクロコンピュ
ータ（以下マイコンと称す）11には使用者が洗浄条件を
設定し操作する操作部12の信号と便器装置が設置されて
いる室温を検出する室温検出手段13の信号が入力され、
マイコン11はそれら信号のデータをもとにして止水手段
としての止水用電磁弁４、流量調節手段としての流量調
節弁５および切替弁７又は９の開閉制御をするようにな
っている。

次に上記構成による動作を説明する。

便器装置が設置されている室温が比較的高い常温域に
おいては、マイコン11は室温検出手段13の信号の影響を
受けずに通常の洗浄状態としての動作をする。

しかし寒冷時すなわち室温が低下してくると、マイコ
ン11は室温検出手段13からの低室温信号（例えば０℃程
度）により操作部12からの信号とは関係なく、止水用電
磁弁４を開け、水道水を分岐水栓2,止水用電磁弁4,バキ
ュームブレーカー14,サブ水路15へと流して凍結を防止
する。更に室温検出手段13から超低温信号（例えば−10
℃以下）がマイコン11に入力すると、マイコン11は止水
用電磁弁4,流量調節弁5,及び切替弁７又は９を開き、水
道水をサブ水路15に加えて流量調節弁５を介して温水タ
ンク６へ流すため、温水タンク６で暖められた湯は切換
弁７又は９を通り洗浄ユニットとしての洗浄ノズル８又
は９から便器に流れ落ちて、便器装置および便器の凍結
をも防止する。このとき流量調節弁５の弁開度は低流量
に設定されており洗浄ノズル８又は10から便器内に漏れ
落ちるレベルとする。これは便器外への洗浄水の噴出を
ふせぐと共に温水タンク内のヒータの通電を必要以上に
させない為でもある。

なお本発明は上記実施例の構成に限定されるものでは
なく、室温検出手段を用いて低室温時に便器装置内の配
管等に水を流すことで凍結を防止する構成のものであれ
ばよい。

発明の効果 本発明によれば寒冷時に給水配管，便器装置及び便器
の凍結を自動的に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の便器装置を構成するシステム図、第２
図は従来例の便器装置のシステム図である。 ４……止水用電磁弁（止水手段）、５……流量調節弁
（流量調節手段）、６……温水タンク、8,10……洗浄ノ
ズル（洗浄ユニット）、11……マイクロコンピュータ
（制御手段）、13……室温検出手段、15……サブ水路。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−29947（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−107630（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−184630（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】使用者の被洗浄部を洗浄する洗浄ユニット
   と、温水をつくり貯える温水タンクと、洗浄水を止水す
   る止水手段と、洗浄水量を調節する流量調節手段と、前
   記止水手段および流量調節手段を制御する制御手段と、
   室温を検出し、その室温信号を前記制御手段に出力する
   室温検出手段を備え、前記制御手段は、前記室温検出手
   段の低室温を示す信号により前記止水手段や流量調節手
   段を開放して通水することを特徴とする便器装置。
2. 【請求項２】制御手段は室温に対する動作レベルが数ラ
   ンクより構成され、低室温時に止水手段のみを開放して
   サブ水路のみに通水し、さらに室温が低下した時には前
   記止水手段と流量調節手段を開放して前記サブ水路と洗
   浄ユニット側へ通水するとともに便器に温水を落とす制
   御をする特許請求の範囲第１項記載の便器装置。