JP2506540B2 - 凍結味付け焼き餅および凍結磯辺焼き餅 - Google Patents
凍結味付け焼き餅および凍結磯辺焼き餅Info
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Description
凍結磯辺焼き餅に関する。
して凍結した味付け焼き餅が実用化されている。この味
付け焼き餅は、予め焼いた餅に味付けし、凍結されてい
るため、電子レンジ等で暖めることにより容易に喫食す
ることができる。
は、従来、醤油および所望の粘性を持たせるための天然
馬鈴薯澱粉を含む調味液を焼き餅の表面に付着させて着
味し、凍結したものが知られている。また、前記凍結味
付け焼き餅はプラスチック容器内に複数個収納されると
共に、別封された焼き海苔を前記容器内に収納して販売
されている。
結味付け焼き餅は次のような種々の問題があった。
馬鈴薯澱粉が溶解された粘着性の高い調味液で着味して
いる。このため、前記味付け焼き餅は着味状態が不均一
になる。また、前記凍結味付け焼き餅は表面がべたつい
ているため、前記容器から電子レンジ等に移して暖めた
り、暖められた味付け焼き餅を電子レンジ等から取り出
したりする時にトレーや皿を汚す。さらに、暖められた
味付け焼き餅を喫食する時には手が汚れて不快感を与え
る。
が酷く、別封の焼き海苔を付着させるには調味液により
汚れた手で行わなければならないため、不快感を与える
ばかりか手間が掛かる。 (2)前記暖められた味付け焼き餅を喫食すると、着味
された調味液中の天然馬鈴薯澱粉により粉っぽく、べた
べたした食感を与える。
鈴薯澱粉をα化し、醤油に分散させる必要がある。その
結果、調味液を何日間に亘って使用すると、水分の蒸発
および前記澱粉の老化によって粘度が変動するため、製
品の品質が不安定になる。また、加熱により醤油の風味
が落ち、かつ加熱時の蒸発により歩留りが低下し、コス
ト高の要因になる。
き餅を製造することが考えられる。しかしながら、製造
ラインで前記着味した焼き餅の表面に焼き海苔を付着さ
せると、前記焼き餅の表面がべたついているため、付着
された焼き海苔がずれることがある。また、前記凍結磯
辺焼き餅は凍結時もしくは解凍時において着味された調
味液中の水分が前記焼き海苔に移行するため、前記焼き
海苔の風味を落としたり、色調を紫変させる。したがっ
て、前記着味された焼き餅からは商品として耐えうる凍
結磯辺焼き餅を得ることができない。本発明の目的は、
簡便な加熱により喫食でき、手にべとつかず、かつ食感
が良好で長期間の保存が可能な凍結味付け焼き餅を提供
しようとするものである。
食でき、手にべとつかず、保管時等において良好な風
味、色調を維持した焼き海苔が付着された長期間の保存
が可能な凍結磯辺焼き餅を提供しようとするものであ
る。
餅は、焼き餅に醤油および澱粉誘導体を含む調味液を着
味し、凍結してなるものである。前記焼き餅は、例えば
常法により得られた角形または丸形の餅に焼き目を付け
たものが用いられる。
エーテルおよび架橋澱粉を意味するものである。このよ
うな前記澱粉誘導体は、前記調味液の粘度を調節して前
記焼き餅の着味度合を制御するために用いられる。
量は、5〜11重量%の範囲にすることが好ましい。こ
れは次のような理由によるものである。前記澱粉誘導体
の量を5重量%未満にすると、前記調味液の粘度を十分
に高められず、得られた凍結味付け焼き餅の味が薄くな
る恐れがある。一方、前記澱粉誘導体の量が11重量%
を越えると前記調味液の粘度が高くなり過ぎて、得られ
た凍結味付け焼き餅の味が濃くなる恐れがある。より好
ましい前記澱粉誘導体の量は、7〜8.5重量%の範囲
である。
導体を常温で撹拌混合することにより調製することがで
きる。このように常温で撹拌混合しても前記澱粉誘導体
を前記調味液中に良好に分散させることができる。本発
明に係わる凍結味付け焼き餅は、例えば次のような方法
により製造される。
の餅に焼き目を付けた焼き餅に醤油および澱粉誘導体を
常温で撹拌混合して調製した調味液を上下から吹き付け
るか、もしくは前記調味液に浸漬するかいずれかにより
着味する。つづいて、前記着味された焼き餅を凍結庫で
急速凍結して凍結味付け焼き餅を製造する。本発明に係
わる凍結味付け焼き餅は、別封した焼き海苔を表面に付
着させて喫食することを許容する。また、本発明に係わ
る凍結磯辺焼き餅は焼き餅に醤油および澱粉誘導体を含
む調味液を着味し、表面に焼き海苔を付着し、さらに凍
結してなるものである。前記焼き餅は、前述したのと同
様な角形または丸形の餅に焼き目を付けたものが用いら
れる。
量は、前述したのと同様な理由により5〜11重量%、
より好ましくは7〜8.5重量%の範囲にすることが望
ましい。
ことを許容する。前記アルファ澱粉は、前記調味液中に
1.7重量%以下含むことが望ましい。この理由は、前
記アルファ澱粉の量が1.7重量%を越えると着味後に
べたつく恐れがある。
醤油および澱粉誘導体を含む組成からなる。前記澱粉誘
導体は、前記調味液の粘度を調節して前記焼き餅の着味
度合を制御できると共に、それ自身が高い保水性を有す
る。このため、前記焼き餅に前記調味液を付着して着味
し、凍結することによって、表面全体が均一に着味さ
れ、かつ表面のべたつきがなく、ドライな状態の凍結味
付け焼き餅を得ることができる。したがって、前記凍結
味付け焼き餅の製造工程、および電子レンジ等に移した
り、暖められた味付け焼き餅を電子レンジ等から取り出
したりする時にトレーや皿を汚すのを防止でき、極めて
取扱い易いという特徴を有する。しかも、べたつきがな
いために手で掴んでも汚れずに喫食することができる。
体は天然馬鈴薯澱粉のような他の澱粉に比べてざらつき
が少ない。しかも、前記調味液で着味しても前述したよ
うに表面をべたつかさない。このため、滑らかで、自然
な食感を有する凍結味付け焼き餅を得ることができる。
体を加熱せずに常温で撹拌混合することによって調製で
きるため、安定した粘度を維持でき、数日間に亘って用
いても品質(着味度合)が一定した凍結味付け焼き餅を
得ることができる。その上、加熱に起因する醤油の劣化
を回避できるため、調味液の交換頻度を少なくでき、か
つ加熱蒸発による歩留りの低下もなく、ランニングコス
トを低減することができる。
たように保水性の高い前記澱粉誘導体を含む調味液で着
味された焼き餅の表面に焼き海苔が付着されている。こ
のため、前記調味液からその表面に付着された前記焼き
海苔への水分移行を著しく抑制できる。その結果、良好
な風味、色調を維持した焼き海苔が付着された長期保存
性が良好な凍結磯辺焼き餅を得ることができる。
イな状態の焼き餅に焼き海苔を付着するため、前記焼き
海苔が製造中の搬送工程途中等でずれることなく前記焼
き餅の所定の位置に付着させることができる。
ファ澱粉を含む調味液を焼き餅に付着させて着味するこ
とによって、適度な粘着性を付与できるため、前記着味
された焼き餅表面への前記焼き海苔の付着性を高めるこ
とができる。
める割合;91.5重量%)、澱粉誘導体(松谷化学工
業社製商品名;パインソフトB)4.25kg(調味液
中に占める割合;8.5重量%)を計量した。つづい
て、ニーダに前記醤油を入れ、常温で前記醤油を撹拌し
ながら前記澱粉誘導体を徐々に加えて澱粉誘導体のだま
がなくなるまで約20分間掛けて混合した調味液を調製
した。混合後の調味液を所定時間放置し、再度、撹拌し
て均質化し、これを着味機に移した。
餅粉を常法にしたがって幅40mm×長さ65mm×厚
さ10mmの角形餅(重量;35g)とした後、焼き目
付きコンベアで前記餅の両面に焼き目を付けて焼き餅を
造った。つづいて、前記焼き餅を前記着味機のコンベア
上に搬送し、前記焼き餅の両面に前記調味液を吹き付け
た後、過剰に付着した調味液を前記コンベア上で落とす
ことにより着味を行った。なお、焼き餅1個当たりの着
味量は1.5〜1.7gであった。着味後の焼き餅をト
レーに移し、凍結庫にトレー毎入れて急速冷凍して冷凍
味付け焼き餅を製造した。その後、冷凍味付け焼き餅を
容器に複数詰めた。 比較例1
7.75重量%、2.25重量%になるように計量し、
ニーダに前記醤油および前記澱粉を入れ、加熱しながら
撹拌し、100℃に達した時に加熱を停止して調製した
調味液を用いた以外、実施例1と同様な方法により凍結
味付け焼き餅を製造した。得られた実施例1および比較
例1の凍結味付け焼き餅10個について、次のような方
法によりべたつき程度を測定した。
〜1.7g)を室温(温度25℃、湿度56%)に20
分間放置する。放置後の味付け焼き餅を予め重量測定さ
れた濾紙上に置き、前記焼き餅の上にアクリル板を置
き、さらに100gの分銅を乗せた後、15秒間放置す
る。前記分銅、アクリル板および焼き餅を取り除いて前
記濾紙の重量を計る。このような試験前に対する試験後
の濾紙の重量増加から前記べたつき程度を求めた。
加が0.034gであったの対し、比較例1ではその増
加が0.124gになった。したがって、実施例1によ
り得た凍結味付け焼き餅は比較例の同焼き餅に比べて表
面の調味液のべたつきが著しく低減されていることがわ
かる。
け焼き餅の外観を調べた。その結果、実施例1の凍結味
付け焼き餅は表面がドライな状態であった。これは、調
味液に含まれ、高い保水性を有する澱粉誘導体粒子(パ
インソフトB)に水気の殆どが吸収されたためである。
これに対し、比較例1の凍結味付け焼き餅は水気が残っ
て表面が光った状態であった。
付け焼き餅を電子レンジで暖めて喫食した。その結果、
実施例1の味付け焼き餅は手に調味液がべたつかず、か
つ滑らかな食感を有していた。これに対し、比較例1の
味付け焼き餅は手に調味液がべたつき、かつ粉っぽく、
しかもべたべたした食感を有していた。 実施例2
二つ折りした焼き海苔を前記焼き餅の中央部に挟むよう
に付着させた。焼き海苔付き焼き餅をトレーに移し、凍
結庫にトレー毎入れて急速冷凍して冷凍磯辺焼き餅を製
造した。その後、冷凍磯辺焼き餅を容器に複数詰めた。 比較例2
施例1と同様な方法により着味した焼き餅を造り、この
焼き餅に二つ折りした焼き海苔を前記焼き餅の中央部に
挟むように付着させた。焼き海苔付き焼き餅をトレーに
移し、凍結庫にトレー毎入れて急速冷凍して冷凍磯辺焼
き餅を製造した。その後、冷凍磯辺焼き餅を容器に複数
詰めた。実施例2および比較例2において、着味した焼
き餅に焼き海苔を付着させ、その後の前記焼き海苔の経
時変化を観察した。その結果を下記表1に示す。
れた磯辺焼き餅をフィルムに個別包装し、電子レンジに
30秒間掛けて暖めた。暖められた磯辺焼き餅の表面状
態、焼き海苔の状態、手に持った時の状態および前記フ
ィルム内側への調味液の付着状態を調べた。その結果を
下記表2に示す。
れた磯辺焼き餅を設定温度70℃のウォーマーに40分
間掛けて暖めた後の表面状態、焼き海苔の状態、手に持
った時の状態および前記フィルム内側への調味液の付着
状態を調べたところ、前記表2と同様な結果になった。 実施例3
名;パインソフトB)およびアルファ澱粉(松谷化学工
業社製商品名;マツノリンP−7)をそれぞれ92.5
重量%、7重量%、0.5重量%になるように計量し、
ニーダに前記醤油を入れ、常温で前記醤油を撹拌しなが
ら前記澱粉誘導体、アルファ澱粉を徐々に加えて前記各
澱粉のだまがなくなるまで約40分間掛けて混合して調
製した調味液を用いた以外、実施例1と同様な方法によ
り着味した焼き餅を造り、この焼き餅に二つ折りした焼
き海苔を前記焼き餅の中央部に挟むように付着させた。
焼き海苔付き焼き餅をトレーに移し、凍結庫にトレー毎
入れて急速冷凍して冷凍磯辺焼き餅を製造した。その
後、冷凍磯辺焼き餅を容器に複数詰めた。実施例3にお
いて、着味した焼き餅に焼き海苔を付着させ、その後の
前記焼き海苔の経時変化を観察したところ、前記表1と
同様な結果が得られた。
をフィルムに個別包装し、電子レンジに30秒間掛けて
暖め、暖められた磯辺焼き餅の表面状態、焼き海苔の状
態、手に持った時の状態および前記フィルム内側への調
味液の付着状態を調べたところ、前記表2と同様な結果
が得られた。
な加熱により喫食でき、手にべたつくことなく、かつ食
感が良好な長期間保存することが可能な凍結味付け焼き
餅を提供できる。
海苔が長期間に亘って良好な風味、色調を維持し、かつ
簡便な加熱により喫食でき、しかも手に持ってもべたつ
かず、不快感を持つことなく香ばしい風味のまま喫食で
きる長期間の保存が可能な凍結磯辺焼き餅を提供でき
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 焼き餅に醤油および澱粉誘導体を含む調
味液を着味し、凍結してなる凍結味付け焼き餅。 - 【請求項2】 焼き餅に醤油および澱粉誘導体を含む調
味液を着味し、表面に焼き海苔を付着し、さらに凍結し
てなる凍結磯辺焼き餅。 - 【請求項3】 前記調味液は、さらにアルファ澱粉を含
むことを特徴とする請求項2記載の凍結磯辺焼き餅。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4336326A JP2506540B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 凍結味付け焼き餅および凍結磯辺焼き餅 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4336326A JP2506540B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 凍結味付け焼き餅および凍結磯辺焼き餅 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06181708A JPH06181708A (ja) | 1994-07-05 |
JP2506540B2 true JP2506540B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=18297967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4336326A Expired - Lifetime JP2506540B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 凍結味付け焼き餅および凍結磯辺焼き餅 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2506540B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4517226B2 (ja) * | 2004-07-06 | 2010-08-04 | 株式会社オオヤマフーズマシナリー | 焼餅及びその製造方法 |
JP4695464B2 (ja) * | 2005-09-02 | 2011-06-08 | 武 大竹 | インスタント餅の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2634204B2 (ja) * | 1988-10-06 | 1997-07-23 | 旭電化工業株式会社 | 電子レンジ加熱に適した冷凍モチ加工品の製造方法 |
JPH02291238A (ja) * | 1989-05-02 | 1990-12-03 | Tsubuki Kk | フライド餅の製造法 |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP4336326A patent/JP2506540B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06181708A (ja) | 1994-07-05 |
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