JP2506480Y2

JP2506480Y2 - 転写式の連続伝票

Info

Publication number: JP2506480Y2
Application number: JP1989044497U
Authority: JP
Inventors: 裕之中川
Original assignee: Asahi Kakoshi Co Ltd
Current assignee: Asahi Kakoshi Co Ltd
Priority date: 1989-04-18
Filing date: 1989-04-18
Publication date: 1996-08-07
Anticipated expiration: 2004-04-18
Also published as: JPH02135270U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、納品業者や運送業者などが、運送品の注
文管理や売上管理を効率的に行うために利用する転写式
の連続伝票に関するものである。

〔従来の技術〕

従来から、運送業者などが運送品の注文管理・売上管
理・受注管理・資材管理などを効率的に実施するのに、
片綴じ転写式の連続伝票が広く用いられている。かかる
連続伝票は、例えば紙などのシートの表面に、荷送人お
よび荷受人の住所・氏名・品名などの記入欄や整理番号
を印刷によって設けた印刷層と、裏面に上記記入欄にボ
ールペンなどで記入した文字を、積層された下部の他の
シートに転写するカーボン層またはノンカーボン層とを
設けたものを基にし、このような印刷層とカーボン層ま
たはノンカーボン層とを上記シート層に一体に設けた３
層のもの、例えばこの３層のもの５枚をのり付けなどに
より左綴じして、注文管理用・売上管理用・受注管理用
・資材管理用・請求管理用などに用いられている。

〔考案が解決しようとする課題〕しかしながら、かかる３層から成る従来の転写式の連
続伝票は、各シートの全てに印刷層とカーボン層または
ノンカ−ボン層が両面に設けられていること、および強
度上からシート厚に限度のある紙製から成っているた
め、これを積層して伝票化すると、全体としての厚みが
比較的大きくなってしまい運搬や取扱いが面倒になるほ
か、コストアップにもなり、さらに厚みが大きくなると
最上シートの印刷層上の記入欄にボールペンなどで書き
込んだ文字などが、最下シートの記入欄にクリアーに転
写されないなどの問題点があった。

この考案は上記のような従来の問題点に着目してなさ
れたものであり、伝票全体として強度上十分なものであ
って、しかも薄くでき、かつ書き込んだ文字が十分に下
部のシートに通り易くして、クリアな転写文字を全ての
伝票に対して得ることができる転写式の連続伝票を提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案によれば、表面に印刷層を設け、裏面に第１
のカーボン層を設けたシートを基にして、その下方に文
字の転写を可能にした連続伝票において、前記シートの
裏面に剥離可能に貼着するための前記文字を転写する透
明フィルムを有することを特徴とする転写式の連続伝票
が提供される。

また、この考案によれば、透明フィルムの裏面に裏印
刷層と、第２のカーボン層とを順次積層して形成しても
良い。

〔作用〕

この考案における連続伝票では、シート表面に設けた
印刷層である記入欄に、ボールペンなどで文字が記入さ
れると、その筆圧がシートを通して、シート裏面に設け
た第１のカーボン層に伝わり、このカーボン層に貼着し
ている透明フィルムに前記文字が転写する。従って、上
部のシートを注文伝票として、上記透明フィルムを売上
伝票として、それぞれ利用に供することができる。そし
て、この透明フィルムはそれ自体はシートとしての紙の
半分程度の厚さで強固な伝票として用を足すことがで
き、特に印刷層やカーボン層を持たない薄いシートとす
ることができるために、従来の２枚式の伝票では印刷
層、シート層、カーボン層の３層を２枚重ねた６層で用
いるが、この考案では第１図に示す４層によって２枚式
伝票ができて、従来に比しシートの2/3が薄型化でき
る。

また、それ以上に他の伝票を必要とする場合、例えば
３枚式の伝票を従来では９層を重ね合わせて使用する
が、この考案では第１図の下方に第２のカーボン層とこ
のカーボン層に剥離可能にした第２の透明フィルム（図
示せず）を２層加えるだけで、同じ３枚式の伝票がで
き、この場合にも従来の伝票の2/3の厚みに抑えること
ができ、さらに、上記したように、透明フィルム厚を紙
シートの約半分のものとすれば、上記従来品よりさらに
約半分近く薄くでき、筆圧による文字も最下層の透明フ
ィルムまで十分に伝えることができる。

また、この考案は第２図に示すように第１図の透明フ
ィルムの下方に裏印刷層と第２のカーボン層を積層する
が、この場合でも、さらに下方に第２の透明フィルムを
積層するだけで、従来より薄く連続伝票ができる。

〔実施例〕

以下に、この考案の一実施例を図について具体的に説
明する。第１図はこの一実施例を示す連続伝票の断面図
であり、図において、１は紙・合成樹脂シートなどから
なる不透明のシート、２はこのシート１の表面に設けら
れた一色または多色刷りの印刷層で、この印刷層は荷送
人や荷受人の氏名および住所を記入する記入欄や、運送
品など物品の名称を記入する品名記入欄・整理番号など
の記入欄からなる。３は上記シート１の裏面の一部に吹
き付けや塗布など公知の方法によって設けた文字転写用
の第１のカーボン層である。また、この第１のカーボン
層３には、端部に介在した剥離層４を除く部分で、透明
フィルム５と擬似接着により剥離自在に貼着している。
ここで、カーボン層３と透明フィルム５とは、透明フィ
ルムを樹脂フィルムの軟化点以上融点以下で押出しラミ
ネ−トするなど周知の方法により、一度擬似接着したも
のを指先等で容易に剥離可能に貼着する。上記剥離層４
は、第１のカーボン層３の下面に、例えばシート１にな
る原反にストライプ状のシリコン加工を施し、伝票の一
端部に位置するようにストライプ状に沿ってシート１を
切断したもの、又は切断後の第１のカーボン層３の下端
面にシリコーン加工を施したものを用いれば、これの端
部に指の爪をかけることにより、第１のカーボン層３を
設けたシート１を透明フィルム５から容易に引き剥がす
ことができる。

かかる構成になる連続伝票は、次のようにして用いら
れる。まず、シート１の表面の印刷層２内にある記入欄
に、荷送人や荷受人の住所・氏名あるいは取り扱う物品
の名称などをボールペンにより記入する。これによっ
て、この記入時のボールペンによる筆圧を受けて、シー
ト１下面の第１のカーボン層３が透明フィルム５の表面
に転写され、この透明フィルム５の表面には、上記記入
欄に記入したものと同一の文字（事項）や図形などが表
示される。従って、必要時に、上記剥離層４部分に指の
爪をかけて、シート１と透明フィルム５とを引き剥がし
て分離することにより、シート１を例えば注文伝票と
し、透明フィルム５を売上伝票としてぞれぞれ別々に、
利用・管理することができる。

第２図は、この考案の他の実施例を示す連続伝票の断
面図である。この実施例は、第１図に示した連続伝票の
上記透明フィルム５の下面に、裏印刷層６および第２の
カーボン層７を順次重ねて設けたものである。このうち
裏印刷層６は、所定の文字印刷と白色その他のピンク色
・青色・緑色のベタ印刷と枠組印刷などとしてなされ
る。なお、透明フィルム５の裏面には、コロナ処理を施
してある。そしてかかる構成になる連続伝票は、複数
組、例えば左綴じ（接着）によって３組分積層化すれ
ば、各シート１および透明フィルム５が注文管理用・売
上管理用のほか、受注管理用・資材管理用・請求管理用
・客控用の６枚伝票として、一冊にまとめることができ
る。

かかる構成になる連続伝票にあっては、上記実施例の
連続伝票の場合と同様に、シート１の表面に設けた印刷
層２上に、ボールペンなどで文字を記入すると、その筆
圧がシート１を介してカーボン層３に伝わり、これに貼
着する透明フィルム５に前記文字が転写されるととも
に、この転写されたカーボンの文字が、裏印刷層６の文
字や記入欄に合わせて透明フィルム５の表面から看取で
きるようになる。また、この裏印刷層６の裏面には第２
のカーボン層７が設けられており、これが上記ボールペ
ンの筆圧を受けて、例えば上記同様のシートおよび透明
フィルムをそれぞれ資材伝票および請求伝票とする他の
連続伝票のシート上の記入欄に、同様の文字を転写する
こととなる。さらに、他の連続伝票を組み付けておけ
ば、これにも上記同様に、筆圧による文字の転写を行う
ことができる。

このため、本考案の連続伝票全体の厚みを従来に比し
大幅に薄くできるとともに、ボールペンの筆圧が十分に
各伝票に達し、クリアに文字の転写を行うことができ
る。

〔考案の効果〕

以上説明してきたように、この考案によれば、シート
の表面に住所・氏名・品名などの文字を書き込む記入欄
や整理番号などの印刷層を設け、シートの裏面には第１
のカーボン層を設け、さらにそのカーボン層などの裏面
に透明フィルムをカーボン層などから剥離自在に貼着し
て形成したので、上記記入欄へボールペンで荷送人・荷
受人の住所・氏名などの文字を透明フィルムに転写する
ことができ、この２枚から成る４層のシートおよび透明
フィルムは一体化されて転写時は１枚となっているが、
転写後には貼着部から剥離することにより、同様の記録
がなされた２枚の伝票として、別々に利用・管理するこ
とができる。また、カーボン層などに透明フィルムをラ
ミネ−トやコーティングによって薄い透明フィルムを積
層しているので、従来の伝票が印刷層、シート層、カー
ボン層の３層を２枚重ねたものに比較して、全体として
薄く、取り扱いが容易で、しかも擬似接着状態で文字な
どを転写するので転写文字もクリアになるという実用上
の効果が得られる。

また、上記連続伝票の透明フィルムの裏面に裏印刷を
施し、さらにこれに第２のカーボン層を重ねて設けるこ
とにより、その連続伝票の下部に積層される他の連続伝
票等のシートおよび透明フィルムに対しても、上記同様
にボールペンの筆圧などによる文字をよりクリアに転写
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる転写式の連続伝票の一実施例
を示す断面図、第２図は同じく他の実施例を示す断面図
である。１……シート、２……印刷層、３……第１のカーボン層
（ノンカーボン層）、４……剥離層、５……透明フィル
ム、６……裏印刷層、７……第２のカーボン層（ノンカ
ーボン層）。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】表面に印刷層を設け、裏面に第１のカーボ
ン層を設けたシートを基にして、その下方に文字の転写
を可能にした連続伝票において、前記シートの裏面に剥離可能に貼着するための前記文字
を転写する透明フィルムを有することを特徴とする転写
式の連続伝票。
【請求項２】透明フィルムの裏面に裏印刷層と、第２の
カーボン層とを順次積層して形成した請求項１記載の転
写式の連続伝票。