JP2505022B2 - 重合体組成物およびこの重合体組成物を用いた積層体 - Google Patents

重合体組成物およびこの重合体組成物を用いた積層体

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JP2505022B2 JP5661088A JP5661088A JP2505022B2 JP 2505022 B2 JP2505022 B2 JP 2505022B2 JP 5661088 A JP5661088 A JP 5661088A JP 5661088 A JP5661088 A JP 5661088A JP 2505022 B2 JP2505022 B2 JP 2505022B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、接着性などの特性に特に優れた重合体組成
物およびこの重合体組成物を用いて形成された積層体に
関する。さらに詳しくは、本発明は、特にポリエステル
樹脂、金属およびガラスなどとの接着性に優れた重合体
組成物およびこの重合体組成物を用いた積層体に関す
る。
発明の技術的背景ならびにその問題点 ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステ
ル樹脂は、機械的特性、耐候性等の特性に優れており、
このような特性を利用して金属等の被覆材料等としての
使用が試みられている。このように金属等を被覆する方
法としては、ポリエステル樹脂フィルムを用いて金属等
をラミネートする方法が知られている。
ところで、上記のようなラミネートに使用する樹脂フ
ィルムは、基本的に金属等と良好な接着性を有している
ことが必要とされる。
しかしながら、ポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムのようなポリエステル樹脂フィルムは、基本的
に金属等との接着性が悪いという特性を有している。こ
のため、金属等にポリエチレンテレフタレートフィルム
等のポリエステルフィルムをラミネートする場合には、
ポリエステルフィルム上に予めポリイソシアネート化合
物あるいは有機チタン化合物などを用いてアンカーコー
ト処理を行ない、次いで、このアンカーコート処理され
たポリエステルフィルム上にポリエチレン(PE)を押出
しラミネートし、このポリエチレン層の表面にエチレン
・α,β−不飽和カルボン酸共重合体等を含む接着剤層
を設けて接着性を付与する方法、あるいはポリエステル
樹脂とポリエチレンとをドライラミネートすることによ
り積層体を調製し、この積層体のポリエチレン層表面に
上記のエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体等
からなる接着剤層を設けて接着性を付与する方法等が採
られている。
しかしながら、上記の方法ではアンカーコート処理を
行なう際には、多量の有機溶媒を使用するので、この有
機溶媒によって作業環境が汚染されないように留意する
必要がある。さらに、特にアンカーコート処理には多大
な設備が必要になるなど、従来から行なわれている方法
には、エネルギー消費量や操業コストの点で改善の余地
があった。
従って、たとえば、押出コーティングのような簡単な
操作によってポリエステル樹脂に良好な接着性等を賦与
することができ、しかも、こうして接着性が賦与された
ポリエステル樹脂(積層体)を、ヒートシール等の方法
を利用して金属等に接着して良好な接着力を発現させる
ことができれば、従来、ポリエステル樹脂の接着性が充
分でないとの理由から使用されていなかった種々の分野
に、新たにポリエステルフィルムを有効に使用すること
ができ、その産業上の利用価値は極めて高い。
さらにまた、ポリエステル樹脂に接着性を賦与し、こ
のポリエステル樹脂を用いるという技術の他に、ガラ
ス、木質板、金属、さらにはポリカーボネート樹脂板、
ナイロン等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂のような熱硬化性樹脂等を相互に接着して複合積層
体を製造する場合などにおいて、従来の接着樹脂では充
分な接着力が得られないことがあった。殊に従来の接着
剤は耐水接着性が不充分であるという接着剤の本質に係
わる問題を有することが多く、さらにこのような問題の
他に、接着工程が煩雑になるなどの工程上の問題点もあ
った。従って、従来の接着剤においては、上記のような
接着性能上あるいは工程上の問題点を解消すべく、さら
に改良が望まれていた。
発明の目的 本発明の第1の目的は、接着剤、コーティング剤ある
いはヒートシール材として好適な特性を有する重合体組
成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ポリエステル樹脂等の基材と
の接着性に優れていると共に、特に保存安定性の良い重
合体組成物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、ポリエステルフィルム等の基
材に押出しコーティングすることにより積層体を製造し
た場合に、ドローダウン性がよく、しかも基材に対する
親分性の良い重合体組成物を提供することにある。
また本発明の第4の目的は、熱可塑性樹脂、金属、ガ
ラス、木質板などの基材と良好な層間接着性を有する積
層体を提供することにある。
さらに、本発明の第5の目的は、熱可塑性樹脂、金
属、ガラス、木質板などの基材と良好な層間接着性を積
層体と、さらにこれと同種もしくは異種基材または積層
体との複合的な積層体をも提供することにある。
発明の概要 本発明に係る第1の重合体組成物は、エチレン繰返し
単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位を必須成
分として含み、(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位
の含有率が5〜40重量%のエチレン・(メタ)アクリル
酸エステル共重合体60〜99重量部およびエポキシ基を有
するオレフィン系重合体のシラングラフト変性体1〜40
重量部よりなることを特徴としている。
さらに本発明に係る第2の重合体組成物は、エチレン
繰返し単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位を
必須成分として含み、(メタ)アクリル酸エステル繰返
し単位の含有率が5〜40重量%のエチレン・(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体60〜99重量部、エポキシ基を
有するオレフィン系重合体のシラングラフト変性体1〜
40重量部およびエポキシ基を有しないオレフィン系重合
体のシラングラフト変性体0〜39重量部よりなることを
特徴としている。
さらに本発明に係る第1の積層体は、基材と、該基材
の少なくとも一方の面に設けられた樹脂層含んでなり、
かつ該樹脂層が、エチレン繰返し単位と(メタ)アクリ
ル酸エステル繰返し単位を必須成分として含み、(メ
タ)アクリル酸エステル繰返し単位の含有率が5〜40重
量%のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体
60〜99重量部およびエポキシ基を有するオレフィン系重
合体のシラングラフト変性体1〜40重量部よりなる重合
体組成物からなることを特徴としている。
さらに本発明に係る第2の積層体は、基材と、該基材
の少なくとも一方の面に設けられた樹脂層とを含んでな
り、かつ該該樹脂層が、エチレン繰返し単位と(メタ)
アクリル酸エステル繰返し単位を必須成分として含み、
(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位の含有率が5〜
40重量%のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重
合体60〜99重量部、エポキシ基を有するオレフィン系重
合体のシラングラフト変性体1〜40重量部およびエポキ
シ基を有しないオレフィン系重合体のシラングラフト変
性体0〜39重量部よりなる重合体組成物からなることを
特徴としている。
本発明に係る第1の重合体組成物は、特定のエチレン
・(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、エポキシ基
を有するオレフィン系重合体のシラングラフト変性体と
を含むので、非常に良好な接着性を示すとともに、この
樹脂組成物は非常に安定である。
さらに上記の第1の重合体組成物に、エポキシ基を有
しないオレフィン系共重合体のシラングラフト変性体を
配合した第2の重合体組成物は、接着の安定性がさらに
向上する。
従って、上記のような第1および第2の重合体組成物
を用いることにより、例えば熱可塑性樹脂層、金属、ガ
ラスおよび木質板等と層間接着力に優れた2層またはそ
れ以上の積層体を成形することができる。
発明の具体的説明 以下本発明に係る重合体組成物およびこの重合体組成
物を用いた積層体について具体的に説明する。
本発明に係る第1の重合体組成物を構成する第1の成
分であるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合
体は、基本的にはエチレンと(メタ)アクリル酸エステ
ルとの共重合体であり、この共重合体を構成する(メ
タ)アクリル酸エステルから誘導される繰返し単位の含
有率が5〜40重量%、好ましくは10〜35重量%である。
このような共重合体は、通常、MFR(190℃、2160g)が
0.1〜300g/10分の範囲内にあり、特に好ましくは1〜50
g/10分の範囲内にある。
本発明において、上記の共重合体は、エチレン繰返し
単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位とを有し
ていれば良く、特に他の繰返し単位を含む必要はない
が、本発明の共重合体の特性を損なわない範囲内で一酸
化炭素から誘導される繰返し単位あるいは、ビニルエス
テル類などから誘導される繰返し単位などを含んでいて
も良い。
本発明のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重
合体を構成する(メタ)アクリル酸エステルとして、具
体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸n−オクチルおよびアクリル酸−
2−エチルヘキシルのようなアクリル酸エステル;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−
ヘキシルおよびメタクリル酸−2−エチルヘキシルなど
のメタクリル酸エステルなどを挙げることができる。
本発明におけるエチレン・(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体は、例えば高圧法ポリエチレンの製法と同様
に、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとを共重合
させることにより製造することができる。この場合、本
発明で用いるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共
重合体に、その特性を損なわない範囲内で、エチレンお
よび(メタ)アクリル酸エステル以外の他の単量体を共
重合することもできる。
本発明に係る第1の重合体組成物における第2の成分
として、エポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラ
ングラフト変性体を用いる。
エポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラングラ
フト変性体は、オレフィンを主成分とする重合体中に、
エポキシ基を有する単位とグラフトされた状態のシラン
含有単位とがあればよい。エポキシ基を有する単位は、
エポキシ基を有する単量体を共重合させる方法あるいは
ポリオレフィンをエポキシ化する方法等によってオレフ
ィン系重合体に導入することができる。導入する時期は
シラングラフトの前であってもよく、あるいはシラング
ラフトと同時、あるいはシラングラフトの後でもよい。
通常は、予めオレフィンとエポキシ基を有する単量体、
場合によりさらに他の単量体とをランダム共重合させる
方法、あるいはオレフィン重合体またはオレフィンと他
の単量体との共重合体にエポキシ基を有する単量体をグ
ラフト共重合させる方法によりエポキシ基を有するオレ
フィン系重合体を得、次いでこのエポキシ基を有するオ
レフィン系重合体にシラン化合物をグラフト重合させる
方法が利用される。
第2の成分であるエポキシ基を有するオレフィン系重
合体のシラングラフト変性体を構成するオレフィンとし
ては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンなど
の炭素数2〜8のオレフィンを挙げることができ、これ
らのオレフィンは単独で使用することもできるし、また
2種類以上を組合わせて使用することもできる。特にこ
れらの中でもエチレンが最も好ましい。
上記のオレフィンとともに、エポキシ基を有するオレ
フィン系重合体のシラングラフト変性体を構成するエポ
キシ基を有する単量体としては、エポキシ化不飽和炭化
水素、エポキシ化不飽和エーテルおよびエポキシ化不飽
和エステル等であり、これらの代表例としては、アクリ
ル酸、メタアクリル酸のようなα,β−不飽和カルボン
酸のエポキシ化脂肪族およびエポキシ化脂環族のエステ
ルを挙げることができる。特に本発明において好適な単
量体の例として、α,β−不飽和カルボン酸のグリシジ
ルエステルを挙げることができる。
また、エポキシ基を有するオレフィン系重合体に含有
されていてもよい他の単量体成分の例としては、(メ
タ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルのようなビニルエステルなどを挙げることができ
る。ただし、得られるグラフト変性体の安定性を考慮す
ると、(メタ)アクリル酸エステルが単量体として最も
適している。
上記のエポキシ基を有するオレフィン系重合体として
は、オレフィン60〜99.5重量%、特に70〜98重量%、エ
ポキシ基を有する単量体0.5〜40重量%、特に1〜10重
量%、他の単量体0〜39.5重量%、特に1〜20重量%を
重合成分とする共重合体が特に好ましい。
上記したようなエポキシ基を有するオレフィン系重合
体の代表例としては、エチレン−グリシジルアクリレー
ト共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重
合体、エチレン−酢酸ビニル−グリシジルアクリレート
共重合体、エチレン−酢酸ビニル−グリシジルメタクリ
レート共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−グリシ
ジルメタクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸n
−ブチル−グリシジルメタクリレート共重合体およびエ
チレン−アクリル酸エチル共重合体のグリシジルメタク
リレートグラフト物などを挙げることができる。これら
の中では熱安定性の面から、オレフィンとグリシジルエ
ステルとから構成される共重合体ならびにオレフィン、
(メタ)アクリル酸エステルおよびグリシジルエステル
から構成される共重合体が特に好ましい。
本発明の第1の重合体組成物における第2の成分は、
上記のようなエポキシ基を有するオレフィン共重合体の
シラングラフト変性体であり、通常は前述のエポキシ基
を有するオレフィン系重合体にシラン化合物をグラフト
することにより得られるが、既述のようにエポキシ基単
位を例えば該単位を有する単量体のグラフト共重合によ
って導入することもできる。この場合、シラングラフト
を共重合と同時に行ってもよく、またシラングラフトの
後に上記共重合を行なってもよい。このようなシラング
ラフト変性には、不飽和基と加水分解可能な基とを有す
るシラン化合物を使用することができる。このようなシ
ラン化合物における不飽和基としては、ビニル基、アク
リロキシ基およびメタクリロキシ基などを挙げることが
でき、また加水分解可能な基としては、アルコキシ基、
アリーロキシ基、置換アルコキシ基、アルコキシ置換ア
ルコキシ基およびアシロキシ置換アルコキシ基などを挙
げることができる。このような不飽和基と加水分解可能
な基とを有する化合物の具体的な例としては、ビニルリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リ(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセト
キシシランなどのビニルシラン類、アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランなどのアクリル系シラン類などを挙げるこ
とができる。これらの化合物の中でもアクリル系シラン
類を用いることにより、耐水接着性および保存安定性等
の特性がさらに向上し、好ましい。
シラングラフト変性体は、例えば、上述のエポキシ基
を有するオレフィン系重合体、不飽和シラン化合物およ
びラジカル重合開始剤を、押出機、ニーダー、バンバリ
ーミキサーなどを用いて、エポキシ基を有するオレフィ
ン系重合体の融点以上、かつラジカル重合開始材の分解
温度以上の温度で溶融混練することにより製造すること
ができる。なお、これらの反応は溶液中でも行なうこと
もできる。
エポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラングラ
フト変性体における不飽和シラン化合物のグラフト量
は、溶融流動性、接着性、保存安定性などを勘案する
と、シラングラフト変性体重量に対して、通常は0.5〜
5重量%、とくに1〜3重量%にすることが望ましい。
本発明に係る第1の重合体組成物は、上記特定のエチ
レン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体60〜99重量
部、好ましくは75〜95重量部と、エポキシ基を有するオ
レフィン系重合体のシラングラフト変性体1〜40重量
部、好ましくは5〜25重量部とを配合し、例えば押出し
機などの溶融混練装置を用いて溶融混練することにより
製造することができる。
上記のような本発明に係る第1の重合体組成物は、良
好な接着性および保存安定性を示すが、この第1の重合
体組成物に、さらにエポキシ基を有しないオレフィン系
重合体のシラングラフト変性体を配合した重合体組成物
(第2の重合体組成物)は、第1の重合体組成物と比較
して、重合体組成物の接着の安定性が一層向上し、さら
に、接着性などの特性を実質的に低下させることなく、
高価なエポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラン
グラフト変性体の一部をエポキシ基を有しないオレフィ
ン系重合体のシラングラフト変性体で置換することがで
きるとの利点がある。さらにこのエポキシ基を有しない
オレフィン系重合体のシラングラフト変性体は、エポキ
シ基を有するオレフィン系重合体のシラングラフト変性
体を製造する際に、同時にシラングラフト変性を行なう
ことによって調製することができる。従ってエポキシ基
を有するオレフィン系重合体を単独で用いてグラフト変
性を行なう場合よりも両変性体全体としてのグラフト効
率が向上し、これに伴って接着力のより高いものを得る
ことができる場合がある。特にエポキシ基を有するオレ
フィン系重合体として、オレフィンとエポキシ基含有単
量体のみからなる共重合体を使用する場合にこの効果が
大きい。さらにこの変性体の配合量を調整することによ
り、重合体組成物中におけるシランの量を、エポキシ基
の量とは独立に調整することができるとの利点もある。
本発明に係る第2の重合体組成物で使用されるエチレ
ン繰返し単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単位
を必須成分として含み、(メタ)アクリル酸エステル繰
返し単位の含有率が5〜40重量%のエチレン・(メタ)
アクリル酸エステル共重合体およびエポキシ基を有する
オレフィン系重合体のシラングラフト変性体は、上述の
第1の重合体組成物を製造する際に用いた変性体を使用
することができる。
また、エポキシ基を有しないオレフィン系重合体のシ
ラングラフト変性体の原料となるオレフィン系重合体と
しては、オレフィン単独重合体だけでなく、例えば(メ
タ)アクリル酸エステルのようなα,β−不飽和カルボ
ン酸エステルあるいは酢酸ビニルのようなビニルエステ
ル等の他の単量体とオレフィンとの共重合体を用いるこ
とができる。これらの中でもオレフィンとα,β−不飽
和カルボン酸エステルとの共重合体が好適である。ここ
で用いるオレフィンとしては、前述のエポキシ基を有す
るオレフィン系重合体のシラングラフト変性体を調製し
た際に用いたオレフィンを使用することができ、このよ
うなオレフィンの例としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン
および1−オクテンなどの炭素数2〜8のオレフィンを
挙げることができる。さらに、これらのオレフィンは単
独で使用することもできるし、また2種類以上を組合わ
せて使用することもできる。特にこれらの中でもエチレ
ンが最も好ましい。
エポキシ基を有しないオレフィン系重合体のシラング
ラフト変性体は、前記の場合と同様に、例えばエポキシ
基を有しないオレフィン系重合体、不飽和シラン化合物
およびラジカル重合開始剤を、押出機、ニーダー、バン
バリーミキサーなどを用いて、オレフィン系重合体の融
点以上、かつラジカル重合開始剤の分解温度以上の温度
で溶融混練することにより製造することができる。な
お、これらの反応は溶液中でも行なうこともできる。
エポキシ基を有しないオレフィン系重合体のシラング
ラフト変性体における不飽和シラン化合物のグラフト量
は、溶融流動性、接着性、保存安定性などを勘案する
と、シラングラフト変性体重量に対して、通常は0.5〜
5重量%、特に1〜3重量%にすることが好ましい。
本発明に係る第2の重合体組成物は、特定のエチレン
・(メタ)アクリル酸エステル共重合体60〜99重量部、
好ましくは75〜95重量部と、エポキシ基を有するオレフ
ィン系重合体のシラングラフト変性体1〜40重量部、好
ましくは5〜25重量部と、エポキシ基を有しないオレフ
ィン系重合体のシラングラフト変性体0〜39重量部、好
ましくは1〜20重量部とを配合し、例えば押出し機など
の溶融混練装置を用いて溶融混練することにより製造す
ることができる。これらの混合操作における原料の配合
順序に特に制限はなく、任意の順序で原料を投入するこ
とができると共に、予め原料を混合してこの混合物を投
入することもできる。また前記2種のシラングラト変性
体を所定割合となるように同時に製造した場合には、こ
れに所定割合のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体を同様に混合すればよい。
なお、本発明の第1の重合体組成物は、特定のエチレ
ン・(メタ)アクリル酸エステルとエポキシ基を有する
オレフィン系重合体のシラングラフト変性体とからな
り、また第2の重合体組成物は、特定のエチレン・(メ
タ)アクリル酸エステルとエポキシ基を有するオレフィ
ン系重合体のシラングラフト変性体と、エポキシ基を有
しないオレフィン系重合体のシラングラフト変性体とか
らなり、特に他の成分を配合することを要するものでは
ないが、本発明に係る第1および第2の重合体組成物の
特性を損なわない範囲内で他の重合体成分などが配合さ
れていてもよい。
例えば、本発明の重合体組成物においては、重合体組
成物を構成する成分合計100重量部に対し、通常は100重
量部以下、好適には50重量部以下の割合で、例えば、前
述のエポキシ基を有するオレフィン系重合体等の他のオ
レフィン系重合体を配合しても良く、このようにするこ
とにより、いっそう低温であるいは短時間で接着を行な
うことも可能となる。
さらに本発明の重合体組成物には、必要に応じ、酸化
防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、ワッ
クス、可塑剤、オイル、染料、顔料、滑剤、離ロール
剤、アンチブロッキング剤およびその他の充填剤が配合
されていてもよい。
本発明の第1および第2の重合体組成物は、種々の基
材に対して優れた接着性を有しているので、接着剤ある
いは被覆剤などとして使用することができる。
特に上記本発明の重合体組成物は、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートおよび全芳香
族ポリエステルのようなポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合
体;エチレン系重合体およびポリアセタールなどの熱可
塑性樹脂;エポキシ樹脂およびフェノール樹脂などの熱
硬化性樹脂;鉄、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛、ニッケ
ル、スズおよびステンレススチールなどの金属;合板お
よびパーチクルボードのような木質板;ガラスならびに
紙等に対して良好な接着性を有する。従って、これらを
基材とし、この基材の面に上述の本発明の第1の重合体
組成物あるいは第2の重合体組成物を存在させることに
より任意形状の積層体を得ることができる。例えば、上
記の基材と、この表面に本発明の重合体組成物を積層す
ることにより基材と重合体組成物樹脂層とからなる2層
の積層体を得ることができる。さらに上記基材から選択
される同種または異種の任意の基材を本発明の重合体組
成物を用いて接着することにより、3層の積層体を製造
することができる。また、このような3層の積層体と同
様にして、本発明の重合体組成物を接着剤として用いて
多数の基材を積層することにより複合的な積層体を製造
することができる。
また、このような積層体は、単純なフィルムやシート
のような形状で使用することができるだけでなく、例え
ば中空体、パイプ、射出成形品など複雑な形状にして用
いることもできる。
本発明に係る積層体の積層状態の例を以下に示す。
熱可塑性樹脂と本発明の重合体組成物樹脂との積層
体、 金属と本発明の重合体積層体樹脂との積層体、 木質板と本発明の重合体組成物の層との積層体、 紙と本発明の重合際組成物樹脂との積層体、 熱可塑性樹脂と本発明の重合体組成物樹脂と熱可塑性
樹脂とがこの順序に積層された積層体、 ガラスと本発明の重合体組成物樹脂とガラスとがこの
順序に積層された積層体、 ガラスと本発明の重合体組成物樹脂と熱可塑性樹脂と
がこの順序に積層された積層体、 木質板と本発明の重合体組成物樹脂と木質板とがこの
順序に積層された積層体、 ガラスと本発明の重合体組成物樹脂と金属とがこの順
序に積層された積層体、 木質板と本発明の重合体組成物樹脂と紙とがこの順序
に積層された積層体、 木質板と本発明の重合体組成物樹脂と熱可塑性樹脂と
がこの順序に積層された積層体、 ガラスと本発明の重合体組成物樹脂と熱可塑性樹脂層
と本発明の重合体組成物樹脂とガラスとがこの順序に積
層された積層体。
本発明に係る第1および第2の積層体において、熱可
塑性樹脂層および本発明に係る第1あるいは第2の重合
体組成物層の厚さは、用途等を考慮して適宜設定するこ
とができるが、熱可塑性樹脂層の厚さは、通常は0.005
〜5mm、好ましくは0.01〜3mmの範囲内にあり、また本発
明に係る第1あるいは第2の重合体組成物層の厚さは、
通常は0.005〜5mm、好ましくは0.01〜3mmの範囲内にあ
る。
このような第1および第2の積層体は、例えば熱圧着
法、共押出法、押出被覆法、サンドイッチラミネーショ
ン法などを採用して製造することができる。
このようにして得られた本発明に係る第1および第2
の積層体は、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂等の熱
硬化性樹脂、鉄、アルミニウム、鉛、銅、亜鉛、ニッケ
ルおよびスズのような金属などと非常に良好な接着性を
示す。従って、本発明の第1および第2の積層体を用い
ることにより、金属あるいは合成樹脂等の表面をポリエ
ステル等の熱可塑性樹脂で被覆することができ、さらに
熱可塑性樹脂の両面に本発明に係る第1および第2の重
合体組成物を積層した3層構造の積層体を用いることに
より、本発明の積層体を介して両面に金属フィルムある
いは樹脂フィルムが積層された3層積層板を得ることが
できる。
このような3層積層板は、たとえば冷蔵庫ドアのよう
な家電製品用素材としての有用性が高い。また、たとえ
ば薬剤を含有させたエチレン・酢酸ビニル共重合体層と
本発明の重合体組成物からなる層とを積層してテープ状
にすることにより、テープ状医薬としての使用も可能で
ある。
さらに、本発明の第1あるいは第2の重合体組成物を
用いて複数の導線を被覆して平板上に成形し、次いでこ
の導線が被覆された平板状の成形物の表面をポリエステ
ルフィルムで被覆することによりフラットケーブルを製
造することもできる。
またさらに、遮水ケーブル用メタシールテープのよう
な4層以上からなる積層体の1層またはそれ以上の層の
接着層としての使用も可能である。
発明の効果 本発明に係る第1の重合体組成物は、特定のエチレン
・(メタ)アクリル酸組エステルと、エポキシ基を有す
るオレフィン系共重合のシラングラフト変性体を含むの
で、非常に良好な接着性を示すと共に、この樹脂組成物
は非常に安定である。
さらに、上記の第1の重合体組成物にエポキシ基を有
しないオレフィン系共重合のシラングラフト変性体を配
合した第2の重合体組成物は、接着の安定性が一層向上
する。すなわち、本発明に係る第1および第2の重合体
組成物は、溶融粘度の経時変化も少く、加熱溶融時の熱
安定性に優れ、ゲル化もおこりにくい。
従って、上記のような第1および第2の重合体組成物
を熱可塑性樹脂層上に積層した積層体は、例えばポリエ
ステル、ポリカーボネートおよび金属などに対して非常
に高い接着力を示す。
とりわけ本発明に係る重合体組成物は、ポリエステル
等に熱融着あるいは押出コーティングする際に、ポリエ
ステルと相溶性がよいため、均質な被膜を容易に形成す
ることができる。
次に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
[実施例] 以下に示す実施例における測定および評価は以下のよ
うに行なった。
・メルトフローインデックス(MFR) JIS K−6760に準拠して測定した。
・グラフトシラン量の測定 シラングラフト変性物を約300mlのメチルアルコール
を用い、4時間ソックスレー抽出を行ない、未反応シラ
ンモノマーを抽出した。この抽出物0.5gを300℃電気炉
中で、無炎状態で灰化し、残渣をNa2CO3で溶かし、モリ
ブデンブルー発色、吸光分析により含有Si量を求め、グ
ラフトシラン量を計算により求めた。
・保存安定性(MFRの経時変化)評価 ペレットを80℃、75%RH条件下に放置し、MFRの変化
を経時で測定した。
・保存安定性(接着性の経時変化)評価 ペレットを80℃、75%RH条件下に放置し、経時でとり
出した後、熱プレス100μm厚のフィルム状に成形し
た。このフィルムを50μm厚のポリエチレンテレフタレ
ートフィルム2枚の間にはさみ、160℃の温度で30秒、4
0kg/cm2の圧力を付与して熱接着した。さらに引張試験
機(T型剥離法)により、引張速度100mm/分、25mm幅で
剥離強度を測定した。
・対ポリエチレンテレフタレート接着力評価 50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム2枚
の間に100μm厚の接着フィルムをはさみ、160℃×30秒
×4kg/cm2の条件で熱接着した。さらに引張試験機(T
型剥離法)により、引張速度100mm/分、25mm幅で剥離強
度を測定した。
・押出コーティング加工時の熱安定性および対ポリエチ
レンテレフタレート接着力評価 押出機:モダン65mmφ押出機 ダイ:インナーディッケルタイプ、ダイ使用幅500mm ダイ下樹脂温度:240〜245℃ エアギャップ:100mm 基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μ
m) 加工速度:30μm×60mm/分 上記条件でポリエチレンテレフタレート基材に押出コ
ーティング加工し、その時の溶融膜の状態、および対ポ
リエチレンテレフタレート接着力を評価した。
接着力は引張速度300mm/分、15mm幅で評価した。
・対ポリエチレンテレフタレート耐水接着力 上記押出コーティング試料を60℃温水に7日間浸漬
後、接着力を評価した。
・その他素材に対する接着性評価 100μm厚接着フィルムを下記構成ではさみ、120℃ま
たは160℃×(30〜60秒)×4kg/cm2の条件で熱接着し
た。熱接着時間は、a)〜d)は160℃×30秒、e)〜
f)は160℃×60秒、g)〜i)は、120℃×180秒であ
る。
a)対アルミ接着力 軟質アルミ/接着フィルム/軟質アルミ 200μm 200μm b)対銅接着力 銅 /接着フィルム/ 銅 100μm 100μm c)対ガラス、アルミ接着力 強化ガラス/接着フィルム/アルミ 3mm 50μm d)ポリカーボネート、アルミ接着力 ポリカーボネート/接着フィルム/アルミ 2mm 50μm e)対エポキシガラス、アルミ接着力 エポキシガラス/接着フィルム/アルミ 2mm 5μm f)対6ナイロン接着力 6ナイロン/接着フィルム/6ナイロン 15μm 15μm g)対合板、ポリエチレンテレフタレート接着力 型ワク合板/接着フィルム/ポリエチレンテレフタレート 12mm 12μm h)対合板、HDPE接着力 型ワク合板/接着フィルム/HDPE 12mm 100μm i)対合板、アルミ接着力 型ワク合板/接着フィルム/アルミ 12mm 50μm 熱接着後、引張試験機によりa)、b)、f)はT型
剥離法、c)、d)、e)、g)、h)、i)は180゜
剥離法により、引張速度100mm/分、25mm幅で剥離強度を
測定した。また熱接着後、60℃温水に10日間浸漬後、引
張試験機によりa)、b)、f)はT型剥離法、c)、
d)、e)、g)、h)、i)は180゜剥離法により、
引張速度100mm/分、25mm幅で剥離強度を測定し、これを
耐水接着力とする。
実施例および比較例で使用した樹脂は、下記表1の通
りである。
実施例1 エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル三
元共重合体(EVAGMA)100重量部(エチレン88重量%、
グリシジルメタクリレート8重量%、酢酸ビニル4重量
%、MFR 7g/10分)にγ−メタクリロキシプロピル・ト
リメトキシシラン2重量部、ラジカル重合開始剤とし
て、2,5−ジメチル、2,5−ビス(ターシャリブチルパー
オキシ)ヘキサンを0.4重量部添加し、この配合物を押
出機(30mmφ押出機、L/D=32、変性温度220℃、スクリ
ュー回転数30/分)中で混練し、シラングラフト変性物
を合成した。
このシラングラフト変性物10重量部と、表1に記載の
エチレン/アクリル酸エチル共重合体(EEA−1)90重
量部とを、押出機(30mmφ押出機/、L/D=32、混練温
度170℃、スクリュー回転数50/分)中で混練し、配合物
を得た。得られた配合物について、保存安定性(MFRの
経時変化、接着性の経時変化)、対ポリエチレンテレフ
タレートフィルム接着力を評価した。
結果を表2に示す。
比較例1 実施例1に示したシラングラフトEVAGMAのみを用いて
同様に比較評価を行った。
結果を表2に併記する。
比較例2 実施例1に示したシラングラフトEVAGMA10重量部と表
1に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA−1)9
0重量部を押出機で混練したものを用いて同様に比較評
価した。
結果を表2に示す。
比較例3 表1に記載したEVA−1を実施例1に記載したシラン
グラフト変性条件で変性したもののみを用いて同様に比
較評価した。
結果を表2に示す。
比較例4 実施例1で用いたEEA−1を同様に比較評価した結果
を表2に示す。
これより実施例1の保存安定性(MFRの経時変化がな
い、接着力の経時変化が少ない)がよく、かつポリエチ
レンテレフタレートに対する良好な相溶性から接着性が
優れることがわかる。
実施例2 実施例1に示したシラングラフトEVAGMA10重量部と表
1に記載のEEA−2 90重量部とを押出機にて混練し
て、配合物を得た。得られた配合物について押出コーテ
ィング加工時の熱安定性、および対ポリエチレンテレフ
タレート接着力を評価した。
結果を表3に示す。
比較例5 実施例2に示したシラングラフトEVAGMA10重量部と表
1に記載のEVA−1 90重量部とを押出機にて混練し、
得られた配合物について実施例2と同様の評価を行っ
た。
結果を表3に示す。
比較例6 表1に記載のEEA−2につき、実施例2と同様の評価
を行った。
結果を表3に示す。
これより実施例2が高温においても熱安定性がよいた
め、ゲル化を生じにくく、かつポリエチレンテレフタレ
ートに対して良好な接着力、耐水接着力を有することが
わかる。
実施例3 実施例1に示したシラングラフトEVAGMA10重量部と表
1に記載のEEA−1 90重量部とを押出機にて混練し
て、配合物を得た。得られた配合物を熱プレスにて100
μm厚のフィルムにし、これを用いて、各種素材に対す
る接着性を評価した。
この結果を表4に示す。
これより実施例3の各種素材に対する良好な接着性、
耐水接着性がわかる。
実施例4 表1に示したEVAGMA50重量部と表1に示したEVA−1
50重量部との混合物を、実施例1に記載した条件でシ
ラングラフト変性してシラングラフト重合体を得た。こ
のシラングラフト変性体10重量部と表1に記載したEEA
−1 90重量部とを押し出し成形機を用いて混練し重合
体組成物を得た。
この組成物の対ポリエチレンテレフタレートフィルム
接着性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例5 表1に示したEVAGMA25重量部と表1に示したEVA−1
75重量部との混合物を、実施例1に記載した条件でシ
ラングラフト変性してシラングラフト重合体を得た。こ
のシラングラフト変性体10重量部と表1に記載したEEA
−1 90重量部とを押し出し成形機を用いて混練し重合
体組成物を得た。
この組成物の対ポリエチレンテレフタレートフィルム
接着性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例6 表1に示したEGMA50重量部と表1に示したEVA−1 5
0重量部との混合物に、実施例1に記載した条件でシラ
ングラフト変性してシラングラフト重合体を得た。この
シラングラフト変性体10重量部と表1に記載したEEA−
1 90重量部とを押し出し成形機を用いて混練し重合体
組成物を得た。
この組成物の対ポリエチレンテレフタレートフィルム
接着性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例7 表1に示したEGMA50重量部と表1に示したEVA−2 5
0重量部との混合物に、実施例1に記載した条件でシラ
ングラフト変性してシラングラフト重合体を得た。この
シラングラフト変性体10重量部と表1に記載したEEA−
1 90重量部とを押し出し成形機を用いて混練し重合体
組成物を得た。
この組成物の対ポリエチレンテレフタレートフィルム
接着性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例8 表1に示したEGMAを実施例1に記載した条件でシラン
グラフト変性してシラングラフト重合体を得た。このシ
ラングラフト変性対10重量部と表1に記載したEEA−1
90重量部とを押し出し成形機を用いて混練し重合体組
成物を得た。
この組成物の対ポリエチレンテレフタレートフィルム
接着性を評価した。
結果を表5に示す。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン繰返し単位と(メタ)アクリル酸
    エステル繰返し単位を必須成分として含み、(メタ)ア
    クリル酸エステル繰返し単位の含有率が5〜40重量%の
    エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体60〜99
    重量部およびエポキシ基を有するオレフィン系重合体の
    シラングラフト変性体1〜40重量部よりなることを特徴
    とする重合体組成物。
  2. 【請求項2】エチレン繰返し単位と(メタ)アクリル酸
    エステル繰返し単位を必須成分として含み、(メタ)ア
    クリル酸エステル繰返し単位の含有率が5〜40重量%の
    エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体60〜99
    重量部、エポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラ
    ングラフト変性体1〜40重量部およびエポキシ基を有し
    ないオレフィン系重合体のシラングラフト変性体0〜39
    重量部よりなることを特徴とする重合体組成物。
  3. 【請求項3】基材と、該基材の少なくとも一方の面に設
    けられた樹脂層とを含んでなり、かつ該樹脂層が、エチ
    レン繰返し単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単
    位を必須成分として含み、(メタ)アクリル酸エステル
    繰返し単位の含有率が5〜40重量%のエチレン・(メ
    タ)アクリル酸エステル共重合体60〜99重量部およびエ
    ポキシ基を有するオレフィン系重合体のシラングラフト
    変性体1〜40重量部よりなる重合体組成物からなること
    を特徴とする積層体。
  4. 【請求項4】基材が、熱可塑性重合体、熱硬化性重合
    体、ガラス、金属、木質板および紙よりなる群から選ば
    れる少なくとも一種の素材からなることを特徴とする請
    求項第3項に記載の積層体。
  5. 【請求項5】熱可塑性重合体が、ポリエステル樹脂、ポ
    リカーボネート樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群か
    ら選ばれる樹脂により形成されていることを特徴とする
    請求項第4項に記載の積層体。
  6. 【請求項6】基材と、該基材の少なくとも一方の面に設
    けられた樹脂層とを含んでなり、かつ該樹脂層が、エチ
    レン繰返し単位と(メタ)アクリル酸エステル繰返し単
    位を必須成分として含み、(メタ)アクリル酸エステル
    繰返し単位の含有率が5〜40重量%のエチレン・(メ
    タ)アクリル酸エステル共重合体60〜99重量部、エポキ
    シ基を有するオレフィン系重合体のシラングラフト変性
    体1〜40重量部およびエポキシ基を有しないオレフィン
    系重合体のシラングラフト変性体0〜39重量部よりなる
    重合体組成物からなることを特徴とする積層体。
  7. 【請求項7】基材が、熱可塑性重合体、熱硬化性重合
    体、ガラス、金属、木質板および紙よりなる群から選ば
    れる少なくとも一種の素材からなることを特徴とする請
    求項第6項に記載の積層体。
  8. 【請求項8】熱可塑性重合体が、ポリエステル樹脂、ポ
    リカーボネート樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群か
    ら選ばれる樹脂により形成されていることを特徴とする
    請求項第7項に記載の積層体。
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