JP2503326Y2 - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JP2503326Y2
JP2503326Y2 JP8596290U JP8596290U JP2503326Y2 JP 2503326 Y2 JP2503326 Y2 JP 2503326Y2 JP 8596290 U JP8596290 U JP 8596290U JP 8596290 U JP8596290 U JP 8596290U JP 2503326 Y2 JP2503326 Y2 JP 2503326Y2
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孝信 田中
秀夫 久本
勝 大室
満 富田
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、接点が挿入された主電路に異常電流が流れ
ると接点を開極させる回路遮断器に関するものである。
【従来の技術】
従来より、第4図および第5図に示すように、遮断器
本体1の外周部に設けた端子台11の上に端子ねじ12が螺
合した端子板13a,13bを載置した構造の端子を有する回
路遮断器が提供されている。この種の回路遮断器では、
端子に接続される電線が遮断器本体1の内部に挿入され
るのを防止するために、各端子板13a,13bに対応してそ
れぞれ挿入防止板14が配設される。隣合う各端子板13a,
13bは、端子台11に立設された隔壁15によって互いに絶
縁されており、遮断器本体1の内周面および隔壁15に設
けた取付溝16に挿入防止板14の両端部を嵌入することに
よって、挿入防止板14が遮断器本体1に取着されるので
ある。
【考案が解決しようとする課題】
上記構成によれば、挿入防止板14は端子板13a,13bと
同じ数だけ必要であり、端子板13a,13bが3枚であれば
挿入防止板14も3枚必要になるのである。その結果、組
立作業が面倒になるという問題があった。 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、
端子に接続される電線が遮断器本体内に挿入されるのを
防止する手段を、端子の数にかかわらず1枚の絶縁板で
実現できるようにして、組立作業を容易にし、さらに、
比較的薄肉の絶縁板であっても遮断器本体内への電線の
挿入を確実に防止できるようにした回路遮断器を提供し
ようとするものである。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、それぞれ端子ねじが螺合
する電源側の端子板と負荷側の端子板との間の主電路に
挿入された接点と、接点を引き離す向きの勢力を蓄積し
た状態で接点を閉極させるトリップ装置と、主電路に異
常電流が流れると上記勢力を放出して接点を開極させる
ようにトリップ装置を作動させる異常電流検出装置とを
備えた回路遮断器において、負荷側の端子板は複数設け
られていて遮断器本体の外周部に設けた端子台上に載置
され、端子台には隣合う端子板の間を仕切る隔壁が立設
され、負荷側の全端子板に跨がる形で隔壁の一面に当接
する絶縁板が端子台に略直交し各端子板に対応する部位
の隙間を閉塞するように配置され、絶縁板の両端部にお
ける隔壁への当接面とは反対側の面が当接する段部が遮
断器本体の内周面に形成され、負荷側の各端子板にはそ
れぞれ主電路の一部となる主回路板が一体に連続し、各
主回路板における端子板との連結部に、絶縁板における
隔壁への当接面とは反対側の面に当接する立ち上がり部
が形成されているのである。
【作用】
上記構成によれば、負荷側の全端子板に跨がる形で隔
壁の一面に当接する絶縁板が端子台に略直交し各端子板
に対応する部位の隙間を閉塞するように配置され、絶縁
板の両端部における隔壁への当接面とは反対側の面が当
接する段部が遮断器本体の内周面に形成されているの
で、1枚の絶縁板を隔壁と段部との間に挿入すれば、ど
の端子板についても接続される電線が遮断器本体内に挿
入されることを防止できるのであって、従来のように複
数の挿入防止板を有していた構成に比較すれば組立作業
が容易になるのである。 また、負荷側の各端子板にそれぞれ主電路の一部とな
る主回路板が一体に連続し、各主回路板における端子板
との連結部に、絶縁板における隔壁への当接面とは反対
側の面に当接する立ち上がり部が形成されているので、
絶縁板が主回路板の立ち上がり部に裏打ちされた形で補
強されることになり、電線が絶縁板に当接しても絶縁板
がほとんど撓むことがなく絶縁板の破損が防止できるの
である。
【実施例】
全体構成を第2図および第3図に示す。遮断器本体1
の両端部には端子台11が形成され、それぞれ端子ねじ12
を備えた電源側の端子板13aと負荷側の端子板13bとが端
子台11の上に配設される。電源側の端子板13aと負荷側
の端子板13bとはそれぞれ3個ずつ設けられ、各電源側
の端子板13aと各負荷側の端子板13bとの間には、それぞ
れ接点2が挿入された主電路が形成される。すなわち、
3極の主電路を備えているのである。接点2は、電源側
の端子板13aに連続する固定端子板2aと、固定端子板2a
に対して離接する可動接触子2bとの間に形成される。可
動接触子2bは、遮断器本体1の上面から揺動自在に突出
するハンドル3の操作によって接点2を開閉するのであ
って、接点2が閉極されるようにハンドル3を操作する
と接点2を開極させる向きの勢力を蓄積した状態で、多
数のリンクやばねなどをフレームに保持したトリップ装
置4がラッチされる。各極の可動接触子2bは遮断器本体
1に対して第3図中の紙面に直交する方向に軸を有した
連動体21に保持されており、いずれか一極の可動接触子
2bが接点2を開極すると、連動体21が第3図において右
回りに回転して他極の可動接触子2bも連動して接点2を
開極するようになっている。 トリップ装置4は、主電路に異常電流が流れたことを
検出する異常電流検出装置によってラッチが解除される
ようになっている。異常電流検出装置は、過大電流検出
装置5aと漏電電流検出装置5bとにより構成されている。
すなわち、過大電流検出装置5aは、各極の主電路に挿入
されたコイル22を備える電磁石20よりなり、主電路に短
絡電流のような過大電流が流れると、コイル22に発生す
る磁力でアマチュア23を鉄芯24に吸引し、アマチュア23
でトリップ装置4のラッチ解除片25を蹴ることにより、
トリップ装置4のラッチを解除するのである。漏電電流
検出装置5bは、主電路の一部となる主回路板6が挿通さ
れるトロイダルコアを備えた零相変流器26と、零相変流
器26の出力に基づいて地絡電流を検出する漏電検出回路
とからなり、漏電検出回路の出力によっていずれか一極
の電磁石20を励磁するのである。主回路板6の要所には
熱収縮チューブなどの絶縁チューブ6b(第1図参照)が
装着され、隣接する主回路板6同士が短絡されないよう
にしてある。ここに、漏点検出回路の出力は主電路に挿
入されたコイル22とは別に巻かれたコイル(図示せず)
に通電され、アマチュア23を鉄芯24に吸引してトリップ
装置4のラッチを解除するようになっている。また、漏
電検出回路は、遮断器本体1に装着された回路基板27に
実装されている。 ところで、第1図に示すように、主回路板6は負荷側
の端子板13bと一体に板金によって形成されており、端
子板13bとの連結部には端子板13bに略直交する立ち上が
り部6aが形成されている。遮断器本体1において端子板
13bが載置される端子台11には、隣合う端子板13bの間を
仕切る隔壁15が立設されている。遮断器本体1の両側壁
の内周面の間にはすべての端子板13bに跨がる形で合成
樹脂よりなる絶縁板17が一面を隔壁15に当接させて配設
される。また、絶縁板17における隔壁15への当接面とは
反対側の面の両端部は、遮断器本体1の両側壁の内周面
に形成された段部18に当接する。さらに、絶縁板17にお
いて段部18に当接する面には、主回路板6に設けた立ち
上がり部6aが当接する。この構成により、絶縁板17は、
段部18および立ち上がり部6aと隔壁15との間に挿入され
ることになり遮断器本体1に保持されるのである。絶縁
板17は、各端子板13bが配設される部位で遮断器本体1
の側壁や隔壁15の間に形成される隙間を閉塞するように
配置されるのであって、端子板13bに電線を接続する際
に、電線が遮断器本体1の内部に挿入されないようにす
る機能を有している。 上述したように、1枚の絶縁板17によって遮断器本体
1の内部への電線の挿入を防止することができるから、
従来のように3個の挿入防止板を遮断器本体1に取り付
ける場合に比較して組立作業が容易になるのである。ま
た、主回路板6に設けた立ち上がり部6aが絶縁板17の裏
打ちをして補強する形になるから、絶縁板17が薄肉であ
っても電線の挿入圧による絶縁板17の破損が防止できる
のである。
【考案の効果】 本考案は上述のように、負荷側の全端子板に跨がる形
で隔壁の一面に当接する絶縁板が端子台に略直交し各端
子板に対向する部位の隙間を閉塞するように配置され、
絶縁板の両端部における隔壁への当接面とは反対側の面
が当接する段部が遮断器本体の内周面に形成されている
ので、1枚の絶縁板を隔壁と段部との間に挿入すれば、
どの端子板についても接続される電線が遮断器本体内に
挿入されることを防止できるのであって、従来のように
複数の挿入防止板を有していた構成に比較すれば組立作
業が容易になるという利点がある。 また、負荷側の各端子板にそれぞれ主電路の一部とな
る主回路板が一体に連続し、各主回路板における端子板
との連結部に、絶縁板における隔壁への当接面とは反対
側の面に当接する立ち上がり部が形成されているので、
絶縁板が主回路板の立ち上がり部に裏打ちされた形で補
強されることになり、電線が絶縁板に当接しても絶縁板
がほとんど撓むことがなく絶縁板の破損が防止できると
いう効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す要部分解斜視図、第2図
は同上の一部切欠平面図、第3図は同上の断面図、第4
図は従来例を示す一部切欠平面図、第5図は同上の断面
図である。 1……遮断器本体、2……接点、3……ハンドル、4…
…トリップ装置、5a……過大電流検出装置、5b……漏電
検出装置、6……主回路板、6a……立ち上がり部、11…
…端子台、12……端子ねじ、13a……電源側の端子板、1
3b……負荷側の端子板、15……隔壁、17……絶縁板、18
……段部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ端子ねじが螺合する電源側の端子
    板と負荷側の端子板との間の主電路に挿入された接点
    と、接点を引き離す向きの勢力を蓄積した状態で接点を
    閉極させるトリップ装置と、主電路に異常電流が流れる
    と上記勢力を放出して接点を開極させるようにトリップ
    装置を作動させる異常電流検出装置とを備えた回路遮断
    器において、負荷側の端子板は複数設けられていて遮断
    器本体の外周部に設けた端子台上に載置され、端子台に
    は隣合う端子板の間を仕切る隔壁が立設され、負荷側の
    全端子板に跨がる形で隔壁の一面に当接する絶縁板が端
    子台に略直交し各端子板に対応する部位の隙間を閉塞す
    るように配置され、絶縁板の両端部における隔壁への当
    接面とは反対側の面が当接する段部が遮断器本体の内周
    面に形成され、負荷側の各端子板にはそれぞれ主電路の
    一部となる主回路板が一体に連続し、各主回路板におけ
    る端子板との連結部に、絶縁板における隔壁への当接面
    とは反対側の面に当接する立ち上がり部が形成されて成
    る回路遮断器。
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