JP3786223B2 - 回路遮断器の過電流検出用変流器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器において、主回路導体を通流する電流の過電流状態を検出する変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
主回路導体の通電電流の大きさを変流器により電流信号として検出し、通電電流が過電流状態になったと判断したら、過電流の大きさに応じた遅延時間が経過した後に引外し信号を送出する電子式過電流引外し装置を備えた回路遮断器は知られている。図6はこのような電子式過電流引外し装置に用いられる従来の変流器1を示す側面図、図7はその平面図である。図6及び図7において、2次巻線(図示せず)が施された環状鉄心2を貫通導体3が貫通し、環状鉄心2の両側に2枚の同形の接続導体4が配置されている。
【0003】
銅板からなる接続導体4は環状鉄心2の端面に沿って直立し、その下端部に接続部4aが外側に折り曲げ形成されいる。接続導体4は貫通導体3の端面にそれぞれ結合され、接続部4aにはねじ穴5が設けられている。変流器1は回路遮断器内において、ねじ穴5にねじ込まれるねじにより、一方の接続導体4の接続部4aで可動接触子に通じる主回路導体に接続され、同じく他方の接続部4aで負荷側端子に通じる主回路導体に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
いま図6において、図の左側の接続導体4、貫通導体3及び右側の接続導体4をそれぞれ通流する電流をそれぞれI1,I2及びI3で表示すると(ただし、I1=I2=I3)、各電流により磁束Φ1 ,Φ2 及びΦ3 が図示の通り環状鉄心2を通過する。ここで、環状鉄心2の環状磁路を通過する磁束Φ2 は通電電流の検出に必要なものであるが、環状鉄心2を直径方向に沿って通過する磁束Φ1 及びΦ3 は不要なものである。その場合、電流I1とI3とは流れる向きが逆であるため、環状鉄心2内での磁束Φ1 とΦ3 の向きは同じとなり、その和(Φ1 +Φ3 )は環状鉄心2の図6における上半部では磁束Φ2 を弱めるように働き、下半部では磁束Φ2 に重畳するように働く。その結果、環状鉄心2内で磁束密度が不均一になり、変流器1の入出力特性、つまり一次電流と二次電流との比例関係が損なわれていた。
【0005】
また、従来は図7に示すように、環状鉄心2と接続導体4の接続部4aとは平面形状が十字状に交差する関係にあるため、これを多相(例えば3相)回路遮断器内に隣接配置した場合、図8に示すように各相間に無駄な空スペース6が生じ、スペース効率が悪かった。
【0006】
そこで、この発明の課題は、接続導体を流れる電流の磁束による変流器の特性悪化を低減し、併せて変流器を回路遮断器内に配置する際のスペース効率を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、2次巻線が施された環状鉄心と、この環状鉄心を貫通する貫通導体と、この貫通導体の両端面にそれぞれ結合された2枚の平板な接続導体とからなる回路遮断器の過電流検出用変流器において、
前記各接続導体に前記環状鉄心の端面に沿って平行に配置され一端が前記貫通導体の端面に結合される水平部と、この水平部の他端から垂直に立ち下がる垂直部と、この垂直部の下端部に水平に折り曲げ形成された接続部とを設け、これらの接続導体を前記環状鉄心の両側にそれぞれの水平部に流れる電流の方向が同じになるように互い違いに向き合わせて配置して前記貫通導体に結合するものとする。
【0008】
この発明によれば、貫通導体に結合された接続導体の水平部には、環状鉄心の左右両側で同じ向きに電流が流れるため、各水平部を流れる電流の磁束が環状鉄心内で互いに打ち消し合い、それらの磁束により変流器の特性が影響を受けることがなくなる。なお、接続導体の各垂直部を流れる電流は互いに逆向きになるが、この垂直部は環状鉄心の中心から外れているため、特性には実質的に影響しない。
【0009】
上記変流器において、接続導体の接続部は環状鉄心側に折り曲げ形成するのがよい。環状鉄心の両側の接続部を互いに環状鉄心側(内側)に折り曲げることにより、接続部が環状鉄心の外側に張り出すことによるスペースの無駄がなくなり、変流器の幅寸法は環状鉄心の幅に接続導体の板厚を加えた範囲に収まる。また、このように構成した変流器は、各相の環状鉄心の端面同士を互いに隣接させて回路遮断器内に配設するようにするのがよい。これにより、変流器の密接配置が可能となり、回路遮断器内のスペース効率が高まる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、従来例と対応する部分には同一の符号を用いるものとする。図1はこの発明の変流器の実施の形態を示すもので、(A)は側面図、(B)は正面図である。環状鉄心2は図示しないが全周に渡って2次巻線が施され、モールドケースに収められている。そして、環状鉄心2の中心穴を貫通する丸棒状の貫通導体3の両端面には、環状鉄心2を挟んで同一形状の2枚の接続導体4がろう付けあるいはねじ締めにより結合されている。
【0011】
図2は接続導体4を示したもので、(A)は側面図、(B)は正面図である。銅板からなる接続導体4はプレス加工により図示形状に形成され、環状鉄心2の端面に沿い、かつ一端が貫通導体3に結合され、水平に延びた水平部4bと、その他端から立ち下がる垂直部4cと、その下端部に環状鉄心2側に折り曲げ形成された接続部4aとからなっている。接続部4aにはねじ穴5が設けられている。2枚の接続導体4は、図1に示すように、環状鉄心2の両側に水平部4bに流れる電流の方向が同じになるように互いに違いに向き合わせて配置され、貫通導体3に結合される。すなわち、図1における環状鉄心2の後ろ側に置かれた一方の接続導体4は垂直部4cおよび接続部4aが左側に置かれ、環状鉄心2の手前に置かれた他方の接続導体4は垂直部4cおよび接続部4aが右側に置かれる。
【0012】
図3は図1の変流器1を通電路内に挿入した回路遮断器を示す縦断面図である。図示回路遮断器において通電路は矢印で示すように、電源側端子7、これと一体の固定接触子8、これと接点を介して接触する可動接触子9、これと摺動接触する固定導体10、これとねじ11で接続された中継導体12、これとねじ13で接続された変流器1の一方の接続導体4、貫通導体3、もう一方の接続導体4、これにねじ14で接続された負荷側端子15の経路で形成される。
【0013】
変流器1は貫通導体3を流れる主回路電流に基づいて2次コイルに2次電流を生じさせる。この2次電流は電流信号としてプリント板16上の過電流検出回路で常時監視され、過電流状態と判断されると、電流の大きさに応じた遅延時間を経て図示しない引外しコイルに引外し信号が送出される。これにより、開閉機構17の鎖錠が外され、可動接触子9は開閉スプリング18に蓄積された勢力の放出により開離駆動される。
【0014】
図4は変流器1の平面図上に上記主回路電流とその磁束を示したものである。中継導体12から流入し、一方の接続導体4の水平部4bに流れる電流をI1、貫通導体3を流れる電流をI2、もう一方の接続導体4の水平部4bを流れ、負荷側端子15に流出する電流をI3と表示すると(ただし、I1=I2=I3)、各電流により磁束Φ1 ,Φ2 及びΦ3 が図示の通り環状鉄心2を通過する。ここで、環状鉄心2の環状磁路を通過する磁束Φ2 は通電電流の検出に必要なものであるが、環状鉄心2を直径方向に沿って通過する磁束Φ1 及びΦ3 は不要なものである。
【0015】
ところが、この場合は、各接続導体4がその水平部4bに流れる電流の方向が同じになるように互い違いに向き合わせされるので、水平部4bを流れる電流I1,I3の向きは同じになり、従って環状鉄心2を通過する磁束Φ1,Φ3の向きは互いに逆になる。そのため、これらの磁束Φ1,Φ3は互いに打ち消しあい、有用な磁束Φ2に影響を与えることがない。なお、各接続導体4の垂直部4bにはそれぞれ電流I1及びI3が互いに逆向きに流れるが(図1参照)、垂直部4bは環状鉄心2の外周部に位置するため、それらの磁束は変流器1の特性にほとんど影響しない。
【0016】
一方、図4において、接続導体4の接続部4aは環状鉄心2側に折り曲げ形成され、接続部4aが環状鉄心2の外側に張り出すことによるスペースの無駄が排除されている。その結果、変流器1は幅寸法が環状鉄心2の幅に接続導体4の板厚を加えた範囲に収まり、平板的でコンパクトな外形となっている。そして、すでに説明した図3において、各相の変流器1は、環状鉄心2の端面同士を互いに隣接する向きで回路遮断器内に配設され、しかも図5の平面図に示したように回路遮断器の右極(T相側)に片寄せて密接配置されている。これにより、回路遮断器内において、変流器1の側方に余裕スペース19を生み、この余裕スペース19を活かして内装付属品を収容したり、新たに回路遮断器内の部品配置を見直して回路遮断器の小形化を図ったりすることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上の通り、この発明によれば、接続導体を流れる電流の磁束の影響を低減して変流器の特性を向上させ、また変流器をコンパクト化して回路遮断器内に設置する際のスペース効率を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、(A)は変流器の側面図、(B)はその正面図である。
【図2】図1における接続導体を示し、(A)は正面図、(B)はその側面図である。
【図3】図1の変流器を収容した回路遮断器の縦断面図である。
【図4】図1の変流器を流れる電流とその磁束を示す平面図である。
【図5】図3における変流器の配置を示す平面図である。
【図6】従来の変流器を流れる電流とその磁束を示す正面図である。
【図7】図6の変流器の平面図である。
【図8】図7の変流器の回路遮断器内での配置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 変流器
2 環状鉄心
3 貫通導体
4 接続導体
4a 接続部
4b 水平部
4c 垂直部
Claims (3)
- 2次巻線が施された環状鉄心と、この環状鉄心を貫通する貫通導体と、この貫通導体の両端面にそれぞれ結合された2枚の平板な接続導体とからなる回路遮断器の過電流検出用変流器において、
前記各接続導体に前記環状鉄心の端面に沿って平行に配置され一端が前記貫通導体の端面に結合される水平部と、この水平部の他端から垂直に立ち下がる垂直部と、この垂直部の下端部に水平に折り曲げ形成された接続部とを設け、これらの接続導体を前記環状鉄心の両側にそれぞれの水平部に流れる電流の方向が同じになるように互い違いに向き合わせて配置して前記貫通導体に結合したことを特徴とする回路遮断器の過電流検出用変流器。 - 接続導体の接続部を環状鉄心側に折り曲げ形成したことを特徴とする請求項1記載の回路遮断器の過電流検出用変流器。
- 各相の環状鉄心の端面同士を互いに隣接させて回路遮断器内に配設するようにしたことを特徴とする請求項2記載の回路遮断器の過電流検出用変流器。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 1996-09-12 JP JP26350796A patent/JP3786223B2/ja not_active Expired - Fee Related
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