JP2502759Y2 - ガイドロ―ラ用スピンドル - Google Patents

ガイドロ―ラ用スピンドル

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JP2502759Y2
JP2502759Y2 JP1990003408U JP340890U JP2502759Y2 JP 2502759 Y2 JP2502759 Y2 JP 2502759Y2 JP 1990003408 U JP1990003408 U JP 1990003408U JP 340890 U JP340890 U JP 340890U JP 2502759 Y2 JP2502759 Y2 JP 2502759Y2
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JP
Japan
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guide roller
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JP1990003408U
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JPH0395357U (ja
Inventor
芳夫 藤川
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エヌティエヌ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、繊維糸やテープ、フィルム等を巻き掛け
て案内するガイドローラ用スピンドルに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
糸やテープ等の製造工場で用いられるガイドローラ用
スピンドルは、高速回転性能と回転時の良好な振れ精度
が要求されるため、そのローラの軸受部には、ローラを
非接触で支持する静圧空気軸受が用いられている。
この種のスピンドルにおいては、ガイドローラの寸法
及び重量が大きい場合、すなわちガイドローラの回転軸
まわりの慣性モーメントが大きいと、起動・停止時に大
きなトルクが必要になり、糸切れ等の原因になるため、
ガイドローラの小型・計量化が求められる。
また、糸やテープを巻き取る作業では、多数のガイド
ローラを並列して同時に使用することが多いが、導入す
る圧縮空気を同一の空気供給源から分岐させた場合、各
ガイドローラに供給される空気量が少なくなるため、上
記スピンドルには、空気消費量が出来るだけ少なくて済
む構造が求められている。
このような観点から、ガイドローラの小型化と空気消
費量の低減を図ったスピンドル構造として、第1図に示
す構造のものが考えられている。
このスピンドルは、内部に給気通路2を有する固定軸
1に、軸方向に間隔をあけて対向するスラスト板3、4
を設け、そのスラスト板3、4の対向する端面と、固定
軸1の外径面とで形成される円周溝5に、ガイドローラ
6を嵌合している。
この場合、ガイドローラ6の内径面と固定軸1の外径
面の間、及びガイドローラの両端面とスラスト板3、4
の対向端面の間に、それぞれラジアル軸受すき間7、及
びスラスト軸受すき間8を設け、そのラジアル軸受すき
間7と給気通路2の間を絞り孔9で連通している。
上記のスピンドルでは、給気通路2に導入された圧縮
空気は、絞り孔9を通ってラジアル軸受すき間7に入
り、スラスト軸受すき間8を通って外部に排出される。
このとき、導入される圧縮空気によって両軸受すき間
7、8に静圧空気軸受が形成され、その静圧空気軸受の
空気の潤滑膜により、ガイドローラ6が固定軸1に対し
て非接触で支持される。
上記の構造では、ラジアル軸受とスラスト軸受を連続
して設けるので、軸受構造を小型化することができ、ま
た、スラスト軸受に絞り孔を設けず、ラジアル軸受だけ
に絞り孔を設けるので、圧縮空気の消費量を低減できる
利点がある。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上記構造のスピンドルの場合、ガイドロー
ラ6と固定軸1の干渉を無くするために、加工上、両軸
受すき間7、8の境界部10に面取り11やぬすみ12を設け
ておく必要がある。
これらの面取りやぬすみは、少なくとも0.1〜0.3mm程
度の大きさが必要であり、通常3〜20μmの範囲で設定
される軸受すき間7、8に比べて著しく大きな空間にな
る。このため、圧縮空気を軸受すき間に導入した場合、
上記境界部10が大きな空気溜りを形成することになる。
ところが、静圧空気軸受において、上記のように軸受
すき間に気体溜りが存在すると、気体の圧縮性のため、
軸受隙間の変化に対して空気潤滑膜の圧力変化の位相遅
れが生じ、自励振動が発生し易くなる。この自励振動
は、エアハンマ現象と呼ばれており、騒音の発生、さら
には固定軸とガイドローラが接触して軸受面を損傷し、
静圧空気軸受として機能しなくなるという不具合があ
る。
また、静圧空気軸受では、給気圧力を高くするほど軸
受剛性を大きくでき、負荷能力を大きくすることができ
るが、このような給気圧力の増大は、気体溜りによって
生じる空気潤滑膜の圧力変化の位相遅れを大きくし、自
励振動を一層生じやすくする。このため、上記の構造で
は、給気圧力の増大による軸受剛性の増加が望めないと
いう欠点があった。
この考案は、上記の問題点を解決し、ラジアル軸受か
らスラスト軸受へ圧縮空気を導く構造のスピンドルにお
いて、エアハンマ現象の発生を無くして安定した回転性
能が得られるガイドローラ用スピンドルを提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この考案は、第1図に示
すスピンドルにおいて、スラスト軸受すき間8の値l1
を、ラジアル軸受すき間7の幅l2に対して2倍以上の
大きさに設定した構造を採用したのである。
以下、この考案の内容について説明する。
軸受すき間を変化させると、絞り孔9の出口からスラ
スト軸受すき間8の出口に至る圧力分布が変化するの
で、すき間の変更により境界部10の空気溜りとしての影
響を抑制できると考えられる。この場合、変化させる軸
受すき間は、ラジアル軸受すき間とスラスト軸受すき間
の2つがある。
いま、ラジアル軸受すき間7をスラスト軸受すき間8
にくらべて大きくすると、ラジアル軸受すき間7に導入
された圧縮空気は、スラスト軸受すき間8で急激に絞ら
れることになり、ラジアル軸受すき間7と面取りやぬす
みで形成される境界部10とが、全体としてスラスト軸受
すき間8に対し絞り孔9に連続する大きな空気溜りとし
て作用する。このため、エアハンマ現象が一層生じやす
くなる欠点ある。
また、ラジアル軸受すき間7を大きくすると、すき間
7内の圧力が低下するため、径方向の軸受剛性が低下す
るのを免れない。このような径方向の剛性の低下は、ガ
イドローラ6の外周でテープ等を案内するスピンドルに
あっては、負荷能力を減少させることになり、回転ムラ
や振れ回りを生じさせる原因になる。
これに対して、スラスト軸受すき間8を大きくする
と、境界部10からの空気がスムーズに流れ出るため、そ
の境界部10における給気圧が下がり、圧力変化の位相遅
れが小さくなる。すなわち、境界部10からの空気の排出
出口を大きくすることにより、境界部10の空気溜りとし
ての影響を小さくでき、自励振動の発生を抑えることが
できる。
また、上記構造において軸方向の剛性は、ガイドロー
ラの回転精度にほとんど影響しないため、スラスト軸受
すき間8の圧力が若干低下しても、ラジアル軸受すき間
7を、十分な径方向の軸受剛性が得られる範囲内で設定
することにより、十分な負荷能力が得られ、回転精度の
低下を防止することができる。
第2図は、ラジアル軸受すき間に対してスラスト軸受
すき間の大きさを変化させた場合のエアハンマ現象の発
生状態を測定した結果を示している。
第2図において、横軸はスラスト軸受すき間とラジア
ル軸受すき間との比を示しており、測定点は、この軸受
すき間比を変化させたときにエアハンマ現象が発生し始
める限界給気圧力を示している。
測定では、給気圧を0〜6kgf/cm2の範囲で変化させて
おり、軸受すき間比が2.0以上の場合は、給気圧力を6kg
f/cm2まで上げてもエアハンマ現象が発生しなかったた
め、測定点を記載していない。
上記の結果から、軸受すき間比を大きくするほど、す
なわち、ラジアル軸受すき間7に対してスラスト軸受す
き間8を大きくするほど、エアハンマの発生する限界給
気圧力が高くなることが示される。また、通常の工場で
利用できる圧縮空気の圧力(3〜6kgf/cm2)の範囲にお
いては、軸受すき間比が2.0以上であればエアハンマ現
象の発生が無くなることが解る。
以上のことより、スラスト軸受すき間をラジアル軸受
すき間に対して大きくすれば、境界部に形成される空気
溜りの自励振動に対する影響を小さくすることができ、
スピンドルの安定性を向上できることが確認できる。そ
して、スラスト軸受すき間をラジアル軸受すき間の2倍
以上に設定すれば、工場の圧縮空気の最大供給圧(6kgf
/cm2)に至る範囲内でエアハンマ現象を無くすることが
でき、安定な軸受を実現することができる。
また、上記の場合、両軸受すき間の割合を所定の値以
上に設定するだけでよいので、ラジアル軸受すき間を十
分な軸受剛性が得られる範囲内で設定し、その設定値に
対してスラスト軸受すき間を設定するようにすれば、良
好な回転精度とエアハンマ現象のない安定した軸受性能
を同時に実現するスピンドルを形成することができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案は、スラスト軸受すき
間をラジアル軸受すき間に対して変化させることにより
エアハンマ現象を防止した軸受構造を提供するものであ
るので、極めて簡単な構造で安定した回転性能をもつス
ピンドルを実現することができる。そして、この考案を
用いればラジアル軸受すき間を適宜に設定することによ
り、軸受剛性を低下させることなく、小型・軽量で圧縮
空気消費量が少なく、自励振動に関しても安定なガイド
ローラ用スピンドルを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係るスピンドルの構造を示す断面
図、第2図は軸受すき間比とエアハンマ現象の発生給気
圧力との関係を示すグラフである。 1……固定軸、2……給気通路、3、4……スラスト
板、5……円周溝、6……ガイドローラ、7……ラジア
ル軸受すき間、9……絞り孔、10……境界部、11……面
取り、12……ぬすみ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】給気通路を有する固定軸に、軸方向に間隔
    をあけて対向するスラスト板を設け、そのスラスト板の
    対向する端面と固定軸の外径面で形成される円周溝に、
    ガイドローラを、そのローラの内径面と固定軸の外径面
    間及びローラの両端面とスラスト板の対向面間にそれぞ
    れラジアル軸受すき間及びそのラジアルすき間の両端部
    に連通したスラスト軸受すき間を設けて嵌合させ、両軸
    受すき間の境界部に面取り又はぬすみを設け、そのラジ
    アル軸受すき間に上記給気通路を連通させ、圧力気体を
    上記ラジアル軸受すき間及びスラスト軸受すき間の順に
    通過させ、これらの軸受すき間においてそれぞれ静圧気
    体軸受を形成させるようにしたガイドローラ用スピンド
    ルであって、上記スラスト軸受すき間を、ラジアル軸受
    すき間の2倍以上の大きさに設定したことを特徴とする
    ガイドローラ用スピンドル。
JP1990003408U 1990-01-17 1990-01-17 ガイドロ―ラ用スピンドル Expired - Lifetime JP2502759Y2 (ja)

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JPH0395357U JPH0395357U (ja) 1991-09-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2823865B2 (ja) * 1988-06-20 1998-11-11 光洋精工株式会社 紡機用セパレータローラ

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