JP2000002243A - 静圧空気軸受装置 - Google Patents

静圧空気軸受装置

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JP2000002243A JP16878198A JP16878198A JP2000002243A JP 2000002243 A JP2000002243 A JP 2000002243A JP 16878198 A JP16878198 A JP 16878198A JP 16878198 A JP16878198 A JP 16878198A JP 2000002243 A JP2000002243 A JP 2000002243A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静圧空気軸受装置における支持剛性および振
動減衰性能の向上。 【解決手段】 軸受隙間と隣接状態で、圧縮空気の貯留
空間(加圧空間)を設け、この加圧空間内に供給された
圧縮空気の圧力を周囲の雰囲気圧力よりも高圧に保持す
ることによって、軸受隙間全体の圧力を上げ、これによ
って、静圧空気軸受装置の支持剛性と、振動減衰性能を
向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静圧空気軸受装置
に関するものであり、より具体的に説明すると、例え
ば、半導体ウエハー研削用高速スピンドル装置のような
精密加工機や精密検査機に組み込んで使用する静圧空気
軸受装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静圧空気軸受は、可動部と固定部の間に
微小な軸受隙間を設け、絞り弁などの圧力調整手段を介
して圧縮空気を上記軸受隙間に導入し、軸受隙間内に導
入された高圧空気の圧力によって、可動部を固定部に対
して非接触状態に支持している。静圧空気軸受は、在来
のオイル潤滑方式の軸受と比較したとき、摩擦抵抗が極
めて少なく、また、所謂、平均化効果によって、軸受面
の形状精度より高い案内精度が得られるため、精密加工
機や精密検査機のスピンドルや直進案内装置などの軸受
装置として使用され、その有用性が評価されている。
【0003】静圧空気軸受に組み込まれる圧力調整手段
としては、軸受面に微細な穴を開口させた自成絞り、お
よび、オリフイス絞り、狭い隙間の流路抵抗を利用する
スロット絞り、多孔質材料の連通孔を利用する多孔質絞
り、軸受面に給気源に連通する浅溝を設け、流れ方向の
流路抵抗に変化を持たせる表面絞りなどが実用化されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】静圧空気軸受は、低粘
性で圧縮性のある気体、例えば、空気を潤滑媒体として
して使用しているため、上記の利点が評価される反面、
オイル潤滑方式の軸受に比較して支持剛性や振動の減衰
性能が低く、使用可能な産業分野が制約されるという問
題点が指摘されている。このため、近年、加工または検
査対象物に一層の精度向上が要求されるのに従って、静
圧空気軸受においても、支持剛性や振動減衰性能の向上
が強く要望されつつある。
【0005】このような要望に答えるため、静圧空気軸
受の支持剛性を高める手段として、自成絞りやオリフイ
ス絞りと浅溝を組み合わせた複合絞りが提案されている
が、浅溝の容積を大きくすると、振動の減衰性能が低下
し、浅溝の容積が一定の限界を越えると、自励振動が発
生するという問題が指摘されている。一方、軸受給気圧
を上げる方式も検討されているが、この方式を採用した
場合、支持剛性が比例的に高まる反面、振動減衰性能の
低下が避け難いという問題が付随する。別法として、軸
受隙間を狭めることによって、支持剛性と減衰係数の両
方を改善する方式も提案されているが、軸受隙間を狭め
た場合、温度上昇に伴う軸受構成部材の熱変形などの影
響が大きくなり、安定した軸受性能が得られなくなる。
また、軸受隙間を狭目に設定した場合、軸受構成部材の
寸法精度や形状精度を厳密に管理する必要があり、静圧
空気軸受の製作コストが高騰してしまう。
【0006】本発明は、支持剛性と振動の減衰性能を共
に向上させた、高精度の静圧空気軸受の提供を主要な目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸受隙間と隣
接状態で、圧縮空気の貯留空間(以下、加圧空間と称す
る。)を設け、この加圧空間内に供給された圧縮空気の
圧力を、周囲の雰囲気圧より高圧に保持することによっ
て、軸受隙間全体の圧力を上げ、これによって静圧空気
軸受装置の支持剛性と振動減衰性能を向上させるもので
ある。
【0008】本発明は、また、自成絞り、オリフイス絞
り、多孔質絞りなどの給気圧力調整手段を軸受面に配置
した両面対抗型の静圧空気スラスト軸受において、一方
のスラスト板の内周側または外周側に設けられた軸受隙
間出口部と隣接状態で、軸受部材の固定部と可動部との
間に、軸受隙間および非接触シール部を介して軸受装置
の外部と隔離された加圧空間を形成し、この加圧空間内
に供給された圧縮空気の圧力を、周囲の雰囲気圧より高
圧に保持することによって、軸受隙間全体の圧力を上
げ、これによって静圧空気スラスト軸受の支持剛性と振
動減衰性能を向上させるものである。
【0009】軸受隙間と隣接状態で、加圧空間を設け、
この加圧空間に供給される圧縮空気の圧力を周囲の雰囲
気圧力よりも高圧に保持することによって、軸受隙間全
体の圧力を上げ、これによって静圧空気軸受装置の支持
剛性と振動減衰性能を向上させる。本発明は静圧空気ラ
ジアル軸受装置と静圧空気スラスト軸受装置の両方に適
用して上記の効果を達成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、明細書に添付した図1〜図
14を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0011】まず、図1は本発明をラジアル軸受に適用
した場合であって、図1(A)に示すように、軸(1)
の外径面と軸受部(2)の内径面は、微小な軸受隙間
(3)を介して対向し、軸受面に連通する複数個の給気
絞り(4)に圧縮空気源(図示せず)から圧縮空気を供
給することによって、静圧空気ラジアル軸受を構成して
いる。軸受部(2)の軸方向両端には、円周溝状の加圧
空間(5)(5') が設けられ、加圧空間(5)(5')
は、非接触シール部(6)(6')によって軸受外部の空
間と仕切られている。非接触部のシール隙間(7)
(7')は、軸受隙間(3)と同程度の微小隙間であり、
軸受隙間(3)から流出する軸受排気は、シール隙間
(7)(7')で絞られることによって、加圧空間(5)
(5')の内部圧力を軸の外部の雰囲気圧よりも高圧に保
持している。
【0012】このような加圧空間を設けることによっ
て、図1(B)に斜線で示すように、本発明の静圧空気
軸受では、従来型の静圧空気軸受に比較して、軸受隙間
全体の圧力が高くなり、振動の減衰性能が改善される。
図1(B)中、圧力分布を示す折れ線のうち、実線は加
圧空間(5)(5')を設けた場合、点線は加圧空間を設
けない場合の圧力分布をそれぞれ示している。シール隙
間(7)(7')から流出する空気は、ハウジング(8)
に設けた排気管路(9)(9')から系外に排出される。
したがって、シール隙間(7)(7')出口の空気圧は、
雰囲気圧と等しくなる。
【0013】加圧空間(5)(5')の圧力が円周方向に
沿って一定でないと、不安定振動が発生するおそれがあ
るので、加圧空間(5)(5')の寸法は、円周方向に沿
う流路抵抗が軸受隙間に比べて無視し得る程度に大きく
なるように選定する必要がある。給気絞り(4)は、図
1においては自成絞りとして例示したが、静圧空気軸受
で一般に使用されるオリフイス絞り、多孔質絞り、表面
絞り、スロット絞り、給気孔絞り(自成絞り、または、
オリフイス絞り)と浅溝からなる複合絞りなど、他の絞
り方式も利用可能である。
【0014】図1に示す構成では、軸受の寸法諸元と非
接触シール部(6)(6')の隙間寸法が決まれば、加圧
空間(5)(5')の内部の空気圧力は一定値に維持され
る。一方、軸受面に設ける給気絞り(4)の給気側と軸
受隙間(3)側の圧力の比が、ある最適値を取る時に、
静圧空気軸受の静剛性は最大になる。このため、加圧空
間(5)(5')に圧力調整弁(図示せず)を介して圧縮
空気を供給したり、または、加圧空間(5)(5')から
静圧空気軸受の外部に通じる排気管路(9)(9')を設
け、かつ、排気管路(9)(9')の途中に絞り弁などの
圧力調整手段を設けることによって、加圧空間(5)
(5')内の空気圧を調整すれば、軸受面の給気絞り
(4)の圧力比を最適値に近づけることが可能になり、
支持剛性の高い静圧空気軸受が得られる。
【0015】また、使用中に加圧空間(5)(5')内の
空気圧を調整することによって、軸受特性を調整するこ
とも可能になる。ただし、軸受面の給気絞り(4)を正
常に作動させて静圧空気軸受の静剛性を高めるために
は、加圧空間(5)(5')内に圧縮空気を導入する時、
加圧空間(5)(5')内の空気圧は、軸受面の給気絞り
(4)出口部での圧力が、静圧空気軸受への供給圧力よ
りも低くなる範囲に制御する必要がある。また、軸受隙
間(3)の変化に対応して、加圧空間(5)(5')の内
部圧力が変化すると、加圧空間(5)(5')における圧
力変化の遅れが逆に振動の減衰性能を低下させ、自励振
動の原因にもなる。圧力調整手段、例えば、給気絞り
(4)の作動によって加圧空間(5)(5')の内部圧力
の変化を抑えれば、自励振動の発生を防止し、振動の減
衰性能を向上させることができる。なお、加圧空間
(5)(5')への給気管路または排気管路(9)(9')
は、断面積を十分に大きくして、絞り作用を発生させな
いようにする必要がある。
【0016】図2は、加圧空間(5)(5')に圧力調節
弁(11)を介して圧縮空気源につながる給気管路(10)
を接続し、加圧空間(5)(5')の内部圧力を調整可能
にした静圧空気ラジアル軸受を示す。給気絞りとして、
この実施例では、軸(1)の軸線と直交方向に延びる狭
少隙間(12) の絞り作用を利用するスロット絞りが設け
られている。
【0017】また、図3は、加圧空間(5)(5')に、
絞り弁(13)を介して静圧空気軸受外に延びる排気管路
(14)を接続し、加圧空間(5)(5')から軸受の外部
空間に向かって流出する排気を絞ることによって、加圧
空間(5)(5')の内部圧力を調整可能にした実施例を
示す。給気絞りとしては、通気性のある多孔質材料(1
5)を利用した多孔質絞りが使用されている。
【0018】図1に示す実施例では、加圧空間(5)
(5')を静圧空気軸受の軸方向に沿う両端に設けたが、
用途によっては、片側のみに設けるだけで十分な振動減
衰効果が得られる場合がある。また、給気孔絞りや複合
絞り、スロット絞りなど、軸受面の限られた範囲で、圧
縮空気が流入するタイプの絞りを採用した静圧空気軸受
で、片側に加圧空間を設ける場合には、加圧空間と反対
側の、圧力が周囲の雰囲気圧と等しい方の軸受隙間出口
の近傍に給気絞りを設けることによって、加圧空間の形
成によって軸受隙間(3)の圧力が上がった場合でも、
給気絞りの給気側と軸受隙間側の圧力比を最適値に近付
けることができる。
【0019】図4は、静圧空気ラジアル軸受の一方の軸
受端に非接触シール部(17)および加圧空間(16)を設
け、給気絞り(18)および浅い円周溝(19)からなる複
合絞りを他方の軸受端寄りに設けた実施例を示す。
【0020】図5は、静圧空気スラスト軸受(24)の外
径側に加圧空間(21)および非接触シール部(20)を設
け、給気絞り(23)を内径側寄りに設けた実施例を示
す。空気管路(22)を介して、加圧空間(21)と圧力調
整手段(図示せず)とを接続し、加圧空間(21) 内の圧
力を一定に維持することが望ましい。
【0021】次に、複数個の静圧空気軸受を隣接配置し
て使用する場合について説明する。この場合には、それ
ぞれの軸受隙間が、非接触シール部としての作用を持つ
ため、特別に非接触シール部を設ける必要性は認められ
ない。
【0022】図6は、隣接配置された2個の静圧空気ラ
ジアル軸受(28)(29)の間の円周溝状の空間(27)を加圧空
間に構成した実施例を示す。
【0023】図7は、両面対向型静圧空気スラスト軸受
(30)(31)の外径側に加圧空間(32)を設けた場合を示す。
両面対向型の静圧空気スラスト軸受では、軸の変位に伴
う圧力の変化は、逆向き(一方の圧力が上がると、他方
の圧力は下がる)になるので、両面の加圧空間(32)を共
通化し、加圧空間(32)の圧力変化を抑えることによっ
て、自励振動の発生を抑制する。図7に点線で示すよう
に、この実施例では、加圧空間(32)用の圧力調整手段を
設けることも可能である。
【0024】図8は、隣接するスラスト軸受(38)とラジ
アル軸受(37)の間に加圧空間(39)を設け、さらに、加圧
空間(39)と圧力調整手段とを連通する給気管路(40)(41)
(42)を設けた実施例を示す。
【0025】図9および図10は、本発明を、静圧空気
軸受方式の直動案内装置に適用した実施例を示す。図1
0は図9の線X−Xに沿う断面図である。直動案内装置
の場合、固定ガイド部材の一つの面に対向して、移動テ
ーブル側に溝で区切られた複数個の軸受(43)(49)を設け
る場合が多い。これらの軸受部に、軸受給気管路(44)か
ら圧縮空気が供給される。これらの軸受を囲む形で、非
接触シール部(45)(48)を設けることによって、加圧空間
を構成することができる。さらに、各面の加圧空間を空
気管路(47)を介して圧力調整手段(図示せず)に接続
し、各加圧空間の圧力を一定の値に維持する。
【0026】本発明によれば、溝などによらずに、軸受
隙間の平均圧力を高めることができるため、従来の静圧
空気軸受に比較して振動の減衰性能が良好で、外乱に強
い、高精度の静圧空気軸受装置が提供される。
【0027】図11は、本発明を適用した静圧空気スラ
スト軸受を示す。また、図12は、その部分拡大縦断面
図を示す。ラジアル軸受(52)(53)およびスラスト軸受(5
4)(55)には、軸受隙間に開口する微細な絞り孔(56)(57)
(58)(59)と連通する浅い円周溝(60)(61)(62)(63)が設け
られており、軸受給気管路(64)(65)(66)などを経由して
圧縮空気を供給すると、主軸(51)が軸受に対して非接触
状態で支持される。各軸受隙間から流出する圧縮空気
は、排気孔(67)(68)などを経由して静圧空気軸受外に排
出される。ラジアル軸受側のスラスト軸受(54)の軸受隙
間出口部に設けられた加圧空間(69)には、一定の圧力に
調整された圧縮空気が、軸受給気管とは別に設けられた
給気管路(70)(71)を通って供給される。給気管路(71)
は、加圧空間(69)の内部圧力を圧縮空気の供給圧力と等
しく保つのに十分な流路面積を確保するため、円周方向
に沿い複数個所に設ける。このため、加圧空間(69)の内
部圧力が周囲の雰囲気圧よりも高くなり、これに伴って
軸受隙間の圧力が上昇するので、スラスト軸受(54)の軸
受反力が大きくなる。この結果、主軸のスラスト板(72)
は、スラスト軸受(55)側に移動し、両面のスラスト軸受
(54)(55)の軸受反力が釣り合う位置に静止する。したが
って、スラスト軸受(55)の軸受隙間は、従来よりもかな
り狭く設定することが可能になり、絞りの種類や寸法諸
元を、この狭い軸受隙間に対応して選択すれば、軸受の
支持剛性および振動の減衰性能を飛躍的に向上させるこ
とができる。また、スラスト軸受(54)は、軸受隙間が広
くなるが、軸受隙間の平均圧力が高くなっているため、
振動の減衰係数はあまり低下せず、絞り弁の寸法諸元の
最適化によって、支持剛性、減衰係数の低下を最低限度
に抑制することが可能になる。したがって、本発明は、
2個のスラスト軸受(54)(55)を合わせた支持剛性、振動
減衰係数の改善に大きく寄与し、高精度の静圧空気軸受
装置を実現することができる。軸受隙間の出口圧力を上
昇させた側のスラスト軸受(54)は、給気圧力を上げた場
合でも、軸受隙間の出口側の圧力を比例的に上昇させる
ことによって、振動の減衰係数を従来と略同一のレべル
に維持することが可能となるから、軸受給気圧を上げて
高性能化を図る場合には、特に顕著な効果が認められ
る。
【0028】図11では、加圧空間(69)に一定圧力の圧
縮空気を供給する実施例を説明したが、軸受排気を制限
することによっても、加圧空間(69)の内部圧力を周囲の
雰囲気圧力よりも高圧に維持することができる。この場
合は、給気管路(70)に適切な絞り弁を介在させ、この絞
り弁を介して軸受排気を静圧空気軸受装置の外部に排出
する。
【0029】軸受の絞り型式については、図11では、
加圧空間(69)の圧力調整手段として、絞り孔と軸受面に
設けた浅溝からなる複合絞りを使用した実施例が説明さ
れているが、この他、静圧空気軸受装置に一般的に用い
られている自成絞り、オリフイス絞り、スロット絞り、
多孔質絞りなどを使用することができる。
【0030】図13は、ラジアル軸受と反対側のスラス
ト軸受(81)の内周側の加圧空間(82)の内部圧力を上げ、
ラジアル軸受側のスラスト軸受(84)の軸受隙間を狭くし
た実施例を示す。加圧空間(82)は、給気管路(83)を介し
て圧力調整手段(図示せず)に接続されている。圧力調
整手段としては、一定圧力に調整した圧縮空気源、また
は、加圧空間(82)からの軸受排気を制限する絞り弁のい
ずれかが使用可能である。
【0031】図14は、2枚のスラスト板(91)(92)で、
ハウジング(93)を挟み込む型式の両面対向型静圧空気ス
ラスト軸受を示し、一方のスラスト軸受(94)の外周部に
微小な隙間による非接触部(95)を利用して加圧空間(96)
を構成し、これによって、他方のスラスト軸受(97)の軸
受隙間を小さくしている。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、溝などによらずに、軸
受隙間の平均圧力を上げることができるので、従来の静
圧空気軸受装置よりも振動の減衰性能が良好で、外乱に
強い高精度の静圧空気軸受装置が取得される。
【0033】また、両面対向型静圧空気スラスト軸受装
置に本発明を適用した場合には、当該スラスト軸受の一
方の軸受隙間を小さくし、他方の軸受隙間圧力を高める
ことによって、支持剛性と振動減衰係数の大きな高精度
の静圧空気スラスト軸受装置が取得される。また、両方
のスラスト軸受隙間の合計値は、従来の軸受装置と同程
度に維持されているので、軸受構成部材の寸法管理も容
易である。さらに、熱変形によって軸受隙間に関連する
寸法が変化したような場合でも、隙間が小さい方の軸受
が高い剛性を保持しているため、寸法の変化の殆どすべ
てが隙間の大きい方の軸受で吸収される。この結果、軸
受とスラスト板との接触が回避され、性能の安定した信
頼性の高い両面対向型静圧空気スラスト軸受装置が提供
される。
【0034】また、加圧空間の内部圧力を調整すること
によって、軸受特性を変化させることができるから、運
転条件の変化に対応して最適な軸受特性を設定すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は静圧空気軸受装置の部分縦断面図、
(B)は圧力分布図である。
【図2】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図3】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図4】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図5】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図6】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図7】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図8】別の実施の形態を示す部分縦断面図である。
【図9】別の実施の形態を示す縦断面図である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【図11】別の実施の形態を示す縦断面図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】別の実施の形態を示す縦断面図である。
【図14】別の実施の形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
3 軸受隙間 5,5',16,21,27,32,39 加圧空間 6,6',17,20,45,48 非接触シール部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と可動部に互いに対向する軸受面
    を設け、上記2つの軸受面の間に形成された軸受隙間に
    給気管路を介して圧縮空気を供給し、上記固定部に対し
    て可動部を非接触状態に保持した静圧空気軸受におい
    て、上記固定部の軸受面と可動部の軸受面との間に、上
    記軸受隙間と連通し、かつ、その内部に導入される圧縮
    空気の圧力を周囲の雰囲気圧力よりも高圧に設定し得る
    加圧空間を形成したことを特徴とする静圧空気軸受装
    置。
  2. 【請求項2】 上記固定部の軸受面と可動部の軸受面と
    の間に、上記加圧空間と所定の離間間隔を置いて上記軸
    受隙間と略等しい微小隙間からなる非接触シール部を形
    成したことを特徴とする請求項1の静圧空気軸受装置。
  3. 【請求項3】 上記静圧空気軸受の固定部側に、上記加
    圧空間と連通する給気管路を設け、この給気管路を、圧
    力調整手段を介して圧縮空気源に接続したことを特徴と
    する請求項1または請求項2の静圧空気軸受装置。
  4. 【請求項4】 上記静圧空気軸受の固定部に、上記加圧
    空間から静圧空気軸受の外部に向かって延びる圧力調整
    手段付きの排気管路を設け、上記加圧空間内に導入され
    る圧縮空気の圧力を、上記圧力調整手段の作動を介して
    調整し、上記加圧空間の内部圧力を、周囲の雰囲気圧力
    よりも高い一定の圧力に保持したことを特徴とする請求
    項1または請求項2の静圧空気軸受装置。
  5. 【請求項5】 隣り合う複数個の上記静圧空気軸受間
    に、上記加圧空間を設けたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項4のいずれかの静圧空気軸受装置。
  6. 【請求項6】 ラジアル型静圧空気軸受の一方の軸受端
    に、上記加圧空間を設け、また、この加圧空間に対応し
    て、その他方の軸受端の近傍に、軸受給気圧力の調整手
    段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のい
    ずれかの静圧空気軸受装置。
  7. 【請求項7】 スラストカラー型静圧空気軸受の一方の
    軸受端で、その内周側または外周側の何れか一方に上記
    加圧空間を形成し、これに対応して、その他方の軸受端
    の近傍に、軸受給気圧力の調整手段を設けたことを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれかの静圧空気軸受
    装置。
  8. 【請求項8】 両面対向型のスラスト板を具えた静圧空
    気スラスト軸受装置において、上記スラスト板の内周側
    または外周側に設けられた軸受隙間出口部と隣接状態
    で、軸受部材の固定部と主軸部材の可動部との間に、軸
    受隙間および非接触シール部を介して当該軸受装置の外
    部と隔離された加圧空間を形成し、かつ、上記軸受隙間
    の入口部に、圧縮空気源から上記加圧空間内に圧縮空気
    を導入するための給気管路を接続し、この給気管路に、
    上記加圧空間に流入する圧縮空気圧力の調整手段を設け
    たことを特徴とする静圧空気軸受装置。
  9. 【請求項9】 両面対向型のスラスト板を具えた静圧空
    気スラスト軸受装置において、上記スラスト板の内周側
    または外周側に設けられた軸受隙間出口部と隣接状態
    で、軸受部材の固定部と主軸部材の可動部との間に、軸
    受隙間および非接触シール部を介して軸受装置の外部と
    隔離された加圧空間を形成し、かつ、上記軸受隙間の出
    口部に、軸受排気を軸受装置の外部に排出するための排
    気菅路を接続し、この排気管路に、上記加圧空間から流
    出する軸受排気圧力の調整手段を設けたことを特徴とす
    る静圧空気軸受装置。
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