JP2502625Y2 - 硬貨入金機における硬貨保留振分装置 - Google Patents

硬貨入金機における硬貨保留振分装置

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JP2502625Y2
JP2502625Y2 JP1531590U JP1531590U JP2502625Y2 JP 2502625 Y2 JP2502625 Y2 JP 2502625Y2 JP 1531590 U JP1531590 U JP 1531590U JP 1531590 U JP1531590 U JP 1531590U JP 2502625 Y2 JP2502625 Y2 JP 2502625Y2
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信幸 中谷
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【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、硬貨入金機における硬貨保留振分装置に関
する。
(従来の技術) 硬貨入金機では、硬貨を硬貨通路等に1枚ずつ繰出し
て識別し、その識別結果が所定の正常な硬貨であれば取
込み処理を行い、所定外の硬貨すなわち偽貨(偽造硬
貨)や汚損貨(汚損硬貨)であった場合には硬貨通路等
から排除して全て返却するようになっていた。
特に、汚損貨の場合は、硬貨としての価値があるので
取込むべきものであるが、硬貨の汚れや損傷、磨耗のた
めに入金処理中に搬送路で詰まったりあるいは金種別に
分類収納する場合に誤選別の原因となるため、汚損貨で
あることが判明した時点で即座に排除するようになって
いた。
(考案が解決しようとする課題) 上述のように、従来は、所定外の硬貨すなわち偽貨や
汚損貨は硬貨通路等から排除して返却するようにしてお
り、汚損貨のみを取込むことはできなかった。
これは、汚損貨を取込むためには所定外の硬貨として
排除された偽貨と汚損貨とを振分ける必要があるが、所
定外硬貨として検知されるのと同時に排除される偽貨と
汚損貨をその排除と同時に振分けることは非常に困難な
ためであった。つまり、高速で搬送されている硬貨を、
正常硬貨として通過させるか、偽貨として排除返却する
か、あるいは、汚損貨として排除した後に取込むかとい
った3箇所への振分は、機構が複雑になるうえに、正確
性に欠けるという問題があった。
また、汚損貨を取込む場合、硬貨の入金が全て完了し
て操作者が入金指示を出すまではまだ返却される可能性
があるので、取込んでしまわずに返却可能な位置に一時
保留しておかなければならず、新たに一時保留装置を追
加しなければらなず、コストアップにつながるという問
題があった。
本考案は、このような点に鑑みてなされたもので、硬
貨を一時保留して返却側と取込側に振分けた後に取込側
を再度一時保留しておき最終的な入金指示または返却指
示に応じて返却側と取込側に振分けることができる硬貨
入金機における硬貨保留振分装置を提供することを目的
とするものである。
〔考案の構成〕
(課題を解決するための手段) 本考案は、硬貨を1枚ずつ識別して所定の硬貨を取込
み、所定外の硬貨を排除する硬貨入金機において、切換
体42を備え、この切換体42に所定外の硬貨が排除されて
くるシュート41の底面を閉鎖可能とする枠部43を形成
し、かつ、この枠部43の一側には少なくとも上下面が開
放状態となった補助シュート部44を形成するとともに、
枠部43の他側には上下面が開放状態で周囲が包囲状態と
なった一時保留部45を形成し、そして、この切換体42を
補助シュート部44および一時保留部45が配列される方向
にスライド移動可能に設けて、切換体42の一時保留部45
の底面にスライド移動方向と同じ方向に摺動して底面を
開閉するシャッタ48を設け、また、電気的に作動されて
前記切換体42のシャッタ48に係合可能とし、スライド移
動する切換体42に対してシャッタ48を置き去りにさせる
シャッタ係止手段50を備え、さらに、前記切換体42の枠
部43が前記シュート41の底面を閉鎖した第1保留位置、
シュート41の下に切換体42の補助シュート部44が位置す
る第1振分位置、シュート41の下に切換体42の一時保留
部45が位置する第2保留位置、前記各位置以外で一時保
留部45内の硬貨を互いに異なる2箇所に放出する第2振
分位置および第3振分位置をそれぞれ検知する切換体位
置検知手段57を備えたものである。
(作用) 本考案では、切換体42の枠部43がシュート41の底面を
閉鎖した第1保留位置において、シュート41に排除され
てくる所定外の硬貨を枠部43上に保留する。
排除された所定外の硬貨が例えば偽貨で返却する場合
には、切換体42をシュート41の下に補助シュート部44が
位置する第1振分位置に移動させることにより、枠部43
上に保留された所定外の硬貨を補助シュート部44を通じ
て第1振分箇所の例えば返却箱等へ放出させる。
また、排除された所定外の硬貨が例えば汚損貨で一時
収納する場合には、切換体42をシュート41の下に一時保
留部45が位置する第2保留位置に移動させることによ
り、枠部43上に保留された所定外の硬貨を一時保留部45
に収容してこの一時保留部45の底面を閉塞するシャッタ
48上に保留する。
そして、切換体42の一時保留部45に一時保留した硬貨
を例えば返却するための第2振分箇所または例えば収納
するための第3振分箇所に振分けるには、第2振分位置
または第3振分位置へ移動する切換体42の位置に対応し
てシャッタ係止手段50を作動させ、移動する切換体42に
対してシャッタ48を置き去りにさせることにより、一時
保留部45の底面を第2振分位置または第3振分位置で開
放させ、シャッタ48上に一時保留した硬貨を第2振分箇
所の例えば返却箱等または第3振分箇所の例えば収納箱
等へ放出させる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例の構成を図面を参照して説明
する。
第3図および第4図は、本考案の硬貨保留分類装置を
適用した硬貨入金機の一例として包装機能を備えた硬貨
入出金機を示しており、まずは、この硬貨入出金機の主
要な構成を簡単に説明する。
機体1の上面に硬貨を投入する硬貨投入口2が設けら
れ、この硬貨投入口2の下側には硬貨投入口2に投入さ
れた硬貨を受入れて硬貨通路3に1枚ずつ繰出す硬貨繰
出装置4が配設されているとともに、硬貨通路3に繰出
された硬貨を金種別に分類する硬貨分類装置5が配設さ
れている。
前記硬貨通路3の下側には硬貨通路3から排除される
所定外の硬貨を処理する本考案の硬貨保留振分装置6が
配設されており、詳細は後述する。
前記硬貨分類装置5の下方にはこの硬貨分類装置5で
金種別に分類された硬貨を金種別に一時保留する一時保
留装置7が配設され、この一時保留装置7の下方には、
一時保留硬貨を収納する場合に一時保留装置7から放出
される一時保留硬貨を金種別に受入収納する金種別硬貨
収納繰出装置8が配設されているとともに、一時保留硬
貨を返却する場合に一時保留装置7から放出される硬貨
を受入れる返却箱9が機体1から取出し自在に配設され
ている。
前記機体1の中央部には、金種別硬貨収納繰出装置8
から繰出される硬貨をコンベア10,11を通じて受入れる
かあるいは硬貨通路3から直接放出される硬貨(例えば
入金に関係なく計数や包装を行う硬貨)を受入れ、袋取
り用あるいは包装用に選択的に1枚ずつ繰出す硬貨繰出
装置12が配設されている。
前記硬貨繰出装置12の下側には、この硬貨繰出装置12
から袋取り用として選択的に繰出される硬貨を機体1外
に導くシュート13が配設されているとともに、硬貨繰出
装置12から包装用として選択的に繰出される硬貨を所定
枚数ずつ積層して包装する包装装置14が配設されてい
る。
前記機体1の右内側部には、包装装置14で所定枚数ず
つ積層して包装された硬貨(以後、棒金と呼ぶ)を上方
に搬送するリフト装置15が配設されている。
このリフト装置15の上側部には棒金を選択的に受入れ
て一括収納可能とする棒金収納箱16が機体1から取出し
可能に配設されている。
前記機体1の右外側部には、リフト装置15にて上方に
搬送された棒金を選択的に受入れて金種別に収納すると
ともに収納された棒金を金種別に投出する棒金収納投出
装置17,18が並設されており、左側の棒金収納投出装置1
7から右側の棒金収納投出装置18に棒金の受渡しが可能
で、右側の棒金収納投出装置18の上部に棒金を投出する
棒金取出口19が設けられている。
次に、前記硬貨通路3、硬貨繰出装置4および硬貨分
類装置5の構成を第5図にて説明する。硬貨繰出装置4
は、硬貨投入口2に投入された硬貨を、供給円盤21に受
入れて回転円盤22に定量ずつ供給し、この回転円盤22に
よって硬貨通路3に1枚ずつ繰出すようにしている。
硬貨通路3は、硬貨繰出装置4から1枚ずつ繰出され
る硬貨を通路底板23と両側のガイド板24との間に受入れ
て上方に張設された搬送ベルト25で搬送するようにして
いる。
この硬貨通路3の途中には、硬貨の材質および厚みを
検知する磁気センサや、硬貨の径、周囲のギザ、色およ
び汚れを検知する各種光学センサ等からなる識別手段26
が設けられ、この識別結果に基づいて、所定の正常な硬
貨と、所定外の硬貨すなわち偽貨(偽造硬貨)や汚損貨
(汚損硬貨)とを判断するようにしている。
この硬貨通路3の識別手段26の下流側には、通路底板
23の通路一側に寄って排除口27が形成され、この排除口
27はソレノイド28で駆動される通路切換板29によって開
閉可能になっており、搬送ベルト25で硬貨通路3内を搬
送される所定の硬貨は排除口27上を通過し、また、識別
手段26で所定外の硬貨が識別されると、排除口27内の通
路切換板29がソレノイド28により通路外方へ退避される
とともに、この排除口27に対して通路底板23の他側上面
に設けられた切換レバー30がソレノイド31によって通路
内方に回動進入し、開放された排除口27へ該当硬貨を導
いて排除するようにしている。なお、この排除口27およ
び切換レバー30の箇所と識別手段26との間には、通路幅
方向に移動して硬貨通路3内に進退可能とする一対のス
トッパ32が設けられ、識別手段26が所定外の硬貨を識別
した際に、硬貨通路3から退避していたストッパ32がソ
レノイド33によって硬貨通路3内に進入し、排除口27か
ら排除される該当硬貨の次の後続硬貨を停止させるよう
にしている。
硬貨分類装置5は、硬貨通路3に対して直角方向に延
設され、識別手段26で所定の硬貨と判断されて送られて
くる硬貨を金種別に設けられた分類孔34で金種別に分類
するようにしている。
次に、前記硬貨保留振分装置6の構成を説明する。
第1図に示すように、前記硬貨通路3の排除口27の下
部にその排除口27から排除された所定外の硬貨を導くシ
ュート41が設けられ、このシュート41の下側に切換体42
が配設されている。この切換体42は、中央部にシュート
41の底面を閉鎖可能とする枠部43が形成され、この枠部
43の一側すなわち右側には少なくとも上下面が開放状態
となった補助シュート部44が形成されているとともに、
枠部43の他側すなわち左側に上下面が開放状態で周囲が
包囲状態となった一時保留部45が形成されており、切換
体42の前後に平行に架設された一対のガイドレール46に
切換体42の前後面に回動自在に軸着された複数のガイド
ローラ47が嵌合して左右方向にスライド移動可能に支持
され、第2図の構成図に示すモータMの駆動によってス
ライド移動される。
この切換体42の底面には切換体42のスライド移動方向
に摺動して一時保留部45の底面を開閉するシャッタ48が
取付けられ、このシャッタ48の下面には左右両端近傍に
一対の突起49a,49bが突設されている。
また、切換体42の下方には、シャッタ係止手段として
のソレノイド50が配設され、このソレノイド50にて上下
動されるストッパ体51の上面に、ストッパ体51の上昇時
においてシャッタ48の突起49a,49bに係合可能とする一
対のストッパ片52a,52bが突設されている。
また、切換体42が最も右方向に移動した際に、シャッ
タ48の突起49bと当接して一時保留部45の底面をシャッ
タ48で閉鎖させるストッパ53が設けられている。
また、ソレノイド50の右側の前記シュート41の下方位
置に機体1の前面に自由に引出し可能に設けられた偽貨
用の返却箱54が配設され、かつ、ソレノイド50の左側に
機体1の前面に自由に引出し可能に設けられた汚損貨用
の返却箱55および機体1内に収容され解錠操作を行わな
いと取出すことができない汚損貨用の収納箱56が配設さ
れている。
また、切換体42の移動位置を検知する切換体位置検知
手段57が設けられている。この検知手段57は、切換体42
の上部に設けられた一対の遮光板58の移動方向に沿って
第1から第4までの複数の光学式のセンサS1〜S4を配
列し、切換体42の移動によって変化する各センサS1
4の受光状態すなわち遮光板58で遮光されないオンの
状態と遮光板58で遮光されたオフの状態の組合わせによ
って検知するようにしている。具体的には、第1図
(a)に示す第1保留位置はセンサS1,S3がオンでセン
サS2,S4がオフの状態で検知でき、第1図(b)に示す
第1振分位置はセンサS1,S2,S4がオンでセンサS3がオ
フの状態で検知でき、第1図(c)に示す第2保留位置
はセンサS1,S2,S4がオンでセンサS3がオフの状態で検
知でき、第1図(d)に示す第2振分位置はセンサS3,
S4がオンでセンサS1,S2がオフの状態で検知でき、第1
図(e)に示す第3振分位置はセンサS1〜S4がオンの
状態で検知できる。なお、第1振分位置と第2保留位置
とは、第1保留位置から切換体42が移動する方向によっ
て判断することができる。
第2図に硬貨保留振分装置6の制御部61を示し、この
制御部61は、検知手段57の各センサS1〜S4からの検知
信号に基づいて、切換体42を移動させるモータMおよび
シャッタ係止手段としてのソレノイド50を制御するよう
にしている。
次に、本実施例の作用を説明する。
まず、硬貨入出金機の全体的な入出金動作を簡単に説
明する。
入金時において、硬貨投入口2に投入された入金硬貨
は、硬貨繰出装置4から硬貨通路3に1枚ずつ繰出さ
れ、識別手段26によって材質、厚み、径、周囲のギザ、
色、汚損具合等が識別され、この識別結果に基づいて、
所定の正確な硬貨と、所定外の硬貨すなわち偽貨(偽造
硬貨)や汚損貨(汚損硬貨)とが判断される。
所定の正常な硬貨と判断された硬貨は硬貨分類装置5
で金種別に分類されて一時保留装置7で一時保留され、
また、所定外の硬貨と判断された硬貨は排除口27から排
除されて硬貨保留振分装置6で後述する処理が行われ
る。
投入された全ての入金硬貨が識別されて分類保留や排
除等の処理を完了した後、入金指示が出されれば、一時
保留装置7に一時保留された硬貨を金種別硬貨収納繰出
装置8に収納し、また、入金キャンセルの指示が出され
れば、一時保留硬貨を機体1から自由に取出せる返却箱
9に放出して返却できるようにしている。
一方、出金時においては、金種別硬貨収納繰出装置8
から繰出した硬貨をシュート13を通じてばら状態で投出
するか、例えば予め包装装置14で包装して棒金収納投出
装置17に収納しておいた棒金を棒金取出口19に投出する
ようにしている。
次に、硬貨保留振分装置6の動作を説明する。
待機状態では、切換体42が第1図(a)の第1保留位
置にあって、切換体42の枠部43でシュート41の底面を閉
鎖しており、一時保留部45の底面がシャッタ48で閉鎖さ
れている。
そして、前述の入金時において、硬貨通路3の識別手
段26で所定外の硬貨と識別されて排除口27から排除され
た硬貨はシュート41を通じて切換体42の枠部43上に載
る。
その硬貨通路3から排除された硬貨で偽貨であった場
合には、モータMの駆動により切換体42が左方向へ移動
されて第1図(b)の第1振分位置に移動し、枠部43上
に載っていた偽貨が切換体42の補助シュート部44を通じ
て機体1から自由に取出せる返却箱54に放出されて返却
できるようにし、その後、モータMの逆転駆動により切
換体42が右方向へ移動して第1図(a)の第1保留位置
に戻る。
また、硬貨通路3から排除された硬貨が汚損貨であっ
た場合には、モータMの駆動により切換体42が右方向へ
移動されて第1図(c)の第2保留位置に移動し、枠部
43上に載っていた汚損貨が切換体42の一時保留部45に放
出されてこの一時保留部45の底面を閉鎖するシャッタ48
上に保留され、その後、モータMの逆転駆動により切換
体42が左方向へ移動されて第1図(a)の第1保留位置
に戻る。なお、切換体42の一時保留部45には投入された
全ての入金硬貨の識別が完了するまで汚損貨が保留され
ることになり、硬貨通路3から汚損貨が排除される度に
収納して一括保留する。なお、硬貨通路3上では所定外
の硬貨が排除されるのと同時にストッパ32がソレノイド
33によって作動され、排除される該当硬貨の次の後続硬
貨を停止させる。そして、識別手段26内に停止している
硬貨の識別をやり直すために搬送ベルト25を一旦逆転さ
せて硬貨を回転円盤22上へ戻した後に、硬貨の識別処理
が再開されるようになっており、この処理の間に前述し
た切換体42の各処理が行なわれるようになっている。
そして、入金処理を継続していって投入されたれ全て
の入金硬貨が識別されて分類保留や排除等の処理が完了
した後、入金キャンセルの指示が出された場合には、モ
ータMが駆動されて切換体42が左方向へ移動されるとと
もに、ソレノイド50が作動されてれストッパ体51が上昇
され、このストッパ体51の一方のストッパ片52aに切換
体42のシャッタ48の一方の突起49aが係合することによ
り、左方向に移動する切換体42に対してシャッタ48を置
き去りにし、切換体42の一時保留部45の底面が返却箱55
上に臨んで開放され、シャッタ48上に載っていた汚損貨
が機体1から自由に取出せる返却箱55へ放出されて返却
できるようにしている。
その後、モータMの逆転駆動により切換体42が右方向
へ移動されて第1図(a)の第1保留位置に戻るが、こ
のときシャッタ48の閉鎖動作が行われるようになってお
り、この閉鎖動作は、ストッパ体51が上昇した状態のま
ま切換体42を右方向へ移動させることにより、シャッタ
48の突起49aがストッパ体51の他方のストッパ片52bに当
接し、右方向へ移動する切換体42に対してシャッタ48を
置き去りにし、切換体48の一時保留部45の底面をシャッ
タ48で閉鎖させ、第1図(a)の第1保留位置に戻った
後にストッパ体51を下降させるか、または、第1図
(c)の第2保留位置まで切換体42を移動させることに
より、シャッタ48の突起49bをストッパ53に当てて、一
時保留部45の底面をシャッタ48で閉鎖させるようにす
る。
一方、入金指示が出された場合には、モータMが駆動
されて切換体42が左方向へ移動されるとともに、この切
換体42が所定距離移動した時点(例えばセンサS1が切
換体42の遮光板58で遮光されてオフした時点)でソレノ
イド50が作動されてストッパ体51が上昇され、このスト
ッパ体51のストッパ片52aに切換体42のシャッタ48の他
方の突起49bが係合することにより、左方向に移動する
切換体42に対してシャッタ48を置き去りにし、切換体42
の一時保留部45の底面が収納箱56上に臨んで開放され、
シャッタ48上に載っていた汚損貨が機体1内に収容され
て通常は取出せない収納箱56へ放出されて収納するよう
にしている。
その後は、上述のように、シャッタ48の閉鎖動作が行
われ、切換体42が第1図(a)の第1保留位置に戻る。
以上のように、シュート41に排除された所定外の硬貨
を切換体42の枠部43上に保留することにより、この硬貨
が偽貨の場合に切換体42を第1振分位置に移動させてそ
の偽貨を補助シュート部44を通じて返却箱54へ返却する
ことができるとともに、硬貨が汚損貨の場合に切換体42
を第2保留位置に移動させてその汚損貨を一時保留部45
に一時保留した後、最終的な入金指示または返却指示に
応じて切換体42の一時保留部45に一時保留した硬貨を収
納箱56に収納または返却箱55へ返却することができる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、シュートに排除される所定外の硬貨
を切換体の枠部上に保留し、この硬貨に応じて切換体の
補助シュートを通じて第1振分箇所に振分けるか、切換
体の一時保留部に振分けて一時保留した後、この切換体
の第1保留部に保留した硬貨を第2または第3保留箇所
へ振分けることができるため、例えばシュートに排除さ
れた所定外の硬貨が偽貨の場合には返却側へ振分けると
ともに、汚損貨の場合には取込側へ振分けて再度一時保
留しておき、最終的な入金指示または返却指示に応じて
一時保留した汚損貨を返却側と取込側に振分けるように
することができ、簡単な機構で汚損貨の取込みが可能と
なり、各箇所への硬貨の振分も確実に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)(c)(d)(e)は本考案の一実
施例を示す硬貨保留振分装置の断面図、第2図は制御部
のブロック図、第3図は硬貨保留振分装置を適用した硬
貨入金機の一例として示す硬貨入出金機の正面方向から
見た断面図、第4図はその側面方向から見た断面図、第
5図は硬貨通路部分の平面図である。 6……硬貨保留振分装置、41……シュート、42……切換
体、43……枠部、44……補助シュート部、45……一時保
留部、48……シャッタ、50……シャッタ係止手段として
のソレノイド、57……切換体位置検知手段。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬貨を1枚ずつ識別して所定の硬貨を取込
    み、所定外の硬貨を排除する硬貨入金機において、 所定外の硬貨が排除されてくるシュートと、 このシュートの底面を閉鎖可能とする枠部を有し、この
    枠部の一側には少なくとも上下面が開放状態となった補
    助シュート部が形成されているとともに、枠部の他側に
    は上下面が開放状態で周囲が包囲状態となった一時保留
    部が形成され、補助シュート部および一時保留部が配列
    される方向にスライド移動可能に設けられ、かつ、一時
    保留部の底面にそのスライド移動方向と同じ方向に摺動
    して底面を開閉するシャッタが設けられた切換体と、 電気的に作動されて前記切換体のシャッタに係合可能と
    し、スライド移動する切換体に対してシャッタを置き去
    りにさせるシャッタ係止手段と、 前記切換体の枠部が前記シュートの底面を閉鎖した第1
    保留位置、シュートの下に切換体の補助シュート部が位
    置する第1振分位置、シュートの下に切換体の一時保留
    部が位置する第2保留位置、前記各位置以外で一時保留
    部内の硬貨を互いに異なる2箇所に放出する第2振分位
    置および第3振分位置をそれぞれ検知する切換体位置検
    知手段と を具備したことを特徴とする硬貨入金機における硬貨保
    留振分装置。
JP1531590U 1990-02-19 1990-02-19 硬貨入金機における硬貨保留振分装置 Expired - Lifetime JP2502625Y2 (ja)

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JPH03107780U JPH03107780U (ja) 1991-11-06
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JP1531590U Expired - Lifetime JP2502625Y2 (ja) 1990-02-19 1990-02-19 硬貨入金機における硬貨保留振分装置

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