JP2502048B2 - 液圧動力装置用制御装置 - Google Patents

液圧動力装置用制御装置

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JP2502048B2
JP2502048B2 JP59119715A JP11971584A JP2502048B2 JP 2502048 B2 JP2502048 B2 JP 2502048B2 JP 59119715 A JP59119715 A JP 59119715A JP 11971584 A JP11971584 A JP 11971584A JP 2502048 B2 JP2502048 B2 JP 2502048B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般に、押しのけ容積を変えることのでき
る膨脹可能な回転チャンバ装置(即ち、可変容量形のポ
ンプおよびモータ)、特に、新規で独特な操作性能を有
する該装置のための制御装置に関する。
油圧モータは、比較的低い軸速度でかなりな量の動力
が供給されねばならない多くの用途に使用される。代表
的な使用例は、ウインチの駆動装置、農耕用および土工
用の機械類の駆動装置、プロペラ駆動装置および大型機
械の回転駆動装置を含む。
一般的に言えば、モータを駆動する液圧流体の流量お
よび圧力を夫々制御することにより油圧モータの出力特
性(即ち、軸の速度およびトルク)を制御することが可
能である。この型式の制御の単純な形態は、ハードウエ
アおよび動力の点で不経済であり、所望の制御目的さえ
も満足し得ない。例えば、この種類の制御装置は、モー
タへの液圧流体動力管路に別の圧力制御装置および流量
制御装置を備え、圧力および流量の制御は、これ等の装
置で遂行される。その上、これ等の制御装置の代表的な
操作は、制御作用を行うように計算された電気流体式機
械的装置によって行われるが、得られる装置の遂行レベ
ルは、所望の制御目的を達成できないか、または費用の
点で有効でない。一層複雑な形態は、高価なサーボ弁と
制御装置および/または特別な型式のポンプと制御装置
を必要とする。
ある型式の油圧モータは、モータの特性を機械的に調
節する装置を備えている。2つの重要な型式は、ラジア
ルピストン型と、アキシャルピストン型である。これ等
の各々では、出力軸の回転に対する押しのけ容積の比
は、所定の範囲内で任意の所望の比を与えるように該所
要の範囲にわたり機械的に調節可能である。換言すれ
ば、これ等は、可変容量形モータである。制御装置は、
連続的な制御性能が得られるように連続的な調節を行う
ようにこれ等のモータに組合される。換言すれば、該モ
ータの機械的な調節機構は、出力軸におけるシリンダの
ピストンの機械的な力の拡大率を調節可能である。機械
的な力の拡大率が増加する際、軸の回転に対する押しの
け容積の比も増加し、一定の圧力および流量では、機械
的な力の拡大率が増加すると、出力軸トルクが増大し出
力軸速度が低下する。同様に、機械的な力の拡大率が減
少する際、軸の回転に対する押しのけ容積の比も減少
し、一定の圧力および流量では、機械的な力の拡大率が
減少すると、出力軸のトルクが低減し、出力軸速度が上
昇する。下記の説明では、「機械的な力の拡大率」は、
この意味で使用される。
アキシャル型油圧モータでは、機械的な力の拡大率
は、モータ出力軸へシリンダピストンを結合する斜板に
よって調節される。該斜板の角度は、シリンダ内のピス
トンの行程とモータ軸の軸線との間の関係を調節しこれ
により機械的な力の拡大率を調節するために調節可能で
ある。ラジアルシリンダ型モータでは、機械的な力の拡
大率を調節する一構造は、シリンダのピストンと出力軸
との間の調節可能な偏心結合手段によるものである。モ
ータ出力軸のまわりの偏心軸の偏心度は、機械的な力の
拡大率に対応する変化を与えるようにある範囲にわたっ
て調節される。ラジアルシリンダおよびアキシャルシリ
ンダのモータの両者では、出力軸速度は本来、所定の機
械的な力の拡大率においては、モータへの加圧された液
圧流体動力の体積流量に直接比例する。
ラジアルピストンモータの特に良い例は、本発明の好
適実施例において使用されているもので、1974年8月13
日に発行された米国特許第3,828,400号に開示されてい
る。該特許のモータは、商品名スタッファ(Staffa)の
下で市販され、他の製造業者によって大巾に真似られる
状態になる程著しい商業的成功を収めた。米国特許第3,
828,400号に示された型式のモータでは、リングの形状
の偏心輪は、出力軸のまわりに配置される。ラジアルシ
リンダ内のピストンは、連接棒を介して偏心輪に結合さ
れ、該連接棒の半径方向内側端部は、偏心輪の半径方向
外側面に置かれるスリッパを有している。該偏心輪は、
出力軸に回転可能に結合されるが、偏心度を変更するた
めに出力軸の半径方向へ一体として変位可能なように出
力軸とキー結合される。偏心輪の半径方向の調節は、出
力軸の半径方向ボア内に位置し偏心輪の内周に対して作
用する油圧作動の制御ピストンによって行われる。
この型式のモータの制御装置では、電気制御の油圧弁
が、制御ピストンへの液圧制御流体の供給を制御しこれ
により偏心輪の位置を調節するように制御ピストンに結
合される。
実際的な事として、大部分のモータの用途には、一定
の定常状態運転モードは有り得ない、従って、モータの
調節制御は、本質的に不可欠である。油圧モータに対
し、一般に使用される2つの独立の制御パラメータは、
流量および圧力である。勿論、これ等の2つの特定のパ
ラメータは、速度、トルクおよび馬力を含むその他のパ
ラメータに関連し、既知の数式が、これ等の関係を規定
することが認められる。例えば、出力軸の馬力は、出力
軸の速度と、出力軸のトルクとの積に等しい。モータの
馬力出力は、モータへの馬力入力掛ける効率に等しい。
油圧モータ装置では、この効率は、極めて高い。圧力掛
ける流量の積が油圧モータへの入力馬力に等しいため、
出力軸の速度と、モータへの液圧動力流体の圧力とは、
モータの馬力出力を制御するために監視しかつ調節する
のが可能な2つの独立のパラメータである。
制御を必要とする多くの用途では、所定の範囲内で負
荷が変化するにも拘らず設定された出力軸速度を維持す
るように作用できる無限に変化できる速度制御、または
所定の範囲にわたり変化する負荷に対し一定の馬力出力
を維持するように作用できる定馬力制御のいづれかを与
えることが望ましい。
本発明は、新規で独特な方法でこれ等の両性能を具現
する油圧モータ制御装置を構成する。該制御装置は、所
定の負荷範囲内でモータ出力軸の所望の設定速度を維持
することができるが該所定の範囲を越える負荷の増大に
応答して定馬力運転モードを取る作動特性を有してい
る。所望のパラメータ、ここに開示される実施例では速
度および圧力、を設定するために調節可能な制御回路が
設けられ、他の制御回路が、これ等のパラメータに対す
る最高限界を設定するために付加的に設けられる。
一般に、所定の速度を設定した場合、特定の範囲で負
荷が変化しても、圧力が上下して該特定の範囲内の負荷
の増減を処理することができるため、モータの押しのけ
容積の調節を要することなくモータは駆動可能である。
一方、軸速度のある初期上昇を生じさせる変動があれ
ば、該初期の速度上昇は、制御回路を介してモータの押
しのけ容積を適当な量に増加することにより軸速度を設
定速度に戻すように有効に作用する。押しのけ容積の増
大は、潜在的にモータの機械的な力の拡大率の増大を伴
うにしても、該拡大率の増大は、圧力が適当なレベルで
安定化するため、モータの負荷に調和しないことはな
い。換言すれば機械的な力の拡大率の増大は、それ自体
がモータのトルク出力を増大する傾向を有するにして
も、最終圧力は、所望の速度を維持するために増大した
押しのけ容積でのモータ負荷に適当のものである。
他方では、モータの負荷が設定速度でモータが駆動可
能な範囲の負荷の最大値を越えて増大すれば、制御は定
馬力モードで作動する。正確にいえば如何に制御が定馬
力操作に到達するかは、特定の制御電子回路(これ等の
較正および調節を含む)および負荷の増大の正確な性質
を含む幾つかの要素に依存する。負荷の増大は、初期の
圧力上昇および/または速度低下として反映される。後
に説明する特定の電子制御回路では、制御は、少なくと
も最初は負荷の増大に応答して、速度制御モードが定馬
力モードに入る前に、押しのけ容積の減少を指令する電
子回路により速度制御運転モードを維持しようとする。
ある種の負荷変化に対しては、モータの押しのけ容積
の減少が確かに起り、これにより軸速度を上昇させ初期
の速度低下を修正する。速度の修正を目的とするこの最
初の調節は、増大する負荷に対して必要なトルクを増大
させるために機械的な力の拡大率を誤った方向に減少さ
せる。負荷の増大は、モータの機械的な力の拡大率が減
少しなくても、代表的な圧力を上昇させるため、速度調
節を目的とするモータの機械的な力の拡大率のいくらか
の最初の低下は、圧力の上昇度を増加するために有効で
あり、従って、圧力の上昇は、機械的な力の拡大率の低
下が行われなかった場合よりも一層急速である。設定圧
力レベルに等しくなるか、または該レベルを越えると
き、制御は、それまでの定速度出力を与える「速度制
御」モードから定馬力出力を与える新しい「馬力制御」
モードに移る。
一層極端な負荷の変化がある場合には、機械的な力の
拡大率を調節する応答性は、定馬力モードが取って代わ
る前に何らかの実際の押しのけ容積の低減を引き起す程
充分に早くはない。そのような一層極端な負荷の変化
は、定馬力制御モードが殆んど瞬間的な有効になるよう
な圧力上昇を生じ、従って、機械的な力の拡大率は、押
しのけ容積の如何なる最初の低減も行うことなしに全押
しのけ容積の方向へ直ちに調節され始める。
定馬力制御モードでは、機械的な力の拡大率は、その
修正が速度低下を修正するのに誤った方向であるにして
も、増大される。圧力が所定の設定圧力レベル(調節可
能な圧力設定制御回路によって設定されるような)に維
持されるか、または該レベル以上にある限り、モータの
機械的な力の拡大率は、モータ出力軸に増大するトルク
を与える目的で増大し続ける。換言すれば、定馬力制御
モードは、速度制御モードに優先し、モータ速度が定出
力馬力を与える大きなモータ負荷を克服するに十分なト
ルクが発生するレベルに低下するのを可能にし、次に、
一旦十分なモータトルクが与えられると、速度は安定化
し、押しのけ容積の一層の増大は、なされない。次に、
負荷が低減し始めると、モータの軸速度は、モータが定
馬力出力を与える状態で設定速度に向って戻るように上
昇し、これにより、モータは設定速度よりも低い所定の
トルクを与えることができる最高速度で運転される。負
荷がその最初のレベルまたはそれより低いレベルになっ
たとすれば、制御は、軸速度が設定速度に等しくなる
と、速度制御モードに戻る。
負荷が低下する代りに、負荷が最大値まで継続して増
大し、モータが依然として設定圧力で要求を満たすこと
ができなければ、モータは停止する。
本発明に従い油圧モータと組合される制御装置の好適
形態では、調節可能な速度および圧力の設定用制御回路
が、オペレータによって使用されるために設けられる。
また、内部の指令限界が定めるように、予め設定される
最高圧力限界と、予め設定される最高速度限界とは、オ
ペレータが近接できないように制御装置に設けられ、該
指令限界は、それを越えようとするその他の指令に優
り、従って、実際の圧力および速度は、モータの機械的
な定格またはモータの特定の用途での低い定格に常に限
られる。
要約すると、上述の型式の可変容量形モータの一実施
例に適用される本発明の制御装置は、可変制御弁を制御
する電子制御回路を備え、該可変制御弁は、油圧モータ
の機械的な力の拡大率を制御するための油圧作動制御ピ
ストンを制御する。該電子制御回路は、モータと組合さ
れた変換器ないしセンサーから入力信号を受取る。1つ
のセンサーは、システムにおける流体圧力を検知する圧
力変換器である。他のセンサーは、モータの軸速度を検
知するタコメータである。これ等のセンサーと、これ等
に組合された調整用回路とは、夫々圧力および速度を表
わす信号を発生し、該電子制御回路は、可変制御弁を制
御する際にこれ等の信号により作動する。
ここに開示される実施例では、オペレータによって制
御可能な速度および圧力の設定手段は、所望の速度と負
荷を示す圧力を表わす夫々の信号を確定するように調節
可能なポテンシオメータを夫々有している。制御装置を
操作する人のために速度制御設定方法は、速度という言
葉でラベルを付けられ、圧力制御設定方法は、通常、圧
力という言葉でラベルを付けられる。所定の流量および
押しのけ容積での圧力がトルクおよび馬力を示すため、
圧力とは異なるパラメータのラベルを付けられた制御回
路を、負荷設定制御を行うためにオペレータに表示する
ことができる。
また、最高圧力限界および最高速度限界の制御回路
も、ここに開示される好適実施例ではポテンシオメータ
であり、それ等は許容可能な最高の圧力および速度を夫
々定める。この電子制御回路は、たとえ他の信号が異な
る指令をしても、モータがこれ等のポテンシオメータに
設定される許可可能な最高レベルより上の圧力または速
度を越えるのを阻止することができる。
電子制御回路は、速度制御ループおよび圧力制御ルー
プに構成組織され、これ等の両ループは、フィードバッ
ク閉ループの性質のものであり、検知された速度および
圧力の信号を受取り、それにより可変制御弁、従ってモ
ータの機械的な力の拡大率を制御するようにオテンシオ
メータの速度設定値および圧力設定値とある関係をもっ
て作用する。しかしながら、2つのループは、上述の様
に相互作用を有し、これにより、制御は、ある運転条件
の下で1つのループから他のループへ転移し、従って、
あるときには、速度制御ループは、圧力制御ループを除
外して制御を行う。一方、他のときには、圧力制御ルー
プは速度制御ループを除外して制御を行う。また、指令
位置への可変制御弁の最良の対応を保証するために可変
制御弁のまわりにもう一つの小さいループがある。
制御電子回路の構成は、ある個々の構成要素の値を単
に変更することにより、その基本的なデザインが異なる
寸法のモータに適合可能となるようなものである。ま
た、該電子制御装置は、新しいモータと共に新しい装置
として、または既存のモータにおける既存の制御装置を
置換えるものとして、使用するようにユニット化可能な
ように構成される。
また、好適実施例は、二方向のモータの運転および制
御を行うことのできる利点を有している。好適実施例で
は、この性能は、モータポートを横切って結合され圧力
変換器と組合わされたシャトル弁によって達成され、従
って、制御装置の作用は、流れの方向に関係なく有効で
ある。油圧回路および制御装置のこの構成の付随的な側
面は、モータがオーバランすれば、該制御装置がモータ
を遅くするように作用する潜在的能力をもっていること
である。
油圧モータが使用される多くの用途では、一定の負荷
を要求しない。例えば、船の錨用ウインチを考察する。
錨を揚げる最初の操作は、錨および繰出し綱の慣性力
と、これ等に作用する何らかの抵抗力とに打勝つために
最大トルクを必要とする。錨の引揚げが始まると、トル
クの大きさは、一般的に減少する。トルクの大きさが減
少するために、速度は、許容可能な最高巻取り速度に達
するまで定馬力曲線に沿って上昇可能である。従来の型
式の手動制御では、錨を最小時間で巻取るように制御装
置を手で満足できるように調節することは、殆んど不可
能である。本発明では、所望の速度限界内で最高巻取り
速度を保証しながら巻取り時間を最小にすることができ
る。
本発明の上述の特徴は、利点および利益は、付加的な
ものと共に、添付図面を参照する下記の説明によって明
瞭になる。該図面は、本発明を実施するのに現在考えら
れる最良の態様による本発明の好適実施例を示す。
第1図、第2図、第3図は、油圧モータに適用した場
合に本発明に使用される油圧モータ10の好適実施例を示
す。モータ10は、上述の米国特許第3,828,400号に示さ
れたものとほぼ同様である。モータ10は、モータ本体に
適当に配列された軸受14に支承された軸12を有し、該軸
の出力は、第2図で見て右端にある。
複数のシリンダ16は、モータ本体のまわりに放射状に
配置され、図示の実施例では、5つのそのような放射状
シリンダがある。ピストン18は、各シリンダ16内で往復
運動するように配置される。各ピストン18の軸との作動
可能な結合部は、連接棒20を有している。該連接棒の半
径方向外側端部は、ピストンとのボール、ソケット型結
合部を有し、内側端部は、偏心輪22の外周に対して位置
する弧状スリッパで終る。偏心輪22は、円形の外径を有
する環状の形状のものである。該偏心輪は、制御ピスト
ン24,26によって軸12に作用可能に結合され、ピストン2
4,26は、2列の軸受14の間で軸方向に横たわる軸12の中
央拡大部分の直径方向対向側に配置される。該制御ピス
トンは、軸のシリンダボアに嵌入し、偏心輪の内周と係
合するキー係合部27を有する。該偏心輪自体は、第3図
に示すキー28によって与えられるように軸12に回転可能
にキー止めされる。ピストン24,26を軸12の半径方向外
方へ付勢するためにピストン24,26に関連してばねが使
用されてもよい。しかしながら、これから明らかになる
ように、ピストンの位置を制御するために油圧制御が利
用される。
ピストン24,26を収容するシリンダボアへの液圧流体
の適当な制御により、シリンダボア内のピストンの相対
的な位置を変えそれにより、それ等と一体となって偏心
輪22を軸12上で半径方向に動かし軸に対する偏心輪の偏
心度を対応して変更することが可能である。偏心度は、
モータの機械的な力の拡大率を定め、偏心度が増加する
と、機械的な力の拡大率が増大する。増大する機械的な
力の拡大率は、一層大きい押しのけ容積を生じ、従っ
て、モータへの流れの単位容量当りの軸の回転量は、低
減する。換言すれば、モータへの動力流体の所定の流量
および圧力に対しては、偏心度を増加することによって
生じる増大する機械的な力の拡大率は、モータのトルク
を増大させるが軸速度を低減させる。同様に、機械的な
力の拡大率が低減すると、一層少い押しのけ容積を生
じ、所定の流量および圧力に対し軸速度が増大しトルク
が減少する。
このモータの一層の詳細は上述の米国特許を参照する
ことによって得られるから、ここではこのモータの構造
の付加的な特徴は、第1図で見てモータの左端に適当な
分配弁30を有し、この弁は符号32,34で示されるモータ
の油圧ポートに放射状シリンダを選択的に結合すること
を述べる程度にのみとどめる。また、モータは、ピスト
ン24,26を制御するための油圧制御ポート36,38を有し、
外制御ポートから制御ピストンを収容するシリンダボア
への流体の連通は、適当なリングと、軸のボアとによっ
て与えられることを述べておく。また、好適実施例での
制御ピストンの構造の細部は、米国特許第3,828,400号
に示されるものと正確に同じものでなくてもよく、ピス
トンは、同一または異なる面積および/またはばねを有
してもよいことを指摘しておく。好ましくは、ばねの力
は、偏心輪が全押しのけ容積まで付勢されるように定め
られる。
第4図は、モータ10に使用される本発明の油圧回路の
好適実施例の概要を示す。この回路は、モータ10のポー
ト32,34に管路42,44で結合される液圧動力流体の流量供
給源40を備えている。該供給源は、二方向性モータ運転
を与えるため二方向性である。管路42,44は、その入口
が管路42,44に夫々T形結合されその出口が可変制御弁4
8に管路50で結合されるシャトル弁46によって接続され
る。
弁48は、偏心度を偏向するようにモータのピストン2
4,26を制御する。好適な制御弁は、ソレノイド作動ばね
復帰の四方比例制御弁として示され、概要図で示される
例示された状態は、定常状態制御位置にある弁を示す。
該弁のPポート即ち圧力ポートは、管路50に結合され
る。Tポート即ちタンクポートは、管路52を介してタン
クに結合される。AポートおよびBポートは、油圧管路
54,56を介して夫々制御ポート36,38に結合される。
圧力変換器58は、管路50にT形結合される検知ポート
60を有している。該圧力変換器は、管路50に依存する圧
力を表わす電気出力信号を与える。管路50はシャトル弁
46によって管路42,44の内の圧力の高い方の管路に結合
されるため、該圧力変換器の出力信号は、モータ出力軸
の動力を供給するモータのピストン16に作用する流体動
力圧力を表わしており、従って、モータの駆動方向に関
係なくモータの負荷を表わしている。圧力信号出力は、
モータポート32,34を横切る実際の圧力に対して適当な
相互関係にある。
また、軸の速度を表わす信号が発生される。これに行
うための便利な装置は、該信号を与えるためにモータ出
力軸と作用可能に結合されるタコメータ62である。圧力
変換器およびタコメータによって与えられる電気信号
は、弁48の作用、従ってモータ偏心輪の作用を制御する
ように、如何に説明する第5図、第6図の電気的制御回
路において利用される。この目的のため、該電気的制御
回路は、弁48のソレノイド64に制御信号を与え、所定の
制限を伴なうモータの作動を指令するために弁48のスプ
ールの指令位置を制御する。特に、弁スプールは、一方
向に変位してモータの機械的な力の拡大率を増大し、反
対方向に変位して機械的な力の拡大率を減少する。例示
される概略図では、任意の位置から左へスプールが変位
すると、機械的な力の拡大率が減少し、一方、任意の位
置から左へスプールが変位すると、機械的な力の拡大率
が増大する。
好適実施例では、付加的な小さいフィードバックルー
プが、弁48自体のまわりに設けられる。この閉制御ルー
プのフィードバックセンサーは、線形可変差動変圧器65
(LVDT)によって与えられ、該差動変圧器は、スプール
の実際の位置を検知して、実際のスプール位置と指令さ
れた位置との一致を保証するように閉ループ制御に利用
されるフィードバック信号を与える。
弁48に好ましい制御弁は、本発明の譲受人のダブルエ
ープロダクツ社(Double A Products Company)により
「シリーズ3比例制御弁」として製造される比例切換弁
である。
第5図は、該制御回路の全体的なブロック図を示す。
該ブロック図は、本発明の一般的な原理を表わすことを
意図していることが認められ、制御回路が特定の態様で
述べられていることによって本発明の範囲に制限を加え
るものと解釈すべきでなく、本発明の範囲は特許請求の
範囲によって限定されるものである。
既に述べられた第5図に現われる構成要素は、同一の
符号で示される。これ等は、モータ10と、制御弁48と、
圧力変換器58と、タコメータ62とを含む。第5図の全体
的な外観から明らかなように、該制御回路は、閉ループ
の性質のものであり、その中では、モータ速度および液
圧流体の圧力の両者が検知されて制御に使用される。
圧力信号コンディショナー回路66は、圧力変換器58に
組合わされ、速度信号コンディショナー回路68は、タコ
メータ62に組合わされる。夫々のコンディショナー回路
は、制御電子回路によって使用する夫々の信号を調整す
る作用を行う。調整された圧力信号は、加算結合点(ジ
ャンクション)70の減算入力に供給され、一方、調整さ
れたタコメータ信号は、1つのブロック(後に説明され
る)に供給される。
制御回路は圧力および速度を設定する入力を有するこ
とは、前に述べた。これ等の入力は、夫々符号74,76で
第5図に示される。圧力設定信号は、圧力制限回路78に
入力として供給され、圧力制限回路の出力は、加算ジャ
ンクション70の加算入力に供給される。加算ジャンクシ
ョン70は、圧力制御増巾器82に入力として供給する出力
信号を80に発生するように作用する。次に、圧力制御増
巾器82は、優先順位選定回路86に供給される出力信号を
84に発生する。速度設定信号76は、速度制限回路87に供
給される。速度制限回路の出力は、優先順位選定回路86
に88において供給される。
付加的な信号入力が、圧力制限回路78および速度制限
回路87の各々に夫夫付加されることが認められる。前者
に対しては、それは、圧力制限信号94であり、後者に対
しては、それは、速度制限信号96である。これ等の2つ
の信号94,96は、制御回路のオペレータが触れられない
ように制御回路内に予め設定される。換言すれば、調節
可能に設定できる信号94,96は、オペレータまたは制御
回路が異なる具合に指令することを試みても越えること
のできない限界を確定する。これ等の限界の詳細と、モ
ータに関係するこれ等の限界の重要性とは、下記の詳細
な説明で明らかになるであろう。
回路86からの出力信号は、制御増巾器92に供給され、
増巾器92は、もう一つの加算ジャンクション100の加算
入力に出力を98において供給する。調整されたタコメー
タ信号は、回路92にフィードバックされる。このもう一
つの加算ジャンクション100は、上述の弁48の閉ループ
制御回路と組合わされる。加算ジャンクション100から
の出力信号は、弁48を精密に制御するための指令として
102において供給される。
この点において、モータの機械的な力の拡大率の調節
に第5図に示される制御線図の作用が関係することが認
められる。
該ブロック図は、制御弁48のまわりのフィードバック
ループに加えて、2つのフィードバックループを示す。
これ等の2つのループは、速度制御ループと、圧力制御
ループとである。
速度制御ループは、コンディショナー回路68によって
調整されて回路92に供給されるタコメータ62からのフィ
ードバックを有する。速度制御運転モードの際、調整さ
れた速度フィードバック信号が比較される回路92への指
令入力信号は、速度制限回路87からのものである。該指
令入力信号は、速度制限信号96によって制限されなけれ
ば、速度設定信号76である。従って、速度制御モードで
は、速度設定信号76は、モータに対する所望の指令速度
を確定し、閉速度制御ループは、速度制限信号96がモー
タ速度を制限するように作用するに至らなければ、軸速
度を指令速度に調節するように有効に働く。これと異な
り制御回路がより早い速度を指令すれば、速度制限信号
はモータ速度を予め設定された最高速度に制限するよう
に作用するに至る。
制御回路が速度制御モードで作用しているとき、ある
条件の変化は、制御回路を定馬力制御運転モードに転移
させる。定馬力モードでは、圧力制御ループは、速度制
御ループから優先順位を得て定馬力運転を行うが、これ
から詳細に説明される開示された制御回路の実施例で
は、定馬力モードのある運転の態様において2つの制御
ループ間にある相互作用が存在する。
圧力制御ループは、圧力変換器58と、コンディショナ
ー回路66から加算ジャンクション70への調整された圧力
信号とを有している。線路80における圧力制御増巾器82
への指令入力信号は、調整された圧力信号を圧力制限回
路78からの出力信号と比較することによって発生する。
圧力制限信号94によって制限されなければ、回路78から
加算ジャンクション70への指令入力信号は、圧力設定信
号74である。圧力制御増巾器82は、80における入力信号
を受けて作動し、次に、対応する出力信号を線路84に発
生し、該出力信号は、優先順位選定回路86の入力の1つ
に供給される。
圧力ループが優先順位を有するとき、優先順位選定回
路は、速度制限回路87からの信号を無視し代りに圧力制
御増巾器82からの信号を回路92への入力として使用する
ように作用する。圧力ループおよび速度ループは、ある
所定の時間的瞬間における作用目的に対して、いづれが
優先順位を有するかについて相互に排他的であるが、制
御ハードウエアのある部分は、両運転モードにおいて共
通して積極的に使用される。
正に、2つのループの間の差異は、次のように認めら
れる。速度ループが優先順位を有するとき、線路84の信
号は、モータを制御する制御目的に対して無視され、圧
力ループが優先順位を有するとき、速度設定信号は、制
御目的に対して無視され、いづれの場合にも、ある所定
の時間的瞬間に特定のいづれのループが優先順位を有す
るかに関係なく、制御回路が圧力および速度の限界を越
えようとすれば、常に圧力制限信号94および速度制限信
号96が圧力および速度を夫々制限するように作用するで
あろうということが認められる。換言すれば、該制御回
路の作用中の全てのときにおいて、1つの信号が、線路
84に現われ、1つの信号が、線路88に現われると見做さ
れる。優先順位選定回路は、当面の制御目的に対してこ
れ等のいづれのものが無視されて、いづれのものが無視
されないかを定めるように働く。
制御装置の作用を説明する目的のため、モータ10は、
速度設定信号76によって確定された設定速度で回転し、
制御回路は、速度制御モードで作動していると仮定す
る。設定速度のある範囲内の負荷変動に対し、制御回路
は、モータの押しのけ容積の調節を行わず、この負荷変
化は、単に対応する圧力変化によって満たされる。この
圧力変化がモータ軸速度の初期の増大を生じる様なもの
であれば、速度制御ループを介してフィードバックされ
るタコメータ信号は、初期の速度の上昇を示す。これ
は、90における指令信号を変更し、その結果、制御増巾
器92は、モータの押しのけ容積が増大するように弁48を
調節する。これは、軸速度を所望の設定速度に戻すよう
に調節する。速度の修正の必要性に応答するモータの機
械的な力の拡大率の増大は、モータの負荷と調和しない
ことはない。何故なら、圧力は、設定速度が維持された
まま増大した機械的な力の拡大率において負荷に適合す
る適当なレベルに最終的になるからである。換言すれ
ば、機械的な力の拡大率の増大は、それ自体潜在的なモ
ータのトルク出力を増大する傾向を持っているとして
も、軸速度は設定速度に調節されながら、最終的な圧力
は、増大された押しのけ容積においてモータ負荷に適当
なものであるであろう。従って、このような変化の下で
は、圧力制御ループは、全く効果を持たず、制御回路
は、定馬力モードが作用するようになることなく、速度
制御モードに留まる。
他方では、モータが速度制御モードにおいて設定速度
で運転されているとき、モータが所定の馬力出力に対し
設定速度で供給可能な以上のモータ負荷の増大が生じた
なら、制御回路は、定馬力モードを求める。代表的に、
そのような負荷の増大は、初期の速度低下および/また
は圧力上昇として検知される。速度制御モードから定馬
力モードへの代表的な転移シーケンスは、圧力が上昇す
る前に、軸速度が低下してモータの機械的な力の拡大率
の調節を開始するようなものである。そのような状態で
は、速度制御ループは、少くとも最初に優先順位を保持
し、従って、タコメータによって検知される軸速度の初
期の低下に応答して、信号が、制御増巾器92に与えら
れ、増巾器92は、押しのけ容積を低減しそれにより速度
低下を妨げるべくモータの機械的な力の拡大率を減少し
始めるように制御弁48を操作する。速度調節の目的のた
めの機械的な力の拡大率における初期の減少は、増大さ
れる負荷によって生じる圧力上昇を増大し、従って、圧
力は、機械的な力の拡大率の減少が実際上生じない場合
に上昇するよりも一層急速に上昇する。更に極端な場合
には、速度制御モードから定馬力モードへの転移は、速
度修正のための押しのけ容積の何等の実際上の修正なし
に起る。
変換器58によって検知される圧力のレベルが、圧力設
定信号74および圧力制限信号94の低い方によって設定さ
れる圧力レベルに到達するか、または該レベルを越える
とき、制御は、速度制御ループから圧力制御ループへ転
移する。換言すれば、当面の制御の目的に対しては、線
路84における信号を選んで、線路88における信号が無視
される。この結果、弁48がモータの機械的な力の拡大率
を増大させるように、指令信号が制御増巾器92を介して
伝達される。この機械的な力の拡大率の増大は、速度低
下の修正のためには誤った方向のように見えるが、これ
は、正に最も適当な修正行為である。この表面的に逆効
果の行為を行う理由は、設定圧力に対応する定馬力曲線
に沿う運転によってモータに課される増大したトルクの
負荷を満たすに充分なトルクをモータが発生することを
可能にするためである。(これは、第7図を参照して後
に詳細に説明される。)望ましくは、増大された負荷
は、設定圧力においてモータが発生可能な最大トルク、
またはモータへの油圧供給源の供給能力のいづれをも超
過せず、従って、実際上モータが増大する負荷を動かす
に十分なトルクを発生する点にモータの機械的な力の拡
大率が到達するように調節される。
この点に到達すると、制御回路は、安定化し、モータ
の押しのけ容積は更に増大することはない。このとき、
負荷が低減し始めると、制御回路は、対応して押しのけ
容積を低減して出力軸に定馬力が得られるように速度を
対応して上昇させる作用を行う。設定速度が再度得られ
るレベルまで負荷が低減すれば、制御回路は、速度制御
モードに戻る。第6図に関連して説明される開示された
特定の実施例の電子回路機構の作用では、圧力制御ルー
プが、定馬力運転中に増大する負荷に応答して優先順位
を有し、一方、圧力制御ループおよび速度制御ループの
優先順位は、定馬力運転中に低減する負荷に応答して相
互作用する。従って、制御回路は、制御設定を行うこと
によって決まる予め設定された限界内での負荷変化に対
してモータ運転を常に最適化するように広い範囲にわた
り変化する負荷条件に適合する能力において重要な性能
を与えることが認められる。
従って、本発明は、オペレータの負荷変化に対する人
間的な反応に頼らず、1)速度に関係なく設定圧力にお
ける定馬力の維持、2)設定速度における定馬力運転の
無効化、3)圧力設定によって決まる定馬力限界内で無
限に変化し得る速度性能の維持、または4)負荷が過大
であれば、設定圧力に対する最大のトルクおよび押しの
け容積で停止に至ることに努める。
上述の説明は、速度制御モードから転移する際の制御
回路の作用を述べた。上述の説明は、定馬力モードの或
る説明を含むが、定馬力モードでの運転の際、制御回路
が如何に応答するかを述べることも適当である。
定馬力モードの運転では、モータは、設定圧力の関数
である特定の定馬力曲線に沿って作動する。十分な動力
が事実上、供給可能であると仮定すると、負荷の変化
は、設定圧力に対応する確定された定馬力曲線に沿う作
動点での変化としてのみ反映される。換言すれば、負荷
のトルクが低減すれば、モータ速度は増大し、またこの
逆に作動する。任意の所定の圧力制御定馬力曲線に対す
る限界は、一方ではモータの最大押しのけ容積によって
確定され、他方では速度設定値によって確定される。
モータが定馬力曲線上で運転され、モータの押しのけ
容積を増大し、これにより、機械的な力の拡大率を増加
するように調節がなされれば、また、機械的な力の拡大
率が最大に到達し、負荷が依然として過大であれば、そ
のときモータは、設定圧力で供給可能な最大トルクにお
いて停止する。
他の方向では、負荷のトルクが低減し、モータの押し
のけ容積を低減し、これにより、機械的な力の拡大率を
減少するように調節がなされれば、また、モータ速度が
速度設定信号76および速度信号限界96の低い方を越えれ
ば、そのときモータは、圧力制御運転モードから離れ
て、速度制御モードを再開し、押しのけ容積は、制御速
度に対する適当な設定値に置かれると共に圧力は適当な
レベルとなる。
第6図は、第5図のブロック図の特定の部分を反映す
る詳細な電子回路の概要図を示す。第6図の回路は、第
5図のブロックに対応して破線内にグループ分けされる
が、このグループ分けは、単に説明の目的および第5図
との本質的な整合性のためであり、本発明の範囲におけ
る任意の特定の制限を反映する様に解釈してはならな
い。該回路は、図示されない通常の電力源から給電され
る。
圧力変換器58の開示実施例は、ブリッジ型装置であ
り、該装置は、検知される圧力を表わすブリッジの対向
点を横切って出力信号を与えるように電気回路に接続さ
れる。該ブリッジのこれ等の対向点は、圧力信号コンデ
ィショナー回路66を形成する増巾器段110への入力とし
て作動可能に接続される。このコンディショニング回路
機構は、任意に与えられたシステム装置において圧力変
換器の適当な零点規正を与えるためにポテンシオメータ
112を有する零点調節装置を備えている。
加算ジャンクション70は、第6図に同様な符号を付け
た線路として示され、コンディショナー回路66の増巾器
段110の出力が、該加算ジャンクションないし加算線路
に接続される。
圧力制限回路78は、一対の増巾器段114,116を有し、
該段の出力は、夫々共通に接続される陰極を有する適当
な極性のダイオード118,120を介して一緒に結合され
る。ポテンシオメータ122を有する抵抗回路網は、該出
力を加算ジャンクション70に接続する。
圧力設定信号74は、段114の入口回路にあるポテンシ
オメータ124の設定により段114で発生される。圧力制限
信号94は、段116の入力回路にあるポテンシオメータ126
の設定により段116で発生される。
2つの該段の各々の出力信号は、入力回路の関連する
ポテンシオメータの設定によって確定される圧力に相当
する。従って、段114の信号出力は、ポテンシオメータ1
24で与えられる圧力設定信号ないし圧力制御信号を表わ
し、段116の信号出力は、ポテンシオメータ126で与えら
れる圧力制限信号を表わす。2つの段114,116を接続す
る図示の回路形状は、2つのポテンシオメータ124,126
の任意の所定の設定に対して加算ジャンクション70に供
給される実際の指令信号は実際上、一つの段を除外して
他の段によってのみ定められるようなものである。
特に、圧力制限回路78から加算ジャンクション70へ供
給される指令信号は、2つの段114,116からの2つの信
号の内圧力の低い方の大きさを表わす1つの信号であ
る。制御装置の通常の操作では、圧力制御設定(即ち、
信号74)は、圧力制限設定94よりも低い。初めに述べた
ように、圧力制限ポテンシオメータ126は、オペレータ
が触れることができないように制御回路内に物理的に配
置される。従って、圧力制限ポテンシオメータは、制御
回路が圧力制限値を越える圧力を示す指令信号を発生す
る際の限界として作用する。
ポテンシオメータ122は、ある特別な装置に含まれる
圧力に対する適当なスパン(即ち、範囲)を設定するた
めに圧力制限回路78からの指令信号の大きさの調整を行
う。
圧力制御増巾器82は、加算ジャンクション70の加算行
為が行われる入力を有する増巾器段130を備えている。
第6図の概要図では、加算ジャンクション70は、第5図
では要素として概略的に示されるが単一の点と考えられ
てもよいことが理解されるであろう。従って、これは、
第6図の符号70,80が該詳細な図の中で同一の線路を参
照している理由を説明している。
回路66からの調整されたフィードバック圧力信号と回
路78からの圧力指令信号との加算は、負のフィードバッ
クを構成する調整された圧力信号との代数学的加算であ
る。
また、第6図は、加算ジャンクション70へ信号を与え
るポテンシオメータ132を有する設定点調節回路を有す
ることを示している。また、ポテンシオメータ134の形
状の段に対する利得制御回路と、蓄電器136の形状のル
ープ補償要素と、出力増巾器段138とが、段130と組合わ
される。
速度制限回路87は、2つの増巾器段140,142を有して
いる。段140は、速度制限信号96を受取る。段142は、速
度設定信号76を受取る。速度制限信号および速度設定信
号は、増巾器段140,142に入力として夫夫接続されるポ
テンシオメータ144,146によって夫々与えられる。従っ
て、段140からの出力信号は、最大の速度制限設定値を
示し、一方、段142の信号は、所望の速度設定値を示
す。ポテンシオメータ144の設定値は、最大のモータ速
度定格(または特定の用途に必要な任意の低い速度限
界)に相当し、圧力制限設定94がモータおよびそれと組
合わされる油圧構成要素の特定の圧力定格(または特定
の用途に必要な任意の低い圧力限界)をみて調節される
のと同様なり方で、使用される特定の寸法のモータまた
は用途に従って調節可能である。
優先順位設定回路86に関連して2つの段140,142を結
合する図示の回路形状は、2つのポテンシオメータ144,
146の任意の所与の設定値に対し増巾器信号の1つのみ
が優先順位を有するようなものである。正確にどの様に
してこれが生じるかは、優先順位設定回路86の構造と、
この回路86の速度制限回路87のみならず圧力制御増巾器
82との協働関連動作を考察することによってよく分る。
説明の目的のため、優先順位選定回路は、作用可能に
結合される3つのダイオード148,150,152を有するもの
と考えてもよく、陽極は、共通であり、各陰極は、対応
する増巾器段138,140,142の出力に夫々接続される。如
何なる信号が共通の陽極に現われても総ての3つの段13
8,140,142への基準入力になる様に、共通の陽極から各
増巾器の逆転入力へのフィードバックが存在する。3つ
の増巾器段138,140,142によって発生される信号は、任
意のある時に、3つの信号の1つが優先順位をもち、優
先回路86からの出力信号を与える下流の制御に関する限
り、他の2つの信号を完全に除外するように優先順位回
路によって処理される。
速度制御運転モードでは、速度設定信号が、増巾器段
142を介し制御を行う権利をもっている。定馬力制御の
運転モードでは、段138を介して与えられる圧力制御増
巾器82からの信号が、制御を行う権利をもっている。そ
のことに関し増巾器段142または段138からの信号がポテ
ンシオメータ144において設定される速度制限値よりも
大きい速度を示すようであれば、増巾器段140が、制御
を行なう権利を有している。勿論、いづれかの増巾器が
制御を行う権利を有するであろう特定のときは、定馬力
性能および無限に変化できる速度性能を反映する運転の
夫々の定馬力モードおよび速度制御モードの上述の説明
に従っている。
制御増巾器92は、増巾器段154を有し、ダイオード14
8,150,152の共通の陽極は、この増巾器段154の入力に接
続される。増巾器段154は、任意の所与の設備に対し零
速度を設定し、適当なスパン(即ち、範囲)を確定する
ように制御装置を較正する零点速度調節ポテンシオメー
タ156およびスパン調節ポテンシオメータ158を備えてい
る。従って、段154は、3つの内のどの1つが制御状態
にあっても同様な態様で先行段138,140,142からの信号
を受ける際に作用する。
制御増巾器回路92は、更に増巾器段160を有してい
る。ループ補償蓄電器162およびポテンシオメータ164
は、増巾器段160と作用可能に組合わされる。段160の入
力は、調整されたタコメータフィードバック信号を受取
る内部加算ジャンクションを構成し、該信号は、モータ
の押しのけ容積を閉ループ制御するように段154からの
信号に対して比較される。従って、段160の出力信号
は、弁48を制御する指令信号(線路98)を示す。尚、タ
コメータ62は、モータ10が回転する方向に関係なく適当
な速度信号を与えるように2方向操作が可能である。
弁48に関連する制御増巾器は、全体を符号166で示さ
れる。該増巾器は、継続する段168,170と、弁48のソレ
ノイド64を付勢する2つのトランジスタから成る最終出
力段172とを有している。回路166は、初めに述べたダブ
ルエープロダクツのシリーズ3弁と組合わせて使用され
るものとほぼ同様である。
LVDT65は、増巾器段である段168の入力に復調器回路1
74を介して作用可能に接続される一対のコイル65a,65b
を有している。段160の出力は、段168の入力に接続され
る。LVDTからの復調された信号および制御増巾器92から
の指令信号は、回路170に供給される対応する信号を与
えるように段168の入力において代数的に加算される。
回路170は、ソレノイド64にパルス巾変調励磁を与える
パルス巾変調器である。LVDTは、弁スプールの位置を検
知し、これにより、フィードバック信号が、コイル65a,
65bに誘起され制御弁のまわりの閉ループにフィードバ
ック信号を与える。該ループは、制御増巾器92からの指
令信号に精密に対応するように弁を操作する。
また、該回路機構は、誘導接続を介してコイル65a,65
bに6000ヘルツの信号を誘起する発振器176を有してい
る。その信号は、制御増巾器92からの出力信号を増巾器
段168の入力において処理する適当なフィードバック信
号を与えるために復調器回路174によって復調される2
つのコイルに誘起された信号である。これで、第6図の
電気的な概要図の説明を完了する。
尚、油圧回路の結合は、シャトル弁の出口が制御弁48
のPポートに結合されていることに注目すべきである。
この構成により、弁48に供給される流体動力は、どの方
向にモータが回転されるかに関係なくモータに供給され
る圧力を反映している。圧力変換器は、この管路に結合
され、従って、どの方向にモータが運転されているかに
関係なくモータに加える圧力を常に検知する。これは、
モータが逆転する際、制御装置または何らかの結合を変
更する必要がない点で有利な構成である。実施を必要と
する全てのことは、モータへの流れの方向を逆にするこ
とであり、制御回路は、モータ回転のいづれかの方向に
も同一の型式の制御を与えるように自動的に応答する。
電子式制御回路の作用は、下記のように上述のモータ
制御の説明に関連づけてもよい。速度および圧力のフィ
ードバック信号は、制御回路に情報を連続的に与える。
如何に制御回路が該情報に作用するかを説明する。
圧力制御増巾器82は、圧力制限回路78によって定めら
れる圧力設定信号および圧力制限信号の低い方に対し圧
力フィードバックを連続的に比較する作用を行い、これ
は、第6図に加算線路70に2つの回路の出力を結合する
ことによって概略的によく示されている。増巾器92を制
御する実際の制御信号の形成に関する限り、ある瞬間に
おけるこの比較が優先権を有するであろうか否かは、幾
つかの要素に依存する。これ等の要素は、該比較の結果
と、設定点調節回路のポテンシオメータ132の設定値
と、速度制限回路87からの信号とを含む。同様に、速度
制限回路87からの信号がある瞬間に優先権を有するか否
かは、圧力制御増巾器82からの出力に対する該信号の値
に依存する。尚、速度のフィードバックは、開示された
実施例では優先順位選定回路86の下流に導入されるた
め、弁48を制御する指令信号の決定に影響を及ぼす効果
を有していることに注目すべきである。
モータが設定速度で運転され設定速度でのモータ性能
内のトルクを供給している場合には、制御は、速度制御
モードにある。圧力は、設定圧力限界より下であり、速
度制限回路87からの信号は、増巾器92を制御する指令信
号を与える優先権を有しているであろう。速度のフィー
ドバックは、優先順位回路86からの指令信号に対して比
較されるとき、押しのけ容積がその現状に保たれるよう
に制御弁48へ適当な指令信号を発生する。
設定速度におけるモータの負荷供給範囲内でのある負
荷変化に対しては、圧力は、圧力制御増巾器に速度回路
87に優る優先順位を取らせるようにフィードバック圧力
と回路78で与えられる圧力設定値との間に関係を変更す
る程充分に増大しない。速度が変化しないため、モータ
の押しのけ容積に変化がない。
初期の速度上昇がある様な変動が生じれば、これは、
速度フィードバックによって検出され、その結果、制御
増巾器92は、モータの押しのけ容積を増大する変化を指
令すべく制御弁48に指令信号を送る。押しのけ容積が適
当に調節されると、速度のフィードバックは、対応して
低減され、増大した押しのけ容積において安定に達す
る。勿論、この移行の際、圧力は、設定圧力以上に上昇
することを求めずに、実際上、常に設定圧力以下に維持
され、従って、速度限界は、速度設定値に速度を調節す
るのに必要な押しのけ容積を確保する方向に向って優先
権を保持する。
他方では、モータ負荷が設定速度で供給可能な負荷以
上に増大すれば、制御回路は、定馬力モードを求め、圧
力制御増巾器は、増巾器92から制御弁への指令信号を定
めるのに能動的に作用するようになる。第6図の電子回
路の作用は、第5図に関して上述した代表的な転移シー
ケンスに対して説明される。
圧力が圧力設定値を越える前に、初期の速度低下が速
度フィードバックによって検出されるような負荷変化で
あれば、速度フィードバックにおける以下は、依然とし
て優先的な(とはいえ、圧力が設定圧力より上に上昇す
るまで一時的に優先的な)速度制限信号に比較されると
き、検知された速度低下を修正しようとしてモータの押
しのけ容積の低減を指定するように制御増巾器に制御弁
への信号を送らせる。しかしながら、これは、実際上、
増大した負荷を駆動するのに必要なトルク増加を与える
ためには誤った方向である。
モータの押しのけ容積の低減は、いづれにしても発生
している圧力上昇を増加し、従って、圧力設定値は、モ
ータの押しのけ容積が低減されなかった場合よりも早く
到達される。従って、圧力制御増巾器は、このとき能動
的に作用する状態になる。
説明の目的で言えば、優先順位選定回路は、実際上、
3つの増巾器138,140,142の内の最低の大きさの信号を
ダイオード148,150,152の共通の陽極に出現される。従
って、速度制限回路87が制御を行う権利を有するとき、
該回路の信号は、圧力制御増巾器からくる信号よりも低
い。また、圧力制御増巾器が優先権を有するとき、増巾
器138からの信号は、回路87からの信号よりも低い。増
巾器138からの信号は、タコメータのフィードバックか
らの信号よりも低く、従って、優先権を有する圧力制御
回路の正味の作用は、制御増巾器92を介して押しのけ容
積を増大させる指令信号を発生することであることが認
められるであろう。これは、モータが速度の継続して低
下する際に増大するトルクを発生するのを可能にし、定
馬力を与える。
このとき、十分なトルクをモータによって発生するこ
とができれば、速度は、安定化し、速度のフィードバッ
クは、更に低下しない。従って、押しのけ容積の一層の
増大は生ぜず、モータの運転は、安定化する。この作用
は、特定の圧力設定値に対する定馬力曲線に沿って行わ
れ、圧力制御は、優先権を有している。負荷の変化が更
にないと仮定すれば、制御回路は、その点で作用する。
最大押しのけ容積でさえも充分なトルクを供給できな
い点までモータ負荷が増大すれば、モータは、停止する
に至る。
停止を含み定馬力曲線に沿う安定な運手が達成され、
負荷が次に低減し始めれば、圧力制御ループと速度制御
ループとの間に相互作用が生じ、モータを定馬力曲線に
沿って設定速度の限界内に復帰する。負荷の低減は、初
期の圧力低下および初期の速度上昇となって現れる。し
かし流量が一定でなければ、速度は、押しのけ容積が減
少するまで上昇し得ない。従って、実際に押しのけ容積
を減少させるために、圧力制御回路は、速度回路87に対
する優先権を一時的に放棄ねばならない。制御回路は、
このとき、フィードバック速度信号を設定速度信号と比
較し、フィードバック速度が設定速度よりも低いため、
制御増巾器は、モータの押しのけ容積を低減するように
制御弁に指令する。押しのけ容積の低減が負荷の低減に
対して過度に早く生ずれば、圧力が上昇して優先権を圧
力制御モードに戻すように作用するため、制御は圧力制
御増巾器が行うように転じる。従って、負荷の変化に対
する押しのけ容積の変化の性質に従って、制御は、定馬
力曲線に沿い連続的に低減する負荷に対し、速度制御ル
ープと圧力制御ループの間を行ったり来たり転移する。
開示された制御回路では、圧力信号および速度信号の両
者が常に存在することが重要であり、特に、速度フィー
ドバックは、定馬力モードと速度制御モードとの両モー
ドにおいて制御弁への指令信号の決定に常に影響を及ぼ
すことが注目されるであろう。
制御電子回路の上述の説明は、操作の特別な例を述べ
たが、変更は、特別な操作と、実際の回路構造との両者
について本発明の一般的な態様内で許されることを認識
すべきである。勿論、或る種の用途を開発する際に、所
望の応答性および安定性を保証するためにフィードバッ
ク制御の一般的な原理が使用され、従って、本発明のあ
る種の適用に対してそのような原理を適用する場合に
は、一般的な制御哲学内で操作の詳細において差異を生
じ得ることを認識すべきである。電子回路および油圧回
路の特別な詳細は、よく知られた通常の工学設計手段に
従って構成されるであろう。
第7図は、制御装置の作用を示すのに役立つ一連のグ
ラフプロットを例示する。横軸は、速度を示し、縦軸
は、トルクを示す。各グラフプロット200、202,204,206
は、圧力設定制御信号74の特定の圧力設定値に対応し、
それ等は増大する圧力設定値の順序にある。該曲線は、
同様な形状のものであり、各曲線は、最大モータ押しの
け容積における運転を示すセグメント200a,202a,204a,2
06aを有している。最大押しのけ容積において発生でき
るトルクは、圧力設定値の関数であり、従って、圧力設
定値が増大するとき、最大押しのけ容積で発生できるト
ルクも増大する。
最大押しのけ容積での所定の流量に対して、発生でき
る最高速度Woが存在し、これは、各セグメント200a,202
a,204a,206aの右端において中断点を構成する。各グラ
フプロットに対し、対応する中断点は、定馬力曲線セグ
メント200b,202b,204b,206bの始点を構成する。これ等
の定馬力曲線セグメントは、各定馬力曲線について、押
しのけ容積が、速度Wo以上の任意の速度に対して、トル
クと、速度との積である馬力出力が一定に維持されるよ
うに調節される関係にあることによって特徴づけられ
る。従って、制御回路が、定馬力モードで作用すると
き、それは圧力設定値に従う特定の曲線によって図示さ
れるような定馬力曲線の1つに沿って作用する。換言す
れば、圧力設定値は、特定の特性曲線を定める。
速度設定信号は、定馬力曲線セグメントと相互作用す
る速度を定める。制御が定馬力曲線の1つの定馬力セグ
メントに沿って作用し、軸速度が設定速度W設定にもた
らされる点まで負荷が減少すれば、制御は、速度制御モ
ードに転じ、モータは、設定速度で適当なトルクを発生
するように運転される。これは、グラフプロットの中で
設定速度W設定を通る垂直線に沿う運転によって例示さ
れる。従って、W設定の設定値は、各定馬力セグメント
の右端の点を定める。
設定速度が最高速度限界W限界を越えるように調節さ
れた場合には、制御は、最高速度限界の垂直軸に沿って
作用する。従って、最高速度限界の設定値は、いづれに
しても、出力軸の最高速度を制限する限界を限定するこ
とが分かる。
定馬力制御は、例示のために曲線206について次の様
に要約することができる。設定圧力において、モータ
は、始動して負荷を克服するために最大トルクを発生す
る。負荷が低下すると、速度は、所定の流量および最大
押しのけ容積に対して可能な最高速度(即ち、206a,206
b間の中断点)に上昇する。トルク需要が低減すると、
押しのけ容積は、圧力を設定レベルに保つように減少す
る。次に、これは、所定の流量に対し速度を上昇させ
る。従って、モータは、上述のように両方向において特
定の定馬力曲線セグメント206bに沿って運転される。モ
ータは、負荷の低下の場合にのみ速度制御モードに維持
され、従って、速度は、設定速度または速度限界の内の
低い方を越えて上昇される。速度制御モードでは、圧力
は、所要のトルクを供給するために設定圧力以下に低下
する。
無限に変化する速度制御では、始動の目的のために加
速力が上述のように定馬力制御としてモータを運転する
とみなすことが実際的である。モータが設定速度に達す
ると制御回路は、該速度を維持するように押しのけ容積
を調節する。
上述の本発明の制御を船の錨のウインチに適用した例
について説明すると、油圧モータは海底にある錨を引き
揚げる際には錨とこれを継ぐ鎖を静止状態から上昇せし
めるための慣性力に打ち勝つトルクを発生する必要があ
る。錨は海底に埋まっている場合もあり、又何等かの障
害物で上昇を妨げられている場合もあるので、引き揚げ
開始の際のトルクは可成り大きい。またこの際モータの
軸速度は零である。一旦引き揚げが開始されると慣性力
は急激に減少し、また鎖が巻き取られるために引き揚げ
られる重要は次第に減少する。このためモータ出力軸の
トルクは次第に減少し速度は増加する。
圧力設定信号74が定馬力運転モードで第7図の曲線20
6に沿ってモータが運転されるように設定されたとする
と、錨を引き揚げるべくモータの運転を開始した時点で
はモータの押しのけ容積は最大でありモータの出力軸の
速度は零でトルクは可成り大きく、この状態は曲線部分
206aの左端で表わされる。モータに液圧流体が継続して
供給されると錨と鎖の慣性力およびその他の抵抗力に打
ち勝ってモータは動き初め曲線206aに沿って最大押しの
け量での最大速度Woの点に移動する。この点を越えると
前述の理由でトルクが減少し軸速度が増加するのでモー
タは定馬力曲線部分206bに沿って右方に移動すべく作動
し設定速度W設定に到達する。この定馬力曲線部分206b
に沿って作動中モータの押しのけ容積は馬力出力(トル
クと速度の積)が一定になるように調節される。
モータにかかる負荷が、モータの族速度が実際に設定
速度W設定に到達するに十分な程度に減少すると、モー
タ作動は速度制御モードになり設定速度W設定を維持す
る。錨が障害物にぶつかる等で負荷が突然増大するとモ
ータの作動は定馬力運転モードに戻り、作動点は定馬力
曲線部分206bに沿って左に移動する。
本発明を以上のように錨のウインチに応用した場合の
利点は最大巻取り速度が設定速度W設定を越えないよう
に保ちながら必要なトルクを確保し錨および鎖の巻取り
時間を極めて短くできることである。油圧式ウインチモ
ータを手動操作した場合には長い巻取り時間を必要とす
る。
優先順位選定回路86は第6A図に示すようにダイオード
を結合した回路網から成る“OR回路”である。このOR回
路は圧力変換器58で検知された圧力に応じて速度制御か
圧力制御のいづれかを選択する。もし圧力変換器58の圧
力が比較的低く低負荷を示していれば、ダイオード148
〜152は可変抵抗器146,144の設定値に応じて増巾器140,
142の内の1つを選ぶであろう。第7図の例では設定速
度W設定が速度限界W限界より小さいので増巾器142が制
御を行うであろう。もし流体圧力が増大しモータの負荷
が増加したことを示せば、ある点で増巾器138が優先順
位選定回路86を制御するであろう。第7図において制御
がW設定の垂直線に沿う速度制御モードから定馬力曲線
部分206bに沿う定馬力運転モードに切り換わるのはこの
点である。
本発明の制御性能の利点は、縦軸および横軸に沿って
拡がる2つのほぼ矩形の陰影付き領域と曲線200,202,20
4,206を比較することにより図式的に示される。これ等
の陰影付き領域は、高速範囲および低速範囲を有する通
常の2速度駆動方式の性能を示す。この2速度駆動方式
は、可変速度が速度制限範囲内であるが比較的低いトル
クレベルで得られるように作動する。この比較的低いレ
ベルよりも大きいトルク需要に対しては、実際の負荷ト
ルクがモータの最終トルク性能よりもかなり小さくても
速度範囲は、一層多くのトルクを発生するために妥協さ
れねばならない。中間的な妥協は、存在しない。本発明
は、従来の2速度方式および3速度方式に優る制御性能
の著しい改良を与える。
本発明の原理は、油圧モータを制御する可変容量形油
圧ポンプの制御にも適用可能である。これは、第8図に
概略的に示されている。第8図は、定容量形モータ252
に液圧流体を供給する可変容量形ポンプ250を示す。タ
コメータ62は、モータの出力軸に結合されて維持され、
モータ252の軸速度の測定値を与える。該タコメータ
は、全体的な符号254によって示される制御電子回路に
フィードバック信号を供給する。
制御回路機構254への他の入力は、同一の符号で示さ
れる上述の種々な信号である。
制御弁48およびシャトル弁46も使用され、シャトル弁
の入口は、モータへの管路に結合され、シャトル弁の出
口は、制御弁48のPポートに結合される。制御弁のAポ
ートおよびBポートは、ポンプの押しのけ容積を調節す
るため、ポンプの流体作動装置256に結合される。ポン
プの押しのけ容積の調節は、第4図のモータの押しのけ
容積の調節がモータ速度を制御するために行われたのと
同様な方法で実施される。
第8図の実施例では、速度は、ポンプの押しのけ容積
を減少することによって低下され、ポンプの押しのけ容
積を増大することによって上昇される。第4図および第
8図の実施例の両者に対する速度制御運転モードは、同
一の無限に変化できる性能を有している。しかしなが
ら、圧力設定値を超過すると、第8図の実施例は、異な
る挙動をする。該実施例は、定馬力曲線に沿って作用せ
ず、むしろ、圧力設定値を超過するとき押しのけ容積が
低減されるために、ポンプは、モータを減速する方向へ
その出力を調節する。従って、第8図の実施例は、この
場合には、機械的な力を拡大率が押しのけ容積の関数と
なる可変容量形モータの関係を欠くため、定馬力曲線に
沿って作動しない。
LVDT65から制御回路へのフィードバックも同様であ
り、制御回路は、制御弁のソレノイドのソレノイド付勢
を制御する出力信号を与える。
圧力は、同様な方法で制御回路によって検知される。
第8図の装置は、二方向性の性能を有してもよい。
第4図の実施例にとっては、モータがオーバランしよ
うとする場合における図示の制御装置の固有の結果は、
押しのけ容積が最大に調節され出力軸に外部回転力に対
する最大の抵抗を生ずるようにすることである。これ
は、両制御モードにおいて正しい。油圧閉ループでは、
十分な流体が、継続して供給される。開ループでは、付
加的な手段が、モータを流体で満たしておくために必要
になる。回転の方向を検知するタコメータの二方向性能
は、キャビテーションを防止するための補給流体の正確
な装入を定めるのに有用である。
本発明の制御は、ある範囲の可能な適用を与える。1
つの新規で独得な適用は、1つのポンプで多数のモータ
を駆動し、各モータの制御装置が、他のモータがポンプ
に変化する流量の需要を課すときでさえもその制御装置
が制御するモータに対し所望の設定速度を維持させるよ
うに作用するようにすることである。任意の特定のモー
タの設定速度を維持するために押しのけ容積をこのよう
に修正することは、第4図を参照して説明した枠組内で
常に行われる。これは、制御装置は流量の変化に応答し
(負荷の変化に関係なく)常に制御装置のこの枠組内で
の操作を求めることを指摘する。
以上に、本発明の好適実施例を説明した。上述したよ
うに、開示された実施例の変更は、本発明の一般的な態
様内で許容される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用可能な好適形態の油圧モータの一
部を破断した斜視図、第2図は第1図のモータの一部の
部分的な縦断面図、第3図は第1図のモータの一部の横
断面図、第4図は該モータと組合わされる好適な油圧回
路を示す概略的な全体図、第5図は該モータの制御装置
の全体のブロック図、第6A図および第6B図は制御電子回
路の詳細な電気的概要図、第7図は本発明の原理を説明
するのに有用な一連のグラフプロットの線図、第8図は
可変容量形ポンプへの本発明の適用を例示するブロック
図を示す。 10……油圧モータ 12……軸 16……シリンダ 18……ピストン 20……連接棒 22……偏心輪 58……圧力変換器 62……タコメータ 65……差動変圧器 74……圧力設定信号 76……速度設定信号 82……圧力制御増巾器 86……優先順位選定回路 92……制御増巾器 124,146……ポテンシオメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−29085(JP,A) 特開 昭58−149460(JP,A) 特公 昭59−8699(JP,B2) 特公 昭57−10302(JP,B2)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの押しのけ容積を限定しかつ液圧流
    体動力をうけ入れる膨脹チャンバと、 出力軸と、 前記出力軸に前記膨脹チャンバを作動的に結合し前記膨
    脹チャンバへの液圧流体の容積流量に直接比例する速度
    で前記出力軸を回転させる装置と、 モータの押しのけ容積および前記出力軸に対する前記膨
    脹チャンバの作動的結合の機械的な力の拡大率が一緒に
    増減するように前記機械的な力の拡大率およびモータの
    押しのけ容積を調節する機械的調節装置 とを備えた型の液圧モータを有する液圧モータ制御装置
    において、 前記モータの制御装置が、 前記出力軸の速度を表示する速度表示信号を発生する装
    置と、 前記モータの負荷を表示する前記膨脹チャンバへの液圧
    流体の圧力を表示する圧力測定信号を発生する装置と、 前記出力軸の所望の速度を表示する速度制御信号を発生
    する装置と、 前記膨脹チャンバにおける液圧流体動力の選択された圧
    力レベルを表示する圧力レベル信号を発生する装置と、 前記速度表示信号を前記速度制御信号と比較して前記機
    械的調整装置を閉ループ制御して前記出力軸を前記所望
    の速度で作動する第1制御ループと、 前記圧力レベル信号と前記圧力測定信号を比較して前記
    機械的調整装置を閉ループ制御する第2制御ループと、 前記圧力測定信号が前記選択された圧力レベルより低い
    とき前記第1制御ループを作動し前記圧力測定信号が前
    記選択された圧力レベルを越えたとき前記第2制御ルー
    プを作動する手段を有する液圧モータ制御装置。
  2. 【請求項2】前記第1制御ループはさらに前記出力軸の
    最大速度を表示する最大速度限界を設定する装置を有
    し、また前記制御装置は、制御装置が別の方法で一層大
    きい速度を指令しようとしても最大速度限界をこえるこ
    とを防止する設定値に機械的な力の拡大率を制限する装
    置を有する特許請求の範囲第1項に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記第2制御ループは前記圧力測定に対す
    る所定の最大限界値を設定する装置を有し、前記制御装
    置はもし制御が別の方法で前記圧力測定の前記所定の最
    大限界値をこえるように指令しようとしても前記所定の
    最大限界値をこえることを防止するように前記所定の最
    大限界値に応答する装置を有する特許請求の範囲第1項
    または第2項に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第2制御ループは前記機械的な力の拡
    大率および押しのけ容積をモータトルクを一定出力曲線
    に沿って増加するように調節させる装置を有する特許請
    求の範囲第1項から第3項のいずれか一項に記載の装
    置。
  5. 【請求項5】前記制御ループは前記第1制御ループと共
    働してモータ速度を一旦トルク要求が達成されるとき所
    定の速度設定に戻す特許請求の範囲第4項に記載の装
    置。
  6. 【請求項6】前記モータは可逆転式でさらに入口が液圧
    流体動力管を横切って前記モータに接続されかつその出
    口を方向制御弁のPポート接続され、前記弁は液圧流体
    動力の適用を制御して前記機械的調節機構を制御するシ
    ャットル弁を有する特許請求の範囲第1項から第5項の
    いずれか一項に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記圧力レベル信号を発生する装置は前記
    シャットル弁の出口の圧力を感知するように接続された
    圧力変換器を有する特許請求の範囲第6項に記載の装
    置。
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